JP2723102B2 - 粗紡機における粗糸巻取方法 - Google Patents

粗紡機における粗糸巻取方法

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JP2723102B2
JP2723102B2 JP8035598A JP3559896A JP2723102B2 JP 2723102 B2 JP2723102 B2 JP 2723102B2 JP 8035598 A JP8035598 A JP 8035598A JP 3559896 A JP3559896 A JP 3559896A JP 2723102 B2 JP2723102 B2 JP 2723102B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ボビンリ−ド式
の粗紡機における粗糸巻取方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピンドルをドラフトパ−トと別個に変
速駆動するための、インバ−タにより変速駆動される可
変速モ−タを備え、フロントロ−ラでの紡出速度と、予
め入力装置で入力させた紡出条件デ−タとに基づいて、
ボビンレールの上昇、下降の切換を検知して回数をカウ
ントし、そのカウント値を、ボビンレールの昇降切換時
毎に第n層を巻取るときのボビン回転数を求める演算式
に適用してボビン回転数を演算し、そのカウント値に応
じたボビン回転数となるように、可変速モ−タを制御す
るようにしたものが提案されている(特開昭63−26
4923号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これによれば、ボビン
レールの昇降切換をカウントして、その切換毎にこれか
ら巻かれていくボビン巻径に応じたボビン回転に変速制
御するために、ボビン回転数の演算は、切換信号が発生
された後しか実行できず、それだけボビン回転の制御が
遅れ、適正に粗糸を巻取ることができない欠点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決のため
に、この発明では、ボビンレールの次の昇降切換まで
に、次の昇降切換後の粗糸ボビンの、予測されるボビン
巻径に対応したボビン回転の制御量を予め求めておき、
次の昇降切換が行われると直ちに、その制御量によって
ボビン回転を制御するようにした。これにより制御遅れ
なく、粗糸を適正に巻取ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本願によれば、ドラフトパ−トを
回転駆動するメインモ−タと別に、ボビン回転を独立し
て変更可能な制御モ−タを備え、ボビンレールの昇降を
昇降切換位置で切り換え、ボビン巻径に応じた適正なボ
ビン回転となるように前記制御モ−タを回転制御してボ
ビン回りに粗糸を巻取っていく粗紡機において、ボビン
レールの昇降切換が行われて次の昇降切換位置に達する
までに、次の昇降切換後の粗糸ボビンの、予測されるボ
ビン巻径に対応したボビン回転の制御量を予め求め、次
の昇降切換が行なわれると直ちに前記予め求めたボビン
回転の制御量によってボビン回転を制御制御する。
【0006】ボビン巻径は、粗糸ボビンに巻取られてい
く粗糸の張力を検出し、現在のボビン巻径と、前記粗糸
張力を基に補正した粗糸の一層分の増分とから予測され
る。
【0007】
【実施例】図1において、メインモ−タ1からベルト伝
動機構2を介してドライビングシャフト3が回転駆動さ
れ、このドライビングシャフト3からツイストチェンジ
ギヤ4を組み入れた歯車列5とベルト伝動機構6を介し
てドラフトパ−ト7のフロントロ−ラ8が回転駆動され
るようにしてある。また、ドライビングシャフト3から
ベルト伝動機構9を介してトップシャフト10が駆動さ
れ、このトップシャフト10と一体の駆動歯車11がフ
ライヤ12上部の被動歯車13と噛合してフライヤ12
を定速回転駆動するようにしてある。
【0008】一方、ボビンレ−ル20上に回動自在に支
持されているボビンホイ−ル21と噛合する歯車22を
一体固定したボビンシャフト23は、自在継手24を介
して連結軸25と連結されている。この連結軸25と一
体の歯車26は、差動歯車機構30の出力歯車31と噛
み合っている。差動歯車機構30の外歯車32は前記ド
ライビングシャフト3端の歯車14と噛み合っている。
差動歯車機構30の入力軸33には、電磁クラッチ34
の一方のクラッチ板が一体連結され、他方のクラッチ板
は、後述の制御装置100によりボビンホイ−ル21の
回転を独立して制御するサ−ボモ−タ(ディジタル制御
モ−タ)SMとの間で、ベルト伝動機構35を介して回
転するようにしてある。従って、電磁クラッチ34を接
続した状態では、ドライビングシャフト3の定速回転
と、サ−ボモ−タSMの制御回転が差動歯車機構30で
合成され、フライヤ回転に対し、サ−ボモ−タSMの制
御回転分だけ高速でボビンホイ−ル21を回転して粗糸
Rをボビン15に巻取るようにしてある。
【0009】次に、ボビンレ−ル20の昇降切換ギヤ装
置40は、図2に示すように前記サ−ボモ−タSMによ
り回転される伝動軸41に連結される歯数の異なる2つ
の駆動歯車42,43をギヤボックス44内に備えてい
る。ギヤボックス44内には、左右の支持軸45,46
まわりに、前記駆動歯車42、43と対向して夫々被動
歯車47,48が回動自在に支持されている。大径の駆
動歯車42はこれと対向する大径の被動歯車47と直接
噛合され、小径の駆動歯車43はこれと対向する小径の
被動歯車48と中間歯車49を介して噛合され、これら
の各歯車の歯数は、2つの被動歯車47,48が同一回
転数で互いに逆方向に回るように設定してある。2つの
被動歯車47,48の間には、前記支持軸45,46中
心に軸方向に摺動可能に支持された切換杆50に、回動
自在かつ、軸方向に一体固着した切換ホイ−ル51が配
置されている。切換ホイ−ル51と、前記2つの被動歯
車47,48との軸方向対向面には、山状の噛み合い歯
52が全周に設けてあり、切換ホイ−ル51が被動歯車
47,48の何れか一方の噛み合い歯52と噛み合うこ
とで、切換ホイ−ル51の回転方向が正、逆転される。
切換ホイ−ル51外周には歯巾の広い伝達ギヤ53が一
体固着されている。この伝達ギヤ53からギヤ列54を
介して軸55が回転され(図1)、更にギヤ列56を介
してリフタシャフト57のピニオン58を正逆転させ
て、ボビンレ−ル20に一体固着したリフタラック59
を上下させるようにしてある。
【0010】次に前記切換杆50を軸方向に進退させる
切換駆動装置60について説明する。図3に示すよう
に、箱状のボデイ61両側に、対向して軸受ブッシュ6
2が固着されている。この軸受ブッシュ62には、後述
の係止体65と共に切換軸体63を構成する切換軸64
が軸方向に摺動自在に支持してある。切換軸64の一端
(図3左側)は、ボデイ61より突出して、ボデイ61
に固着した両ロッドの空圧シリンダ(付勢手段)66の
ピストンロッド67に連結してある。また、他端にはフ
ランジ部材68が一体に螺合されている。このフランジ
部材68は、前記切換杆50の一端を、軸方向に一体的
に連結した別のフランジ部材69と一体連結してある。
切換軸64の中央部には、両側に係止部65a,65b
が形成された係止体65が一体螺合してある。この係止
体65の下側には、係合切換装置70が配置してある。
この係合切換装置70において、ボデイ61に固着した
L状のブラケット70A上部に、ピン71により係止レ
バ−72R,72Lが左右に向き合って揺動自在に支持
してある。係止レバ−72R,72Lは全体としてL字
状を成し、前記係止部65a,65bと係脱可能な、鳥
のくちばしのようなストッパ72a,72bを備えてい
る。下方に伸びるレバ−部72cの中間に装着したピン
間に、引っ張りばね73を介在させている。この引っ張
りばね73の下方には、ブラケット70Aから前方(図
4左方)へ回動自在な案内輪74が上下に所定間隔を持
って突設されている。この案内輪74間に切換作動杆7
5が案内されている。切換作動杆75は図5に示す平面
形状を成し、前側の突出部75aには、両側に係止レバ
−72R,72Lを押圧可能な押ピン76a,76bが
ナット77により軸方向調整自在に装着してある。ま
た、後側の突出部75bは、ボデイ61に装着した空圧
シリンダ78のピストンロッド79に一体連結してあ
る。更にボデイ61下面には前記ストッパ72a,72
bが係止体65の係止部65a,65bと係合した時
の、レバ−部72c下端の側方位置に、ボビンレ−ル昇
降切換え確認スイッチ80としての近接スイッチが装着
してある。前記シリンダ66,78は夫々切換弁81,
82を介して圧空源に接続されている。従って、図3、
図2の状態でボビンレ−ル20が下降しているとする
と、これを上昇に切換える時には、シリンダ66の前側
(右側)のシリンダ室へ圧空を蓄圧しておき、後述の制
御装置100からの切換指令で係止レバ−72Lと係止
部65bとの係合を外し、蓄圧した空気のバネ性を利用
して切換軸64を左行して切換杆50を介して切換ホイ
−ル51を左側の被動歯車47と噛み合わせ、その逆の
場合(この時、切換駆動装置60はストッパ72aが係
止部65aと係止し、昇降切換ギヤ装置40は、切換ホ
イ−ル51が左側の被動歯車47と噛み合っている)に
は、シリンダ66の後側(左側)のシリンダ室へ圧空を
蓄圧して右方へ付勢し、ストッパ72aと係止部65a
との係止を外すようにしてある。この実施例では、昇降
切換ギヤ装置40と切換駆動装置60により、ボビンレ
−ル20の昇降切換手段(ボビン形成装置)が構成され
ている。なお、83,84は空圧シリンダ66のシリン
ダ室に圧空が蓄圧されたことを確認する圧力センサであ
る。
【0011】次に、この粗紡機の制御について述べる。
この発明の特徴である位置制御のために、フロントロ−
ラ8と一体のフロントロ−ラ軸8aにパルスエンコ−ダ
PG1が連結してある。このエンコ−ダPG1はフロン
トロ−ラ8の回転角に比例して、パルスを出力するもの
で、フロントロ−ラ回転角の検出を行う検出手段であ
る。また、昇降切換ギヤ装置40からリフタラック59
に至る、ボビンレ−ル20の昇降の為に正、逆転する駆
動機構のリフタシャフト57端にはリフタシャフト57
の回転角を検出するアブソリュ−トタイプのパルスエン
コ−ダPG3が設けてあり、このエンコ−ダPG3の検
出値はボビンレ−ル20の上下方向の位置に対応する。
また、フロントロ−ラ8とフライヤトップ間には、粗糸
Rの張力を検出する非接触式の粗糸張力検知装置RTが
配設されている。この粗糸張力検知装置RTは、例えば
特許第1472674号に開示のように、粗糸の位置を
多数の光電センサで読み取るようにしたものである。
【0012】制御装置100は周知のマイクロコンピュ
−タ101を中心に構成されている。マイクロコンピュ
−タ101は中央演算処理装置CPU102,図7に示
すプログラムを記憶した読み出し専用メモリROM10
3,及び各種デ−タや演算結果を記憶する書替自在メモ
リRAM104から成り、CPU102は、入出力イン
タフェ−スI/O105との間で、デ−タ、指令をやり
とりするようにしてある。I/O105には、ボビン巻
径の演算に要するデ−タ(始巻時のボビン径d0 、粗糸
一層の厚さ(一定増分)Δd、粗糸張力検知装置での演
算に要する係数など)、及び、ボビン巻径形状を示すデ
−タ(図8における上肩部B1,下肩部B2の角度
θ1 、θ2 )、分周器109に始巻時に設定する分周比
kpの初期値及び紡出条件(番手、撚り数、繊維の種類
など)を入力する入力手段(キ−ボ−ド)106が接続
されると共に、前記粗糸張力検知装置RTからの粗糸張
力信号、エンコ−ダPG3からのボビンレ−ル位置に対
応する検出値及び、シ−ケンサ108を介してボビンレ
−ル昇降切換確認スイッチ80からの切換確認信号が入
力されるようにしてある。また、入力したデ−タの内容
などを表示する表示手段(ディスプレイ)107が接続
されると共に、シ−ケンサ108を介して切換駆動装置
60のシリンダ78を駆動する切換指令が出力されるよ
うにしてある。
【0013】制御装置100内には分周比kpが設定さ
れる分周器109が設けてあり、CPU102と接続し
てある。この分周比kpは、ボビン巻径Dの増加に対し
て適正な巻取が行われるための、フロントロ−ラ8の回
転角に対するボビン回転角の回転角度比に対応してお
り、フロントロ−ラ8のパルスエンコ−ダPG1からの
パルス列に分周比kp(0.9999以下、ボビン巻径
Dにより変更される)を乗じた出力パルス列がゲ−ト回
路110を介してサ−ボモ−タ駆動用のサ−ボアンプ1
11へ入力されるようにしてある。
【0014】ゲ−ト回路110は、通常運転時はパルス
エンコ−ダPG1の回転方向に対応して正、逆転パルス
を出力するもので、パルスエンコ−ダPG1からの入力
のない時に、サ−ボモ−タSMを駆動したい場合、例え
ば、粗糸ボビンが満管となって満管停止後、ドッフィン
グのためにボビンレ−ル20のみを降下させる時など
は、シ−ケンサ108からの指令で、内蔵のパルス発生
器からのパルスによりサ−ボモ−タSMを駆動するもの
である。サ−ボモ−タSMには、その回転軸の回転角を
検出するパルスエンコ−ダPG2が接続され、パルスエ
ンコ−ダPG2からサ−ボアンプ111間にフィ−ドバ
ックパルスが送られる位置ル−プフィ−ドバック制御系
112が構成されている。
【0015】上記分周比kpは、ボビン巻径Dの関数と
なることが、以下の計算から判っている。つまり、 θr:フロントロ−ラ回転角(rad) qr:エンコ−ダPG1の1回転当りのパルス数 (一
定値) θs:フロントロ−ラ回転角θrに対する、サ−ボモ−
タ回転角(rad) qs:エンコ−ダPG2の1回転当りのパルス数 (一
定値) として、フロントロ−ラ8の回転により出力されるパル
ス数と、前記分周比kpとの積が、サ−ボモ−タSMの
回転により出力されるフィ−ドバックパルス数に等しい
関係から、 kp=(θs/θr)×(qs/qr) … 一方、 θF:フロントロ−ラ回転角θrに対する、フライヤ回
転角(rad) r:フロントロ−ラ半径(機台によって一定値) θB:フロントロ−ラ回転角θrに対する、ボビン回転
角(rad) とすると、紡出長さと巻取の関係から、 (θB−θF)×D/2=θr×r … また、前記差動歯車機構30によって、 θB=θF+A×θs … の関係を満たすように、定数Aを設定し、、より θr×r/(D/2)=A×θs … 、より kp=r×(qs/qr)/(A×D/2)=f(D)… となる。
【0016】また、フロントロ−ラ回転角θrとボビン
レ−ル20の移動量lとの関係は、 S:粗糸1巻の巾(リフタチェンジホイ−ル16で変更
される定数)とすれば、 l=θr×r×S/(2×π×D/2) … 、より l=A×S×θs/(2×π)=f(θs)… となり、サ−ボモ−タSMの回転角θsの関数となるこ
とが判る。
【0017】次に前記ROM103内に書き込まれるボ
ビン回転及びボビンレール20の昇降切換の制御プログ
ラムについて図7のフロ−チャ−トに基づいて説明す
る。フロ−チャ−トの各ステップにより夫々機能手段が
実現される。即ち、ステップ1は次回のボビンレ−ル昇
降切換位置を演算する手段で(図8参照)、次式 粗糸巻の下肩部B2を形成するための、ボビンレール2
0の上切換位置l2=L−(D−d0 )/(2×tan
θ2 )… 粗糸巻の上肩部B1を形成するための、ボビンレール2
0の下切換位置l1=(D−d0 )/(2×tan
θ1 ) … (ボビンレ−ル20の原点は、粗糸巻の最上端と対応し
ている)により上下の昇降切換位置l1 、l2 を算出
し、それらの値に対応するリフタシャフト57の回転角
を演算する。通常粗糸Rは空ボビンの上下中間部から巻
始められるので、粗糸Rが一旦最下点まで降下し、切り
換えられて粗糸巻の最上端まで移動するようにボビンレ
−ル20が制御され、その後、上記式、に従うよう
にしてある。
【0018】ステップ2は粗糸張力検出信号の読込手段
で、上下肩部B1,B2を除いた胴巻部B3を巻取って
いる上昇、又は下降の1ストロ−クの間に数回読み込む
ようになっている。ステップ3はその読取点が最終かど
うかの判別手段、ステップ4は張力信号による、粗糸一
層厚さの補正値演算手段で、粗糸張力を元に、粗糸の一
層厚さ(一定増分Δd)に対する補正値(正、負の値を
とる)εを演算するもので、予め設定しておいた張力目
標値と検出された検出値との偏差に一定の係数を乗じて
算出される。次にステップ5は、次回のボビン巻径Dの
演算手段で、次式、 D(次回のボビン巻径)=D(今回のボビン巻径)+2×(Δd−ε)…(10) によって算出される。ステップ6はステップ5で算出さ
れた次回のボビン巻径Dを前述の式に代入して次回ボ
ビン巻径Dに対するパルス分周比kpを演算する。ステ
ップ7はエンコ−ダPG3からの検出値と、前記ステッ
プ1で算出されたボビンレ−ル20の上下切換位置
1 、l2 に対応する演算値とを比較する比較手段、ス
テップ8は、ステップ7で上、または下切換位置l1
2 となったとき、昇降切換指令をシ−ケンサ108へ
出力する出力手段、ステップ9は切換駆動装置60のボ
ビンレ−ル昇降切換確認スイッチ80からの切換確認信
号があったかどうかの判別手段、ステップ10は分周器
109へステップ6で演算したパルス分周比kpを出力
し更新するパルス分周比更新手段である。これらの機能
手段のうち、次回のパルス分周比演算手段(ステップ
6)、パルス分周比更新手段(ステップ10)は、前記
した分周器109、ゲ−ト回路110、サ−ボアンプ1
11、位置ル−プフィ−ドバック系112と共に、ディ
ジタル制御手段120を構成する。
【0019】次に作用を説明する。ボビンレ−ル20が
その上切換位置l2 から下切換位置l1 へ下降する1ス
トロ−クの間(粗糸Rはボビン15に下肩部B2から上
肩部B1へ向けて巻取られる。)で説明する。この時点
では既に分周器109には新しく巻かれていくボビン巻
径Dに対応して演算されたパルス分周比kpがCPU1
02から設定されており、フロントロ−ラ8のある回転
角に対応するパルスに分周比kpを乗じた出力パルスが
ゲ−ト回路110を介してサ−ボアンプ111へ入力さ
れる。サ−ボアンプ111はこの入力パルスに追従する
ようにサ−ボモ−タSMを所定角度回転させ、このサ−
ボモ−タSMの回転で、差動歯車機構30の入力軸33
が回転され、メインモ−タ1の一定回転と合成されてボ
ビンホイ−ル21をボビン巻径Dに応じて、フロントロ
−ラ回転角θrに対応した適正な回転角だけ回転させ、
前記回転角θrだけ回転したフロントロ−ラ8から紡出
された粗糸Rを適正に巻き取る。このとき、フロントロ
−ラ8に接続したエンコ−ダPG1の出力パルスでサ−
ボモ−タSMを回転制御するようにしてあるので、応答
が極めて速い。ボビンレ−ル20は上切換位置l2 から
下降して粗糸Rをボビンまわりに下から上へ巻き取って
ゆくが、図7に示すようにボビンレ−ル20の下降開始
時に、ステップ1で次回の昇降切換位置(この場合、下
切換位置l1)を演算し、これに対応したリフタシャフ
ト57の回転角を演算して、RAM104に記憶してお
く。そして、ステップ2,3によって、粗糸張力検知装
置RTからフロントロ−ラ8とフライヤトップ間に渡る
粗糸Rの張力を読み込む。そして、ステップ4でこの張
力信号によって、一層厚さ(一定増分)Δdに対する補
正値εを演算する。次いで、このステップ4で算出した
補正値ε、現在巻いているボビン巻径D、及び一定増分
Δdとから、次回(下切換位置l1 でボビンレ−ル20
の昇降を上昇に切り換えた後)のボビン巻径Dを式(1
0)で演算、予測する。次いでステップ6で、この次回
のボビン巻径Dを基に次回のパルス分周比kpを演算
し、RAM104へ記憶しておく。ステップ6が実行さ
れた後、ステップ7で入力されてくるエンコ−ダPG3
からボビンレ−ル20の上下位置に対応する検出値が、
ステップ1で記憶した下切換位置l1 に対応する演算値
と一致すると、直ちに切換指令が出力される(ステップ
7,8)。ボビンレ−ル20の下降時、昇降切換ギヤ装
置40は図2の状態、切換駆動装置60は図3の状態で
あるので、前記切換信号が出力される前に、シリンダ6
6の前側シリンダ室に圧空を供給し、蓄圧して切換方向
(図3左方)に付勢しておく。そして、前記切換信号に
よりシ−ケンサ108を介して切換弁82がピストンロ
ッド79を左行させる方向に切り換える。すると、切換
作動杆75が左行し、押ピン76bが係止レバ−72L
と当接して、ストッパ72bと係止部65bの係合を外
す。すると、蓄圧されていた圧空が、あたかもバネのよ
うに作用してピストンロッド67を瞬時に左行させて切
換杆50を介して第2図の状態の切換ホイ−ル51を左
側の被動歯車47と噛みあわせて出力軸55の回転方向
を切り換え、ボビンレ−ル20を上昇させる。係止レバ
−72Lが外れて切換軸64が左行すると、係止レバ−
72Rのストッパ72aがばね73の力で時計方向に回
動して係止部65aと係合する。このようにストッパ7
2a(72b)が対応した係止部65a(65b)と係
合した状態では、切換軸64が軸方向に移動できないの
で、停電等でシリンダ66への圧空の供給がなくなる事
故があっても、切換ホイ−ル51が、それまで噛み合っ
ていた被動歯車47(48)から離れることは無く、ボ
ビンレ−ル20が落下してしまうことは無い。
【0020】右側の係止レバ−72Rがこのように係止
段部65aと係合すると、右側の昇降切換確認スイッチ
(近接スイッチ)80がそれを確認し、確認信号をシ−
ケンサ108を介してI/O105へ送る。これを受け
たCPU102はステップ9を経てステップ10で分周
器109のパルス分周比kpをステップ6で演算したも
のと更新する。
【0021】以下、ステップ1から10までを繰返し、
粗糸を巻き取るが、上、下切換位置l1 、l2 の何れか
一つが昇降切換毎に前述の式に従って演算されるので、
ボビン巻径Dの増大に従ってボビンレ−ル20の昇降ス
トロ−クが順次短くされる。その結果、上、下肩部B
1,B2が入力デ−タ通りに形成される。ボビン形状の
変更は、入力装置106から入力デ−タをインプットす
るだけでよいので、手間がかからない。
【0022】こうして粗糸Rが巻き取られ、満管になる
と満管停止指令がシ−ケンサ108より出力され、メイ
ンモ−タ1、サ−ボモ−タSM共に停止される。次い
で、ドッフィングの為にまず、シ−ケンサ108からク
ラッチ34に対してクラッチ切り指令が出力され、クラ
ッチ34が切られると共に、昇降切換ギヤ装置40の切
換ホイ−ル51が、サ−ボモ−タSMの正転でボビンレ
−ル20が上昇する側の被動歯車47に噛み合っている
ときには(これはボビンレ−ル20の昇降切換確認スイ
ッチ80からの信号で判別する)、切換駆動装置60に
よって切換ホイ−ル51を被動歯車48と噛み合わせ
る。この状態でシ−ケンサ108からゲ−ト回路110
へサ−ボモ−タSMの正転指令を出す。ゲ−ト回路11
0は、内部のパルス発生器から正転パルス列をサ−ボア
ンプ111へ入力する。サ−ボモ−タSMは、このパル
スに追従するように正転し、ボビンレ−ル20を所定の
ドッフィング位置まで下降させ、図示しないドッフィン
グ装置でドッフイングを行い、新たに空ボビンを供給す
る。そして、切換ホイ−ル51をボビンレ−ル20の上
昇側の被動歯車47に噛み合わせた後、サ−ボモ−タS
Mを正転してボビンレ−ル20を所定の巻き始め位置へ
上昇させ、その後、メインモ−タ1を起動して再び巻取
を行う。
【0023】この実施例では粗糸張力検出装置の張力信
号をボビン巻径の計算に用いてボビン巻径を演算した
が、ボビン巻径Dが粗糸層の増加に伴い、一定量ずつ増
加する場合、あるいは、従来の経験から、コ−ンドラム
形状が判っている場合などには、それらの計算式やボビ
ン巻径デ−タをコンピュ−タに記憶させ、それに基づ
き、ボビン巻径を演算するようにしてあってもよく、そ
の場合は、粗糸張力検出装置は省略できる。また、粗糸
張力検出装置からの張力信号を、ボビン巻径の演算に使
用せず、ボビン巻径Dが粗糸層の増加に伴い、一定量ず
つ増加するような計算式を用いてボビン巻径を算出し、
粗糸張力検出装置は、そのボビン巻径で生じた粗糸の張
力を補正するように、サ−ボモ−タを回転制御してもよ
い。
【0024】この実施例では、サ−ボモ−タから差動歯
車機構に至る伝達系にクラッチを介在させ、このクラッ
チを切った状態でサ−ボモ−タを駆動してボビンレ−ル
を単独で昇降するようにしたので、ボビンレ−ルの昇降
用に専用の独立したモ−タを必要としない。
【0025】
【発明の効果】以上のようにこの発明の方法によれば、
ドラフトパ−トを回転駆動するメインモ−タと別に、ボ
ビン回転を独立して変更可能な制御モ−タを備え、ボビ
ンレールの昇降を昇降切換位置で切り換え、ボビン巻径
に応じた適正なボビン回転となるように前記制御モ−タ
を回転制御してボビン回りに粗糸を巻取っていく粗紡機
において、ボビンレールの昇降切換が行われて次の昇降
切換位置に達するまでに、次の昇降切換後の粗糸ボビン
の、予測されるボビン巻径に対応したボビン回転の制御
量を予め求め、次の昇降切換が行なわれると直ちに前記
予め求めたボビン回転の制御量によってボビン回転を制
御していくようにしたので、次の昇降切換が行われる
と、その昇降切換後のボビン巻径に対応したボビン回転
の制御量によって直ちにボビン回転を制御することがで
き、粗糸を適正に巻取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動機構の概略斜視図である。
【図2】昇降切換ギヤ装置の断面図である。
【図3】切換駆動装置の側面図である。
【図4】第3図のIV−IV断面図である。
【図5】切換作動杆の平面図である。
【図6】制御装置を示す図である。
【図7】制御プログラムを示すフロ−チャ−トである。
【図8】粗糸ボビンを示す図である。
【符号の説明】
1…メインモ−タ 7…ドラフトパ−ト 8…フロントロ−ラ 15…ボビン 23…ボビンシャフト 34…電磁クラッチ 40…昇降切換ギヤ装置 59…リフタラック 60…切換駆動装置 100…制御装置 SM…サ−ボモ−タ(ディジタル制御モ−タ) PG1…エンコ−ダ(フロントロ−ラ回転角検出装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 秀樹 愛知県春日井市石尾台1−2タウン石尾 台130−1 (72)発明者 大森 誠 愛知県津島市南本町6−24 (72)発明者 佐々木 賢次 愛知県小牧市藤島町梵天82番地 審査官 井上 哲男 (56)参考文献 特開 昭63−264923(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラフトパ−トを回転駆動するメインモ
    −タと別に、ボビン回転を独立して変更可能な制御モ−
    タを備え、ボビンレールの昇降を昇降切換位置で切り換
    え、ボビン巻径に応じた適正なボビン回転となるように
    前記制御モ−タを回転制御してボビン回りに粗糸を巻取
    っていく粗紡機において、ボビンレールの昇降切換が行
    われて次の昇降切換位置に達するまでに、次の昇降切換
    後の粗糸ボビンの、予測されるボビン巻径に対応したボ
    ビン回転の制御量を予め求め、次の昇降切換が行なわれ
    ると直ちに前記予め求めたボビン回転の制御量によって
    ボビン回転を制御していくことを特徴とする粗紡機にお
    ける粗糸巻取方法。
  2. 【請求項2】 粗糸ボビンに巻取られていく粗糸の張力
    を検出し、現在のボビン巻径と、前記粗糸張力を基に
    正した粗糸の一層分の増分とから次の昇降切換後のボビ
    ン巻径を予測することを特徴とする請求項1記載の粗紡
    機における粗糸巻取方法。
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