JP2734445B2 - 結晶成長方法 - Google Patents

結晶成長方法

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JP2734445B2
JP2734445B2 JP8094304A JP9430496A JP2734445B2 JP 2734445 B2 JP2734445 B2 JP 2734445B2 JP 8094304 A JP8094304 A JP 8094304A JP 9430496 A JP9430496 A JP 9430496A JP 2734445 B2 JP2734445 B2 JP 2734445B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、結晶成長方法、特
にシリコンを結晶成長させる場合に好適な結晶成長方法
に係わる。 【0002】 【従来の技術】従来、チョクラルスキー法によるシリコ
ンの単結晶成長方法において、磁場を印加しながら行う
ことによりシリコン中の酸素濃度を制御しようとする方
法が提案されている(特公昭58−50953号公報参
照)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記特公昭58−50
953号公報等には、横磁場中すなわち、シリコン単結
晶の引き上げ方向と直交する方向に磁場を印加する方法
が例示されている。この方法によれば、通常シリコン融
液を収容するるつぼの回転方向とシリコン単結晶の回転
方向とは反対方向(逆相)であり、シリコン中への酸素
の特に低濃度(1.0×1017〜1.0×1018
-3)及び高濃度(1.8×1018〜2.5×1018
-3)の制御性に優れている。しかし、中濃度(1.0
×1018〜1.8×1018cm-3)の酸素の制御性につ
いては必ずしも良好な結果が得られなかった。なお、シ
リコン中に酸素を導入することにより、ゲッタリング作
用を持たせることができるため、ゲッタリングの点から
は酸素濃度は高い方が好ましいが、高過ぎると欠陥の問
題が生じるため、適当な中程度の濃度に抑えている。本
発明は、上記問題点を解決することができる結晶成長方
法を提供するものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明におい
ては、上述したように従来の横磁場中、つまり融液から
の結晶引き上げ方向に直交する方向の横磁場を印加しな
がら行うチョクラルスキー法による結晶成長方法におい
て、本発明では、融液を収容するるつぼの回転方向と、
引き上げる単結晶の回転方向とを同相として、結晶の回
転速度をるつぼの回転速度より大きくすることにより、
引き上げ単結晶中の酸素濃度を中濃度の1.0×1018
cm-31.5×1018cm-3に制御することを特徴と
する。 【0005】また、本発明は、上述したように融液に磁
場を結晶の引き上げ方向に直交する方向である横磁場に
印加しながら行うチョクラルスキー法による結晶成長方
法において、融液を収容するるつぼの回転方向と引き上
げるシリコン単結晶の回転方向とを同相として、るつぼ
の回転速度を、2〜16rpmとし、結晶の回転速度を
るつぼの回転速度より大きくすることにより、引き上げ
単結晶中の酸素濃度を中濃度の1.0×1018cm-3
1.5×1018cm-3に制御することを特徴とする。 【0006】本発明によれば、良く知られているよう
に、横磁場の印加による場合の、引き上げ成長された単
結晶体の半径方向の酸素濃度分布の均一性の効果と共
に、融液を収容するるつぼの回転方向と単結晶の回転方
向とを従来に反対方向ではなく、同じ方向とし、結晶の
回転速度をるつぼの回転速度より大きくし、また、るつ
ぼの回転速度を、2〜16rpmとしたことにより、中
程度の酸素濃度の制御を精密に行うことが可能になる。 【0007】 【発明の実施の形態】 〔実施例〕図1において、曲線Aは本発明に基づき、シ
リコン(Si)の融液に磁場を結晶の引き上げ方向に直
交する方向(横磁場)に印加しながら行うチョクラルス
キー法による単結晶シリコンの成長方法において、シリ
コンに導入すべき酸素の濃度を1.3〜1.5×1018
cm-3(換算係数ASTM F121−79)として、
シリコン融液を収容するるつぼの回転方向(回転速度
3.2rpm)と引き上げるシリコン単結晶の回転方向
(回転速度25rpm)を同じにして、結晶成長を開始
してから終了するまでのシリコン単結晶内の長さ方向に
対する断面部分における実際に導入された酸素の濃度を
測定したものである。このグラフにより、本発明によれ
ば、横磁場中、るつぼとシリコン単結晶の回転方向を同
相とし、結晶の回転速度をるつぼの回転速度より大きく
したことにより、結晶中の酸素濃度を所望の範囲内に制
御することができることがわかる。なお、結晶の直径に
ついても規定の125mmに保たれていた。 【0008】〔比較例〕また、比較例として図1の一点
鎖線Bに示すように、導入すべき酸素濃度、るつぼとシ
リコン単結晶の回転速度は、上記実施例と同じである
が、るつぼとるつぼと単結晶の回転方向は従来通り逆方
向としてシリコン単結晶の成長開始から終了までにおけ
る結晶内の長さ方向に対する断面部分における酸素濃度
を測定したものである。このグラフによれば、シリコン
単結晶中の酸素濃度は、所定の濃度範囲から大幅にずれ
ている部分があり、最大では2.0×1018cm-3を越
えていた。そして、この酸素濃度が所定値からずれた不
良部分の長さは5mm〜150mm位にもわたってい
た。これにより良品率が著しく減少すると共に、有転位
化し易くなることも判明した。なお、結晶の直径は規定
の125mmに対して132mmと突然増大し、その後
122mmと減少し、そして規定の125mmに戻っ
た。 【0009】上記実施例と比較例におけるるつぼの回転
速度は、いずれも3.2rpmであるが、速度を5.6
rpmに上げた場合にも、酸素濃度と結晶の直径につい
て略同じ結果がえられた。 【0010】次に図2に示すように、るつぼとシリコン
単結晶の回転方向は同相であるが、るつぼの回転速度を
変えてシリコン単結晶中の酸素濃度との関係を測定し
た。同図で、実線の領域Cは本実施例に係るシリコン単
結晶中における酸素濃度を示す。このグラフより、るつ
ぼの回転速度が16rpmまでは酸素濃度を精密に制御
することができるが、シリコン単結晶中の酸素濃度を
2.0×1018cm-3にするために、るつぼの回転速度
を16rpmより大きくしたところ、逆にシリコン融液
の流れが変化して酸素濃度のみならず、結晶の直径も変
動した。従って、1.0〜1.8×1018cm-3の酸素
濃度を得るには、るつぼの回転速度は2〜16rpmと
する。そして、更に、結晶の直径の変動を考慮すると、
1.0〜1.5×10 18 cm -3 の酸素濃度の範囲の制御
が好ましい。 【0011】なお、同図で一点鎖線の領域Dは、上記実
施例のるつぼと単結晶の回転方向を従来と同じ逆方向と
して、るつぼの回転速度に対する酸素濃度の制御性につ
いて測定したものである。このグラフより、従来の逆相
回転によれば、るつぼの回転速度が2rpm未満および
16rpmより大きい場合では酸素濃度の制御が可能で
あるが、2〜16rpmの範囲では所望の中程度の酸素
濃度の制御が困難であることがわかる。 【0012】 【発明の効果】本発明によれば、半導体融液に横磁場を
印加しながら行うチョクラルスキー法による結晶成長方
法において、単結晶半導体中への中程度の濃度の酸素の
導入を精密に制御することが容易になる。そして、結晶
の直径が所定の値に制御され、かつ転位のない良好な半
導体結晶が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】シリコン単結晶の長さ方向に対する断面部分の
酸素濃度を測定したグラフを示す。 【図2】るつぼの回転速度に対する酸素濃度を測定した
グラフを示す。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.半導体融液に磁場を印加しながら行うチョクラルス
    キー法による結晶成長方法において、 上記磁場の印加方向が、結晶引き上げ方向に直交する方
    向である横磁場であって、 上記半導体融液を収容するるつぼの回転方向と、結晶の
    回転方向とを同相として、 上記結晶の回転速度をるつぼの回転速度より大きくする
    ことにより、 上記結晶中の酸素濃度を1.0〜1.5×1018cm-3
    に制御することを特徴とする結晶成長方法。 2.半導体融液に磁場を印加しながら行うチョクラルス
    キー法による結晶成長方法において、 上記磁場の印加方向が、結晶引き上げ方向に直交する方
    向である横磁場であって、 上記半導体融液を収容するるつぼの回転方向と、結晶の
    回転方向とを同相として、 上記るつぼの回転速度を、2〜16rpmとし、 上記結晶の回転速度をるつぼの回転速度より大きくする
    ことにより、 上記結晶中の酸素濃度を1.0〜1.5×1018cm-3
    に制御することを特徴とする結晶成長方法。
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JPH08239292A JPH08239292A (ja) 1996-09-17
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JPS6033289A (ja) * 1983-07-29 1985-02-20 Toshiba Corp シリコン単結晶の製造方法
JPS61141694A (ja) * 1985-11-05 1986-06-28 Sony Corp 結晶成長方法

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JPH08239292A (ja) 1996-09-17

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