JP2697259B2 - 浄水器 - Google Patents

浄水器

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JP2697259B2
JP2697259B2 JP2162474A JP16247490A JP2697259B2 JP 2697259 B2 JP2697259 B2 JP 2697259B2 JP 2162474 A JP2162474 A JP 2162474A JP 16247490 A JP16247490 A JP 16247490A JP 2697259 B2 JP2697259 B2 JP 2697259B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は浄水器に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、浄水路中の微細な無機質、有機質及び残留塩素
等を除去するための浄化フィルターを備えた浄水器にお
いては、ろ過フィルター中の微生物の増殖を抑制するた
めに、ろ過フィルターとして導電性のものを用いて一方
の電極とし、この電極に対をなす他の電極を浄水器の水
路内に設けて、これらの電極間に電池によって常時電圧
を印加するものが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、本発明者らは、ろ過フィルター中の微生物の
増殖状態の点において鋭意研究したところ、ろ過フィル
ターに水が停滞する場合に初めて細菌などの微生物の増
殖が起こりやすいことを見い出した。つまり、ろ過フィ
ルター中の微生物の増殖は、ろ過フィルターに水が停滞
する場合に起こりやすく、浄水器内を水が通過する場合
には起こりにくい。
これに対し、従来の浄水器では、電極間に電気による
電圧を常時印加していたため、電気の消耗が早くなり、
長期にわたって使用できないという問題点があった。
そこで、本発明者らは水路内を水が通過しているか否
かを検知する通水検知手段を設け、この通水検知手段に
よって水の通過が検知されない時にのみ電極間に電圧を
印加して微生物の増殖を押さえることを発明したが、こ
の通水検知手段は材料成分の溶質等の理由により炭素等
に限られるが、第8図に示すように通水時間が経過する
に従って通水検知手段のレベル電極電流が低下して最終
的には水路内を水が通過しているか否かを検知すること
が不可能になるという問題点を有していた。
そこで、本発明は、水路内を水が通過していることを
長期間にわたって検知することができ、ひいては電力の
消費を抑制しつつ、電圧の印加による微生物の増殖抑制
を長期間にわたって持続できる浄水器を提供することを
目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、請求項1では、少なくと
も水の供給が停止した時に水が蓄えられる水路と、この
水路内に配され、導電性材料からなり、前記水路へ通水
される水をろ過するろ過フィルタと、このろ過フィルタ
と接触するように設けられる負電極と、前記水路中に設
けられ、炭素材料からなり、水中に通電する水中通電用
電極と、この水中通電用電極の通電状態に応じて前記水
路中の水の状態を検知する検知回路と、この検知回路に
よって前記水路への通水停止が検知されると、前記ろ過
フィルタと前記負極電極との間に電圧を印加する電圧印
加回路とを備え、前記水中通電用電極の、水と接触する
表面がオゾンされ処理、−OH、−COOHなどの官能基が形
成されて親水性が与えられているといった技術的手段を
採用するものである。
また、請求項2では、前記水中通電用電極は、前記水
路への通水時のみ水が到達し、前記水路への通水通水停
止時に水が流出する前記水路の出口近傍に配されること
が望ましい。
さらに、請求項3では、前記検知回路によって検知さ
れた前記水路中の水の状態を表示する表示手段を備える
ことが望ましい。
さらに、請求項4では、前記水路は、水が前記ろ過フ
ィルタの上方に向けて通水し、このろ過フィルタを通過
した水が下方に向けて通水するように前記ろ過フィルタ
の上部において形成されたターン部を有し、このターン
部は傾斜面あるいはR形状であることが望ましい。
〔作用〕
以上に述べた本発明の構成による作用を説明する。
請求項1に記載の発明によれば、炭素材料からなる水
中通電用電極の表面にオゾン処理すると、−OH、−COOH
等の官能基が形成され、親水性が与えられる。その結
果、水のマイナスイオンが炭素材料の電極内に流入しや
すくなり、電気二重層が形成されにくくなる。したがっ
て、長期間にわたって安定した水中への通電を維持する
ことができ、通水の有無に応じた電圧印加制御を長期間
にわたって持続することもできる。つまり、長期間にわ
たって確実に通水の有無を検知できるので、確実に、微
生物の繁殖を抑制する必要のある通水停止時にのみ、負
電極とろ過フィルタとの間に電圧を印加させることがで
き、消費電力を少なくすることができる。しかも、比較
的簡単に、特別な薬剤などを残すことなく、水中通電用
電極に親水性を与えることができ、人体に大きな影響を
与えることのない安全な浄水を得ることができる。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、簡単な構成
で水路中への通水の有無を確実に検知することができ
る。
また、請求項3に記載の発明によれば、水路中の水の
状態が表示される。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、ターン部に
おいて水が表面張力などによって滞留し、水中通電用電
極に接触してしまうことを防止でき、通水が停止してい
るにもかかわらず、通水しているというような誤検知を
防止することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
第2図は本発明の第1実施例を示す浄水器の断面図で
あり、浄水器1は、フィルター部2、制御基板3、2個
の電池4A,4B、外カバー5、電池カバー6から成り、ア
ダプター7によって上水道等の蛇口に固定される。フィ
ルター部2は、一方が開放された円筒形状の主ケース21
内にろ過フィルター22が配され、主ケース21の開放部分
を塞ぐようにして内ぶた23が設けられてフィルターケー
スが形成され、さらに内ぶた23を覆うようにして外ぶた
24が設けられている。主ケース21の上部壁21aの内側に
は、図中下方に向かって凸状をなして形成された6つの
フィルター支持部21bが放射状に設けられ、フィルター
支持部21bはろ過フィルター22に当接してろ過フィルタ
ー22を支持するとともに、核フィルター支持部21b間に
は、ろ過フィルター22から水を流出させるための空間と
しての流出路21cが各フィルター支持部21bによって放射
状に形成されている。ろ過フィルター22に面する各流出
路21cの図中下方端には、流出路21cを覆う化学繊維によ
るメッシュ21dが、主ケース21の成形時に核フィルター
支持部21bに固着されて設けられている。ろ過フィルタ
ー22は、水を容易に通過させることができるように成形
された活性炭素繊維層で、活性炭素繊維層の密度は、例
えば0.17g/cm3である。上部壁21aには、漏斗状の電極挿
入口25a,25b,25cが形成され、各電極挿入口には、それ
ぞれリード線を備えた例えば炭素棒から成る正電極30、
負電極31、検知電極32が挿入され、エポキシ系接着剤26
によってそれぞれ固定されている。
正電極30は、フィルター支持部21bを貫通してろ過フ
ィルター22に挿入されてろ過フィルター22に電気的に接
触して、ろ過フィルター22を正電極30の一部としてい
る。
上部壁21aには、負電極31が固定された電極挿入口25b
の内側部分に、ろ過フィルター22を貫通して内ぶた23と
嵌合される絶縁筒21eが一体に形成され、負電極31は、
絶縁筒21e及び内ぶた23を貫通して内ぶた23から突出し
て、外ぶた24に当接している。
通水検知手段としての検知電極32は、フィルター支持
部21b間に形成された流出路21c内に水が満たされている
か否かを検知するためのもので、フィルター支持部21b
の高さより低く、上部壁21aの内面側にわずかに突出し
て設けられている。また、この検知電極32は炭素材料
(カーボン)により形成され、その表面は、濃度が7000
±1000ppm、温度が80℃±3℃、時間が2時間の条件下
でオゾン処理が施されている。
上部壁21aの内側の中心部には、6本の足部27aが備え
られた筒部材27が下方へ向かって接着固定されていて、
筒部材27は、各足部27a間を介して流出路21cと連通して
いる。この足路27aは、水が流れやすいように傾斜部27b
を有しており、その下方には、やはり水が滞留しないよ
うにR状の湾曲部27cが設けられている。この傾斜部27b
及び湾曲部27cにより、この部分で水が表面張力等によ
って滞留して検知電極32に接触し、その結果通路内を水
が通過していないのに水が通過しているというような誤
った判断を防止することができる。
内ぶた23は、主ケース21に対応してほぼ円板状を呈
し、ろ過フィルター22を下方から支持するとともに、主
ケース21における流出路21cに対応して、ろ過フィルタ
ー22へ向かって水を流入させるための空間としての複数
の流入口23aが形成されている。
各流入口23aには、ろ過フィルター22に面する上方側
に、化学繊維によるメッシュ23bが流入口23aを覆うよう
にして内ぶた23の成形時に固着されている。
内ぶた23の中心部には、筒部材27と嵌合されるボス23
cが、また、内ぶた23にはボス23cの反対側に、筒部材27
と接続されて排出管を形成する筒部23dが一体に設けら
れている。
外ぶた24は、内ぶた23を内包して主ケース21の外筒部
21fと嵌合され、内ぶた23との間に、流入口23aと連通す
る流入路24Aを形成している。
外ぶた24の外側には、内ぶた23の筒部23dを内包して
形成された流入管24aが備えられ、流入管24aは、流入路
24Aと連通している。
流入路24A内には、筒部23dに固定されたチェック弁28
が設けられ、流入管24aからの水の流入が停止すると、
流入路24A、流入口23a及びろ過フィルター22内の水の逆
流を防止する。
なお、ろ過フィルター22には、上述の絶縁筒21e、筒
部材27、正電極30をそれぞれ貫通あるいは挿入するため
の穴が形成されている。また、図中、7a、7bは、外筒部
21f及び筒部23dと二重構造のアダプタ7との気密を保つ
ためのOリングである。
上記の構成から成る浄水器1においてはアダプタ7を
介して流入管24aから水が供給されると、流入路24A内の
チェック弁28を開いて、流入口23a、メッシュ23bを通過
して、ろ過フィルター22によってろ過され、更にメッシ
ュ21d、流出路21c、筒部材27、筒部23dを通過してアダ
プタ7を介して流出する。
このとき、フィルター部2内は供給された水で満たさ
れ、正電極30、負電極31及び検知電極32は、水を介して
相互に導通状態となる。
一方、水の供給は止まると、チェック弁28が閉じてろ
過フィルター22、流入口23a、流入路24A内の水は停止し
てフィルターケース内に止まる。このとき、流出管とな
る筒部材27及び筒部23dと流出路21c内の水は、自然落下
してフィルターケース内から排出される。
この結果、正電極30と負電極31は、引き続き水によっ
て導通状態が維持されるが、検知電極32は、正電極30と
負電極31のいずれとも電気的に分離されて、導通状態が
解除される。
上記構成から成るフィルター部2は、主ケース21と外
カバー5との間に配された制御基板3に各電極30,31,32
がそれぞれ接続されて所定の動作を行うとともに、発光
ダイオード3aによって外カバー5に設けられた透視窓5a
を介して所定の表示を行う。
本実施例における最大の特徴は、検知電極32の表面に
オゾン処理を施した点にある。このオゾン処理を施さな
い場合には、検知電極32のレベル電極電流が、第8図に
示すように通水時間の経過とともに低下していき、その
結果、通水検知が不可能になるという問題点が発生す
る。この理由として考えられるのは、検知電極32が炭素
より成り、この炭素の表面はほとんどが−H基から成る
ため非親水性であり、水と接触したときにマイナスイオ
ンの電子が検知電極32へ流入しにくく、このマイナスイ
オンが電気二重層を形成するため、電気抵抗が大きくな
ってこの結果、レベル電極電流が第8図に示すように通
水時間の経過とともに低下すると考えられる。
しかしながら、本実施例においては、検知電極32の表
面に前述の如くオゾン処理を施したため、−OH、−COOH
等の官能基が存在し、このため、水が検知電極32に接触
した場合にこれらの官能基と水分子が水素結合を生じ
る。このため、電気二重層を形成するマイナスイオンの
電子はこの水素結合を介して検知電極32側へ流入するこ
とができるために、検知電極32の表面に電気二重層が形
成されることなく、第6図に示すようにオゾン処理を施
した場合は、通水時間が経過しても検知電極32のレベル
電極電流が低下することはない。なお、第6図及び第8
図において従来のデータが複数示してあるのは、実験結
果にばらつきがあることを意味する。
なお、本実施例においては、湾曲部27cの表面を同じ
くオゾン処理が施されて親水性となっているため、この
部分での水の滞留をより防止できる効果を奏する。
次に、本実施例の制御基板3について、図面に基づき
説明する。
第1図は制御基板3における電気回路を示すもので、
30、31、32は、それぞれ上述の正電極、負電極、検知電
極を示し、4A、4Bは、電池を示す。
トランジスタTR1は、検知電極32と負電極31とが導通
状態にあるか否かによってフィルタ部2内に水が供給さ
れているか否かを判別する手段であり、検知電極32と負
電極31とが導通状態にあるときに、抵抗R1と抵抗R2とに
よって与えられる電流帰還バイアスによりONとなる。
トランジスタTR2、TR3は、トランジスタTR1がオンの
とき発光ダイオード3aを点灯させるためのトランジスタ
TR4への電力供給を行う。
トランジスタTR5は、電池4Bの電圧がろ過フィルタ22
中の微生物の増殖を抑制するのに十分な所定電圧、0.7
[V]以上であるか否かを判別する電圧判別手段であ
り、その判別は、トランジスタTR4へ電力が供給された
場合にトランジスタTR4を介して供給される電力によっ
て行い、その判別結果に応じてトランジスタTR4を駆動
する。
ここでは、トランジスタTR5は、電池4Bの電圧が所定
電圧以上の場合に抵抗R3および抵抗R4によって与えられ
る電流帰還バイアスによってONとなり、このときトラン
ジスタTR4を駆動して発光ダイオード3aを点灯させる。
一方、トランジスタTR6は、正電極30に電池4Bの電圧
を印加するためのトランジスタTR7を制御するためのも
ので、トランジスタTR1がオンの場合にトランジスタTR6
はオンとなってトランジスタTR7のベースを接地するこ
とによってトランジスタTR7をオフとし、逆に、トラン
ジスタTR1がオフの場合にトランジスタTR6はオフとなっ
てトランジスタTR7のベースに抵抗R6を介してバイアス
電圧を印加してONにする。
なお、第1図において、3Aは、制御基板3と各電極あ
るいは電池4A、4Bとの接続のためのコネクタ端子を示
す。
以上の構成からなる本実施例の浄水器1では、図示し
ないカランを操作して通水を行うと、フィルタ部2内は
水で満たされて、第3図の矢印Mに示す水位となる。
すると、検知電極32は、負電極31に対して水を介して
導通状態となり、これによって通水が検知される。
このため、正電極30を含むろ過フィルタ22と負電極31
との間に印加されていた電池4Bの電圧が遮断される。一
方、このとき、電池4Bの電圧が所定電圧以上であるか否
かが判別され、所定電圧以上であると、発光ダイオード
3aが点灯し、電池4Bがまだ十分な寿命を有していること
が表示される。
逆に、電池4Bの電圧が所定電圧に満たない場合には、
発光ダイオード3aは点灯しないため、電池4Bにおいて微
生物の増殖を抑制するのに必要な電圧が維持されていな
いことを示す。
このため、使用者は、電池の交換が必要であることが
容易に判断できる。
カランを操作して水の供給を停止すると、チェック弁
28が閉じてフィルタ部2内に水が残る。
このとき、流出路21c、筒部材27および筒部23d内の水
は排出されるため、第3図の矢印Nに示す水位となり、
検知電極32と負電極31との導通がなくなる。
その結果、正電極30を含むろ過フィルタ22と負電極31
との間に電池4Bによる電圧が印加されて、微生物の増殖
を抑制する。
以上の関係を第4図に簡単に示す。図中、通水検知に
おけるONは、検知電極32と負電極31との導通状態を示
し、電圧印加におけるONは、ろ過フィルタ22を含む正電
極30と負電極31との間に電池4Bの電圧が印加されること
を示す。
以上のとおり、本発明では、検知電極32の表面にオゾ
ン処理することによって、通水時間の経過に伴うレベル
電極電流の低下を防止することができ、長期間にわたっ
て安定した水中への通電を維持することができる。その
結果、長期間にわたって、水路中の通水の有無に応じた
電圧印加制御を長期間にわたって、確実に持続すること
ができる。そのため、微生物の増殖の抑制が特に必要と
される上水された場合のみにろ過フィルタ22と負電極31
との間に電圧が印加されるので、消費電力を少なくする
ことができる。従って、長期にわたって使用できる。
また、通水を行う場合には、電池の電圧が微生物の増
殖を抑制するために必要な所定電圧以上あるか否かが判
別されてその結果が表示されるため、電池の交換が必要
か否かを容易に判断できる。
またこの場合、電圧の判別およびその表示は、止水時
間に比べて遥かに短い通水時間のみに行われるため、そ
のために消費される電力は僅かである。
従って、これらのために、電池の寿命を短くすること
がなく。長期にわたって使用できる。
さらに、本実施例では、電極間への電圧の印加と、電
池の電圧判別およびその表示とが可逆的に行われ、電池
の電圧判別およびその表示を行う場合には、電極間への
電圧の印加が行われないため、電池の電圧を正しく判別
でき、また、電極間への電圧の印加に比べて大きな電力
を必要とする発光ダイオードを確実に点灯することがで
きる。
また、本実施例においては、水路内に傾斜部27b及び
湾曲部27cを設け、湾曲部27c付近をオゾン処理して親水
性としたため、水がこの付近に表面張力によって溜まる
ことはないという優れた効果を奏する。なお、上記実施
例では、アダプタ7から流入管24a、フィルタ部2、流
出各21c、筒部材27および筒部3dに通って、再びアダプ
タ7から流出する水路が形成されており、ろ過フィルタ
はフィルタ部2内において通水有無に係わらず水中に位
置している。また、水中通電用電極としての検知電極32
は、水路内のうち、通水停止時に水が流れる出口近傍の
流出路21cの上部に設けられており、通水停止時には負
電極31との間に水が直接的に介在しない構成となってお
り、水を介した検知電極32と負電極31との間の通電状態
が通水の有無に応じて顕著に異なるよう構成されてい
る。また、制御基板3の電気回路には、2つの電池の電
圧を検知電極32と負電極31との間に印加して通水有無を
検知する水検知装置の検知回路としての回路部分と、こ
の検知回路による水検知の有無に応じて正電極30と負電
極31との間に電圧を印加する電圧印加回路としての回路
部分とが含まれており、この電圧印加回路には、トラン
ジスタTR7と、その駆動段回路としてのトランジスタTR6
および抵抗器R6などが含まれる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、水中通電用電極
を炭素材料により構成しても、その炭素材料の水と接触
する表面は、オゾン処理されることにより−OH、−COOH
などの官能基が形成されて親水性が与えられていること
から、長期間にわたって水中への安定した通電を維持す
ることができ、水の有無などの状態を長期間にわたって
安定して検知することができる。この水中通電用電極を
浄水器の微生物増殖抑制のための電圧印加制御に用いる
ことで、電圧の印加制御を長期間にわたって正確に行う
ことができる。また、確実に、微生物の増殖抑制が特に
必要とされる通水停止時にのみに上述した電圧の印加制
御を行うことができ、消費電力を少なくすることができ
る。
さらに、オゾン処理は比較的に簡単に行うことができ
るとともに、特別な薬剤などを残すことなく、水中通電
用電極に親水性を与えることができ、人体に大きな影響
を与えることのない安全な浄水を得ることができるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例における制御基板の回路を
示す回路図、第2図は上記実施例を示す浄水器の断面
図、第3図は上記実施例における各電極とフィルタ部内
の水位との関係を示す模式図、第4図は上記実施例の浄
水器における作動を示すタイムチャート、第5図は通水
検知手段の表面に電気二重層が形成される従来の欠点を
示す模式図、第6図は上記実施例の浄水器と従来の浄水
器との性能を比較する比較図、第7図は上記実施例にお
いて通水検知手段に電気二重層が形成されないことを示
す模式図、第8図は従来の浄水器の通水検知手段のレベ
ル電極電流と通水時間との関係を示すグラフである。 1……浄水器,2……フィルタ部(水路),4A,4B……電
池,22……ろ過フィルタ(第1の電極),31……負電極
(第2の電極),32……検知電極(通水検知手段),TR7
……トランジスタ(電圧印加手段)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−207884(JP,A) 特開 平2−207883(JP,A) 特開 平4−4091(JP,A) 特開 昭61−97093(JP,A) 実開 昭61−204293(JP,U) 実開 昭61−71297(JP,U) 実開 平1−128891(JP,U) 実開 昭52−59463(JP,U) 特公 平2−3532(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも水の供給が停止した時に水が蓄
    えられる水路と、 この水路内に配され、導電性材料からなり、前記水路へ
    通水される水をろ過するろ過フィルタと、 このろ過フィルタと接触するように設けられる負電極
    と、 前記水路中に設けられ、炭素材料からなり、水中に通電
    する水中通電用電極と、 この水中通電用電極の通電状態に応じて前記水路中の水
    の状態を検知する検知回路と、 この検知回路によって前記水路への通水停止が検知され
    ると、前記ろ過フィルタと前記負極電極との間に電圧を
    印加する電圧印加回路とを備え、 前記水中通電用電極の、水と接触する表面がオゾン処理
    され、−OH、−COOHなどの官能基が形成されて親水性が
    与えられていることを特徴とする浄水器。
  2. 【請求項2】前記水中通電用電極は、前記水路への通水
    時のみ水が到達し、前記水路への通水通水停止時に水が
    流出する前記水路の出口近傍に配されることを特徴とす
    る請求項1記載の浄水器。
  3. 【請求項3】前記検知回路によって検知された前記水路
    中の水の状態を表示する表示手段を備えることを特徴と
    する請求項1または2記載の浄水器。
  4. 【請求項4】前記水路は、 水が前記ろ過フィルタを上方に向けて通水し、このろ過
    フィルタを通過した水が下方に向けて通水するように前
    記ろ過フィルタの上部において形成されたターン部を有
    し、 このターン部は傾斜面あるいはR形状を有することを特
    徴とする請求項2または3記載の浄水器。
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