JP2704614B2 - 血圧測定シミュレータ - Google Patents

血圧測定シミュレータ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血圧測定シミュレー
タに関し、特に血圧測定原理学習用の血圧測定シミュレ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来このような血圧測定原理学習用の血
圧測定シミュレータは存在せず、例えば看護婦の養成所
のようなところで血圧測定を実習させるに際して、血圧
測定の原理は教師あるいは講師が学理的に説明し、学生
は実際の血圧計で血圧測定を行なうことによって血圧に
測定方法を体験するという方法をとっている。しかしな
がら、血圧測定の方法は学習出来たにしても、血圧及び
血圧測定の原理はなかなか理解できず、後々に実際の患
者に接したときの対応に難点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ものごとの原理を捉え
るための学習用シミュレータは、単に決まった現象を観
察するためのものではなく、学習者の発想、予測、計画
などの主体的な働きかけを促し、それに応えるものでな
くてはならない。それは、すでに発見され、整理された
原理を知ることを目的とするのでなく、思考のプロセス
をつかむことを目的とすべきだと考えるからである。
この目的を実現するために、本発明は、機械的に、自動
的に、一定の現象を発生させてそれを観察させるという
考え方を排し、学習者が自分自身で現象を自由に発生さ
せ、自分自身の行動を通じて思考を進めていく場として
の学習用血圧測定シミュレータを提供することがその課
題である。
【0004】すなわち、学習用血圧測定シミュレータを
用いて行なう学習の目的は、(1)循環系のイメージを
掴ませること、(2)血圧の何たるかを捉えさせるこ
と、(3)心臓の収縮・拡張と最高・最低血圧の関係を
捉えさせること、(4)血圧測定の原理を捉えさせるこ
と、であり、本発明の学習用血圧測定シミュレータは循
環系の単なる再現ではなく、上記学習の目的を充たすた
めに必要最低限の要素を抽出して構成したものである。
【0005】ここでは先ず血圧測定の原理を考察してお
く必要がある。図1を参照してこれを説明する。血圧測
定とは動脈血管に加えた外圧を測定することによって動
脈血管の内圧を測定する方法である。すなわち動脈血管
内での血液の流れは心臓のポンプ作用に伴う脈流であ
り、血圧とは動脈血管の内壁を血液が押す力である。図
1でAは動脈血管の血圧測定点に外から加える外圧の時
間的変化をあらわす曲線であり、Bは心臓の収縮−拡大
によりおこる脈動、すなわち、外圧Aが加えられないと
きの動脈血管内の圧力の時間的変化をあらわす曲線であ
る。今時間tにおいて、動脈血管内の血流が停止する
程度の外圧値Pの外圧Aを加え、その外圧値Pを時
間経過とともに徐々に減少させてゆくものとする。時点
において、すなわち外圧値PがPまで下がって
脈動Bの圧力値を越えたときに血管内での血流が始ま
り、このとき血液の衝撃波によって乱流が起こり、音が
発生する。血流はtまで続くが、そこで脈動Bの圧力
値が外圧2より低下し、血流は再び外圧によって停止す
る。この断続状態は、t13まで繰り返される。すなわ
ち、期間t−tでは停止し、期間t−tでは流
れ、期間t−tでは停止し、期間t−tでは流
れ、期間t−tでは停止し、期間t−tでは流
れ、期間t−tでは停止し、期間t−t10では
流れ、期間t10−t11では停止し、期間t11−t
12では流れ、期間t12−t13では停止する。従っ
て衝撃波の音は時点t、t、t、t、t
11、t13で発生する。このようにして最初に衝撃波
音の発生した時点tにおける外圧Aの値Pを最高血
圧と呼び、音の消失した時点t14における外圧Aの値
を最低血圧と呼ぶ。
【0006】従って、血圧測定、すなわち何故外圧を測
定することによって内圧である血圧が測定できるのであ
るかということを理解するためには、以下のことを学習
者に捉えさせる必要がある。 (1)血流が脈流であるということ。 (2)血圧とは、血管の内壁を血液が押す力であり、心
臓の収縮時に最高になり、拡張時に最低になるというこ
と。 (3)外圧を加えることにより、血流は断続をおこし、
流れ始めの時点で血管内に衝撃波がおこり、そのときの
振動で音が発生するということ。 (4)血流の断続の原因となる血管の閉塞、開放の状態
が、血管の内圧と血管に加えられる外圧の力関係によっ
ておこるということ。
【0007】従って、学習者に上記の事柄を捉えさせる
ことができるような学習用血圧測定シミュレータを提供
することが、また本発明の課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明によれば、側面及び底面にパイプ接続用の穴
をそれぞれ形成した容器と、該容器の側面および底面に
形成した前記穴に一端をそれぞれ取り外し可能に接続し
た第1および第2の接続用パイプと、該第2の接続用パ
イプの他端に一端を取り外し可能に接続した脈動発生手
段と、該脈動発生手段の他端と前記第1の接続用パイプ
の他端との間に取り外し可能に接続した測定部位用パイ
プとを含むことを特徴とする血圧測定シミュレータが提
供される。
【0009】上記血圧測定シミュレータにおいて、好ま
しくは、前記容器、前記第1および第2の接続用パイ
プ、前記測定部位用パイプはそれぞれ透明な材料で形成
されていることを特徴とする。
【0010】また上記血圧測定シミュレータにおいて、
好ましくは、前記測定部位用パイプは、それぞれ透明な
材料で形成されていることを特徴とする。
【0011】また上記血圧測定シミュレータにおいて、
好ましくは、前記脈動発生手段は逆流防止弁付き手動ポ
ンプであることを特徴とする。
【0012】また上記血圧測定シミュレータにおいて、
好ましくは、前記測定部位用パイプは異なる複数個のも
のが用意され、それらのうちから一つが自由に選択使用
できるようにしたことを特徴とする。
【0013】また上記血圧測定シミュレータにおいて、
好ましくは、中央部に穴を有し、該穴を通って前記第2
のパイプを前記容器に接続可能にして、該容器をその上
に載置することができるようにした容器台をさらに含む
ことを特徴とする。
【0014】また上記血圧測定シミュレータにおいて、
好ましくは、前記測定部位用パイプの一定の長さを空間
に浮かせて固定、または載置して加圧するための手動式
加圧手段または枕状手段をさらに含むことを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明に
よる血圧測定シミュレータの実施の形態について述べ
る。図2は、本発明による血圧測定シミュレータの好適
な実施形態を示す構成図である。図で、1は容器、2は
容器を載置するための容器台、3は一端が容器1の側面
に形成された穴4に取り外し可能に接続された第1のパ
イプ、5は一端が容器台2の上板中央部に形成された穴
6を通り容器1の底部に形成された穴7に取り外し可能
に接続された第2のパイプ、8は一端がパイプ5の他端
に取り外し可能に挿入された脈動発生手段である逆流防
止弁付き手動ポンプ、9は両端がそれぞれパイプ3と手
動ポンプ9の他端に取り外し可能に接続された測定部位
用パイプである。これらの容器1、容器台2、第1およ
び第2のパイプ3、5、及び測定部位用パイプ9は、後
で述べる極薄軟質パイプを除いてすべて透明な物質、例
えば、シリコン樹脂、ポリビニール樹脂、あるいはナイ
ロン樹脂などでで作られている。また10は、パイプと
パイプを接続するためのジョイントである。
【0016】透明パイプを使用する理由は、血圧測定時
に血管内(すなわちパイプ内)で起きている現象を、目
視で観察できるようにするためである。手動ポンプ8に
よって作り出された水の脈流がパイプ内を通過するが、
測定部位用パイプ9に外圧を加えることによって、この
外圧が内圧の最高値よりも低く、内圧の最低値よりも高
い範囲内では、パイプ内の脈流が断続し、脈流の開始時
点で衝撃波が発生する。この状態は、図1について述ベ
たところと同じである。そしてこの状態は、水の中に浮
遊物質を混入させ、それを透明なパイプ中に流してその
動きを観察すれば、その様子を目視することができ、ま
た目で捉えた衝撃波による乱流発生の個所を聴診器20
(図2)を用いて聴音すれば、音の発生原因を明確に捉
えることができる。パイプは、ポンプから加圧し測定す
る部位までの距離が遠くなりすぎないように作成する必
要がある。遠すぎると水流の圧が低下し、音の発生状態
が悪くなるからである。望ましくは、測定部位がポンプ
から60〜70cm以内になるようにする。
【0017】図3、図4、図5、および図6はそれぞ
れ、容器1、容器台2、種々の測定部位用パイプ9、お
よび脈動発生手段である逆流防止弁付き手動ポンプ8を
詳細に示す斜視図である。
【0018】図3に示す容器1は、血液にシミュレート
する水などの液体(以下単に「水」という)をいれる部
材であり、図示するように、側部および底部にそれぞれ
穴4および7が形成されていて、パイプ3および5の一
端が、ゴム・ブッシュ等の適当な密閉部材を介して容器
1と結合されている。パイプ5の接続側、すなわち手動
ポンプの接続側の穴7を容器1の底部に設けた理由は、
そうすることによって、水を送る際に容器1内における
水圧を利用することができ、ポンプの操作が楽になり、
また、実験の際に容器中の水に入れる浮遊物がパイプ5
の方へ流れ易いからである。ちなみに、図3に示した矢
印は実験中水の流れる方向である。容器1は、透明であ
ることが好ましく、例えばポリエチレン樹脂、あるいは
ポリプロピレン樹脂のような物質で作られる。
【0019】図4に示す容器台2は、容器1を載置する
ためのもので、容器1をこの容器台2に載置することに
よって、容器1内の水の水圧を高める。容器台2の上部
には穴6があけられており、穴6は容器1の底部の穴7
と一致していて、穴7に結合させるパイプ5の端部を挿
通させるようになっている。容器台2の上部は、容器1
の下部に一致した形と大きさで段差6Aが作ってあり、
容器1を固定させるようになっており、また一側部には
パイプを通すための切り欠き6Bを設け、パイプ5を連
結したままで容器1を容器台2に載置出来るようになっ
ている。容器台2の材質はどのようなものであってもよ
い。
【0020】図5は、測定部位用パイプ9の種々の変形
である。図5の(a)と(b)とは二股に分かれたパイ
プの例であり、(c)、(d)、(e)が単一のパイプ
の例である。二股パイプを用いて実験するのは、次のよ
うな意味がある。すなわち、この測定部位のパイプが一
本であると、この部分を加圧したとき水の流れに対する
抵抗が大きくなり、手動ポンプを押すのに非常に大きな
力が必要となる。最終的にはポンプが可動しない状態に
なってしまい、血圧測定の条件とは異なる状態になって
しまうことがある。(脈流の断続は、心臓の動きの変化
のためではない。)この測定部位のパイプを二股にする
ことにより、二股の一方に加圧しても水は二股の他方に
逃げ道があるため、全体の流れには殆ど影響がなく、手
動ポンプによって脈流を起こし続けることができる。
【0021】また、測定部位用パイプ9の硬さも問題に
なる。すなわち、測定部位用パイプ9は人間の指の力で
中の流れを完全に止めることのできる程度の太さと軟度
をもっているものを使用する。しかし軟らかすぎると、
加える圧力の調整はしやすいが、衝撃波は弱くなるた
め、音が聞きとりにくい。音はパイプが硬いほど、パイ
プ壁に脈流がぶつかったときの衝撃波が強く、音の発生
がよいが、外から加える圧力調整が難しくなり、音の変
化が捉えにくくなる。
【0022】すなわち、測定部位用パイプ9に外から加
える圧力を変化させることによって、流れが止まってい
る段階から、外圧が内圧より僅かに下がり脈流が通じ音
が発生する最初の時点、そこから徐々に外圧を下げてい
き内圧が外圧にまさり流れの断続が消え、音が発生しな
くなる時点の変化を捉えさせる必要がある。
【0023】そのための圧力の調整の幅と、充分に聞き
わけられる音を発生させるという条件をもった軟度のパ
イプを測定部位用パイプ9に使用する。またこのパイプ
は、上記のようにシリコン樹脂、ナイロン樹脂製などで
あってよい。また、この測定部位用パイプ9には、極薄
の軟質パイプも用意する。天然ゴム製または極軟質のシ
リコン樹脂製などが適している。これは、音の聞き取り
には適していないが、学習者に人間の血管における脈圧
の感触を実感させることができ、パイプにに水を通した
状態での感触が、人間の脈に触れた時の感触と殆ど同じ
と感じさせることができる。また、このパイプに強い圧
力を加えた場合、パイプが風船状にふくらむ状態をつく
ることができ、弱い血管に圧力が高くかかった場合のシ
ミュレーションを行うこともできる。学習上、このシミ
ュレータは主として血圧測定の学習のごく初期の段階に
使うが、学習者に肉体の中のものを再現したことへの感
動と、血圧に対する興味を抱かせる意味で、重要な意味
をもつのである。
【0024】実際には、測定部位用パイプ9として、次
のような5種類の交換用パイプを準備することが望まし
い。 (1)2股型軟質パイプ (2)2股型極薄軟質パイプ、 (3)一本型軟質短寸パイプ (4)一本型軟質長寸パイプ (5)一本型極薄軟質パイプ このように準備したパイプを種々交換して実験すれば、
パイプの違いによる音の発生状況の違い、音質の違い等
を比較することができる。これは、血管の性状により、
血圧がどう変化し、測定時の音質にどう影響するか、と
いうことや、測定位置によって血圧がどう変化するかと
いうこと等のシミュレーションになる。
【0025】図6は脈動発生手段である逆流防止弁付き
手動ポンプ8を示している。11は逆流防止弁である。
手動ポンプ8を使用するのは次の理由による。すなわ
ち、ポンプ8(心臓を模している)の収縮、拡張と、そ
の時にパイプ9(血管を模している)内におこる現象と
の関係を、学習者が手動でポンプを収縮、拡張させると
いう自らの行動を通じて、はっきりと認識ができるよう
にするためである。このような手動ポンプ8を使用すれ
ば、収縮、拡張のリズムを自在に変化させられ、観察の
タイミング調整も容易であり、現象との因果関係がつか
みやすい。
【0026】図2に示す本発明の血圧測定シミュレータ
による学習は、次のように行なう。先ず各構成部材を図
2に示すように組み立てる。次に容器1に水を入れる。
次に逆流防止弁付き手動ポンプ8を作動させてすべての
パイプ内に水を充満させ、さらに手動ポンプ8を働かせ
ながらパイプ内に脈流を発生させる。聴診器20で聴音
しながら、測定部位用パイプ9のP点を指で押圧する。
P点の下流で水流が止まったことを目視して、さらにそ
れよりすこし強く押し、その後徐々に指による加圧をゆ
るめる。P点の下流に水流が再開した時点で、衝撃波が
発生し、聴診器20にその衝撃波により発生した音が聞
き取れる筈である。この音の発生した時点の外圧の強さ
が最高血圧に相当することを学習者に体験させ理解させ
るのである。次に、さらに指による加圧を減じてゆくと
今まで断続的に発生していた衝撃波が発生しなくなり、
聴診器20に音が聞こえなくなる。この時点の外圧の強
さが最低血圧に相当することを学習者に体験させて理解
させる。上記実験は、測定部位用パイプ9を種々交換し
てその状況を学習者に比較しながら検討させる。また浮
遊物を水の中に混入し、パイプの中の水の動きを観察す
ることによって、そこに何が起きているかを捉えさせる
ことができる。
【0027】図7は手動式加圧手段である目盛付き加圧
装置12の一実施例である。測定部位用パイプ9は上記
したように、学習者に自分の手で押圧させてもよいが、
図示のような加圧装置を用いて加圧させてもよい。図
で、13は固定台、14はハンドル、15は可動押え
板、16は固定押え板、17は目盛り板、18はフエル
トである。これは、手で測定部位用パイプ9を押圧する
かわりに、測定部位用パイプ9のP点付近を固定押え板
16と可動押え板15の間に挟み、ハンドル14で加圧
を加減するようになっている。可動押え板15はその下
側に溝が切ってあって、目盛り板17にまたがり、ハン
ドル14の回転に応じて目盛り板17上を移動できるよ
うになっている。これは可動押え板15が移動すると
き、ぐらつかないようにするためである。
【0028】また、この加圧装置12を使用すると、パ
イプを一定の長さ空間に浮かすことになるので、学習個
所のまわりにおける種々の作業によって生じる騒音、例
えばポンプ操作の音等を測定部位用パイプ9の測定点に
伝えるのを防止し、測定部位用パイプ9の加圧点のすぐ
下流に発生する衝撃波による音を聞き易くする効果があ
る。またこの加圧装置を使用することで、指で加圧する
必要がなくなり、学習者はポンプの作動と聴診器の操作
のみで音を聞くことができ、一人で学習することができ
る。
【0029】さらに、騒音防止手段として図8に示すよ
うな騒音伝達防止枕を使用すると、騒音が吸収され衝撃
波音はさらに聞きとりやすくなる。この枕は(a)に示
すように厚さTを約3cmとし、長さLを二股パイプが
載せられるような長さ、例えば15cmあるいはそれ以
上とする。この枕は、木綿綿を布製の袋にくるんで製作
すればよい。また、この枕は(b)で示すように2個を
1組として使うと便宜である。
【0030】
【発明の効果】看護婦を始めとする医療に従事するもの
にとっては、対象(主として患者)に向かって主体的に
働きかけて行動する力が非常に重要で、すべての学習行
動を通じて、それを育てていく必要がある。本発明によ
る血圧測定シミュレータは、上記したように、学習者の
発想、計画に応えるために、実験、観察の条件を変化さ
せることができるようにシミュレータの構成部材を部分
的に交換可能にし、特に、測定部位用パイプに種々の交
換用部品を用意した。また、用意したものだけでは学習
者の発想に応じきれない場合でも、学習者が容易に自分
自身の工夫でその部分の交換部品を作成できるよう、交
換部分の接続方法を容易にした。このように構成したの
で、本発明による学習用シミュレータを使って、学習者
自らに発想、計画、実現といった主体的な学習を行わせ
ることによって、主体的な行動姿勢が育つことが期待で
き、行動したことが、脳の回路として成立していくとい
う、脳行動学の理論が実現するものである。
【0031】より具体的に言えば、本発明によれば、次
のような効果を発揮することができる。すなわち、手動
ポンプ、透明容器、透明パイプ、ジョイントを組み合わ
せて結合することにより、心臓→血管、心臓←血管の循
環システムを模擬的につくり、血圧測定の際の血流の断
続による血管内部における衝撃波発生の様子とコロトコ
フ音を、手動で模擬的につくり出し、視覚及び聴覚によ
り観察することができ、またパイプの一部は、ジョイン
トを介して形状、性状(軟度、伸縮度)の異なるものと
交換して、パイプ内の圧力の条件等を変化させることが
でき、比較観察することができ、また循環システムを視
覚的にとらえることができ、さらにまた、心臓の脈動に
よって起こる血管内の脈圧のイメージを、視覚及び触覚
でとらえることができる。
【0032】血圧測定の方法は、血管に外圧を加えるこ
とにより血流の断続をおこし、その際の衝撃波により発
生する音を利用したものである。シミュレータ作成の上
で最も考慮した点は、血流の断続、衝撃波による乱流の
発生、そしてそれによる音の発生を、学習者自身の目、
耳で直接とらえさせるということである。そのため、情
報の加工されることになる機器、例えば、マイク、スピ
ーカを初め、コンピュータ等の電子機器は一切使用しな
いことを条件とした。また、血管に模したパイプについ
ては、測定部位においては二股とし、心臓から血管への
力の基本的な伝わり方の条件を変えないことも条件とし
た。これらの条件を満たすために、加圧装置、騒音防止
枕等を工夫し、また、パイプの軟度、材質、長さ、太さ
の条件を工夫した。
【図面の簡単な説明】
【図1】血圧測定の原理を説明するための線図である
【図2】本発明の血圧測定シミュレータの一実施例の全
体構成を示す構成図である。
【図3】本発明の血圧測定シミュレータの一構成部材で
ある容器を示す斜視図である。
【図4】本発明の血圧測定シミュレータの一構成部材で
ある容器台を示す斜視図である。
【図5】本発明の血圧測定シミュレータの一構成部材で
ある測定部位用パイプの交換部材を示す示す斜視図であ
る。
【図6】本発明の血圧測定シミュレータの一構成部材で
ある逆流防止弁付き手動ポンプを示す示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の血圧測定シミュレータに使用して便宜
な目盛付き加圧装置の一実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の血圧測定シミュレータに使用して便宜
な騒音伝達防止枕の使用状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 容器 2 容器台 3 第1のパイプ 4 穴 5 第2のパイプ 6 穴 7 穴 8 逆流防止弁付き手動ポンプ(脈動発生手段) 9 測定部位用パイプ 12 手動式加圧装置

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側面及び底面にパイプ接続用の穴をそれぞ
    れ形成した容器と、該容器の側面および底面に形成した
    前記穴に一端をそれぞれ取り外し可能に接続した第1お
    よび第2の接続用パイプと、該第2の接続用パイプの他
    端に一端を取り外し可能に接続した脈動発生手段と、該
    脈動発生手段の他端と前記第1の接続用パイプの他端と
    の間に取り外し可能に接続した測定部位用パイプとを含
    むことを特徴とする血圧測定シミュレータ。
  2. 【請求項2】前記容器、前記第1および第2の接続用パ
    イプ、前記測定部位用パイプはそれぞれ透明な材料で形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の血圧測定
    シミュレータ。
  3. 【請求項3】前記脈動発生手段は逆流防止弁付き手動ポ
    ンプであることを特徴とする請求項1または2記載の血
    圧測定シミュレータ。
  4. 【請求項4】前記測定部位用パイプは異なる複数個のも
    のを用意し、それらのうちからのものから一つを自由に
    選択使用できるようにしたことを特徴とする請求項1、
    2または3記載の血圧測定シミュレータ。
  5. 【請求項5】中央部に穴を有し、該穴を通って前記第2
    のパイプを前記容器に接続可能にして、該容器をその上
    に載置することができるようにした容器台をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の血圧
    測定シミュレータ。
  6. 【請求項6】前記測定部位用パイプの一定の長さを空間
    に浮かせて固定し加圧するための手動式加圧手段をさら
    に含むことを特徴とする請求項1、2、3、4または5
    記載の血圧測定シミュレータ。
  7. 【請求項7】前記測定部位用パイプの一定の長さを空間
    に浮かせて載置して加圧するための枕状手段をさらに含
    むことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載
    の血圧測定シミュレータ。
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