JP2731663B2 - 農作業機の操向機構 - Google Patents

農作業機の操向機構

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JP2731663B2
JP2731663B2 JP4084394A JP8439492A JP2731663B2 JP 2731663 B2 JP2731663 B2 JP 2731663B2 JP 4084394 A JP4084394 A JP 4084394A JP 8439492 A JP8439492 A JP 8439492A JP 2731663 B2 JP2731663 B2 JP 2731663B2
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  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワーステアリング装
置を備えた農作業機の操向機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の農作業機の操向機構とし
ては、ステアリングハンドルとパワーステアリング装置
の入力軸とが直結している機構のものが一般的に周知で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものにおいては、操縦者のハンドル操作量に一定の
比率で比例して操舵されるので、圃場における枕地にお
いて方向転換する場合等ではステアリングハンドルをか
なり急速にしかもハンドルの回転量もかなり多く操作し
なければならないので操縦者の負担が大である。逆に、
ハンドル操作量に対する車輪の操舵量の比率を大きくす
ると、圃場を直進走行する場合、車輪が地面に足を取ら
れたり、左右車輪にスリップ差が発生する等して車体走
行向きが変更するのを細かく操舵して修正する際に蛇行
し易くなって直進性を保てないという欠点がある。従っ
て、従来は、ハンドル操作量に対する車輪の操舵量の比
率を上記欠点が強く発現しない程度の中間的な操縦感覚
となるよう設定していた。又、従来は、例えば乗用型田
植機のように、作業走行途中において苗補給する場合等
において、車体を一旦停止させてから苗補給するもので
あり、このため、近年、このように車体を停止させるこ
となく短距離であっても自動的に直進走行できるように
して、作業効率の向上を図れる農作業機が望まれるに至
った。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであっ
て、ハンドル操作量に対する車輪の操舵量の比率を任意
に切換設定することができ、又、自動操縦できるように
切り換えることができる農作業機の操向機構の提供を目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる農作業機
の操向機構は、上記目的を達成するために、ハンドルシ
ャフトと、パワーステアリングユニットの入力軸との連
係を断続操作自在なクラッチを設けるとともに、前記パ
ワーステアリングユニットの入力軸を回動操作自在なア
クチュエータを設け、前記ハンドルシャフトの回動変位
角度を検出する回転検出センサの検出結果に基づいて、
前記アクチュエータを駆動する機構を設けて、前記クラ
ッチを入り状態にするマニュアル操縦モードと、前記ク
ラッチを切り状態にして、かつ前記回転検出センサの検
出結果に基づいて、前記アクチュエータを駆動するアシ
スト操縦モード、又は自動操縦用信号に基づいて前記ア
クチュエータを駆動するオート操縦モードとに択一切り
換え自在な選択機構を備えてあることを特徴構成とす
る。かかる特徴構成による作用・効果は次の通りであ
る。
【0005】
【作用】即ち、クラッチを入り操作したマニュアル操縦
モードのときにはハンドルシャフトとパワーステアリン
グユニットの入力軸とが直結状態となるため、ハンドル
操作量に対する車輪の操舵量の比率が所定値に設定され
た通常のマニュアル操舵でパワーステアリングされると
ともに、アシスト操縦モードにしたときにはハンドルシ
ャフトの回動変位角度を検出してその検出結果に基づい
て、パワーステアリングユニットの入力軸を回動操作自
在なアクチュエータを駆動するから、ハンドルシャフト
の回動変位角度に対するアクチュエータによるパワース
テアリングユニットの入力軸の回動操作量のゲインを適
宜変更調整することで、ハンドル操作量に対する車輪の
操舵量の比率を自在に変更して操舵でき、又、オート操
縦モードにしたときには自動的に操縦されて走行するこ
とが可能である。
【0006】
【発明の効果】従って、アシスト操縦モードにすること
で、枕地において方向転換する場合等ではステアリング
ハンドルを特に大きく操作しなくても車輪の操舵量が大
きなものとなるように設定して方向転換を軽快に行える
ようにしたり、或いは圃場を直進走行する場合ハンドル
操作量の割りに車輪の操舵量が小さくなるよう設定する
ことで直進性を良好に保持したりできて走行性能を向上
できるとともに、オート操縦モードにすることで、作業
走行途中に走行を停止させなくても自動的に走行できる
ので、操縦者は操縦以外の作業を行うことが可能となっ
て全体として作業能率を向上できるに至った。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2に、農作業機の一例としての乗用型田植機を
示している。この乗用型田植機は、前輪1,1及び後輪
2,2で支持された機体の前部にエンジン3、中央に操
縦部4、後部に苗植付装置5を備えているとともに、機
体前部のエンジンボンネット上に予備苗載せ台6を左右
一対設けて構成している。
【0008】そして、図1に示すように、操縦部4のス
テアリングハンドル7は、ハンドルシャフト8、インテ
グラル型のパワーステアリングユニット9、ピットマン
アーム、タイロッド、ナックルアーム等からなる連係機
構10を介して前輪1,1に操舵可能に連係している。
【0009】図1に示すように、ハンドルシャフト8
と、パワーステアリングユニット9の入力軸11とは分
割構成されている。そして、前記入力軸11の上端部
に、両端がわに出力軸を突出させたアクチュエータとし
ての電動モータ12を、その一側出力軸12aと一体に
連結した状態で設けるとともに、電動モータ12の他側
出力軸12bと、ハンドルシャフト8の下端部とは、ク
ラッチとしての電磁クラッチ13を介して断続操作可能
に連動連結している。そして、ハンドルシャフト8の回
動変位角度を検出できるように、ロータリエンコーダ等
から成る回転検出センサ14をハンドルシャフト8に連
係させて設けている。この回転検出センサ14、電動モ
ータ12及び電磁クラッチ13は、機体に搭載した制御
回路15に夫々接続している。この制御回路15には、
前記操縦塔の操縦パネルに付設された3接点切換スイッ
チ16とゲイン調整用ポテンショメータ17とが接続さ
れている。この3接点切換スイッチ16は、後述するマ
ニュアル操縦モードとアシスト操縦モードとオート操縦
モードとの3つの操縦モードうちの1つを択一的に選択
切換するためのものであり、前記制御回路15と共に選
択機構18を構成している。更に、機体には、機体の向
きを検出するための方位検出装置を成すレーザジャイロ
装置19を搭載しており、このレーザジャイロ装置19
の出力信号が制御回路15に入力されるようにしてい
る。
【0010】前記制御回路15は、前記3接点切換スイ
ッチ16をマニュアル操縦モードに選択して切り換えて
いるときには、ステアリングシャフト8と、電動モータ
12の他側出力軸12b即ちパワーステアリングユニッ
ト9の入力軸11とを直結するように、前記電磁クラッ
チ13をオン操作状態にする信号を出力するとともに、
前記電動モータ12には制御信号を出力しないように回
路を構成している。従って、マニュアル操縦モードのと
きは、ステアリングハンドル7の回動操作力が直接パワ
ーステアリングユニット9の入力軸11に作用するよう
にしている。
【0011】又、前記制御回路15は、前記3接点切換
スイッチ16をアシスト操縦モードに選択して切り換え
ているときには、ステアリングシャフト8と、パワース
テアリングユニット9の入力軸11との連動を遮断する
ように、前記電磁クラッチ13をオフ操作状態にする信
号を出力するとともに、前記回転検出センサ14による
ステアリングシャフト8の回動変位角度の検出結果に基
づいて、その回動変位角度に比例した状態で前記入力軸
11を回動操作するように、前記電動モータ12にドラ
イブ信号を出力する回路を構成している。尚、ステアリ
ングシャフト8の回動変位角度に対して前記入力軸11
の電動モータ12による回動角度の比率を、前記ゲイン
調整用ポテンショメータ17によって適宜人為的に設定
できるように制御回路15を構成している。従って、ア
シスト操縦モードのときは、ステアリングハンドル7の
回動操作力をマニュアル操縦モードのときよりも軽く設
定できるとともに、例えば前記ゲイン調整用ポテンショ
メータ17でゲインを大に設定することで枕地での旋回
時にステアリングハンドル7の回動操作量の割りに前輪
1,1の切れ角を大にして迅速な方向転換を行えるよう
にしたり、ゲインを小に設定することで直進時の操舵で
の切れ角をステアリングハンドル7の回動操作量の割り
に小さくすることで蛇行性の小さい走行を行えるように
したりできる。
【0012】更に、前記制御回路15は、前記3接点切
換スイッチ16をオート操縦モードに選択して切り換え
ているときには、ステアリングシャフト8と、パワース
テアリングユニット9の入力軸11との連動を遮断する
ように、前記電磁クラッチ13をオフ操作状態にする信
号を出力するとともに、前記レーザジャイロ装置19か
ら出力される自動操縦用信号としての方位検出信号に基
づいて、操縦者が搭乗していない状態で制御回路15に
備えられたマイコンに予めプログラムされた走行方位に
自動走行させたり、あるいは操縦者は搭乗しているもの
の植付作業の途中で苗植付装置5に苗を補給する際にモ
ード切り換え前のマニュアル操縦モードあるいはアシス
ト操縦モード時の走行方向に向けて自動的に走行させて
直線に沿った植付走行をさせたりできるように構成して
いる。
【0013】又、制御回路15では、アシスト操縦モー
ドに切り換えたときであって、かつ機体が走行停止状態
にあるときに、この機体の走行停止信号(例えば変速装
置の変速情報として得られる信号)が入力されると、予
め前輪1,1及び後輪2,2の切れ角をほぼ0度にした
状態で、ステアリングハンドル7を操縦者にとって直進
操縦状態に対応した姿勢に修正したときに、次いでマニ
ュアル操縦モードに切り換えると、マニュアル操縦モー
ドでのステアリングハンドル7と前輪1,1及び後輪
2,2との対応関係を正常な状態に修正できるように構
成している。すなわち、アシスト操縦モードやオート操
縦モードで、ハンドルシャフト8の回転位相とパワース
テアリングユニット9の入力軸11の位相とがずれて、
ステアリングハンドル7がホイール型のものや二叉型の
ものにおいてホイールのスポークの位置やハンドルグリ
ップの位置が直進操作時に機体向きに対して傾いた状態
となってもマニュアル操縦モードではステアリングハン
ドル7と前輪1,1及び後輪2,2とを正常な対応関係
に修正できる。
【0014】本発明は、次のように実施しても良い。 (イ)本発明にかかる操向機構を、田植機の他に農用ト
ラクタやコンバイン等の農作業機に適用すること。 (ロ)アクチュエータとして、電動シリンダや油圧モー
タ等を用いること。 (ハ)操縦モードとして、上記のように3つの操縦モー
ドを切換自在にするものに限らずに、マニュアル操縦モ
ードとアシスト操縦モードのみ、又はマニュアル操縦モ
ードとオート操縦モードのみの2つの操縦モードの切換
を行うことができるように構成すること。 (ニ)上記アシスト操縦モードのとき、ステアリングシ
ャフトの回動変位角度に比例した状態でパワーステアリ
ングユニットを操作するものの他に操向車輪の切れ角が
大になるほど前記比率が小となるように設定すること。 (ホ)自動操縦信号としては、方位検出信号に限定され
るものでなく、例えばコンバインや耕耘機の場合のよう
に植立穀稈、既耕地を倣いながら刈取作業等するものに
おいては、その倣いを行うための倣いセンサの検出信号
等も自動操縦信号とすることも可能である。 (ヘ)オート操縦モードのとき、上記実施例では電磁ク
ラッチ13をオフ操作状態にしているが、電磁クラッチ
13をオン状態にして自動操縦しても良く、この場合
に、回転検出センサ14の回動変位角度検出結果を自動
操縦時の操舵修正用の制御信号として利用しても良い。
又、前輪1,1又は後輪2,2の切れ角を検出できるセ
ンサを別途設けて、このセンサの検出結果を自動操縦時
の操舵修正用の制御信号として利用しても良い。
【0015】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】操向機構を示す概略説明図
【図2】乗用型田植機を示す全体側面図
【符号の説明】
8 ハンドルシャフト 9 パワーステアリングユニット 11 入力軸 12 アクチュエータ 13 クラッチ 14 回転検出センサ 18 選択機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 113:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルシャフト(8)と、パワーステ
    アリングユニット(9)の入力軸(11)との連係を断
    続操作自在なクラッチ(13)を設けるとともに、前記
    パワーステアリングユニット(9)の入力軸(11)を
    回動操作自在なアクチュエータ(12)を設け、前記ハ
    ンドルシャフト(8)の回動変位角度を検出する回転検
    出センサ(14)の検出結果に基づいて、前記アクチュ
    エータ(12)を駆動する機構を設けて、前記クラッチ
    (13)を入り状態にするマニュアル操縦モードと、前
    記クラッチ(13)を切り状態にして、かつ前記回転検
    出センサ(12)の検出結果に基づいて、前記アクチュ
    エータ(12)を駆動するアシスト操縦モード、又は自
    動操縦用信号に基づいて前記アクチュエータ(12)を
    駆動するオート操縦モードとに択一切り換え自在な選択
    機構(18)を備えてある農作業機の操向機構。
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