JP2713429B2 - 硫酸塩パルププロセスを行う方法および装置 - Google Patents

硫酸塩パルププロセスを行う方法および装置

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    • D21C11/04Regeneration of pulp liquors or effluent waste waters of alkali lye
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    • Y02P40/40Production or processing of lime, e.g. limestone regeneration of lime in pulp and sugar mills

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は硫酸塩パルプ プロセス(sulfate cellulos
e process)を行う方法およびこの方法を行う装置に関
する。
硫酸塩パルプ プロセスは、主として木材および他の
繊維原料からセルロースを生成する方法である。使用さ
れる蒸解液(digestion liquid)はこれによる白液(wh
ite liqour)であり,蒸解中、木材中のある有機物質が
溶解し、主としてリグニンが蒸解液に溶解する。蒸解
後、繊維を蒸解において生じた黒液(black liquor)か
ら分離し、これを蒸発し、一方において黒液の化学物質
分(chemical contents)を用いるために、および他方
において硫酸塩パルプ プロセスに利用する黒液の有機
分(organic contents)を燃焼して蒸気を得るために、
いわゆる、ソーダ炉で燃やす。このソーダ炉は黒液を収
用し、かつその有機分を燃やすために比較的に制限され
た能力(capacity)を有している。この能力は、炉に対
して変えて、および大きい炉に対して換えることによっ
て増大することができない。通常の技術を用いる場合、
ソーダ炉の能力は全硫酸塩パルプ プロセスの生産能力
に対して臨界的であり、大型ソーダ炉においては多くの
投資が要求されるから、プロセスにおいて能力を増大す
る工学的制限を受ける。ソーダ炉を定める場合には、一
般に基準を炉の底面当りソーダ炉に供給できる1日当り
の乾燥物(dry matter)DMの量で定める。これに関連す
る通常の数値は約12トンDM/日m2底面である。約17トンD
Mの数値は炉に負担を与えることを示す。それ故、炉の
装填量は、空気速度を高め、化学薬品を混入する燃焼手
段に供給する空気量を多くするようにする。この事は、
堆積をエアダクトに起させ、炉の対流部分が堆積物でお
おわれ、閉塞される。更に、装填すぎる(overloadin
g)場合には、上部の温度が上がり、堆積物が付着し、
すすの吹き飛ばし(soot−blowing)によって除去する
のが困難になる。
炉への装填を約5〜6トンDM/m2底面に低くする場合
には、炉壁および炉底における水管からの冷却を考慮し
て、温度を床において低くする。この事は化学薬品の還
元の度合を乏しくし、例えば硫酸ナトリウムを硫化ナト
リウムに還元しなくなる。この事は、不活性な化学薬品
が苛性化を起し、長期間にわたって蒸解サイクルに生ず
ることを意味する。
本発明の目的は、ソーダ炉の能力に対して硫酸塩パル
プ プロセスにより従来より高いパルプの生産性を達成
できる方法および装置を提供することである。
本発明の他の目的は、ソーダ炉を交替または取替えな
い特定の装置で硫酸塩パルプ プロセスの全生産能力を
高めることのできる方法および装置を提供することであ
る。
また、本発明の他の目的は硫酸塩パルプ プロセスの
上述する生産能力を増大すると共に、作業、例えは装置
の操作の燃料として用いる、または化学製品(chemical
products)の製造における化学薬品として用いるため
に有機材料、好ましくはリグニンを回収する方法および
装置を提供することである。
本発明の方法は、一方において第1流れの黒液および
蒸解室(digester house)から得られる有機および無機
材料の全含有物を、および他方において第2流れの黒液
を燃焼することによって全処理能力で作動をするソーダ
炉を含み、これからある量の有機分、主としてリグニン
を除去し、規定量の有機材料の除去後、第2流れを粘度
減少するように、黒液を蒸発して水および乾燥物を一定
割合にし、この場合水対乾燥物の比を燃焼しうる有機物
の残留分によるエネルギー供給と水からの蒸気の形成に
よるエネルギー消費との関係に適応させ、蒸解室への木
材の供給および全量の生成黒液をソーダ炉の実質的完全
利用率を達成するようにする。本発明の硫酸塩パルプ
プロセスを行う装置は蒸解室;該蒸解室に木材、白液お
よび蒸気を供給しおよび該蒸解室から黒液を除去する手
段;黒液を第1流れおよび第2流れに分ける手段;二酸
化炭素を第2流れに供給する手段;二酸化炭素と供給し
た黒液の第2流れを受けるように配置した少なくとも1
個の容器;黒液流れを受ける容器に連結し、蒸気容器に
おける熟成後流れに二酸化炭素を添加する濾過装置;黒
液流れに沈殿したリグニンを回収し、かつ残部の黒液の
第2流れを通す濾過装置におけるフィルター;該フィル
ター上に堆積した沈殿リグニンを回収する手段;黒液の
第1流れおよび上記フィルターを通る黒液の第2流れの
残部を一緒にする手段;ソーダ炉で燃やすのに適当な水
分に黒液を蒸発させる手段;一緒にされた両流れから黒
液を燃やすように設計されたソーダ炉;およびソーダ炉
からの燃焼生成物および他の化学薬品を供給して白液を
生成するように設計された化学物質回収装置(chemical
recovery installation)から構成されている。
次に、本発明を添付図面に基づいて説明する。
第1図は周知の硫酸塩パルプ プロセスに用いる蒸解
液中の化学物質を回収する硫酸塩パルプ プロセスを含
むサイクルを示している。しかしながら、本発明の理解
に実際上、必要でない従来方法で実施できる部分を省い
て、製紙用パルプおよび紙の実際の製造に関連する硫酸
塩パルプ プロセスの一部を示している。第1図におい
て、蒸解室1に木材チップ形態の原料、木材を矢2に示
すように、木材の繊維を分離するのに用いる蒸解液、白
液中で蒸解するために供給する。白液は主成分としてNa
OH、Na2SおよびNa2CO3を水溶液状態で含んでいる。蒸解
室の蒸解がまでチップおよび白液を加熱するために、蒸
気はプロセス蒸気を発生する化学物質回収プロセスの任
意の点から少なくとも部分的に得られるようにする。蒸
解後、繊維を蒸解および分離後に生成した黒液から分離
し、最終製品;製紙用パルプまたは紙を生成する処理の
ために、矢3の方向に移動させる。
しかる後に、黒液を蒸発器5に矢4で示すように供給
して蒸発により乾燥分(dry content)を高める。蒸発
器5から除去された黒液は著しく高い粘度を有し、粘性
液と称せられる。更に、この黒液は矢6で示すように粘
性液を燃焼するソーダ炉7に供給する。燃焼の目的のた
めに、一方において粘性液中の化学物質分(chemical c
ontents)を利用し、および他方において粘性液の有機
分(organic contents)主としてリグニンの燃焼により
矢8で示すように蒸気を発生させる。蒸気は連続硫酸塩
パルプ プロセスにおいてプロセス蒸気として用い、ま
たは蒸気タービン9および発電機10を介して電力を発生
させることができる。ソーダ炉における燃焼は炭酸ナト
リウムおよび硫化ナトリウムからなる融成物を与える。
この融成物は該融成物と同じ化学物質の水溶液からなる
循環弱液に溶解する。この溶液をグリーン液(green li
quor)と称し,更にこの液を矢11で示すように供給して
生石灰と反応させて、主として水酸化ナトリウムおよび
炭酸カルシウムに転化させる。炭酸カルシウムは沈殿
物、いわゆる、石灰スラッジとして得る。この炭酸カル
シウムは第2サイクルに送り、洗浄し、石灰スラッジ
フィルター12で脱水し、石灰スラッジ炉13で燃やし、生
石灰を得、この生石灰を主サイクルに戻し、これから白
液を矢14で示すように蒸解室1に供給するために再生す
る。
この点までの記載は蒸解室1における蒸解プロセスの
関係で存在する化学物質を高い割合で回収する基本的な
プロセスに関する。上述ずる回収プロセスのほかに、本
発明は、実際上、蒸発器5に関連する。ソーダ炉7より
前に分離される黒液の下流17からなる他のプロセスを含
んでいる。化学物質を回収する主サイクル15に連結し
た、次の処理に関する本発明におけるリグニン分離装置
16を第2図により詳細に説明する。この装置には黒液の
下流17を供給し、この黒液から少なくとも若干のリグニ
ン分(lignin content)を抽出した後、再び矢18で示す
ように主サイクルに戻す。リグニン分離装置16からのリ
グニン抽出物を矢19で示すように装置から除去する。
この手段において、この分離手段を行わない普通のシ
ステムと比べて、ソーダ炉7には粘性液に蒸発する黒液
を媒体として限定量(reduced amount)の物質を供給す
る。分離処理された黒液の粘度は、分離処理しない場合
より低い。ソーダ炉における粘性液の標準乾燥分は60〜
65%であり、高い数値を示している。この場合、蒸気は
燃焼を中断するように多量であり、この困難さは55%以
下の数値でも生ずる。
上述するように、硫酸塩パルプ プロセスにおいて、
ソーダ炉の能力はしばしば装置の全能力を制限する。操
作中、ソーダ炉の能力は、一方において黒液の化学状態
を変えてグリーン液に変え、および他方において多量の
リグニンからなる黒液の有機分を燃焼し、更に黒液の水
を蒸発させるのに利用する。ソーダ炉の主な目的は化学
変化を生じさせ、全プロセスにおける化学薬品に対する
サイクルを生じさせることができ、しかもこのプロセス
を有機分の燃焼により得た付加熱によって維持する。
本発明において、有機材料のソーダ炉への供給が減少
する場合には、化学薬品の供給を比例して多くすること
ができる。この増加によって、単時間当り多量の化学薬
品を硫酸塩パルプ プロセスにおける全サイクルに導入
でき、これにより多量の木材を蒸解により処理すること
ができる。上述するように、黒液の有機分の一定部分を
リグニンの形態で除去し、しかも全量の化学物質を作る
残留部分をソーダ炉に供給物として主サイクルに戻すこ
とによって、およびソーダ炉における化学変化のため
に、ソーダ炉は、この変化を起さない場合よりも多量の
化学物質を処理することができ、これによって装置の全
生産能力を高めることができる。
しかしながら、上述するように、燃焼を維持するため
にソーダ炉に有機材料を供給する必要がある。しかしな
がら、特定タイプの木材は有機材料が高含有量の有機物
質を有する液を与え、この物質の減少がプロセスを操作
状態に維持するのに十分な有機材料を与える。本発明に
おけるように、黒液の蒸発割合を高めることによって黒
液中の水の蒸発に必要な熱を減少することによって黒液
中の有機分の必要物を減少することができる。本発明の
方法においては、この手段における水分を、黒液を扱い
にくくするように高い粘度で到達しないで減少すること
ができる。なぜならば、上述するように下流から除去さ
れたリグニンの分量はその後に得る黒液に低い粘度を与
え、これにより粘度を許容しえないように高めることな
く、水分を減少することができる。
比較的に大部分のリグニンは黒液の上記下流から分離
される。有利に処理するのに黒液の部分を、どのように
多くするかは多くのファクターに影響する。少量の黒液
を処理する場合には、規定された全リグニンを処理量か
ら分離する場合に、処理量を多くする場合よりリグニン
を多い割合で除去する必要があり、およびすべての黒液
をリグニン分離のために処理する場合には、最小の分離
度を用いることができる。しかしながら、多量の黒液を
処理する場合には、リグニン分離装置には大きい流出能
力を有するようにする必要があり、これに対して少量の
下流をリグニン分離に用いる場合には、かかるリグニン
分離装置の流出能力を小さくすることができる。しかし
ながら、少量の下流における分離度を高める場合には、
分離プロセスを規定し、同時に小部分の高分子リグニン
を得る。このために、先づ高分子リグニンを分離し、低
い分離度で大きい割合で得るようにする。これらのファ
クターは下流による適当な作業範囲を与える。
分離されたリグニンは硫酸塩パルプ プロセス、例え
ば石灰スラッジ炉13を操作する化学物質回収プロセスに
燃料として、または例えばエネルギーを発生する他の接
続部における燃料として用いることができる。また、リ
グニンは多くの目的のための化学物質として用いること
ができ、この場合、分離したリグニンの分子構造が重要
である。
第2図には、リグニン分離装置16および関連する分離
プロセスの有利な1例のフローシートを示している。リ
グニン分離装置16は黒液タンク20、二酸化炭素ミキサー
21、撹拌器28を具えた熟成タンク22、フィルター ユニ
ット23および撹拌機29を具えた均質化タンク24から主と
して構成されており、この装置16によってリグニンが抽
出される。
フィルター ユニット23はトラックを移動するバンド
フィルターからなる。熟成タンク22からのライン30を黒
液およびこの黒液中に凝集したリグニンを移送するバン
ドの外側に接結する。供給点の下に吸引ボックス31を設
け、吸引作用による既知の手段で沈殿リグニン物質から
フィルター バンドを介して濾液を吸引する。フィルタ
ー バンドの移動方向の次の位置にライン33を接続し,
これからSO2水をリグニン物質の第1洗浄のために供給
する。更に、この供給点の下に第2吸引ボックス34を設
ける。ライン33に続いて、リグニン物質の最終洗浄のた
めに供給ライン35から純粋な水を供給する。また、この
ラインの下に吸引ボックス34を存在させる。
吸引ボックス32および34をライン36に開き、濾液を回
収するタンク37に連通し、黒液から若干のリグニンを分
離する。タンク37から第1図において18で示す流れを送
出するライン38に連通させる。この流れ18はリグニン分
離装置16で処理された黒液で、再び蒸発装置5に送られ
る。ライン33および35から供給された洗浄水は吸引ボッ
クス34からライン39に送られる。40において、リグニン
物質はバンド フィルター31から分離され、ライン41を
介して均質化タンク24に送られる。破線で示す分岐ライ
ン42を設けて溶液から生ずるSO2およびH2Sのようなガス
を除去する。均質化タンク24からライン43を介して分離
されたリグニンを後処理装置44に送りスラリー、粒状、
粉末状またはケーク状の所望の物理的形態の生成物を得
る。
第2図および上述する記載は本発明の方法において第
1図の流れ4の黒液の下流17からリグニンを分離するこ
とについて説明している。黒液の下流17は黒液タンク20
(第2図)に送り、装置を閉鎖した場合に、タンク20に
緩衝および再循環を生ずるようにする。タンク20から送
出される黒液はライン25から供給される水で稀釈する。
稀釈された黒液は、二酸化炭素ミキサー21に送られる前
に、タンク26を通し、蒸気または温水による熱交換によ
って温度を高める。かように稀釈および加熱された黒液
を二酸化炭素ミキサー21に供給する。二酸化炭素はミキ
サーに、例えばガス容器27から純粋二酸化炭素として、
または煙道ガスの形態で供給する。煙道ガスは若干の不
純物を生じ、化学物質としてリグニンを用いる場合に、
一般に望ましくない。二酸化炭素の供給によってpHが少
なくとも10に、好ましくは少なくとも9.5に減少し、黒
液中にリグニンを沈殿する。50%以上、例えば70%の沈
殿の場合は上記pHで得ることができる。
沈殿したリグニンを有する黒液の下流を熟成タンク22
に送る。リグニンのよく制御された凝集が撹拌器28の作
用によりタンク22に生ずる。凝集のほかに、熟成をタン
ク22において行う場合に、リグニンは黒液において液体
の状態で濾過により除去することができ、普通のプロセ
スでリグニンの分離および洗浄を容易に行うことがで
き、一定時間および注意して予め定められた温度で貯蔵
することができる。予定時間後、黒液およびリグニン
スラリーの混合物を、濾液および洗浄の目的のために、
ラインを介してフィルター ユニット23に圧送する。こ
こで、圧送された混合物はライン33,35からの水で洗浄
されてナトリウム分を所望程度に、例えば1.5〜2%に
減少し、水およびSO2水の供給によりフィルター バン
ド上に形成したリグニン フィルター ケークに作用さ
せる。フィルター ケークのよい濾過および洗浄特性を
得るために、供給された沈殿物を注意して選定した温
度、例えば65〜75℃の範囲にする。フィルター ケーク
を均質化タンク24に向うフィルター バンドから分離
し、均質化タンク24において撹拌器により均質化された
リグニン スラリーを得る。実際の使用によるが、スラ
リーは後処理装置44において、例えば乾燥して高乾燥分
のケークを得るようにして、または噴霧乾燥して5〜10
%の水分の粉末を得るようにして適当な物理的形態にす
ることができる。固体粒子のフィルター ケーク中にお
ける割合は45%にするが、しかしリグニンを圧送しうる
スラッシの形態で扱う場合には、上記割合を約30%程度
にすることができる。
分離されたリグニンは硫酸塩パルプ プロセスにおけ
る任意の点で、または他の接続部分で燃料として用いる
ことができる。一般に、燃料油で作動する石灰スラッジ
炉13を作動するために、燃料要件を比較的に高くし、こ
のために少なくとも幾分かの燃料を本発明における黒液
から分離したリグニンから作ることができる。また、リ
グニンは全く異なる目的の化学物質として用いることが
できる。
通常の技術を用いる場合、分離した材料はチキントロ
ピック特性を有しており、リグニン スラリーを流動状
態に幾分維持できるが、扱いにくい。本発明において
は、リグニン分離プロセスを、特に二酸化炭素ミキサー
21に供給される純粋CO2の供給量を注意深く制御するこ
とによって、およびミキサー21、貯蔵タンク23および洗
浄中、フィルター ユニット23における黒液および沈殿
リグニンを予定温度に維持することによって、フィルタ
ー ケークのチキントロピック特性を減少させ、ナトリ
ウム分を最少に減少することができる。
吸引ボックス32に回収された濾液は変性黒液の形態の
液体であり、これからリグニンを著しい程度に抽出し、
次のフィルター タンク37に回収し、次いで再び黒液の
主流に、特に蒸発器5に、すなわち、ソーダ炉7の前に
戻す。それ故、黒液から分離された元の下流17における
リグニン分に関して、戻された炉液は元の下流17に関し
て30〜50%のリグニン分を生じ、この分量は有機物(or
ganic matter)の除去により相当減少する。
上述するように、有機物の除去は最初の黒液に関して
濾液の粘度を減少する。濾液を未反応黒液と一緒にする
場合には、黒液の全流れの粘度を低下する。これによ
り、ソーダ炉に供給する前に、蒸発すべき黒液を後の処
理段階に受け入れられる粘度レベルにすることができ
る。この手段において、ソーダ炉には、黒液を未処理で
供給される場合より少ない水を供給することができ、こ
の水の減少は固形物の分離に受け入れられる。この手段
において、僅かな蒸発熱がプロセスから得られ、リグニ
ン分離に必要とする減少した燃料分(fuel content)を
釣合わせることができる。
上述する本発明によるプロセスを、ソーダ炉能力を完
全利用した状態で操作する普通の装置で行う場合には、
ソーダ炉の装填量を減少することができる。換云すれ
ば、蒸解室から到来する黒液の量を、リグニン分離を行
わない場合より多くすることができる。本発明の1つの
目的は与えられた装置におけるパルプ生産性を高めるこ
とであるから、ソーダ炉の全装填量を、ソーダ炉の全能
力によって一定量の黒液を生成するまで、蒸解室の能力
を高めることによって再達成することができる。本発明
の方法を実施することによって生産性を高めることがで
きる。生産性の向上には装置における蒸解室を大きくす
る必要がある。この蒸解室の拡大は構成部分を広範囲に
変えないで行うことができるが、しかし蒸解室に対する
手段および蒸発能力を高める手段を加えることになる。
この手段の増加は上述するソーダ炉の能力を高める装置
の転換についてのコストを高めることになる。
次に、本発明の実施例を第3図に示すフローシートに
基づいて説明する。
実施例 第3図は、硫酸塩パルプ プロセスを実施する代表的
な装置においてパルプ バランス(トン/日)で示した
プロセスのフローシートを示している。この場合、「In
org.」はプロセスにおいて必要とされる化学物質で示さ
れている「無機材料」を意味している。また「Org.」は
「有機材料」を意味し、および「L」は全有機材料の約
40%に達する「リグニン」を意味している。
第3図に示すフローシートの各ユニットおよび構成部
分を次に示す; 図面に示している符号 49……プロセスに供給する木材 50……蒸解室(元来の) 51……蒸解室(追加の) 52……蒸解室50から生成したパルプ 53……蒸解室51から生成したパルプ 54……黒液についての蒸発器 55……リグニン分離装置 56……二酸化炭素ミキサー 57……フィルター ユニット 58……抽出リグニン 59……濾液(黒液から生成した) 60……白液の再生のための石灰スラッジ装置 61……ソーダ炉 62,63……残留成分の受け器 64……黒液流れ 65……白液流れ 蒸解室50は普通プロセスにおけるソーダ炉への装填材
料を生成し、および蒸解室51は本発明の方法を装置に用
いる場合にソーダ炉に対する装填材料を必要とする追加
の部分であり、これによりソーダ炉を変えることなく生
産能力を普通装置の140トン/日〜520トン/日に高めう
ることを確めた。90トン/日の分離リグニンは装置から
得ることができる。
リグニン分離プロセスにおけるデータ: 乾燥リグニン燃料を生成する場合、試験を次のパルプ
バランス(kg/時で測定)で行った: 黒液(アスペン(aspen); 無機部分2000(ナトリウム1180) 有機部分3800(リグニン 1600) 二酸化炭素:400(スラリー沈殿pH9.6および沈殿率70
%) 二酸化硫黄水:4500(SO250) 水:5000 分離クラフト リグニン; 無機部分60 (ナトリウム25) 有機部分940(リグニン940) 濾液:14300 36%溶液で 無機部分2390(ナトリウム1140) 有機部分2800(リグニン 600) フィルター損失:無機部分40(ナトリウム15) 有機部分60(リグニン60) 濾過および洗浄における リグニン沈殿生成の温度:65〜75℃ 最終生成物、分離リグニンの分析を行いその結果を次
の表に示す。分析により湿フィルター ケーク(35〜45
%DM)、乾フィルター ケーク(60〜80%DM)および噴
霧乾燥粉末(水分 5〜10%)であった。上述するよう
に、フィルター ケークは例えば35%割合の固体粒子を
有する圧送しうるスラッジに転化できた。
黒液から分離し、乾燥したリグニンの発熱量は26MJ/k
g無灰分(ash−free)DMの有効発熱量を達成した。ま
た、発熱量は完全に乾燥した純粋リグニンを試験して測
定し、この場合、有効発熱量は26.5MJ/kg無灰分DMであ
ることを確めた。次に示す分析結果はその一部分研究室
試験による結果であり、一部分の値はパイロットプラン
トにおける試験による値であるが、しかし経験に基づい
て研究室値から推定した。
上述する本発明の目的の他に、本発明は低い硫黄およ
びナトリウム分を有する分離リグニンを得る極めてエネ
ルギー効率のプロセスを得ることができる。これによ
り、環境観点および多方面の化学物質から有利である燃
料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の硫酸塩パルプ プロセスを行う装置の
説明用線図、 第2図は第1図に示す装置のリグニン分離装置および関
連する分離プロセスを詳細に示しているプロセスのフロ
ーシート、および 第3図は本発明の硫酸塩パルプ プロセスを行う各処理
段階を示しているプロセスのフローシートである。 1……蒸解室、5……蒸発器 7……ソーダ炉、9……蒸気タービン 10……発電機 12……石灰スラッジ フィルター 13……石灰スラッジ炉、15……主サイクル 17……黒液の下流、16……リグニン分離装置 20……黒液タンク、21……二酸化炭素ミキサー 22……熟成タンク 23……フィルター ユニット 24……均質化タンク、27……ガス容器 28,29……撹拌機、31……吸引ボックス 34……第2吸引ボックス、37……濾液回収タンク 42……分岐ライン、44……後処理装置 49……プロセスに供給する木材 50……蒸解室(元来の)、51……蒸解室(追加の) 52……蒸解室50から生成したパルプ 53……蒸解室51から生成したパルプ 54……黒液についての蒸発器 55……リグニン分離装置、56……二酸化炭素ミキサー 57……フィルター ユニット 58……抽出リグニン 59……濾液(黒液から生成した) 60……白液の再生のための石灰スラッジ装置 61……ソーダ炉 62,63……残留成分の受け器 64……黒液流れ、65……白液流れ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸解液体中で蒸解によって木材繊維を分離
    する目的のために、木材、白液の形態の蒸解液体および
    蒸気を蒸解室に供給し; 製紙用パルプを生成する処理のためにセルロース繊維を
    分離し;蒸解で生成した黒液を白液から分離し、黒液を
    製紙用パルプを形成する繊維を処理し;第1流れおよび
    第2流れにおける黒液を分離し;有機材料、好ましくは
    リグニンの1部を第2流れから除去し;およびソーダ炉
    に、第1流れ中の黒液および炉において黒液を燃やすた
    めの第2流れ中の化学物質および残留有機材料を有する
    残留液を供給し、ソーダ炉を一方において蒸解室から得
    られる有機および無機材料の全含有量を有する第1流れ
    中の黒液および他方において一定量の有機分、主として
    リグニンを除去する第2流れ中の黒液を燃焼する全能力
    を利用し、黒液を水および乾燥物の一定割合に蒸解し、
    規定量の有機材料の除去後第2流れに粘度低下を与え、
    この場合水対乾燥物の比を燃焼しうる有機物の残留分を
    介して供給するエネルギー供給と水から蒸気を形成する
    ためのエネルギーの消費との関係に適合させ、および木
    材の蒸解室への供給および黒液の全生成量を上述するよ
    うにソーダ炉能力の実質的完全利用を達成するように適
    合させることを特徴とする硫酸塩パルプ プロセスを行
    う方法。
  2. 【請求項2】全黒液流を蒸解室から除去し、この場合第
    2流れを介して前記全黒液流中の乾燥物の量(重量)の
    10〜60%に相当する乾燥物の量(重量)の一部分の量を
    分離し、分離した前記一部分の量から下流中の乾燥物の
    量の15〜25%に相当する有機材料、主としてリグニンの
    乾燥物の量(重量)を分離し、黒液中の水および乾燥物
    の重量割合をソーダ炉に供給するように蒸発を行い、前
    記黒液から有機材料を60〜75%の割合で除去し、蒸解室
    に最初のパルプ分を有する黒液の量を与えるように一定
    量の蒸解する木材を供給する請求項1記載の方法。
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