JP2726895B2 - セラミックブレードの取付構造 - Google Patents
セラミックブレードの取付構造Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高温燃焼ガスをセラ
ミック製ノズルを経てセラミック製タービンブレードに
導いて回転力を得るガスタービンに関し、詳しくは半円
弧断面形プラットホーム部の外周側にブレード部を内周
側に係合突起部をそれぞれ備えた多数のセラミック製タ
ービンブレードを、その係合突起部にて金属製ガスター
ビンディスクの外周都の各係合溝に嵌合させて取り付け
るセラミックブレードの取付構造に関する。 【0002】 【従来の技術】昨今のセラミックの成形・焼成技術の急
速な進歩によって、各種耐熱構造部品から高い精度が要
求される内燃機関ピストン等の作動部品に至るまでセラ
ミックで製造されるようになった。ガスタービンは、熱
と電気の負荷変動に柔軟に対応でき且つ暖機運転時間が
短くて済むコージェネレーションシステムの普及に伴い
注目されるようになったが、その一層の熱効率の向上を
図るべくセラミック製部品の採用が検討されるようにな
った。その試みの一つとして、セラミックを使用してノ
ズルやタービンブレードを製作し、燃焼器から高温の燃
焼ガスを冷却せずにそのままセラミック製スクロール内
のガス通路を経てセラミックノズルを介してセラミック
タービンブレードに導くようにしたものがある。このよ
うなセラミックガスタービンでは、タービンのガス入口
温度が大幅に上昇し、例えぱ1350℃にも達するよう
になり、また、冷却損失を大幅に減少させることがで
き、さらに、再生熱交換器におけるタービン排気ガスと
燃焼器用吸入空気との対向熱交換によって熱回収を行う
ことで、熱効率をかなり(例えば42%程度まで)高め
ることが出来るようになった。 【0003】しかし、セラミック製部品の寸法精度が確
保されるようになってタービンブレードのような耐熱性
が要求される部分に積極的に使用され得るようになった
とは言え、金属製部品に比較して脆く且つ熱膨張係数が
非常に小さいために、セラミック製部品と金属製部品を
タイトに締め付けて組み合わせても高温状態で緩んでが
たついたり又は締め付け力が増大してセラミック製部品
に割れが生じると言った事態によく遭遇するようになっ
た。従って、セラミック製部品の高温になる部位での固
定には、熱応力の増大を回避しつつ保持する必要があ
る。 【0004】このような点を考慮し上記のような優れた
熱効率を達成したセラミックガスタービンにおいて、セ
ラミックタービンブレードを金属製ディスクの外周部に
取り付ける取付構造の先行技術として、実開平1−14
4401号公報に開示されているものがある。その取付
構造では、図5に示すように、ブレード部51とプラッ
トホーム部52と係合突起部53とを有するセラミック
製タービンブレード50を、その係合突起部53におい
て金属製タービンディスク55の外周部の係合溝56に
係合させて取付けると共に、タービンディスク55の両
側面の外周部全周にわたってセラミック製シールプレー
ト61を配設してこのシールプレート6lを外側から固
定プレート62で保持してタービンブレード50を軸方
向で拘束している。ここで、シールプレート61は、高
速運転時の大きな遠心応力に耐えるように複数に分割さ
れている。固定プレート62は、タービンディスク55
の周辺部に設けられた貫通する複数の取付孔57に通し
たボルト63とナット64によって固定されている。ま
た冷却空気を供給孔58からタービンディスク55の外
周部に供給し熱負荷の軽減を図っている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】一般に、小型のガスタ
ービンでは、作動ガスの漏れや摩擦抵抗の影響を受けや
すく熱効率を悪化させるおそれがある。このため、回転
数を高めてそれらの影響を相対的に小さくし作動ガスの
単位流量当りの比出力を増大するのが有利である。従っ
て、セラミック製タービンブレードを使用したガスター
ビンでは、タービンブレード先端の周速度で570m/
sにも達するものが製造されつつあり、耐熱性特殊合金
で造られたタービンディスク55でも、高温になりまた
上記のような高い周速度で回転する場合、比較的大径の
周辺部で周方向に取付孔57を設けると大きな遠心力に
よってその取付孔57の周りに大きな応力集中が発生す
るおそれがある。また分割されたシールプレート61や
ボルト63及びナット64等の多くの部材を使用してお
り、部品点数が増え、構造が複雑である。他方、冷却空
気の消費量が、分割形シールプレート61のために多い
という不都合もある。 【0006】本発明は、上述のような高温になり且つ周
速度が大きくなる部位でのセラミック製部品の取付け構
造上の問題を解消するものであり、高温ガスに晒される
セラミックタービンブレードを比較的大径のタービンデ
ィスクの周辺部に穴を設けることなしに安定的にタービ
ンディスクに取り付けることが出来、また回転バランス
的にも優れ、部品点数が少なく構造の簡単なセラミック
ブレードの取付構造を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】1上記の目的を達成する
ために本発明に係るセラミックブレードの取付構造は、
a)半円弧断面形プラットホーム部の外周側にブレード部
を内周側に係合突起部をそれぞれ備えた多数のセラミッ
ク製ブレードを、その係合突起部にて金属製タービンデ
ィスクの外周部の各係合溝に嵌合させて取り付けるセラ
ミックブレードの取付構造において、b)上記タービンデ
ィスクの各係合溝間の一方のディスク端面側に、他方の
ディスク端面側から上記ディスク外周部の係合溝に嵌挿
される上記ブレードのプラットホーム部の一端に当接す
る当接部を設けると共に、c)上記タービンディスク外周
部の他方のディスク端面に、上記タービンディスク外周
部の係合溝に嵌合した上記ブレードの係合突起部に当接
させて押さえる押えリングの係止溝を形成し、この係止
溝に、上記押えリングの外周縁係止部と内周側係止部と
に各々係合する外周側と内周側の二つの係止溝部を設け
ている。 【0008】請求項2記載のように、上記タービンディ
スクに、上記各係合溝の底に開口して冷却用空気を供給
する冷却用空気供給孔を貫通して設けることが好まし
い。 【0009】また、請求項3記載のように、上記押えリ
ングに、ワスパロイなどの耐熱性合金から成るスナップ
リングを用いることができる。 【0010】さらに、請求項4記載のように、上記係合
溝は、当接部の突設された一方のディスク端面側が軸線
に対して高く、押えリングが係止される他方のディスク
端面 側が低い傾斜状態でタービンディスクの外周部に形
成され、高速回転時に負荷が押えリングにかからないよ
うにすることが好ましい。 【0011】(削除) 【0012】 【作用】上記の構成を有する本発明のセラミックブレー
ドを用いることによって、燃焼器等で発生させた高温燃
焼ガスをセラミック製スクロール等のセラミックから成
るガス通路を経て、冷却空気を介さずに高温のままセラ
ミックノズルを介してセラミックブレードに導入するこ
とにより、サイクル温度を上昇させ、冷却損失を大幅に
低減でき、高温燃焼ガスヘの排気熱回収と併せて大幅に
熱効率を向上させることが出来る。因みにタービンヘの
導入燃焼ガス温度が、従来は960℃前後に抑制されて
いたものが、セラミックの採用によって冷却することな
く1350℃程度まで高めることができるようになり、
対向流式熱交換器等を利用して排気熱を導入燃焼ガス生
成用吸入空気に回収させることによって熱効率を大幅に
(42%前後まで)高めることが出来るようになった。
各セラミックブレードは、その係合突起部において金属
製ディスクの外周部の係合溝に嵌挿して取り付けられ、
高速回転時の大きな遠心力に耐えるようになっている。 【0013】また、セラミック(タービン)ブレードの
軸方向の拘東は、一方のディスク端面側において金屈製
ディスクの各係合溝間外周面に設けられた当接部に、他
方のディスク端面側からディスク外周部の係合溝に嵌挿
されたセラミックブレードのプラットホーム部の一端を
当接させると共に、ディスク外周部の他方のディスク端
面側に係止した押えリングによってブレードの係合突起
部及ぴ若しくはプラットホーム部の他端を押さえること
で達成している。押えリングの取付は、ディスク外周部
の他方のディスク端面に形成された係止溝を使用して行
われる。さらに、上記押えリング用係止溝には、上記押
えリングの外周縁係止部と内周側係止部とに各々係合す
る外周側と内周側の二つの係止溝部を設けたので、押え
リングの係止力を高めることが出来る。 【0014】請求項2のように、上記タービンディスク
に、その外周部に形成された上記係合溝の底に開口する
冷却用空気供給孔を設けることで、供給冷却用空気の圧
力と燃焼ガスの上流側と下流側との圧力差を利用して係
合溝内に冷却用空気が供給され、タービンディスクの外
周部を冷やして熱負荷を軽滅すると共に、高温燃焼ガス
が係合溝に流入してくるのを阻止し、他方は押えリング
によって流路が塞がれていることにより、冷却空気の消
費量も少なくて済む。 【0015】請求項3のように、上記押えリングを耐熱
性合金から成るスナップリングで構成すると、押えリン
グの着脱を容易に行うことが出来る。 【0016】請求項4のように、上記係合溝を、当接部
の設けられた一方のディスク端面側が軸線に対して高
く、押えリングが係止される他方のディスク端面側が低
い傾斜状態でディスクの外周部に形成すると、高速回転
時の遠心力の軸方向分力によってセラミックブレードは
ディスク外周面上の当接部側へ付勢されることになり、
押えリングに負荷がかかりにくくなる。 【0017】 【実施例】次に、本発明にかかるセラミックブレードの
取付構造をその実施例によって添付図を参照にして以下
に詳細に説明する。 【0018】図1は本発明の一実施例に係るガスタービ
ンのセラミックタービンブレード取付構造を示すセラミ
ックガスタービン要部の縦断面図、図2は図1における
矢視線IIから見た部分斜視図、図3は同実施例で使用さ
れているタービンブレード用押さえリングの正面図、図
4は図3におけるIV−IV矢線に沿った拡大縦断面図であ
る。 【0019】図1において、この実施例に係るガスター
ビンは、熱と電気の負荷変動に柔軟に対応でき且つ暖機
運転時間が短くて済むコージェネレーションシステムに
好適なもので、セラミック製燃焼器等で発生された高温
燃焼ガスGをセラミック製スクロール5のガス通路Pか
らセラミック製ガスジェネレータタービンノズル6及ぴ
セラミック製タービンブレード8を経てセラミック製パ
ワータービンノズル9を介してセラミック製パワーター
ビンブレード15へ導くようにしている。タービンロー
タディスク7は、外径が比較的小さいこともあってター
ビンブレード8と共にセラミックで一体に造られてい
る。これに対しパワータービンロータ10は、外径が比
較的大きいためにセラミックによる一体成形が困難であ
る。従ってパワータービンロータ10は、タービンディ
スク11を耐熱合金などの金属材で造り、その外周部1
1aに多数のセラミック製タービンブレード15を均等
に植設して構成されている。 【0020】このセラミックガスタービンでは、パワー
タービンロータ10の回転数を高くしているために、タ
ービンブレード15が受け持つトルクが軽減されてお
り、セラミック製タービンブレード15にとって有利で
ある。ただ高温ガスに晒され且つ回転数を高くしている
分だけ遠心力が大きくなるため、本実施例のユニークな
セラミックブレードの取付構造1が重要になる。 【0021】図1及ぴ図2に示すように、このブレード
取付構造1では、セラミック製タービンブレード15が
半円弧断面形プラットホーム部17の外周側にブレード
部16を、プラットホーム部17の内周側に係合突起部
(ダブテール部)18をそれぞれ備え、その係合突起部
18において金属製タービンディスクllの外周部11
aの各係合溝12に嵌挿して取り付けられており、係合
溝12の外周側膨出部(タング部)12aによって半径
方向外側へ離脱するのが阻止されている。 【0022】タービンディスク11は、その各係合溝1
2間の外周面11bに、一方のディスク端面側(上流
側)において、他方のディスク端面側(下流側)から各
係合溝12に嵌挿されるタービンブレード15のプラッ
トホーム部17の上流側の端に当接する当接部13を突
設している。タービンブレード15のプラットホーム部
17は、作動ガスGの膨張に対応してブレード部16が
下流側へ行くに従って高さが高くなっているために傾斜
している。さらに、これに対応して、タービンディスク
外周面11bと係合溝12とは、当接部13の突設され
た上流側が軸線Xに対して高く、後述のタービンブレー
ド用押えリング20が係止される下流側が低い傾斜状態
となっている。このため、高速回転時の遠心力の軸方向
分力によってタービンブレード15はタービンディスク
外周面11b上の上流側の当接部13へ付勢されること
になり、押えリング20に負荷がかからないことにな
る。当接部13は、タービンブレード15への熱伝達を
防ぐ各係合溝12間の外周面llbとプラットホーム部
17との間の隙間Cに、高温作動ガスGが流入して来る
のを防ぐ役目もしている。 【0023】他方、タービンディスク外周部11aの下
流側のディスク端面には、ディスク外周部11aの各係
合溝12に嵌挿され係合したタービンブレード15の係
合突起部18に、上流側で当接して押さえる押えリング
20を保持する係止溝14が形成されている。この押え
リング用係止溝14は、押えリング20の外周縁係止部
24aと内周側係止部24bを各々係止する二つの係止
溝部14a、14bを備えている。係止溝14には軸方
向に曲率の大きな部分が存在しているが、周方向には曲
率が小さく、タービンディスク11が高速度で回転して
も遠心応力(フープストレス)の集中を起こすことが無
く、取付孔を用いずに安定的に押えリング20を保持す
ることが出来る。 【0024】さらに、ガスタービンディスク11は、そ
の外周部11aの各係合溝12の底12aとディスク下
流側中間部11cとの間を貫通して各々開口し、下流側
中間部11c側から係合溝底12aに冷却用空気を圧力
差で供給する冷却用空気供給孔19を放射状に形成して
いる。冷却空気は、タービンディスク11自体とその外
周部11a及び押えリング20を冷やして熱負荷を軽減
すると共に、高温の作動ガスGが係合溝12に流入して
来るのを阻止する役目をする。冷却空気が係合溝12か
ら流出する際、その溝12は下流側が押えリング20で
塞がれ且つ上流側で作動ガス流の抵抗を受けるために、
その消費量は比較的少ない。因みに、この冷却用空気の
供給源は、タービンロータ7によって回転駆動される空
気圧縮ブローアの圧力空気出口部からタービンロータ軸
用ラビリンス部を経てロータ軸周囲空間に導入されて提
供されている。 【0025】図3及ぴ図4に詳細に示すように、押えリ
ング20は、ワスパロイ等の耐熱性合金から成るスナッ
プリングで、相互にオーバラップした向かい合った斜面
から成るスリット21で半径方向に弾力的に若干拡縮可
能となっている。また、押えリング20は、スリット2
1の両側内周部に係止溝14に対し装着又は取外す際に
使用する開閉工具の爪と係合可能な穴22aを有するタ
ブ22を突設すると共に、これらタブ22に対向するよ
うに、装着又は取外す際に押えリング20を補助的に支
持するため及び回転バランスのために、同じような工具
の爪を係合する穴23aを有したタブ23を突設してい
る。さらに、上述したように、このリング20の係止部
24として、外周縁係止部24aと内周側係止部24b
とが相互補完的に外側に向け突設されている。係止溝1
4に装着された押えリング20は、タービンディスク1
1が高速度で回転すると遠心力で開く傾向になるが、各
係止部24a、24bは外側を向いているためにより強
く係止溝14に受け止められることになる。この押えリ
ング20が、タービンディスク外周部11aの下流側の
ディスク端面に装着されると、従来例で述べたシールプ
レートと同様に高温ガスGがタービンディスク外周部1
1aの係合溝12を貫流するのを防ぎ、タービンディス
ク外周部11aが過熱しないようになる。 【0026】押えリング20は、上記耐熱性合金などの
金属材料に代えてコイルスプリング等にも使用される種
類のセラミックから形成してもよく、また上記スナップ
リング形に代えて各種形状の形状記憶合金から成るリン
グで形成してもよい。 【0027】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のセラミッ
クブレードの取付構造によれぱ、 (1)高温ガスに晒され、高い周速度で旋回するセラミ
ックブレードを比較的大径の金属製タービンディスクの
周辺部に遠心応力集中を起こすことなしに安定的に取り
付けることが出来、また、回転バランス的にも優れ、部
品点数が少なく構造が簡単で耐久性に富む。 【0028】(2)また、押えリング用係止溝に、押え
リングの外周縁係止部と内周側係止部とに各々係合する
外周側と内周側の二つの係止溝部を設けているので、押
えリングの係止力を高めることが出来る。 【0029】(3)請求項2の取付構造では、タービン
ディスクに、その外周部に形成された係合溝の底に開口
する冷却用空気供給孔を設けることで、係合溝に冷却用
空気を供給し、タービンディスクの外周部を冷やして熱
負荷を軽減すると共に、高温作動ガスが係合溝に流入し
て来るのを阻止することが出来、また冷却空気の消費量
も相対的に少なくて済む。 【0030】(4)請求項3の取付構造では、押えリン
グを耐熱性合金から成るスナップリングで構成したこと
で、押えリングの着脱を容易に行うことが出来ると共
に、高温作動ガスが係合溝を貫流するのを防止すること
が出来る。 【0031】(5)請求項4の取付構造では、係合溝
を、当接部の設けられた一方のディスク端面側が軸線に
対して高く、押えリングが係止される他方のディスク端
面側が低い傾斜状態でガスタービンディスクの外周部に
形成することにより、高速回転時の遠心力の軸方向分力
によってセラミックブレードはタービンディスク外周面
上の当接部へ付勢されがちになり、押えリングに負荷が
ほとんどかからなくなる。
ミック製ノズルを経てセラミック製タービンブレードに
導いて回転力を得るガスタービンに関し、詳しくは半円
弧断面形プラットホーム部の外周側にブレード部を内周
側に係合突起部をそれぞれ備えた多数のセラミック製タ
ービンブレードを、その係合突起部にて金属製ガスター
ビンディスクの外周都の各係合溝に嵌合させて取り付け
るセラミックブレードの取付構造に関する。 【0002】 【従来の技術】昨今のセラミックの成形・焼成技術の急
速な進歩によって、各種耐熱構造部品から高い精度が要
求される内燃機関ピストン等の作動部品に至るまでセラ
ミックで製造されるようになった。ガスタービンは、熱
と電気の負荷変動に柔軟に対応でき且つ暖機運転時間が
短くて済むコージェネレーションシステムの普及に伴い
注目されるようになったが、その一層の熱効率の向上を
図るべくセラミック製部品の採用が検討されるようにな
った。その試みの一つとして、セラミックを使用してノ
ズルやタービンブレードを製作し、燃焼器から高温の燃
焼ガスを冷却せずにそのままセラミック製スクロール内
のガス通路を経てセラミックノズルを介してセラミック
タービンブレードに導くようにしたものがある。このよ
うなセラミックガスタービンでは、タービンのガス入口
温度が大幅に上昇し、例えぱ1350℃にも達するよう
になり、また、冷却損失を大幅に減少させることがで
き、さらに、再生熱交換器におけるタービン排気ガスと
燃焼器用吸入空気との対向熱交換によって熱回収を行う
ことで、熱効率をかなり(例えば42%程度まで)高め
ることが出来るようになった。 【0003】しかし、セラミック製部品の寸法精度が確
保されるようになってタービンブレードのような耐熱性
が要求される部分に積極的に使用され得るようになった
とは言え、金属製部品に比較して脆く且つ熱膨張係数が
非常に小さいために、セラミック製部品と金属製部品を
タイトに締め付けて組み合わせても高温状態で緩んでが
たついたり又は締め付け力が増大してセラミック製部品
に割れが生じると言った事態によく遭遇するようになっ
た。従って、セラミック製部品の高温になる部位での固
定には、熱応力の増大を回避しつつ保持する必要があ
る。 【0004】このような点を考慮し上記のような優れた
熱効率を達成したセラミックガスタービンにおいて、セ
ラミックタービンブレードを金属製ディスクの外周部に
取り付ける取付構造の先行技術として、実開平1−14
4401号公報に開示されているものがある。その取付
構造では、図5に示すように、ブレード部51とプラッ
トホーム部52と係合突起部53とを有するセラミック
製タービンブレード50を、その係合突起部53におい
て金属製タービンディスク55の外周部の係合溝56に
係合させて取付けると共に、タービンディスク55の両
側面の外周部全周にわたってセラミック製シールプレー
ト61を配設してこのシールプレート6lを外側から固
定プレート62で保持してタービンブレード50を軸方
向で拘束している。ここで、シールプレート61は、高
速運転時の大きな遠心応力に耐えるように複数に分割さ
れている。固定プレート62は、タービンディスク55
の周辺部に設けられた貫通する複数の取付孔57に通し
たボルト63とナット64によって固定されている。ま
た冷却空気を供給孔58からタービンディスク55の外
周部に供給し熱負荷の軽減を図っている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】一般に、小型のガスタ
ービンでは、作動ガスの漏れや摩擦抵抗の影響を受けや
すく熱効率を悪化させるおそれがある。このため、回転
数を高めてそれらの影響を相対的に小さくし作動ガスの
単位流量当りの比出力を増大するのが有利である。従っ
て、セラミック製タービンブレードを使用したガスター
ビンでは、タービンブレード先端の周速度で570m/
sにも達するものが製造されつつあり、耐熱性特殊合金
で造られたタービンディスク55でも、高温になりまた
上記のような高い周速度で回転する場合、比較的大径の
周辺部で周方向に取付孔57を設けると大きな遠心力に
よってその取付孔57の周りに大きな応力集中が発生す
るおそれがある。また分割されたシールプレート61や
ボルト63及びナット64等の多くの部材を使用してお
り、部品点数が増え、構造が複雑である。他方、冷却空
気の消費量が、分割形シールプレート61のために多い
という不都合もある。 【0006】本発明は、上述のような高温になり且つ周
速度が大きくなる部位でのセラミック製部品の取付け構
造上の問題を解消するものであり、高温ガスに晒される
セラミックタービンブレードを比較的大径のタービンデ
ィスクの周辺部に穴を設けることなしに安定的にタービ
ンディスクに取り付けることが出来、また回転バランス
的にも優れ、部品点数が少なく構造の簡単なセラミック
ブレードの取付構造を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】1上記の目的を達成する
ために本発明に係るセラミックブレードの取付構造は、
a)半円弧断面形プラットホーム部の外周側にブレード部
を内周側に係合突起部をそれぞれ備えた多数のセラミッ
ク製ブレードを、その係合突起部にて金属製タービンデ
ィスクの外周部の各係合溝に嵌合させて取り付けるセラ
ミックブレードの取付構造において、b)上記タービンデ
ィスクの各係合溝間の一方のディスク端面側に、他方の
ディスク端面側から上記ディスク外周部の係合溝に嵌挿
される上記ブレードのプラットホーム部の一端に当接す
る当接部を設けると共に、c)上記タービンディスク外周
部の他方のディスク端面に、上記タービンディスク外周
部の係合溝に嵌合した上記ブレードの係合突起部に当接
させて押さえる押えリングの係止溝を形成し、この係止
溝に、上記押えリングの外周縁係止部と内周側係止部と
に各々係合する外周側と内周側の二つの係止溝部を設け
ている。 【0008】請求項2記載のように、上記タービンディ
スクに、上記各係合溝の底に開口して冷却用空気を供給
する冷却用空気供給孔を貫通して設けることが好まし
い。 【0009】また、請求項3記載のように、上記押えリ
ングに、ワスパロイなどの耐熱性合金から成るスナップ
リングを用いることができる。 【0010】さらに、請求項4記載のように、上記係合
溝は、当接部の突設された一方のディスク端面側が軸線
に対して高く、押えリングが係止される他方のディスク
端面 側が低い傾斜状態でタービンディスクの外周部に形
成され、高速回転時に負荷が押えリングにかからないよ
うにすることが好ましい。 【0011】(削除) 【0012】 【作用】上記の構成を有する本発明のセラミックブレー
ドを用いることによって、燃焼器等で発生させた高温燃
焼ガスをセラミック製スクロール等のセラミックから成
るガス通路を経て、冷却空気を介さずに高温のままセラ
ミックノズルを介してセラミックブレードに導入するこ
とにより、サイクル温度を上昇させ、冷却損失を大幅に
低減でき、高温燃焼ガスヘの排気熱回収と併せて大幅に
熱効率を向上させることが出来る。因みにタービンヘの
導入燃焼ガス温度が、従来は960℃前後に抑制されて
いたものが、セラミックの採用によって冷却することな
く1350℃程度まで高めることができるようになり、
対向流式熱交換器等を利用して排気熱を導入燃焼ガス生
成用吸入空気に回収させることによって熱効率を大幅に
(42%前後まで)高めることが出来るようになった。
各セラミックブレードは、その係合突起部において金属
製ディスクの外周部の係合溝に嵌挿して取り付けられ、
高速回転時の大きな遠心力に耐えるようになっている。 【0013】また、セラミック(タービン)ブレードの
軸方向の拘東は、一方のディスク端面側において金屈製
ディスクの各係合溝間外周面に設けられた当接部に、他
方のディスク端面側からディスク外周部の係合溝に嵌挿
されたセラミックブレードのプラットホーム部の一端を
当接させると共に、ディスク外周部の他方のディスク端
面側に係止した押えリングによってブレードの係合突起
部及ぴ若しくはプラットホーム部の他端を押さえること
で達成している。押えリングの取付は、ディスク外周部
の他方のディスク端面に形成された係止溝を使用して行
われる。さらに、上記押えリング用係止溝には、上記押
えリングの外周縁係止部と内周側係止部とに各々係合す
る外周側と内周側の二つの係止溝部を設けたので、押え
リングの係止力を高めることが出来る。 【0014】請求項2のように、上記タービンディスク
に、その外周部に形成された上記係合溝の底に開口する
冷却用空気供給孔を設けることで、供給冷却用空気の圧
力と燃焼ガスの上流側と下流側との圧力差を利用して係
合溝内に冷却用空気が供給され、タービンディスクの外
周部を冷やして熱負荷を軽滅すると共に、高温燃焼ガス
が係合溝に流入してくるのを阻止し、他方は押えリング
によって流路が塞がれていることにより、冷却空気の消
費量も少なくて済む。 【0015】請求項3のように、上記押えリングを耐熱
性合金から成るスナップリングで構成すると、押えリン
グの着脱を容易に行うことが出来る。 【0016】請求項4のように、上記係合溝を、当接部
の設けられた一方のディスク端面側が軸線に対して高
く、押えリングが係止される他方のディスク端面側が低
い傾斜状態でディスクの外周部に形成すると、高速回転
時の遠心力の軸方向分力によってセラミックブレードは
ディスク外周面上の当接部側へ付勢されることになり、
押えリングに負荷がかかりにくくなる。 【0017】 【実施例】次に、本発明にかかるセラミックブレードの
取付構造をその実施例によって添付図を参照にして以下
に詳細に説明する。 【0018】図1は本発明の一実施例に係るガスタービ
ンのセラミックタービンブレード取付構造を示すセラミ
ックガスタービン要部の縦断面図、図2は図1における
矢視線IIから見た部分斜視図、図3は同実施例で使用さ
れているタービンブレード用押さえリングの正面図、図
4は図3におけるIV−IV矢線に沿った拡大縦断面図であ
る。 【0019】図1において、この実施例に係るガスター
ビンは、熱と電気の負荷変動に柔軟に対応でき且つ暖機
運転時間が短くて済むコージェネレーションシステムに
好適なもので、セラミック製燃焼器等で発生された高温
燃焼ガスGをセラミック製スクロール5のガス通路Pか
らセラミック製ガスジェネレータタービンノズル6及ぴ
セラミック製タービンブレード8を経てセラミック製パ
ワータービンノズル9を介してセラミック製パワーター
ビンブレード15へ導くようにしている。タービンロー
タディスク7は、外径が比較的小さいこともあってター
ビンブレード8と共にセラミックで一体に造られてい
る。これに対しパワータービンロータ10は、外径が比
較的大きいためにセラミックによる一体成形が困難であ
る。従ってパワータービンロータ10は、タービンディ
スク11を耐熱合金などの金属材で造り、その外周部1
1aに多数のセラミック製タービンブレード15を均等
に植設して構成されている。 【0020】このセラミックガスタービンでは、パワー
タービンロータ10の回転数を高くしているために、タ
ービンブレード15が受け持つトルクが軽減されてお
り、セラミック製タービンブレード15にとって有利で
ある。ただ高温ガスに晒され且つ回転数を高くしている
分だけ遠心力が大きくなるため、本実施例のユニークな
セラミックブレードの取付構造1が重要になる。 【0021】図1及ぴ図2に示すように、このブレード
取付構造1では、セラミック製タービンブレード15が
半円弧断面形プラットホーム部17の外周側にブレード
部16を、プラットホーム部17の内周側に係合突起部
(ダブテール部)18をそれぞれ備え、その係合突起部
18において金属製タービンディスクllの外周部11
aの各係合溝12に嵌挿して取り付けられており、係合
溝12の外周側膨出部(タング部)12aによって半径
方向外側へ離脱するのが阻止されている。 【0022】タービンディスク11は、その各係合溝1
2間の外周面11bに、一方のディスク端面側(上流
側)において、他方のディスク端面側(下流側)から各
係合溝12に嵌挿されるタービンブレード15のプラッ
トホーム部17の上流側の端に当接する当接部13を突
設している。タービンブレード15のプラットホーム部
17は、作動ガスGの膨張に対応してブレード部16が
下流側へ行くに従って高さが高くなっているために傾斜
している。さらに、これに対応して、タービンディスク
外周面11bと係合溝12とは、当接部13の突設され
た上流側が軸線Xに対して高く、後述のタービンブレー
ド用押えリング20が係止される下流側が低い傾斜状態
となっている。このため、高速回転時の遠心力の軸方向
分力によってタービンブレード15はタービンディスク
外周面11b上の上流側の当接部13へ付勢されること
になり、押えリング20に負荷がかからないことにな
る。当接部13は、タービンブレード15への熱伝達を
防ぐ各係合溝12間の外周面llbとプラットホーム部
17との間の隙間Cに、高温作動ガスGが流入して来る
のを防ぐ役目もしている。 【0023】他方、タービンディスク外周部11aの下
流側のディスク端面には、ディスク外周部11aの各係
合溝12に嵌挿され係合したタービンブレード15の係
合突起部18に、上流側で当接して押さえる押えリング
20を保持する係止溝14が形成されている。この押え
リング用係止溝14は、押えリング20の外周縁係止部
24aと内周側係止部24bを各々係止する二つの係止
溝部14a、14bを備えている。係止溝14には軸方
向に曲率の大きな部分が存在しているが、周方向には曲
率が小さく、タービンディスク11が高速度で回転して
も遠心応力(フープストレス)の集中を起こすことが無
く、取付孔を用いずに安定的に押えリング20を保持す
ることが出来る。 【0024】さらに、ガスタービンディスク11は、そ
の外周部11aの各係合溝12の底12aとディスク下
流側中間部11cとの間を貫通して各々開口し、下流側
中間部11c側から係合溝底12aに冷却用空気を圧力
差で供給する冷却用空気供給孔19を放射状に形成して
いる。冷却空気は、タービンディスク11自体とその外
周部11a及び押えリング20を冷やして熱負荷を軽減
すると共に、高温の作動ガスGが係合溝12に流入して
来るのを阻止する役目をする。冷却空気が係合溝12か
ら流出する際、その溝12は下流側が押えリング20で
塞がれ且つ上流側で作動ガス流の抵抗を受けるために、
その消費量は比較的少ない。因みに、この冷却用空気の
供給源は、タービンロータ7によって回転駆動される空
気圧縮ブローアの圧力空気出口部からタービンロータ軸
用ラビリンス部を経てロータ軸周囲空間に導入されて提
供されている。 【0025】図3及ぴ図4に詳細に示すように、押えリ
ング20は、ワスパロイ等の耐熱性合金から成るスナッ
プリングで、相互にオーバラップした向かい合った斜面
から成るスリット21で半径方向に弾力的に若干拡縮可
能となっている。また、押えリング20は、スリット2
1の両側内周部に係止溝14に対し装着又は取外す際に
使用する開閉工具の爪と係合可能な穴22aを有するタ
ブ22を突設すると共に、これらタブ22に対向するよ
うに、装着又は取外す際に押えリング20を補助的に支
持するため及び回転バランスのために、同じような工具
の爪を係合する穴23aを有したタブ23を突設してい
る。さらに、上述したように、このリング20の係止部
24として、外周縁係止部24aと内周側係止部24b
とが相互補完的に外側に向け突設されている。係止溝1
4に装着された押えリング20は、タービンディスク1
1が高速度で回転すると遠心力で開く傾向になるが、各
係止部24a、24bは外側を向いているためにより強
く係止溝14に受け止められることになる。この押えリ
ング20が、タービンディスク外周部11aの下流側の
ディスク端面に装着されると、従来例で述べたシールプ
レートと同様に高温ガスGがタービンディスク外周部1
1aの係合溝12を貫流するのを防ぎ、タービンディス
ク外周部11aが過熱しないようになる。 【0026】押えリング20は、上記耐熱性合金などの
金属材料に代えてコイルスプリング等にも使用される種
類のセラミックから形成してもよく、また上記スナップ
リング形に代えて各種形状の形状記憶合金から成るリン
グで形成してもよい。 【0027】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のセラミッ
クブレードの取付構造によれぱ、 (1)高温ガスに晒され、高い周速度で旋回するセラミ
ックブレードを比較的大径の金属製タービンディスクの
周辺部に遠心応力集中を起こすことなしに安定的に取り
付けることが出来、また、回転バランス的にも優れ、部
品点数が少なく構造が簡単で耐久性に富む。 【0028】(2)また、押えリング用係止溝に、押え
リングの外周縁係止部と内周側係止部とに各々係合する
外周側と内周側の二つの係止溝部を設けているので、押
えリングの係止力を高めることが出来る。 【0029】(3)請求項2の取付構造では、タービン
ディスクに、その外周部に形成された係合溝の底に開口
する冷却用空気供給孔を設けることで、係合溝に冷却用
空気を供給し、タービンディスクの外周部を冷やして熱
負荷を軽減すると共に、高温作動ガスが係合溝に流入し
て来るのを阻止することが出来、また冷却空気の消費量
も相対的に少なくて済む。 【0030】(4)請求項3の取付構造では、押えリン
グを耐熱性合金から成るスナップリングで構成したこと
で、押えリングの着脱を容易に行うことが出来ると共
に、高温作動ガスが係合溝を貫流するのを防止すること
が出来る。 【0031】(5)請求項4の取付構造では、係合溝
を、当接部の設けられた一方のディスク端面側が軸線に
対して高く、押えリングが係止される他方のディスク端
面側が低い傾斜状態でガスタービンディスクの外周部に
形成することにより、高速回転時の遠心力の軸方向分力
によってセラミックブレードはタービンディスク外周面
上の当接部へ付勢されがちになり、押えリングに負荷が
ほとんどかからなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るセラミックブレードの
取付構造を示すセラミックガスタービン要部の縦断面図
である。 【図2】図1における矢視線IIから見た部分斜視図であ
る。 【図3】図1の実施例で使用されているタービンブレー
ド用押えリングを示す正面図である。 【図4】図3におけるIV−IV矢線に沿った拡大縦断面図
である。 【図5】従来例に係るセラミックブレードの取付構造を
示す要部の縦断面図である。 【符号の説明】 1 セラミックブレード取付構造11 タービンディスク 11b タービンディスク外周面 12 係合溝 13 当接部 14 係止溝 14a・14b 係止溝部 15 タービンブレード 16 ブレード部 17 プラットホーム部 18 係合突起部 19 冷却用空気供給孔 20 押えリング(スナップリング) 24a外周縁係止部 24b内周側係止部 G 高温燃焼ガス P ガス通路 X 軸線
取付構造を示すセラミックガスタービン要部の縦断面図
である。 【図2】図1における矢視線IIから見た部分斜視図であ
る。 【図3】図1の実施例で使用されているタービンブレー
ド用押えリングを示す正面図である。 【図4】図3におけるIV−IV矢線に沿った拡大縦断面図
である。 【図5】従来例に係るセラミックブレードの取付構造を
示す要部の縦断面図である。 【符号の説明】 1 セラミックブレード取付構造11 タービンディスク 11b タービンディスク外周面 12 係合溝 13 当接部 14 係止溝 14a・14b 係止溝部 15 タービンブレード 16 ブレード部 17 プラットホーム部 18 係合突起部 19 冷却用空気供給孔 20 押えリング(スナップリング) 24a外周縁係止部 24b内周側係止部 G 高温燃焼ガス P ガス通路 X 軸線
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭63−227906(JP,A)
実開 平1−144401(JP,U)
米国特許3047268(US,A)
米国特許3734646(US,A)
米国特許5052893(US,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【讃求項1】 半円弧断面形ブラットホーム部の外周側
にブレード部を内周側に係合突起部をそれぞれ備えた多
数のセラミック製ブレードを、その係合突起部にて金属
製タービンディスクの外周部の各係合溝に嵌合させて取
り付けるセラミックブレードの取付構造において、 上記タービンディスクの各係合溝間の一方のディスク端
面側に、他方のディスク端面側から上記ディスク外周部
の係合溝に嵌挿される上記ブレードのプラットホーム部
の一端に当接する当接部を設けると共に、 上記タービンディスク外周部の他方のディスク端面に、
上記タービンディスク外周部の係合溝に嵌合した上記ブ
レードの係合突起部に当接させて押さえる押えリングの
係止溝を形成し、この係止溝に、上記押えリングの外周
縁係止部と内周側係止部とに各々係合する外周側と内周
側の二つの係止溝部を設けたことを特徴とするセラミッ
クブレードの取付構造。 【請求項2】 上記タービンディスクに、上記各係合溝
の底に開口して冷却用空気を供給する冷却用空気供給孔
を貫通して設けた請求項l記載のセラミックブレードの
取付構造。 【請求項3】 上記押えリングは、耐熱性合金からなる
スナップリングである請求項1又は2記載のセラミック
ブレードの取付構造。 【請求項4】 上記係合溝は、当接部の設けられた一方
のディスク端面側が軸線に対して高く、押えリングが係
止される他方のディスク端面側が低い傾斜状態でタービ
ンディスクの外周部に形成される請求項1〜3のいずれ
かに記載のセラミックブレードの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6247309A JP2726895B2 (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | セラミックブレードの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6247309A JP2726895B2 (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | セラミックブレードの取付構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0886202A JPH0886202A (ja) | 1996-04-02 |
JP2726895B2 true JP2726895B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=17161496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6247309A Expired - Fee Related JP2726895B2 (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | セラミックブレードの取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2726895B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6613611B2 (ja) | 2015-05-15 | 2019-12-04 | 株式会社Ihi | タービンブレード取付構造 |
CN109707463A (zh) * | 2017-10-26 | 2019-05-03 | 无锡凯力特动力科技有限公司 | 一种汽车发动机可变截面涡轮增压器用喷嘴环 |
CN114278435B (zh) * | 2020-09-28 | 2023-05-16 | 中国航发商用航空发动机有限责任公司 | 压气机、燃气涡轮发动机、可调静叶组件以及装配方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3047268A (en) | 1960-03-14 | 1962-07-31 | Stanley L Leavitt | Blade retention device |
US3734646A (en) | 1972-02-02 | 1973-05-22 | Gen Electric | Blade fastening means |
US5052893A (en) | 1988-11-17 | 1991-10-01 | Societe Nationale D'etude Et De Construction De Moteurs D'aviation "S.N.E.C.M.A." | Stop means and sealing ring of a blade assembly mounted on a gas-turbine-engine rotor-disk |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4725200A (en) * | 1987-02-24 | 1988-02-16 | Westinghouse Electric Corp. | Apparatus and method for reducing relative motion between blade and rotor in steam turbine |
JPH0723524Y2 (ja) * | 1988-03-29 | 1995-05-31 | 川崎重工業株式会社 | 軸流タービン |
-
1994
- 1994-09-14 JP JP6247309A patent/JP2726895B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3047268A (en) | 1960-03-14 | 1962-07-31 | Stanley L Leavitt | Blade retention device |
US3734646A (en) | 1972-02-02 | 1973-05-22 | Gen Electric | Blade fastening means |
US5052893A (en) | 1988-11-17 | 1991-10-01 | Societe Nationale D'etude Et De Construction De Moteurs D'aviation "S.N.E.C.M.A." | Stop means and sealing ring of a blade assembly mounted on a gas-turbine-engine rotor-disk |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0886202A (ja) | 1996-04-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |