JP2694271B2 - 銃尾のトリガ機構着脱装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、二連式単一トリガの散弾銃類の銃尾トリガ
機構を迅速に着脱するための装置に関する。 従来の技術及びその問題点 二連式散弾銃類において、各バレルは、並列に、また
は一方が他方の上に配置されて、二つのバレルに対応す
る二つの撃鉄と単一のトリガとを備え、レバー及び予め
装填されたばねにより、起こされた撃鉄の非係合状態を
制御可能とするためのトリガ機構（以下、「モノトリガ
機構」と記す）がすでにいくつか知られている。 従来の銃尾のトリガ機構着脱装置では、モノトリガ機
構の各部品は、支持体（以下、「アンダーガード」と記
す）に予め取付けられ、このアンダーガードは、適切な
開口またはスリットを通じて銃尾の下部に取付けられ得
る。アンダーガードの取付け、即ちモノトリガ機構の取
付けは、通常、銃尾に設けられた補足座内にアンダーガ
ード前端を係合させ、突起，ねじ又は多少複雑な他の類
似の締付け具によりアンダーガード後端部を銃尾に取付
けることにより行われる。 このように、銃のモノトリガ機構は、一つのユニット
として着脱され得る。しかしながら、現在のモノトリガ
機構の位置調整システムは単純に行えるものではなく、
従って使用者に対し好都合なものではなく、工具を要し
ない着脱作業が強く望まれていた。 モノトリガ機構には、通常安全スレッドが連結されて
いる。この安全スレッドは、銃尾の上部に摺動可能に取
付けられて、モノトリガ機構の部材と係合する部材を備
えているため、銃が安全状態にあるときには、該モノト
リガ機構の使用を阻止する。 発明の概要 本発明は、特許請求の範囲第１項による、銃尾のモノ
トリガ機構を迅速に着脱するための装置を提供すること
を目的とするものである。 それ故、本発明の目的は、アンダーガードを銃尾に取
付ける有効な手段；即ち銃の安全スレッドを通じて容易
にしかも気楽に操作でき、従来の如く工具要せずモノト
リガ機構を迅速に着脱し得る手段を備える装置を提供す
ることにある。 実 施 例 以下に、本発明の実施例を、添付図面を参照しつつ説
明する。 第１図から第３図は、本発明の１実施例にかかる銃尾
のトリガ機構着脱装置を示す。モノトリガ機構（11）
は、銃尾（10）の中に取付けられている。モノトリガ機
構（11）の各部材は、銃尾（10）の下部に取付け可能の
アンダーガード（12）に、公知の方法で予め取付けられ
ている。一方、銃尾（10）の上部には、摺動可能な安全
スレッド（13）が取付けられ、該安全スレッド（13）
は、モノトリガ機構（11）に対面し、該機構の回動エレ
メント（11′）と係合させて銃を安全状態にするための
捕捉部材（13′）を具備している（第３図参照）。 アンダーガード（12）を銃尾（10）に取付けるた、ア
ンダーガード（12）には、銃尾（10）自体に設けられた
捕捉座（10′）に挿入される前部舌片（12′）が備えら
れている。アンダーガード（12）の後部にはフック（1
4）が一体に形成され、該フック（14）は、モノトリガ
機構（11）の後方における銃尾（10）の内側後方に向い
ており、勾配付きヘッド（14′）を備えている。 銃尾（10）内のフック（14）と安全スレッド（13）と
の間に、中間の横方向のピン（16）に取付けられた揺動
レバー（15）がある。レバー（15）は、一方端にアンダ
ーガード（12）と一体のフック（14）に噛合する鉤部
（17）を備え、他方端には安全スレッド（13）の底部に
設けられた肩部（19）と係合する係合部（18）を備えて
いる。更にレバー（15）は、予め装填されたばね（20）
によって作動らえ、該ばね（20）は、レバーの鉤部（1
7）をフック（14）に対し正常に係合させ、係合部（1
8）を安全スレッド（13）の肩部（19）に押し付ける。 実際には、モノトリガ機構（11）を取付けたアンダー
ガード（12）は、まず前部舌片（12′）が捕捉座（1
0′）に嵌入され、次いでフック（14）とレバー（15）
の鉤部（17）とが相互に係合するまで、モノトリガ機構
（11）を銃尾（10）内に押し入れ、これにより、該銃尾
（10）に取付けられる。この連結は、フック（14）の勾
配付きヘッド（14′）と、レバー（15）のばね（20）の
付勢とにより、銃の他のいずれの部材の作動も必要とせ
ずに容易に行うことができる。 安全スレッド（13）は、ばねで付勢されたプッシャ
（22）と係合するペッグ（21）を具備している。プッシ
ャ（22）は、ペッグ（21）とともに安全状態を形成する
ランプ（23）と、更にペッグ（21）とともに発射可能状
態、即ち銃の作動可能状態を構成する中間の凹部（24）
とを備えている。 安全状態においては、スレッド（13）は後方に充分移
動されており、その結果、捕捉部材（13′）がモノトリ
ガ機構の部材（11′）に係合し、該モノトリガ機構の作
動を阻止する。同時に、第３図に示すように、肩部（1
9）は、移動し、レバー（15）の係合部（18）から離れ
る。発射可能状態においては、安全スレッド（13）は、
ペッグ（21）がプッシャ（22）の凹部（24）内に位置し
ているため、中間位置に拘束される。肩部（19）は、レ
バー（15）の係合部（18）に接しているが、レバー（1
5）の位置は変化しない（第１図参照）。 安全状態と発射可能状態の両状態において、安全スレ
ッド（13）はレバー（15）に全く影響せず、銃が一方の
状態から他方の状態に移行しても、銃尾内のモノトリガ
機構の係合状態及び取付け状態は変らない。 しかも安全スレッド（13）は、前方に手動で移動させ
て発射可能状態から解除することができる。モノトリガ
機構（11）を銃尾（10）から取外す必要がある場合、安
全スレッド（13）を上記の如く移動せしめることによ
り、モノトリガ機構（11）を取外すことができる。安全
スレッド（13）を上記の如く移動せすめると、肩部（1
9）が、レバー（15）の係合部（18）に対して作用し、
レバー（15）をばね（20）に抗して移動させる。その間
に、レバー（15）の鉤部（17）は、第２図に示すよう
に、アンダーガード（12）のフック（14）から移動し、
外れる。 自由になったモノトリガ機構（11）は銃尾（10）から
取外すことができる。安全スレッドの手動による移行が
終わると、ばね（20）は、レバー（15）を元に戻してレ
バー（15）の係合部（18）を肩部（19）に接触させ、安
全スレッド（13）を発射可能状態に、即ちモノトリガ機
構を銃尾に再度取付ける際に、該モノトリガ機構を係合
・保持するために予め配置されていた状態に安全スレッ
ドを戻す。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の１実施例にかかる銃尾のトリガ機構着
脱装置を概略的に示す一部縦断正面図、第２図はそのモ
ノトリガ機構着脱可能状態を概略的に示す一部縦断正面
図、第３図は該モノトリガ機構の安全状態を示す一部縦
断正面図である。 （10）……銃尾 （10′）……補足座 （11）……モノトリガ機構 （12）……アンダーガード （12′）……前部舌片 （13）……安全スレッド （14）……フック （14′）……勾配付きヘッド （15）……揺動レバー （17）……鉤部 （18）……係合部 （19）……肩部 （20）……ばね

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．アンダーガードにモノトリガ機構が予め取付け固定
   され、前記アンダーガードが銃尾下部に取付けられ、か
   つ該銃尾上部にモノトリガ機構の動作を阻止する安全ス
   レッドが取付けられている、銃尾のトリガ機構を迅速に
   着脱するための装置であって、 前記モノトリガ機構に設けられ引金に連動する回動エレ
   メントに係止することにより該モノトリガ機構の作動を
   阻止する安全状態を形成する捕捉部材と、 前記アンダーガードの前部に設けられた舌片と、 該舌片を係止するために前記銃尾に設けられた捕捉座
   と、 前記アンダーガードの後部に設けられ、前記銃尾の内部
   に突出するフックと、 前記銃尾に固定された回動軸により中央部を支持され下
   端の鉤部及び上端の係合部を有し、該鉤部の前記フック
   への係合及び該係合の解除により各々前記銃尾のモノト
   リガ機構を前記銃尾に対し保持及び取外し可能とし、該
   安全スレッドを手動で移動させることにより前記係合部
   を介して前記揺動レバーを回動させ前記鉤部をフックに
   係脱させることが可能である前記銃尾に設けられた前記
   揺動レバーと、 該揺動レバーに作用して前記モノトリガ機構の係合を確
   実に行わしめるために前記銃尾に設けられたばねとを備
   えていることを特徴とする銃尾のトリガ機構着脱装置。 ２．前記フックは、前記アンダーガードと一体に形成さ
   れ、かつ前記モノトリガ機構が前記銃尾に挿入される際
   に、前記揺動レバーの鉤部と係合する勾配付きヘッドを
   備え、前記安全スレッドは、該安全スレッドを安全状態
   及び発射可能状態以外の状態に手動で移動させると前記
   鉤部を移動させて前記フックと該鉤部との係合を解除す
   る、前記揺動レバーの係合部と係合する肩部を有してい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の銃尾ト
   リガ機構着脱装置。