JP2727573B2 - オリゴヌクレオチドプローブの製造法 - Google Patents

オリゴヌクレオチドプローブの製造法

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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、オリゴヌクレオチドプローブの製造法に
関する。さらに詳しくは、酵素、抗体、蛍光性化合物な
どの種々の標識物質を結合してなり、特定のDNAの検出
に好適なオリゴヌクレオチドプローブの製造法に関す
る。
(ロ)従来の技術 特定のDNAの検出のために、目的DNAと相補的な塩基配
列を有するオリゴヌクレオチドを利用し、これに標識化
を行ったいわゆるオリゴヌクレオチドプローブを用いる
方法が知られている。かかる標識化は従来のヌレオチド
の3′や5′末端に放射性リン(32P)をリン酸エステ
ルの形態で導入することにより行われていたが、かかる
放射標識のプローブにおいては、取扱者の被曝の問題
や、取扱設備、施設が制限されるという問題があった。
そこで、最近非放射性の標識法の開発が種々なされて
おり、その一つとして酵素を標識化に用いる手法が知ら
れている。この酵素標識法は、ペルオキシダーゼ等のア
ミノ基を有する酵素を用い、オリゴヌクレオチドの核酸
塩基におけるアミノ基に注目して、これらのアミノ基同
士をポリエチレンイミンとグルタルアルデヒドを架橋剤
として用いて架橋結合させることにより酵素標識を行う
方法である(Rentz,M.とKurz,C.,Nucleic Acid Res.,1
2,3435(1984))。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような標識法を用いたオリゴヌ
クレオチドプローブの製造においては、用いる架橋剤が
アミノ基同士を架橋する2個あるいはそれ以上の同種の
官能基を備えたものであるため、酵素間の反応、核酸間
の反応等の副反応を生じ、その結果意図する標識体が高
収率に含まれるオリゴヌクレオチドを得ることが困難で
あった。
さらに、このようにして得られるオリゴヌクレオチド
プローブの試薬には、必然的に未反応の架橋剤ことにグ
ルタルアルデヒドが持ち込まれるため、この試薬をDNA
検出に用いる際に、このグルタルアルデヒドが目的DNA
を固定するフィルターや場合によっては目的DNA自体と
反応して検出感度の低下やバックグラウンドの上昇を招
くという不都合もあった。
この発明は、かかる状況下なされたものであり、こと
に、標識化において副反応を生じ難く所望のオリゴヌク
レオチドプローブを効率良く製造でき、しかも上記のよ
うな使用時の不都合も生じ難いオリゴヌクレオチドプロ
ーブを簡便に得ることができる方法を提供しようとする
ものである。
(ニ)課題を解決するための手段 上記観点から鋭意研究を行った結果、目的DNAと相補
的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドの5′末端水
酸基又はその核酸塩基に、ジスルフィド結合を有し両端
に各々アミノ基を有するジアミノ化合物の残基を、直接
又はリン酸基を介して導入した化学修飾オリゴヌクレオ
チドを用い、これに特定の架橋剤を組合せて使用するこ
とにより、意図する標識物質の標識化が効率良く行える
事実を見出し、この発明に到達した。上記化学修飾オリ
ゴヌクレオチドのうち5′末端修飾物は、ビオチン標識
化オリゴヌクレオチドの前駆体として知られている(Ch
u.B.F.etal,Nucl.Acids.Res.14(1986)5591)が、この
発明のような特定の架橋剤と組合わせて標識化に用いる
ことは従来知られていない。
かくしてこの発明によれば、目的DNAと相補的な塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドを原料とし、 (a)このオリゴヌクレオチドの5′末端又はその核酸
塩基に、ジスルフィド結合を有し両端に各々アミノ基を
有するジアミノ化合物残基を、直接又はリン酸基を介し
て導入して化学修飾する工程と、 (b)得られた化学修飾オリゴヌクレオチドに、両端に
アミノ反応性基とチオール反応性基を有する架橋剤の存
在下、チオール基を有する標識物質を作用させて、該標
識物質を上記架橋剤残基を介して上記オリゴヌクレオチ
ドに結合させる標識化工程、 を行うことからなるオリゴヌクレオチドプローブの製造
法が提供される。
この発明の原料として用いるオリゴヌクレオチドとし
ては、当該分野で一般にプローブ用に用いられる種々の
天然又は合成のオリゴヌクレオチドが適用でき、目的DN
A断片に対応する塩基配列のものが使用される。
この発明の製造法は、上記オリゴヌクレオチドから化
学修飾オリゴヌクレオチドプローブの前駆体として得る
工程(a)と、標識化工程(b)とからなる。
化学修飾工程(a)は、オリゴヌクレオチドに、ジス
ルフィド結合を有し両端に各々アミノ基を有するシスタ
ミンのようなジアミノ化合物を水系中で作用させること
により行われる。ここで用いるジアミノ化合物として
は、下式(I): H2N−(CH2−S−S−(CH2−NH2 ……(I) (式中、m,nは各々1〜12の整数を示す) で現される化合物又はその塩を用いるのが適している。
工程(a)において、このジアミノ化合物残基がオリ
ゴヌクレオチドに導入されるが、この導入位置は、オリ
ゴヌクレオチドの5′末端か核酸塩基のいずれかに選択
できる。
5′末端への導入は、通常、オリゴヌクレオチドにポ
リヌクレオチドキナーゼを水溶液中で作用させてその
5′末端の水酸基をリン酸基に変換し、次いで緩和の条
件下で、例えば、カルボジイミド系の縮合剤を用いて上
記リン酸基とジアミノ化合物を反応させる、いわゆるホ
スホロアミデート法により行うことができる(Chu.B.F.
etal,Nucl.Acids.Res.14(1986)5591)。かかる反応に
より、5′末端のリン酸基のOH基とジアミノ化合物の一
端のアミノ基との脱水縮合反応が生じて、下式のように
ジアミノ化合物残基がオリゴヌクレオチドに導入される
こととなる。
一方、核酸塩基への導入は、よく知られたシトシンの
4位のアミノ基転位反応を利用することにより行うこと
ができる。かかる反応によりオリゴヌクレオチドの核酸
塩基におけるオキシ基とジアミノ化合物の一端のアミノ
基との脱水縮合反応が生じて例えば下式のようにジアミ
ノ化合物残基がオリゴヌクレオチドに導入されることと
なる。
このようにして反応液中に得られた化学修飾オリゴヌ
クレオチドは、通常、液体クロマトグラフィや電気泳動
法等により精製して工程(b)に用いられる。
標識化工程(b)は、上記で得られた化学修飾オリゴ
ヌクレオチドを、架橋剤の存在下、標識物質を作用させ
ることからなる。ここで用いる架橋剤としては、両端に
アミノ反応性基とチオール反応性基を有する化合物が用
いられ、ここでアミノ反応性とはアミノ基と反応して縮
合する官能基(アミノ指向性基)を意味し、カルボン酸
又はその誘導体基(例えば、カルボン酸エステル基)が
適しており、チオール反応性基としては、チオール基と
反応して縮合する官能基(チオール指向性基)を意味
し、ジスルフィド誘導体基、マレイミド基等が適してい
る。かかる架橋剤としては、具体例には、N−スクシン
イミド−3−(2−ピリジルチオ)プロピオネートや下
式: (式中、Rはフェニレン基、アルキレン基もしくはシク
ロヘキサン基又はこれらの複合基)で示されるマレイミ
ド−N−ヒドロキシスクシンイミド誘導体類等上が挙げ
られる。
一方、標識化工程(b)における標識物質としては、
チオール基を有するものが挙げられ、例えば、β−D−
ガラクトシダーゼ等のチオール基を多く有する酵素が挙
げられ、これ以外にチオール基を有する抗体が適用でき
る。なお、抗体を用いる場合には、抗原結合部位から隔
れた部位に架橋を行うことが好ましいため、抗体(IgG
クラス)をペプシンで消化還元してFab′フラグメント
の形にして表面にチオール基を露出させたものを用いる
のが好ましい。
上記架橋反応は、通常、まずチオール基を有する標識
物質と上記架橋剤とを水系中で反応させた後、これを前
述した化学修飾オリゴヌクレオチドと反応させることに
より行うのが適している。いずれの反応も、緩和な条件
下で混合することにより進行させることができる。
なお、架橋剤及び標識物質の使用量は、化学修飾オリ
ゴヌクレオチドに対し、5〜25当量とするのが適してい
る。
かかる標識化工程(b)により、化学修飾オリゴヌク
レオチドのジアミノ化合物残基における末端アミノ基
と、標識物質のチオール基が架橋剤残基を介して結合さ
れ、その結果、標識物質が共有結合的に架橋されたオリ
ゴヌクレオチド、すなわちオリゴヌクレオチドプローブ
を得ることができる。
かかるオリゴヌクレオチドプローブは、そのまま反応
液の形態として、又は精製した後、DNA鎖や遺伝子の検
出に用いることができる。
一方、上記化学修飾オリゴヌクレオチドは、標識化工
程の前に、還元剤を作用させることによりジアミノ化合
物残基のジスフィルドを開裂して末端チオール基に変換
することができる。そして、かかる変換オリゴヌクレオ
チドに、アミノ基を有する標識物質を前記した架橋剤の
存在下で作用させることにより、オリゴヌクレオチドプ
ローブを効率良く得ることができる。従って、この発明
は、目的DNAと相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレ
オチドを原料とし、 (a)このオリゴヌクレオチドの5′末端又はその核酸
塩基に、ジスルフィド結合を有し両端に各々アミノ基を
有するジアミノ化合物残基を、直接又はリン酸基を介し
て導入して化学修飾する工程と、 (b)得られた化学修飾オリゴヌクレオチドに、還元剤
を作用させてジアミノ化合物残基のジスルフィド結合を
開裂してその末端をチオール基に変換する変換処理工程
と、 (c)上記で変換処理されたオリゴヌクレオチドに、両
端にアミノ反応性基とチオール反応性基を有する架橋剤
の存在下、アミノ基を有する標識物質を作用させて、該
標識物質を上記架橋剤残基を介して上記オリゴヌクレオ
チドに結合させる標識化工程、 を行うことからなるオリゴヌクレオチドプローブの製造
法も提供するものである。ここでアミノ基を有する標識
物質としては、例えばアルカリホスタファーゼ等の酵素
や、種々のタンパク質等の蛍光試薬が挙げられる。ま
た、変換処理時に用いる還元剤は、例えば、ジチオスレ
イトール、メルカプトエタノール等が適している。
この方法は、通常、まずアミノ基を有する標識物質と
前記架橋剤とを水系中で反応させた後、これを上記変換
オリゴヌクレオチドと反応させることにより行うのが適
している。これにより、変換オリゴヌクレオチドの末端
チオール基と、標識物質のアミノ基が架橋剤残基を介し
て結合されてオリゴヌクレオチドプローブを得ることが
できる。
なお、この発明における化学修飾オリゴヌクレオチド
は、上記二種の製造法のみならず場合によっては、適当
なアミノ−アミノ架橋剤を用いてアミノ基を有する標識
物質の結合に適用することができ、さらに、末端を開裂
させた後、適当なチオール−チオール架橋剤を用いてチ
オール基を有する標識物質の結合に適用することができ
る。従って結合を意図する標識物質の種類や架橋剤の種
類の変化に対応してプローブを製造できる汎用性の高い
プローブ形成用オリゴヌクレオチドとして有用である。
(ホ)作用 この発明の製造法は、オリゴヌクレオチドと標識物質
とを、アミノ基−チオール基間の架橋を行う特定の架橋
剤を利用して結合する標識化方法からなるため、従来の
ようなグルタルアルデヒドを用いたアミノ基−アミノ基
間の架橋反応を利用する方法に比して、副反応が著しく
抑制されることとなる。
また、この発明のプローブ形成用オリゴヌクレオチド
を用いれば、アミノ基を有する標識物質やチオール基を
有する標識物質を種々の架橋法により結合することがで
きる。
(ヘ)実施例 1.オリゴヌクレオチドの化学修飾 (1)試薬等 オリゴヌクレオチドとしては、、M13プライマー
(5′−GTAAAACGACGGCCAGT−3′)を島津自動合成機N
S−1で化学合成後HPLC精製したものを用いた。ポリヌ
クレオチドキナーゼは東洋紡(株)、牛小腸アルカリホ
スフアターゼはベーリンガー社、N−スクシンイミジル
−3−(2−ピリジルジチオ)プロピネート(SPDP)は
Pierce Chemical社あるいはフォルマシア(株)、ゲル
濾過剤(バイオゲルP100)はバイオラッド社のものを用
い、その他の試薬はいずれも特級を使用した。
(2)反応 リン酸基の導入 上記オリゴヌクレオチドの溶液(50D 30μ)をT4
ポリヌクレオチドキナーゼ30ユニットで処理(37℃2.5
時間)し、5′位ヘリン酸残基を導入した。反応溶液を
SEP PAKC18カラムを用いて精製し3mlの溶出液を得た。
溶出液を振盪下真空濃縮した。
シスタミン残基の導入 5′位リン酸化プローブ(10D)を、縮合剤としての
1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド(ECDI)(1M 10μ)の存在下、ルチジンバッ
ファー(pH7.5、0.75M、88ml)中で、シスタミン[H2N
−(CH2−S−S−(CH22NH2]の2塩酸塩(1M、
2μ)と室温で一昼夜反応させた。反応溶液はHPLCに
て目的ピークを回収し、振とう下真空濃縮した。
これにより下式に示す化学修飾(シスタミン導入)さ
れたオリゴヌクレオチドを得た。
なお、HPLCによるクロマトグラムを第1図に示した。
図中、1はリン酸化オリゴヌクレオチド、2はシスタミ
ン導入オリゴヌクレオチド、3は副反応ピークを各々示
す。
2.化学修飾オリゴヌクレオチドの5′位チオール化 上記で得られたシスタミン導入オリゴヌクレオチド
(0.7OD)をPBS100mlに溶解し撹拌下100mMジチオスレイ
トール(還元剤)100mlを加え、室温下で2〜3分時間
させた。反応後溶液を振盪下、真空濃縮しHPLCで目的ピ
ークを回収した。
これにより、下記のようにジスフィドが開裂して末端
がチオール基に変換されたオリゴヌクレオチドが得られ
た。
3.標識物質による標識化 (1)標識物質 標識物質としてアミノ基を多く有する酵素であるアル
カリホスファターゼを用いた。具体的に用いた酵素は、
牛小腸アルカリホスファターゼ約20DをファルマシアG25
ゲル濾過カラム(PD−10)を使い、PBS(pH7.2)に対し
4℃でゲル濾過し、40mM/1分画とし最初の2分画を振盪
下、約150mlまで真空濃縮して得た脱塩処理品である。
(2)架橋剤(SPDP)との反応 上記の脱塩済のアルカリホスファターゼ(12.5nmol 1
50ml)に対しSPDP(20mM E10H溶液)を25倍相当量加え
室温下で撹拌しながら1時間反応させた。これにより、
SPDPの末端のスクシンイミジル基が脱離して下式のごと
くSPDPのアミノ反応性部位とアルカリホスファターゼ
(ALP)のアミノ基とをアミド結合させた。
反応後すみやかにPD−10を使いPBSに対して4℃でゲ
ル濾過した。溶出液40mM/1分画とし最初の2mlを次の反
応に使った。
(3)オリゴヌクレオチドとの架橋化 前記工程2で得られた、末端がチオール基に変換され
たオリゴヌクレオチド(2.4nmol)に上記で得られたSPD
P導入アルカリホスタファーゼ(1.2nmol)を加え、振盪
下、約100μに真空濃縮し、室温で一昼夜撹拌しなが
ら反応させた。
これにより、ジスルフィド変換反応が進行し、下式で
示されるオリゴヌクレオチドプローブを得た。
(4)オリゴヌクレオチドプローブの精製 あらかじめ40mM PBSに膨潤させておいたバイオゲルP1
00をエコノカラム(バイオラッド社15φ)に13.5cm充填
した。λ260又はλ280の吸光度が平衡値に達するまで1/
5PBSを流した。この状態で上記の反応液を約300μに
希釈して導入し、ゲル濾過精製を行った。反応液がゲル
の中へ入るのを待ってペリスタポンプ(アトー社)で流
速を約0.5ml/minにし溶出させた。1ml/1分画とし分画を
集め吸光度を測定所定し所定の画分を採取して直ちに4
℃に保存した。
上記ゲル濾過によって得られたクロマトグラフィのパ
ターンを第2図(b)に示し、酵素活性を第2図(a)
に示した。図中、縦軸は吸光度を示している。横軸は分
画数である。
第2図(b)に示されるようにピークは2つ示されて
おり、初めのピークはオリゴヌクレオチドプローブに相
当し、後のピークは未反応オリゴヌクレオチドに相当す
る。ここで第6分画では酵素とプローブはモル比で1:1.
1になっている(酵素10mg=7.6OD、M.W.140,000、プロ
ーブのε=17×104とした)。酵素/プローブの比が1
に近かったため未反応の酵素はほとんど存在しないこと
が判明した。
4.評価 第2図における第6分画をプローブとして用いてファ
ージDNAの検出を行った。M13mp8一本鎖ファージDNA(約
7000bp)をTEバッファー(pH7.5、10mM Tris・Cl、1mM
EDTA)で段階希釈し、ニトロセルロースフィルター
(Schleicher&Schuell社BA85)に1μずつ50fmol(1
00ng)から0.5atmol(0.1pg)までのサンプルをプロッ
トした。ネガティブコントロールとして100℃15分間熱
変性させたサーモン精子DNAを100ngをプロットした。風
乾後オーブンで80℃で2時間固定した。この膜をプレハ
イブリダゼーション溶液(4×SET 0.2w/v%BSA、0.2w/
v%PVP、0.2w/v%フィコール、6%ポリエチレングリコ
ール、0.1%SDS)に40℃で30分間浸した。次に上記した
アルカリホスタファーゼ標識プローブの溶液を含むハイ
ブリゼーションバッファー(プレハイブリダゼーション
溶液と同じ組成)1mlにこの膜を浸し40℃30分ハイブリ
ゼーションを行った。この時のプローブ濃度は約0.01 O
D/mlである。その後1 XSSC、0.2%SDS溶液で室温5分、
40℃5分、室温5分の計3回振盪しながら膜を洗浄し
た。次に1 XSSC溶液中で膜をすすいだ。あらかじめ37℃
に加温しておいた酵素反応液(0.1M Tris・Cl 1mM MgCl
20.1M NaCl pH9.2)に酵素基質(ニトロブルーテトラゾ
ウリム70%ジメチルホルムアミド溶液、5−ブロム−4
−クロロ−3−インドリルホスフェート70%ジメチルホ
ルムアミド溶液)(以下NBT、BCIP)を0.33mg/ml NBT
0.17mg/ml BCIPとなるように溶かし、プラスチックバッ
ク中で酸素反応(37℃)をさせた。
この基質は沈着性の基質であり、酵素の量に応じて、
膜上に酵素反応生成物が沈着し紫色のドットとなって検
出できる。酵素反応後約10分で500amolが、約1時間で5
0amolのファージDNAを検出できた。この際のフィルター
のプロットパターンとファージDNAの検出量の関係を下
表に示した。
以上のごとくこの発明によって得られるオリゴヌクレ
オチドプローブは、DNAプローブとして好適なものであ
ることが判る。
なお、この実施例においては、シスタミン導入オリゴ
ヌクレオチドの末端をチオールに変換してアルカリホス
ファターゼとの反応に用いたが、チオールに変換するこ
となく、β−D−ガラクトシダーゼを用いて同様な架橋
反応を行うことにより、同様なオリゴヌクレオチドプロ
ーブを得ることができた。
(ト)考案の効果 この発明によれば、副反応による弊害を防止又は抑制
しつつ、効率良くオリゴヌクレオチドプローブを得るこ
とができる。そして、従来汎用されているグルタルアル
デヒドを用いないのでDNA検出も円滑に行うことができ
る。さらに、1種類のオリゴンヌクレオチド誘導体から
標識物質の性質で合致した架橋法を行うことができる点
で有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の製造法の途中で得られる化学修飾
オリゴヌクレオチドのクロマトグラムを例示するグラフ
図、第2図(a)(b)は、この発明の製造法によって
得られるオリゴヌクレオチドプローブのゲル濾過クロマ
トグラムを例示するグラフ図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目的DNAと相補的な塩基配列を有するオリ
    ゴヌクレオチドを原料とし、 (a)このオリゴヌクレオチドの5′末端又はその核酸
    塩基に、ジスルフィド結合を有し両端に各々アミノ基を
    有するジアミノ化合物残基を、直接又はリン酸基を介し
    て導入して化学修飾する工程と、 (b)得られた化学修飾オリゴヌクレオチドに、両端に
    アミノ反応性基とチオール反応性基を有する2種の異な
    る官能基を備えた架橋剤の存在下、チオール基を有する
    標識物質を作用させて、該標識物質を上記架橋剤残基を
    介して上記オリゴヌクレオチドに結合させる標識化工
    程、 を組合わせることからなるオリゴヌクレオチドプローブ
    の製造法。
  2. 【請求項2】目的DNAと相補的な塩基配列を有するオリ
    ゴヌクレオチドを原料とし、 (a)このオリゴヌクレオチドの5′末端又はその核酸
    塩基に、ジスルフィド結合を有し両端に各々アミノ基を
    有するジアミノ化合物残基を、直接又はリン酸基を介し
    て導入して化学修飾する工程と、 (b)得られた化学修飾オリゴヌクレオチドに、還元剤
    を作用させてジアミノ化合物残基のジスルフィド結合を
    開裂してその末端をチオール基に変換する変換処理工程
    と、 (c)上記で変換処理されたオリゴヌクレオチドに、両
    端にアミノ反応性基とチオール反応性基を有する2種の
    異なる官能基を備えた架橋剤の存在下、アミノ基を有す
    る標識物質を作用させて、該標識物質を上記架橋剤残基
    を介して上記オリゴヌクレオチドに結合させる標識化工
    程、 を組合わせることからなるオリゴヌクレオチドプローブ
    の製造法。
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