JP2715980B2 - 情報処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、情報格納手段に格納さ
れる多数の情報を所定の検索キーにより整理、検索する
ことのできる情報処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】コンピュータ上で各種の情報を自由に的
確に引き出すためにこれらの情報を磁気ディスク等に格
納する一方で、その整理・検索方法として種々の方法が
採用されているが、その中でも従来より広く利用されて
いるのがファイルシステムである。これはユーザが作成
した多数のファイルをツリー（木の枝）状の階層構造を
利用して整理・蓄積し、上位から下位へと階層をたどる
ことで情報検索を行っていくものである。

【０００３】このようなファイルシステムでは、システ
ム中でのファイルの位置付けが明確になり、またファイ
ルの数が増えても階層構造の拡張がし易いために整理が
し易いという利点がある。

【０００４】しかし、拡張がし易いがゆえに利用者は無
計画に拡張してしまいがちになるという問題点もあげら
れる。適当に階層構造を拡張していって、ある程度の数
のファイルをその構造に従って整理してしまった後で、
利用者が検索のし易さを求めてその構造を変更しファイ
ルを整理しなおそうと思うと、ファイルの内容を全て確
認して適当なところへ移動するという非常に繁雑な作業
が必要となる。

【０００５】そのため、結局構造を変更する事をあきら
めてしまい、検索し易い階層構造を構築することができ
なくなってしまいがちである。また、求める情報への階
層のたどり方（パス）も一つに限定されてしまうために
ユーザが途中の経路を忘れてしまった場合、極めて検索
がしづらい。更に、ユーザの求める情報がいくつかのデ
ィレクトリに跨って存在する場合、その行き来は極めて
煩わしいというような欠点があげられる。

【０００６】一方、このファイルシステムを拡張するも
のとして、ファイルの本体は従来のファイルシステムに
格納し、そのファイル本体にアクセスするためのパスや
ファイル本体のファイル名をデータベースにより管理す
る方法がある。

【０００７】データベースにはパスやファイル名の他に
利用者が自由に付ける事のできるタイトルや、そのファ
イルの作成者、作成日、更新日、コメント等が格納さ
れ、管理される。この方法ではファイル本体へのパスや
ファイル名はデータベースの方で自動的に管理され利用
者の目に触れないようになっている。

【０００８】そのためこの方法では、利用者がファイル
の整理、検索を行うために、データベースで管理されて
いる情報のうちパスやファイル名以外のタイトルやファ
イルの作成者、作成日、コメント等の各項目が画面上に
表示されるようになっている。この表示画面がプロファ
イルと呼ばれるもので、利用者はこのプロファイル中の
各項目を編集することで、情報の検索条件の入力あるい
は情報格納のための属性付けを行う。

【０００９】このような方法により、ファイルシステム
の持つ一つに限定されるパスの問題を解決でき、格納す
る一つの情報に様々な検索のための属性を自由に付ける
ことができ、様々な角度から情報を整理検索できるとい
う利点がある。

【００１０】しかし、格納されている情報の全体量を直
感的に把握することができないことから、利用者が求め
る情報の存在を把握しづらいという問題点がある。ま
た、プロファイルへの入力のわずらわしさのために格納
されている情報のブラウジングを行いづらいという欠点
もあげられる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】前でも述べたように、
従来のファイルシステムでは拡張がし易いがゆえに利用
者は無計画に拡張してしまいがちになるという問題点が
あげられる。適当に階層構造を拡張していって、ある程
度の数のファイルをその構造に従って整理してしまった
後で、利用者が検索のし易さを求めてその構造を変更し
ファイルを整理しなおそうと思うと、ファイルの内容を
全て確認して適当なところへ移動するという非常に繁雑
な作業が必要となる。

【００１２】そのため、結局構造を変更する事をあきら
めてしまい、検索しやすい階層構造を構築することがで
きなくなってしまいがちである。また、求める情報への
階層のたどり方（パス）も一つに限定されてしまうため
にユーザが途中の経路を忘れてしまった場合、極めて検
索がしづらい。更に、ユーザの求める情報がいくつかの
ディレクトリに跨って存在する場合、その行き来は極め
て煩わしいというような欠点があげられる。

【００１３】また、ファイルシステムの拡張である、フ
ァイルの本体は従来のファイルシステムに格納し、その
ファイル本体にアクセスするためのパスやファイル本体
のファイル名をデータベースを用いて管理する方法で
は、格納されている情報の全体量を直感的に把握するこ
とができないことから、利用者が求める情報の存在を把
握しづらいという問題点がある。また、プロファイルへ
の入力のわずらわしさのために格納されている情報のブ
ラウジングを行いづらいという問題点もあげられる。

【００１４】本発明は、以上で述べたような点を考慮し
てなされたもので、格納される多数の情報を所定の検索
キーにより整理、検索することのできる情報処理装置に
関して、２次元的な情報格納領域上に格納される全ての
情報を表示させることにより、また、検索キーを情報格
納領域を覆うような一枚のフィルタの形態で利用者に見
せ、それを一枚以上重ねることによりその重ねられたフ
ィルタの検索キーに対して「該当する」という属性値を
持つ情報を強調表示させることにより、利用者に対し位
置情報を利用した情報の整理検索を行う手段を提供し、
更に様々な切り口からの検索を行う事ができる手段を提
供しようとするものである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明の情報処理装置
は、蓄積される複数の情報を整理、検索する情報処理装
置において、入力手段と、情報格納領域の表示のために
用いられる情報格納領域情報と、複数の検索キーからな
る検索キー情報と、前記検索キーに対応する属性値及び
シンボル表示のための位置情報とから構成されるシンボ
ル情報セットと情報本体とを含む複数のオブジェクトか
らなるオブジェクト情報とを格納する情報格納手段と、
前記情報格納領域情報を用いて画面上に情報格納領域を
表示させる情報格納領域表示手段と、前記検索キーを前
記情報格納領域を覆うように配置するフィルタとして表
示する検索キー情報表示手段と、前記オブジェクトを前
記位置情報に応じて前記情報格納領域上にシンボルとし
て表示し、前記フィルタとして表現された前記検索キー
と当該シンボルとして表示されたオブジェクトの前記属
性値を比較し、一致したシンボルを強調表示するシンボ
ル表示手段とを有することを特徴とする。

【００１６】また、本発明の情報処理装置は、前記入力
手段における指示により、画面上に表示されているシン
ボルに対応するオブジェクトの内容を表示させる詳細情
報表示手段を有することを特徴とする。

【００１７】また、本発明の情報処理装置は、前記詳細
情報表示手段が、前記入力手段により前記情報格納領域
の一部が指定された場合に、指定された一部の領域を拡
大表示し、当該拡大領域中に前記シンボルが含まれてい
る場合には、前記指定された一部の領域の拡大の度合い
に応じて前記シンボルも拡大表示することを特徴とす
る。

【００１８】また、本発明の情報処理装置は、前記属性
値として前記情報本体が前記複数の検索キーに対して
「該当する」「該当しない」を意味する二値を少なくと
も含み、前記詳細情報表示手段にて、前記シンボルが拡
大表示された場合に、拡大表示されたシンボル中に対応
するオブジェクトの情報本体及び前記「該当する」を意
味する属性値を持った検索キーのリストを、拡大表示さ
れたシンボルの大きさに応じて表示する情報量を変化さ
せつつ表示することを特徴とする。

【００１９】また、本発明による情報処理装置は、前記
情報格納手段は、前記情報格納領域情報を複数格納し、
前記情報格納領域表示手段は、前記入力手段における指
示により複数の情報格納領域の切替表示を行うことを特
徴とする。

【００２０】また、本発明による情報処理装置は、前記
情報格納領域表示手段は、前記入力手段の指示により新
規な情報格納領域の作成を行うことを特徴とする。

【００２１】また、本発明による情報処理装置は、前記
オブジェクトが、複数の前記シンボル情報セットを有
し、前記シンボル表示手段が前記複数のシンボル情報セ
ットの位置情報に応じて複数のシンボルを前記情報格納
領域に表示することを特徴とする。

【００２２】また、本発明による情報処理装置は、前記
検索キー情報は、前記検索キーとして複数の検索キーの
組み合わせをも含み、前記検索キー情報表示手段は、前
記複数の検索キーの組み合わせを前記フィルタとして表
示することを特徴とする。

【００２３】また、本発明による情報処理装置は、前記
入力手段において、オブジェクトの追加、削除、更新が
指示された場合、前記情報格納手段にオブジェクトを追
加して格納し、若しくは格納されているオブジェクトを
削除、更新するオブジェクト更新手段を有することを特
徴とする。

【００２４】

【作用】本発明においては、本装置に格納し、整理、検
索を行う情報本体に、付加情報として、画面表示のため
の位置情報と、その情報本体が本装置に格納されている
検索キーに対して取る「該当する」「該当しない」とい
う二値の属性値の情報とから成るシンボル情報セットと
を付加して、それらを一つのオブジェクトにまとめるこ
とにより、本装置内で情報本体及びその付加情報を効率
的かつ容易に取扱う事ができるようになる。

【００２５】また、画面上に２次元的な情報格納領域１
０１を表示させ、情報格納手段７に格納されているオブ
ジェクトをその領域１０１上に全てシンボル１０２とし
て表示させ、更に入力手段１の指し示すポインタがその
シンボル上に置かれた場合に、そのシンボル１０２に対
応するオブジェクトの情報本体及びその情報本体が「該
当する」という属性値を持つ検索キーのリストを詳細に
表示させるようにすることにより、情報格納領域上の表
示位置を利用して多数のオブジェクトを整理検索する手
段を提供できる。

【００２６】また利用者は入力手段１の指し示すポイン
タの移動のみで画面上に表示される全てのオブジェクト
の情報本体及びその情報本体が「該当する」という属性
値を持つ検索キーのリストを表示させることができ、画
面上に表示されているシンボルに対応するオブジェクト
を容易にブラウジングする事ができる。

【００２７】更に、情報格納手段７に格納された検索キ
ー情報に含まれる個々の検索キーを、情報格納領域１０
１を覆うように配置する一枚のフィルタ１０３として表
現し、それが情報格納領域１０１上に一枚以上配置され
ている場合には、それらのフィルタに対応する検索キー
に対して「該当する」とうい属性値を持つオブジェクト
を強調表示させるようにすることで、利用者にフィルタ
を重ねていくにつれ強調表示されるオブジェクトが徐々
に減少していく過程を見せることができる。

【００２８】従って、利用者に対して直感的で自然な情
報検索手段を提供することができる。また、前記の場合
では、複数のフィルタの重なりの順序がどのようであっ
ても最終的に強調表示されるオブジェクトは同一となる
ので、利用者に対し様々な切り口からの検索を行う手段
を提供することができる。また、前記の発明によれば、
重ねられたフィルタに対応する検索キーに該当するとす
る属性値を持たないオブジェクトでも、強調表示されて
はいない状態であるが常に指定の位置に表示されるため
に、情報の位置情報を利用して素早い検索を行うことが
できる。

【００２９】また、本発明においては、複数の情報格納
領域１０１を保持し、入力手段１における指示により、
新規情報格納領域の追加や既存の情報格納領域の自由な
切り替えを行うことにより、利用者が情報格納領域の持
つ位置情報に対して自由に意味付けを行うことを可能に
し、利用者の要求に応じた最適な情報格納領域を提供す
ることができる。

【００３０】また、本発明においては、情報格納領域１
０１の一部を拡大し、その拡大された領域内にシンボル
１０２が含まれていた場合、拡大された情報格納領域の
一部の拡大の度合いに応じてシンボル１０２をも拡大し
て表示し、シンボル１０２中に、対応するオブジェクト
の情報本体及びその情報本体が「該当する」という属性
値を持つ検索キーのリストを表示するようにすること
で、利用者は情報格納領域１０１中の一部分に注目して
そこに含まれる複数のオブジェクトの情報本体及び検索
キーのリストを一度に眺める事ができるようになる。従
って、利用者に対して格納される情報を容易にブラウジ
ングする手段を提供することができる。

【００３１】また本発明においては、情報格納領域１０
１上に一つのオブジェクトに対応した複数のシンボル１
０２を配置することで、利用者がそのオブジェクトの持
つ位置情報を自由に意味付けることが可能になり、より
効果的に位置情報を利用できるようになる。

【００３２】また、本発明においては、複数のフィルタ
１０３をまとめて一枚のフィルタとして扱うようにする
ことで、利用者に対してできるだけ少ない入力操作で利
用者の求める情報を検索できるような手段を提供するこ
とができる。

【００３３】

【実施例】本発明の実施例を説明する前に、本発明の理
解を容易にするために、まず本発明におけるオブジェク
トについて図２により説明する。

【００３４】同図において、オブジェクト７４は、利用
者が整理検索対象とする情報本体７４１と、本発明でそ
の情報本体７４１を扱うために付加されるシンボル情報
セット７４４から構成され、シンボル情報セット７４４
は、オブジェクト７４を画面上に配置する際にその位置
決定のために参照される位置情報７４２、及び情報格納
手段７に保存されている検索キー情報に含まれる個々の
検索キーに対して、その情報本体７４１が取る「該当す
る」「該当しない」の二値の属性値を格納する属性値情
報７４３から構成される。

【００３５】更に本発明の理解を容易にするために、本
発明の概念を図４（ａ）により説明する。同図において
オブジェクト７４はシンボル１０２として表示される。
このシンボル１０２は２次元的な情報格納領域１０１上
に配置される。情報格納領域１０１は利用者がその領域
中の位置情報を利用してシンボル１０２を整理するため
の拠り所となる。

【００３６】情報格納領域１０１上に配置されたシンボ
ル１０２を、情報格納装置５に格納れている検索キーの
一つにより整理検索する際には、図中のフィルタ１０３
をシンボル１０２の配置された情報格納領域１０１を覆
うように配置する。このフィルタ１０３は検索キーの一
つに対応付けられている。フィルタ１０３を配置するこ
とにより、そのフィルタ１０３に対応する検索キーに対
して「該当する」という属性値を持つシンボル１０２が
強調表示され、フィルタ１０３上に浮き上がるように見
える。シンボル１０２が検索キーに該当するとする属性
値を持たない場合でも、そのシンボル１０２はフィルタ
１０３を通して薄く表示される。以上が、本発明の概念
の概要である。

【００３７】図１は、本発明の第１の実施例の構成をブ
ロック図で示したものである。本実施例は、例えばマウ
スのようなポインティングデバイスやキーボードといっ
た入力手段１と、情報格納領域情報、検索キー情報及
び、格納される情報本体と、本装置内でその情報本体を
扱うために付加される、位置情報と検索キー情報に対し
てその情報本体が取る二値の属性値を格納したオブジェ
クト情報を格納する情報格納手段７と、情報格納手段７
に格納される情報格納領域情報を利用して、画面上に２
次元的な情報格納領域を表示させる情報格納領域表示手
段２と、情報格納手段７に格納される検索キー情報に含
まれる個々の検索キーを、情報格納領域を覆うように配
置するフィルタとして表現し、画面上に表示させる検索
キー情報表示手段３と、情報格納手段７に格納されたオ
ブジェクト７４を、それに含まれる位置情報７４２を利
用して、画面上に表示された情報格納領域の指定の位置
に小さなシンボルとして配置し、また一方、検索キー情
報表示手段３から現在画面上に表示されている検索キー
の情報を得て、オブジェクト７４に含まれる属性値７４
３と比較し、その検索キーに対して「該当する」という
属性値を持つオブジェクト７４のシンボルを強調して表
示するシンボル表示手段５と、入力手段１における指示
により、画面上に表示されているシンボルに対応するオ
ブジェクト７４の内容を画面上に表示させる詳細情報表
示手段４と、入力手段１における指示により、オブジェ
クト７４の追加、削除、更新が行われた場合に、情報格
納手段７にオブジェクト７４を追加して格納する、ある
いは格納されているオブジェクト７４を削除、更新する
オブジェクト更新手段６とから構成される。

【００３８】図３は、本実施例の構成要素の一つである
情報格納手段７に格納される情報の構成の説明図であ
る。情報格納手段７中には、シンボル１０２を配置する
拠り所となる情報格納領域の図柄や名前の情報等を格納
する情報格納領域情報７１と、検索キーをまとめて格納
する検索キー情報７２と、オブジェクト７４をまとめて
格納するオブジェクト情報７３とが格納される。

【００３９】また、図４（ｂ）は、本実施例で提供され
る画面の例である。この画面の例を利用して図１のブロ
ック図の動作を説明する。利用者が本実施例の装置を起
動すると、装置は情報格納領域表示手段２、検索キー情
報表示手段３及びシンボル表示手段５を呼び出す。

【００４０】情報格納領域表示手段２は、呼び出される
と情報格納手段７に格納されている情報格納領域情報７
１を参照し、画面上に情報格納領域１０１としてそれを
表示する。

【００４１】また、検索キー情報表示手段３は、呼び出
されると情報格納手段７に格納された検索キー情報７２
を参照し、検索キーリストを画面上に表示させる。

【００４２】また、シンボル表示手段５は、呼び出され
ると情報格納手段７に納められたオブジェクト情報７３
を参照し、各オブジェクト７４に含まれる位置情報７４
２を利用して各オブジェクト７４を情報格納領域１０１
上の指定の位置にシンボル１０２として表示する。

【００４３】利用者が入力手段１を利用して検索キーリ
ストのうちのある検索キーを選択した場合、再び検索キ
ー情報表示手段３が呼び出され、検索キー情報表示手段
３は、指定された検索キーに対応するフィルタ１０３を
情報格納領域１０１及びシンボル１０２を覆うように画
面上に配置する。更にその検索キーの情報をシンボル表
示手段５に渡す。

【００４４】検索キー情報を渡されたシンボル表示手段
５では、情報格納手段７に格納されているオブジェクト
情報７３を再び参照し、オブジェクト７４中の属性値情
報７４３を利用して、その検索キーに対して「該当す
る」という属性値を持つオブジェクト７４を検索する。
そして検索されたオブジェクト７４を画面上で強調表示
する。

【００４５】また、入力手段１における指示により検索
キーの追加あるいは削除が指示された場合には入力手段
１は検索キー情報表示手段３を呼び出す。

【００４６】検索キーの追加の場合、検索キー情報表示
手段３では入力手段１で入力された検索キーを情報格納
手段７中の検索キー情報７２に格納し、更にオブジェク
ト更新手段６に、情報格納手段７中のオブジェクト情報
７３に含まれる各オブジェクト７４の属性値情報７４３
に、追加する検索キーに対する属性値を「該当しない」
として追加するように指示を出す。

【００４７】検索キーの削除の場合には、入力手段１で
削除を指示された検索キーを情報格納手段７中の検索キ
ー情報７２から検索して削除し、オブジェクト更新手段
６に情報格納手段７中のオブジェクト情報７３に含まれ
る各オブジェクト７４の属性値情報７４３から削除され
る検索キーに対する属性値を削除するように指示を出
す。

【００４８】また、入力手段１の指し示すポインタ１０
４が画面上のシンボル１０２上に置かれた場合、詳細情
報表示手段４がそれを検知して、そのシンボル１０２に
対応するオブジェクト７４の情報をシンボル表示手段５
から獲得し、画面上にそのオブジェクト７４の情報本体
７４１、「該当する」という属性値７４３がつけられた
検索キーのリストを記載したカード１０５を表示させ
る。

【００４９】また、入力手段１においてオブジェクト７
４の追加や削除を指示された場合、入力手段１はオブジ
ェクト更新手段５を呼び出し指示情報及び入力された情
報を渡す。

【００５０】追加の場合、オブジェクト更新手段５では
受け取った指示情報と入力された情報によりオブジェク
ト７４を作成し、情報格納手段７に格納する。そしてシ
ンボル表示手段５に新たに追加したオブジェクト７４を
シンボル１０２として画面上に表示するよう指示を送
る。

【００５１】削除の場合は、受け取った指示情報を利用
して情報格納手段７から指示されたオブジェクト７４を
検索し削除する。

【００５２】更に入力手段１における指示により、画面
上へのシンボル１０２の追加、削除や、位置の変更、あ
るいはシンボル１０２に対応するオブジェクト７４の情
報本体７４１、属性値７４３の追加、変更が加えられた
場合、オブジェクト更新手段６が呼び出され、詳細情報
表示手段４あるいはシンボル表示手段５より対象オブジ
ェクト７４の情報を獲得し、入力手段１における指示に
対応した変更、追加をオブジェクト７４に加え、情報格
納手段７にそのオブジェクト７４を格納する。

【００５３】これらの手法により、情報格納領域１０１
上でのオブジェクト７４の表示位置を利用して多数のオ
ブジェクトの整理検索を行うことが可能になる。また、
フィルタによる整理検索では、フィルタを重ねていくと
強調されるシンボルが減少していくことから検索過程を
視覚的に利用者に示すことができ、更に、重ねられたフ
ィルタの順序を変更しても強調されるシンボルが変化し
ないことから、多様な切り口からの検索手段を利用者に
提供できる。

【００５４】図５（ａ）は本発明の第２の実施例概念の
説明図であり、同図（ｂ）は本発明の第２の実施例であ
る。図１の情報格納領域表示手段２は、情報格納手段７
に複数の情報格納領域１０１についての情報を格納し、
入力手段１における指示によりそれらを参照し、図５
（ａ）に示されるように情報格納領域の切り替えや新規
情報格納領域の作成を行う。この実施例が図５（ｂ）に
示されている。画面の下方に情報格納領域アイコンメニ
ュー１０７が表示され、入力手段１によりメニュー１０
７中のアイコンを選択することで表示される情報格納領
域１０１を切り替える。また、このメニュー１０７中に
は新規情報格納領域作成アイコンも含まれ、利用者はこ
れを選択して自由に加工し、新規情報格納領域１０１を
作成することができる。これにより、情報格納領域１０
１の持つ位置情報に対して利用者が自由に意味付けを行
うことが可能になる。

【００５５】図６は、本発明の第３の実施例の画面例で
ある。本発明により、詳細情報表示手段５は、２つの情
報表示方法を具備することになり、入力手段１における
指示により、詳細情報の表示方法を切り替えることがで
きる。そのうちの一つが、本発明の第１の実施例でも示
されているように、入力手段１の指し示すポインタ１０
４が画面上のシンボル１０２の上に置かれた時に、詳細
情報表示手段５がそれを検知し、そのシンボル１０２に
対応するオブジェクト７４の情報をシンボル表示手段５
から獲得し、画面上に、そのオブジェクト７４の情報本
体７４１及び「該当する」という属性値７４３を持つ検
索キーのリストを記載したカード１０５を表示させるも
のである。この画面例が図４（ｂ）に示されている。

【００５６】もう一つの情報表示手段が、図６の画面例
に示されているように、入力手段１の指し示すポインタ
１０４の位置を詳細情報表示手段５が検知し、そのポイ
ンタ１０４を中心とした情報格納領域１０１上の一部矩
形領域を拡大し、拡大領域１０６として表示させるもの
である。

【００５７】ポインタ１０４を中心とした情報格納領域
１０１上の一部矩形領域にシンボル１０２が含まれる場
合、そのシンボル１０２も拡大され拡大領域１０６上に
表示され、その拡大されたシンボル１０２中にそのシン
ボル１０２に対応するオブジェクト７４の情報本体７４
１と「該当する」という属性値７４３を持つ検索キーの
リストが、シンボルの大きさに応じて表示する情報量を
変化させつつ表示される。

【００５８】また、ポインタ１０４が移動された場合に
はそれとともにこの拡大領域１０６も移動する。これに
より、利用者に対して格納されるオブジェクト情報を容
易にブラウジングできる手段を提供することができる。

【００５９】図７は、本発明の第４の実施例の説明図で
ある。同図（ａ）は同実施例におけるオブジェクトの構
成図であり、同図（ｂ）は同実施例における一画面例で
ある。同図（ａ）によると、一つのオブジェクト７４は
一つの情報本体７４１と二つのシンボル情報セット７４
４ａ，７４４ｂを含んでいる。シンボル情報セット７４
ａ，７４４ｂはそれぞれ一つの位置情報７４２ａ，７４
２ｂと、属性値情報７４３ａ，７４３ｂを持っている。

【００６０】このそれぞれのシンボル情報セット７４４
ａ，７４４ｂは、シンボル表示手段５により、画面上で
同図（ｂ）に示されるように情報格納領域１０１上で二
つのシンボル１０２ａ，１０２ｂとして表示される。そ
れぞれのシンボル１０２ａ，１０２ｂはともにオブジェ
クト７４に対応するシンボルである。

【００６１】同図（ｂ）の画面例を、ちょうど、１９９
５年２月１７日、２４日の２日間にわたる研修の案内書
のオブジェクト７４が情報格納手段７に格納されてお
り、そのオブジェクト７４が画面上のカレンダーが描画
された情報格納領域１０１の１７日、２４日のマス目の
上にシンボル１０２ａ，１０２ｂとして表示されている
画面であると想定していただければ理解が容易になるだ
ろう。これにより、利用者がオブジェクトの持つ位置情
報を自由に意味付ける手段を提供することができる。

【００６２】図８は、本発明の第５の実施例の説明図で
ある。同図（ａ）は同実施例において情報格納手段７に
格納される情報の構成図である。同図（ａ）によると、
情報格納手段７中には、シンボル１０２を配置する拠り
所となる情報格納領域の図柄や名前の情報を格納する情
報格納領域情報７１と、検索キーをまとめて格納する検
索キー情報７２と、オブジェクト７４をまとめて格納す
るオブジェクト情報７３とが格納される。検索キー情報
７２には検索キー、あるいは複数の検索キーをまとめて
一つの検索キーとしたものが格納される。

【００６３】同図（ｂ）は検索キー情報表示手段３が同
図（ａ）に示されている情報格納手段７中の検索キー情
報７２を参照して画面上に２枚のフィルタを表示させた
時の画面例である。また、同図（ｂ）において表示され
ているフィルタ１０３がどのような検索キーに対応して
いるのかを示している部分を見易いように拡大したもの
が同図（ｃ）に示されている。

【００６４】同図（ｂ）では、利用者が同図（ａ）に示
されている検索キー情報７２中の検索キー１と検索キー
３を大体において一緒に使うからということで、まとめ
て一つの検索キーとして格納してあるものと、検索キー
２とに対応する２枚のフィルタ１０３が情報格納空間１
０１上に置かれている。このようにすることにより、利
用者が頻繁に利用する検索キーの組み合わせを格納して
おけ、できるだけ少ない入力操作により情報の検索が行
えるようになる。

【００６５】

【発明の効果】上述のように第１実施例に示した発明で
は２次元的な情報格納領域上に格納される全てのオブジ
ェクトをシンボルの形で表示させるため、利用者に対し
て位置情報を利用した情報の整理検索手段を提供でき
る。また、そのシンボル上に入力手段の指し示すポイン
タが置かれた場合に、そのシンボルに対応するオブジェ
クトの、情報本体及び「該当する」という属性値を持つ
検索キーのリストを詳細に表示させることにより、利用
者は入力手段の指し示すポインタの移動のみで画面上に
表示される全てのオブジェクトの詳細情報を表示させる
ことができる。更に検索キーを情報格納領域を覆うよう
な一枚のフィルタの形態で利用者に見せ、それに対し
「該当する」という属性値を持つオブジェクトに対応す
るシンボルを強調表示させることにより、利用者に対し
て直感的で自然な情報検索手段を提供することができ
る。また複数のフィルタが重ねられている場合には、そ
の重なりの順序がどのように変更されても最終的に強調
表示される情報は同一となるので、利用者に対し様々な
切り口からの検索を行う手段を提供できる。従って、情
報の整理検索を従来に比して一段と容易にかつ自然に検
索することができ、また多角的な検索を行うことができ
るようになる。

【００６６】また第２の実施例に示した発明では、複数
の情報格納領域を保持できるようにし、自由に作成や切
り替え表示をできるようにすることで、利用者がその要
求に応じて情報格納領域に自由に意味付けを行えるよう
になる。従って、従来に比して一段と柔軟に情報の整理
検索を行うことができる。

【００６７】また第３の実施例に示した発明では、入力
手段における指示により、情報格納領域の一部を拡大
し、またその拡大領域にシンボルが配置されている場
合、情報格納領域の一部の拡大の度合いによりシンボル
を拡大して表示し、更にシンボル中に詳細情報をその大
きさに応じて情報量を変化させつつ表示するようにする
ことにより、従来と比して格納される情報のブラウジン
グが容易になる。

【００６８】また第４の実施例に示した発明では、情報
格納領域上に一つのオブジェクトに対応する複数のシン
ボルを配置するようにすることで、利用者がそのオブジ
ェクトの持つ位置情報を自由に意味付けることが可能に
なるために、更に効果的に位置情報を利用して情報の整
理検索を行うことができるようになる。

【００６９】また第５の実施例に示した発明では、重ね
られた複数のフィルタを一枚のフィルタとして扱えるよ
うにすることで、従来と比してできるだけ少ない入力操
作で利用者の求める情報を検索できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例のブロック図である。

【図２】本発明におけるオブジェクトの構成図である。

【図３】本発明の第１の実施例において情報格納手段に
格納される情報の構成図である。

【図４】（ａ）本発明の概念の説明図である。（ｂ）本
発明の第１の実施例の画面例を示す図である。

【図５】（ａ）本発明の第２の実施例概念の説明図であ
る。（ｂ）本発明の第２の実施例の画面例を示す図であ
る。

【図６】本発明の第３の実施例の情報格納領域の一部分
を拡大する場合の画面例を示す図である。

【図７】（ａ）本発明の第４の実施例におけるオブジェ
クトの構成図である。（ｂ）本発明の第４の実施例の画
面例を示す図である。

【図８】（ａ）本発明の第５の実施例における情報格納
手段に格納される情報の構成図である。（ｂ）本発明の
第５の実施例の画面例を示す図である。（ｃ）本発明の
第５の実施例における画面例の一部を拡大したものを示
す図である。

【符号の説明】

１ 入力手段 １０１ 情報格納領域 １０２ シンボル １０３ フィルタ １０４ ポインタ １０５ カード １０６ 拡大領域 １０７ 情報格納領域アイコンメニュー ２ 情報格納領域表示手段 ３ 検索キー表示手段 ４ 詳細情報表示手段 ５ シンボル表示手段 ６ オブジェクト更新手段 ７ 情報格納手段 ７１ 情報格納領域情報 ７２ 検索キー情報 ７３ オブジェクト情報 ７４ オブジェクト ７４１ 情報本体 ７４２ 位置情報 ７４３ 属性値情報 ７４４，７４４ａ，７４４ｂ シンボル情報セット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−286969（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−80967（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−81273（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−35737（ＪＰ，Ａ)

Claims (9)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】蓄積される複数の情報を整理、検索する情
   報処理装置において、 入力手段と、 情報格納領域の表示のために用いられる情報格納領域情
   報と、複数の検索キーからなる検索キー情報と、前記検
   索キーに対応する属性値及びシンボル表示のための位置
   情報とから構成されるシンボル情報セットと情報本体と
   を含む複数のオブジェクトからなるオブジェクト情報と
   を格納する情報格納手段と、 前記情報格納領域情報を用いて画面上に情報格納領域を
   表示させる情報格納領域表示手段と、 前記検索キーを前記情報格納領域を覆うように配置する
   フィルタとして表示する検索キー情報表示手段と、 前記オブジェクトを前記位置情報に応じて前記情報格納
   領域上にシンボルとして表示し、前記フィルタとして表
   現された前記検索キーと当該シンボルとして表示された
   オブジェクトの前記属性値を比較し、一致したシンボル
   を強調表示するシンボル表示手段とを有することを特徴
   とする情報処理装置。
2. 【請求項２】前記入力手段における指示により、画面上
   に表示されているシンボルに対応するオブジェクトの内
   容を表示させる詳細情報表示手段を有することを特徴と
   する請求項１に記載の情報処理装置。
3. 【請求項３】前記詳細情報表示手段が、前記入力手段に
   より前記情報格納領域の一部が指定された場合に、指定
   された一部の領域を拡大表示し、当該拡大領域中に前記
   シンボルが含まれている場合には、前記指定された一部
   の領域の拡大の度合いに応じて前記シンボルも拡大表示
   することを特徴とする請求項２に記載の情報処理装置。
4. 【請求項４】前記属性値には前記情報本体が前記複数の
   検索キーの個々に対してとる「該当する」「該当しな
   い」を意味する二値が少なくとも含まれ、 前記詳細情報表示手段にて、前記シンボルが拡大表示さ
   れた場合に、拡大表示されたシンボル中に対応するオブ
   ジェクトの情報本体及び前記「該当する」を意味する属
   性値を持った検索キーのリストを、拡大表示されたシン
   ボルの大きさに応じて、表示する情報量を変化させつつ
   表示することを特徴とする請求項３に記載の情報処理装
   置。
5. 【請求項５】前記情報格納手段は、前記情報格納領域情
   報を複数格納し、 前記情報格納領域表示手段は、前記入力手段における指
   示により複数の情報格納領域の切替表示を行うことを特
   徴とする請求項１、２、３、又は４に記載の情報処理装
   置。
6. 【請求項６】前記情報格納領域表示手段は、前記入力手
   段の指示により新規な情報格納領域の作成を行うことを
   特徴とする請求項５に記載の情報処理装置。
7. 【請求項７】前記オブジェクトが、複数の前記シンボル
   情報セットを有し、 前記シンボル表示手段が前記複数のシンボル情報セット
   の位置情報に応じて複数のシンボルを前記情報格納領域
   に表示することを特徴とする請求項１、２、３、４、５
   又は６に記載の情報処理装置。
8. 【請求項８】前記検索キー情報は、前記検索キーとして
   複数の検索キーの組み合わせをも含み、 前記検索キー情報表示手段は、前記複数の検索キーの組
   み合わせを前記フィルタとして表示することを特徴とす
   る請求項１、２、３、４、５、６又は７に記載の情報処
   理装置。
9. 【請求項９】前記入力手段において、オブジェクトの追
   加、削除、更新が指示された場合、前記情報格納手段に
   オブジェクトを追加して格納し、若しくは格納されてい
   るオブジェクトを削除、更新するオブジェクト更新手段
   を有することを特徴とする請求項１、２、３、４、５、
   ６、７又は８に記載の情報処理装置。