JP2732741B2 - 半導体ダイヤモンドの製造方法 - Google Patents

半導体ダイヤモンドの製造方法

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JP2732741B2 JP4026483A JP2648392A JP2732741B2 JP 2732741 B2 JP2732741 B2 JP 2732741B2 JP 4026483 A JP4026483 A JP 4026483A JP 2648392 A JP2648392 A JP 2648392A JP 2732741 B2 JP2732741 B2 JP 2732741B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐環境性素子として期
待される半導体ダイヤモンドの製造方法に関するもの
で、特にn型、p型の半導体を得るためのダイヤモンド
へのドーパントのイオン打ち込みによる半導体ダイヤモ
ンドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ダイヤモンドは、例えば放射線な
どが強い宇宙空間やあるいは原子炉やタービンなど高温
状態などに耐える耐環境性素子などとして期待されてい
る。
【0003】従来半導体ダイヤモンドとしては、B(硼
素)を含む天然のp型の半導体ダイヤモンド及びBをド
ープした合成ダイヤモンドが報告されているが、n型の
半導体ダイヤモンドの確かな報告はない。また、イオン
注入によるダイヤモンドの伝導型の制御も達成されてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これは、イオンの照射
によりダイヤモンド構造が損傷を受けるが、それを熱処
理により元に戻すことが困難であることに起因してい
る。つまり、炭素の平衡状態は黒鉛構造でありダイヤモ
ンド構造は準安定状態である為、通常の熱処理に依って
黒鉛が生成されてしまうためである。
【0005】半導体ダイヤモンドを形成するためには、
イオン打ち込みに依って形成される損傷を熱処理に依っ
て黒鉛に変化させることなくダイヤモンド構造に回復さ
せる事が必要である。
【0006】本発明は、イオン打ち込みによる半導体ダ
イヤモンドの製造方法において、イオン打ち込みの損傷
を抑制でき、良質の半導体ダイヤモンドを製造する方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の半導体ダイヤモンドの製造方法は、ダイヤ
モンドに炭素以外の粒子をイオン打ち込みし、同時に光
を照射することからなる。
【0008】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
においては、ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以外の粒
子がIII 族元素およびV族元素から選ばれた少なくとも
1種の元素であることが好ましい。
【0009】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
においては、ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以外の粒
子のエネルギ−が50eV以上1MeV以下であること
が好ましい。
【0010】また更に、前記半導体ダイヤモンドの製造
方法においては、イオン打ち込みの際にダイヤモンドが
300℃以下に保たれていることが好ましい。また、前
記半導体ダイヤモンドの製造方法においては、イオン打
ち込みと同時に照射される光が間欠的にダイヤモンド基
板に照射されることが好ましい。
【0011】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
においては、イオン打ち込みと同時に照射される光がレ
ーザー光であり、前記レーザー光がダイヤモンド表面に
均一に照射されるようにスキャンされていることが好ま
しい。
【0012】
【作用】本発明は、ダイヤモンドに炭素以外の粒子をイ
オン打ち込みし、同時に光を照射するが、ダイヤモンド
は紫外線領域から可視域、赤外線領域まで広い範囲に渡
って透明である。このため通常のダイヤモンドに光を照
射しても透過するのみでダイヤモンドが加熱されること
はない。
【0013】しかしイオン打ち込みされたダイヤモンド
は多くの損傷(格子欠陥)を含みこの欠陥の部分では光
が吸収され、選択的に加熱される。このため格子欠陥の
近傍のみが熱拡散が活発となり、周囲のダイヤモンド格
子を破壊する事なく格子欠陥が周りのダイヤモンド構造
を反映して元の構造に回復する。打ち込まれたイオンも
周囲のダイヤモンド構造を反映して格子位置に入り半導
体ダイヤモンドとして機能することになる。
【0014】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
において、ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以外の粒子
がIII 族元素およびV族元素から選ばれた少なくとも1
種の元素である好ましい態様とすることにより、これら
の元素はイオン打ち込みによりダイヤモンドの格子位置
に入り、適切な不純物レベルを形成し、n型、p型の半
導体を比較的容易に得ることができる。
【0015】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
において、ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以外の粒子
のエネルギ−が50eV以上1MeV以下である好まし
い態様とすることにより、ダイヤモンド格子中に粒子が
注入され、また、この範囲で形成される損傷は光照射に
よる局所加熱によりコンペンセートできる範囲の広がり
に抑えられ、損傷が大きくなりすぎることを防止でき
る。
【0016】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
において、イオン打ち込みの際にダイヤモンドが300
℃以下に保たれている好ましい態様とすることにより、
ダイヤモンド内で結晶格子間位置にある原子すなわちイ
ンタースティシャルのみが移動可能でベイカンシーは凍
結され安定な大きなベイカンシーが形成されないので、
イオン損傷による格子欠陥を光照射による局所的な熱処
理によりコンペンセート(補償)する事がより容易とな
り、好ましい。
【0017】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
において、イオン打ち込みと同時に照射される光が間欠
的にダイヤモンド基板に照射される好ましい態様とする
ことにより、イオン打ち込みとアニールが交互に行わ
れ、イオンによる損傷が少ない状態のうちに光のアニー
ルによりコンペンセートが効果的に行われ、さらに、ダ
イヤモンドが光照射によって昇温しすぎることを防止で
き、欠陥のコンペンセートをより有効にすることができ
る。
【0018】また、前記半導体ダイヤモンドの製造方法
において、イオン打ち込みと同時に照射される光がレー
ザー光であり、前記レーザー光がダイヤモンド表面に均
一に照射されるようにスキャンされている好ましい態様
とする事により、前記間欠照射と同様の作用が達成され
る。
【0019】
【実施例】本発明において、ダイヤモンドとしては、ダ
イヤモンド結晶が用いられ、このダイヤモンド結晶とし
ては、単結晶、多結晶あるいは薄膜のいずれも用いるこ
とができる。
【0020】また、ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以
外の粒子としてはIII 族元素およびV族元素から選ばれ
た少なくとも1種の元素が好ましく、III 族元素として
は、B、Al、Ga、In等が挙げられ、また、V族元
素としては、N、P、As、Sb等が挙げられる。
【0021】これらのイオン打ち込みには、通常イオン
ガンなどを用いることができる。また、本発明で用いる
光の光源としては、例えば、CO2 レーザーなどの赤外
線のレーザーや、Arレーザー等の可視域さらにはエキ
シマレーザー等の紫外線のレーザー、あるいは水銀灯、
ナトリウムランプ等の光源が挙げられる。
【0022】ダイヤモンドの温度は、前述したようにイ
オン打ち込み時の温度を300℃以下に保つと有効であ
るが、300℃以上の場合でも本発明の効果は有効に発
現される。
【0023】ダイヤモンドの温度をコントロールするに
は、例えば水とか、液体窒素など適宜の冷媒を用いるこ
とができる。ダイヤモンドの温度は低いほうが好まし
い。以下、具体的実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明する。
【0024】実施例1 図1は、本発明の一実施例の半導体ダイヤモンドの製造
方法を示す概念図である。
【0025】BH4 ガスをイオンガン(図示せず)に導
入し、プラズマで分解し、イオンガンのイオンマスセパ
レーターでB(硼素)を取り出し、ダイヤモンド結晶1
(この実施例では単結晶を用いた。)に1×1015のド
ーズ量まで5keVのB(硼素)からなるイオンビーム
5をイオンガンにより打ち込んだ。この時同時に光2を
照射した。ここで用いた光としては、308nmの波長
のエキシマレーザ光を用いた。1Jcm-2のレーザー光
を10パルス/秒で間欠的に照射することにより、ダイ
ヤモンド中の損傷がコンペンセートされ、打ち込まれて
いたBが格子位置に入り、ホール測定でp型の電気伝導
の半導体ダイヤモンドが得られたことを確認した。
【0026】また、同様にしてP(燐)をイオン打ち込
みした場合にはn型の電気伝導の半導体ダイヤモンドが
得られた。その他、前述の他のイオンを打ち込んだ場合
についても同様の結果を得た。
【0027】実施例2 図2は、本発明の別の一実施例の半導体ダイヤモンドの
製造方法を示す概念図である。
【0028】ダイヤモンド結晶1(この実施例では多結
晶を用いた。)に1×1015のドーズ量まで5keVの
Bからなるイオンビーム5を実施例1と同様にイオンガ
ンにより、打ち込んだ。この時同時に光2を照射した。
ここで用いた光としては、514.5nmの波長のAr
レーザ光を用いた。2Wのレーザー光をレンズ3で絞り
スキャナー4を用いて図のようにスキャンしながら照射
することにより、ダイヤモンド中の損傷がコンペンセー
トされ、打ち込まれていたBが格子位置に入り、ホール
測定によりp型の電気伝導の半導体ダイヤモンドが得ら
れたことを確認した。
【0029】また、同様にしてP(燐)をイオン打ち込
みした場合にはn型の電気伝導の半導体ダイヤモンドが
得られた。その他、前述の他のイオンを打ち込んだ場合
についても同様の結果を得た。
【0030】
【発明の効果】本発明の半導体ダイヤモンドの製造方法
により容易に半導体ダイヤモンドダイヤモンドを得るこ
とができる。従って、ダイヤモンドのn型、p型を利用
した半導体素子の形成が可能となり、耐環境性の半導体
素子などとして有用な半導体ダイヤモンドの製造方法が
提供できる。
【0031】また、ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以
外の粒子がIII 族元素およびV族元素から選ばれた少な
くとも1種の元素である好ましい態様とすることによ
り、これらの元素はイオン打ち込みによりダイヤモンド
の格子位置に入り、適切な不純物レベルを形成し、n
型、p型の半導体を容易に得ることができる。
【0032】また、ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以
外の粒子のエネルギ−が50eV以上1MeV以下であ
る好ましい態様とすることにより、粒子がダイヤモンド
格子中に打ち込まれ、さらに、イオン打ち込みによる損
傷が大きくなりすぎることを防止できる。
【0033】また、イオン打ち込みの際にダイヤモンド
が300℃以下に保たれている好ましい態様とすること
により、イオン損傷による格子欠陥を光照射による局所
的な熱処理によりコンペンセート(補償)する事がより
容易となる。
【0034】また、イオン打ち込みと同時に照射される
光が間欠的にダイヤモンド基板に照射される好ましい態
様とすることにより、イオン損傷が小さく保たれた状態
でコンペンセートされ、また、ダイヤモンドが光照射に
よって昇温しすぎることを防止でき、欠陥のコンペンセ
ートをより有効にすることができる。
【0035】また、イオン打ち込みと同時に照射される
光がレーザー光であり、前記レーザー光がダイヤモンド
表面に均一に照射されるようにスキャンされている好ま
しい態様とする事により、前記と同様にダイヤモンドが
光照射によって昇温しすぎることを防止でき、欠陥のコ
ンペンセートをより有効にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の半導体ダイヤモンドの製造
方法を示す概念図。
【図2】本発明の別の一実施例の半導体ダイヤモンドの
製造方法を示す概念図。
【符号の説明】 1 ダイヤモンド結晶 2 光 3 レンズ 4 スキャナー 5 イオンビーム

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤモンドに炭素以外の粒子をイオン
    打ち込みし、同時に光を照射することからなる半導体ダ
    イヤモンドの製造方法。
  2. 【請求項2】 ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以外の
    粒子がIII 族元素およびV族元素から選ばれた少なくと
    も1種の元素である請求項1に記載の半導体ダイヤモン
    ドの製造方法。
  3. 【請求項3】 ダイヤモンドに打ち込まれる炭素以外の
    粒子のエネルギ−が50eV以上1MeV以下である請
    求項1に記載の半導体ダイヤモンドの製造方法。
  4. 【請求項4】 イオン打ち込みの際にダイヤモンドが3
    00℃以下に保たれていることからなる請求項1に記載
    の半導体ダイヤモンドの製造方法。
  5. 【請求項5】 イオン打ち込みと同時に照射される光が
    間欠的にダイヤモンド基板に照射されることからなる請
    求項1に記載の半導体ダイヤモンドの製造方法。
  6. 【請求項6】 イオン打ち込みと同時に照射される光が
    レーザー光であり、前記レーザー光がダイヤモンド表面
    に均一に照射されるようにスキャンされていることから
    なる請求項1に記載の半導体ダイヤモンドの製造方法。
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JPS60246627A (ja) * 1984-05-21 1985-12-06 Sumitomo Electric Ind Ltd ダイヤモンド半導体素子

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