JP2731170B2

JP2731170B2 - 放射線検出内視鏡

Info

Publication number: JP2731170B2
Application number: JP63200463A
Authority: JP
Inventors: 誠稲葉; 康一郎石原; 元之田川; 修一高山; 睦吉川; 栄一布施; 正明林
Original assignee: Olympus Corp
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1988-08-10
Filing date: 1988-08-10
Publication date: 1998-03-25
Anticipated expiration: 2013-03-25
Also published as: JPH0249185A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、放射線の検出が可能な放射線検出内視鏡に
関する。

［従来の技術］近年、体腔内に細長の挿入部を挿入することにより、
対抗内臓器等を観察したり、必要に応じ処置具チャンネ
ル内に挿通した処置具を用いて各種治療処置のできる内
視鏡が広く利用されている。

ところで、癌の発見，診断の手段として、癌細胞に特
異的に終結する物質を放射性物質でマークし、癌細胞か
ら発する放射線を検出して、癌の存在、浸潤範囲、ある
いは転移等を発見することが行われている。そして、従
来は、特公昭48−4526号公報等に示されるように、例え
ば半導体放射線検出器を取り付けたプローブによって、
生体内の放射線を検出していた。

［発明が解決しようとする課題］しかしながら、従来の放射線検出器では、生体内の放
射線発生部位を検知しても、その部位を見ることができ
ないという問題点がある。

［発明の目的］本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、放
射線発生部位を検出でき、且つ、その放射線発生部位を
観察することのできる放射線検出内視鏡を提供すること
を目的としている。

［課題を解決するための手段］本発明による放射線検出内視鏡は、先端部に観察窓を
有する細長な挿入部と、前記観察窓から入射する被写体
からの戻り光を発光して被写体を観察する観察手段とを
備えた内視鏡において、前記観察手段の視野内に、透明性を有し、放射線の入
射によって自発光するシンチレータを配置可能としたこ
とを特徴とする。

［作用］本発明では、内視鏡の観察手段の視野内に配置したシ
ンチレータに放射線が入射すると、このシンチレータが
螢光を発し、この螢光が観察手段によって観察され、放
射線発生部位が検出される。

［実施例］以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明の第１実施例における内視鏡装置の構
成を示す説明図である。

第１図に示すように、内視鏡１は、細長で例えば可撓
性の挿入部２を備え、この挿入部２の後端に太径の操作
部３が連設されている。この操作部部３の後端部には、
接眼部７が設けられている。前記操作部３からは、側方
に可撓性のライトガイドケーブル４が延設され、このラ
イトガイドケーブル４の端部に、光源装置５に着脱自在
に接続されるコネクタ６が設けられている。

前記挿入部２の先端部10には、観察窓，照明窓及びチ
ャンネル開口部が設けられている。前記観察窓の内側に
は、対物レンズ系12が装着され、この対物レンズ系12の
結像位置に、ファイババンドルよりなるイメージガイド
13の先端面が配置されている。このイメージガイド13
は、挿入部２内に挿通されて、後端面は、前記接眼部７
内に設けられた接眼レンズ８に対向している。そして、
前記対物レンズ系12によって結像された被写体像は、イ
メージガイド13によって接眼部７に伝達され、この接眼
部７から観察されるようになっている。

また、前記先端部10の照明窓の内側には、配光レンズ
31が配設され、この配光レンズ31の後端側に、ファイバ
バンドルよりなるライトガイド32が連設されている。こ
のライトガイド32は、挿入部2,操作部３及びライトガイ
ドケーブル４内に挿入されて、入射端部がコネクタ６に
接続されている。

また、前記挿入部２内には、チャンネル35が形成さ
れ、このチャンネル35の先端側は、前記先端部10の処置
具チャンネル開口部で開口し、基端側は、操作部３の側
方で開口して挿入口36が形成されている。

一方、前記光源装置５は、照明光を出射するランプ41
を備え、このランプ41から出射された照明光が、前記ラ
イトガイド32の入射端に入射するようになっている。

ところで、前記チャンネル35には、放射線検出用プロ
ーブ50を挿通できるようになっている。この放射線検出
用プローブ50は、前記チャンネル35内に挿通可能なチュ
ーブ51と、このチューブ51の先端部に取付けられた透明
なバルーン52とを有している。前記バルーン52は、先端
部10のチャンネル開口部から前方に突出可能で、前記対
物レンズ系12の視野内に配置することができるようにな
っている。また、前記チューブ51の基端部は、挿入口36
から導出され、この基端部から液体シンチレータ55を、
チューブ35内に注入できるようになっている。そして、
この液体シンチレータ55は、前記チューブ51を通じて、
前記バルーン52内に流入され、このバルーン52内に封入
されるようになっている。前記液体シンチレータ55は、
放射線が当ると螢光を発する物質であり、本実施例に用
いるものは、透明度が高いものが望ましい。

次に、本実施例の作用について説明する。

本実施例の内視鏡１を用いて、癌等の腫瘍の検査を行
う場合には、検査前の所定の時期に、ラジオアイソトー
プでマークした癌抗体や癌に集まり易いデオキシグルコ
ース等を、静脈注射等によって体内に注入する。癌等の
腫瘍には、これらの試薬が終結し、この腫瘍から放射
線、例えばγ線が放出される。

前記内視鏡１の挿入部２を体腔内に挿入し、光源装置
５内のランプ41を発光させると、このランプ41から出射
された照明光は、内視鏡１のライトガイド32の入射端に
入射する。この光は、ライトガイド32によって先端部10
に導かれ、配光レンズ31を通って、被写体に照射され
る。この被写体の光学像は、対物レンズ系12によって、
イメージガイド13先端面に結像され、このイメージガイ
ド13によって接眼部７に伝達され、この接眼部７から観
察される。

一方、放射線を検出するときは、チャンネル35内に、
放射線検出用プローブ50を挿通し、このプローブ50内に
液体シンチレータ55を注入して、バルーン52内に液体シ
ンチレータ55を封入する。

次に、第１図に示すように、体腔壁57に、前記バルー
ン52を接近または接触させながら、液体シンチレータ55
の発光する部位を探す。前記バルーン52が、腫瘍58に対
向する位置にあるときには、この腫瘍58から放出される
γ線が、前記バルーン52内の液体シンチレータ55に当
り、この液体シンチレータ55が発光する。そして、この
液体シンチレータ55の発光によって、放射線発生部位す
なわち腫瘍58を検出することができる。

尚、前記バルーン52によって放射線発生部位を探索す
る際には、照明光を減光しておき、液体シンチレータ55
が発光する部位を発見したときに、照明光を増光して、
この発光する部位を観察するようにすると、放射線発生
部位の発見がより容易になる。

このように本実施例によれば、内視鏡１の視野内の液
体シンチレータ55によって放射線発生部位を検出でき、
且つ、内視鏡１によって、その放射線発生部位を観察す
ることができる。

また、本実施例では、バルーン52内に液体シンチレー
タ55を封入するようにしたので、このバルーン52を体腔
壁57に接近または接触させることによって、広範囲の部
位について、同時に放射線発生部位の探索を行うことが
でき、放射線発生部位の発見が容易になる。

また、透明度の高い液体シンチレータ55を使用するこ
とにより、この液体シンチレータ55を通しても放射線発
生部位を観察することができ、放射線発生部位の位置と
内視鏡像との対応づけが容易になる。

尚、前記チャンネル35には、放射線検出用プローブ50
に限らず、鉗子等の処置具も挿通することが可能であ
る。

第２図は本発明の第２実施例における内視鏡の挿入部
先端部を示す説明図である。

本実施例では、先端部10のチャンネル開口部に、液体
シンチレータ封入用の透明なケース60を、着脱自在に取
付けたものである。尚、このケース60は、少なくとも一
部は、対物レンズ系12の視野内に入るようにする。前記
ケース60内には、チャンネル35を通じて、液体シンチレ
ータ55が封入されるようになっている。そして、この液
体シンチレータ55が封入されたケース60を、体腔壁57に
接近または接触させながら、液体シンチレータ55の発光
する部位を探す。

その他の構成，作用及び効果は、第１実施例と同様で
ある。

尚、、第２実施例のケース60の代わりに、第１実施例
におけるバルーン52を、チャンネル開口部に取り付けて
も良い。

また、内視鏡の送水チャンネルの先端開口部にバルー
ン等の液体シンチレータ封入用の部材を取り付けても良
い。

第３図は本発明の第３実施例における内視鏡装置の構
成を示す説明図である。

本実施例では、観察手段としてイメージガイドが２本
設けられている。一方のイメージガイド13は、観察専用
であり、先端側に対物レンズ系12が設けられている。他
方のイメージガイド71は、放射線検出と観察を兼ねたも
のであり、先端側に、対物レンズ系74を介して、透明で
ロッド状のシンチレーションクリスタル72が連設されて
いる。前記シンチレーションクリスタル72,対物レンズ
系74及び前記イメージガイド71の前端側の外周部には、
筒状のコリメータ73が設けられている。前記イメージガ
イド71の後端部は、図示しない第２の接眼部で延設され
ている。

本実施例では、前記シンチレーションクリスタル72に
γ線等の放射線が入射すると、このシンチレーションク
リスタル72が発光する。そして、このシンチレーション
クリスタル72からの光は、イメージガイド71によって、
第２の接眼部まで伝送され、この第２の接眼部から被写
体像と共に観察され、放射線発生部位すなわち腫瘍を検
出することができる。

第４図は本発明の第４実施例における内視鏡の挿入部
先端部を示す説明図である。

本実施例では、チャンネル35内に挿通可能なシンチレ
ーションクリスタル72の後端部に、光検出器77を接合し
ている。前記シンチレーションクリスタル72及び光検出
器77は、前端面を除き、透明で筒状のコリメータ78によ
って覆われている。また、前記光検出器77には、操作ワ
イヤを兼ねた信号ケーブル79が接続され、この信号ケー
ブル79は、チャンネル35内に挿通されて、例えば、図示
しない信号処理部に接続されるようになっている。この
信号処理部の出力信号は、図示しない表示装置に接続さ
れ、この表示装置に、放射線情報が表示されるようにな
っている。

本実施例では、前記信号ケーブル79を操作することに
よって、シンチレーションクリスタル72を、対物レンズ
系12の視野内に配置することができ、このシンチレーシ
ョンクリスタル72の発光によって、放射線発生部位を検
出できる。また、放射線情報を表示装置に表示させるこ
とができる。

尚、本実施例では、シンチレーションクリスタル72を
チャンネル35内に退避させた状態でも、放射線の検出が
可能である。

第５図は本発明の第５実施例における内視鏡の挿入部
先端部を示す説明図である。

本実施例では、以下のような放射線検出用プローブ80
が設けられている。この放射線検出プローブ80は、内視
鏡１のチャンネル35内に挿通される操作ワイヤ81と、こ
の操作ワイヤ81の先端に取り付けられたシンチレーショ
ンクリスタル82とで構成されている。また、内視鏡１の
先端部10のチャンネル開口部には、前記シンチレーショ
ンクリスタル82を収納できる収納部83が形成されてい
る。

本実施例では、前記操作ワイヤ81を操作することによ
って、シンチレーションクリスタル82を、対物レンズ系
12の視野内に配置することができ、このシンチレーショ
ンクリスタル82の発光によって、放射線発生部位を検出
できる。また、放射線検出を行わないときは、シンチレ
ーションクリスタル82を収納部83に収納することができ
る。

第６図及び第７図は本発明の第６実施例に係り、第６
図はバルーンを収縮させた状態の挿入部先端部を示す説
明図、第７図はバルーンを膨脹させた状態の挿入部先端
部を示す説明図である。

本実施例では、内視鏡１の挿入部２内に、送気チャン
ネル85が設けられている。また、先端部10における送気
チャンネル85の開口部には、シート状のプラスティック
シンチレータを成形してなるバルーン86が取り付けられ
ている。そして、第７図に示すように、送気チャンネル
85を通して、前記バルーン86内に空気を充填すると、こ
のバルーン86が膨脹し、対物レンズ系12の視野内に入る
ようになっている。

本実施例では、バルーン86を膨脹させて、対物レンズ
系12の視野内に入れると、シート状のプラスティックシ
ンチレータよりなるバルーン86の発光によって、放射線
発生部位を検出できる。

尚、チャンネル35内に挿通される送気チューブの先端
に、シート状のプラスティックシンチレーションよりな
るバルーン86を取り付けて、このバルーン86を、先端部
10から突没できるようにしても良い。

第８図は本発明の第７実施例における内視鏡の挿入部
先端部を示す説明図である。

本実施例では、内視鏡１の先端部10に、対物レンズ系
12の視野内に入るように、前方に突出したシンチレーシ
ョンクリスタル88を固定している。

本実施例では、対物レンズ系12の視野内に配置された
シンチレーションクリスタル88の発光によって、放射線
発生部位を検出できる。

尚、本発明は、上記各実施例に限定されず、例えば、
内視鏡としては、対物レンズ系の結像位置に配置した固
体撮像素子によって被写体像を撮像する電子内視鏡でも
良い。

また、放射線としては、γ線に限らず、α線やβ線と
しても良い。また、α線を用いる場合には、液体シンチ
レータや固体シンチレータの代わりに、気体シンチレー
タを使用することもできる。

［発明の効果］以上説明したように本発明によれば、観察手段の視野
内にシンチレータを配置することによって、放射線発生
部位を検出でき、且つ、その放射線発生部位を観察する
ことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例における内視鏡装置の構成
を示す説明図、第２図は本発明の第２実施例における内
視鏡の挿入部先端部を示す説明図、第３図は本発明の第
３実施例における内視鏡装置の構成を示す説明図、第４
図は本発明の第４実施例における内視鏡の挿入部先端部
を示す説明図、第５図は本発明の第５実施例における内
視鏡の挿入部先端部を示す説明図、第６図及び第７図は
本発明の第６実施例に係り、第６図はバルーンを収縮さ
せた状態の挿入部先端部を示す説明図、第７図はバルー
ンを膨脹させた状態の挿入部先端部を示す説明図、第８
図は本発明の第７実施例における内視鏡の挿入部先端部
を示す説明図である。１……内視鏡、２……挿入部 10……先端部、12……対物レンズ系 35……チャンネル 50……放射線検出用プローブ 52……バルーン 55……液体シンチレータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者高山修一東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者吉川睦東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者布施栄一東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者林正明東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献特開昭55−96130（ＪＰ，Ａ) 特開昭61−234834（ＪＰ，Ａ) 実開昭60−32901（ＪＰ，Ｕ) 実公昭47−5168（ＪＰ，Ｙ１)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】先端部に観察窓を有する細長な挿入部と、
前記観察窓から入射する被写体からの戻り光を受光して
被写体を観察する観察手段とを備えた内視鏡において、前記観察手段の視野内に、透明性を有し、放射線の入射
によって自発光するシンチレータを配置可能としたこと
を特徴とする放射線検出内視鏡。