JP2736470B2 - 心筋交感神経イメージング剤 - Google Patents
心筋交感神経イメージング剤Info
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Description
グ方法に関する。
るノルエピネフリン(以下、NEという)の3H標識体が心
臓へ速やかに濃縮されることから、NEを用いた心筋イメ
ージングの研究が行われ、1976年fowlerら(In Radioph
armaceuticals.Subramanian G.et al.Eds.New York,The
Society of Nuclear Medicine,1975,196−204)はポジ
トロン放出核種である11Cで標識したNEを用いて犬の心
臓の撮像に成功した。しかしこの方法は、院内サイクロ
トロンを有する限られた施設でしか実施できず、通常の
ガンマカメラしか有さない施設での実施には適さないも
のであった。
(J.N.Med.21:349−353,1980)は、交感神経遮断性降圧
剤であるグアネチジンが副腎髄質や交感神経にNEと同じ
機構で取り込まれることから、グアネチジンの類似物質
群の放射性ヨウ素標識体を合成し、犬やサルなどの動物
での体内分布を検討した結果、メタヨードベンジルグア
ニジン(MIBG)の131I標識体(131I−MIBG)が副腎髄質
のイメージング剤として有用であることを見出し、同時
に投与後早期には心臓にも高い集積性を示したことか
ら、心筋イメージング剤として有用であることを示唆し
た。
31,1981)は131I−及び123I−MIBGを用いて犬、サルの
心臓を描画することに成功し、同時に犬の心臓への125I
−MIBG集積が交感神経末端のNE貯蔵小胞への取り込みを
特異的に阻害するとされるレセルピンにより30%ブロッ
クされることから、主な集積機序として交感神経末端の
NE貯蔵小胞への取り込みであることを証明した。さら
に、同じグループのKlineら(J.N.Med.22:129−132,198
1)は、123I−MIBGを用いて健常人を対象とし心筋イメ
ージングを行い、123Iが撮像に適したエネルギーのガン
マ線を放出することから、123I−MIBGが心筋イメージン
グ剤として非常に有望であることを示し、心筋内のカテ
コールアミンの定量的評価の可能性を示唆した。
ジング法によれば、(1)123I−MIBGの心筋神経細胞集
積量が不十分である上、他の組織への非特異的集積が多
く、明瞭な心筋断層像(SPECT像)が得られない;
(2)撮像時間は投与後4時間目またはそれ以降でない
と非特異的な集積が多く、明瞭な局所的または全体的な
交感神経支配を評価する心筋断層像が得られない等の問
題があった。
く種々の観点より検討してきた結果、心筋神経細胞のMI
BG受容量(化学物質量)には限界があり、多量のMIBGを
投与すると心筋神経細胞だけでなく他の組織へもMIBGが
集積してしまうことを見出し、そしてさらに検討を重
ね、高比放射能MIBGを用いれば、体重当たりのMIBG投与
量を少なくでき、投与されたMIBGは投与早期から心筋神
経細胞に特異的に集積し、明瞭な心筋断層像が得られる
ことを見出し、本発明を完成した。
ヨウ素標識メタヨードベンジルグアニジン(MIBG)を主
成分として含有する心筋交感神経イメージング剤及び当
該MIBGを10μg/kg体重以下投与し、心筋神経細胞に選択
的に集積せしめることを特徴とする心筋交感神経のイメ
ージング方法を提供するものである。
ジング剤という)における標識放射性ヨウ素は131I、
123I及び125Iのいずれでもよいが、撮像エネルギーの適
性の面より123Iが好ましい。また放射性ヨウ素標識MIBG
の比放射能は370MBq/mg以上であるが、特に1000MBq/mg
以上が特に好ましい。比放射能が370MBq/mg未満の場合
には、充分に明瞭な心筋断層像を得るためには多量の放
射性ヨウ素標識MIBGの投与が必要となり、その結果心筋
神経細胞に選択的に集積させることができなくなる。
標識MIBGは、例えばMIBGに放射性ヨウ化ナトリウムを硫
酸アンモニウム及び硫酸銅の存在下に反応させることに
より製造される。反応はMIBG1mgに対し400MBq以上の放
射性ヨウ化ナトリウムを用い約100〜140℃に加熱するこ
とにより行われる。反応終了後、例えば陰イオン交換ク
ロマトグラフィー等により精製すれば、高比放射能の放
射性ヨウ素標識MIBGが得られる。
ウ素標識MIBGを用いて心筋イメージングを行うには、被
検者に10μg/kg体重以下、好ましくは5μg/kg体重以下
投与して常法に従って撮像し、解析すればよい。
織にも標識MIBGが集積し、心筋神経細胞に選択的に集積
させることができなくなり、好ましくない。投与法は静
脈内投与が好ましく、撮像は病院等のほとんどの施設が
備えているガンマカメラで行えばよい。またデータ解析
は、常法に従って行うことができ、かくしてシンチグラ
ム像を得ることができる。
射性ヨウ素標識MIBGが少ない投与量(化学物質量)で、
投与早期に心筋神経細胞に選択的に集積するため以下の
ような優れた効果を有する心筋イメージング方法が提供
される。
集積するので、急性心筋梗塞のような心疾患患者に対し
ても適用でき、投与後いつでも撮像可能となり、特に定
性的な評価においては撮像時期を拘束しない。
障害となる肝臓などのバックグラウンドが減少し、明瞭
な画像が得られる。
では、臨床例において心不全例で心筋摂取減少が示され
たのみで、MIBG心筋SPECT像による局所分布を検討した
報告はほとんどなく、測定困難であった心筋局所のノル
エピネフリン分布の評価が可能となる。
リン局所分布の検討により、各種の心疾患(心筋梗塞、
狭心症、心筋症)の早期発見や治療方針に有用な情報が
得られる。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
を入れ、次にMIBG溶液(0.75mg/ml)20μ,370MBq(10
mCi)のNa125I 50μ、硫酸アンモニウム4.5mg及び硫
酸銅溶液(0.01mg/ml)10μを加え、マグネチィック
ススターラー上で撹拌しながら混合溶液を120℃のオイ
ルバス中で加熱して濃縮乾固させ、引き続いて30分間約
140℃に加熱した。反応終了後、5mM酢酸緩衝液(pH4.
5)1mlで溶解し、陰イオン交換樹脂(DE52,ワットマン
製)を用いて精製した。シリカゲルTLC(展開溶媒;酢
酸エチル:エタノール(1:1))及び逆相TLC(C18,展開
溶媒:80%メタノール)により分析し、標識率85%、精
製後の放射化学的純度98%の125I−MIBGが得られた。
ス飛散を考慮して算出し、調製直後において比放射能18
500MBq/mg(500mCi/mg)であった。次いで、比標識体MI
BG溶液を添加することによって、5種類の比放射能の異
なった試料125I−MIBG〔3700MBq/mg(100mCi/mg),1850
MBq/mg(50mCi/mg),370MBq/mg(10mCi/mg),37MBq/mg
(1mCi/mg)及び3.7MBq/mg(0.1mCi/mg)〕を調製し
た。
IBGを得た。
びMIBG量(化学物質量)の影響: 30匹のウィスター系雌性ラット(約200g)を用い、ペ
ントバルビタール30mg/kgの腹腔内投与による麻酔下、
実施例1で調製した比放射能の異なる6種類の740kBq
(20μCi)の試料125I−MIBG200μを大腿静脈から投
与した。投与3時間後に心臓を摘出し、心臓の重量を測
定し、さらにガンマカウンター(パッカード社製卓上型
ミナキシガンマカウンターオートガンマー5530)により
放射活性を測定した。ラット心筋への125I−MIBG集積量
(%kg dose/g)を各試料について5匹の平均値±SDと
して求めた。結果を表1及び図1に示す。
し、かつ比放射能を高くすることにより、ラット心筋へ
の125I−MIBG集積量が増加した。そして、その比放射能
は370MBq/mg以上、投与量は10μg/kg以下が好ましいこ
とがわかる。
及びMIBG量(化学物質量)の影響: 125I−MIBG投与4時間前にレセルピン4mg/kgを腹腔内
投与した25匹ウィスター系雌性ラット(約200g)と25匹
の対照群に、ペントバルビタール30mg/kgの腹腔内投与
による麻酔下、実施例1により調製した比放射能の異な
る5種類の740kBq(20μCi)の試料125I−MIBG 200μ
を大腿静脈から投与した。投与3時間後に心臓を摘出
し、心臓の重量を測定し、さらにガンマカウンターによ
り放射活性を測定した。ラット心筋への125I−MIBG集積
量(%kg dose/g)を各試料について5匹の平均値±SD
として求めた。
理群の集積量を差し引いて、非処理群の集積量で除した
値、つまり阻害率(%)で示した。
を高くすることにより、ラット心筋内小胞への125I−MI
BG集積量が増加することが確認された。
ル麻酔下、実施例2で調製した試料1 123I−MIBG〔MIBG
量(化学物質量)300μg/kg,比放射能37MBq/mg〕及び試
料2 123I−MIBG〔MIBG量(化学物質量)1μg/kg,比放
射能11100MBq/mg〕をそれぞれ37MBq耳静脈より投与し、
2.5時間後に正面から撮像を行った。使用機器は、低エ
ネルギー用平行型コリメータをアロカ社製オメガ500ガ
ンマカメラに装着し、ピークエネルギー159keV、ウィン
ド幅±10%にて画像データを収集した。
報社製MICAS2000により行い、シンチグラム像を作成し
た。
123I−MIBG集積量(% dose)を求めた。その結果、心
筋集積量は、比放射能37MBq/mgの試料1のとき0.16% d
ose、比放射能11100MBq/mgの試料2のとき2.61% dose
であった。心筋シンチグラム像及び心筋摂取量から比放
射能の高い試料2の心筋集積量は高く、両者に大きな集
積量の差を認めた。また、肝臓などのバックグラウンド
も試料2の方が低く、良好なシンチグラム像が得られ
た。
させた場合、心筋への集積量は一定ではなく、MIBG量
(化学物質量)と比放射能に影響を受け、MIBG量(化学
物質量)を少なくし、かつ比放射能を上げることによっ
て、心筋への集積量を増加させることができることが判
明した。しかも、その増量分が実施例2から明らかなよ
うにレセルピンにより阻害されることから心筋交感神経
末端の小胞への取り込み(特異的集積)であることを示
しており、本方法が心筋交感神経イメージング法として
有用であることが判明した。
量及び比放射能の影響を示す図面であり、図2は正常ラ
ット心筋内小胞への125I−MIBG集積率(レセルピンによ
る阻害率)に対するMIBG量及び比放射能の影響を示す図
面である。
Claims (2)
- 【請求項1】比放射能370MBq/mg以上の123I標識メタヨ
ードベンジルグアニジンを主成分として含有し、該成分
の投与量が10μg/kg体重以下であることを特徴とする心
筋交感神経イメージング剤。 - 【請求項2】123I標識メタヨードベンジルグアニジンの
比放射能が1110MBq/mg以上であり、その投与量が3μg/
kg体重以下である請求項1記載の心筋交感神経イメージ
ング剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2147649A JP2736470B2 (ja) | 1990-06-06 | 1990-06-06 | 心筋交感神経イメージング剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2147649A JP2736470B2 (ja) | 1990-06-06 | 1990-06-06 | 心筋交感神経イメージング剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0441439A JPH0441439A (ja) | 1992-02-12 |
JP2736470B2 true JP2736470B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=15435126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2147649A Expired - Lifetime JP2736470B2 (ja) | 1990-06-06 | 1990-06-06 | 心筋交感神経イメージング剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5200958B2 (ja) | 2009-01-27 | 2013-06-05 | トヨタ紡織株式会社 | クリップ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2546697B2 (ja) * | 1987-12-16 | 1996-10-23 | 株式会社第一ラジオアイソトープ研究所 | 放射性ヨウ素化芳香族化合物の製造法 |
-
1990
- 1990-06-06 JP JP2147649A patent/JP2736470B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
American Heart Journal,116,(1988),p.67−76 |
Circulation Research,61(6),(1987),p.797−804 |
CLINICAL SCIENCES,22(2),(1981),p129−132 |
The Journal of Nuclear Medicine,28(10),(1987),p.1625−1636 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0441439A (ja) | 1992-02-12 |
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