JP2701782B2 - ショートバックファイア型アンテナ - Google Patents

ショートバックファイア型アンテナ

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JP2701782B2
JP2701782B2 JP7083278A JP8327895A JP2701782B2 JP 2701782 B2 JP2701782 B2 JP 2701782B2 JP 7083278 A JP7083278 A JP 7083278A JP 8327895 A JP8327895 A JP 8327895A JP 2701782 B2 JP2701782 B2 JP 2701782B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ショートバックファイ
ア型アンテナに関し、特に、一次放射給電部の構成を簡
単にし、同一特性のアンテナを精度よく、容易に量産す
ることができるショートバックファイア型アンテナに関
する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来のショートバックファイア型
アンテナについて、図6を参照しつつ説明する。図6は
従来の一般的なショートバックファイア型アンテナを示
すものであり、同図(a)は斜視図、同図(b)は側面
断面図である。
【0003】同図に示すように、従来のショートバック
ファイア型アンテナは、周縁部にリム111を形成した
大反射板110と、この大反射板110の中央に立設さ
れた給電部121,この給電部121の先端に取り付け
られた放射部122,及び,支持部材123を介して放
射部122の電波放射側に配置された小反射板124か
らなる一次放射給電部120とを備えた構成となってい
た。
【0004】ここで、給電部121は、図示しないバラ
ン回路と、このバラン回路を包囲する金属円筒によって
形成してあった。このバラン回路は、給電接続部121
aに接続される給電用の同軸線路(図示せず)と放射部
122との整合器的役割を果たすものである。
【0005】また、従来のショートバックファイア型ア
ンテナでは、図6(b)に示すように、給電部121の
長さl5 ,放射部122と小反射板124との間の間隔
7及びリム111の長さl8 を、アンテナから放射さ
れる電波の空間波長λの約1/4に固定していた。さら
に、放射部122の長さl6 によって使用する周波数を
決定していた。
【0006】上記構成からなる従来のショートバックフ
ァイア型アンテナでは、給電部121の給電接続部12
1aから放射部122に給電し、放射部122を励振さ
せて電波を放射させ、この電波を小反射板124と大反
射板110の間に閉じ込めて共振現象を生じさせてい
た。そして、このような電波の共振現象によって高い開
口効率を得ることができた。
【0007】なお、上述したショートバックファイア型
アンテナに類似する技術としては、特開昭57−465
06号及び特開昭57−64912号に提案されている
ものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のショートバックファイア型アンテナでは、一次放射
給電部120を、それぞれ独立した部材からなる給電部
121,放電部122,支持部材123及び小反射部1
24によって形成してあったため、構成が複雑であり、
図6(b)に示す長さl5 〜l8 に誤差が生じないよう
精度よく組み立てないと、組み立てた個々のアンテナの
特性にばらつきが生じてしまうという問題があった。
【0009】このため、従来のショートバックファイア
型アンテナでは、組立工程の終了後、組み立てた個々の
アンテナについて、それぞれバラン回路を調整して所望
の特性を得なければならず、アンテナの完成までに多大
な手間と費用を要し、量産性が悪く、また、アンテナが
コスト高となってしまうという問題もあった。
【0010】ここで、従来から一次放射給電部を部分的
にプリント化して、構成の簡素化及び量産性の向上を図
ったショートバックファイア型アンテナがあった。
【0011】例えば、特開昭58−134508号で
は、放電部を誘電体基板上にプリント化した構成のショ
ートバックファイア型アンテナが提案されている。しか
し、このショートバックファイア型アンテナでは、たと
え放電部をプリント化してあったとしても、一次放射給
電部を形成する給電部,前記放電部及び小反射板が別個
独立の部材であることに変わりなく、上述した問題は何
ら解決されない。
【0012】また、特開昭58−134510号では、
複数の給電部及び放電部を誘電体基板上にプリント化
し、各放電部上にそれぞれ支持体を介して各小反射板を
配置してアレーアンテナを形成した構成のショートバッ
クファイア型アンテナが提案されている。
【0013】しかし、このショートバックファイア型ア
ンテナでは、前記小反射板が別個独立の部材であったた
め、前記小反射板と前記放電部の間隔に精度が求めら
れ、組立時に、この間隔に誤差が生じると、アンテナ特
性にばらつきが生じてしまう。ここで、前記小反射板と
前記支持体及び前記放電部の固定手段として、ねじ止め
又は接着等が考えられるが、いずれの固定手段によって
も、前記小反射板と前記放電部の間隔に多少の誤差が生
じることは避けられなかった。
【0014】特に、複数の前記小反射板と前記放電部等
によりアレーアンテナを形成する構成としてあるので、
各小反射板と放電部の間隔に誤差が生じてしまう可能性
が高く、これらの間隔を調整するには、上述した従来の
ショートバックファイア型アンテナの何倍もの手間と時
間がかかることとなる。
【0015】また、このショートバックファイア型アン
テナでは、複数の前記給電部と前記放射部をプリント化
した誘電体基板,複数の前記支持体及び前記小反射板を
別個に作成しなければならなかった。
【0016】したがって、特開昭58−134510号
のショートバックファイア型アンテナでは、構成を簡単
化することはできるが、小反射板を別個独立としたこ
と、及び、アレーアンテナであることにより、その製造
に多大な手間と時間を要し、量産性が悪く、アンテナが
コスト高になるという問題を依然として解決することが
できなかった。
【0017】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たものであり、一次放射給電部の構成を簡単にし、同一
特性のアンテナを精度よく、容易に量産することができ
るショートバックファイア型アンテナの提供を目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のショートバックファイア型アンテナ
は、周縁部にリムを形成した大反射板と、誘電体基板,
この誘電体基板の表面及び裏面に印刷した薄膜導体によ
って形成した給電部及び放電部からなるプリンテッドダ
イポール,及び,前記誘電体基板の表面又は裏面でかつ
前記プリンテッドダイポールより電波の放射側に印刷し
た薄膜導体によって形成した小反射部を有し、前記大反
射板に立設された一次放射給電部とを有し、前記一次放
射給電部が、前記プリンテッドダイポールと前記小反射
部とをそれぞれ印刷した二枚の誘 電体基板を、互いのプ
リンテッドダイポールどうし及び小反射部どうしが直交
するように組み合わせた備えた構成としてある。
【0019】本発明のショートバックファイア型アンテ
ナによれば、円偏波を発生させることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例に係るショートバック
ファイア型アンテナについて、図面を参照しつつ説明す
る。
【0021】図1及び図2は(直線偏波を発生する)
ョートバックファイア型アンテナを示すものであり、図
1(a)は斜視図、図1(b)は側面断面図、また、図
2(a)は正面図、図2(b)は背面図である。さら
に、図3は上記ショートバックファイア型アンテナの一
次放射給電部を示すものであり、同図(a)は表面図、
同図(b)は裏面図である。
【0022】図1(a),(b)及び図2(a),
(b)において、10は大反射板であり、周縁部にリム
11が形成してある。このリム11の長さl1 は、本ア
ンテナから放射される電波の空間波長λの約1/4とし
てある。
【0023】なお、このリム11の長さl1 は、約λ/
4であることが望ましいが、下記放電部22c,22d
及び/又は小反射部23の、誘電体基板21の幅方向の
長さl4 (図3参照)を調整することによって、多少変
動させることができる。
【0024】また、大反射板10の中央部にはスリット
12が形成してあり、このスリット12には一次放射給
電部20が挿設してある。
【0025】この一次放射給電部20は、図3(a),
(b)に示すように、誘電体基板21と、この誘電体基
板21の表面及び裏面に印刷した薄膜導体によって連続
的に形成した給電部22a,22b及び放電部22c,
22dからなるプリンテッドダイポール22と、誘電体
基板21の表面で、かつ、放電部22cより電波の放射
側に印刷した薄膜導体によって形成した小反射部23と
で構成してある。
【0026】また、図3(b)に示すように、誘電体基
板21裏面の大反射板10からはみ出す部分には、GN
Dパターン24が形成してある。
【0027】ここで、GNDパターン24の端部から放
電部22c,22dまでの給電部22a,22bの長さ
2 ,及び,放電部22cから小反射部23までの間隔
3は、それぞれ空間波長λの約1/4としてある。
【0028】さらに、誘電体基板21の端部には、給電
部22a及びGNDパターン24と接続される給電接続
部25が設けてある。この給電接続部25は、図示しな
い給電用の同軸線路をこれら給電部22a及びGNDパ
ターン24に接続するためのものである。
【0029】上記構成からなる本実施例のショートバッ
クファイア型アンテナでは、給電接続部25及び給電部
22a,22bを介して、放電部22c,22dに電流
を供給すると、放電部22c,22dが励振して電波を
放射する。この電波は、誘電体基板21を通じて小反射
部23に到達し、その後、小反射部23と大反射板10
の間で共振現象が生じ、アンテナから直線偏波が放射さ
れる。
【0030】図4に示すショートバックファイア型アン
テナは、一次放射給電部20の誘電体基板21上に、二
つのプリンテッドダイポール22,22と小反射部23
a,23bとを印刷し、アレーアンテナを形成した構成
としてある。
【0031】このような構成によれば、アンテナの利得
を向上させることができる。また、一次放射給電部20
の各部を全てプリント化した構成としてあるので、アレ
ーアンテナを形成した場合でも、アンテナを容易かつ精
度よく量産することができる。
【0032】次に、本発明の実施例に係るショートバッ
クファイア型アンテナについて、図5を参照しつつ説明
する。図5は本発明の実施例に係るショートバックファ
イア型アンテナの一次放射給電部を示す部分斜視図であ
る。
【0033】このショートバックファイア型アンテナ
は、一次放射給電部20を、プリンテッドダイポール2
2と小反射部23とをそれぞれ印刷した二枚の誘電体基
板21a,21bを互いのプリンテッドダイポール22
どうし及び小反射部23どうしが直交するように組み合
わせた構成としてある。
【0034】上述した第一及び第二実施例のショートバ
ックファイア型アンテナは、直線偏波を発生する構成で
あったが、このような構成からなる第三実施例のショー
トバックファイア型アンテナによれば、誘電体基板21
a,21bの各放射部22c,22dの給電位相を90
°ずらすことによって、円偏波を発生させることが可能
となる。
【0035】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のショー
トバックファイア型アンテナによれば、一次放射給電部
の各部を全てプリント化した構成としたことによって、
一次放射給電部の構成を簡単にすることができ、同一特
性のアンテナを精度よく、容易に量産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するためのショートバックファイ
ア型アンテナを示すものであり、同図(a)は斜視図、
同図(b)は側面断面図である。
【図2】上記ショートバックファイア型アンテナを示す
ものであり、同図(a)は正面図、同図(b)は背面図
である。
【図3】上記ショートバックファイア型アンテナの一次
放射給電部を示すものであり、同図(a)は表面図、同
図(b)は裏面図である。
【図4】本発明を説明するためのショートバックファイ
ア型アンテナを示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例に係るショートバックファイア
型アンテナの一次放射給電部を示す部分斜視図である。
【図6】従来の一般的なショートバックファイア型アン
テナを示すものであり、同図(a)は斜視図、同図
(b)は側面断面図である。
【符号の説明】 10 大反射板 11 リム 12 スリット 20 一次放射給電部 21,21a,21b 誘電体基板 22 プリンテッドダイポール 22a,22b 給電部 22c,22d 放射部 23,23a,23b 小反射部 24 GNDパターン 25 給電接続部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周縁部にリムを形成した大反射板と、 誘電体基板,この誘電体基板の表面及び裏面に印刷した
    薄膜導体によって形成した給電部及び放電部からなるプ
    リンテッドダイポール、及び、前記誘電体基板の表面又
    は裏面でかつ前記プリンテッドダイポールより電波の放
    射側に印刷した薄膜導体によって形成した小反射部を有
    し、前記大反射板に立設された一次放射給電部とを有
    し、 前記一次放射給電部が、前記プリンテッドダイポールと
    前記小反射部とをそれぞれ印刷した二枚の誘電体基板
    を、互いのプリンテッドダイポールどうし及び小反射部
    どうしが直交するように組み合わせてあることを 特徴と
    するショートバックファイア型アンテナ。
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