JP2686173B2 - 可変光色照明装置 - Google Patents

可変光色照明装置

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JP2686173B2 JP2255841A JP25584190A JP2686173B2 JP 2686173 B2 JP2686173 B2 JP 2686173B2 JP 2255841 A JP2255841 A JP 2255841A JP 25584190 A JP25584190 A JP 25584190A JP 2686173 B2 JP2686173 B2 JP 2686173B2
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、照明色を変化させることができる可変光色
照明装置に関するものである。
【従来の技術】
近年、生活の質を向上させるために照明環境を制御す
ることに関心がもたれている。すなわち、住宅照明、店
舗照明、オフィス照明等について、昼夜の別、天候、季
節、好み、雰囲気などに応じて照明色を変化させること
ができるような可変光色照明装置が要求されつつある。 従来よりこの種の可変光色照明装置としては、蛍光ラ
ンプを用いて加法混色の3原色にそれぞれ対応する放電
経路を並列的に設け、各放電経路からの光出力のレベル
を調節することにより各発光色の混合比率を調節し、混
色として所望の照明色を得るようにしたものが提供され
ている。 一方、単一の放電経路を用いて発光色を可変とするよ
うにした放電ランプも昭和50年代から継続的に研究され
ている(特開昭50−10073号公報、特開昭50−28269号公
報等)。この種の放電ランプとしては、たとえば、蛍光
体を用いたNe−Hg放電管による三原色発光の報告がなさ
れている。これは、入力電圧波形をパルス状、鋸歯状な
どの特殊な波形にすることにより、放電電界に強弱の差
を作り出し、HgとNeとの発光強度比を変えるようにし
て、発光色を可変としているものである。
【発明が解決しようとする課題】
3原色に対応する放電経路を並列的に設けた構成で
は、各放電経路の発光時間等を制御して発光色の混合比
率を調節することになるから、点灯制御が複雑であって
高コスト化につながるという問題があり、しかも、各発
光色を十分に混合するには、各放電経路を小型化すると
ともに大きなグローブを用いる必要があり、光量が不十
分で、低効率になり、照明器器全体としては大型化しや
すいという問題が生じる。また、発光色を完全に混合す
るのは難しく、一般照明のように白色を基調にしたい場
合であっても、各放電経路に対応した発光色の光が残る
という問題があった。 これに対して、単一の放電経路で発光色を可変とする
ようにしたものでは、大型化、混色の不完全といった問
題は解決されるが、制御回路は複雑であって高コスト化
につながるという問題があり、また、効率や演色性が不
十分であるという問題がある。さらに、放電ガスによっ
て発光色が限定されるものであるから、一般照明として
用いるために白色を基調として色温度を調節するという
目的には適さないものである。 本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、
光色が均一であって白色を基調として色温度を変えるこ
とができ、しかも十分な光量が確保できるとともに、比
較的低コストで実現でき、かつ構成が簡単である可変光
色照明装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
請求項1の構成では、光源と照明対象との間に光源か
らの入射光が透過可能なエレクトロクロミック材料を用
いたフィルタが配設され、フィルタの発色濃度を変化さ
せるようにフィルタへの印加電圧を調節することができ
る電圧制御部が設けられているのである。 請求項2の構成では、光源を色温度が比較的低い白色
系を蛍光ランプとし、フィルタに用いるエレクトロクロ
ミック材料を青色発色材料としているのである。 請求項3の構成では、青色発色材料を、タングステン
酸系としているのである。 請求項4の構成では、フィルタを透過した光の色温度
を暖白色と冷白色との間で調節可能とするように電圧制
御部におけるフィルタへの印加電圧の調節範囲が設定さ
れているのである。
【作用】
請求項1の構成によれば、光源と照明対象との間にフ
ィルタとしてエレクトロクロミック材料を用いたフィル
タを配設し、フィルタへの印加電圧を制御してフィルタ
の発色濃度を変化させる電圧制御部を設けているので、
光源の発光色とフィルタの材料とを適宜選択することに
よって、フィルタへの印加電圧を制御するだけで、照明
光の色温度を変化させることができるのである。すなわ
ち、光源としては通常の蛍光ランプや白熱電球を用いる
ことができ、照明光の色温度をフィルタによって制御す
るから、照明光の光色が均一になり、十分な光量が確保
できるとともに、構成が簡単であって低コストで実現で
きるのである。 また、請求項2の構成によれば、光源を色温度が比較
的低い白色系の蛍光ランプとし、フィルタに用いるエレ
クトロクロミック材料を青色発色材料としているのであ
り、この組み合わせによれば、フィルタへの印加電圧を
調節するのみで白色を基調としながらも、色温度を比較
的低い状態から高い状態まで調節することができるので
あって、請求項4の構成のように、フィルタを透過した
光の色温度を暖白色と冷白色との間で調節可能とするよ
うに電圧制御部におけるフィルタへの印加電圧の調節範
囲を設定しておけば、色温度の白色を基調として色温度
を容易に変えることができるのである。
【実施例】
(実施例1) 本実施例では、第1図に示すように、直管型蛍光ラン
プを光源1として用いるとともに、フィルタ2を光源1
の表面に被着した例を示す。 光源1には、10〜40W程度の通常の蛍光ランプを用い
ている。光源1は器具本体10に装着され通常の点灯回路
により点灯されるようになっている。光源1の色温度は
約2850゜K(一般白熱電球の色温度)になるように設定
されている。ここに、一般に市販されている直管型蛍光
ランプには、温白色、白色、昼光色であるが、小型蛍光
ランプでは上記色温度を有し電球色として市販されてい
るものがある。したがって、蛍光体(希土類蛍光体、
赤:Y2O3:Eu、緑:LaPO4:Ce,Tb、青:BaMg2Al16O27:Euな
ど)の成分比を変えれば直管型蛍光ランプでも電球色を
作成するのは容易である。 フィルタ2は、第2図に示すように、透明電解質層11
にエレクトロクロミック材料よりなる発色層12を埋め込
み、透明電解質層11と発色層12とをネサ膜等からなる透
明電極層13を形成したアクリル等の一対の透明フィルム
14の間に挟んだ構成を有し、両透明フィルム14の周部は
電解質層11の液漏れを防止するシール15で密封されてい
る。すなわち、フィルタ2はフィルム状であって可撓性
を有し、光源1の周面に全面に亙って被着できるように
形成されているのである。ここに、発光層12には、タン
グステン酸(WO3)系の青色発色材料を用いている。 このように構成されたフィルタ2の両透明電極層13の
間に所定電圧(数V)を印加すると、印加電圧の正負に
応じて発色層12が発色、消色を行うのである。発色層12
は消色時には無色になり、光源1からの光がそのまま透
過する。また、発色時の発色濃度は、印加電圧の大きさ
や印加時間によって変化する。フィルタ2への印加電圧
は電圧制御部3より出力され、電圧制御部3ではフィル
タ2への印加電圧の向き、大きさなどが制御できるよう
になっている。 すなわち、上記フィルタ2を用いると、フィルタ2に
電圧を印加しない状態では、第3図に実線で示すよう
に、透過率の分光特性はほぼ平坦であって光源1からの
光がそのまま透過し、フィルタ2が最大に発色するよう
に電圧を印加した状態では、第3図に破線で示すよう
に、短波長側で長波長側よりも透過率が高くなる。そこ
で、光源1として上述したように電球色のものを用いる
とともに、フィルタ2の透過特性が第3図の実線と破線
との間で変化するようにフィルタ2への印加電圧を調節
すれば、フィルタ2を透過した光は、第4図における一
点鎖線のように変化することになる。ここに、破線で囲
んだ領域は白色の領域である。また、第4図における実
線は黒体輻射に対応する軌跡である。このように、フィ
ルタ2への印加電圧を調節すれば、黒体輻射に近い変化
になる。 (実施例2) 本実施例は、第5図に示すように、ペンダント型の器
具本体10を有し、光源1として円環型蛍光ランプを用い
ている。また、フィルタ2は器具本体10の開口を覆うよ
うに配設されている。他の構成および動作は実施例1と
同様であるから説明を省略する。 (実施例3) 本実施例は、第6図に示すように、器具本体10をダウ
ンライト型とし、器具本体10の内部に椀状の反射板4を
配設している。また、光源1には電球型の小型蛍光ラン
プを用いている。フィルタ2は実施例2と同様に器具本
体10の開口を覆うように配設されている。他の構成およ
び動作は実施例1と同様であるから説明を省略する。 (実施例4) 本実施例は、第7図に示すように、スポットライト型
の器具本体10を用いたものであって、光源1にはハロゲ
ン電球や小型電球を用いている。本実施例でもフィルタ
2は器具本体10の開口を覆うように配設される。ここ
に、本実施例のように光源1として発熱量の多い電球を
用いる場合に、光源1をフィルタ2で覆うとフィルタ2
の劣化につながりやすいので、本実施例のように器具本
体1にフィルタ2を設けるのは有効である。他の構成お
よび動作は実施例1と同様である。 上記各実施例では、光源1として色温度の低いものを
用いているが、高色温度の光源1を用いる場合には、フ
ィルタ2として赤〜黄色発色系のものを組み合わせるよ
うにすればよい。ただし、このような組み合わせの場
合、上記各実施例に比較すれば光出力の効率が低くな
る。なお、光源1の発色光を適宜選択し、フィルタ2の
発色時の色を光源1の発光色とは異なる色にすることに
よって、光源1の色とフィルタ2の色との間で任意の光
色を得ることができるものである。また、フィルタ2の
位置は、光源1の周囲を囲んだり、器具本体10の開口を
覆ったりする以外に、光源1と照明対象との間であれば
どこに設けてもよい。
【発明の効果】
上述のように、請求項1の構成によれば、光源と照明
対象との間にフィルタとしてエレクトロクロミック材料
を用いたフィルタを配設し、フィルタへの印加電圧を制
御してフィルタの発色濃度を変化させる電圧制御部を設
けているので、光源の発光色とフィルタの材料とを適宜
選択することによって、フィルタへの印加電圧を制御す
るだけで、照明光の色温度を変化させることができると
いう利点がある。すなわち、光源としては通常の蛍光ラ
ンプや白熱電球を用いることができ、照明光の色温度を
フィルタによって制御するから、照明光の光色が均一に
なり、十分な光量が確保できるとともに、構成が簡単で
あって低コストで実現できるという効果を奏するのであ
る。 また、請求項2の構成によれば、光源を色温度が比較
的低い白色系の蛍光ランプとし、フィルタに用いるエレ
クトロクロミック材料を青色発色材料としているのであ
り、この組み合わせによれば、フィルタへの印加電圧を
調節するのみで白色を基調としながらも、色温度を比較
的低い状態から高い状態まで調節することができるので
あって、請求項4の構成のように、フィルタを透過した
光の色温度を暖白色と冷白色との間で調節可能とするよ
うに電圧制御部におけるフィルタへの印加電圧の調節範
囲を設定しておけば、色温度の白色を基調として色温度
を容易に変えることができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(c)はそれぞれ本発明の実施例1を示
す概略構成図、概略断面図、斜視図、第2図は同上に用
いるフィルタを示す断面図、第3図および第4図は同上
の動作説明図、第5図(a)(b)はそれぞれ本発明の
実施例2を示す概略断面図、斜視図、第6図は本発明の
実施例3を示す概略断面図、第7図(a)(b)はそれ
ぞれ本発明の実施例4を示す概略断面図、斜視図であ
る。 1……光源、2……フィルタ、3……電圧制御部、4…
…反射板、10……器具本体、11……透明電界質層、12…
…発色層、13……透明電極層、14……透明フィルム、15
……シール。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−10073(JP,A) 特開 昭50−28269(JP,A) 特開 昭63−189262(JP,A) 特開 平2−178636(JP,A) 実開 平3−65125(JP,U) 実開 平2−5812(JP,U) 実開 昭63−199403(JP,U) 実開 昭63−91110(JP,U) 実開 昭57−195125(JP,U) 実開 昭62−12148(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と照明対象との間に光源からの入射光
    が透過可能なエレクトロクロミック材料を用いたフィル
    タが配設され、フィルタの発色濃度を変化させるように
    フィルタへの印加電圧を調節することができる電圧制御
    部が設けられて成ることを特徴とする可変光色照明装
    置。
  2. 【請求項2】光源を色温度が比較的低い白色系の蛍光ラ
    ンプとし、フィルタに用いるエレクトロクロミック材料
    を青色発色材料としたことを特徴とする請求項1記載の
    可変光色照明装置。
  3. 【請求項3】上記青色発色材料は、タングステン酸系で
    あることを特徴とする請求項2記載の可変光色照明装
    置。
  4. 【請求項4】上記電圧制御部はフィルタを透過した光の
    色温度を暖白色と冷白色との間で調節可能とするように
    フィルタへの印加電圧の調節範囲が設定されていること
    を特徴とする請求項2または請求項3記載の可変光色照
    明装置。
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