JP2687815B2 - レーザ加工用ヘッド - Google Patents

レーザ加工用ヘッド

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JP2687815B2 JP4084561A JP8456192A JP2687815B2 JP 2687815 B2 JP2687815 B2 JP 2687815B2 JP 4084561 A JP4084561 A JP 4084561A JP 8456192 A JP8456192 A JP 8456192A JP 2687815 B2 JP2687815 B2 JP 2687815B2
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洋次 稲葉
孝行 久芳
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザービームを用い
た切断、溶接等のレーザ加工に使用されるレーザ加工用
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザービームを用いた溶接、溶断等の
レーザ加工に使用される加工装置は、加工用ヘッドと呼
ばれる部材を具備している。レーザ加工装置における加
工用ヘッドの一般的な役割は、集光光学系の保持、加工
性確保のための加工用ガスの噴出および純度確保、光学
系の汚染防止の3つである。
【0003】集光光学系は、レーザ発生源で発生された
レーザービームがスポット状に被加工物へ照射されるよ
うに、そのレーザービームを集光するもので、レンズ、
ミラー等を使用する。レーザ加工装置では、この集光光
学系を保持する機能が必要であり、一般的にはその機能
を加工用ヘッドに持たせており、加工用ヘッドと言えば
集光光学系を含めた部材を意味する。
【0004】加工用ガスについては、次のように補足説
明される。通常のアーク溶接の場合と同様、レーザ溶接
においても溶融池のシールドが必要である。このシール
ドが不充分になると、溶融金属に大気中の窒素や酸素が
混入し、溶接部性能を低下させる。そのため、一般的に
は、Ar,He等の不活性ガスを加工用ヘッドの先端部
から適量噴出させる方法が採用されている。これらのガ
スに高純度が要求されることは当然であり、例えば特開
昭61−229491号公報には、ヘッド先端部から噴
出されるシールドガスの周囲を更にガスシールドする2
重シールド構造の加工用ヘッドが開示されている。一
方、レーザ切断においては、溶融した金属を除去するこ
とが必要になるが、これにはヘッド先端部から酸素を噴
出させることが有効であり、やはり高純度のものほど効
果が高い。このように、レーザ加工でその加工性を確保
するためには、シールドガス、切断ガスといった加工用
ガスの純度が重要となる。
【0005】光学系の汚染防止は、レーザ溶接、切断時
のレーザ照射点から生じる金属粉等の汚染物質が、加工
用ヘッド内に侵入して集光光学系に付着するのを防止す
る役割のことであり、加工用ガスをヘッド先端部から噴
出する加工用ヘッドでは、通常その役割は、加工用ガス
が果たしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】レーザ加工用ヘッドに
求められるこれらの役割のうち、加工用ガスの純度確保
は特に困難である。図3はレーザ加工装置のヘッド部の
模式図である。
【0007】レーザ加工においては、レーザ発生源であ
る発振器から加工用ヘッドHまでを適当な管で遮蔽して
伝送するのが一般的である。これは、レーザービームが
大気中の有機ガスや粉塵で吸収されて減衰することを防
止するためであり、伝送管Tの内部は、常に窒素ガスや
乾燥空気でパージされる。
【0008】今、集光光学系がレンズである場合を考え
ると、レンズの片面は伝送管パージガスに接することに
なる。ここで、レンズ保持部に隙間があると、加工用ヘ
ッドHの内部に供給される加工用ガスにパージガスが混
入することになるが、レンズ保持部の気密性に充分な注
意を払いさえすれば、この問題は解決される。ところ
が、集光光学系がミラーMの場合には、伝送管Tと加工
用ヘッドHを隔てる仕切りがないため、伝導管パージガ
スは加工用ヘッドH内に侵入し、加工用ガスの純度が大
幅に低下することになる。
【0009】これを防ぐためには、パージガスを加工用
ガスと同一成分にすればよいが、それは次のような理由
から実現困難である。一般に加工用ガスはパージガスよ
り高価で高圧である。伝送管全体にわたって充分な気密
性を確保することは非常に難しく、伝送管を介した加工
用ガスの逸散あるいは大気侵入による純度低下を避け得
ない。発振器を使用していないときもパージガスを流し
続けなければ、発振器立ち上げ時の伝送管内ガス置換に
長時間を要する。これらのため、高価ガスの使用量が莫
大となり、ガスコストが嵩む。
【0010】そこで例えば、特開昭58−119485
号公報に開示されているように、加工用ヘッド内の加工
用ガスと伝導管内のパージガスとをガスカーテンで分離
する方法が考えられる。しかし、この方法は、適正なカ
ーテンガス流を形成するために極めて複雑な構造を必要
とし、更に、ガス圧の制御も難しく、実用的でない。ま
た、ミラーのビーム入側(発振器の側)にZnSe等の
ウインドウを設ける方法も考えられるが、レーザが比較
的低出力のときは有効でも、大出力でウインドウの耐熱
性が問題となる場合には採用できない。
【0011】本発明の目的は、ヘッド内がビーム伝送路
に連通している場合も、伝送路パージガスによる純度低
下の殆どない加工用ガスを噴出できるレーザ加工用ヘッ
ドを提供することにある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明のレーザ加工用
ヘッドは、レーザ発生源にビーム伝送管を介して接続さ
れ、ビーム伝送管を通過して来たレーザービームを光学
系で集光すると共に、集光されたレーザービームを加工
用ガスと共に先端部から出射するレーザ加工用ヘッドに
おいて、前記ビーム伝送管内に導入されるパージガス
当該ヘッド外に排出するガス排出孔を、レーザービーム
の集光を行う前記光学系と、レーザービームを出射する
ヘッド先端部との間に設け、前記ガス排出孔と前記ヘッ
ド先端部との間に、当該ヘッド内に加工用ガスを供給す
るガス供給孔を、ビーム進行方向に沿って2段に設けた
ことを特徴とする。
【0013】
【作用】図1は本発明のレーザ加工用ヘッドの概略構成
図、図2は本発明の作用を明らかにするために掲げた比
較用のレーザ加工用ヘッドの概略構成図である。
【0014】本発明のレーザ加工用ヘッドの第1の特徴
は、伝送管パージガスを逃がすためのガス排出孔を有す
る点にあり、そのガス排出孔は、集光光学系のビーム出
側にある。第2の特徴は、ヘッド内に加工用ガスを供給
するガス供給孔をビーム路に沿って2段に設けた点にあ
り、それらのガス供給孔は、ガス排出孔より更に出側に
ある。
【0015】1段目のガス供給孔からヘッド内に供給さ
れた加工用ガスは、伝送管パージガスと一部が混合され
る。ヘッド先端部からしかガスを噴出できない従来の加
工用ヘッド(図3)の場合、この混合ガスがヘッド先端
から噴出し、前述したような純度低下による加工性能劣
化を引き起こす。これを防止するためには、伝送管近く
にパージガスを逃がすためのガス排出孔を設け、ノズル
先端近くに加工用ガス専用の2段目のガス供給孔を設け
ることが有効である。しかし、効果はそれらの位置によ
って大きく異なる。
【0016】図2(A)はガス排出孔が集光光学系のビ
ーム出側で、且つ1段目のガス供給孔と2段目のガス供
給孔との間にある場合、図2(B)はガス排出孔が集光
光学系のビーム入側、即ち発振器の側にある場合であ
る。いずれも、集光光学系はミラーMで構成され、集光
光学系のビーム出側に連設されたトーチの内部は、伝送
管Tの内部に連通している。図2(A)の場合、伝送管
パージガスと1段目のガス供給孔からヘッド内に供給さ
れた加工用ガスとの混合ガスは、その殆どがガス排出孔
から排出されるが、混合ガスの流れがヘッド先端に向か
うために、一部がヘッド先端部から噴出し、充分な効果
は得られない。図2(B)では、1段目のガス供給孔か
らヘッド内に供給された加工用ガスの一部が集光光学系
であるミラーMのところを通過してガス排出孔から排出
されるために、ヘッド先端部からヘッド内に侵入した金
属粉等の汚染物質がミラーMに付着することが問題とな
る。
【0017】これらに対し、本発明のレーザ加工用ヘッ
ドは、図1に示すとおり、ガス排出孔が集光光学系と1
段目のガス供給孔との間にある。これにより、伝送管パ
ージガスは、1段目のガス供給孔からヘッド内に供給さ
れた加工用ガスで堰止められると同時に、その加工用ガ
スの大部分と共にガス排出孔から排出され、ヘッド先端
部からは、2段目のガス供給孔から供給された加工用ガ
ス主体の高純度ガスが噴出する。また、集光光学系での
パージガスの流れは、ヘッド先端側へ向かうので、ミラ
ーMが汚染を受けることもない。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施結果を説明する。
【0019】伝送管パージガスに乾燥空気50リットル
/minを使用し、1段目のガス供給孔からはAr50
リットル/minを、2段目のガス供給孔からはAr2
5リットル/minをそれぞれ供給した。集光光学系は
ミラーで、焦点距離150mmのCu製金メッキ放物面
鏡である。ミラーからガス排出孔までの距離は、55m
m、ガス排出孔から1段目のガス供給孔までの距離は4
0mm、1段目のガス供給孔から2段目のガス供給孔ま
での距離は25mm、2段目のガス供給孔からヘッド先
端までの距離は25mmとした。ヘッド先端の噴出孔径
は5mmである。
【0020】比較のために、図2(A)(B)に示すレ
ーザ加工用ヘッドおよび図3に示す従来のレーザ加工用
ヘッドも用いた。従来ヘッドではそのガス供給孔からA
r25リットル/minのみを供給した。
【0021】ヘッド先端から噴出するガスの酸素濃度を
測定した結果を表1に示す。使用したArは、酸素濃度
7ppmの高純度ガスである。また、レーザ出力5k
w、溶接速度2m/minで肉厚6mmの軟鋼板を延べ
1時間溶接した後のミラー表面の汚れを調査した。表1
に見るとおり、本発明のレーザ加工用ヘッドは、ヘッド
先端からの噴出ガスを高純度に保つことができ、ミラー
汚染も全く認められない。ヘッド先端からのガス噴出量
は20リットル/minであった。
【0022】
【表1】
【0023】図4は本発明のレーザ加工用ヘッドの構造
例を示す一部破断側面図で、集光光学系のビーム出側に
連設されるトーチの部分を示している。
【0024】集光光学系側の端部にガス排出孔1が設け
られ、中間部に1段目のガス供給孔2が設けられてい
る。このガス供給孔2は、乱流を防ぐ目的で、トーチ内
面に多数開口され、環状の母管3を介して供給される加
工用ガスをトーチ内の中心部に向けて周方向均一分布で
噴出する。ヘッド先端側の端部には、2段目のガス供給
孔4が設けられている。
【0025】なお、集光光学系がレンズでその保持部の
気密性が高いというような場合は、パージガスの混入の
おそれがないので、ガス排出孔を閉じ、2段目のガス供
給孔からのみ加工用ガスの供給を行う。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のレーザ加工用ヘッドは、ヘッド内が伝送管内に連通し
ている場合も、伝送管パージガスが加工用ガスに混入す
るのを防ぎ、純度低下の殆どない高純度の加工用ガスを
ヘッド先端部から噴出できる。従って、伝送管とヘッド
の間にウインドウを設置できない大出力レーザ加工にお
いて特に有効である。また、ヘッド構造もそれほど複雑
にならず、流量制御も容易で、実用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ加工用ヘッドの概略構成図であ
る。
【図2】本発明と比較するためのレーザ加工用ヘッドの
概略構成図である。
【図3】従来のレーザ加工用ヘッドの概略構成図であ
る。
【図4】本発明のレーザ加工用ヘッドの構造例をトーチ
部分について示す半断面図である。
【符号の説明】
M ミラー H 加工用ヘッド T 伝送管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発生源にビーム伝送管を介して接
    続され、ビーム伝送管を通過して来たレーザービームを
    光学系で集光すると共に、集光されたレーザービームを
    加工用ガスと共に先端部から出射するレーザ加工用ヘッ
    ドにおいて、前記ビーム伝送管内に導入されるパージガ
    を当該ヘッド外に排出するガス排出孔を、レーザービ
    ームの集光を行う前記光学系と、レーザービームを出射
    するヘッド先端部との間に設け、前記ガス排出孔と前記
    ヘッド先端部との間に、当該ヘッド内に加工用ガスを供
    給するガス供給孔を、ビーム進行方向に沿って2段に設
    けたことを特徴とするレーザ加工用ヘッド。
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