JP2734491B2 - 2相流エンタルピ計測装置 - Google Patents
2相流エンタルピ計測装置Info
- Publication number
- JP2734491B2 JP2734491B2 JP4351891A JP4351891A JP2734491B2 JP 2734491 B2 JP2734491 B2 JP 2734491B2 JP 4351891 A JP4351891 A JP 4351891A JP 4351891 A JP4351891 A JP 4351891A JP 2734491 B2 JP2734491 B2 JP 2734491B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pipe
- phase flow
- pressure
- mother
- outlet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変圧貫流ボイラ等の運転
制御のための2相流エンタルピ計測装置に関する。
制御のための2相流エンタルピ計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧貫流形ボイラの火炉壁熱流束分布を
知るために火炉出口連絡管等における2相流エンタルピ
の計測が行なわれる。この2相流エンタルピの計測法は
図2に示すように、母管11に挿入された吸引管12の
複数の先端ノズル13から2相流を吸引する。さらに減
圧弁14から膨張タンク15に導びき、そこで過熱状態
になるまで圧力を下げて膨張させ、この過熱蒸気のエン
タルピを圧力計17と温度計18により計る。その後ド
レン弁16より排気する。このような減圧ラインは断熱
されており、等エンタルピ流れとなるから計測された過
熱蒸気のエンタルピは母管11から吸引された2相流の
エンタルピとなる。
知るために火炉出口連絡管等における2相流エンタルピ
の計測が行なわれる。この2相流エンタルピの計測法は
図2に示すように、母管11に挿入された吸引管12の
複数の先端ノズル13から2相流を吸引する。さらに減
圧弁14から膨張タンク15に導びき、そこで過熱状態
になるまで圧力を下げて膨張させ、この過熱蒸気のエン
タルピを圧力計17と温度計18により計る。その後ド
レン弁16より排気する。このような減圧ラインは断熱
されており、等エンタルピ流れとなるから計測された過
熱蒸気のエンタルピは母管11から吸引された2相流の
エンタルピとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の2相流エン
タルピ計では、吸引管内の静圧が減圧弁の操作により低
下し、母管の静圧より低くくなる傾向があった。そのた
め、吸引される2相流の気相流量と液相流量の割合は母
管を流れる2相流のものと異なって気相流量の割合が大
きくなる傾向がある。したがって、計測されるエンタル
ピは実際より大きい側にある傾向があった。
タルピ計では、吸引管内の静圧が減圧弁の操作により低
下し、母管の静圧より低くくなる傾向があった。そのた
め、吸引される2相流の気相流量と液相流量の割合は母
管を流れる2相流のものと異なって気相流量の割合が大
きくなる傾向がある。したがって、計測されるエンタル
ピは実際より大きい側にある傾向があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため次の手段を講ずる。すなわち、2相流エンタル
ピ計測装置として、二相流の流れる母管と、同母管に挿
入され上流側に複数のノズルを持つ吸引管と、上記母管
に挿入され下流側に複数の孔を持つ吐出管と、一次側の
入口および出口がそれぞれ上記吸引管および上記吐出管
につながれ二次側が過熱蒸気ラインにつながれた熱交換
器と、同熱交換器の一次側の入口部に設けられる第1の
圧力計および第1の温度計と、上記一次側の出口部に設
けられる第2の温度計と、上記熱交換器の二次側の入口
部に設けられる第2の圧力計および第3の温度計と、上
記二次側の出口部に設けられる第4の温度計とを設け
る。
するため次の手段を講ずる。すなわち、2相流エンタル
ピ計測装置として、二相流の流れる母管と、同母管に挿
入され上流側に複数のノズルを持つ吸引管と、上記母管
に挿入され下流側に複数の孔を持つ吐出管と、一次側の
入口および出口がそれぞれ上記吸引管および上記吐出管
につながれ二次側が過熱蒸気ラインにつながれた熱交換
器と、同熱交換器の一次側の入口部に設けられる第1の
圧力計および第1の温度計と、上記一次側の出口部に設
けられる第2の温度計と、上記熱交換器の二次側の入口
部に設けられる第2の圧力計および第3の温度計と、上
記二次側の出口部に設けられる第4の温度計とを設け
る。
【0005】
【作用】上記手段により、吸引管のノズル孔の断面積の
合計は吸引管の断面積より十分小さいから、ノズル孔に
おける流速のもつ動圧は急拡大圧力損失によりほぼ全部
が失われ、吸引管内静圧は母管の静圧に等しくなる。一
次側ライン内の流速は母管内の流速よりかなり小さいか
ら一次側ライン内の圧力損失は母管内の2相流の動圧に
比べて小さく無視できる程度となる。吸引管の母管での
出口孔の静圧は母管内の静圧よりほぼ母管内の2相流の
動圧分だけ低くくなり、吸引された流体が出口孔から流
出する際の加速に必要となる動圧が得られ、吸引された
流体は母管で流出する。このようにして吸引管から吐出
管へ流れる2相流のエンタルピが母管を流れるエンタル
ピに等しくなる。
合計は吸引管の断面積より十分小さいから、ノズル孔に
おける流速のもつ動圧は急拡大圧力損失によりほぼ全部
が失われ、吸引管内静圧は母管の静圧に等しくなる。一
次側ライン内の流速は母管内の流速よりかなり小さいか
ら一次側ライン内の圧力損失は母管内の2相流の動圧に
比べて小さく無視できる程度となる。吸引管の母管での
出口孔の静圧は母管内の静圧よりほぼ母管内の2相流の
動圧分だけ低くくなり、吸引された流体が出口孔から流
出する際の加速に必要となる動圧が得られ、吸引された
流体は母管で流出する。このようにして吸引管から吐出
管へ流れる2相流のエンタルピが母管を流れるエンタル
ピに等しくなる。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例を図1により説明する。計
測対象の二相流の流れる母管1内にほぼ直角に吸引管2
が挿入される。吸引管2の上流側には複数のノズル3が
設けられる。吸引管2の下流側にほぼ直角に吐出管5が
挿入される。吐出管5の下流側には複数の孔aが設けら
れる。
測対象の二相流の流れる母管1内にほぼ直角に吸引管2
が挿入される。吸引管2の上流側には複数のノズル3が
設けられる。吸引管2の下流側にほぼ直角に吐出管5が
挿入される。吐出管5の下流側には複数の孔aが設けら
れる。
【0007】本実施例(700MWe の超臨界圧ボイ
ラ) では、母管1の内径300φに対して、吸引管2お
よびそれより下流のラインの内径は7φ、ノズル3は
1.5φで8個を母管内の断面積を8等分に分割した領
域のそれぞれの中心に設けた。また吐出管5の内径と孔
aはそれぞれ7φ、3φ×2とした。
ラ) では、母管1の内径300φに対して、吸引管2お
よびそれより下流のラインの内径は7φ、ノズル3は
1.5φで8個を母管内の断面積を8等分に分割した領
域のそれぞれの中心に設けた。また吐出管5の内径と孔
aはそれぞれ7φ、3φ×2とした。
【0008】吸引管2は熱交換器4の一次側入口につな
がれ、その出口に吐出管5がつながれる。さらに熱交換
器4の二次側の入口はボイラ過熱蒸気ライン6に、その
出口はボイラ蒸気ラインへの戻り管7につながれる。
がれ、その出口に吐出管5がつながれる。さらに熱交換
器4の二次側の入口はボイラ過熱蒸気ライン6に、その
出口はボイラ蒸気ラインへの戻り管7につながれる。
【0009】熱交換器4の一次側の入口部には圧力計P
1 と温度計T11が、出口部には温度計T12がつながれ
る。また二次側の入口部には圧力計P2 と温度計T21が
出口部には温度計T22がつながれる。さらにこれらは図
示しない演算器につながれる。
1 と温度計T11が、出口部には温度計T12がつながれ
る。また二次側の入口部には圧力計P2 と温度計T21が
出口部には温度計T22がつながれる。さらにこれらは図
示しない演算器につながれる。
【0010】以上の構成において、吸引管2のノズル孔
3の断面積の合計は吸引管の断面積より十分小さいか
ら、ノズル孔における流速のもつ動圧は急拡大圧力損失
によりほぼ全部が失われ、吸引管2内静圧は母管の静圧
に等しくなる。一次側ライン8内の流速は母管1内の流
速よりかなり小さいから一次側ライン内の圧力損失は母
管内の2相流の動圧に比べて小さく無視できる程度とな
る。吐出管5の母管1への出口孔aの静圧は母管内の静
圧よりほぼ母管内の2相流の動圧分だけ低くくなり、吸
引された流体が出口孔aから流出する際の加速に必要と
なる動圧が得られ、吸引された流体は母管へ流出する。
このようにして吸引管2から吐出管5へ流れる2相流の
エンタルピが母管1を流れるエンタルピに等しくなる。
3の断面積の合計は吸引管の断面積より十分小さいか
ら、ノズル孔における流速のもつ動圧は急拡大圧力損失
によりほぼ全部が失われ、吸引管2内静圧は母管の静圧
に等しくなる。一次側ライン8内の流速は母管1内の流
速よりかなり小さいから一次側ライン内の圧力損失は母
管内の2相流の動圧に比べて小さく無視できる程度とな
る。吐出管5の母管1への出口孔aの静圧は母管内の静
圧よりほぼ母管内の2相流の動圧分だけ低くくなり、吸
引された流体が出口孔aから流出する際の加速に必要と
なる動圧が得られ、吸引された流体は母管へ流出する。
このようにして吸引管2から吐出管5へ流れる2相流の
エンタルピが母管1を流れるエンタルピに等しくなる。
【0011】このようにして母管1内を流れる2相流
(主に噴霧流となる)の断面内の分布に対応した平均的
な2相流が吸引される。吸引された2相流は熱交換器4
で蒸発し、過熱蒸気となる。このときの高温側蒸気との
ヒートバランスより式(1)が成立し式(2)がえられ
る。
(主に噴霧流となる)の断面内の分布に対応した平均的
な2相流が吸引される。吸引された2相流は熱交換器4
で蒸発し、過熱蒸気となる。このときの高温側蒸気との
ヒートバランスより式(1)が成立し式(2)がえられ
る。
【0012】 Q=((1−tin)hge+(T12−T1.sat )Cpg1.)W1 =(T21−T22)Cpg2 W2 ・・・(1) (1−xin)hge=(T21−T22)Cpg2 (W2 /W1 )− (T12−T1.sat )Cpg1 ・・・(2) ここにQ:交換熱量(kcal/kg),Xin:吸引流
体クオリティ,hge:蒸発潜熱(kcal/kg),C
pg:蒸気比熱(kcal/kg℃),W:流量(kg/
h),T:温度(℃),添字1:1次側,2:2次側,
12:1次側出口,21:2次側入口,22:2次側出
口,となる。
体クオリティ,hge:蒸発潜熱(kcal/kg),C
pg:蒸気比熱(kcal/kg℃),W:流量(kg/
h),T:温度(℃),添字1:1次側,2:2次側,
12:1次側出口,21:2次側入口,22:2次側出
口,となる。
【0013】2相流エンタルピhは h=Xinhge+he ・・・(3) ここにhe :液相飽和エンタルピ(kcal/kg),
となる。
となる。
【0014】式(2)を式(3)に代入してhが求ま
る。これらの計算には1次側温度(T 11,T12),圧力
(P1 ),2次側温度(T21,T22)と圧力(P2 )信
号が利用される。
る。これらの計算には1次側温度(T 11,T12),圧力
(P1 ),2次側温度(T21,T22)と圧力(P2 )信
号が利用される。
【0015】流量比(W2 /W1 )は乱流相似より負荷
状態によらないから、超臨界圧ボイラでは高負荷時(8
0%負荷以上)には吸引流体は蒸気単相となり式(2)
のヒートバランスより式(4)が成立し、式(5)がえ
られる。
状態によらないから、超臨界圧ボイラでは高負荷時(8
0%負荷以上)には吸引流体は蒸気単相となり式(2)
のヒートバランスより式(4)が成立し、式(5)がえ
られる。
【0016】 Q=(T12−T11)Cpg1 W1 =(T21−T22)Cpg2 W2 ・・・(4) W2 /W1 =(T12−T11)Cpg1 /(T21−T22)Cpg2 ・・・(5) 式(5)より、流量比(W2 /W1 )が求まり、2相流
吸引時にはこれを用いることができる。このようにし
て、吸引流体のエンタルピが精度よく計測される。
吸引時にはこれを用いることができる。このようにし
て、吸引流体のエンタルピが精度よく計測される。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
吸引管2内の静圧が母管の静圧にほぼ等しくなる。従っ
て吸引管から吸引された2相流のエンタルピと母管を流
れる2相流のエンタルピが等しくなり、計測精度が大幅
に向上する。
吸引管2内の静圧が母管の静圧にほぼ等しくなる。従っ
て吸引管から吸引された2相流のエンタルピと母管を流
れる2相流のエンタルピが等しくなり、計測精度が大幅
に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成系統図である。
【図2】従来例の構成の系統図である。
1 母管 2 吸引管 3 先端ノズル 4 熱交換器 5 吐出管 6 ボイラ過熱蒸気ライン 7 ボイラ蒸気ラインへの戻り管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−126001(JP,A) 実開 昭63−67951(JP,U) 実開 平1−313748(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 二相流の流れる母管と、同母管に挿入さ
れ上流側に複数のノズルを持つ吸引管と、上記母管に挿
入され下流側に複数の孔を持つ吐出管と、一次側の入口
および出口がそれぞれ上記吸引管および上記吐出管につ
ながれ二次側が過熱蒸気ラインにつながれた熱交換器
と、同熱交換器の一次側の入口部に設けられる第1の圧
力計および第1の温度計と、上記一次側の出口部に設け
られる第2の温度計と、上記熱交換器の二次側の入口部
に設けられる第2の圧力計および第3の温度計と、上記
二次側の出口部に設けられる第4の温度計とを備えてな
ることを特徴とする2相流エンタルピ計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4351891A JP2734491B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 2相流エンタルピ計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4351891A JP2734491B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 2相流エンタルピ計測装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05231958A JPH05231958A (ja) | 1993-09-07 |
JP2734491B2 true JP2734491B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=12665969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4351891A Expired - Lifetime JP2734491B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 2相流エンタルピ計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2734491B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69610597T3 (de) | 1995-03-03 | 2005-11-03 | Alltech Associates, Inc., Deerfield | Verfahren und vorrichtung zur elektrochemischen veränderung von chromatographiematerial |
-
1991
- 1991-03-08 JP JP4351891A patent/JP2734491B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05231958A (ja) | 1993-09-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19971118 |