【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度チタン材、さらに
詳しくは、半導体素子の表面に配線網を形成する際に用
いる材料として有用な薄膜形成用高純度チタン材、それ
を用いてなるターゲットおよび薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の半導体素子の表面には、その使用
目的に応じて導電性金属材料を用いて複雑模様の配線網
が形成されている。この配線網を形成するためには、通
常、まず半導体素子の表面に例えばスパッタ法を適用し
てa−Si,Al,Auなどの導電性金属の薄膜を形成
し、その後、この薄膜に所定のエッチング処理を施して
所望する配線回路以外の部分を除去して配線網を残置せ
しめるのである。
【0003】ところで、近年素子の軽薄短小化が勧めら
れているが、その一環として配線網を濃密に形成する、
つまり回路幅を狭小にしたり、回路の厚みを薄くしたり
する努力がなされており、その集積度は向上している。
【0004】このように半導体素子における集積度が向
上していくと、用いた配線材料の配線抵抗による信号の
遅延問題が生起したり、または、その材料が低融点であ
った場合には素子の作動時に配線網における抵抗発熱に
よって材料の融解現象が起こるという問題が生じはじめ
る。
【0005】このようなことから、配線材料としての薄
膜としては、高融点であると同時に低抵抗であり、また
LSI,VLSI,ULSIのプロセスを大幅に変更す
ることが不要である材料が強く要望されている。
【0006】そのような材料として、Mo,W,Taと
ならんでTiが注目されている。
【0007】一方、半導体素子の表面に配線網を形成す
る前段の工程である導電性金属膜の形成工程にはスパッ
タ法が適用されている。
【0008】この方法は、半導体素子の表面に形成すべ
き薄膜の構成材料からなるターゲットに所定のイオン種
を入射してターゲット構成材料を叩き出しこれを半導体
素子表面に被着せしめる方法である。
【0009】このスパッタ法の適用に際しては、上記し
たような金属材料でスパッタ用のターゲットを製造する
ことが必要である。
【0010】すなわち、Tiの配線網を形成するときに
は、ターゲットにTi材を用いるのである。この場合の
Ti材は高純度であることが必須条件となる。
【0011】例えば、Ti材に不純物として酸素が含有
されている場合には、Ti材自体がもろくなり、形成さ
れた薄膜の電気抵抗が大きくなって配線網の溶断などの
事故が多発しはじめ、Fe,Ni,Crのような重金属
はVLSIなどと形成された薄膜との界面接合部におけ
るリーク現象の原因を構成し、Na,Kのようなアルカ
リ金属はVLSIなどのSi中を容易に遊動して素子特
性を劣化させるからである。またU,Thはそれらの放
射するα線により素子がダメージを受け結局は素子の動
作信頼性が著しく低下するのである。
【0012】ところで、Ti材の製造方法としては現在
のところ、次の3つの方法が広く適用されている。
【0013】第1の方法は、TiCl4 のようなTi化
合物を、Na,K,Mgのような活性金属で熱還元する
方法で、クロール( Kroll)法,フンター(Hunter)法
と呼ばれている。
【0014】第2の方法は、TiI4 のようなTi化合
物を熱分解する方法で、アイオダイド(Iodide)法と呼
ばれている。
【0015】第3の方法は、例えばTiCl4 あるいは
K2 TiF6 などを溶融塩電解する方法である。
【0016】このようにして製造されたTi材は、通常
スポンジ状または針状をしているので、一般には、次に
このTi材を例えば10-2〜10-3Torrの真空中でアーク溶
解してインゴットとし、それをターゲットとして使用す
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の製造方法で製造されたTi材は、いずれもその
純度は2N〜3N(99%〜99.9%)程度であり、64Kビ
ット用のスパッタ用のターゲットとしては使用できる
が、 256Kビット、1Mビット、さらには4Mビット以
上の場合には配線材料などに用いられる薄膜のターゲッ
ト材としては不適当である。
【0018】すなわち、前述したようにTi材中の各不
純物は少なければ少ないほど配線材料としては好適であ
り、例えば4Mビット以上のLSI用の配線材料を考え
た場合、酸素は250ppm以下、重金属は 10ppm以下、アル
カリ金属は0.1ppm以下であることを必要とすることが見
出されたが、上記したような従来の工業的方法ではこの
ように高純度Ti材の製造が極めて困難であった。
【0019】このようなTi材の不純物の影響を示すも
のとして残留抵抗比(RRR273)が挙げられる。す
なわち、金属を低温に冷却すると熱振動による電気抵抗
分が消えて本来ならば抵抗は零になるはずであるが、不
純物によって抵抗分(ρ0 )が残る。これが残留抵抗で
ある。温度(T)= 273°Kの時の抵抗分(ρ273 )と
の比であるRRR273=ρ273 /ρ0 が大きいほど、
残留抵抗が少なく純度が優れていることを示すが、従来
の製造方法により得られたTi材のRRR273は40以
下と低いものであり、不純物元素が多いことが確認され
る。
【0020】さらに、従来においては上記のように高純
度Ti材の製造が極めて困難であったために、それを形
成した薄膜においても十分な特性を有するものが得られ
てはいなかった。
【0021】本発明は、配線材料としてのTi材におけ
る上記した問題を解決し、素子機能に悪影響を及ぼす不
純物元素の含有量が極めて少ない高純度Ti材、それを
用いてなるターゲットおよび薄膜を提供することを目的
とする。
【0022】
【課題を解決するための手段と作用】本発明者らは、上
記目的達成すべく前述した各製造方法につき鋭意検討を
加えた結果、鉱石から得られたスポンジ状または針状の
Ti材をアーク溶解して鋳造すると、たとえそのTi材
が高純度のものであっても得られたインゴットにおい酸
素含有量が増加するという事実を見出した。具体的に
は、酸素は1回のアーク溶解で 200〜300ppmの増量であ
る。
【0023】この新たな知見に基づきさらに研究を進
め、溶融塩電解法で針状Ti材を製造し、このTi材を
アーク溶解法に代えて電子線溶解法(EB法)で5×10
-5mbar以下の高真空下において、かつその際の溶解速度
を1.75〜 2.3kg/hrとして溶解してインゴットにする
と、このインゴットは前述した酸素の汚染はなく;F
e,Ni,Crなどの重金属;Na,Kなどのアルカリ
金属の含有量が極めて少なく、残留抵抗比RRR273
が高くなり、それを用いて形成されてなるターゲットお
よび薄膜はLSI,VLSI,ULSIなどの配線材料
として有用であるとの事実を見出し本発明の高純度Ti
材を開発するに至り、上記不純物が減少し残留抵抗比R
RR273が高い薄膜形成用高純度Ti材、それを用い
てなるターゲットおよび薄膜を初めて得るに至った。
【0024】すなわち、本発明の第1の発明である薄膜
形成用高純度Ti材は、残留抵抗比RRR273が45
以上であることを特徴とし、本発明の第2の発明である
ターゲットは前記高純度Ti材を用いて形成されてなる
ことを特徴とし、さらに本発明の第3の発明である薄膜
は前記高純度Ti材を用いて形成されてなることを特徴
としてなるものである。
【0025】このような残留抵抗比RRR273が45
以上の高純度Ti材の具体的不純物量としては、酸素含
有量250ppm以下(好ましくは200ppm以下);Fe,N
i,Crの各元素の含有量 10ppm以下;Na,Kの各元
素の含有量0.1ppm以下;残部がTiおよびその不可避不
純物である。
【0026】本発明の高純度Ti材は、例えば次のよう
にして製造することができる。
【0027】まず最初に、溶融塩電解法によって針状T
iを製造する。Ti原料としては例えばK2 TiF6 ,
TiO2 ,TiCl4 などを用いることが好ましい。電
解浴してはK2 TiF6 −NaClなとが好ましく、ま
た電解温度は 730〜 755℃、電圧 6.0〜 8.0Vが好適で
ある。
【0028】このような条件下で溶融塩電解することに
より、通常は酸素 100〜160ppm;Fe,Cr,Niがそ
れぞれ0.75〜6ppm ;Na,Kがそれぞれ96〜325ppmで
ある針状Tiが得られる。
【0029】得られた針状Tiは、次に外部からの汚染
を防止しながらEB溶解炉に挿入される。上記の溶融塩
電解法で得られた針状Tiを通常はプレスでコンパクト
化し、これを電極としてEB溶解することが考えられる
が、その場合は工具との接触、コンパクト時の変形で汚
染するので、本発明の高純度Ti材を得るためには、こ
の外部汚染を防止するために針状Tiをそのまま真空中
でバイブレーター式グラニュー投入した後、EB溶解を
実施することが必要である。
【0030】EB溶解においては、炉内を5×10-5mbar
以下の真空度に保持し、かつフレオンバッフルで拡散ポ
ンプオイルの炉内への混入を防止しつつ、針状TiのE
B溶解を行う。EB溶解時における操作条件は、Na,
Kの精製効果や酸素の汚染吸収を考慮して、溶解速度は
1.75〜 2.3kg/hrとすることが好ましい。
【0031】この過程で、通常アーク溶解法を適用した
ときに生起する酸素含有量の増加という問題は真空排気
のコンダクタンスの大幅な改善によりなくなり、得られ
たEB鋳造材において酸素は250ppm以下に抑制されたま
までNa,Kが大幅に減少し、また他の不純物元素も減
少することはあれ増加することはなくなることにより、
その残留抵抗比RRR273は45以上となる。
【0032】したがって、本発明においては上記のよう
な高純度Tiを初めて得るに至り、それを用いて形成さ
れたターゲット、さらにそれを用いて形成されたLS
I,VLSI,ULSIなどの配線材料として用いられ
る薄膜としても酸素の汚染がなく、Fe,Ni,Crな
どの重金属;Na,Kなどのアルカリ金属の含有量が極
めて少ない高純度の薄膜を得ることができる。
【0033】
【実施例】電解浴:K2 TiF6 −NaCl(重量比、
K2 TiF6 16%、NaCl84%)、電解温度 755℃、
電流 200A、電圧80Vで溶融塩電解して酸素含有量 100
〜160ppm、Fe 10ppm以下、Cr 18ppm以下、Ni約1
ppm 、Na約325ppm、K約175ppmの針状Ti材を製造し
た。
【0034】このTi材をそのままグラニュー投入機に
挿入し、真空中で外部汚染を防止しながら真空下でEB
溶解炉に投入した。炉内を1×10-5mbarの高真空にし、
フレオバッフルで拡散ポンプオイルの混入を防ぎ、20k
V、フィラメント電流 1.3〜1.5A、EB出力26〜30k
W、溶解速度2kg/hrの条件でEB溶解して、直径80mm
のインゴットを製造した。
【0035】これを鍛造しスパッタターゲットとに形成
した後、ULSI用薄膜に用いた。
【0036】得られたインゴットの元素分析を行い、そ
の結果を表1に示した。
【0037】同様の針状Ti材を真空度8×10-4mbarの
アーク溶解で鋳造してインゴット(比較例1)とし、こ
のインゴットの分析結果も併記した。
【0038】また、四塩化チタン(TiCl4 )をマグ
ネシウムで還元して得られたスポンジ上Ti、すなわち
クロール法により製造された粗Tiをアーク溶解で鋳造
してインゴット(比較例2)とし、このインゴットの分
析結果も併記した。
【0039】また、四ヨウ化チタン(TiI4 )をアイ
オダイド法を用いて熱分解し、得られたクリスタルTi
(比較例3)を用いて、この分析結果も併記した。
【0040】
【表1】次に参考のために、実施例のTi材,比較例1のTi
材,比較例3のTi材および市販のTi材(酸素含有量
1000ppm)につき、それぞれ表面硬さ(ヴィッカース硬
さ:Hv)を測定し、各値と酸素含有量( ppm)との関
係を図1に示した。
【0041】上記表1から明らかなように、本発明のT
i材は他のTi材に比較し高純度であると共に、図1か
ら明らかなようにLSI,VLSI,ULSIなどの配
線材として必要な柔らかさを有している。
【0042】さらに、残留抵抗比RRR273と不純
物、特に問題となる酸素含有量( ppm)との関係を図2
に示すと共に、本発明のTi材,比較例2のTi材およ
びJIS1級相当のTi材の残留抵抗比RRR273を
示した。
【0043】この図2から明らかなように本発明のTi
材は残留抵抗比RRR273が45以上であり純度が優
れている。
【0044】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
は不純物元素の含有量が極めて少ない高純度Ti材、そ
れを用いてなるターゲットおよび薄膜薄膜形成用Ti材
を提供することができる。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a high-purity titanium material, and more particularly, to a high-purity titanium material useful for forming a wiring network on the surface of a semiconductor device. The present invention relates to a pure titanium material, a target and a thin film using the same. 2. Description of the Related Art A wiring network having a complicated pattern is formed on the surface of various semiconductor elements by using a conductive metal material according to the purpose of use. In order to form this wiring network, first, a thin film of a conductive metal such as a-Si, Al, or Au is first formed on the surface of a semiconductor element by, for example, a sputtering method. An etching process is performed to remove portions other than the desired wiring circuit, thereby leaving a wiring network. In recent years, it has been recommended to reduce the size and size of elements.
In other words, efforts have been made to reduce the circuit width and the circuit thickness, and the degree of integration has been improved. [0004] As the degree of integration in a semiconductor device increases in this way, a signal delay problem occurs due to the wiring resistance of the wiring material used, or the device has a low melting point if the material has a low melting point. During operation, the problem of material melting phenomena occurring due to resistive heating in the wiring network begins to arise. [0005] Accordingly, there is a strong demand for a thin film as a wiring material that has a high melting point and a low resistance, and does not require a drastic change in LSI, VLSI, and ULSI processes. Have been. As such a material, Ti has attracted attention along with Mo, W, and Ta. On the other hand, a sputtering method is applied to a step of forming a conductive metal film, which is a step prior to forming a wiring network on the surface of a semiconductor element. In this method, a predetermined ion species is incident on a target made of a constituent material of a thin film to be formed on the surface of a semiconductor element, the target constituent material is beaten out, and the target material is deposited on the surface of the semiconductor element. In applying this sputtering method, it is necessary to manufacture a sputtering target from the above-mentioned metal material. That is, when forming a Ti interconnection network, a Ti material is used as a target. In this case, it is an essential condition that the Ti material has high purity. For example, when oxygen is contained as an impurity in the Ti material, the Ti material itself becomes brittle, the electrical resistance of the formed thin film increases, and accidents such as melting of the wiring network begin to occur frequently. Heavy metals such as Fe, Ni, and Cr constitute a cause of a leak phenomenon at an interface junction between a VLSI and a formed thin film, and alkali metals such as Na and K easily move in Si such as a VLSI. This degrades the element characteristics. In U and Th, the elements are damaged by the radiated α-rays, and eventually, the operation reliability of the elements is significantly reduced. By the way, at present, the following three methods are widely applied as methods for producing a Ti material. The first method is a method of thermally reducing a Ti compound such as TiCl 4 with an active metal such as Na, K and Mg, which is called a Kroll method or a Hunter method. I have. The second method is a method of thermally decomposing a Ti compound such as TiI 4 , which is called an iodide method. The third method is a method of electrolyzing molten salt of, for example, TiCl 4 or K 2 TiF 6 . Since the Ti material thus manufactured is usually in the form of a sponge or a needle, the Ti material is generally arc-melted in a vacuum of, for example, 10 −2 to 10 −3 Torr. And then use it as a target. However, the Ti materials manufactured by the above-described conventional manufacturing methods have a purity of about 2N to 3N (99% to 99.9%), and are used for 64K bits. Can be used as a sputtering target, but when it is 256 Kbits, 1 Mbits, or even 4 Mbits or more, it is not suitable as a thin film target material used as a wiring material. That is, as described above, the smaller the amount of each impurity in the Ti material, the more suitable as a wiring material. For example, considering a wiring material for an LSI of 4 Mbits or more, oxygen is 250 ppm or less and heavy metal is 250 ppm or less. It has been found that it is necessary to be 10 ppm or less and the alkali metal is required to be 0.1 ppm or less. However, it is extremely difficult to produce a high-purity Ti material in the conventional industrial method as described above. The residual resistance ratio (RRR273) is an example of the influence of the impurities of the Ti material. That is, when the metal is cooled to a low temperature, the electric resistance due to the thermal vibration disappears and the resistance should normally be zero, but the resistance (ρ 0 ) remains due to impurities. This is the residual resistance. As the ratio of the resistance component and ([rho 273) when the temperature (T) = 273 ° K RRR273 = ρ 273 / ρ 0 is large,
It shows that the residual resistance is small and the purity is excellent, but the RRR 273 of the Ti material obtained by the conventional manufacturing method is as low as 40 or less, confirming that there are many impurity elements. Further, conventionally, as described above, since it was extremely difficult to produce a high-purity Ti material, a thin film formed therefrom was not obtained with sufficient characteristics. The present invention solves the above-mentioned problems in the Ti material as a wiring material, and provides a high-purity Ti material having an extremely small content of impurity elements that adversely affect the device function, and a target and a thin film using the same. The purpose is to do. The present inventors have made intensive studies on each of the above-mentioned production methods in order to achieve the above object, and as a result, have found that sponge-like or needle-like Ti obtained from ore is obtained. It has been found that when the material is arc-melted and cast, the oxygen content in the obtained ingot increases even if the Ti material is of high purity. Specifically, oxygen is increased by 200 to 300 ppm in one arc melting. Based on this new knowledge, further research was conducted, and a needle-shaped Ti material was produced by a molten salt electrolysis method, and this Ti material was replaced with an arc melting method by an electron beam melting method (EB method) at 5 × 10 5.
When melted into an ingot under a high vacuum of -5 mbar or less and a dissolution rate at that time of 1.75 to 2.3 kg / hr, the ingot does not have the oxygen contamination described above;
e, heavy metals such as Ni and Cr; extremely low content of alkali metals such as Na and K, and a residual resistance ratio RRR273.
And the fact that a target and a thin film formed using the same are useful as wiring materials for LSI, VLSI, ULSI, etc.
In developing the material, the above impurities were reduced and the residual resistance ratio R
For the first time, a high-purity Ti material for forming a thin film having a high RR273, a target and a thin film using the same have been obtained. That is, the high-purity Ti material for forming a thin film according to the first invention of the present invention has a residual resistance ratio RRR273 of 45.
The target according to the second aspect of the present invention is characterized in that the target is formed using the high-purity Ti material, and the thin film according to the third aspect of the present invention includes It is characterized by being formed using a pure Ti material. When the residual resistance ratio RRR273 is 45
The specific impurity amounts of the above high-purity Ti material include oxygen content of 250 ppm or less (preferably 200 ppm or less);
The content of each element of i and Cr is 10 ppm or less; the content of each element of Na and K is 0.1 ppm or less; the balance is Ti and its unavoidable impurities. The high-purity Ti material of the present invention can be manufactured, for example, as follows. First, a needle-shaped T is formed by a molten salt electrolysis method.
i is manufactured. As the Ti raw material, for example, K 2 TiF 6 ,
It is preferable to use TiO 2 , TiCl 4 or the like. The electrolytic bath is preferably K 2 TiF 6 -NaCl, and the electrolytic temperature is preferably 730 to 755 ° C. and the voltage is 6.0 to 8.0 V. By conducting molten salt electrolysis under these conditions, usually, needle-like Ti having 100 to 160 ppm of oxygen; 0.75 to 6 ppm of Fe, Cr and Ni respectively; and 96 to 325 ppm of Na and K are obtained. . The obtained needle-shaped Ti is then inserted into an EB melting furnace while preventing external contamination. It is conceivable that the needle-shaped Ti obtained by the above-mentioned molten salt electrolysis method is usually compacted by a press, and this is used as an electrode to dissolve EB. However, in this case, contact with a tool and deformation due to compact deformation cause contamination. In order to obtain the high-purity Ti material of the present invention, it is necessary to carry out EB dissolution after charging the needle-like Ti as it is in a vacuum in a vibrator type in order to prevent this external contamination. In the EB melting, the inside of the furnace is 5 × 10 −5 mbar.
While maintaining the following degree of vacuum and preventing the diffusion pump oil from being mixed into the furnace with a Freon baffle,
Perform B dissolution. The operating conditions during EB dissolution were Na,
Considering the purification effect of K and absorption of oxygen contamination, the dissolution rate is
It is preferable to be 1.75 to 2.3 kg / hr. In this process, the problem of an increase in the oxygen content which normally occurs when the arc melting method is applied is eliminated by a significant improvement in the conductance of the vacuum evacuation, and the oxygen in the obtained EB casting material is suppressed to 250 ppm or less. As a result, Na and K are greatly reduced, and other impurity elements are not reduced but increased.
The residual resistance ratio RRR273 is 45 or more. Therefore, in the present invention, the above-described high-purity Ti is obtained for the first time, and a target formed using the same, and an LS formed using the same, are obtained.
Obtaining a high-purity thin film that is free from oxygen contamination and has a very low content of heavy metals such as Fe, Ni, and Cr; and alkali metals such as Na and K, even as a thin film used as a wiring material for I, VLSI, and ULSI. Can be. EXAMPLES Electrolytic bath: K 2 TiF 6 —NaCl (weight ratio,
K 2 TiF 6 16%, NaCl 84%), electrolysis temperature 755 ° C,
Electrolyte molten salt at a current of 200 A and a voltage of 80 V to obtain an oxygen content of 100
~ 160ppm, Fe 10ppm or less, Cr 18ppm or less, Ni about 1
ppm, Na about 325 ppm, and K about 175 ppm were manufactured. The Ti material is directly inserted into a granulator, and EB is applied under vacuum while preventing external contamination in vacuum.
It was put into the melting furnace. Make the furnace a high vacuum of 1 × 10 -5 mbar,
Prevent diffusion pump oil from mixing with Freo baffle, 20k
V, filament current 1.3-1.5A, EB output 26-30k
W, dissolve EB under the condition of dissolution rate 2 kg / hr, diameter 80mm
Of ingots. After this was forged and formed into a sputter target, it was used as a thin film for ULSI. The obtained ingot was subjected to elemental analysis, and the results are shown in Table 1. The same needle-shaped Ti material was cast by arc melting at a degree of vacuum of 8 × 10 −4 mbar to form an ingot (Comparative Example 1), and the analysis results of this ingot are also shown. Further, Ti on sponge obtained by reducing titanium tetrachloride (TiCl 4 ) with magnesium, that is, crude Ti produced by the Kroll method was cast by arc melting to form an ingot (Comparative Example 2). Ingot analysis results are also shown. Titanium tetraiodide (TiI 4 ) was thermally decomposed by the iodide method, and the resulting crystal Ti
Using (Comparative Example 3), the analysis results are also shown. [Table 1] Next, for reference, the Ti material of Example and the Ti material of Comparative Example 1 were used.
Material, Ti material of Comparative Example 3 and commercially available Ti material (oxygen content
(1000 ppm), the surface hardness (Vickers hardness: Hv) was measured, and the relationship between each value and the oxygen content (ppm) is shown in FIG. As is apparent from Table 1 above, the T of the present invention
The i material has a higher purity than other Ti materials, and has the necessary softness as a wiring material for LSI, VLSI, ULSI, etc., as is apparent from FIG. FIG. 2 shows the relationship between the residual resistance ratio RRR273 and the oxygen content (ppm), which is a particularly problematic impurity.
And the residual resistance ratio RRR273 of the Ti material of the present invention, the Ti material of Comparative Example 2, and the Ti material equivalent to JIS Class 1 are shown. As apparent from FIG. 2, the Ti of the present invention
The material has a residual resistance ratio RRR273 of 45 or more and is excellent in purity. As is apparent from the above results, the present invention provides a high-purity Ti material having an extremely small content of impurity elements, a target using the same, and a Ti material for forming a thin film and a thin film. Can be.
【図面の簡単な説明】
【図1】各種Ti材の酸素含有量とヴイッカース硬さ
(Hv)との関係を示すグラフである。
【図2】各種Ti材の酸素含有量と残留抵抗比RRR2
73との関係を示すグラフである。BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is a graph showing the relationship between the oxygen content of various Ti materials and Vickers hardness (Hv). FIG. 2 Oxygen content of various Ti materials and residual resistance ratio RRR2
It is a graph which shows the relationship with 73.
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(72)発明者 梅木 武則
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地
株式会社東芝 横浜金属工場内
(72)発明者 石上 隆
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地
株式会社東芝 横浜金属工場内
(56)参考文献 SEMICON NEWS,6[5
] (1986−5−10) P.46−51Continuation of front page
(72) Inventor Takenori Umeki
8 Shinsugita-cho, Isogo-ku, Yokohama-shi, Kanagawa
Toshiba Corporation Yokohama Metal Factory
(72) Inventor Takashi Ishigami
8 Shinsugita-cho, Isogo-ku, Yokohama-shi, Kanagawa
Toshiba Corporation Yokohama Metal Factory
(56) References SEMICON NEWS, 6 [5
(1986-5-10) 46−51