JP2696141B2 - 降雪融解熱量の即時連続計測制御装置及び融雪方法 - Google Patents

降雪融解熱量の即時連続計測制御装置及び融雪方法

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JP2696141B2 JP33000388A JP33000388A JP2696141B2 JP 2696141 B2 JP2696141 B2 JP 2696141B2 JP 33000388 A JP33000388 A JP 33000388A JP 33000388 A JP33000388 A JP 33000388A JP 2696141 B2 JP2696141 B2 JP 2696141B2
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福井鐵工株式会社
忠幸 山田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、融雪における熱量計測と制御装置に関す
るものであり、さらに詳しくは、刻々と変化する気象状
況下での降雪を、融解するに必要な熱量として計測し、
つづいて迅速で適切な熱収支演算による制御を可能とす
る装置に関するものである。
(従来技術) 雪国共通の悩みである冬期間における雪害に対して、
融雪技術は除排雪とともに代表的な雪対策技術である。
本来融雪とは、雪を融かすに必要な熱量を他から与え
ることにより成立し、それには熱収支が過不足なく行わ
れることが必要である。従来の融雪施設には、散水融雪
・温水パイプ・電熱線融雪・赤外線融雪・薬剤融雪等が
ある。それらの方式は降雪の時、設備最大能力で運転し
降雪が止めば停止するといった単純で画一的な対応とな
っている。
そのため、弱い降雪の時は過度な熱量を浪費し、散水
融雪などにみられる地下水の枯渇や消費電力の増大な
ど、環境や省エネルギー問題などの様々な弊害をもたら
している。また強い降雪の時は、融解熱量が不足する
為、不完全融雪になり、残雪がシャーベット状の水べた
雪となって走行障害・排水障害などの数々の問題をひき
おこしている。したがって、熱量の過不足が生ぜず、刻
々と変化する気象状態に対して迅速で適確な熱収支を考
慮した制御を可能とする融雪技術が求められている。こ
れに関する従来技術には、降雪を検知する技術と熱量を
計測する技術がある。
従来、降雪を検知する方法には、赤外線などの光線が
降雪によって遮断されることにより検知するか、降って
きた雪粒子に光線が反射したことで降雪を検知するか、
または降ってきた雪粒子が光線を遮った回数で降雪程度
を検知するか、更に降ってきた雪粒子に光線が反射した
数量で降雪程度を検知する方法が一般的に用いられてき
た。
また、熱量を計測する方法には、融雪用水が仕事をし
た結果である帰還水の温度を、検出する方法が従来用い
られてきた。
(本発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来の方法では刻々と変化する気象状
態に対応した適正な熱収支を考慮した融雪技術という観
点からは不満足な点が多い。
例えば、光線の遮断や反射のいずれの方法を採用する
にしても、ある単位時間に一定の空間を通過した雪粒子
の数を計測するものであり、雪質、雪粒子の大きさなど
による融解熱量の違いが計測されず、さらに気温や風な
どの気象条件による融解熱量の違いが計測されない問題
点がある。より具体的には、実開昭49−4688号にみられ
るように、光線の遮断法と受雪部ヒーターとの組合わせ
で降雪を検知する方法も、あくまで降雪状態の検知が目
的であり、降ってくる雪質・雪粒子の違いに応じた融解
熱量そのものを計測するものとはなりえていない。
また、融雪仕事をした後の帰還水の温度を計測する方
法は、あくまで間接的で、直接雪を融かすに必要な熱量
を計測するものでなく、帰還水になるまでの時間的ず
れ、熱量的ロスが生じることや、0℃の水から氷に変化
する間の潜熱は、温度変化を計測する方法では計測不可
能であり、大きな誤差が生じる欠点がある。従って、以
上の降雪検知法と熱量計測法を組合わせても、刻々と変
化する融解熱量そのものを計測するものではなく、また
現在の融雪設備に応じた熱収支を演算する融雪技術とは
なりえない。
そこで、本発明にあたっては、以下の条件を同時に満
足する装置の発明を技術的課題とした。
(1)刻々と変化する気象条件下にあって、降雪の融解
熱量そのものを計測し、その計測した結果、融雪に必要
な融解熱量の情報を適確に融雪設備へ与えることが可能
であること。
(2)その情報は、融雪設備能力との関係において、設
備能力を越えない降雪に対しては、融雪に必要な分だけ
の熱量を与えるような抑制運転が可能であると同時に、
その設備能力を超える降雪量に対しては、完全融雪する
ための熱量をデーターとして蓄積・管理し、雪が降り止
んでも適確な延長運転を行えるものであること。
(3)あわせて、刻々と変化する気象条件下で計測し、
融解に必要なその時々の熱量信号を記録でき、かつ利用
できること。
(4)さらに、計測した融解熱量を積算し、データーと
して保存・利用可能であることにより、雪質などの変化
や新しい融雪単位の設定など、今後のよりきめ細かな雪
対策技術の向上に資すること。
(問題点を解決するための手段) 既に積雪状態となった雪に対する融解熱量は比較的計
測しやすいが、刻々と変化する気象条件下にあって、そ
の時々の雪質・雪粒子に応じた融解熱量を計測すること
が求められており、今回の発明は該要求を満す技術であ
る。
ここで、融解熱量を計測するには次の方法が考えられ
る。
路面に降ってきた雪を融解し、その時の熱量を計測
する方法。
疑似路面を想定し、その疑似路面に降ってきた雪を
融解し、その時の熱量を計測する方法。
の場合、限定した実路面上での計測になるため、人
為的な影響を受けやすく、また、走行車両の動的荷重を
受けることなど問題点が多く実施例ではの方法を採用
しそれを基に本発明の説明を行なう。
本発明は上述の点に鑑みたもので、次の4部門から構
成する。すなわち、第1図に示す熱量計測盤A、降雪判
定部B、熱量計測部C及び設備能力制御部Dである。こ
れら各部門の関係を概観すると次のようである 第2図に示すように、まず路面とほぼ同様の状態を熱
量計測盤A上に実現させ、その熱量計測盤A上に載った
降雪を降雪程度信号(イ)として降雪判定部Bへ送信す
る。降雪判定部Bで降雪を判定し、当該熱量計測盤上に
積雪させない適度の熱量を熱量計測盤に与える熱量制御
信号(ロ)を熱量計測部Cへ送信するとともに降雪信号
出力端子13に降雪信号(ニ)を送信する。次にその熱量
制御信号(ロ)により、熱量計測部Cにおいては、その
時々の降雪量を融解するに必要な電力量(ホ)として熱
量計測盤Aに供給する。さらに、当該電力量(ホ)を熱
量に変換し、単位計測時間に要した平均熱量に演算し、
単位計測時間平均融解熱量信号(ヌ)を、設備能力制御
部Dへ送信する。
続いて、設備能力制御部Dにおいて単位計測時間平均
融解熱量信号(ヌ)を用いて、熱収支を演算し過不足の
無い完全融雪を実現するための制御を行なう。
以上A〜Dを一体的装置で機能するように構成する。
次に、順次A〜Dについての構成を詳述する。
まず、熱量計測盤Aの構成を次に述べる。
第3図、第4図、第5図、第6図に示すように、気
温、風の有無等の気象条件下にある路面想定材4の上に
載った雪1を路面想定材4の内部に埋設した発熱体2か
ら得られる熱量で融かす。また、第3図、第4図の例で
は、発光器6a、6b、6cと受光器7a、7b、7cで構成する3
組の光電装置の光線を路面想定材4の上に載った雪1が
遮る程度を降雪程度信号(イ)とする。また、第5図、
第6図の例では、白黒面積比率判定器8で路面想定材4
の上に載った雪1の白色と路面想定材4の黒色の面積比
率の程度を降雪程度信号(イ)とする。
ここで、路面想定材4の材料によっては、その上に水
玉が生じることや、その反射光等が生じることで誤った
降雪程度信号(イ)が発生することがあるため、路面想
定材4は表面に水玉が生じない材料が望ましい。しかし
路面想定材4の表面に水玉が生じる場合は路面想定材4
表面に発生する水玉を分散し、吸収するための綿布や高
分子吸収材等を利用した黒色の水分吸収材3を薄く覆が
いする。さらに、発熱体2の熱量を路面想定材4の表面
以外に漏らさないように路面想定材4の下部に断熱材5
を設ける。
次に降雪判定部Bの構成を述べる。
降雪程度信号(イ)は降雪判定器11で降雪程度に比例
した熱量制御信号(ロ)を熱量計測部Cへ送信すると同
時に、降雪判定信号(ハ)を発信する。降雪判定信号保
持回路12は降雪判定信号(ハ)と単位計測時間保持信号
(ワ)を合成し降雪信号(ニ)を発信し、降雪信号出力
端子13へ送る。
次に、熱量計測部Cの構成を述べる。
降雪判定器11から送信される熱量制御信号(ロ)を熱
量制御器15で受信する。さらに、熱量制御器15は電源16
から熱量計測盤Aに供給する電力量(ホ)を制御する。
また、熱量計測器14は、その電力量(ホ)を計測し、
供給電力量信号(ヘ)を、単位面積熱量換算器17へ送信
する。単位面積熱量換算器17は、単位面積当りに要した
電力量に換算するとともに熱量に演算する。その結果得
られた単位面積熱量信号(ト)を熱量積算器18で積算す
るとともに単位計測時間平均熱量演算器19へ送信する。
単位計測時間平均熱量演算器19は、単位計測時間設定器
20で設定された単位計測時間信号(チ)で単位面積熱量
信号(ト)を平均化する演算を行ない、単位計測時間平
均融解熱量信号(ヌ)として設備能力制御部Dへ送信す
る。
次に、設備能力制御部Dの構成を述べる。
比較演算器21は、熱量計測部Cにて得られた単位計測
時間平均融解熱量信号(ヌ)を受信する一方、設備最大
能力設定器22で設備最大能力設定信号(リ)を受信す
る。
その比較演算器21で演算した結果{単位計測時間平均
融解熱量信号(ヌ)÷設備最大能力設定信号(リ)}
を、設備能力比率信号(ル)として設備能力制御演算器
23へ送信する。そこで第1表のような演算を行ない、設
備能力制御信号(オ)として設備能力制御出力端子24へ
送信する。それと同時に、設備運転指令演算器25へも送
信する。設備運転指令演算器25は降雪判定部Bで得た降
雪信号(ニ)と設備能力制御信号(オ)をOR演算して設
備運転指令信号(カ)を出力する。設備運転指令信号
(カ)は設備運転指令出力端子26へ送信される。
以上が設備能力制御部Dの構成であるが前述した第1
表の演算結果である設備能力制御信号(オ)は、融雪に
必要な熱量が設備最大能力を越える場合、すなわち単位
計測時間平均融解熱量信号(ヌ)÷設備最大能力設定信
号(リ)の比率が1より大きい場合は、単位計測時間ご
との1を越える数字を設備能力制御演算器23が蓄積・管
理し、降雪が止んでも融雪設備を延長運転するための設
備能力制御信号(オ)を継続して発することになる。そ
の結果として、降雪を融解するための熱収支が見合った
分だけ、融雪設備の自動延長運転を行なう事になり、理
想的な完全自動融雪を可能とする。逆に、単位計測時間
平均融解熱量信号(ヌ)÷設備最大能力設定信号(リ)
の比率が1以下の時は、融雪設備能力を抑制する運転に
なる。
以上で述べた方式は、その時々の降雪を融解するに必
要な熱量と、融雪設備能力を比較し熱収支制御を行なえ
ることで、融雪に要する熱量を過不足なく自動供給でき
完全融雪自動運転を可能とする。その結果として、地下
水等の省資源や電力等の省エネルギーに貢献することに
なる。
(作 用) 前述したA〜Dまでの各部門間の作用を第11図で述べ
る。熱量計測盤Aを中心とする2a、(イ)、(ロ)、
(ホ)は、プロセス制御系の各信号を示す。すなわち第
11図の2aは刻々と変化する降雪強度を示しプロセス制御
の動的変数にあたる。その降雪強度2Aを任意の降雪判定
設備値11aに調節した結果が白黒面積比率信号(イ)で
ある。さらに、熱量計測盤A上の白黒面積比率を一定に
するような電力量(ホ)の供給を制御するのが熱量制御
信号(ロ)である。
また、降雪判定信号(ハ)は白黒面積比率信号(イ)
が降雪判定設定値11a以上になった場合、降雪として判
定される。逆に、白黒面積比率信号(イ)が降雪判定設
定値11a以下になった場合、降雪として判定されなくな
り降雪判定信号(ハ)は停止する。その時降雪が連続し
ていれば、再度白黒面積比率信号(イ)が降雪判定設定
値11a以上になり、降雪判定信号(ハ)は発信される。
この間降雪判定信号(ハ)が停止している間をΔtとす
る。このΔtは、降雪状態として判定されず、断続信号
となるため任意の単位計測時間保持信号(ワ)(例え
ば、2分、5分、10分、15分など)を設定し、その範囲
内であれば、継続して降雪信号(ニ)として送信する。
逆に単位計測時間保持信号(ワ)の範囲を越えた場合、
降雪信号(ニ)は停止する。また、熱量計測部Cで得ら
れた単位計測時間平均融解熱量信号(ヌ)と、設備最大
能力設定信号(リ)で比較演算された設備能力比率信号
(ル)を同図に示す。その設備能力比率信号(ル)を設
備能力制御演算器23で演算した結果を、設備能力制御信
号(オ)として、また、この設備能力制御信号(オ)と
降雪信号(ニ)をOR演算した結果、すなわち設備運転指
令信号(カ)を第11図は示している。
ここで、各信号間の関係を第11図及び第1表の各ステ
ップで説明する。まず、降雪によって白黒面積比率信号
(イ)、降雪判定信号(ハ)、降雪信号(ニ)が開始
し、また、熱量制御信号(ロ)、電力量(ホ)の開始に
より、熱量計測盤Aへの熱量供給のプロセス制御も開始
する。さらに、単位計測時間信号(チ)により最初の単
位計測時間(1ステップ=t1)が開始する。ここで、1
ステップにおける単位計測時間平均融解熱量信号(ヌ)
と設備能力比率信号(ル)は前のデーターを用いるため
零であり、そのままではシステムが機能しないため、設
備能力制御信号(オ)は設備最大能力(すなわち第1表
における設備能力制御信号=1.00)で起動するように設
定しておく。2ステップ以降からは、前のステップ(tn
−1)のデーターを次のステップ(tn)のデーターとし
て順次演算していく(第1表参照)。すなち2〜7ステ
ップまでは、設備能力比率信号(ル)が1.00以下の(必
要熱量が設備最大能力を越えない)場合であり、設備能
力制御演算器23内には不足熱量データーは蓄積されず、
そのまま設備能力制御信号(オ)となって、設備能力比
率信号(ル)と同じ値が設備能力制御出力端子24へ送信
される。そのことで、融雪設備は抑制運転され省エネル
ギー化がはかられる。8〜10ステップまでは、設備能力
比率信号(ル)が1.00を越える(必要熱量が設備最大能
力を越える)場合であり、設備能力制御演算器23内に、
設備能力比率信号(ル)の1.00を越える値を不足熱量デ
ーターとして蓄積し、設備能力制御出力端子24には1.00
の値が出力され融雪設備は最大能力で運転されることに
なる。11ステップでは、設備能力比率信号(ル)が1.00
以下(第1表では0.80)であるにもかかわらず、先の8
〜10ステップで蓄積された不足熱量データーがあるた
め、融雪設備は最大能力で運転されている。また、12、
13ステップでは設備能力比率信号(ル)が零となり、降
雪状態でなくなったことを示しているが、前ステップま
でに蓄積された不足熱量データーがあるため、融雪設備
は最大能力で運転され、更に、残りの不足熱量データー
分だけ、最後の14ステップまで延長運転している。以上
の作用によって、設備能力比率信号(ル)と設備能力制
御信号(オ)のトータル値を一致(第1表では10.0
0)、すなわち熱収支を一致させることで、融雪に要す
る熱量を過不足なく自動供給できる完全融雪自動運転が
可能となる。
(実施例) 発明の実施例を熱量計測盤A、降雪判定部B、熱量計
測部C、設備能力制御部Dの各ブロックごとに夫々の実
施例を述べる。
先ず熱量計測盤Aの実施例を述べる。
熱量計測盤Aは、雪を載せる受雪部分と降雪程度を検
知する降雪程度検知部分に分解して説明する。第1図の
実施例では、第3図、第4図に示すように受雪部分を構
成する路面想定材4として、路面材質と同様のコンクリ
ート(他にアスファルト、金属など)を用い、水分吸収
材3として木綿繊維や高分子吸収剤などの水分を分散吸
収しやすい材料を用い、断熱材5として発泡スチロール
(他に発泡ウレタン、グラスウール、石綿など)を用い
る。さらに、路面想定材4内部に埋設した発熱体2とし
てニクロム線やセラミック発熱体等を用い熱量計測の基
準熱源とした。路面想定材の面積は、1/30m2とし、発熱
体2は電気抵抗値で46.3Ωに設定した。
ここで路面想定材の面積は計測結果の精度を高くする
ため、大きいほうが有利であるが雨量計を参考として面
積を設定した。
つぎに、降雪程度検知部分の発光器6から発光する赤
外光線を受雪部分の直上を通過させ受光器7で受光す
る。ここで降雪で受雪部分に載った雪が赤外線の通過を
阻害することで生じる赤外光線の通過量の減衰量の程度
を0〜100%に対応させた電圧信号0〜10Vを降雪判定部
Bへ送信した。
第2の実施例では、受雪部分を第7図、第8図に示
す。降雪程度検知部分は第1の実施例と同じ方式を利用
し、受雪部分は空間に張設した螺旋型発熱体9を円垂状
に設け、その上に載った雪が赤外線の通過を阻害するこ
とを利用した方式とした。
第3の実施例では、受雪部分を第9図及び第10図で示
すように空間に張設した平行型発熱体10を設けたことを
特徴とする。
空間に張設した発熱体9、10は第2の実施例、第3の
実施例ともニクロム線を使用したが空間に張設できる電
気抵抗体であれば任意である。
一方、実施例4は、第5図及5び第6図に示すように
受雪部分は実施例1と同様であるが、降雪程度検知部分
は載った雪1の白色と受雪面の黒色の面積比率を検知す
る白黒面積比率判定器8で降雪程度を検知し、黒色面積
の0〜100%に対応させた電圧信号0〜10Vを降雪判定部
Bへ送信した。その信号形態には電流等のアナログ信号
やBCDや2進数等のデーター信号等が考えられる。
(熱量計測部Cの実施例) 熱量計測盤の融解熱量供給の源は電力量(ホ)の電気
熱量である。
ここで熱量計測盤の発熱能力は1分間20000cal/m2
設定してあるので、熱量計測盤の面積は1/30m2であるか
ら、電力供給電源電圧は46.3Vとし熱量計測盤の電気抵
抗値を46.3Ωにした。ここで発生する1分間当たりの熱
量は(20000/30)calに近似する。
そこで単位面積当たりに供給した融解熱量を求める方
法として、第1の実施例では、降雪判定器11より受信す
る熱量制御信号(ロ)を電力開閉信号とし、その信号に
より熱量計測器14で熱量計測盤に供給する電源を開閉す
る。そこで熱量制御器15にて単位計測時間内に電源を開
閉した通電時間を積算する。その積算した時間を、単位
面積熱量換算器17で30倍すると単位面積に供給した熱量
が求まる。次に単位計測時間平均熱量演算器19では、求
めた熱量を単位計測時間で割り、単位時間に要した熱量
を算出した。
また第2の実施例では、降雪判定器11より受信する熱
量制御信号(ロ)に比例して熱量計測盤に供給する電力
を制御するための、電力損失の無い回路構成で作製され
た熱量計測器14で制御した熱量制御器15では、制御した
電力を電圧と電流の積で求め、直接ワットに変換し単位
計測時間ごとの電力を計測する方法を行なった。
実施例1、実施例2共に計測した熱量値は一致したこ
とから製作コストを考慮すると実施例1が汎用性が高
く、また熱量計測の瞬間瞬間の値を重視する場合は実施
例2が適している。
単位計測時間設定器20は実施例1、実施例2共に1〜
99分の設定をデジタルスイッチで可変できるようにし
た。また熱量積算器18は1calを最低積算値として、表示
は1カウント1kcalで8桁のデジタル表示を行なった。
また単位計測時間平均熱量演算器19で求めた値はBCD
のデーターで設備能力制御部Dへ送信したが、その信号
形態には、電圧・電流等のアナログ信号や2進数のデー
ター信号等も考えられる。
(設備能力制御部の実施例) 設備最大能力設定器22は、融雪設備の具体的能力を設
定するもので、第1の実施例では各種方式の融雪設備全
般に対応できるように、適用する設備の能力を人為的に
計算した熱量値を2桁のデジタルスイッチで直接設定を
行なった。設定値は100〜9900cal/m2の範囲で100calを
ステップに任意の値を選定可能とした。また第2の実施
例では散水融雪設備を対象にし、水温・単位面積散水水
量・融雪設備総合効率等を、夫々のデジタルスイッチで
設定を行なえるようにした。
設備能力制御信号(オ)は、第1の実施例では通常の
制御対象設備を考慮して電圧出力0〜10Vのアナログ信
号を設備能力の0〜100%に対応させた。
第2図の実施例では、散水融雪設備を主な対象にした
方式として、融雪設備の機能を保守可能な最低能力制御
値を任意に設定できる設定器を、設備能力制御演算器23
内に設け、設備能力制御信号(オ)の最低値の制限を行
なえるようにした。
設備能力制御信号(オ)の形態は任意で、電流信号等
のアナログ信号方式や、BCD・2進数等によるデーター
信号方式等が考えられる。
(効 果) 以上述べたように、本発明に係る降雪融解熱量の即時
連続計測制御装置に用いることで次のような効果を得る
ことが出来る。
(1)該制御装置は刻々と変化する降雪状態に対応して
融雪に必要とする熱量を計測出来るものであって、計測
された融解熱量信号は融雪設備へ送られて、該信号に応
じて融雪に必要な分だけの熱量を与え得る制御運転がな
されるため、非常に効果的であるとともに、エネルギー
に無駄を生じない。
(2)又、時には融雪設備の能力以上の降雪があった場
合には、該設備能力を越える降雪量に対して、完全融雪
するために必要な熱量をデーターとして蓄積、管理し、
雪が降り止んでも適確な延長運転を行なうことが出来る
ため、走行障害等の弊害は生ぜず、いかなる場合でも完
全融雪を行なうことが出来る。
(3)さらに、該制御装置は融雪に必要とする熱量計測
結果を表示し、その値を積算可能とした事で、従来不可
能であった雪質や気象によって異る融解熱量が判明し、
雪を観測するデーターの基準として今後の融雪設備設計
の基礎データーとして活用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の全体システムを示した図であり、
第2図は、そのシステム内の作用を説明した図であり、
また第1表は、設備能力制御演算器内での熱量演算をモ
デル的に説明した表である。 第3図から第10図は熱量計測盤と降雪検知部に関する実
施例である。又第11図は各信号の模式図をそれぞれ示し
ている。 A……熱量計測部、B……降雪判定部、 C……熱量計測部、D……設備能力制御部、 1……雪、2……発熱体、 3……水分吸収材、4……路面想定材、 5……断熱材、 6a、6b、6c……発光器、 7a、7b、7c……受光器、 8……白黒面積比率判定器、 9……螺旋型発熱体、 10……平行型発熱体、 11……降雪判定器、 12……降雪判定信号保持回路、 13……降雪信号出力端子、 14……熱量計測器、 15……熱量制御器、 16……電源、 17……単位面積熱量換算器、 18……熱量積算器、 19……単位計測時間平均熱量演算器、 20……単位計測時間設定器、 21……比較演算器、 22……設備最大能力設定器、 23……設備能力制御演算器、 24……設備能力制御出力端子、 25……設備運転指令演算器、 26……設備運転指令出力端子、 イ……降雪程度信号、 ロ……熱量制御信号、 ハ……降雪判定信号、 ニ……降雪信号、 ホ……電力量、 ヘ……供給電力量信号、 ト……単位面積熱量信号、 チ……単位計測時間信号、 リ……設備最大能力設定信号、 ヌ……単位計測時間平均融解熱量信号、 ル……設備能力比率信号、 オ……設備能力制御信号、 ワ……単位計測時間保持信号、 カ……設備運転指令信号、 2a……降雪強度、 11a……降雪判定設定値、 t0、t1〜t14……単位計測時間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川邊 登美男 大阪府大阪市城東区今福西2丁目12番35 号 建設省近畿地方建設局大阪国道工事 事務所内 (72)発明者 松本 克英 福井県福井市花堂南2丁目14番7号 建 設省近畿地方建設局福井工事事務所内 (72)発明者 奥村 茂 福井県福井市若栄町702番地 福井鐵工 株式会社内 (72)発明者 山田 忠幸 福井県福井市花堂南2丁目5番12号 (56)参考文献 特開 昭62−170602(JP,A) 特開 昭57−209309(JP,A) 実開 昭63−151521(JP,U) 特公 昭26−2191(JP,B1)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱量計測盤A、降雪判定部B、熱量計測部
    C及び設備能力制御部Dから成る熱量計測制御装置であ
    って、受雪部に載った雪を、降雪程度検知部分により検
    知し、降雪程度信号(イ)を発信する上記熱量計測盤A
    と、その降雪程度信号(イ)を受け降雪判定器11及び降
    雪判定信号保持回路12により降雪信号(ニ)及び熱量制
    御信号(ロ)を発信する上記降雪判定部Bと、さらにそ
    の熱量制御信号(ロ)を受け、熱量制御器15及び熱量計
    測器14を用いて熱量計測盤Aへの電力を制御するととも
    に、単位熱量換算器17、単位計測時間設定器20及び単位
    計測時間平均熱量演算器19を用いて単位計測時間平均融
    解熱量信号(ヌ)を発信する上記熱量計測部Cと、その
    単位計測時間平均融解熱量信号(ヌ)を受け設備最大能
    力設定器22、比較演算器21、及び設備能力制御演算器23
    を用いて設備能力制御信号(オ)を発信するとともに、
    その設備能力制御信号(オ)及び降雪信号(ニ)を受
    け、設備運転指令演算器25を用いて設備運転指令信号
    (カ)を発信する上記設備能力制御部Dで構成されるこ
    とを特徴とする降雪融解熱量の即時連続計測制御装置。
  2. 【請求項2】前記熱量計測盤Aの受雪部分を実路面に近
    似した路面想定材4内に発熱体を設けたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の降雪融解熱量の即時連続
    計測制御装置。
  3. 【請求項3】前記熱量計測盤Aの受雪部分を、任意の電
    気抵抗体を用いて受雪可能な適宜な形態に張設すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の降雪融解熱量
    の即時連続計測制御装置。
  4. 【請求項4】前記熱量計測盤Aの降雪程度検知部分とし
    て発光器6a、6b、6cと受光器7a、7b、7cを両側に設け、
    通過した光線の減衰量の程度によって降雪程度を検知す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項また
    は第3項記載の降雪融解熱量の即時連続計測制御装置。
  5. 【請求項5】前記熱量計測盤Aの降雪程度検知部分とし
    て白黒面積比率判定器8を設け、降雪程度を検知するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項または第
    3項記載の降雪融解熱量の即時連続計測制御装置。
  6. 【請求項6】熱量計測盤A、降雪判定部B、熱量計測部
    C及び設備能力制御部Dから成る熱量計測制御装置を用
    い、上記熱量計測盤Aの受雪部に載った雪を降雪程度検
    知部分により検知して降雪程度信号(イ)を発信し、上
    記降雪判定部Bでは該降雪程度信号(イ)を受け降雪判
    定器11は降雪判定信号(ハ)を発信し、該信号を受けた
    降雪判定信号保持回路12が降雪信号(ニ)を発信すると
    ともに、上記降雪判定器11は熱量制御信号(ロ)を発信
    し、又上記熱量計測部Cでは上記熱量制御信号(ロ)を
    受け、熱量制御器15及び熱量計測器14を用いて熱量計測
    盤Aへの電力を制御するとともに単位熱量換算器17、単
    位計測時間設定器20及び単位計測時間平均熱量演算器19
    を用いて単位計測時間平均融解熱量信号(ヌ)を発信
    し、さらに上記設備能力制御部Dでは、単位計測時間平
    均融解熱量信号(ヌ)を受け、設備最大能力設定器22、
    比較演算器21及び設備能力制御演算器23を用いて設備能
    力制御信号(オ)を発信するとともに、該設備能力制御
    信号(オ)及び降雪信号(ニ)を受け設備運転指令演算
    器25を用いて設備運転指令信号(カ)を発信することで
    降雪融解熱量を即時連続計測しながら融雪設備を制御す
    ることを特徴とする融雪方法。
  7. 【請求項7】前記熱量計測部Cの熱量計測の方法におい
    て光の減衰量に比例した電力制御を行ない、供給される
    熱量を計測することを特徴とする特許請求の範囲第6項
    記載の融雪方法。
  8. 【請求項8】前記熱量計測部Cの熱量計測の方法におい
    て光の減衰量に応じてスイッチングを行ない通電時間の
    単位計測時間に対する割合を用いて熱量を計測すること
    を特徴とする特許請求の範囲第6項記載の融雪方法。
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