JP2720786B2 - ウォータジェット船の推力計測装置 - Google Patents

ウォータジェット船の推力計測装置

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JP2720786B2
JP2720786B2 JP4265094A JP4265094A JP2720786B2 JP 2720786 B2 JP2720786 B2 JP 2720786B2 JP 4265094 A JP4265094 A JP 4265094A JP 4265094 A JP4265094 A JP 4265094A JP 2720786 B2 JP2720786 B2 JP 2720786B2
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oil chamber
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航走中でのウォータジ
ェットの推力を計測することが可能なウォータジェット
船の推力計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、船舶の高速化が要求され、例えば
ウォータジェットにより推力を得るウォータジェット船
が知られている。かかるウォータジェット船として、例
えば図6,図7に示すものが知られている。
【0003】図において、符号101はウォータジェッ
ト船で、このウォータジェット船101は、船体102
と、この船体102を推進させるために船尾102Aに
配置されたウォータジェット103と、ウォータジェッ
ト103に連結された駆動シャフト104と、駆動シャ
フト104に連結された減速機105と、減速機105
に連結されて船体102内に設置された主機106とを
備えており、主機106によりウォータジェット103
を駆動させるようになっている。
【0004】上記のウォータジェット103は、外方に
突出する後側の環状フランジ107を有するインペラー
ハウジング108を有し、このインペラーハウジング1
08内にインペラ109が配列され、インペラ109は
インペラー駆動軸104に連結されている。また、イン
ペラーハウジング108の後端には、バケット111が
回動自在に軸支され、このバケット111は前後進用油
圧シリンダ112により回動自在となっている。
【0005】後側の環状フランジ107は該後側の環状
フランジ107の全周に沿って多数のボルト114によ
り二点鎖線で示す船尾102Aに固定され、また、イン
ペラーハウジング108の前端に形成された前側の環状
フランジ115がその全周に沿って多数のボルト116
により二点鎖線で示す船尾102Aに固定されている。
このようにして、ウォータジェット103が船体102
に連結されている。
【0006】そして、インペラーハウジング108内に
水流を取り込んでウォータジェット103に推力が与え
られ、この推力は、インペラーハウジング108に設け
た環状フランジ107を介して船体102に伝達し、ウ
ォータジェット船101に前進推力または後進推力が与
えられる。
【0007】そして、ウォータジェット船101の航走
中には、そのウォータジェット103で発生した推力
を、「力」として直接に計測する方法がなかったので、
以下のように計測していた。
【0008】例えば、(1)陸上でウォータジェット1
03自体の推力をポンプ試験装置を用いて計測する。
(2)ウォータジェット103を船体102に据え付け
た後、ウォータジェット103の流量,圧力等のポンプ
としての性能を計測する。
【0009】次いで、航走中のウォータジェット船10
1の推力を、これらの計測値から間接的に算出する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の
(1)の方法による陸上におけるウォータジェット10
3自体の推力の計測では、ウォータジェット103の入
口の流速,圧力の設定を、航走する実船の状態を再現し
た状態で精度良くシミレーションすることは困難とされ
ている。
【0011】また、上述の(2)の方法による推力の計
測では、ウォータジェット103のポンプとしての性能
を精度良く計測することは困難で、従って、実船でのウ
ォータジェット103内に取り込まれて流れる水流の流
量を精度よく計測し、ウォータジェット103の推力を
算出することは困難である。
【0012】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、航走中におけるウォータ
ジェット船のウォータジェットの推力を、精度良く簡単
に計測することができるウォータジェット船の推力計測
装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、水流を取り込
んでポンプにより水流を加速して放出する時の反力によ
って推力を得るウォータジェットのインペラーハウジン
グに設けられて船体に推力を与えるために外方に突出す
る環状フランジを有し、前記環状フランジを、インペラ
ーハウジングに一体に環状に設けられたフランジ部を有
するウォータジェット側フランジと、ウォータジェット
側フランジの外側に水密に配置されて船体側に一体に環
状に設けられた船体側フランジとに分割し、前記ウォー
タジェット側フランジに、そのフランジ部の外周面の中
央部に外方に突出して突状リングを設け、前記船体側フ
ランジの内周面に、ウォータジェット側フランジの突状
リングに被る環状凹部を形成し、船体側フランジの環状
凹部とウォータジェット側フランジの突状リングの両側
面との間に第1環状オイル室及び第2環状オイル室をそ
れぞれ形成し、第1環状オイル室及び第2環状オイル室
内と連通する油圧回路を配置し、この油圧回路に油圧計
測手段を設けてなることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、ウォータジェットのインペ
ラーハウジング内に水流が取り込まれ、ポンプにより水
流を加速して放出する時の反力によってウォータジェッ
トに推力が与えられる。
【0015】ウォータジェットの推力は、その環状フラ
ンジにより船体に伝達され、ウォータジェット船が前進
または後進する。そして、ウォータジェットの推力を測
定しようとする時には、ウォータジェットのインペラー
ハウジングの推力により、ウォータジェット側フランジ
の突状リングが船体側の船体側フランジに対して前方ま
たは後方に変位する。この突状リングの変位により第1
環状オイル室または第2環状オイル室内の油は圧縮力を
受け、この圧縮された油の圧力が増える。この油の圧力
が油圧計測手段により計測される。
【0016】ここで、ウォータジェットの推力の増減に
従って第1環状オイル室または第2環状オイル室内の容
積が増減変化するので、油の圧力が増減し、この油の圧
力が上述のように計測されてこの油の圧力と第1環状オ
イル室または第2環状オイル室内の断面積を掛けると当
該ウォータジェット船の前進推力または後進推力が算定
される。
【0017】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。図1ないし図5は本発明の実施例に係わるウォ
ータジェット船の推力計測装置を示す。本実施例の推力
計測装置は、従来例と同一のウォータジェット船に装着
され、このウォータジェット船については同一符号を付
してその説明を省略する。
【0018】図1,図2において、ウォータジェット1
はインペラーハウジング2を有し、このインペラーハウ
ジング2は、前側ハウジング3と後側ハウジング4とか
ら構成されている。
【0019】前側ハウジング3の前端には、第1の接続
フランジ5が設けられ、後端には第2の接続フランジ6
が設けられている。前側ハウジング3の前側には、その
前端面3Aと所定の距離隔てて後端面7Aを位置させた
状態で船尾102A側に一体のインテーク7が配置さ
れ、インテーク7の外周には、前後方向相対移動自在に
伸縮継手8が介装され、この伸縮継手8は、その円周方
向に沿って多数のボルト9により前側ハウジング3の第
1の接続フランジ5に固定されている。従って、前側ハ
ウジング3とインテーク7は前後方向で相対移動可能に
なっている。また、伸縮継手8の内周面には、インテー
ク7の外周面と接触する第1シール部材9Aが環装され
ている。
【0020】一方、後側ハウジング4の前端には、第3
の接続フランジ10が形成されており、前側ハウジング
3の第2の接続フランジ6と後側ハウジング4の第3の
接続フランジ10は、円周方向に沿って多数のボルト1
1により締め付けられて一体化され、ウォータジェット
側フランジ12を構成している。
【0021】このウォータジェット側フランジ12は、
インペラーハウジング2に一体に環状に設けられたフラ
ンジ部13を有し、このフランジ部13の外周面の中央
部に外方に突出して突状リング14が形成されている。
【0022】そして、船体102(図6に示す)の船尾
102Aには、開口部102Bが形成され、この開口部
102Bの周縁の取付面102Cに環状の船体側フラン
ジ15が円周方向に沿って多数のボルト16により締め
付けられて固定され、船体102側に一体に設けられて
いる。
【0023】船体側フランジ15は、ウォータジェット
側フランジ12の外側に水密に配置され、第3の接続フ
ランジ10の外周面に接触するシリンダカバー17と、
第2の接続フランジ6の外周面に接触するシリンダ18
で構成されている。シリンダカバー17とシリンダ18
を重ね合わせ、多数のボルト16により締め付けられて
船体102側に一体に固定されている。
【0024】船体側フランジ15には、ウォータジェッ
ト側フランジ12の突状リング14の両側面14A,1
4Bを被う環状凹部19が形成されている。上記の構造
のウォータジェット側フランジ12と船体側フランジ1
5で環状フランジKが構成される。
【0025】船体側フランジ15の環状凹部19とウォ
ータジェット側フランジ12の突状リング14の両側面
14A,14Bとの間にそれぞれ第1環状オイル室20
及び第2環状オイル室21が形成されている。
【0026】船体側フランジ15には、第1環状オイル
室20内と一端が連通する第1油路22が形成されると
ともに、第2環状オイル室21内と一端が連通する第2
油路23が形成されている。第1油路22の他端には、
第1配管24の一端が接続され、第2油路23の他端に
は、第2配管25の一端が接続されている。第1配管2
4,第2配管25の各他端は、切換バルブ26を介して
手動で操作される油圧ポンプ27及び油圧タンク27A
に接続されている。上記の第1油路22,第1配管2
4,第2油路23,第2配管25,油圧ポンプ27,油
圧タンク27Aで油圧回路28が構成されている。
【0027】第1配管24の途中には、圧力計からなる
第1油圧計測手段29及び第1開閉バルブ31Aが装着
されている。第2配管25の途中には、圧力計からなる
第2油圧計測手段30及び第2開閉バルブ31Bが装着
されている。
【0028】なお、ウォータジェット側フランジ12の
外周面には、船体側フランジ15の内周面にシールされ
る第2,第3,第4シール部材32A,32B,32C
が環装されている。
【0029】また、ウォータジェット側フランジ12及
び船体側フランジ15のシリンダカバー17に共通に設
けたピン孔33には、位置決めピン34が移動自在に挿
入されている。位置決めピン34はシリンダカバー17
に設けた押しボルト35の螺子込みまたは螺子緩めによ
り、ピン孔33への押し込みまたその解除がされるよう
になっている。押しボルト35の螺子緩めの時の位置決
めピン34の先端はピン孔33の底部から離れる。位置
決めピン34の外周面にはOリング34Aが環装されて
いる。
【0030】しかして、本実施例においては、ウォータ
ジェット1が、そのインペラーハウジング2内に水流を
取り込み、ポンプにより水流を加速して放出する時の反
力により、ウォータジェット船101に推力が与えられ
る。
【0031】インペラーハウジング2の前端に形成され
る流入口(図示せず)から水が取り込まれ、ウォータジ
ェット船の前進,後進時に、図2の矢印Zの方向に向く
水流が形成される。図2の矢印Zの方向に向く水流が形
成された状態で、インペラーハウジング2の後端に設け
られたバケット(図示せず)の操作によりウォータジェ
ット船の前進・後進が切り替えられる。即ち、インペラ
ーハウジング2内に取り込まれた水がバケットを介して
その後方に抜ける時は、ウォータジェット船は前進す
る。インペラーハウジング2内に取り込まれた水がバケ
ットを介して反転してその前方に抜ける時は、ウォータ
ジェット船は後進する。
【0032】このようにして、ウォータジェット1の推
力は、その環状フランジKにより船尾102Aに伝達さ
れ、ウォータジェット船101が前進または後進する。
ウォータジェット船101の前後進時において、当該推
力計測装置の非計測状態及び計測状態では、以下のよう
にウォータジェット側フランジ12と船体側フランジ1
5の相対位置が違っており、先ず、ウォータジェット船
101の前進中における当該推力計測装置の非計測状態
及び計測状態を図3,図4に基づき説明する。
【0033】前進中のウォータジェット船101の推力
計測装置を非計測状態にしようとする時には、第1開閉
バルブ31A,第2開閉バルブ31Bを開いた状態にす
る。切換バルブ26のスプールは位置26Bにあり、油
圧ポンプ27を手動で操作すると、図1の矢印(イ)に
示すように油圧ポンプ27から切換バルブ26,第2配
管25,第2油路23を介して第2環状オイル室21に
注油され、第2環状オイル室21内の油により突状リン
グ14が押圧され、図3に示すように突状リング14の
側面14Bが環状凹部19の一側面19Bに当接した状
態となる。続いて、第1開閉バルブ31A,第2開閉バ
ルブ31Bを閉じて第2環状オイル室21の油をロック
する。この状態でウォータジェット1が船尾102Aに
固定される。
【0034】さらに、図1において、押しボルト35を
螺子込むことにより、位置決めピン34の先端がピン孔
33の底部に当接し、位置決めピン34により船体側フ
ランジ15のシリンダカバー17とウォータジェット側
フランジ12が機械的にも固定される。
【0035】かかる状態においては、ウォータジェット
1のインペラーハウジング2で発生した前進推力は、船
体側フランジ15のシリンダ18を介して船尾102A
に伝わる。
【0036】また、後進推力は、ウォータジェット側フ
ランジ12→位置決めピン34→押しボルト35→シリ
ンダカバー17→シリンダ18→船尾102Aの順序で
船尾102Aに伝わる。
【0037】なお、位置決めピン34は、ウォータジェ
ット1の船尾102Aに対する回転方向の動きを防止す
る作用もしている。次に、前進中のウォータジェット船
101の推力計測装置を計測状態にしようとする時に
は、先ず、ウォータジェット1の運転を停止し、第1開
閉バルブ31A,第2開閉バルブ31Bを開き、切換バ
ルブ26のスプールを図1に示す位置26Aに操作す
る。次に、油圧ポンプ27から油を供給すると、図1の
矢印(ロ)で示すように油圧ポンプ27から油が切換バ
ルブ26,第1配管24,第1油路22を介して第1環
状オイル室20に注油される。
【0038】これにより、ウォータジェット1が後方
(船尾方向)へシフトする。図3に示す位置にあるウォ
ータジェット側フランジ12の突状リング14は変位し
て船体側フランジ15のシリンダカバー17(環状凹部
19の他側面19A)に当接し、図4の二点鎖線(ハ)
で示す位置になる。第1環状オイル室20へ注油を続け
ると、第1油圧計測手段29の油圧の指示値が急激に大
きくなる。
【0039】そこで、この油圧の指示値を見て切換バル
ブ26を操作してそのスプールを図1に示す状態と異な
る位置26Bに切り換え、この状態で油圧ポンプ27か
ら僅かの油を送ると、第2環状オイル室21へ注油さ
れ、ウォータジェット側フランジ12の突状リング14
が僅かに変位して環状凹部19の中間位置になる。この
ようにして、ウォータジェット側フランジ12は、船体
側フランジ15のシリンダカバー17及びシリンダ18
のいずれにも接触しないことになり、図4に示す状態と
なる。この状態で、第1開閉バルブ31Aを閉じること
により、第1環状オイル室20の油がロックされ、前進
推力の計測準備が整う。
【0040】なお、非計測状態から、ウォータジェット
側フランジ12の突状リング14を環状凹部19の中間
位置にもって行くのに、上述のように2段階の調整操作
を必要としているのは、第1環状オイル室20が確実に
形成されていることを確認するためで、突状リング14
をシリンダカバー17に当たるまで移動させ、そこから
若干戻す作業が必要となる。
【0041】また、ウォータジェット船101の推力計
測装置の計測時には、押しボルト35は、上記操作に先
行して予め所定量抜き出しておく。この時、位置決めピ
ン34の先端とピン孔33の底部の間に隙間ができる。
【0042】このようにして、前進推力の計測準備を整
えた後、ウォータジェット1の運転を再開すると、前進
推力で第1環状オイル室20の油が圧縮され、第1配管
24の油圧が上昇する。第1油圧計測手段29の油圧の
指示値を読み、この計測された油圧に、第2環状オイル
室21の面積を掛けると、前進推力が得られる。
【0043】次に、ウォータジェット船101の後進中
の非計測状態及び計測状態を図3,図5に基づき説明す
る。後進中のウォータジェット船101の推力計測装置
の非計測状態は、図3に示す前進中の非計測状態と同じ
である。
【0044】上述のように、位置決めピン34により船
体側フランジ15のシリンダカバー17とウォータジェ
ット側フランジ12が機械的に固定されているので、ウ
ォータジェット1のインペラーハウジング2で発生した
後進推力は、位置決めピン34を介して船体側フランジ
15のシリンダ18に伝わり、さらにこのシリンダ18
から船尾102Aに伝わる。
【0045】次に、後進中のウォータジェット船101
の推力計測装置を計測状態にしようとする時には、先
ず、ウォータジェット1の運転を停止し、切換バルブ2
6のスプールを位置26Bに操作する。この状態で、第
1開閉バルブ31A,第2開閉バルブ31Bを開け、油
圧ポンプ27を操作すると、油圧ポンプ27から油が第
2配管25,第2油路23を通って第2環状オイル室2
1に注入される。
【0046】これにより、ウォータジェット1が前方へ
シフトする。従って、ウォータジェット側フランジ12
の突状リング14が船体側フランジ15の環状凹部19
の一側面19Bに当接し、図5の二点鎖線(ニ)で示す
状態となり、注油を続けると、第2油圧計測手段30の
指示値が急激に大きくなる。そこで、切換バルブ26を
操作してそのスプールを位置26Aに切り換え、油圧ポ
ンプ27を僅かに操作し、第1環状オイル室20へ注油
する。ウォータジェット側フランジ12の突状リング1
4が僅かに変位して環状凹部19の中間位置になる。こ
のようにして、ウォータジェット側フランジ12は、船
体側フランジ15のシリンダカバー17及びシリンダ1
8のいずれにも接触しないことになり、図5に示す状態
となる。この状態で、第2開閉バルブ31Bを閉じるこ
とにより、第2環状オイル室21の油がロックされ、後
進推力の計測準備が整う。
【0047】このようにして、後進推力の計測準備を整
えた後、ウォータジェット1の運転を再開すると、第2
環状オイル室21の油が圧縮され、第2配管25の油圧
が上昇する。第2油圧計測手段30の油圧の指示値を読
み、この計測された油圧に、第2環状オイル室21の面
積を掛けると、後進推力が得られる。
【0048】なお、前後進推力の測定時、及び、ウォー
タジェット船の推力の測定時と非測定時の切り換え動作
時には、船体102に対してウォータジェット1のイン
ペラーハウジング2が相対変位するが、インペラーハウ
ジング2に一体の伸縮継手8が船尾102A側に一体の
インテーク7に対して前後方向で相対変位するので、イ
ンペラーハウジング2と船尾102A側の結合に自由度
が確保されている。
【0049】以上のように、ウォータジェット1の推力
によりウォータジェット側フランジ12の突状リング1
4が前方または後方に変位すると、この突状リング14
の変位により第1環状オイル室20または第2環状オイ
ル室21内の油は圧縮力を受け、この圧縮された油の圧
力を第1油圧計測手段29及び第2油圧計測手段30に
より計測し、第1環状オイル室20または第2環状オイ
ル室21の各面積を掛けて前進推力または後進推力が得
られる。
【0050】以上の如き構成によれば、環状フランジK
の第1環状オイル室20または第2環状オイル室21内
の油に、ウォータジェット1による推力で圧力がかか
り、推力の増減に応じて第1環状オイル室20または第
2環状オイル室21に連通する油圧回路28の油の圧力
が増減変化するので、油圧回路28の油圧を計測し、こ
の油圧に第1環状オイル室20または第2環状オイル室
21の断面積を掛けてウォータジェット船101の前進
推力または後進推力を求めることができる。従って、ウ
ォータジェット船101のウォータジェット1の推力を
油圧を測定するということを基礎にして、精度良く簡単
に計測することができる。
【0051】なお、本実施例においては、油圧ポンプ2
7は手動式となっているが、電動式にすることもでき
る。また、本実施例においては、油圧の計測値に第1環
状オイル室20または第2環状オイル室21の断面積を
掛けてウォータジェット船101の前進推力または後進
推力を求めているが、指示計の目盛り自体を推力にする
こともできる。また、第1油圧計測手段29,第2油圧
計測手段30を電気式の圧力発信器にすることにより、
推力を、操舵室等での遠隔操作指示や自動記録に利用す
ることもできる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
環状フランジの第1環状オイル室または第2環状オイル
室内の油に、ウォータジェットによる推力で圧力がかか
り、推力の増減に応じて第1環状オイル室または第2環
状オイル室に連通する油圧回路の油の圧力が増減変化す
るので、油圧回路の油の圧力を計測することより、前進
または後進中のウォータジェット船のウォータジェット
の推力を、精度良く簡単に計測することができる効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるウォータジェット船の
推力計測装置の一部断面図である。
【図2】同ウォータジェット船のウォータジェット周辺
を示す一部断面図である。
【図3】同ウォータジェット船の前進及び後進推力の非
計測状態を示す作用状態説明図である。
【図4】同ウォータジェット船の前進推力の計測状態を
示す作用状態説明図である。
【図5】同ウォータジェット船の後進推力の計測状態を
示す作用状態説明図である。
【図6】従来におけるウォータジェット船の側面説明図
である。
【図7】同ウォータジェット船のウォータジェットを示
す断面図である。
【符号の説明】
1 ウォータジェット 2 インペラーハウジング 12 ウォータジェット側フランジ 13 フランジ部 14 突状リング 14A 側面 14B 側面 15 船体側フランジ 19 環状凹部 20 第1環状オイル室 21 第2環状オイル室 28 油圧回路 29 第1油圧計測手段 30 第1油圧計測手段 K 環状フランジ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水流を取り込んでポンプにより水流を加
    速して放出する時の反力によって推力を得るウォータジ
    ェットのインペラーハウジングに設けられて船体に推力
    を与えるために外方に突出する環状フランジを有し、 前記環状フランジを、インペラーハウジングに一体に環
    状に設けられたフランジ部を有するウォータジェット側
    フランジと、ウォータジェット側フランジの外側に水密
    に配置されて船体側に一体に環状に設けられた船体側フ
    ランジとに分割し、 前記ウォータジェット側フランジに、そのフランジ部の
    外周面の中央部に外方に突出して突状リングを設け、 前記船体側フランジの内周面に、ウォータジェット側フ
    ランジの突状リングに被る環状凹部を形成し、 船体側フランジの環状凹部とウォータジェット側フラン
    ジの突状リングの両側面との間に第1環状オイル室及び
    第2環状オイル室をそれぞれ形成し、 第1環状オイル室及び第2環状オイル室内と連通する油
    圧回路を配置し、 この油圧回路に油圧計測手段を設けてなることを特徴と
    するウォータジェット船の推力計測装置。
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