JP2730000B2 - 放電灯用電極 - Google Patents

放電灯用電極

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【発明の詳細な説明】 〔技術の属する分野〕 本発明は、キセノンショートアーク型放電灯のような
希ガス放電灯、その他の放電灯に使用される電極に関す
る。
〔従来の技術〕
キセノンショートアーク型放電灯や、丸型超高圧水銀
灯のようなショートアーク型放電灯の陰極には、一般的
には、トリエイテッドタングステン(以下ThWとい
う。)が用いられている。これは熱電子放射用物質(以
下エミッターという。)として作用するトリウムの蒸気
圧が比較的低いので、放電灯使用中における、バルブの
黒化現象が少ないという長所を有するからである。しか
しながら、熱電子放射を効率良く行なわしむる陰極動作
温度が2000℃近傍であるために、タングステンの再結晶
化と結晶の肥大化が早く、ThWの内部から電極先端への
トリウムの拡散が阻害され、アーク不安定の原因になっ
たり、温度が高いために陰極先端の焼損も早く、ショー
トアーク型放電灯においては、電極間距離の変化による
電流電圧等の電気特性への影響が早く生じ易い。
上記問題解決のため、最近では、実開昭62−165661な
どに開示されているように、特公昭36−20994を参考に
して、比較的消費電力の小さい放電灯においては、エミ
ッターとしてアルカリ土類金属の酸化物を使用すること
が検討され、消費電力が500W未満のキセノンショートア
ーク型放電灯において実用に供するまでになった。この
陰極の長所は、前記公開出願にも記載されているよう
に、アルカリ土類金属の酸化物を、例えば酸化アルミニ
ウムとの複合酸化物のようにして用いると、陰極動作温
度が1300℃でも良好な熱電子放射性を示すことである。
このように、陰極温度がThWの場合に比べ非常に低く設
定できるので、タングステンの再結晶化が遅く、陰極先
端の焼損も少なく、したがってアークの安定性も良い。
しかしながら、上記のとうり、この陰極が実用に供さ
れているランプの消費電力は、現在500W未満であり、消
費電力が大きくなり、電流値が大きくなってくると、バ
ルブの黒化現象が現われ易い。これは、やはり、アルカ
リ土類金属の蒸気圧が、トリウムに比べると高いことに
よるものである。
〔本発明の目的〕
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、そ
の目的とするところは、もう少し消費電力が大きく、或
は、もう少し電流値の大きな放電灯においても、黒化現
象の進行が抑制された放電灯、特に、アルカリ土類金属
酸化物を利用した陰極を具えたショートアーク型放電灯
に適した陰極を提供することにある。
〔目的を達成するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明においては、電極を
次のように構成する。
すなわち、 接続部と基体部と筒部とからなる電極本体の該筒部内
に焼結体を挿入してなる放電灯用電極であって、 該焼結体は、芯部と表層部とからなり、 該芯部は、タングステンのような高融点金属の粉末と
アルカリ土類金属の酸化物の粉末との混合粉末を、重量
比で前者を100とした時後者を70乃至150の割合で混合焼
結してなり、 該表層部は、タングステンのような高融点金属の粉末
もしくは、重量比で当該金属を100とした時10以下のア
ルカリ土類金属の酸化物を混入して焼結されてなり、先
端部の形状は、コーン状でその先端に、すり鉢状の凹部
を形成し、該凹部の底部に、前記芯部に連通する細孔を
形成してなるものである。
〔作用〕 高濃度のアルカリ土類金属の酸化物を含む焼結体を芯
部とし、その周囲を、アルカリ土類金属を含まないかも
しくは含んでいても低濃度の焼結体の表層部でおおい、
表層部の先端を、単に針状にとがらせるのではなく、す
り鉢状の凹部を形成しかつ凹部の底部に、前記芯部に連
通する細孔を設けているので、細孔の中から拡散してく
るアルカリ土類金属が、まず主にすり鉢内に拡がるの
で、放電アークの始点が特定箇所に規制しやすく、かつ
所定の面積でアークを支持することになるので陰極先端
における電流密度は下がる。
そして、電流値が増大した場合も、すり鉢の周でアー
ク支持が可能となるので、この周も含めてすり鉢状凹部
全体で電流を受け止め、結果として、著しい電流密度の
上昇が抑えられる。
そのうえ、表層部にはアルカリ土類金属は含まれてい
ないかもしくは低濃度であるから、放電灯の消費電力の
増大にともなう電極体積の増大があっても、表層部から
バルブへ飛散するバリウムは少ない。
〔実施例〕
第1図は、本発明の電極を使用したキセノンショート
アーク型放電灯の一例の説明図である。図において、1
は電極本体、2は焼結体であって、陰極として用いる。
3は陽極、4は陽極リード棒である。5は、気密封止部
であって、例えば、特公昭49−11821に開示されている
ような、複数枚のモリブデン金属箔を使用した大電流用
耐振性の高い構造を採用する。6は外部リード棒、7は
形状のバルブである。この放電灯の消費電力は2KW、電
圧25V、電流80Aで、封入ガスはキセノンである。
第2図は、第1図の放電灯の陰極の拡大断面図であ
る。電極本体1は、展延性に富むモリブデン金属より構
成し、1aは、モリブデン金属箔8を接続する接続部、1b
は基体部、1cは筒部である。この筒部に焼結体2を挿入
し、カシメ固定する。1dは、カシメによって生じた凹所
である。この焼結体2は、表層部2aと芯部2bとからな
り、先端部2cはコーン状になっていて、先端にはすり鉢
状の凹所10が形成され、かつ、凹所10の底部には、芯部
2bに通ずる細孔11が設けられている。この焼結体2は、
構造と作り方がやや複雑なので、第3図を用いて説明す
る。
第3図は、焼結体の作り方を示す工程の説明図であ
る。
まず、工程(イ)において、あらかじめ、表層部とし
て機能する、有底状凹所100を有する焼結部品101と、前
記凹所100に略適合する外観形状を有する芯部品102を作
っておく。工程(ロ)において両部品を挿入して組立て
る。工程(ハ)において、金型類103、104、105で取り
囲み、「すり鉢状凹部と細孔」を作る。つまり、焼結体
の先端となるべき部分に対しては、金型103に、「すり
鉢状の斜面を作る傾斜部103a」と、「細孔を作る針状部
103b」を設けており、この金型103とともに、全体の金
型類を使って圧縮して、部品101と102を完全に固める。
工程(ニ)において、この固体106を金型から取り出
す。そして、工程(ホ)において、電極本体の筒部1cに
挿入し、カシメ固定し、筒部1cと部品106とを一緒にし
てコーン状に削る。図において、θは、すり鉢状凹部
の拡き角度、θは、コーン状の拡き角度を示す。数値
例を示すと、すり鉢状の凹部の周2dの直径は2mm、細孔
の直径は0.5mm、拡き角度θとθとは、放電灯の消
費電力や電流値によって多少変えると良いが、本実施例
では、ともに90゜を採用した。
焼結体の表層部は、エミッターを含有しないタングス
テン粉末のみで焼結体を造り、芯部は、タングステン粉
末の重量100に対し、バリウムアルミネイト150を混合し
て焼結してある。この値は、エミッターとしては極めて
高濃度の含有量である。
さて、前記〔作用〕の項でも説明したように、細孔11
の内部から拡散してくるバリウムは、すり鉢状の凹部の
斜面に拡がる。したがって、電流値が小さい場合は、ア
ークは、この斜面で支持されるが、電流値が大きくなる
と、すり鉢の周にもかぶさるようにしてアークは支持さ
れる。これによって、電流値が増大しても、陰極先端の
電流密度の著しい増大は防げる。上記実施例の場合、表
層部にはエミッターが含まれていないので、エミッター
の供給は、細孔からだけとなるので、陰極におけるアー
クの支持点は「ふらつく」ことはないので、アーク安定
性は良い。ただし、表層部に、多少のエミッターを混入
しておき、すり鉢の周で、アーク支持を実行しやすくし
ておくのも良い。この場合、図示のとうり、焼結体は、
バルブ内に露出して陽極と対向しているので、バリウム
の含有量があまり多いのは、バルブの黒化を早めるので
好ましくない。放電灯の消費電力が小さい場合は、含有
量が多少多くても良いが、消費電力が1KWより大きくな
ると、含有量は、タングステン粉末重量100に対して、
エミッターは10以下とするのが良い。その代り、細孔か
らの供給を多くするため、芯部は、前記のとうりエミッ
ターは高濃度である。バルブ黒化を早めない範囲で、エ
ミッターの濃度は、タングステン100に対し70乃至150が
良い。この範囲であれば、バリウムの供給が十分であっ
て、かつバルブの黒化の進行は早くない。
以上のように構成した陰極は、消費電力が2KW程度ま
でのショートアーク型放電灯に十分使用できる。例え
ば、上記実施例の放電灯の点灯時間による光量変化を調
べると、初期値を100とすると、2000時間経過後の明る
さは80であった。つまり、バルブの黒化による光量減衰
が少なく、十分実用に供し得るものであることが確認で
きた。また、アークの「ふらつき」の尺度であるアーク
安定度(アークのある一定点の輝度の変化がどの程度変
化するかを示す値)も、2000時間経過後であっても±0.
5%に抑えることができた。
尚、バリウムの複合酸化物としては、実施例のアルミ
ネイトの他では、タングステイト(例えばBaO・WO3)も
非常に良い。
〔発明の効果〕
本発明は、上記実施例の説明からも理解できるよう
に、多少、構造が複雑で作り方が難しい工程を含むが、
ショートアーク型の放電灯の陰極として用いると、
(イ)アーク安定性が良好、(ロ)バルブの黒化現象が
バリウム系統としては少ない、(ハ)陰極の動作温度が
低いので先端の焼損が少なく、電極間距離の変化が抑制
される等の長所が得られる。更に、この電極は、交流電
源で使用されるロングアーク型の水銀灯の電極としても
そのままそっくり利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の電極が使用されたキセノンショート
アーク型放電灯の一例の説明図、第2図は、電極本体と
焼結体の説明図、第3図は、焼結体の作り方の工程の説
明図である。 図において、1は電極本体、2は焼結体、3は陽極、10
はすり鉢状凹部、11は細孔を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接続部と基体部と筒部とからなる電極本体
    の該筒部内に焼結体を挿入してなる放電灯用電極であっ
    て、 該焼結体は、芯部と表層部とからなり、 該芯部は、タングステンのような高融点金属の粉末とア
    ルカリ土類金属の酸化物の粉末との混合粉末を、重量比
    で前者を100とした時後者を70乃至150の割合で混合焼結
    してなり、 該表層部は、タングステンのような高融点金属の粉末も
    しくは、重量比で当該金属を100とした時10以下のアル
    カリ土類金属の酸化物を混入して焼結されてなり、先端
    部の形状は、コーン状でその先端に、すり鉢状の凹部を
    形成し、該凹部の底部に前記芯部に連通する細孔を形成
    してなる、 ことを特徴とする放電灯用電極。
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