JP2693334B2 - 磁界測定装置 - Google Patents

磁界測定装置

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JP2693334B2
JP2693334B2 JP4017941A JP1794192A JP2693334B2 JP 2693334 B2 JP2693334 B2 JP 2693334B2 JP 4017941 A JP4017941 A JP 4017941A JP 1794192 A JP1794192 A JP 1794192A JP 2693334 B2 JP2693334 B2 JP 2693334B2
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逸朗 田村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体である被検体の微
小な生体磁界を検出するための磁界測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、図29に示されて
いる。椅子であるベッド1には被検体が乗載し、その頭
部の微小な磁界を、磁界測定手段2によって測定し、こ
の磁界測定手段2は、建物の天井に設けられた水平移動
手段3によって水平面内での移動を可能とし、これによ
って磁界測定手段2の測定端4を、ベッド1上の頭部な
どの測定箇所に位置合わせすることができる。このよう
な図29に示される先行技術では、磁界測定手段2を水
平移動手段3によって移動する構成となっているので、
移動終了後に停止した状態で、或る時間だけ、その磁界
測定手段2が振動してしまう。したがって磁界測定手段
2の停止直後から、直ちに生体磁界を検出することがで
きない。また希望する測定箇所に磁界測定手段2を位置
合わせすることが困難である。
【0003】他の先行技術は、図30に示されている。
この先行技術では、ベッド1上の人体である被検体の頭
部の生体磁界を検出するための測定手段2は、床5に立
設された単一本の支柱6に昇降可能に設けられる。この
ような先行技術でもまた、磁界測定手段2の昇降移動終
了直後では、磁界測定手段2が振動しており、停止直後
では、生体磁界の検出が不可能である。特にこの磁界測
定手段2として、超電導量子干渉磁束計を用いた構成で
は、その磁界測定手段2の重量が、大きく、振動が生じ
やすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被検
体の微小な生体磁界を、振動による悪影響なしに、正確
に測定することができるようにした磁界測定装置を提供
することである。
【0005】本発明の他の目的は、被検体の頭部などの
希望する測定箇所の生体磁界を容易に測定することがで
きるようにした磁界測定装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、被検体を乗載
するベッドと、門形に構成されるガントリーと、ガント
リーに支持され、ベッド上の被検体の微小な生体磁界を
検出する磁界測定手段とを含み、ベッドは、着座部と、
着座部に対して角変位可能に設けられる背もたれ部と、
着座部と背もたれ部とを昇降変位する変位手段とを有す
ることを特徴とする磁界測定装置である。
【0007】また本発明は、ベッドは、床面上で、また
は床面から浮上して、移動可能とする移動手段を有する
ことを特徴とする。
【0008】また本発明は、被検体を乗載するベッド
と、門形に構成されるガントリーと、ガントリーに支持
され、ベッド上の被検体の微小な生体磁界を検出する磁
界測定手段とを含み、ベッドは、着座部と、着座部に設
けられる背もたれ部と、着座部と背もたれ部とが設けら
れる台座と、台座を床面上で移動可能とする移動手段と
を有し、この移動手段は、水平な一方向Xの回転軸線を
有する少なくとも3個の第1車輪と、前記一方向Xに垂
直である水平な他方向Yの回転軸線を有する少なくとも
3個の第2車輪と、第1車輪と第2車輪とを、台座から
下方に出没駆動する駆動手段とを含むことを特徴とする
磁界測定装置である。
【0009】また本発明は、被検体を乗載するベッド
と、門形に構成されるガントリーと、ガントリーに支持
され、ベッド上の被検体の微小な生体磁界を検出する磁
界測定手段とを含み、門形ガントリーは、一対の間隔を
あけて床に立設された支柱と、支柱の上部を連結する連
結部材とを有し、磁界測定装置は、さらに、固定位置に
設けられる支持体と、支持体に水平軸線まわりに角変位
可能に設けられ、磁界測定手段を角変位可能に支持する
アームとを含むことを特徴とする磁界測定装置である。
【0010】また本発明は、磁界測定手段は、可撓性長
手体によって吊上げられ、この長手体はガントリーの上
部に設けられたプーリに巻掛けられ、固定位置に設けら
れたウインチに連結されることを特徴とする。
【0011】また本発明は、アームを角変位するアーム
駆動手段を備えることを特徴とする。
【0012】また本発明は、磁界測定手段は、超電導量
子干渉磁束計を有することを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【作用】本発明に従えば、被検体である人体を乗載する
ベッドと、門形のガントリーと、このガントリーに支持
される磁界測定手段とを含み、したがってガントリーの
強度を向上し、それに取付けられている磁界測定手段の
共振周波数をたとえば40Hz以上とし、これによって
fT(=10-12T)程度のオーダの微小な生体磁界の
約1Hz程度の周波数とは大きく離し、これによって振
動による誤検出を防ぐことが可能になる。ベッドを着座
部と背もたれ部とによって構成し、被検体の病状によっ
て、また測定箇所によってその被検体の姿勢を希望する
ように変位することができ、その測定精度の向上と操作
性の向上を図ることができる。
【0017】またベッドを床面上で、すなわち床面に接
触しつつ、または床面から上方に間隔をあけて浮上し
て、移動可能とすることによって、ガントリーに支持さ
れる磁界測定手段の変位を可及的に少なくし、これによ
って振動などによる悪影響を防ぎ、ガントリーの強度の
向上を図ることができる。
【0018】さらにまたベッドの移動手段は、相互に直
交する回転軸線を有する第1車輪と第2車輪とを含み、
第1車輪または第2車輪のいずれか一方を選択的に用い
てベッドの移動を床面上で行うことができ、ベッドの蛇
行を防ぎ、これによって希望する測定箇所の磁界測定手
段に対する位置合わせを容易に行うことができる。
【0019】さらに本発明に従えば、磁界測定手段は、
ガントリーと固定位置、たとえば床面などに取付けられ
た支持体に角変位可能に設けられるアームとに、荷重を
分担させて支持するようにし、これによって磁界測定手
段の振動を一層確実に抑制することができる。
【0020】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の斜視図である。
この磁界測定装置7は、基本的には、被検体である人体
を乗載するベッド8と、門形に構成されるガントリー9
と、このガントリー9に支持される磁界測定手段10と
を含み、この磁界測定手段10は、ベッド8上の被検体
の頭部の微小な生体磁界を検出する。この磁界測定手段
10は、超電導量子干渉磁束計(略称SQUID)を備
える。ガントリー9は、図2に示されるように、床11
上に立設して設けられる。この床11上には、図3に示
されるベッド8が配置される。このベッド8は、基本的
には被検体が着座する着座部12と、この着座部12に
対して角変位可能に設けられる背もたれ部13と、着座
部12に角変位可能に取付けられる足乗せ部14とを含
み、これらの3つの構成要素12,13,14は、変位
手段15によって昇降変位可能であり、いわゆるリクラ
イニングシート状として利用することができる。着座部
12と背もたれ部13と足乗せ部14と変位手段15と
は、台座16に備えられている移動手段17によって床
面11上で移動可能である。このベッド8はまた、その
背後から見た斜視図が図4に示されている。変位手段1
5のハンドル18を矢符19の方向に往復角変位するこ
とによって、着座部12と背もたれ部13と、さらに足
乗せ部14を昇降変位して調節することができる。被検
体の頭部を背もたれ部13に固定するために、顔の左右
両側部と首とに接触して保持しかつ平面形状が大略的に
U字状である保持部材20が、背もたれ部13の上部に
設けられる。
【0021】図5は、参照符21で示される被検体の頭
部22における希望する箇所の脳の生体磁界を測定して
いる状態を示す断面図である。本件磁界測定装置は、建
物の内部に設けられた磁気遮蔽装置23内のシールドル
ームに設置されており、これによって外部磁界の悪影響
を防ぐことができる。この磁界遮蔽装置23は、強磁性
材料から成り、箱状に構成される。被検体21の他の測
定状態は、図6に示されている。被検体21は、ベッド
8の着座部12と、背もたれ部13と足乗せ部14とが
変位手段15によって上昇された姿勢とし、またその被
検体21をやや上向きとして、ベッド8の背もたれ部1
3を着座部12に対して角変位して調節設定することが
できる。このようにして被検体21の軸線24と、磁界
測定手段10の軸線25とを希望する角度にし、またそ
の頭部22における希望する測定箇所の生体磁界の測定
が可能になる。被検体21の病状によっては、このよう
にベッド8上の被検体21の姿勢を変化することによっ
て、病状を悪化させることなく、脳の生体磁界の測定が
可能である。ベッド8には、シートベルトを設け、被検
体21がベッド8の着座部12および背もたれ部13か
ら落下したり、位置のずれを生じたりしないようにする
ことができる。
【0022】図7は、磁界測定手段10を、参照符10
a,10bで示される姿勢とし、その磁界測定手段10
に、液体ヘリウムなどを補充などする保守を行う状態を
示す。このときベッド8は、ガントリー9から図7の左
方に退避させておく。このようなベッド8の退避は、移
動手段17によって達成される。移動手段17は、被検
体21の頭部22の希望する測定箇所を、測定手段10
によって測定する際、その位置合わせのためにもまた用
いられる。図8は、図1〜図7に示される実施例のベッ
ド8を簡略化して示す図である。移動手段17のため
に、圧縮空気を供給する非金属製の可撓性管28を介し
て圧力容器29から減圧弁30を経て、圧縮空気を供給
することができる。管28は、たとえば塩化ビニルなど
の材料から成る。圧力容器29と減圧弁30とは、磁気
遮蔽装置23の外部に設けられ、これによって磁界測定
手段10による生体磁界の測定精度を向上することがで
きる。
【0023】図9はベッド8の変位手段15を示す簡略
化した斜視図であり、図10はその変位手段15を示す
ベッド8の簡略化した正面図である。これらの図9およ
び図10には、移動手段17もまた示されている。
【0024】図11は、移動手段17を簡略化して示す
斜視図である。台座16は平板状に構成されており、そ
の下面31は床面11上に面接触し、この状態では、台
座16、したがってベッド8の位置のぶれが生じること
なく、生体磁界の測定を高精度に行うことができる。移
動手段17は、台座16の4つの隅部32にそれぞれ設
けられる第1車輪33と、第2車輪34とを含み、さら
に第1および第2車輪33,34を個別的に上下に変位
させて台座16の下面31から下方に突出させ、あるい
はまた下面31よりも上方に進入させて出没させるため
のベローズである袋体35,36が備えられる。
【0025】図12は、第1車輪33とその付近の拡大
断面図である。第1車輪33は、水平な一方向Xに延び
る回転軸線37を有し、逆U字状の取付け片38に回転
自在に設けられる。第1車輪33の外周面は、水平な床
面11に平行であり、したがって袋体35が膨らんで第
1車輪33が台座16の下面31から突出した図12の
状態では、前記一方向Xに垂直である水平な他方向Yへ
の移動時に、台座16、したがってベッド8が一方向X
に揺れるおそれがない。袋体35は、可撓性を有し、管
路39を介して圧縮空気が供給されて膨張される。この
ような第1車輪33と取付け片38と袋体35とは、台
座16の前記隅部32において下方に開放した収納孔4
0内に設けられる。袋体35は、取付け片41によっ
て、台座16の収納凹所40内に収納することができ
る。
【0026】第2車輪34と袋体36とに関連する構成
は、図12に示される第1車輪33と袋体35とに関連
する構成に類似しているけれども、第2車輪34の回転
軸線は、前記他方向Yである。
【0027】図13は、袋体35,36に関連する空気
圧回路を示す図である。切換え弁43は、弁箱44と、
弁体45とを有し、この弁体45が弁箱44内で90度
角変位することによって、その弁体45に形成されてい
る通路46,47がポート48〜51に切換わって接続
される。図13の状態では、第1車輪33のための袋体
35は大気開放されており、第2車輪34のための袋体
36内に管路28,42および切換え弁43を経て圧縮
空気が供給される状態を示している。これによって台座
16、したがってベッド8は、X方向に移動することが
可能である。
【0028】図14は、手動操作形のウインチである変
位手段15の一部の構成を示す斜視図である。往復揺動
して操作されるハンドル18は、図15に示されるよう
に回転軸53に、遊嵌されており、回転軸53と相互に
回転可能となっている。このハンドル18にはピン54
によって爪片55が揺動可能に設けられており、この爪
片55は2つの爪56,57を有する。爪56,57
は、爪車58の歯に係止する。2つの爪59,60を有
する揺動爪片61は、爪車58の逆転を防止する。この
爪車58は回転軸53に固定されており、この回転軸5
3には一対の巻胴62,63が固定される。こうしてハ
ンドル18を図15の状態で時計方向に角変位したと
き、爪片55の爪56は爪車58を時計方向に角変位
し、その爪車58の逆転が揺動爪片61の爪60によっ
て達成される。こうして巻胴62に巻回されているゴム
などから成る可撓性長手体であるベルト68が矢符64
の方向に巻きほどかれる。爪片55の爪57を爪車58
に係止し、ハンドル18を図15の反時計方向に角変位
することによって爪59は爪車58に係止して逆転が防
止され、こうしてベルト68は巻胴62に巻取られる。
ベルト68は、変位手段15のハウジング65に設けら
れているプーリ66,67を経て着座部12に連結され
る。もう1つの巻胴63に関しても同様にベルト69が
巻掛けられ、前述のプーリ66,67と同様なプーリを
経て着座部12に固定される。こうしてハンドル18を
揺動変位して、着座部12、したがってそれに取付けら
れている背もたれ部13および足乗せ部14を矢符70
のように昇降することができる。ハウジング65には案
内溝71,72が設けられ、この案内溝71,72に
は、着座部12の背もたれ部13寄りに取付けられてい
る平板状の案内板73,74が緩やかに嵌まり込む。こ
うして着座部12は、ほぼ水平の姿勢のままで、矢符7
0のように昇降することができる。
【0029】着座部12と背もたれ部13との角度を調
節するために、背もたれ部13にはセクタ爪車76が固
定される。このセクタ爪車76には、爪77が係止する
ことができる。爪77はばね78によって、セクタ爪車
76に係止することができるようにばね力が与えられて
いる。この背もたれ部13は、水平な軸79によって着
座部12に角変位可能に取付けられる。セクタ爪車76
は回転軸79と同軸に形成される。こうしてセクタ爪車
76の希望する歯と爪77との係止状態を変化して調整
することによって、着座部12と背もたれ部13との角
度を変化して調整することができる。
【0030】変位手段15のハウジング65に設けられ
ている案内溝71,72は、その背もたれ部13の上部
になるにつれて着座部12から遠ざかる方向に、すなわ
ち図14の左方に傾斜しており、したがって被検体21
の頭部22の磁界測定手段10による測定箇所の位置合
わせが容易である。
【0031】図16はガントリー9の正面図であり、図
17は図16の水平切断面線A−Aから見た簡略化した
断面図である。これらの図面と特に図7を参照して、ガ
ントリー9は、一対の間隔をあけて床面11に立設固定
された一対の支柱81,82と、それらの上部を固定す
る連結部材83とを有し、さらにこれらの支柱81,8
2の下部は、もう1つの連結部材84によって連結され
る。このようにしてガントリー9は支柱81,82と連
結部材83とによって大略的に逆U字状の門形に構成さ
れる。連結部材83には、図7に明瞭に示されるように
プーリ85,86が回転自在に設けられる。磁気遮蔽装
置23の側壁87には、補強部材88が取付けられ、床
面11とともに支柱81,82の下部と一体的に構成さ
れる。この補強部材88には、ブラケツト89が固定さ
れており、このブラケツト89には一対のアーム90が
水平な回転軸91によって角変位可能にピン結合され
る。アーム90の端部には、磁界測定手段10が、それ
を外囲する支持リング93に固定されているピン92に
よって、角変位可能に取付けられる。この支持リング9
3は、磁界測定手段10に固定される。支持リング93
には一対のピン94が外側方に突出して設けられてお
り、このピン94は、支柱81,82に鉛直方向に延び
る案内溝95に嵌まり込む。このピン94は、支持リン
グ93に、その回転軸91寄り(図7の右方)で固定さ
れている。可撓性長手体であるベルト96は、支持リン
グ93のピン92に関してピン94とは反対側(図7の
左方)に参照符97で示される位置で連結される。この
ベルト96は、プーリ85,86に巻掛けられ、補強部
材88に取付けられているウインチ98に連結される。
このウインチ98は、ハンドル99を揺動角変位するこ
とによって、ベルト96を巻取り、または巻きほどき、
こうして磁界測定手段10を昇降変位することによっ
て、図5および図6に示されるようにその軸線26を角
変位させ、また図7の参照符10aで示されるように軸
線25を鉛直にし、あるいはまた参照符10bで示され
るように傾斜し、このようにして磁界測定手段10の軸
線25を角変位することが可能である。アーム90が希
望する角度になったとき、支柱81,82に、その支柱
81,82に螺合するボルトを用いて磁界測定手段10
またはアーム90を押しつけて、または締めつけて固定
し、こうして磁界測定手段10は、支柱81,82とア
ーム90とベルト96とによって荷重が分担されて、支
持される。支持リング93、したがって磁界測定手段1
0の軸線25を希望する角変位状態とするために、支持
リング93に固定されているピン92とアーム90との
間に、爪とその爪に係止離脱可能な爪とを設け、このよ
うにして磁界測定手段10を、希望する姿勢で保つよう
にすることもまた可能である。
【0032】図18は本発明の他の実施例のガントリー
9の簡略化した側面図であり、図19は図18の切断面
線B−Bから見た簡略化した断面図である。この図18
および図19に示されるガントリー9は、前述の実施例
に類似するけれども、注目すべきは、アーム90にはセ
クタ歯車100が固定されており、このセクタ歯車10
0には歯車101が噛合う。歯車101はウォームホイ
ル102が固定され、このウォームホイル102にはウ
ォーム103が噛合う。ウォーム103はハンドル10
4によって回転される。このようにしてハンドル104
の回転操作によって、アーム90を図18の実線で示す
姿勢および仮想線90aで示す姿勢などに変化させるこ
とができる。磁界測定手段10の支持リング93に固定
されているピン92とアーム90との角度は、前述の実
施例と同様にして角変位調整することができる。またピ
ン94は、アーム90に図18の左右方向に変位可能に
設けられ、支柱81,82に形成されている案内溝95
に沿って変位する。アーム90が希望する角度になった
とき、ボルトを用いて磁界測定手段10またはアーム9
0を支柱81,82に固定する構成は、前述の実施例と
同様である。
【0033】前述の図7、図16および図17に関連し
て説明した実施例においても、ピン94をアーム90
に、図7の左右方向に変位可能にして設け、ピン92、
したがって磁界測定手段10とアーム90との相互の角
度を希望するように調整することができる構成としても
よい。
【0034】上述の実施例では、ガントリー9におい
て、大重量の磁界測定手段10が支柱81,82および
連結部材83と、アーム90を介して補強部材88とに
荷重が分散して支持され、したがって磁界測定手段10
の振動をさらに一層抑制することができ、微弱な生体磁
界を高精度で測定することが可能になる。
【0035】図20は、本発明のさらに他の実施例を示
す簡略化した側面図である。この実施例は、前述の実施
例に類似する。注目すべきはこの実施例では、台座16
の下部には、圧縮空気を噴射する噴射手段106が少な
くとも3個、たとえば台座16の4つの隅部32に設け
られる。この空気噴射手段106は拡大して図21に示
される。噴射手段106のノズル107は、空気室10
8の環状の膨出部の中央寄りに形成されており、床面1
1との間の空間110の空気が外部に噴射される。こう
して台座16が床面11から上方に浮上することができ
る。したがってベッド8を希望する位置に移動すること
ができる。各空気噴射手段106には、圧力容器29か
ら可撓管28を経て圧縮空気が供給される。ベッド8を
希望する位置にもたらした後、圧縮空気の供給を遮断す
ることによって、台座16を床面11に静置することが
できる。空気噴射手段106は可撓性袋体から成っても
よく、あるいは剛性であってもよい。
【0036】図22は本発明の他の実施例のベッド8の
側面図であり、図23はそのベッド8の正面図である。
この実施例では、一方向Xに移動可能に台車16には車
輪112が少なくとも3個、たとえば合計4個、設けら
れる。これらの車輪112のうちの少なくとも1つはス
トッパ手段113によって回転を阻止することができ
る。台座16の下部には、袋体114によって下降押圧
変位可能に移動体115が取付けられ、この移動体11
5には車輪116が回転自在に設けられる。車輪112
と車輪116との各軸線は水平であり、しかも相互に垂
直である。前記一方向Xにベッド8を移動する際には、
ストッパ113による車輪112によるロック状態を解
除し、他方向Yの回転軸線を有する車輪112によって
移動することができる。このとき袋体114には圧縮空
気を供給しないでおき、たとえばばね117によって移
動体115と車輪116とが上昇した状態となってい
る。ベッド8を前記他方向Yに移動するには、袋体11
4に圧縮空気を供給して伸長し車輪116を車輪112
よりも下方に突出させる。これによってベッド8をY方
向に移動することができる。車輪116もまた少なくと
も3個、たとえばこの実施例では合計4個、用いられ
る。
【0037】図24は、本発明の他の実施例の簡略化し
た断面図である。この実施例では、ベッド8の着座部1
2と背もたれ部13とは、昇降用案内部材118によっ
て昇降可能である。この背もたれ部13の上部には、合
成樹脂製ワイヤロープ119が連結され、固定位置に設
けられたプーリ120を介して超音波モータ141によ
って駆動される巻胴121に巻回される。巻胴121を
正逆転駆動する超音波モータ141は、磁界検出手段1
0に悪影響を及ぼさないようにすることができる。この
超音波モータ141は、その原理が図25に示されるよ
うに、圧電素子143と弾性体144と回転子145と
を含み、圧電素子143から発生する超音波振動で弾性
体144を励振すると、弾性体144は固有の振動数で
振動し、その振動波が弾性体144を連続的に進行す
る。このときの弾性体144の表面上の質点は楕円運動
となり、ちょうど波が物体を運ぶように回転子145は
推力を受け、回転する。圧電素子143の印加電圧と電
流の向きを代えて回転子145を正逆回転することがで
きる。回転子145は、巻胴121を駆動する。圧電素
子143は弾性体144に貼合わせて構成され、弾性体
144に起こる縦波と横波の合成された進行波で回転子
145を動かす。超音波振動を駆動エルネギー源として
振動片などによって回転子145の一部を突くことによ
って回転子145を動かす定在波形の構成であってもよ
い。
【0038】図26は、本発明のさらに他の実施例のベ
ッド8の構成を示す図である。この実施例もまた前述の
実施例に類似するけれども、注目すべきは案内部材11
8に沿って移動する案内片123には、圧縮空気によっ
て駆動される複動シリンダ124が連結される。この案
内片123は背もたれ部13に固定され、案内部材11
8に沿って前述のように上下に変位可能である。
【0039】図27は、本発明のさらに他の実施例のベ
ッド8の簡略化した断面図である。この実施例もまた前
述の実施例に類似するけれども、注目すべきはこの実施
例では図26におけるシリンダ124に代えてベローズ
または袋体125が設けられる。この袋体125内に圧
縮空気を供給し、この供給量を加減して、着座部12な
どの上下の高さの位置を調整することができる。
【0040】図28は磁界測定手段10の原理を説明す
るための簡略化した断面図である。クライオスタットと
呼ばれている極低温容器131内には液体ヘリウム13
2が貯留され、その中にたとえば軸線25まわりに60
個設けられた多チャンネル検出素子133が設けられ
る。各チャンネル毎の検出素子133は、ピックアップ
コイル134と、このピックアップコイル134に接続
される結合コイル135と、結合コイル135に磁気結
合する超電導量子干渉磁束計136とを含み、この磁束
計136は、結合コイル135に磁気結合する。この超
電導量子干渉磁束計136は、超電導リングに1つまた
は2つのジョセフソン接合を組合わせた構成を有する。
2つのジョセフソン接合を有する直流形超電導量子干渉
磁束計では、外部から直流電流を流して直流電圧特性と
外部検出磁界との対応関係を検出する。また1つのジョ
セフソン接合を有する交流形超電導量子干渉磁束計で
は、それに磁気結合した共振コイルとコンデンサとの並
列共振回路に高周波電流を与えて共振回路からの外部検
出磁界に対応した電圧を得る。こうして得られる生体磁
界の強さに対応した電気信号はライン137から導出さ
れる。磁界測定手段10は、軸線25のまわりに角変位
調整して支持リング93に固定する。
【0041】本発明に従えば、このような超電導量子干
渉磁束計を用いた磁界測定手段10だけでなく、その他
の構成によって微弱な生体磁界を検出するようにしても
よい。
【0042】本発明の磁界遮蔽装置23内に設けられる
構成要素は、非金属製であり、たとえば合成樹脂、FR
P(繊維強化プラスチック)などから成ってもよい。
【0043】検出素子133は、たとえば60個設けら
れ、保持部材20によって保持された被検体21の頭部
22の外周で、その脳の外周位置における磁界を検出す
ることができる。車輪33,34は、少なくとも3個、
たとえば正三角形の頂点位置に設けられていてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被検体で
ある人体を乗載するベッドと、門形ガントリーと、その
ガントリーに支持される磁界測定手段とによって構成さ
れるので、振動を抑制して微小な生体磁界を高精度で測
定することが可能になる。またベッドは着座部と背もた
れ部とを含み、これによって被検体の希望する測定箇所
の測定を容易に行うことができる。またベッドを移動手
段によって床面上、または床面から浮上して、移動可能
とし、これによって磁界測定手段の移動をできるだけ少
なくし、振動を防ぐことができる。
【0045】またベッドの移動手段は、相互に直交する
回転軸線を有する第1車輪と第2車輪とを有し、これら
の車輪のいずれか一方を選択的に用いることによって、
ベッドを蛇行させずに一方向Xまたは他方向Yに移動
し、希望する位置にベッドをもたらすことができ、これ
によって被検体の希望する測定箇所の測定を行うことが
できる。
【0046】また磁界測定手段をガントリーとアームと
によって支持して荷重を分散させ、これによって磁界測
定手段の振動を抑制することが可能になる。
【0047】さらに本発明によれば、ベッドによって被
検体の姿勢を変化し、その被検体の軸線を変化させ、ま
たガントリーに支持されている磁界測定手段の軸線を変
化し、こうして磁気遮蔽されたたとえば狭い空間内にお
いても、被検体の頭部などの希望する測定箇所の磁界測
定を正確に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の斜視図である。
【図2】ガントリー9の斜視図である。
【図3】ベッド8の斜視図である。
【図4】ベッド8の背後から見た斜視図である。
【図5】被検体21の検査状態を示す側面図である。
【図6】被検体21を図5の状態よりもさらに上昇して
磁界測定を行っている状態を示す側面図である。
【図7】磁界測定手段10の保守時の状態を示す側面図
である。
【図8】ベッド8の移動手段17を説明するための図で
ある。
【図9】ベッド8の変位手段15を示す側面図である。
【図10】ベッド8の変位手段15を示す正面図であ
る。
【図11】移動手段17の構成を示す簡略化した斜視図
である。
【図12】第1車輪33とその付近の拡大断面図であ
る。
【図13】袋体35,36に関連する構成を示す圧縮空
気の配管系統図である。
【図14】変位手段15の構成を示す斜視図である。
【図15】ハンドル18に関連するウインチ140の構
成を示す図である。
【図16】ガントリー9の構成を示す正面図である。
【図17】図16の切断面線A−Aから見た断面図であ
る。
【図18】本発明の他の実施例のガントリー9の構成を
示す側面図である。
【図19】図18の切断面線B−Bから見た水平断面図
である。
【図20】本発明のさらに他の実施例のベッド8の移動
手段を示す図である。
【図21】図20に示される空気噴射手段106の構成
を示す拡大断面図である。
【図22】本発明の他の実施例のベッド8の側面図であ
る。
【図23】図22の実施例のベッド8の正面図である。
【図24】本発明の他の実施例の簡略化した断面図であ
る。
【図25】超音波モータ141の原理を説明するための
図である。
【図26】本発明のさらに他の実施例のベッド8の構成
を示す断面図である。
【図27】本発明の他の実施例のベッド8の構成を示す
断面図である。
【図28】磁界測定手段10の構成を簡略化して示す断
面図である。
【図29】先行技術の断面図である。
【図30】他の先行技術の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
7 磁界測定装置 8 ベッド 9 ガントリー 10 磁界測定手段 11 床面 12 着座部 13 背もたれ部 14 足乗せ部 15 変位手段 16 台座 17 移動手段 18 ハンドル 21 被検体 22 頭部 33 第1車輪 34 第2車輪 35,36 袋体 43 切換え弁 90 アーム 98,140 ウインチ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体を乗載するベッドと、 門形に構成されるガントリーと、 ガントリーに支持され、ベッド上の被検体の微小な生体
    磁界を検出する磁界測定手段とを含み、 ベッドは、 着座部と、 着座部に対して角変位可能に設けられる背もたれ部と、 着座部と背もたれ部とを昇降変位する変位手段とを有す
    ることを特徴とする磁界測定装置。
  2. 【請求項2】 ベッドは、床面上で、または床面から浮
    上して、移動可能とする移動手段を有することを特徴と
    する請求項1記載の磁界測定装置。
  3. 【請求項3】 被検体を乗載するベッドと、 門形に構成されるガントリーと、 ガントリーに支持され、ベッド上の被検体の微小な生体
    磁界を検出する磁界測定手段とを含み、 ベッドは、 着座部と、 着座部に設けられる背もたれ部と、 着座部と背もたれ部とが設けられる台座と、 台座を床面上で移動可能とする移動手段とを有し、 この移動手段は、 水平な一方向Xの回転軸線を有する少なくとも3個の第
    1車輪と、 前記一方向Xに垂直である水平な他方向Yの回転軸線を
    有する少なくとも3個の第2車輪と、 第1車輪と第2車輪とを、台座から下方に出没駆動する
    駆動手段とを含むことを特徴とする磁界測定装置。
  4. 【請求項4】 被検体を乗載するベッドと、 門形に構成されるガントリーと、 ガントリーに支持され、ベッド上の被検体の微小な生体
    磁界を検出する磁界測定手段とを含み、 門形ガントリーは、 一対の間隔をあけて床に立設された支柱と、 支柱の上部を連結する連結部材とを有し、 磁界測定装置は、さらに、 固定位置に設けられる支持体と、 支持体に水平軸線まわりに角変位可能に設けられ、磁界
    測定手段を角変位可能に支持するアームとを含むことを
    特徴とする磁界測定装置。
  5. 【請求項5】 磁界測定手段は、 可撓性長手体によって吊上げられ、 この長手体はガントリーの上部に設けられたプーリに巻
    掛けられ、固定位置に設けられたウインチに連結される
    ことを特徴とする請求項4記載の磁界測定装置。
  6. 【請求項6】 アームを角変位するアーム駆動手段を備
    えることを特徴とする請求項4または5記載の磁界測定
    装置。
  7. 【請求項7】 磁界測定手段は、超電導量子干渉磁束計
    を有することを特徴とする請求項1〜6のうちの1つに
    記載の磁界測定装置。
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