JP2731437B2 - 鞘芯型複合モノフィラメント - Google Patents

鞘芯型複合モノフィラメント

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【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、鞘芯型の二重構造を持つ合成樹脂製複合モ
ノフィラメントに関するものである。 更に詳しくは、釣糸、特にハリス、魚網、ロープ等の
水産資材、広くは、歯ブラシ、タイヤコード等の工業材
料にも適用可能な鞘芯型複合モノフィラメントに関する
ものである。
【従来の技術】
例えば釣糸の中で特にハリスは、沈みの速さと強度低
下の少ないことで利用度の高いカーボン系のハリス、ま
た、圧倒的な強度で利用度の高いナイロン系のハリス、
その他、一部船釣りにおいて仕掛の枝ハリスとして使わ
れるポリエステル製のハリスとほぼこの3種類のハリス
に分類できる。 しかし、これらのハリスはそれぞれ長所・短所を有し
ており釣人が魚種に合わせて工夫しながら使用している
のが現状である。 すなわち、グレ釣りにはカーボン系のハリスが良いと
され、ナイロン系のハリスは今一歩及ばないとされてい
るのが実情である。この場合大きな原因はナイロンが摩
(す)れ、特に横摩れに弱くグレの鋭い歯に噛まれると
切れ易いことが最大の原因と思われる。つまりポリマー
の硬度が影響している。加えて、ナイロン系のハリスは
沈降速度がカーボン系よりも遅く、ポイントに落とす前
にエサ取りにエサを喰われ、狙った魚の魚信が得られな
いということも原因であろう。ただし、鉛等で速く沈降
させることもできる釣法の技術が必要になってくるので
初心者には難しい操作になる。 一方、カーボン系のハリスはナイロン系よりも強度が
劣り、通常1号で良いところを1.2号等の太いハリスを
選択しないといけない等の問題を残している。 ポリエステル製のハリスは枝ハリス等の仕掛け用とし
て、腰と張りが良いので使用されているが、強度は前記
2種類のハリスよりも劣るため、限られた釣りだけに使
用されている。また、ポリエステル製ハリスもカーボン
系ハリスも合わせ切れを起こしやすい等の問題を残して
いる。 そこで、各釣糸の長所を保持し、かつ欠点を改良すべ
く検討されたものとして、例えば、鞘成分をナイロン66
等のポリアミド、芯成分をポリエステルとした2重構造
糸や、鞘成分をポリエステル、芯成分をナイロン6など
のポリアミドとした2重構造糸が提案されている。これ
らのモノフィラメントはナイロンの強度とポリエステル
の耐候性・耐久性、高硬度等の物性を利用することによ
り相互の欠点を補い合う効果を有するモノフィラメント
といえる。
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記2種類の鞘芯型複合モノフィラメントは、
ポリアミドとポリエステルの境界面で剥離を生じやす
く、一体性においてその効果の永続性を欠くという問題
があった。
【課題を解決するための手段】
そこで本発明においては、ポリエステル/ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体との相溶性をナイロン6・ナ
イロン6/66に付与すべくMXナイロンを機械的に混合せし
めることにより剥離の問題を解決することができること
を見出したのである。 すなわち本発明の鞘芯型複合モノフィラメントは、ポ
リエステル又はポリエステル−ポリブチレンテレフタレ
ート共重合体を鞘成分とし、ポリカプロアミド又は、ポ
リカプロアミド単位とヘキサメチレンアジパミド単位を
含有する共重合体等にMXナイロンを3〜30%の重量比で
混合せしめたナイロン/ナイロンアロイ成分を芯成分と
することを特徴とするものである。 ここにいうMXナイロンとは、メタキシリレンジアミン
(MXDA)とアジピン酸との重縮合反応から得られる結晶
性のポリアミドをいう。 このような本発明のモノフィラメントは、鞘芯型複合
紡糸口金を用いて通常の複合紡糸法により複合紡糸し、
紡糸口金の中で2成分を接合せしめた後、冷却し、次い
で延伸し、熱固定することにより、製造することができ
る。その際に複合モノフィラメントの直径は複合紡糸口
金の孔径により任意に選択できる。 更に詳しくは、複合紡出糸を0〜80℃の水などの冷却
媒体中で冷却固化し、蒸気温度80〜100℃の雰囲気中又
は、70〜90℃の熱水中において、延伸し、次に乾燥炉温
度100〜250℃の気体雰囲気中で再度延伸し、更に必要に
応じて弛緩又は緊張下に熱固定することにより目的とす
る複合モノフィラメントを得ることができる。 この複合モノフィラメントの鞘成分と芯成分の複合比
率は複合モノフィラメント自体の強力とのバランスを考
えて任意に選択することができるが、通常は重量比で鞘
成分30〜60%、芯成分が70〜40%の範囲が好適である。
この内、MXナイロンの芯成分への混合比率は3〜30%が
適しているが、特に5〜20%の範囲が最適である。
【作用】
このような構造であると、ポリエステルの持つ低吸水
性・耐候性・高硬度な性質が、吸水による硬度低下と摩
れに強い物性を示し、かつ、芯成分のナイロン/ナイロ
ンアロイ成分が高強度を保持し、比重もナイロン系に比
べ重くその分沈みも早く、釣糸特にハリスとしてまた、
魚網、ロープ等水産資材として効果的に理想のモノフィ
ラメントとなる。 なお、芯成分は原料着色が可能でありファッション性
豊かなモノフィラメントとして、付加価値を高めること
ができる。 以下に実施例にあげて、本発明を更に説明するが、本
発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。
【実施例】
鞘成分としてPET(三菱化成製ノバペットペレット)
また、PET−PBT共重合体(三菱化成製ノバペット−ノバ
ドゥール共重合体ペレット)、芯成分としてナイロン6
(三菱化成製ノバミッド1020A)/MXナイロン(三菱ガス
化学製MXD−6)混合成分、また、ナイロン6−ナイロ
ン66共重合体(三菱化成製ノバミッド2030A)/MXナイロ
ン(三菱ガス化学製MXD−6)の混合成分を用いて次の
条件により鞘芯型複合モノフィラメントを製造した。 すなわち、2台の35mmφ押出機に夫々のポリマーを別
々に供給し、鞘芯型複合紡糸口金より紡糸し、紡口直下
30cmの位置に設置した70℃の水浴中で冷却する。 次に紡出糸を第一段延伸層で熱水80℃で延伸倍率3.0
〜3.6で延伸した。ただし、延伸倍率が高すぎると境界
面接合不良や白化を生じるので、好ましくは強力とのバ
ランスを考えて3.2〜3.4までの範囲に設定するのが好ま
しい。 次に第二延伸層、いわゆる乾燥炉で気体雰囲気温度18
0℃の温度中で、延伸倍率1.8〜2.2倍で延伸した。ただ
し、延伸倍率が高すぎると鞘成分が白化するので、好ま
しくは1.8〜2.0倍の延伸倍率が好ましい。すなわち、4.
8〜58倍の総延伸倍率で延伸した中では5.6倍の延伸倍率
が、本発明における鞘芯型複合モノフィラメントの製造
上最適値である。 上記において、延伸倍率5.6倍で押出量を種々変更す
ることにより、第1〜3表に示すような鞘芯の複合比率
及び強力の相違する直径0.260mmの複合モノフィラメン
トを得た。 このようにして製造した各複合モノフィラメントにつ
いて、下記の要領でモノフィラメントの特性を評価し
た。その結果を第1〜3表に示す。 (強力・伸度試験) 引張強力:試料、紡糸後7日間室内に放置した後、これ
を島津製作所製オートグラフ(S−500−D)にセット
し30cm/分の引張速度で引張った時の切断時強力(kg)
及び伸度(%)。 結節強力:上記試験方法と同じ方法で、試料をひとえ結
びにし、その結び目の切断時強力(kg)及び伸度
(%)。 (沈降速度試験) 試料を2cmに切って、1昼夜水に漬けた後、1のメ
スシリンダーの24.2cmの間隔を落下する時間を測定し、
換算する(分/100m)。 試料(実施例1〜3) 直径:0.260mm ポリマー:鞘=PET 芯=ナイロン6:MXナイロン=95:5 試料(実施例4〜6) 直径:0.260mm ポリマー:鞘=PET 芯=ナイロン6/66共重合体:MXナイロン=95:5 試料(実施例7,8) 直径:0.260mm ポリマー:鞘=PET/PBT共重合ペレット 芯=ナイロン6/66共重合体:MXナイロン=70:30 試料(比較例1) 直径:0.260mm ポリマー:鞘=ナイロンコポリマー 芯=PET 試料(比較例2) 直径0.260mm ポリマー:鞘=ナイロンコポリマー 芯=PET
【発明の効果】
以上から明らかなように、第1表に示した鞘がPETで
芯がナイロンとMXナイロンとの混合(実施例1〜3)、
第2表に示した鞘がPETで芯がナイロン6/66共重合体とM
Xナイロン混合(実施例4〜6)、第3表に示した鞘がP
ET/PBT共重合体で芯がナイロン6/66共重合体とMXナイロ
ンの混合(実施例7,8)のいずれの場合でも引張・結節
強力が大であり、伸度も適当な範囲にあり、沈降速度も
速く、白化のない良好なものとなっている。 そこで、従来のモノフィラメントが有していた難点を
解決したものとなっており、釣糸、水産資材、歯ブラ
シ、タイヤコード等の工業材料に有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル又はポリエステル−ポリブチ
    レンテレフタレート共重合体を鞘成分とし、ポリカプロ
    アミド又はポリカプロアミド単位とヘキサメチレンアジ
    パミド単位を含有する共重合体等にMXナイロンを3〜30
    %の重量比で混合せしめたナイロン/ナイロンアロイ成
    分を芯成分とする鞘芯型複合モノフィラメント。
JP31199789A 1989-11-29 1989-11-29 鞘芯型複合モノフィラメント Expired - Lifetime JP2731437B2 (ja)

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