JP2722131B2 - 腹膜透析液 - Google Patents

腹膜透析液

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JP2722131B2 JP2275451A JP27545190A JP2722131B2 JP 2722131 B2 JP2722131 B2 JP 2722131B2 JP 2275451 A JP2275451 A JP 2275451A JP 27545190 A JP27545190 A JP 27545190A JP 2722131 B2 JP2722131 B2 JP 2722131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、中性多糖類の平均分子量が2,000乃至15,00
0である水溶性部分加水分解物(以下「中性多糖類分解
物」と略称する。)を一構成成分として含有する血管
壁、支持組織及び上皮に拡散・浸透し難い持続的携行腹
膜透析(以下「CAPD」と略記する。)用の腹膜透析液に
関する。
〔従来の技術〕
腎臓機能が低下した場合、人の体内では水・電解質の
代謝異常及び種々の窒素代謝産物の蓄積が生じて重篤な
状態となるが、これらの治療には人工透析治療が広く採
用されている。慢性腎不全の持続透析法、即ち人工透析
法の代表的な方法としては血液透析法、及び腹膜透析法
がある。腹膜透析法の一方法であるCAPDは、人体の腹膜
の半透膜作用を利用する方法である。即ち、グルコース
により浸透圧を高く調節した透析液を腹腔内に注入し、
その浸透圧勾配による限外濾過作用により腹膜組織の血
管を介して血中から水分を、そして又血中と腹腔内に注
入した透析液との濃度差による拡散及び逆拡散により電
解質及び老廃物を、それぞれ交換する透析療法である。
この方法は、血液透析法と比較して患者自身が家庭で実
施できるという簡便性があるほか、心管系への負担が少
なく水分、ナトリウムの除去が良好であるなどの利点を
有している。
CAPDでは、透析液の浸透圧調節のために通常グルコー
スが用いられ、かつその濃度変化により除水量を制御し
ている。グルコースは、分子量が180という低分子のも
のであることから、腹膜又はリンパ流を経て血中へ比較
的速やかに移行し、それによって透析液の浸透圧が低下
し、濾過速度が減少して除水量が減少する。従って、適
切な除水量を得るために透析初期にはグリコース濃度は
高く設定される。ところが、この場合透析液から腹膜を
経由して透過するグルコースが多量となり、その全てが
カロリー源となるため、経口的に摂取されるカロリーと
加算されて摂取エネルギーの総量が過剰となり、成人の
患者は肥満、血中脂質の上昇、小児の患者では高糖負荷
のため食欲の減衰を惹起して経口による食物の摂取量が
減少し、摂取カロリーの低下、栄養障害が生じる例が認
められている。このことは、グルコースの代替物として
マルトース、又はグルコースとマルトースとの混合物を
用いた場合でも同様であることが指摘されている。
更に、腹腔内に注入した透析液中へのタンパク質及び
アミノ酸の損失は、1日当りそれぞれ3〜20g以上及び
1.2〜3.4gであり(輸液・栄養ジャーナル、第12巻、第2
57ページ、1990年)、しかも食物中のタンパク質に由来
するリンを低減して血中リン濃度の上昇を抑制する必要
性から、タンパク質の摂取制限を行っている場合があ
り、栄養学的にも問題となっている。これらの問題点を
改善するため、平均重合度4〜10のデンプン加水分解ポ
リマーと透析時の体タンパク質の損失を補うためのアミ
ノ酸又はタンパク質の加水分解物を併用した透析液が提
案されている(特許出願公表昭和58−501077号)。
この提案は、上述の問題を改善するについて一応有効
ではあるものの、加熱殺菌の際にアミノカルボニール反
応により好ましくない褐変化が生じるという欠点があ
る。
また、別に、高分子多糖類を用いたCAPD用の透析液が
提案されており、この提案の透析液については、腹膜か
ら血中への移行が少なく、カロリー源として利用され難
いという利点はあるが、腹膜透析において必要な浸透圧
を得るのに多量の物質が必要であるという問題点があ
る。
以上述べたように、CAPD用の従来の透析液について
は、いずれの場合も上述した問題点があるところ、それ
ら問題点のないCAPD用の改善された透析液の早期提供が
求められている。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、CAPD用の従来の透析液の問題点を排
除し、改善されたCAPD用透析液を提供することにある。
本発明の他の目的は、血管壁、支持組織及び上皮のい
ずれにも拡散、浸透し難い改善されたCAPD用透析液を提
供することにある。
本発明の更なる目的は、特定の中性多糖類から得られ
る特定の水溶性部分加水分解物を構成成分にしていて、
従来のCAPD用透析液にみられる問題点のない改善された
CAPD用透析液を提供することにある。
〔発明の構成・効果〕
本発明者らは、先に、健康な人に対してカルシウム等
の有用ミネラルの吸収を阻害せず、過量の摂取により下
痢を誘発しない、コンニャク粉に含まれる多糖類の部分
分解物であってその平均分子量が2,000乃至15,000であ
るものからなる飲食品用の水溶性食物繊維を開発した
(特開平2−222659号公報参照)。
本発明者らは、上述の目的を達成すべく鋭意研究を行
う過程で、前記飲食品用の多糖類部分分解物について、
食品とは技術分野を全く異にする医療分野のCAPD用透析
液への利用可能性を実験を介して検討した。
即ち、本発明者らは、本発明者らが先に開発した上述
の、コンニャクグルコマンナンの水溶性部分加水分解物
であって平均分子量が2,000乃至15,000のものを使用し
てCAPD用透析液を調製し、該透析液の有用性を多角的に
検討した。その結果、該透析液は所望のCAPD特性を発揮
し、従来のCAPD用透析液にみられる問題は全くなく、上
記本発明の目的を達成し得るものであることが判明し
た。本発明者らは、同様の試みを、他の中性多糖類、即
ち、グアガム、ローカストビーンガム及びタマリンドシ
ードガムのそれぞれの水溶性部分加水分解物であって、
平均分子量が2,000乃至15,000のものについて行った。
その結果、前述の場合と同様で、それらの水溶性部分加
水分解物のいずれのものを使用しても、得られる透析液
は所望のCAPD特性を発揮し、従来のCAPD用透析液にみら
れる問題は全くなく、上記本発明の目的を達成し得るも
のであることが判明した。
本発明は、これらの判明した事実に基づいて本発明者
らが更なる研究を重ねた結果完成に至ったものである。
本発明により提供されるCAPD(即ち、持続的携行腹膜
透析)用透析液は、中性多糖類であるグアガム、タラガ
ム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム又は
コンニャクグルコマンナンの平均分子量が2,000乃至15,
000である水溶性部分加水分解物又はこれらの水溶性部
分加水分解物の二種以上の混合物を構成成分として含有
することを特徴とするものである。
より詳細には、本発明により提供されるCAPD用透析液
は、1当り下記の各成分を下記の濃度で含有し、浸透
圧が300〜500mOsm/kg H2Oであることを特徴とするもの
である。
ナトリウム :110〜150ミリ当量 カルシウム :0.5〜5.0ミリ当量 マグネシウム:0.5〜2.5ミリ当量 乳酸 :25〜45ミリ当量 塩素 :90〜130ミリ当量(以下mEqと記載す
る。) アミノ酸、アミノ酸混合物及びタンパク質の加水分解
物の中から選ばれる一種又は二種以上の混合物:0.5〜30
g、並びに 上述の中性多糖類の水溶性部分加水分解物の一種又は
二種以上の混合物:約300g以下。
本発明において使用する中性多糖類の水溶性部分分解
物は、グアガム、タラガム、ローカストビーンガム、タ
マリンドシードガム又はコンニャクグルコマンナンから
なる群よりなる選択された一種又は二種以上の混合物
を、次のように加水分解して製造される。
これらの中性多糖類は酸加水分解法又は酵素分解法に
より加水分解できるが、酸加水分解法は中性多糖類の側
鎖が主鎖よりも早く分解されるため望ましくない。分解
度を調整し得る点から酵素分解法が望ましい。
酵素分解法に用いる酵素は、いずれも市販品を使用す
ることができ、中性多糖類の種類に応じて適宜選択され
る。例えば、グアガム、タラガム又はローカストビーン
ガムを酵素分解する場合には、ガラクトマンナナーゼが
好適に使用される。同様に、コンニャクグルコマンナン
又はタマリンドシードガムを酵素分解する場合には、セ
ルラーゼが好適に使用される。
これらの中性多糖類を所定の酵素を使用して酵素分解
法により部分的に加水分解する際の酵素反応のpH及び反
応時間は生成物の分子量に大きな影響を及ぼす。即ち、
市販の酵素製剤はエンド型及びエキソ型酵素の混合物で
あるため、酵素中に含まれるエキソ型酵素の活性を低下
させる条件で酵素反応を行わせ、単糖の遊離が最小にな
るように反応液のpH及び反応時間を実験により決定する
必要がある。例えば、後述する参考例1〜3に示す様に
40〜60℃で4〜16時間保持する。次いで加熱して酵素を
失活させ、上澄液を集め、そのままでか又はイオン交換
樹脂、活性炭等により、脱塩、脱色、脱臭を行い、又は
更にUF膜、ルーズRO膜あるいは後述する参考例4のよう
にセファデックスを用いたゲル濾過により、単糖の除去
又は所望の分子量の分画を採取し、濃縮し、更に乾燥
し、粉末にすることもできる。
以上のようにして得られる中性多糖類分解物は、イオ
ン交換作用がないので、腹膜透析中の塩類のバランス等
に変化を与えず、生体の生理的pHに影響を及ばさない。
また、本発明に用いる中性多糖類の部分分解物は、その
構成糖がガラクトース及びマンノース又はグルコース及
びマンノースであり、そのグリコシド結合内にヘミアセ
タール基を有していないため、グルコースを構成糖とす
るデンプン加水分解ポリマーと比較して還元力が弱く、
アミノカルボニール反応の惹起はほとんどない(後述す
る試験例1参照)。
本発明のCAPD用透析液は、1当り上述したように所
定の中性多糖類を酵素分解法により部分分解して得られ
る平均分子量が2,000乃至15,000である水溶性部分分解
物(後述する試験例2参照)を300g又はそれ以下の量;
市販のアミノ酸、アミノ酸混合物、タンパク質の加水分
解物、又はこれらの二種以上の混合物を0.5〜30gの量;
塩化ナトリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム等の
生理的塩類をナトリウムとして110〜150mEqの量;カル
シウムとして0.5〜5.0mEqの量;マグネシウムとして0.5
〜2.5mEqの量;乳酸として25〜45mEqの量、及び塩素と
して90〜130mEqの量のそれぞれを含む液体を調製し、公
知の方法により該液体の浸透圧を望ましくは300mOsm/kg
H2Oから500mOsm/kg H2Oの範囲、より望ましくは340〜5
00mOsm/kg H2Oの範囲に調整することにより得られる。
上記液体を調製するについては、具体的には、上述し
た中性多糖類部分分解物、各種生理的塩類、アミノ酸混
合物及び又はタンパク質の加水分解物のそれぞれの所定
量を発熱物質を含まない水に溶解することにより調製さ
れる。かくして調製される液体は適当な緩衝液を使用し
て所定のpH値に調整され、ついで限外濾過装置等を用い
て残存する発熱物質を除去し、加熱滅菌を行って、本発
明のCAPD用透析液を得る。
なお、上述したアミノ酸又はタンパク質の加水分解物
は、腹膜からの浸透を防止し、アミノ酸を供給する目的
で使用し、その量は、血中総アミノ酸濃度0.33〜0.55g/
とほぼ等量の0.5g/から、1日当りのタンパク質の
損失を補給するのに十分な量である30g/が適当であ
る。
次に試験例を示して本発明を詳述する。
試験例1 この実験は、腹膜透析液の加熱による褐変化を調べる
ために行った。
1)試料の調製 後述する実施例1で得た腹膜透析液を試料とし、中性
多糖類分解物を、デンプン加水分解物ポリマーであるパ
インデックス#3(商標。松谷化学工業社製。DE度は2
5)に置換して実施例1と同様の方法で調製した試料を
対照とした。
2)試験方法 各試料を分光光度計(日立製作所製)を用いて420nm
における吸光度を測定し、試料の褐変化を試験した。
3)試験結果 この試験の結果、試料及び対照の吸光度は、それぞれ
0.10及び0.45であり、試料ではアミノカルボニール反応
の発生が極めて少ないことが認められた。尚、他の中性
多糖類分解物を使用した場合もアミノカルボニール反応
の発生が極めて少ないことが認められた。
試験例2 この試験は、腹膜透析液に含まれる中性多糖類分解物
の量を調べるために行われた。
1)試料の調製 市販されている腹膜透析液と同一の濃度の二種類(試
料A及び試料Bと記載する)の浸透圧の異なる透析液を
調製した。即ち、1当りナトリウム132及び135mEq、
カルシウム3.5及び4.0mEq、マグネシウム1.0及び1.5mE
q、塩素102.0及び105.5mEq、その他アミノ酸混合物3.0
g、乳酸35mEqの組成を有する二種類に、中性多糖類分解
物の量を1当り5g、10g、100g、300g、及び310gの割
合で添加した以外は、実施例1と同様の方法により試料
を調製した。
2)試験方法 各試料の浸透圧を氷点降下法により測定し、試験し
た。
3)試験結果 この試験の結果は表1に示すとおりであった。表1か
ら明らかなように、1当りの中性多糖類分解物の量が
300gの試料Aの浸透圧は、496mOsm/kg H2Oであるが、試
料Bのそれは、透析液として望ましくないとされている
500mOsm/kg H2Oを越える。同様に1当りの中性多糖類
分解物の量が310gの試料Aの浸透圧は、503mOsm/kg H2O
であり、透析液として望ましくないとされている500mOs
m/kg H2Oを越える。従って、これら試料ではその他の成
分の量を若干調整する必要はあるが、500mOsm/kg H2O以
下の浸透圧に調整できる。尚、中性多糖類分解物以外の
成分の量を極端に減少させるのは、体液のバランスの上
から望ましくないことはいうまでもないことである。
一方、1当りの中性多糖類分解物の量が5gの試料A
の浸透圧は、300mOsm/kg H2Oであり、これ以下の量で
は、人の体液の浸透圧に近ずくので透析効率が低下する
ので、望ましくない。
以上の結果から中性多糖類分解物の量は、1当り約
300g以下、望ましくは50〜300gの範囲内であることが判
明した。尚、中性多糖類分解物の種類を変更してもほぼ
同様の結果が得られた。
〔参考例1〕 リン酸緩衝液(pH6.5)80に市販のセルラーゼ製剤
セルラーゼ「アマノ」(天野製薬製。繊維素糖化力15,0
00単位/g。以下単位をuと記載する)70gを添加し、40
℃に加温しながらコンニャク粉(清水化学社製)4.0kg
を撹拌溶解し、40℃に16時間保持した後に、95℃で10分
間加熱して反応を停止させた。この反応液を6,000×g
で連続遠心分離し、上澄液を陽イオン交換樹脂ダウエッ
クス50W×8(H+型。ダウケミカル社製)1,000ml及び陰
イオン交換樹脂1ダウエックス×8(OH-型。ダウケミ
カル社製)4,000mlに順次通液して脱塩し、濃縮し、噴
霧乾燥し、中性多糖類分解物約2,800gを得た。
TSKゲルG3000PWXLカラム(東ソー社製)を用いたゲル
濾過法で測定したこの中性多糖類分解物の平均分子量は
2,000であった。
〔参考例2〕 酢酸緩衝液(pH4.5)80に市販のガラクトマンナナ
ーゼ製剤「ガマナーゼ」(商標。ノボ・ノルディスク・
バイオインダストリー社製。1,500,000u/g)40gを添加
し、60℃に加温しながらグアガム粉(三栄化学社製)4.
0kgを撹拌しながら添加し、60℃に6時間保持した。以
下参考例1と同様の方法で、中性多糖類分解物約1,800g
を得た。
参考例1と同様の方法で測定したこの中性多糖類分解
物の平均分子量は15,000であった。
〔参考例3〕 酢酸緩衝液(pH5.0)80にセルラーゼ製剤「セルレ
ースナガセ」(商標。ナガセ生化学工業社製。繊維素糖
化力1,000u/g)20gを添加し、55℃に加温しながらタマ
リンドシードガム(三栄化学社製)4.0kgを撹拌添加
し、55℃に4時間保持した。以下参考例1と同様の方法
で、中性多糖類分解物約2,800gを得た。
参考例1と同様の方法で測定したこの中性多糖類分解
物の平均分子量は3,000であった。
〔参考例4〕 参考例1で得た中性多糖類分解物200gを脱イオン水50
0mlに溶解し、脱イオン水で平衡化したセファデックス
G−10(商標。ファルマシア社製)カラム16に通液
し、脱イオン水で溶出して単糖を除去し、精製した中性
多糖類分解物約130gを得た。
参考例1と同様の方法で測定したこの中性多糖類分解
物の平均分子量は2,300であった。
〔実施例〕
次に実施例を示して本発明に更に詳述するが、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 参考例1と同一の方法で得た中性多糖類分解物3,000
g、塩化ナトリウム(石津社製)57.91g、塩化カルシウ
ム2水塩(石津社製)2.57g、塩化マグネシウム6水塩
(国産化学社製)1.53g、乳酸ナトリウム(和光純薬工
業社製)39.2g及びアミノ酸混合物(味の素社製)50g
を、水10に溶解し、分画分子量13,000の限外瀘過膜AC
L−1050(旭化成工業社製)を用いて限外瀘過し、得ら
れて透過液を121℃で10分間滅菌し、無菌であり、かつ
発熱物質を含まない腹膜透析液約9を得た。
氷点降下法で測定したこの腹膜透析液の浸透圧は484m
Osm/kg H2Oであり、1当りナトリウム134mEq、カルシ
ウム3.5mEq、マグネシウム1.5mEq、乳酸35mEq、塩素104
mEq、アミノ酸混合物0.5g、及び中性多糖類分解物300g
を含有している。
実施例2 参考例2と同一の方法で得た中性多糖類分解物1,500
g、塩化ナトリウム(石津社製)49.73g、塩化カルシウ
ム2水塩(石津社製)0.368g、塩化マグネシウム6水塩
(国産化学社製)0.508g、乳酸ナトリウム(和光純薬工
業社製)28.0g及びアミノ酸混合物(味の素社製)300g
を、水10に溶解し、以下実施例1と同一の方法により
無菌であり、かつ発熱物質を含まない腹膜透析液約9
を得た。
氷点降下法で測定したこの腹膜透析液の浸透圧は497m
Osm/kg H2Oであり、1当りナトリウム110mEq、カルシ
ウム0.5mEq、マグネシウム0.5mEq、乳酸25mEq、塩素90m
Eq、アミノ酸混合物30g、及び中性多糖類分解物150gを
含有していた。
実施例3 参考例3と同一の方法で得た中性多糖類分解物100g、
塩化ナトリウム(石津社製)61.43g、塩化カルシウム2
水塩(石津社製)0.368g、塩化マグネシウム6水塩(国
産化学社製)0.254g、乳酸ナトリウム(和光純薬工業社
製)50.4g及びアミノ酸混合物(味の素社製)50gを、水
10に溶解し、以下実施例1と同一の方法により無菌で
あり、かつ発熱物質を含まない腹膜透析液約9を得
た。
氷点降下法で測定したこの腹膜透析液の浸透圧は324m
Osm/kg H2Oであり、1当りナトリウム150mEq、カルシ
ウム5.0mEq、マグネシウム2.5mEq、乳酸45mEq、塩素130
mEq、アミノ酸混合物0.5g、及び中性多糖類分解物10gを
含有していた。
実施例4 参考例4と同一の方法で得た中性多糖類分解物1000
g、塩化ナトリウム(石津社製)57.9g、塩化カルシウム
2水塩(石津社製)2.57g、塩化マグネシウム6水塩
(国産化学社製)1.53g、乳酸ナトリウム(和光純薬工
業社製)39.2g及びアミノ酸混合物(味の素社製)50g
を、水10に溶解し、以下実施例1と同一の方法により
無菌であり、かつ発熱物質を含まない腹膜透析液約9
を得た。
氷点降下法で測定したこの腹膜透析液の浸透圧は347m
Osm/kg H2Oであり、1当りナトリウム134mEq、カルシ
ウム3.5mEq、マグネシウム1.5mEq、乳酸35mEq、塩素104
mEq、アミノ酸混合物0.5g、及び中性多糖類分解物100g
を含有していた。
〔発明の効果の概要〕
本発明によれば次の効果が奏せられる。
即ち、本発明による腹膜透析液は、(1)透析液の浸
透圧の低下が少なく、一定の瀘過速度が得られる;
(2)血管壁、支持組織及び上皮より拡散・浸透し難
い;(3)透析液製造における加熱滅菌によっても褐変
せず、安定である;そして(4)カロリー源となり難い
ので、エネルギー・バランスが良好である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中性多糖類であるグアガム、タラガム、ロ
    ーカストビーンガム、タマリンドシードガム又はコンニ
    ャクグルコマンナンの平均分子量が2,000乃至15,000で
    ある水溶性部分加水分解物又はこれらの水溶性部分加水
    分解物の二種以上の混合物を構成成分として含有するこ
    とを特徴とする持続的携行腹膜透析用の腹膜透析液。
  2. 【請求項2】1当り下記の各成分を下記の濃度で含有
    し、浸透圧が300〜500mOsm/kg H2Oであることを特徴と
    する持続的携行腹膜透析用の腹膜透析液。 ナトリウム :110〜150ミリ当量、 カルシウム :0.5〜5.0ミリ当量、 マグネシウム:0.5〜2.5ミリ当量、 乳酸 :25〜45ミリ当量、 塩素 :90〜130ミリ当量、 アミノ酸、アミノ酸混合物及びタンパク質の加水分解物
    の中から選ばれる一種又は二種以上の混合物:0.5〜30
    g、並びに 平均分子量が2,000乃至15,000である中性多糖類の水溶
    性部分加水分解物:約300g以下。
  3. 【請求項3】前記中性多糖類の水溶性部分加水分解物
    が、グアガム、タラガム、ローカストビーンガム、タマ
    リンドシードガム又はコンニャクグルコマンナンの平均
    分子量が2,000乃至15,000である水溶性部分加水分解物
    又はこれらの水溶性部分加水分解物の二種以上の混合物
    である、請求項(2)に記載の腹膜透析液。
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