JP2715858B2 - 冶金用コークスの製造方法 - Google Patents

冶金用コークスの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、従来の冶金用コーク
スの製造方法に比較して乾留時間を短縮できると共に、
乾留熱量を低減でき、コークス製造コストを大幅に低減
できる冶金用コークスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】室炉式コークス炉は、炉体の下部に蓄熱
室があり、その上部に炭化室と燃焼室が交互に配列され
ている。室炉式コークス炉の炭化室は、炉高4000〜
8000mm、炉幅400〜600mm、炉長1200
0〜18000mmの直方体で、炭化室両側のフリュー
から厚さ約100mmの煉瓦壁を隔てて間接的に加熱さ
れる構造となっている。炭化室に装入された石炭は、炭
化室壁側から徐々に中心部に向かって乾留され、炭化室
内の石炭が中心部まで全体が乾留を終了した状態を火落
ちと判定している。冶金用コークスの製造においては、
火落ちした時点で直ぐ窯出しするのではなく、コークス
を十分に収縮させて押出抵抗を低減させると共に、高品
質の均質なコークスを得るために一定の置時間をとって
窯出しされる。そのため、窯出し直前の炭化室幅方向中
心部のコークス温度は、通常1000℃近傍まで焼成さ
れている。
【0003】室炉式コークス炉の炭化室は、間接加熱で
あり、かつコークス層は熱伝導率が低いために、火落ち
してから1000℃近傍まで焼成するのに約2〜3時間
を要し、乾留所要熱量は石炭1kg当たり550〜65
0kcalの莫大な熱量を必要とする。また、コークス
炉の建設費は、1門当たり2〜3億円、100門を有す
る1炉団建設するのに200〜300億円を必要とす
る。このため、乾留時間を短縮してコークス生産性を増
大できれば、コークス炉のリプレースに際して大幅に炉
門数を削減でき、設備投資を大幅に低減することができ
る。
【0004】従来、乾留時間を短縮してコークス生産性
を増大するコークス製造方法としては、特開昭62−1
49791号公報には、粉炭を気流乾燥予熱したのち、
間接加熱竪型連続乾留炉に装入して800〜900℃ま
で乾留し、引続き1000〜1200℃まで加熱ガスに
より直接加熱焼成する高炉用コークスの連続製造方法が
開示されている。また、特開平2−194087号公報
には、室炉式コークス炉において、フリュー温度を11
50〜1300℃の範囲に設定し、炭化室中心部のコー
クス温度が最低700〜900℃の範囲内に到達した時
点で窯出しを行い、コークス乾式消火設備に装入し、コ
ークスが装入された直後に、コークス乾式消火設備のプ
レチャンバー内に空気を導入し、プレチャンバー内で主
にコークスから発生するガスを燃焼させることにより、
少なくとも900℃以上の温度にコークスを加熱して焼
成する高炉用コークスの製造方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−14
9791号公報に開示の方法は、現状の室炉式コークス
炉とは異なり、間接加熱竪型連続乾留炉と直接加熱のシ
ャフト炉を組み合せたもので、新たに建設する必要があ
り、多大の設備投資を必要とする。また、特開平2−1
94087号公報に開示の方法は、炭化室中心部のコー
クス温度が700〜900℃で窯出しするために、コー
クスの収縮が不十分であり、また、コークスケーキとし
ての強度の発現も不十分であることから、押出し抵抗が
大きく、押詰まり、押止まりの発生頻度が増大して安定
操業を阻害する。さらに、窯出しされたコークスは、コ
ークス強度そのものが低く、窯出し時の落下衝撃と乾式
消火設備へ装入時の落下衝撃での粉化が増大し、コーク
スコストの悪化ばかりでなく、発塵などの環境面でも問
題を有している。
【0006】この発明の目的は、既存の室炉式コークス
炉を大幅に改造することなく実施でき、冶金用コークス
を低乾留所要熱量で、かつ高生産性で製造できる冶金用
コークスの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った結果、炭化室炉幅方
向中心部のコークス温度が700〜900℃に到達した
時点で、炉幅方向中央部のコークス層中に空気を導入し
て炉長方向に噴出させ、コークスから発生するガスを燃
焼させて、炭化室炉幅方向中央部のコークス温度を少な
くとも900℃以上に加熱焼成することによって、通常
の高温乾留と同等レベルの押出し性とコークス品質を確
保できると共に、乾留時間ならびに乾留熱量を低減でき
ることを究明し、この発明に到達した。
【0008】すなわちこの発明は、室炉式コークス炉に
おける冶金用コークスの製造方法において、乾留途中の
炭化室炉幅方向中央部のコークス温度が700〜900
℃の範囲に到達した時点で、炉幅方向中央部のコークス
層中に空気を導入して炉長方向に噴出させ、主にコーク
スから発生するガスを燃焼させ、炭化室炉幅方向中央部
のコークス温度を900℃以上に加熱焼成することを特
徴とする冶金用コークスの製造方法である。
【0009】
【作用】この発明においては、乾留途中の炭化室中心部
のコークス温度が700〜900℃の範囲に到達した時
点で、炉幅方向中央部のコークス層中に空気を導入して
炉長方向に噴出させ、主にコークスから発生するガスを
燃焼させ、炭化室炉幅方向中央部のコークス温度を90
0℃以上に加熱焼成することによって、火落ちから約5
〜30分で選択的に炭化室幅方向中央部のコークス層の
みが加熱焼成され、炭化室幅方向中央部のコークス温度
を少なくとも900℃以上に加熱でき、従来法の100
0℃近傍まで急速に加熱焼成することができる。したが
って、この発明方法によれば、乾留時間を短縮できるた
め、乾留所要熱量を大幅に低減でき、しかも、通常の高
温乾留と同等に炭化室中心部のコークス温度を1000
℃近傍まで焼成でき、コークス押出し性とコークス品質
も通常の高温乾留と同等レベルとすることができる。
【0010】この発明方法において炉幅方向中央部のコ
ークス層中への空気導入時期を炭化室炉幅方向中央部の
コークス温度が700〜900℃に到達した時点とした
のは、炭化室炉幅方向中央部のコークス温度が700℃
未満では、炉幅方向中央部のコークス亀裂の幅が小さ
く、安定してコークス亀裂内に空気吹込みランスを挿入
できないが、コークス温度が700〜900℃の範囲で
あれば、炭化室内で大部分のコークスが火落ちに到達し
ており、炉幅方向中央部が固化後の約500℃前後から
生成し始める炉幅方向中央部のコークス亀裂は十分に発
達し、空気吹込みランスを挿入できるスペースを有して
おり、かつ炉高および炉長方向に亘って安定して再現性
よく亀裂が成長している。そこでこのコークス亀裂を利
用すれば、装炭孔を介して空気導入用の空気吹込みラン
スをコークスの炉幅方向中央部の亀裂内に挿入すること
ができるからである。
【0011】このコークスの炉幅方向中央部の亀裂内に
挿入する空気吹込みランスは、既設の装炭車に設置する
こともできるし、別台車に設置してもよいが、空気吹込
みランスの昇降機構を具備する必要がある。また、空気
吹込みランス自体は、導入する空気によって冷却される
ため、長寿命であり、別途冷却装置を取付ける必要はな
く、炉長方向、炉高方向に均一に空気を噴出できる構造
であれば、どのような構造でもよいが、例えば、二重管
構造とし、内管よりも外管の開孔面積を減少させ、内管
から出た空気が外管より吹出す際に圧力損失を伴うよう
にすれば、外管の空気吹出し孔の空気吹出し圧力は炉高
方向に亘って均一とすることができる。一方、空気吹込
みランス自体を単管構造とする場合は、炉高方向で空気
吹出し孔の孔径を変化させることにより、空気吹出し孔
の空気吹出し圧力を炉高方向に同一とすることができ
る。
【0012】炉長方向に亘って均一に空気を導入する方
法としては、通常のコークス炉では装炭口と装炭口の距
離は3〜4mと短く、空気吹込み速度を所定の流速以上
に調整することによって、十分に炉長方向に亘っても均
一に空気を導入できる。したがって、この発明において
は、既設コークス炉の全装炭口の蓋に空気導入用の空気
吹込みランスの挿入孔を設け、該挿入孔から空気吹込み
ランスを挿入すれば、炉高方向と炉長方向に亘って炉幅
中央部のコークス層に均一に空気を侵入させることがで
き、窯内のバラツキなく炉幅中央部のコークスを均一に
加熱焼成することができる。
【0013】なお、空気吹込みランスの挿入深さについ
ては、少なくとも炉底より2mの高さまで挿入すればよ
い。これは、空気吹込みランス下方にも空気を吹出させ
るランス構造とすれば、ランス下方より吹出す空気流に
よって下方2mの範囲をカバーできるからである。当然
ながらより深く空気吹込みランスを挿入すればするほ
ど、炉高方向に亘って均一な空気の導入が容易となる。
【0014】さらに、炭化室中心部のコークス温度が7
00〜900℃に到達した時点における発生ガス組成
は、大部分が水素ガスであるが、物質収支を調査すると
十分に炉幅方向中央部のコークスを1000℃近傍まで
加熱焼成するに必要な熱量を確保するガス量を有してい
る。通常の高温乾留においては、火落ち後置時間として
2〜3時間必要であるが、この発明方法では主にコーク
スから発生する水素ガスとランスから導入した空気との
燃焼熱によって、直接炭化室中心部のコークスを加熱で
きるため、伝熱効率がよく、約5〜30分で炭化室中心
部のコークスを少なくとも900℃以上、1000℃近
傍まで急速に加熱焼成することができる。なお、燃焼後
の排ガスは、既設の無煙装炭で用いる高圧安水に切替
え、上昇管を介して集気本管に導入すれば、既設のガス
精製工程で処理でき、新たにガス処理設備を設置する必
要はない。また、発生コークス炉ガスは、水素ガスの燃
焼により回収量は減少するものの、コークス製造コスト
上は乾留所要熱量の低減によるコストメリットが上回
り、トータルコスト上も有利である。
【0015】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明方法の詳細を実施の一例を示す図1およ
び図2に基づいて説明する。図1はこの発明方法を実施
する装置のコークス炉炭化室の炉長方向の断面図、図2
は同じくコークス炉炭化室の炉幅方向の断面図である。
図1および図2において、1はコークス炉、2はコーク
ス炉1の炭化室、3は炭化室2と交互に配列された燃焼
室、4は炭化室2内のコークス層、5は炭化室2の天井
部に設けた装炭口、6はコークス炉1の炉上部を走行自
在の台車、7は台車6上に設置した各装炭口5に対応す
るランス昇降機で、それぞれ空気吹込みランス8を昇降
自在に保持している。9はブロワーで各空気吹込みラン
ス8の上端とホース10を介して接続され、ブロワー9
を起動すれば、各空気吹込みランス8の炉長方向および
炉底方向に穿孔した空気吹込み孔から圧縮空気を供給で
きるよう構成されている。また、この台車6には、図示
していないが、各装炭口5の蓋取り装置が設置されてい
る。
【0016】上記のとおり構成したことによって、炭化
室2のコークス層4中に空気を導入する場合は、台車6
を窯出し5〜30分前の炭化室4まで走行させ、各装炭
口5の中心に各空気吹込みランス8を位置合わせしたの
ち、図示しない各装炭口5の蓋取り装置で装入蓋を開放
する。しかるのち、ブロワー9を起動したのち、ランス
昇降機7を操作して各空気吹込みランス8を炉幅方向中
央部のコークス層4に形成された亀裂11内に所定深さ
挿入する。各空気吹込みランス8挿入後、所定時間(5
〜30分間)好ましくは所定流量(0.5Nm3/mi
n・Ton・コークス以上)で空気を、図1に矢印で示
すとおり、炉長方向、炉底方向に炉高方向に均一に導入
すれば、炉幅方向中央部のコークス層4から発生するガ
スが燃焼し、その燃焼熱によって乾留の進行の最も遅い
炉幅方向中央部のコークス層が選択的に直接加熱され、
急激に昇温して900℃以上、1000℃近傍まで均一
に加熱焼成される。
【0017】炉幅方向中央部のコークス層4への空気の
吹込みが完了すれば、ランス昇降機7を操作して各空気
吹込みランス8を上昇させてブロワー9を停止し、図示
しない各装炭口5の蓋取り装置を操作して各装炭口5の
装入蓋を装着すれば、一連の乾留促進操作の作業を完了
する。なお、空気吹込みランス8からの吹込み量に下限
を設けたのは、0.5Nm3/min・Ton・コーク
ス未満では装炭口5、5間の距離が3〜4mある実操業
のコークス炉1では、炉長方向および炉高方向に亘って
均一に空気を炉幅方向中央部のコークス層4へ浸透させ
ることができず、乾留の進行の最も遅い炉幅方向中央部
のコークス層4の昇温効果が局所的となり、かえって窯
出し時の窯内コークス品質にバラツキが生じるためであ
る。
【0018】なお、上記台車6に搭載した空気吹込みラ
ンス8は、上昇させたままでは台車6を他炉団に移動さ
せる際に石炭塔の下を通過できない場合、空気吹込みラ
ンス8を90°回転させて炉頂と平行に転倒させる方
式、二つに折曲げる方式、あるいはスライドタイプの内
部格納方式とすれば、石炭塔の下の通過に支障を生じる
こともない。また、各空気吹込みランス8から炉幅方向
中央部のコークス層4への空気の吹込み中は、既設の無
煙装炭で用いる高圧安水に切替え、上昇管を介して集気
本管への吸引を強化すれば、各装炭口5からのガス漏れ
が抑制され、炉上環境を良好に保つことができる。
【0019】実施例2 炉高7125mm、炉幅460mm、炉長16500m
mの実操業のコークス炉において、実施例1に示す装置
を用いてこの発明方法の効果を調査した。すなわち、コ
ークス炉の稼働率110%、フリュー底の平均炉温12
50℃の操業条件において、特定の窯を対象として4ケ
所の装炭口から熱電対を、炉底から1m、3m、5mの
計12点に装入して炉幅方向中央部の温度を計測した。
この計12点の炉幅方向中央部の平均コークス温度が表
1に示す所定温度に到達した時点で、各装炭口から炉幅
方向中央部のコークス亀裂に外径50mmの空気吹込み
ランスを挿入し、5Nm3/min・Tonコークスの
割合で空気を10分間吹込んだ。しかるのち、直ちにコ
ークスを排出し、湿式消火してコークス品質とコークス
粉率(−25mm)を測定した。その結果を表2に示
す。
【0020】比較のため従来法として同じ窯を使用し、
同一操業条件において炉幅方向中央部の平均コークス温
度が表1に示すとおり、700〜1000℃に到達した
時点で、直ちにコークスを排出し、湿式消火してコーク
ス品質とコークス粉率(−25mm)を測定した。その
結果を併せて表2に示す。また、比較法として、同一操
業条件において炉幅方向中央部の平均コークス温度が表
1に示すとおり、950℃に到達した時点で、各装炭口
から炉幅方向中央部のコークス亀裂に外径50mmの空
気吹込みランスを挿入し、5Nm3/min・Tonコ
ークスの割合で空気を10分間吹込んだのち、直ちにコ
ークスを排出し、湿式消火してコークス品質とコークス
粉率(−25mm)を測定した。その結果を表2に示
す。なお、表2中の相対押出力は、従来法のケース7の
高温乾留における炉幅方向中央部の平均コークス温度が
1000℃に到達時点で窯出し時の押出トルクを測定
し、該押出トルクを100%として換算した値で、か
つ、*印は管理値オーバーを示す。また、表2中のコー
クス品質欄のDIは、コークスのドラム強度試験におけ
る150回転後の15mm指数、CSR指数は、高温度
でのCO2反応後の強度である。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1および表2に示すとおり、ケース1〜
3の本発明法とケース8の比較法を比べると、炉幅方向
中央部の平均コークス温度を900℃以上に乾留したの
ち、炉幅方向中央部のコークス層中に空気を導入して
も、コークス層から生成する水素ガス量が僅かであり、
炉幅方向中央部のコークス温度の昇温効果が少ない。ま
た、ケース8の比較法は、既に950℃まで乾留してお
り、コークス品質も十分に発現しており、ケース7の従
来法の1000℃乾留と比較しても、コークス品質は同
等であり、炉幅方向中央部のコークス層中への空気導入
に伴う品質改善効果は僅かである。
【0024】一方、ケース4〜7の従来法の乾留におい
ては、炉幅方向中央部の平均コークス温度の低下(ケー
ス7→ケース4)に伴って相対押出力が急激に増大し、
ケース7の従来法の1000℃乾留の2〜3倍に達して
おり、この値は炉壁損傷防止のために設定した管理値を
超えており、炉体損傷防止の観点からこの条件では長期
的な窯出しは不可能である。また、ケース4〜7の従来
法の乾留においては、窯出し時の落下衝撃によるコーク
ス粉率も急激に上昇(ケース7→ケース4)しており、
コークス製造コストが悪化する。ケース1〜3の本発明
法の乾留においては、炉幅方向中央部の平均コークス温
度700〜900℃において空気を導入して炉幅方向中
央部のコークス温度を少なくとも900℃以上に加熱焼
成することによって、ケース7の従来法の1000℃乾
留と同等な押出力に低減できると共に、コークス粉率、
コークス品質とも同等レベルに向上させることができ、
しかも、乾留時間を置時間約2時間短縮することができ
た。
【0025】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、乾留の進行の最も遅い炉幅方向中央部のコークスを
急速に加熱焼成でき、従来の高温乾留に比較して置時間
に相当する2〜3時間の乾留時間の短縮(約10〜15
%)でき、その分コークス生産性が向上すると共に、乾
留所要熱量を石炭1kg当たり約50〜80kcal低
減でき、コークスコストを大幅に低下させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施する装置のコークス炉炭化
室の炉長方向の断面図である。
【図2】同じくコークス炉炭化室の炉幅方向の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 コークス炉 2 炭化室 3 燃焼室 4 コークス層 5 装炭口 6 台車 7 ランス昇降機 8 空気吹込みランス 9 ブロワー 10 ホース 11 亀裂

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室炉式コークス炉における冶金用コーク
    スの製造方法において、乾留途中の炭化室炉幅方向中央
    部のコークス温度が700〜900℃の範囲に到達した
    時点で、炉幅方向中央部のコークス層中に空気を導入し
    て炉長方向に噴出させ、主にコークスから発生するガス
    を燃焼させ、炭化室炉幅方向中央部のコークス温度を9
    00℃以上に加熱焼成することを特徴とする冶金用コー
    クスの製造方法。
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