JP2704088B2 - ホイスト用ワイヤ固定装置 - Google Patents

ホイスト用ワイヤ固定装置

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JP2704088B2
JP2704088B2 JP24912692A JP24912692A JP2704088B2 JP 2704088 B2 JP2704088 B2 JP 2704088B2 JP 24912692 A JP24912692 A JP 24912692A JP 24912692 A JP24912692 A JP 24912692A JP 2704088 B2 JP2704088 B2 JP 2704088B2
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drum
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豊 廣瀬
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Toshiba Corp
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクレーン等に設けられて
いるホイストのワイヤを棒状体のように固定化するホイ
スト用ワイヤ固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クレーン等に設けられているホイストは
ワイヤおよびそのワイヤを巻回したり、繰り出したりす
るドラムと、このドラムを回転する電動機とから構成さ
れている。
【0003】ワイヤは先端部で被吊り物を掴持し、その
被吊り物を吊り上げたり、吊り下げたりして所定位置に
移動するものであるが、撓み性のため容易に変形し、ま
た回転に対して拘束力がない。
【0004】一般的に地上で被吊り物を吊り上げ、吊り
下し作業をする場合にはワイヤにわざわざ特別な加工を
施してワイヤを棒状に固定化し拘束力を与える必要はな
いし、そのワイヤ固定技術やその装置も知られていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ホイストのワイヤには
拘束力がないため、遠隔で被吊り物を正確な位置、たと
えば平面(X−Y)方向および回転方向の位置決めがで
きない。上記位置決めにはクレーンの操作を必要とする
が、上方から見下しながら下方の狭い位置に被吊り物を
ずらして設置するには困難を伴う。
【0006】たとえば沸騰水型原子炉に設けられている
燃料取替機に積載されているホイストは水中作業を行う
ためのもので、このホイストのワイヤの先端に被吊り物
として各種取扱治工具を取り付け、水面上から遠隔で取
扱作業を行う場合、位置決め等が非常に困難であり、作
業時間を要するとともに作業員の放射線被曝が多くなる
課題がある。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、ホイストのワイヤに平面(X−Y)方向およ
び回転方向に対して拘束力を付与でき、遠隔での位置決
めを容易かつ確実にできるようにしたホイスト用ワイヤ
固定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は被吊り物を掴持
し、かつほぼ等間隔にブロックを数珠つなぎしたホイス
ト用ワイヤと、このワイヤを巻回しかつ繰り出すホイス
トドラムと、このホイストドラムから繰り出される前記
ワイヤのブロック間にこまを取り付けるこま取り付けド
ラムと、このこま取り付けドラムにこまを送り込むこま
供給ドラムとからなり、前記こま供給ドラムの周面には
前記ワイヤのブロック間の間隔と等しい間隔に前記こま
を保持するこま保持部材を有し、前記こま取り付けドラ
ムには前記こま保持部材の間隔と等しい間隔にこま取り
腕が植設されてなることを特徴とする。
【0009】
【作用】ブロックを等間隔に数珠つなぎしたワイヤをホ
イストドラムから繰り出す。こま取り付けドラムからこ
まを送り出してワイヤのブロック間に自動的に取り付け
る。
【0010】すなわち、こま取り付けドラムはホイスト
ドラムと同期して回転し、順次こまをワイヤのブロック
間に取り付けていく。また、こま取り付けドラムと反対
側にはこま供給ドラムが設けられ、このこま供給ドラム
のこま保持ワイヤにこまを取り付けて、こま取り付けド
ラムのこまを取り付けてない腕に順次こまを供給してい
く。腕は腕動作機構によってこまのつかみ放しを行う。
【0011】こまにはピンが設けられており、このピン
をブロックに形成した溝に挿入してこまを固定する。す
なわち、こま取り付けドラムの腕につかまれた状態でピ
ンは引き込まれており、こまをワイヤに取り付けた後、
腕が離れるとピンは押し出され、ブロックの溝に挿入し
固定される。
【0012】こまを取り付けたワイヤは棒状体となって
固定化し、拘束(平面(X−Y)方向、回転方向)され
るため、遠隔操作時においても位置決めを確実かつ容易
に行うことができる。
【0013】
【実施例】図面を参照しながら本発明に係るホイスト用
ワイヤ固定装置の一実施例を説明する。図1は本実施例
におけるホイスト用ワイヤ固定装置の全体構造の配置状
態を示している。図1中符号1はホイスト用ワイヤで、
このワイヤ1には図2に部分的に拡大して示したように
あらかじめ複数のブロック2が所定の間隔3をもって数
珠つなぎされ、この間隔3内にそれぞれこま4が取り付
けられて一体化し棒状体となって固定される。なお、ワ
イヤ1の先端には被吊り物23が掴持される。ブロック2
の上下両端部には溝24が形成されている。
【0014】ブロック2を数珠つなぎしたワイヤ1はホ
イストドラム5に巻回されており、ホイストドラム5の
回転によりワイヤ1を繰り出したり、巻き戻したりする
ことができる。このホイストドラム5に隣接して周面に
腕6が等間隔に突設したこま取り付けドラム7が配設さ
れている。このホイストドラム5の上方には腕動作装置
8が配置されている。こま取り付けドラム7に隣接して
こま供給ドラム9が設けられている。
【0015】こま取り付けドラム7の腕6にはこま供給
ドラム9から送り込まれてくるこま4が引っ掛けられ
る。こま取り付けドラム7とこま供給ドラム9との配置
関係を部分的に拡大して図3に示す。
【0016】すなわち、図3から明らかなようにこま供
給ドラム9の周面にはこま保持ワイヤ10に取り付けられ
たこま保持プレート11が等間隔に設けられ、こま保持プ
レート11はこま取り付けドラム7の腕6と歯車が噛み合
うような状態に配列されている。また、ホイストドラム
5とこま取り付けドラム7とは上記と同様に歯車が噛み
合うような状態に配列されている。
【0017】こま4は図4から図7に記載したような構
造になっている。なお、図4はこま4の平面図、図5は
断面図、図6および図7は側面を一部断面で示してい
る。こま4は両端面に2個ずつの計4個のピン12および
両側面に1個ずつ計2個のノッチ13を有し、また一端か
ら中心部までにスリット14を有している。
【0018】このピン12とノッチ13との関係は図6およ
び図7から明らかなようにピン12とノッチ13との間にリ
ンク棒15を有し、ノッチ13の端面にノッチばね16が設け
られたものからなっている。図7に示したようにノッチ
13を押圧することによってノッチばね16は縮んで、リン
ク棒15は傾き、ピン12は引っ込んだ状態になる。
【0019】腕6は図8に示したように端部にこま4を
つかみ取る2本の剣先状こま取り部17が形成され、この
こま取り部17にこまつかみノブ18がノブばね19を介して
設けられている。こまつかみノブ18の外側面にはローラ
20が取り付けられている。こまつかみノブ18は腕動作装
置8により駆動される。
【0020】なお、図8はこま4を保持するためにこま
つかみノブ18が腕動作装置8により押し出されている状
態である。
【0021】腕動作装置8は図9に示したようにこま取
り付けドラム7の上方(図ではドラムの周面を一部分の
み示している)に配置され、腕動作装置8は腕動作ガイ
ド21と、この腕動作ガイド21の上下両端を拡開した折曲
部22とからなっている。
【0022】なお、図9は腕6が腕動作ガイド21を通行
(こま4を保持している)している状態と腕6が腕動作
ガイド21に進入前および通過している状態を示してい
る。
【0023】上記実施例において、ブロック2はホイス
トドラム5の巻き取り時にスムーズに巻き取られるよう
にホイストドラム5の曲面形状に合致する曲率の曲面に
形成されている。
【0024】こま4はブロック2の間隔3に隙間なく嵌
め込まれる寸法を有しており、ブロック2とはこま4か
ら押し出されるピン12により確実に結合する。
【0025】次に上記実施例の作用を説明する。ホイス
トドラム5に巻き取られているブロック2を有するワイ
ヤ1は繰り出されると、こま取り付けドラム7の腕6に
よってブロック2の間にこま4が嵌め込まれるようにし
て取り付けられる。こま取り付けドラム7はホイストド
ラム5に連動して同一回転で回転するよう制御され、自
動的にこま4をワイヤ1に取り付けていく。こま供給ド
ラム9から腕6に連続してこま4の供給を行う。
【0026】こま供給ドラム9もホイストドラム5およ
びこま取り付けドラム7に連動して同一回転で回転する
ように制御され、自動的にこま4をこま取り付けドラム
7の腕6に供給する。
【0027】こま4は4個のピン12をこま供給ドラム9
のこま保持プレート11に設けられた穴に挿入して取り付
けられ、こま供給ドラム9で均一に巻き取られる。
【0028】ホイストドラム5の回転に従いこま取り付
けドラム7の腕6のこまつかみノブ18により、こま4の
ノッチ13が押し込まれ、こま4のピン12がこま保持プレ
ート11に設けられた穴から引き抜かれ、こま4は腕6に
保持される。
【0029】こま取り付けドラム7の腕6はこま供給ド
ラム9の近傍からホイストドラム5の近傍までを覆って
いる腕動作ガイド21により、こま供給ドラム9のこま4
をつかむ。
【0030】この場合、こま取り付けドラム7とこま供
給ドラム9が取り合う位置になると、こま取り付けドラ
ム7の腕6がこま供給ドラム9のこま4に接続され、こ
ま取り付けドラム7の腕6のこまつかみノブ18が腕動作
ガイド21と接触するローラ20により内側に押し出され
る。
【0031】腕6の内側に押し出されたこまつかみノブ
18はこま4のノッチ13と取り合い、ノッチ13を押し込
む。ノッチ13は押し込まれたことにより、リンク棒15を
介してピン12を引き込む。ピン12が引き込まれたことに
よりこま4はこま供給ドラム9のこま保持プレート11か
ら外れ、こま供給ドラム9から切り放される。
【0032】こま供給ドラム9から切り放されたこま4
はこま取り付けドラム7の腕6に保持された状態でホイ
ストドラム5側に移動される。この間こま4は腕動作ガ
イド21によって押し出されたこま取り付けドラム7の腕
6のこまつかみノブ18により保持され続ける。
【0033】ホイストドラム5側に移動したこま4はこ
ま取り付けドラム7とホイストドラム5が取り合う位置
になると、こま4はブロック2を有するワイヤ1のワイ
ヤ1部分に接続され、こま取り付けドラム7の腕6のこ
まつかみノブ18が腕動作装置8から解放されるため腕6
の内側から引き込まれる。
【0034】腕6の内側から引き込まれたこまつかみノ
ブ18により、こま4のノッチ13も押し戻されるためリン
ク棒15を介してピン12は押し出される。押し出されたこ
ま4のピン12はブロック2に設けられた溝24に挿入さ
れ、こま4とブロック2は確実に固定される。
【0035】以上の操作により、こま4とブロック2付
きワイヤ1は一体化された棒状体となって、繰り出され
固定化する。なお、巻き取り操作は繰り出し操作と逆の
手順によって行えばよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、ホイストのワイヤには
平面(X−Y)方向および回転方向に拘束力が与えられ
るためワイヤによる遠隔での位置決めが容易かつ確実に
できる。したがって、被吊り上げ物を遠隔で正確な位置
に設置することが可能となる。
【0037】このため、BWRの燃料取替機上でのホイ
ストを使用した遠隔作業時のような場合においても、確
実および容易な位置決めが可能となるため、作業時間が
短縮され、作業員の放射線被曝低減にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホイスト用ワイヤ固定装置の一実
施例を概略的に示す装置配置図。
【図2】図1におけるワイヤおよびブロック間にこまを
取り付けた状態を部分的に示す正面図。
【図3】図1におけるこま供給ドラムとこま取り付けド
ラムとの関係を部分的に拡大して示す正面図。
【図4】図1におけるこまを示す正面図。
【図5】図1におけるこまを示す断面図。
【図6】図1におけるこまのピンが突出した状態を一部
側面で示す断面図。
【図7】図6の状態からピンが引っ込んだ状態を一部側
面で示す断面図。
【図8】図3におけるこま取り付けドラムの腕を一部断
面で示す平面図。
【図9】図3におけるこま取り付けドラムの腕動作装置
を示す平面図。
【符号の説明】
1…ワイヤ、2…ブロック、3…間隔、4…こま、5…
ホイストドラム、6…腕、7…こま取り付けドラム、8
…腕動作装置、9…こま供給ドラム、10…こま保持ワイ
ヤ、11…こま保持プレート、12…ピン、13…ノッチ、14
…スリット、15…リンク棒、16…ノッチばね、17…こま
取り部、18…こまつかみノブ、19…ノブばね、20…ロー
ラ、21…腕動作ガイド、22…折曲部、23…被吊り物、24
…溝。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被吊り物を掴持し、かつほぼ等間隔にブ
    ロックを数珠つなぎしたホイスト用ワイヤと、このワイ
    ヤを巻回しかつ繰り出すホイストドラムと、このホイス
    トドラムから繰り出される前記ワイヤのブロック間にこ
    まを取り付けるこま取り付けドラムと、このこま取り付
    けドラムにこまを送り込むこま供給ドラムとからなり、
    前記こま供給ドラムの周面には前記ワイヤのブロック間
    の間隔と等しい間隔に前記こまを保持するこま保持部材
    を有し、前記こま取り付けドラムには前記こま保持部材
    の間隔と等しい間隔にこま取り腕が植設されてなること
    を特徴とするホイスト用ワイヤ固定装置。
JP24912692A 1992-09-18 1992-09-18 ホイスト用ワイヤ固定装置 Expired - Lifetime JP2704088B2 (ja)

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JPH06101182A JPH06101182A (ja) 1994-04-12
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