JP2686428B2 - マイコバクテリウムカンサシイの種特異的検出 - Google Patents

マイコバクテリウムカンサシイの種特異的検出

Info

Publication number
JP2686428B2
JP2686428B2 JP7235207A JP23520795A JP2686428B2 JP 2686428 B2 JP2686428 B2 JP 2686428B2 JP 7235207 A JP7235207 A JP 7235207A JP 23520795 A JP23520795 A JP 23520795A JP 2686428 B2 JP2686428 B2 JP 2686428B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
amplification
sequence
target
target sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7235207A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08103299A (ja
Inventor
パトリシア・エイ・スピアーズ
Original Assignee
ベクトン・ディッキンソン・アンド・カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベクトン・ディッキンソン・アンド・カンパニー filed Critical ベクトン・ディッキンソン・アンド・カンパニー
Publication of JPH08103299A publication Critical patent/JPH08103299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2686428B2 publication Critical patent/JP2686428B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6888Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms
    • C12Q1/689Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms for bacteria

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸標的配列を増
幅させるための増幅プライマーおよび方法に関する。特
に、本発明は、マイコバクテリウム カンサシイ標的配
列の種特異的増幅に関する。
【0002】
【従来の技術】マイコバクテリウムは、抗酸性、非運動
性、グラム陽性桿菌の細菌の一つの属である。属は、マ
イコバクテリウム アフリカヌム(Mycobacte
rium africanum)、トリ結核菌(マイコ
バクテリウム アビウム、M.avium)、ウシ結核
菌(マイコバクテリウム ボビス、M.bovis)、
ウシ結核菌BCG(マイコバクテリウム ボビス−BC
G、M.bovis−BCG)、マイコバクテリウム
ケロナエ(M.chelonae)、マイコバクテリウ
ム フォルツイツム(M.fortuitum)、マイ
コバクテリウムゴルドナエ(M.gordonae)、
マイコバクテリウム イントラセルラーレ(M.int
racellulare)、マイコバクテリウム カン
サシイ(M.kansasii)、マイコバクテリウム
ミクロチ(M.microti)、マイコバクテリウ
ム スクロフラセウム(M.scrofulaceu
m)、パラ結核菌(マイコバクテリウム パラツベルク
ロシス、M.paratuberculosis)、お
よびヒト結核菌(マイコバクテリウム ツベルクロシ
ス、M.tuberculosis)を含む幾つかの種
を含むが、これらの種に限られるわけではない。これら
の生物体のうちのあるものは、病気の原因となる。米国
では、1953年に初めて見つかって以来、マイコバク
テリウム感染患者は増加している。とくに重要なものは
結核であり、その病因学的原因はヒト結核菌である。し
かしながら、結核以外のマイコバクテリア(Mycob
acteria other than tuberc
ulosis,MOTT)による感染症もまた増加して
いる。これらの新しい患者の多くはAIDSの流行に関
係しており、AIDSの流行はマイコバクテアによる感
染症に特に感染しやすい免疫性の傷ついた母集団を提供
する。トリ結核菌(Mycobacterium av
ium)、マイコバクテリウム カンサシイおよびその
他の非結核性マイコバクテアは、HIV−感染およびそ
の他の免疫性の傷ついた患者の中に日和見的病原菌とし
て見出だされた。これらの感染症は急速に広がり、かつ
短期間内に致命傷になる可能性があるので、これらの感
染症を短期間内に診断する必要性が増加している。
【0003】現在、マイコバクテリウム感染症の診断
は、生物体の抗酸性染色および培養、次いで生化学的ア
ッセイによって行われている。これらの方法は時間を浪
費し、従来の培養法を用いる典型的な診断には6週間を
要する。BACTECシステム(Becton Dic
kinson Microbiology Syste
ms,Sparks,MD)のような自動培養システム
は、診断に要する時間を1−2週間に短縮した。しかし
ながら、マイコバクテリウム感染症の診断に要する時間
は、1週間以内、望ましくは約1日に、さらに短縮する
必要がある。サザン−ハイブリダイゼーション(Sou
thern hybridization)またはドッ
トブロット(dot blots)のようにオリゴヌク
レオチドプローブを用いるアッセイは、迅速に(即ち1
日またはそれより短い期間で)結果を得ることができ
る。また、属特異的および種特異的プライマーを、核酸
増幅による医療サンプルの直接アッセイに用いても良
い。しかしながら、これらの迅速な検出法および同定法
は、生物体の特異的同定を所望する場合、マイコバクテ
リウム属(結核および非結核)に特異的あるいは特定の
マイコバクテリウム種に特異的な、オリゴヌクレオチド
プローブまたはプライマーを必要とする。
【0004】マイコバクテリウム カンサシイの同定
は、従来の研究室では、生化学的試験および増殖特性の
測定によって行われている。これらには、カタラーゼ生
成、ウレアーゼ活性、TWEEN加水分解、硝酸塩還
元、および細菌を光に晒した時に色素を生成する細菌の
能力(光発色能)が含まれる。数種のその他のマイコバ
クテリウムが同様の生化学的プロフィールを示すため、
光発色能は、マイコバクテリウム カンサシイを同定す
るための決定的な特徴として、従来から行われてきた。
しかしながら、光発色能の決定には、生物体の純粋培養
が必要であり、さらに、この表現型は、変化し易く、主
観的であり、かつ確実に決定することが難しい。これら
の理由により、オリゴヌクレオチドプローブを用いた種
特異的ハイブリダイゼーションまたは核酸増幅によって
マイコバクテリウム カンサシイを同定する試みがなさ
れてきた。Z.H.Huangら(1991,J.Cl
in.Microbiol.,29,2125−212
9)は、ゲノムライブラリーからマイコバクテリウム
カンサシイにある程度の種特異性を持つDNAプローブ
を得たと報告している。このクローン(pMK1−9)
は、マイコバクテリウムガスツリ(M.gastri)
を含むその他の種とも多少のクロス−ハイブリダイズ
し、かつマイコバクテリウム カンサシイの遺伝的に遠
いサブグループを検出しなかった。pMK1−9のヌク
レオチド配列は報告されておらず、それから誘導される
であろう遺伝子も同定されなかった。また、B.C.R
ossら(1992,J.Clin.Microbio
l.,30,2930−2933)は、pMK1−9プ
ローブ、65kDa抗原遺伝子プローブ、およびrRN
Aに特異的にハイブリダイズするプローブを用いた商品
として入手可能なDNAプローブ試験(ACCU−PR
OBE、Gen−Probe、San Diego、C
A)、を用いてマイコバクテリウム カンサシイの遺伝
的に遠い亜種を同定したと報告している。16SrRN
A遺伝子にハイブリダイズする増幅プライマーを用い
て、研究されているマイコバクテリウム カンサシイ変
異体の16SrRNAの遺伝子配列をシークエンシング
し比較した。M.Yangら(1993、J.Cli
n.Microbiol.,31,2769−277
2)は、患者より得た分離菌より一つの配列を分離し、
この分離物をハイブリダイゼーションプローブとして用
いた場合、マイコバクテリウム カンサシイに種特異的
を示したと報告している。このプローブ(p6123)
は、pMK1−9にハイブリダイズしなかったサブグル
ープを含む、試験したすべてのマイコバクテリウム カ
ンサシイ株にハイブリダイズした。
【0005】T.Rogallら(1990,J.Ge
n.Microbiol.,136,1915−192
0)は、マイコバクテリウム種を同定するための、ポリ
メラーゼ鎖反応(PCR)に基く、配列決定法において
16SrRNA配列を用いた。しかしながら、これらの
プライマーはマイコバクテリウム カンサシイからマイ
コバクテリウム ガスツリを識別するために用いること
は出来なかった。なぜなら、これら2種の16SrRN
Aは、これらの2種の菌が異なる表現型特性を示すにも
かかわらず、同一であるためである。同様の研究がB.
Boddinghausら(1990,J.Clin.
Microbiol.,28,1751−1759)に
よっても公表されており、彼等は、ヒト結核菌のグルー
プ、即ち、トリ結核菌、パラ結核菌、およびマイコバク
テリウム イントラセルラーレ(M.intracel
lulare)、に特異的な16SrRNAから誘導し
たオリゴヌクレオチドについて報告している。
【0006】本発明は、マイコバクテリウム カンサシ
イを種特異的に検出し同定するための増幅プライマーと
して有用な核酸配列を提供する。種特異的とは、本発明
のプライマーが、マイコバクテリウム ガスツリ、ロド
コッカス ロドクロス(Rhodococcus rh
odochrous)およびノカルディア アステロイ
デス(Nocardia asteroides)のよ
うな、マイコバクテリウムのその他の種または非常に近
種の微生物の標的配列の増幅をほとんどまたはまったく
検出しないで、マイコバクテリウム カンサシイ核酸の
標的配列を増幅することを意味する。本発明の増幅プラ
イマーは、Yangら(1993)によって以前に報告
されているp6123配列より誘導したが、Yangら
は、以前は、全長のp6123配列のみを用いて、プロ
ーブハイブリダイゼーション(即ち、サザン ブロッ
ト)による種特異性について示した。本発明以前には、
種特異性を残存しかつSDAのプライマーとしても機能
する短い増幅プライマーをデザインできるか否かについ
ては、知られていなかった。
【0007】プライマーは、サンプルを培養した後に、
培養物の同一性を確認する手段として用いられるであろ
う。代わりに、当業者に既知の核酸増幅技術を用いてマ
イコバクテリウムDNAを検出および同定するために培
養する前にプライマーを用いても良い。いずれの場合
も、本発明のプライマーおよび診断方法は、マイコバク
テリウム カンサシイとその他のマイコバクテリウム種
との間の迅速な識別手段を提供し、開業医が従来より行
われてきた時間の掛かる表現型や生化学的な方法を行わ
ずにこの微生物を迅速に同定できるようにする。そのよ
うなマイコバクテリウム感染症を含む明確な病因学的原
因を迅速に同定することは、短時間内に適切な治療法を
決定するために用いられうる情報を提供する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、核酸増幅反
応でマイコバクテリウム カンサシイに特異性を示すオ
リゴヌクレオチド増幅プライマーを提供する。また、本
発明の増幅プライマーを用いて、マイコバクテリウム
カンサシイ核酸を検出および同定するための方法を提供
する。患者および環境より得たマイコバクテリウム カ
ンサシイ分離菌のうち試験した菌の100%が、本発明
の増幅プライマーを用いた増幅アッセイで陽性を示し
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のオリゴヌクレオ
チドは、マイコバクテリウムを含むと予想されるサンプ
ル内のマイコバクテリウム カンサシイの標的核酸配列
を検出するための増幅プライマーとして特に有用であ
る。サンプルは、分離した核酸、分離した微生物からな
って良く、医療サンプルであってもよい。典型的には、
医療サンプルは、体液またはその組織の形、例えば、
痰、気管支洗浄液、胃洗浄液、血液、乳汁、リンパ、皮
膚および柔組織、である。核酸が遊離した状態ではなく
むしろ微生物がそのままの状態で含まれていると予想さ
れるサンプルは、一般的には、本発明のプライマーとハ
イブリダイズさせる前に、この技術分野で既知の方法を
用いて処理して、存在するであろうと思われる任意の微
生物から核酸を遊離させる。さらに、サンプルが痰であ
る場合には、分析のために核酸を遊離させる前に、液体
化するのが典型的である。適切な液体化法は、この技術
分野で既知である。マイコバクテリウムはヒトおよびヒ
ト以外の動物種の両方に感染するため、本発明はヒトお
よび動物の両方の診断法として応用でき、サンプルはど
ちらから得ても良い。ヒトは、ヒト結核菌、マイコバク
テリウム カンサシイ、トリ結核菌、マイコバクテリウ
ム イントラセルラーレ、マイコバクテリウム スクロ
フラセウム(M.scrofulaceum)、および
マイコバクテリウム ホルツイツム(M.fortui
tum)を含む、さまざまなマイコバクテリウムに感染
する可能性があるので、即時に用いることの出来るプラ
イマーおよび診断法は、マイコバクテリウム カンサシ
イが病因学的原因である患者を迅速に同定するために用
いられ、それ故、適切な治療法の選択することを助ける
であろう。
【0010】望ましくは、本発明のオリゴヌクレオチド
プライマーは、マイコバクテリウム核酸標的配列を増幅
させることによって、マイコバクテリウム カンサシイ
を検出および/または同定するために用いられる。しか
しながら、標的配列とハイブリダイズするプライマーの
一部分を、種々の核酸ハイブリダイゼーション法でマイ
コバクテリウム カンサシイ標的核酸を直接検出するた
めのハイブリダイゼーションプローブとして用いても良
い。ハイブリダイゼーション法には、DNAを検出する
サザンブロット、RNAを検出するノーザンブロット、
およびDNAまたはRNAのいずれかを検出するドット
ブロットが含まれる。それらの方法はこの技術分野では
一般的に良く知られており、かつMolecular
Cloning:A Laboratory Manu
al,第2版、J.Sambrook,E.F.Fri
tshおよびT.Maniatis,Cold Spr
ing Harbor Laboratory Pre
ss,1989に記載されている。望ましい実施態様で
は、サンプル内のマイコバクテリウム カンサシイの存
在が、標的核酸配列の種特異的増幅によって、検出およ
び/または同定される。この実施態様では、本発明の増
幅プライマーは従来から行われている核酸増幅のプロト
コールで用いられる。プライマーの標的核酸への特異的
ハイブリダイゼーションを繰返して行うための任意の増
幅のプロトコール、例えば、ポリメラーゼ鎖反応(Po
lymerase Chain Reaction,P
CR:米国特許第4,683,195;4,683,2
02;4,800,159;4,965,188号)、
ストランド置換増幅(Strand Displace
ment Amplification)(SDA)
(G.Walkerら、1992、Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA,89,392−39
6;G.Walkerら、1992,Nucl.Aci
ds Res.,20,1691−1696;米国特許
第5,270,184号、ここに参照として取り入れ
る)、核酸を基本とした配列増幅(nucleic a
cid basedsequence amplifi
cation)(NASBA:米国特許第5,130,
238号、to Cangene)、転写を基本とした
増幅(D.Kwohら、1989,Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA,86,1173−11
77)、自己持続する配列複製(J.Guatelli
ら、1990,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,87,1874−1878)、またはQβ
レプリカーゼシステム(P.Lizardiら、198
8,BioTechnology ,1197−12
02)が用いられて良い。本発明のプライマーを用いる
に当たっての望ましい増幅法は、プライマーの標的配列
への特異的ハイブリダイゼーションが繰り返し起こるこ
と、鋳型として標的配列を用いてプライマーを伸長させ
ること、および標的配列からの伸長したプライマーを置
換することによる方法、例えばPCRおよびSDA、で
ある。
【0011】増幅プライマーは、プライマーを伸長させ
ること、または標的配列にハイブリダイズした隣接位置
のプライマー同士を結合させること、によって標的配列
を増幅させるためのプライマーである。SDAによる増
幅では、オリゴヌクレオチドプライマーは、GC含有率
が低い、好適にはプローブの全ヌクレオチド組成の70
%より小さくなるように選択されることが望ましい。同
様に、SDAの場合、標的配列は、二次構造を最小にす
るために、GC含有率が低いことが望ましい。SDA増
幅プライマーの3' 末端(標的結合配列)は、標的配列
の3' 末端にハイブリダイズする。標的結合配列は、増
幅プライマーに標的特異性を与える。SDA増幅プライ
マーは、さらに、その5' 末端近くに制限エンドヌクレ
アーゼの認識サイトを含む。認識サイトは、Walke
rら(1992,PNAS 89,392−396)に
記載されているように、認識サイトの片方の鎖が修飾さ
れる場合にDNA二重らせんの一本鎖にニックを入れる
であろう制限エンドヌクレアーゼのためのものである。
SDA反応の大部分において、増幅プライマーは標的配
列を指数的に増幅させる。また、SDA増幅プライマー
は、“S”プライマーと呼ばれ、例えば一対の増幅プラ
イマーが二本鎖の配列の増幅に用いられる場合にはS
およびSと呼ばれる。標的の末端に特別な配列を持つ
必要のないその他の増幅方法では、一般的に、増幅プラ
イマーは標的結合配列のみからなる。例えば、本発明で
は、PCRによるマイコバクテリウム カンサシイの特
異的増幅には、SDAプライマーの標的結合配列からな
る増幅プライマーが用いられるであろう。これらは、標
的配列にハイブリダイズし、ポリメラーゼによって伸長
され、さらに伸長生成物はPCRで慣習的に行われてい
るように、加熱によって置換される。
【0012】バンパーまたは外部プライマーは、増幅プ
ライマーの上流で、標的配列にアニールする、SDAで
用いられるプライマーであり、バンパープライマーの伸
長物は、下流の増幅プライマーおよびその伸長生成物を
置換する。また、バンパープライマーは、“B”プライ
マーと呼ばれ、例えば一対のバンパープライマーが一対
の増幅プライマーの伸長生成物を置換する場合にはB
およびBとも呼ばれる。バンパープライマーの伸長
は、増幅プライマーの伸長生成物を置換するための一つ
の方法であるが、加熱法もまた適当である。
【0013】標的または標的配列という言葉は、増幅プ
ライマーによって増幅される核酸配列を指す。これら
は、増幅されるマイコバクテリウム本来の核酸配列、増
幅されるマイコバクテリウムの核酸配列の相補的な第二
の鎖、および増幅反応によって生成される本来の配列の
いずれかのコピー鎖、を含む。また、これらのコピー
は、増幅プライマーがハイブリダイズする本来の標的配
列のコピーをも含むと言う事実によって、増幅されうる
標的配列として提供される。
【0014】増幅反応の間に生成される標的配列のコピ
ーは、増幅生成物、アンプリマー(ampliner)
またはアンプリコン(amplicon)と呼ばれる。
【0015】伸長生成物という言葉は、増幅プライマー
のハイブリダイゼーションおよび鋳型として標的配列を
用いたポリメラーゼによる増幅プライマーの伸長によっ
て生成した標的配列の一本鎖のコピーを指す。
【0016】マイコバクテリウム カンサシイ標的配列
の増幅に望ましい方法は、ストランド置換増幅(SD
A)である。SDA標的生成物および増幅反応の略図を
図1に示す。標的DNAは過剰の4種のプライマー(B
、B、SおよびS)存在下で加熱変性させる。
およびSは、増幅プライマーの3' 末端に標的結
合配列を、および標的結合配列の5' 側に制限エンドヌ
クレアーゼ認識サイト(例えば、HincII−5'GT
TGAC)を含む増幅プライマーである。制限エンドヌ
クレアーゼ認識サイトは、盛り上がったボックスで示し
ている。便宜上、以下の記述では、例としてHincI
Iおよびexoクレノウポリメラーゼを用いるが、S
DAでの使用に既知の任意の制限エンドヌクレアーゼお
よび3'-5' エキソヌクレアーゼ欠損ポリメラーゼを用
いても良い。
【0017】SおよびS配列は、増幅される領域に
隣接する、二本鎖の標的配列のそれぞれ別の鎖にハイブ
リダイズする。BおよびBは、標的結合配列のみか
らなり、かつSおよびSの5' 側の位置にハイブリ
ダイズする外部プライマーまたはバンパープライマーで
ある。プライマーを約40℃で標的にアニーリングした
後、HincIIを、大腸菌DNAポリメラーゼIのエ
キソヌクレアーゼ欠損型のクレノウフラグメント(ex
- クレノウ)と共に加える。この段階では、図1−A
の残存する標的生成段階は、単独のカスケードとして進
行する。exo- クレノウは、標的配列のモル数より大
過剰存在し、dGTP、dCTP、dUTP(またはT
TP)、およびdATPαS(デオキシアデノシン
5'-[α−チオ]トリホスフェート)を用いて4つのプ
ライマーのすべてを同時に伸長する。SおよびS
伸長し、それらの伸長生成物はBおよびBの伸長物
によって置換される。置換されたSおよびSの伸長
生成物(S−extおよびS−ext)は、相対す
る別の増幅プライマー(SおよびS)に結合する標
的として提供される。さらに、伸長、置換のサイクルを
繰り返すと、それぞれの末端にヘミホスホロチオ酸化H
incIIサイトを持つ二つの標的フラグメント、およ
び片側の末端のみにヘミホスホロチオ酸化HincII
サイトを持つ二つのより長い標的フラグメントが生成さ
れる(図1−B)。ポリメラーゼによって二本鎖の内の
一本にdATPの変わりにdATPαSを組み入れる
と、制限エンドヌクレアーゼは二重らせんの両ストラン
ドを切断するよりむしろ一本のストランドにニックを入
れるようになる。ニックを入れる(“Nickin
g”)とは、二本鎖を切断するのではなく、二本鎖DN
Aの一本のストランドを切断することを指す。Hinc
IIは、修飾された相補鎖はそのままの状態に残したま
ま、ヘミホスホロチオ酸化認識サイトの未修飾のプライ
マーストランドにニックを入れる。次いで、exo-
レノウがニックの3' 末端から伸長し、下流を新たに合
成されたストランドに置換する。新たなSおよびS
プライマーが置換されたストランドと結合し、伸長され
る。これに次いで、図1−B上に示すような4種類の二
重らせんが図1−B下に示すような増幅サイクルの定常
状態になるまで、さらなるニッキングの段階およびスト
ランドの置換の段階が引き続いて起こる。各SDAサイ
クルでは、Sの3' 末端は置換された標的ストランド
の3' 末端とハイブリダイズし、5' の突出した二
重らせんを形成する。同様に、Sは、置換されたT
と結合する。exo- クレノウは、二重らせんの引っ込
んだ3' 末端を伸長し、HincIIによってニックを
入れられるヘミホスホロチオ酸塩認識サイトを形成す
る。ニック位置での伸長がニックを入れ得るHincI
I認識サイトを再生するために、これらのニッキングお
よび伸長/置換の段階は、連続して循環する(図1−B
下に、短い曲線の矢印でしめす)。S−T二重らせ
んから置換されたストランドはTと同一である。同様
に、S−T二重らせんから置換されたストランドは
と同一である。従って、置換されたTはそれぞれ
新たなSプライマーと結合し、置換されたTはそれ
ぞれ新たなSと結合する(図1−B下に長い曲線の矢
印で示す)ために、標的は指数的に増幅される。センス
ストランドおよびアンチセンスストランドを細い線およ
び太い線によって区別する。完全およびニックを入れた
HincII認識サイトを
【化1】 で表わす。部分的HincII認識サイト(5'-GAC
およびそれに相補的な5'-GTC)は、置換されたスト
ランドの5'および3'末端に存在し、それぞれ
【化2】 で表わす。
【0018】SDAのための増幅プライマーをデザイン
するためのパラメーターについてはほとんど知られてい
ない。一般的に、GC含有率が比較的低く、かつ配列変
異性がより小さい標的配列が望ましい。しかしながら、
SDAによって増幅されるその様な領域が2つ(それぞ
れの増幅プライマーにハイブリダイゼ−ションするため
に)互いに十分接近した位置に存在しなくてはならな
い。一般型のSDAは、PCRよりより短い標的、通
常、約100ヌクレオチドより小さい標的を必要とす
る。しかしながら、これらの基準を満たすことができた
としても、SDA用にデザインした増幅およびバンパー
プライマーの有効性は予想しがたい。標的配列に正確に
マッチするようにデザインされた増幅プライマーが、理
由は分からないが、それを増幅できない場合があるが、
それに対して、標的配列の同じ領域から誘導したミスマ
ッチを含む増幅プライマーがすべての変異株を有効に増
幅する場合もある。この事は、いくぶんかは、増幅プラ
イマーに含まれるその他の配列の不確定効果(例えば、
制限エンドヌクレアーゼ認識サイト、およびエンドヌク
レアーゼが結合するためのスペーサーとなる隣接配列)
によるかもしれない。加えて、バンパープライマーも、
それらは標的配列に直接関係するわけではなく、増幅の
過程にも直接的には関係しないにもかかわらず、時とし
て、増幅に重大な影響を与える。また、増幅プライマー
とバンパープライマーとの組み合わせも重要であること
も分かっている。即ち、バンパープライマー/増幅プラ
イマーの組み合わせによって、有効な増幅が可能になる
場合もあるが、同じバンパープライマーが非常に近似し
ているが異なる増幅プライマーと組み合わせて用いられ
た場合に、増幅が阻害されることもある。それ故、マイ
コバクテリウムの種の中で変異性がほとんどまたは全く
無い配列を同定することが第一の段階であるが、SDA
での使用に適した増幅プライマーを確実にデザインする
には充分ではない。現在のところ、SDAプライマーを
デザインする過程は、標的配列としてはっきりとした見
込みのある2つの領域(GC低含有率、小さい配列変異
性、互いの近接性)を同定すること、一連の関連または
重複するプライマーをデザインすること、およびSDA
で組み合わせの異なるプライマーを試験して増幅が持続
されるか否かを決定すること、による。
【0019】核酸は、ハイブリダイズするために完全な
相補性を必要としないので、ここで述べるプローブおよ
びプライマー配列は、マイコバクテリウム カンサシイ
に特異的なプローブおよびプライマーとしての有用性が
失われないようにある程度修飾されても良い。この技術
分野で知られているように、相補的および部分的に相補
的な核酸配列のハイブリダイゼーションは、厳密性を増
すあるいは減ずるようにハイブリダイゼーションの条件
を調節する(即ち、ハイブリダイゼーションの温度また
は緩衝液の塩含有量を調節する)ことによって可能にな
る。ここに示す配列をそのように部分的に修飾し、かつ
マイコバクテリウム カンサシイ特異性を維持するよう
にハイブリダイゼーション条件を任意に調節するのに必
要なのは日常的な実験のみであり、当業者によく知られ
ている。
【0020】本発明のプライマーを用いて生成された増
幅生成物は、その大きさの特徴、例えばエチジウンブロ
ミドで染色されたポリアクリルアミドまたはアガロース
ゲル上で検出され得る。代わりに、サンプル中のマイコ
バクテリウム カンサシイ核酸または特異的に増幅され
たマイコバクテリウム カンサシイ標的配列を、本発明
の増幅プライマーまたはそれらの標的結合配列にハイブ
リダイズさせることによって検出しても良い。ハイブリ
ダイゼーションによって検出するためには、オリゴヌク
レオチドに検出可能な標識を付加するのが一般的であ
る。検出可能な標識とは、プローブの標的核酸へのハイ
ブリダイゼーションを示すものとして直接的または間接
的に検出することの出来る部分である。標識を直接検出
するために、プローブをラジオアイソトープで標識して
オートラジオグラフで検出しても良く、または蛍光部分
で標識してこの技術分野で既知なように蛍光で検出して
も良い。別の方法として、プローブを検出可能にするた
めに薬品の追加を必要とする標識を付加することによっ
て、プローブを間接的に検出しても良い。間接的に検出
可能な標識とは、例えば、化学発光試薬、目に見える反
応生成物を生成する酵素、および標識された特異的な結
合相手(例えば、抗体または抗原/ハプテン)と結合す
ることによって検出されるであろうリガンド(例えば、
ハプテン、抗体または抗原)を含む。とくに有効な標識
には、(標識したアビジンまたはストレプトアビジンと
結合することによって検出可能になる)ビオチン、およ
び(酵素基質を添加することによって色のついた反応生
成物を生成して検出可能になる)西洋ワサビのペルオキ
シダーゼまたはアルカリホスファターゼのような酵素が
含まれる。その様な標識をオリゴヌクレオチドに付け加
える、またはその様な標識をオリゴヌクレオチド内に含
ませるための方法はこの技術分野で熟知されており、任
意のこれらの方法は本発明での使用に適している。
【0021】増幅された標的配列を検出するためには、
増幅反応に用いるプライマーを標識し、検出プローブと
して用いることもできる。なぜならば、プライマーは増
幅生成物中に取り込まれるからである。別の方法とし
て、増幅プライマーとは異なる少なくとも一つの標識し
たプローブを、ハイブリダイゼーションによって増幅さ
れた標的配列を検出するためのプローブとして用いても
良い。このプローブは、増幅プライマーの間にある標的
内の配列、即ち内部プローブ、とハイブリダイズする、
ように選択されなければならない。別の方法として、プ
ライマーまたは内部プローブのいずれかを標識し、Wa
lkerら(Nucl.Acids Res.、上記)
に記載された方法にしたがって、増幅生成物を検出する
ためにポリメラーゼによって伸長しても良い。
【0022】便宜上、マイコバクテリウム カンサシイ
の種特異的検出および同定のための増幅プライマーは、
検出を行うための他の成分および試薬をさらに含むキッ
トの形でパックされても良い。例として、その様なキッ
トは、本発明の少くとも一対の増幅プライマーを含む。
ハイブリダイゼーションによる検出のために、6XSS
C(0.9M−塩化ナトリウム、0.09M−クエン酸
ナトリウム、pH7.0)、0.1M−EDTA pH
8.0、5X Denhardt´s溶液(0.1%
w/v FICOLL TYPE 400、0.1%
w/v ポリビニルピロリドン、0.1% w/v ウ
シ血清アルブミン)、および100μg/mlの剪断変
性されたサケ精子DNA、またはプローブハイブリダイ
ゼーションに有用であることが知られているその他の試
薬、といったようなハイブリダイゼーション溶液も含ま
れても良い。Molecular Cloning:A
Laboratory Manual、上記、を参照の
事。代わりに、既知の核酸増幅法の一つでの使用に適し
た薬剤が、マイコバクテリウム カンサシイ特異的増幅
プライマーと共に含まれても良い。キットの成分は、一
つの容器に一緒にパックされ、典型的には、本発明の方
法のある特定の実施態様を実行するための指示書を含
む。さらに、例えば、検出用プローブとして用いるのに
適した標識を付した第二プローブ、および標識の検出を
行うための薬剤または手段、のような随意の成分をキッ
トの中に含んでも良い。
【0023】
【実施例】一つの種の分離菌の中での標的配列の不均一
性が種特異的増幅プライマーをデザインすることを妨
げ、かつ標的の種特異的増幅を妨げる場合もあるため、
最初に、マイコバクテリウム カンサシイの株の間での
p6123配列の不均一性の程度を測定する必要があっ
た。p6123は、前実験では、ハイブリダイゼーショ
ンプローブとしてのみ種特異性を示した。ハイブリダイ
ゼーションによる検出、例えばサザンブロットでは、増
幅プライマーとしては許容出来ない高いレベル(70%
程度)の配列のミスマッチがあっても許容される。p6
123配列を、類似株であるがマイコバクテリウム カ
ンサシイの異なる株(p6232)から誘導された変異
株の配列と並べて比較することによって、さらに3種の
マイコバクテリウム カンサシイ分離株(TMC120
1、LCDC724および13638)の類似配列のサ
ブフラグメントを増幅するPCRプライマーをデザイン
した。配列番号:1(MY−1)は、p6123の配列
のヌクレオチド503−484に相当するアンチセンス
プライマーである。ヌクレオチド50−69に相当する
2つのセンスプライマーを合成した。第一のプライマー
(配列番号:2、MY2a)は58の位置がアデニンで
あり、これに対して、第二のプライマー(配列番号:
3、MY2g)は58の位置がグアニンである。配列番
号:1、配列番号:2および配列番号:3は、製造者に
よって選ばれたApplied Biosystems
380B Synthesizerで、すべて合成さ
れた。オリゴヌクレオチドは水酸化アンモニウムを用い
50℃に16時間保つことによって保護をはずし、次い
で、製造者によって選択されたOPC精製(Appli
ed Biosystems)を行った。
【0024】PCR増幅は、10mM−トリス塩酸 p
H8.3、50mM−KCl、1.5mM−MgCl
2 、0.001%(w/v)ゼラチン、200μM−d
ATP,200μM−dCTP、200μM−dGT
P、200μM−TTP、1.0μMのそれぞれのプラ
イマー(センスおよびアンチセンス)、および106
ら104 モルの標的DNAを含む100μlの反応液中
で行われた。反応液は、鉱物油で覆い、5分間95℃に
加熱した。AMPLITAQポリメラーゼ(Prkin
Elmer Cetus)をそれぞれの反応液に
(2.5 Units/100μl)加え、熱サイクル
を開始させた。熱サイクルのプロトコール、全30サイ
クルは次の通りであった:94℃に1分30秒、55℃
に2分、72℃に3分。これに続いて、7分間72℃に
インキュベーションした。次いで、サンプルは4℃で保
存した。
【0025】454塩基対からなる生成物が、配列番
号:1および配列番号:2を用いてマイコバクテリウム
カンサシイTMC1201、LCDC724および1
3638から増幅された。また、配列番号:1および配
列番号:3を用いると、454塩基対からなる生成物
が、LCDC724および13638からは増幅された
が、TMC1201からは増幅されなかった。増幅生成
物はSmaI(Pharmacia LKB)で消化し
たpUC18プラスミド内へサブクローン化し、それぞ
れの株からえた二つの独立したクローンは、製造者の選
択によって、Applied Biosystems
373AシークエンサーおよびPrismDye te
rminator cycle sequencing
キット(Applied Biosystems)を
用いて配列決定した。多量の配列変異が株の間で見つか
った。マイコバクテリウム カンサシイ13638(配
列番号:15)から増幅された配列は、p6232の配
列とは同一であったが、p6123からの配列とは異な
っていた。TMC1201(配列番号:13)およびL
CDC724(配列番号:14)から得られた配列はp
6123およびp6232から得られた配列の両方と異
なっていた。様々なマイコバクテリウム カンサシイ分
離株(p6123、p6232、TMC1201、LC
DC724および13638−図2)の配列を直線に並
べて比較することによって、5つの分離株のすべてを増
幅できる可能性を有する数種の増幅プライマーおよびブ
ンパープライマーをデザインした。これらは、標的配列
のGC含有率、2つの増幅プライマー結合サイトの近
さ、および配列変異性を基に選択した。
【0026】ストランド置換増幅(Strand Di
splacement Amplification)
(SDA)反応は、一般的には、ウラシルDNAグリコ
シラーゼ(UDG)を用いて生成したアンプリコンを不
活性化(汚染除去)するために、TTPの代わりにdU
TPを用いて、前述の方法(Walkerら、Nuc
l.Acids Res.、上記)で行った。反応は、
6mM−MgCl2 、それぞれ2mMのdGTP、dC
TPおよびα−チオ−dATP(2'-デオキシアデノシ
ン5'-O-(1−チオトリホスフェート)、5mM−dU
TP、100μg/mlのアセチル化ウシ血清アルブミ
ン、1ng/μlのヒト胎盤DNA、42.5mM−K
PO pH7.6、0.5μMのプライマーS
よびS、0.05μMのプライマーBおよびB
3units/μlのHincII、0.1units
/μlのexo- クレノーDNAポリメラーゼ(Uni
ted States Biochemical)およ
び様々な量の標的DNAを含む、50μl容量内で行わ
れた。また、反応液は15%(v/v)ジメチルスルホ
キシド(DMSO)を含む。HincII、exo-
レノーおよびMgCl2 を加える前に、反応液を95℃
に2分間加熱して標的DNAを変性させ、次いで41℃
に2分間保ってプライマーをアニールした。酵素および
MgCl2 を加えた後に、増幅させるために反応液を4
1℃で2時間インキュベーションした。増幅は、95℃
で2分間加熱することによって終止させた。増幅生成物
は、32Pで標識したプライマー(配列番号:12)のハ
イブリダイゼーションおよび伸長によって検出し、次い
で、前述の方法(Walkerら、Nucl.Acid
sRes.,上記)に従って、変性させてポリアクリル
アミドゲル電気泳動を行った。
【0027】配列番号:4および配列番号:5(MYs
1およびMYs1.1)は、SDAのS増幅プライマ
ーとしてデザインされた。配列番号:6および配列番
号:7(MYs2およびMYs2.1)は、SDAのS
増幅プライマーとしてデザインされた。それらは、標
的配列にハイブリダイズする標的結合領域および制限エ
ンドヌクレアーゼHincIIの認識サイトを含む。配
列番号:8および配列番号:9(MYb1およびMYb
1.1)は、B外部プライマーである。配列番号:1
0および配列番号:11(MYb2およびMYb2.
1)は、B外部プライマーである。BおよびB
ライマーは、標的結合配列からなり、SおよびS
上流で標的とハイブリダイズする(図2)。Bおよび
プライマーの伸長物は、SDA標的生成の第一サイ
クルで、SおよびSプライマーの伸長生成物を置換
するために提供される。配列番号:12(MYd1)
は、プライマー伸長分析によって増幅生成物を特異的に
検出するために用いられる検出プローブである。配列番
号:4−12のオリゴヌクレオチドは、Synthet
ic Genetics(San Diego,CA)
によって合成され、ゲル精製された。
【0028】さらに、TMC1201、LCDC724
および13638株から得られた配列情報は、LCDC
724と配列番号:4(MYs1)のプライマーの間に
は3' 位にミスマッチが存在した。また、幾つかのミス
マッチが、LCDC724およびTMC1201と配列
番号:8(MYb1)との間にも存在したが、p612
3、p6232または13638とはミスマッチが無か
った。それ故、配列番号:9(MYb1.1)B1プラ
イマーは、LCDC724およびTMC1201と完璧
にマッチするように、デザインし、合成した。配列番
号:5および配列番号:6の標的領域は、配列決定を行
った株のすべてで同一であった。しかしながら、検出プ
ローブ(配列番号:12)の標的結合領域でミスマッチ
が見つかった。検出プローブは低厳密性条件下でポリメ
ラーゼによって伸長される16マーであるので、これら
のミスマッチは増幅生成物の検出に影響を与えないであ
ろう。
【0029】SDAプライマーの第一のセット(配列番
号:4、配列番号:6、配列番号:8、および配列番
号:10)は、p6123およびp6232の配列のみ
を基礎にしてデザインされており、その他の株の配列情
報はその時点では得られてなかった。このプライマーの
セットは、さらに、試験したマイコバクテリウム カン
サシイの3つの分離株(LCDC724、13638お
よびTMC1201)を検出したが、マイコバクテリウ
ム ガスツリ、ヒト結核菌またはトリ結核菌とは全く交
差反応しなかった。しかしながら、増幅の程度(増幅因
子)は、分離した株によって異なっていた。増幅は、L
CDC724では大きく減少したが、多分、配列番号:
4のプライマーの3' のミスマッチによると思われる
(以下を参照の事)。
【0030】より堅実な増幅因子を与えるSDAのため
の増幅プライマーを分離することを試み、マイコバクテ
リウム カンサシイの5株のすべての配列を基にして、
新規のSおよびSSDAプライマーをデザインし
た。これらは、配列番号:5および配列番号:7(MY
s1.1およびMYs2.1)であった。また、新規の
プライマー、配列番号:11(MYb2.1)もデ
ザインされ、合成された。配列番号:11は、5' ヌク
レオチドがGの代わりにAであることを除いて配列番
号:10(MYb2)と同一であり、p6123配列と
完璧にマッチするが、p6232、TMC1201,L
CDC724および13638とは異なる。次いで、プ
ライマーの組み合わせを変えて試験し、どの組み合わせ
がTMC1201,LCDC724および13638に
厳密な増幅因子を与えるかを決定した。試験した4種類
の増幅プライマーの組み合わせは以下の通りである。
【0031】A) 配列番号:4、および配列番号:6 B) 配列番号:4、および配列番号:7 C) 配列番号:5、および配列番号:6 D) 配列番号:5、および配列番号:7 セットAおよびセットCは、3種の分離菌すべてに、容
易に検出できるレベルの増幅された標的配列を生成し
た。セットDはTMC1201および13638を増幅
するが、LCDC724ではほとんど増幅されなかっ
た。セットBはLCDC724では検出できる増幅生成
物を生成しなかったが、TMC1201および1363
8では良く増幅した。これらの結果は、バンパープライ
マーを任意に組み合わせを用いても同様であったが、配
列番号:11は以下で議論するように例外であった。配
列番号:5、配列番号:6、配列番号:8および配列番
号:10は、最も厳密な増幅因子を持つ最良の結果を示
した。
【0032】これらの結果は、SDAプライマー間の予
期せぬ相互作用を示している。配列番号:4は、LCD
C724とは3' 末端にミスマッチを含んでいる。一般
的に、プライマーの3' 末端はポリメラーゼがプライマ
ーを効果的に伸長するためにハイブリダイズしなくては
ならないと信じられてきた。この事は、配列番号:4と
配列番号:7と組み合わした場合に、増幅が起こらない
ことと一致する。しかしながら、配列番号:4の増幅プ
ライマーを配列番号:6と組み合わせた場合、3' がミ
スマッチしているにもかかわらず、予想に反して、3種
の分離菌のすべてで効率よく増幅する。配列番号:7お
よび配列番号:6は両方共、標的配列に完壁にマッチし
ており、同じ対になる増幅プライマーと組み合わせた場
合、増幅にほとんど影響を与えないと予想される。バン
パープライマーの選択もまた増殖に予想外の効果を与え
る。配列番号:10は5' 末端にミスマッチを含む。配
列番号:11はミスマッチを訂正し完璧にマッチしたバ
ンパープライマーを作り出すようにデザインされた。し
かしながら、増幅が改善されたというよりはむしろ、予
想に反して、配列番号:11はほとんど検出できないレ
ベルにまで増幅を押さえた。反対に、5' ミスマッチを
含むバンパープライマーは、正常に機能して正常なレベ
ルの増幅を示した。
【0033】プライマーのミスマッチの影響を補うため
に、型にはまらないSDAプライマーセットを組み立て
た。SDAは、それまでは、2つの増幅プライマーと2
つのバンパープライマーのみで行われてきたが、これら
の型にはまらないプライマーのセットは、変化しやすい
配列により効率的にハイブリダイズ出来る可能性を持つ
増幅プライマーおよびバンパープライマーをさらに含ん
でいる。例えば、配列番号:4、配列番号:5、および
配列番号:6(3つの増幅プライマー)を配列番号:
8、配列番号:10、および配列番号:11(3つのバ
ンパープライマー)と共に用いるSDAは、増幅レベル
はわずか減ずるが種特異的増幅を提供し、分離菌間での
増幅因子の違いを本質的になくす長所を有する。配列番
号:11は従来のプライマーの組み合わせで用いた場合
にはほとんどの増幅を押さえる(上述)ので、この事は
予想外であった。配列番号:11の厳格な抑制効果は、
3つの増幅プライマーおよび3つのバンパープライマー
を用いた場合に、打ち負かされると思われる。配列番
号:5および配列番号:6(2つの増幅プライマー)を
配列番号:8、配列番号:9、および配列番号:10
(3つのバンパープライマー)と共に用いるSDAは、
B1プライマーとして配列番号:8のみを用いても増幅
されない株を増幅させ、また、様々な分離菌間の増幅因
子の一貫性を改良した。
【0034】さらに、プライマーを用いて種特異的増幅
を示すために、マイコバクテリウムカンサシイの74分
離菌から得られたDNAについて、配列番号:5、配列
番号:6、配列番号:8、配列番号:9、および配列番
号:10を用いてSDAによって試験した。これらは、
オーストラリアからの17種の分離菌(14は医療現場
より、3つは環境より)、ソロモン諸島からの2種の医
療現場よりの分離菌、日本からの11種の医療現場より
の分離菌、英国からの5種の分離菌(1つは医療現場よ
り、4つは呼吸より)、米国からの11種の医療現場よ
りの分離菌、南アフリカからの4種の医療現場よりの分
離菌、スイスからの11種の分離菌(9種は尿より、1
つは医療現場より、1つは痰より)、ベルギーからの4
種の分離菌(3種は医療現場より、1つは尿より)、を
含んでいる。5種類の研究室で得られた株(LCDC7
11、LCDC714、LCDC715、LCDC72
5、およびD−31)を、TMC1201、1363
8、およびLCDC724に加えて、試験した。特異的
増幅生成物は、これらのDNAサンプルのすべてで、32
Pで標識したプライマー(配列番号:12)のハイブリ
ダイゼーションおよびポリメラーゼ伸長によって検出し
た。このSDAシステムは、試験したその他のマイコバ
クテリウムのいずれとも交差反応しなかった、即ち、
M.gastri、M.avium、M.tuberc
ulosis、M.bovis,M.chelona
e、M.flavescens、M.fortuitu
m、M.gordonae、M.intracellu
lare、M.marinun、M.microti、
M.malmoense、M.smegmatis、
M.szulgaiまたはM.xenopiでは検出可
能な増幅生成物は生成されなかった。さらに、このセッ
トのプライマーは、マイコバクテリウムに近い関係にあ
るNocardia asteroidesまたはRh
odococcus rhocochrousとも、交
差反応しない。
【0035】上述の実施例は、本発明の態様を説明する
ためのものであり、特許請求の範囲によって定められた
本発明を制限するためのものではない。
【0036】
【配列表】
【0037】配列番号:1 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 20 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (vi) 起源: (A) 生物名: Mycobacterium kansasii (xi) 配列: SEQ ID NO:1: TGAAACGTGT TTTGCCAGCG 20
【0038】配列番号:2 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 20 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (vi) 起源: (A) 生物名: Mycobacterium kansasii (xi) 配列: SEQ ID NO:2: ACCAGCGGAT CGTCACGGTG 20
【0039】配列番号:3 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 20 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (vi) 起源: (A) 生物名: Mycobacterium kansasii (xi) 配列: SEQ ID NO:3: ACCAGCGGGT CGTCACGGTG 20
【0040】配列番号:4 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 37 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_feature (B) 存在位置: 19..24 (D) その他の情報: /function= "HincII 制限酵素部位" (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_binding (B) 存在位置: 25..37 (D) その他の情報: /function= "標的配列にハイブリダ
イズする" /standard_name= "標的結合配列" (xi) 配列: SEQ ID NO:4: TTGAATAGTC GGTTACTTGT TGACCAGCAC CTCGGCG 37
【0041】配列番号:5 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 38 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_feature (B) 存在位置: 19..24 (D) その他の情報: /function= "HincII 制限酵素部位" (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_binding (B) 存在位置: 26..38 (D) その他の情報: /function= "標的配列にハイブリダ
イズする" /standard_name= "標的結合配列" (xi) 配列: SEQ ID NO:5: TTGAATAGTC GGTTACTTGT TGACAGAACA GCACCTCG 38
【0042】配列番号:6 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 37 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_feature (B) 存在位置: 19..24 (D) その他の情報: /function= "HincII 制限酵素部位" (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_binding (B) 存在位置: 25..37 (D) その他の情報: /function= "標的配列にハイブリダ
イズする" /standard_name= "標的結合配列" (xi) 配列: SEQ ID NO:6: TTGAAGTAAC CGACTATTGT TGACCGATTC CTGGTGG 37
【0043】配列番号:7 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 37 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_feature (B) 存在位置: 19..24 (D) その他の情報: /function= "HincII 制限酵素部位" (ix) 特徴: (A) NAME/KEY: misc_binding (B) 存在位置: 25..37 (D) その他の情報: /function= "標的配列にハイブリダ
イズする" /standard_name= "標的結合配列" (xi) 配列: SEQ ID NO:7: TTGAAGTAAC CGACTATTGT TGACAGCGTT CTGCGAC 37
【0044】配列番号:8 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 11 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (xi) 配列: SEQ ID NO:8: CCGGCCAACA G 11
【0045】配列番号:9 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 13 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (xi) 配列: SEQ ID NO:9: ACGGTGCTGC GGC 13
【0046】配列番号:10 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 12 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (xi) 配列: SEQ ID NO:10: GTCGGTGTGG CA 12
【0047】配列番号:11 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 12 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (xi) 配列: SEQ ID NO:11: ATCGGTGTGG CA 12
【0048】配列番号:12 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 16 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 一本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (xi) 配列: SEQ ID NO:12: AACTCGACGG CCTCGG 16
【0049】配列番号:13 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 200 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 二本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (vi) 起源: (A) 生物名: Mycobacterium kansasii (xi) 配列: SEQ ID NO:13: ACCAGCGGAT CGTCACGGTG CTGCGGCCAG ACGACGGTAC GGCCGGCCAG CAGCGCCACG 60 GTGGGGTACC CGTCGAACAG CACCTCGGCG AACTCGACCG CCTCGGGCGC CCACCAGGAA 120 TCGTCGTCGC AGAACGCGAC AAACGGTGTG TCGCAGTATG CCACACCGAT GTTGCGAGCC 180 ACCGCGCCCT GGTTGCGGGT 200
【0050】配列番号:14 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 200 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 二本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (vi) 起源: (A) 生物名: Mycobacterium kansasii (xi) 配列: SEQ ID NO:14: ACCAGCGGGT CGTCACGGTG CTGCGGCCAG ACGACGGTTC GGCCTGCCAG TAGCGCCACG 60 GTGGGATACG CGTCGAACAG CACCTCGGCA AACTCGACGG CCCCGGGCGC CCACCAGGAA 120 TCGTCGTCGC AGAACGCGAC AAAAGGTGTG CTGCATTGTG CCACACCGAT ATTGCGGGCT 180 ACGGCGCCTT GGTTGCGGGT 200
【0051】配列番号:15 (i) 配列の特性: (A) 配列の長さ: 200 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖の数: 二本鎖 (D) トポロジー: 直線状 (ii) 配列の種類: DNA (genomic) (vi) 起源: (A) 生物名: Mycobacterium kansasii (xi) 配列: SEQ ID NO:15: ACCAGCGGGT CGTCACGGTG TTGCGGCCAC ACGACGGTAC GGCCGGCCAA CAGGGCCACG 60 GTGGGATACG CGTCGAACAG CACCTCGGCG AACTCGACGG CCTCGGGTGC CCACCAGGAA 120 TCGTCGTCGC AGAACGCGAC AAACGGTGTG CCGCATACTG CCACACCGAT GTTGCGGGCC 180 ACCGCGCCCT CGTTGCGGGT 200
【図面の簡単な説明】
【図1】ストランド置換増幅(Strand Disp
lacement Amplification、SD
A)の標的生成スキーム(A)、およびSDAによる標
的配列の外部増幅の反応段階(B)を示する図である。
【図2】5種類のマイコバクテリウム カンサシイ株の
うちp6123のヌクレオチド配列を示す図であり、増
幅プライマーがハイブリダイズするサイトを示してい
る。
フロントページの続き (56)参考文献 JOURNAL OF CLINIC AL MICROBIOLOGY,31 (1993) P.2769−2772

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:5からなる第一の増幅プライ
    マーおよび配列番号:6からなる第二の増幅プライマ
    ー、または配列番号:5のヌクレオチド26−38から
    なる第一の増幅プライマーおよび配列番号:6のヌクレ
    オチド25−37からなる第二の増幅プライマーを含
    む、マイコバクテリウム カンサシイ標的核酸の種特異
    的増幅のためのプライマーのセット。
  2. 【請求項2】 配列番号:4のヌクレオチド25−37
    からなる第一の増幅プライマーおよび配列番号:6のヌ
    クレオチド25−37からなる第二の増幅プライマー、
    または配列番号:4からなる第一の増幅プライマーおよ
    び配列番号:6からなる第二の増幅プライマーを含む、
    マイコバクテリウム カンサシイ標的核酸の種特異的増
    幅のためのプライマーセット。
  3. 【請求項3】 さらに、配列番号:5からなる第三の増
    幅プライマーを含む、請求項2のプライマーセット。
  4. 【請求項4】 a) 標的配列が存在する場合、配列番
    号:5のヌクレオチド26−38からなる第一の増幅プ
    ライマーおよび配列番号:6のヌクレオチド25−37
    からなる第二の増幅プライマーを標的配列にハイブリダ
    イズし、; b) ハイブリダイズした第一および第二の増幅プライ
    マーをポリメラーゼで伸長して伸長生成物を作成し、さ
    らに伸長生成物を置換することによって、標的配列を増
    幅し、そして; c) 増幅した標的配列を検出する:ことからなる、二
    本鎖のマイコバクテリウム カンサシイ核酸標的配列の
    種特異的検出方法。
  5. 【請求項5】 a) 標的配列が存在する場合、配列番
    号:5のヌクレオチド26−38からなる第一の標的結
    合配列を含む第一の増幅プライマーおよび配列番号:6
    のヌクレオチド25−37からなる第二の標的結合配列
    を含む第二の増幅プライマーであって、さらに第一およ
    び第二の標的結合配列の5' 側に制限エンドヌクレアー
    ゼ認識サイトを含む第一および第二の増幅プライマー
    を、標的配列にハイブリダイズし; b) ハイブリダイズした第一および第二の増幅プライ
    マーを伸長して第一および第二の伸長生成物を生成さ
    せ、さらに第一および第二の伸長生成物を置換すること
    により標的配列を含む標的フラグメントを作成し; c) 標的フラグメント内の制限エンドヌクレアーゼ認
    識サイトにニックを入れ、エキソヌクレアーゼ欠損ポリ
    メラーゼを用いてニックから伸長させ、さらに標的配列
    のコピーを置換することによって、標的配列を増幅し;
    そして d) 増幅した標的配列を検出する:ことからなる、二
    本鎖のマイコバクテリウム カンサシイ核酸標的配列の
    種特異的検出方法。
  6. 【請求項6】 第一の増幅プライマーが配列番号:5か
    らなり、第二の増幅プライマーが配列番号:6からな
    る、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 a) 標的配列が存在する場合、配列番
    号:4のヌクレオチド25−37からなる第一の増幅プ
    ライマーおよび配列番号:6のヌクレオチド25−37
    からなる第二の増幅プライマーを、標的配列にハイブリ
    ダイズし; b) ハイブリダイズした第一および第二の増幅プライ
    マーをポリメラーゼを用いて伸長して伸長生成物を作成
    し、さらに伸長生成物を置換することによって、標的配
    列を増幅し;そして c)増幅した標的配列を検出する:ことからなる、二本
    鎖からなるマイコバクテリウム カンサシイ核酸標的配
    列の種特異的検出方法。
  8. 【請求項8】 a) 標的配列が存在する場合、配列番
    号:4のヌクレオチド25−37からなる第一の標的結
    合配列を含む第一の増幅プライマーおよび配列番号:6
    のヌクレオチド25−37からなる第二の標的結合配列
    を含む第二の増幅プライマーであって、さらに第一およ
    び第二の標的結合配列の5' 側に制限エンドヌクレアー
    ゼ認識サイトを含む第一および第二の増幅プライマー
    を、標的配列にハイブリダイズし; b) ハイブリダイズした第一および第二の増幅プライ
    マーを伸長して第一および第二の伸長生成物を生成さ
    せ、さらに第一および第二の伸長生成物を置換すること
    により標的配列を含む標的フラグメントを作成し; c) 標的フラグメント内の制限エンドヌクレアーゼ認
    識サイトにニックを入れ、エキソヌクレアーゼ欠損ポリ
    メラーゼを用いてニックから伸長させ、さらに標的配列
    のコピーを置換することによって、標的配列を増幅し;
    そして d) 増幅した標的配列を検出する:ことからなる、二
    本鎖のマイコバクテリウム カンサシイ核酸標的配列の
    種特異的検出方法。
  9. 【請求項9】 第一の増幅プライマーが配列番号:4か
    らなり、第二の増幅プライマーが配列番号:6からな
    る、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 さらに、配列番号:5からなる第三の
    増幅プライマーのハイブリダイゼーションを含む、請求
    項9記載の方法。
JP7235207A 1994-09-19 1995-09-13 マイコバクテリウムカンサシイの種特異的検出 Expired - Fee Related JP2686428B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/308,892 US5500341A (en) 1994-09-19 1994-09-19 Species-specific detection of Mycobacterium kansasii
US308892 1994-09-19

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08103299A JPH08103299A (ja) 1996-04-23
JP2686428B2 true JP2686428B2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=23195821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7235207A Expired - Fee Related JP2686428B2 (ja) 1994-09-19 1995-09-13 マイコバクテリウムカンサシイの種特異的検出

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5500341A (ja)
EP (1) EP0707075B1 (ja)
JP (1) JP2686428B2 (ja)
AU (1) AU690294B2 (ja)
CA (1) CA2155387C (ja)
DE (1) DE69514883T2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5667994A (en) * 1996-02-28 1997-09-16 Becton, Dickinson And Company Amplification and detection of mycobacterium avium complex species
AU710996B2 (en) * 1996-05-22 1999-10-07 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for the detection of mycobacterium kansasii
US5614390A (en) * 1996-06-14 1997-03-25 Becton, Dickinson And Company Species-specific detection of Mycobacterium kansasii
US5747259A (en) * 1996-07-17 1998-05-05 Becton, Dickinson And Company Materials and methods for species-specific detection of mycobacterium kansasii nucleic acids
US5858665A (en) * 1996-07-25 1999-01-12 Navix, Inc. Homogeneous diagnostic assay method utilizing simultaneous target and signal amplification
US6013510A (en) * 1997-09-25 2000-01-11 Becton, Dickinson And Company Identification of a DNA region potentially useful for the detection of Mycobacterium kansasii
JP2001275677A (ja) * 2000-03-30 2001-10-09 Canon Inc 核酸断片プライマーまたはプローブ、およびこれを用いたポリヒドロキシアルカノエート合成微生物の検出方法
US6492120B1 (en) 2000-11-02 2002-12-10 University Of Maryland Nucleic acid hybridization assay utilizing tricyclic target and signal amplification
US9487823B2 (en) * 2002-12-20 2016-11-08 Qiagen Gmbh Nucleic acid amplification
US8043834B2 (en) * 2003-03-31 2011-10-25 Qiagen Gmbh Universal reagents for rolling circle amplification and methods of use
EP1863908B1 (de) * 2005-04-01 2010-11-17 Qiagen GmbH Reverse transkription und amplifikation von rna bei simultaner degradierung von dna
JP5076894B2 (ja) 2005-05-13 2012-11-21 和光純薬工業株式会社 マイコバクテリウム・カンサシ検出用プライマー及びプローブ、並びにこれを用いたマイコバクテリウム・カンサシの検出方法
EP1762627A1 (de) 2005-09-09 2007-03-14 Qiagen GmbH Verfahren zur Aktivierung einer Nukleinsäure für eine Polymerase-Reaktion
DE102006020885A1 (de) * 2006-05-05 2007-11-08 Qiagen Gmbh Einführung von Sequenzelementen in Nukleinsäuren
WO2010026450A1 (en) * 2008-09-03 2010-03-11 Quantumdx Group Limited Sensing strategies and methods for nucleic acid detection using biosensors
US20170335382A1 (en) * 2014-11-10 2017-11-23 University Of Pittsburgh - Of The Commonwealth System Of Higher Education Isothermal Amplification Assay for the Detection of Short Nucleic Acid Sequences

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4965188A (en) 1986-08-22 1990-10-23 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or cloning nucleic acid sequences using a thermostable enzyme
US4683195A (en) 1986-01-30 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or-cloning nucleic acid sequences
US4683202A (en) 1985-03-28 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying nucleic acid sequences
US4800159A (en) 1986-02-07 1989-01-24 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or cloning nucleic acid sequences
US5130238A (en) 1988-06-24 1992-07-14 Cangene Corporation Enhanced nucleic acid amplification process
US5270184A (en) 1991-11-19 1993-12-14 Becton, Dickinson And Company Nucleic acid target generation
CA2096497A1 (en) * 1992-05-26 1993-11-27 Patricia Anne Spears Mycobacteria probes
ES2158854T3 (es) * 1992-10-13 2001-09-16 Hoffmann La Roche Oligonucleotidos derivados de la familia de genes sod.

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JOURNAL OF CLINICAL MICROBIOLOGY,31 (1993) P.2769−2772

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08103299A (ja) 1996-04-23
DE69514883D1 (de) 2000-03-09
US5500341A (en) 1996-03-19
DE69514883T2 (de) 2000-10-05
EP0707075A2 (en) 1996-04-17
EP0707075B1 (en) 2000-02-02
EP0707075A3 (en) 1998-09-02
AU2848195A (en) 1996-04-04
AU690294B2 (en) 1998-04-23
CA2155387A1 (en) 1996-03-20
CA2155387C (en) 1999-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2709256B2 (ja) マイコバクテリアプローブ
US8628926B2 (en) Probe and primer for tubercle bacillus detection, and method of detecting human tubercle bacillus therewith
JP2686428B2 (ja) マイコバクテリウムカンサシイの種特異的検出
US5614390A (en) Species-specific detection of Mycobacterium kansasii
JP3134940B2 (ja) 鳥型結核菌複合種の増幅および検出
EP2292793B1 (en) Compositions, methods and kits for determining the presence of Trichomonas Vaginalis in a test sample
JP3151415B2 (ja) 鳥型結核菌複合種の増幅および検出
US5518884A (en) Nucleic acid sequences specific for mycbacterium kansasii
US6489110B1 (en) EF-Tu mRNA as a marker for viability of bacteria
US5985569A (en) Primers for amplification of a genus specific sequence of the mycobacterium 16S rRNA gene
JP3048340B2 (ja) Micobacterium kansasii核酸の種特異的検出に関する材料および方法
US6210876B1 (en) Nucleic acid primers and probes for detecting Chlamydia pneumoniae
US6291176B1 (en) Identification of a DNA region potentially useful for the detection of mycobacterium kansasii
JP2787017B2 (ja) ミコバクテリア核酸の増幅および検出
JP3360736B2 (ja) ミコバクテリア属微生物を特異的に認識するプローブ及びミコバクテリア属微生物の検出方法
JP2004534536A (ja) グラム陽性菌の検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees