JP2681829B2 - 雨滴粒径分布測定装置 - Google Patents

雨滴粒径分布測定装置

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JP2681829B2 JP1139218A JP13921889A JP2681829B2 JP 2681829 B2 JP2681829 B2 JP 2681829B2 JP 1139218 A JP1139218 A JP 1139218A JP 13921889 A JP13921889 A JP 13921889A JP 2681829 B2 JP2681829 B2 JP 2681829B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自然界の雨滴の粒径の分布を測定するため
の雨滴粒径分布測定装置に関する。
[従来の技術] 従来、大気中から地上に落下する雨の雨量を測定する
雨量計のうちで、個々の雨滴について、その径を測定す
ることができ、雨滴径分布を求めることのできる方法と
しては、濾紙によって捕集し、濾紙上の“しみ”から雨
滴の径を推定する方法が採用されている。この方法は、
“しみ”の径を求めるのも人間の目視に頼っているの
で、多数の雨滴の分布を出す時には困難が伴う。
この雨滴を濾紙によって捕紙する方法の欠点を解消し
たものとして、スイスのディストロメット(Distrome
t)社から、商品名.ディストロメータ(Distrometer)
として市販されているマイクロフォン雨滴計がある。
このマイクロフォン雨滴計として、第4図のようにデ
ィストロメータは、径20cmの円筒50に、雨受け板51が被
せてあり、雨受け板51への雨滴の52衝突による振動がバ
ネ53に支えられた中央の軸を通って、マイクロフォン54
に伝えられる。雨滴52が雨受け板51の中央と端に当たっ
たときの応答の差、雨受け板51が濡れているときの小雨
滴の応答、変換器の特性などいくつか問題がある(村山
信彦,“これからの気象観測",p44,東京堂出版(1983)
参照)。
一方、雨滴によって生じる光のシンチレーションを使
い光伝播路上を平均降水量と粒径分布を逆算する光雨量
計がある。この光雨量計では、数mWのHe−Neレーザビー
ムを遮って雨滴が生じさせるシンチレーションパターン
の落下速度を,光風速計と同様の方法で求める。光雨量
計において、地上付近の雨滴の大きさと終速度の関係か
ら、伝播路上の平均降水量と粒径分布を逆算することが
可能である。この場合、雨滴による光強度変化から同様
に雨滴径を求めることができる。
また、第5図に示すように、光雨量計の別のタイプと
して、イリングワース(ILINGWORTH)らによる光シャド
ウグラフの原理を利用したものがある(A.J.ILLINGWORT
H & C.J.STEVENS ;J.Atmos.Oceanic Technol;4(198
7)441.)。
この方法も、雨滴によって発生するパルス対のパルス
の高さと雨滴径との関係により、雨滴径を求めているの
であり、直接的に計測しているのではない。
以上のべた、光強度変化やパルス高さを求める方法
は、長期にわたる計測においては、システム全体の安定
性(アンプ等のゲインの変動を少なくする)を要求さ
れ、高価なシステムになる欠点がある。
原子炉内等における滴下液滴の径を計測する方法とし
て、第6図に示す一次光センサを用いた方法がある(特
願昭61−16511号)。この方法は、滴下する液滴72に平
行光線70を照射し、その反射光及び透過屈折光を光学結
像系74により結像させ、一次元光センサ73上の反射光及
び透過屈折光の2つの輝点間の距離r1+r2を検出するも
のである。
具体的に説明すると、この検出方法は、第7図(a)
に示すように、各液滴に平行光線70を照射することによ
って得られる反射光及び透過屈折光が夫々の輝点となっ
て液滴から出射することを利用したものである。ここ
で、各液滴から得られる反射光及び透過屈折光の液滴中
心からの距離を夫々R1及びR2とすると、両輝点間の距離
は、R1+R2となる。
一方、両輝点位置は液滴の屈折率及び入射光の液滴に
対する入射角によって、一義的に定まるから、距離R1
R2から液滴の径を求めることができる。実際には、液滴
からの反射光及び透過屈折光は、光学結像系74により拡
大されて、第7図(b)に示す一次元光センサ73に与え
られる。
一次元センサ73上の反射光及び透過屈折光の2つの輝
点間の距離r1+r2は、反射光及び透過屈折光の夫々の入
射角θ1及び光学結像系の倍率mとから、液滴の半
径R(=r/m)は次式(第1式)により算出される。
但し、θ12,は、 θ=(π−θ)/2 …(第2式) θ=(θ+2φ)/2 …(第3式) より算出される。
この方法による滴下液滴の検出装置を雨量計に適用し
たときに、下記(い)〜(は)のような問題点が生じ
る。
(い)液滴径の検出限界と、光源の必要強度 第8図は、一次元センサーとして、4096画素CCDセン
サを用いて直径5mmのボールレンズを計測したときの画
素ごとの出力波形を示す図である。ここでは、光源とし
て直線偏光を用いた場合の計測結果を示している。この
図において、一般的に反射光は、透過屈折光のピーク光
量(図の一番高い所の光量の)1/10以下の大きさであ
る。液滴径を求める為には、反射光及び透過屈折光の両
方が適当な強度を有する必要がある。
一方、本発明者らの試験研究による知見から、反射光
や透過屈折光のピーク光量は、液滴径に比例することが
判明している。光源の光強度を増すと、微小液滴の検出
は可能となるが、今度は大きな液滴の透過屈折光が、飽
和する欠点がある。
(ろ)光源強度プロフィルの平坦性 He−Neレーザの強度プロフィル(光束断面光量分布)
はガウス分布であるため、平行光線の強度プロフィルも
ガウス分布となる。即ち、光軸中心近くでは、光の強さ
は大きいが、端に近づくと低下してしまう。
このため、光軸中心付近では、微小液滴からの散乱光
を検出できるが、端に近づくと、大きな液滴しか検出で
きない。検出が可能な液滴径が光軸中心と端では差が生
じてしまい、液滴径分布を正確に求められないという致
命的な欠点を有する。
(は)ダイナミックレンジ 第6図の滴下液滴検出装置は、人が直接近づくことの
できない原子炉格納容器内などで使用することを前提に
開発されたものであり、光源のHe−Neレーザの強度をい
くら大きくしても、人体に対する危険性は考慮しなくて
も良い。
しかし、このような構成の滴下液滴検出装置を利用し
た雨量計においては、自然界の降雨を計測するため、あ
る限られた場所に設置されるとはいえ、人が接近するこ
とも予想される。このため、光源の光強度は低いものが
望ましい。また、一般的に雨量計の使用は、気象観測な
どにおいて、長期連続することが多い。このため、前述
のように、強力なレーザ光源を用いない場合において
も、消費電力の小さい光源が必要とされる。
そこで、強力なレーザ光源を使用しないので安全で、
且つ、消費電力の少なく経済的な雨滴計測装置が提案さ
れている。
[発明が解決しようとする課題] 上述した雨量計には、次の(1),(2)のような欠
点がある。
(1)平行光を2方向から入射させたことによる問題
点。
第9図(a)及び(b)のように、平行光を2方向か
ら入射させたときにおいて、第10図(a)に示すよう
に,反射光と透過屈折光とが一致した場合には、1つの
雨滴に対して、2つの輝点が得られ、夫々の輝点の光量
も多くなり、良好な計測が行われる。
これに対して、第10図(b)においては、1つの雨滴
に対して4つの輝点が得られることになり、そのうち2
つの輝点が大きいので、計測は可能であるが、小さい輝
点が接近して存在するときには、輝点ピーク位置の検出
精度が低下する。
また、雨滴が2つ以上同時に検出された場合で、それ
らが近接している時においては、まず、どの輝点がどち
らの雨滴に対応するかを判断するアルゴリズムを用意し
ておく必要がある。
尚,透過屈折光のみでRを求める場合には,透過光の
大きいピーク間の距離をr1′+r2′とすれば,θ2のみ
となるので,第1式は、次の第5式のように読み替える
ことができる。
但し,θ2は第2乃至第4式で示されるものと同様で
ある。
例えば、一次元センサの光軸状で反射光と透過屈折光
とが一致するように、アラインメント(光軸調整)を行
なった場合について、考えると、光軸中心に落下する雨
滴に対しては、第10図(a)の輝点が得られ、計測に
は、好都合である。ところが、雨滴は光軸中心以外にも
落下する。中心から必ず外れたものについては、第10図
(b)の輝点が得られ、計測は可能である。ところが、
(a)から(b)へ変化する間には、必ず輝点が完全に
一致するとは言えず、また、明瞭に分離も出来ないとこ
ろが存在する。ここにおいて、計測精度が低下するとい
う問題が発生する。そこで、上記した内容を別の表現で
言い換えると、(a)反射光と、透過屈折光とが一致す
るように、アラインメントを完全にして、光軸中心近傍
だけの限定された領域で計測するか、(b)反射光と透
過屈折光とが一致しないようなアライメントとして、雨
滴が2つ以上存在する時に、対応したアルゴリズムを用
意する必要があった。(a)においては、測定エリアが
制限されてしまい、多数の内の僅かの雨滴しか計測され
ないし、(b)においては、アルゴリズムが必要となる
だけではなく、データ処理時間がかかるという問題点が
あった。
(2)雨滴が一次元光センサのレンズ系の焦点より外れ
ることの問題点 雨滴の総量を求める際においては、それほど問題では
ないが、雨滴粒径分布を求めるためには、雨滴の位置が
焦点より外れるという問題が生じる。
なぜなら、雨滴径Rは、レンズ径の像倍率mに反比例
する。ここで、像倍率mは、レンズ系の焦点に対して定
義されている。このため、雨滴が焦点よりレンズの方に
近づけば、大きく計測されるし、遠ざかれば、小さく計
測されることになる。
雨滴が全くランダムな位置に落下すれば、近くに落下
するものと、遠くに落下するものとの確率は、ほぼ等し
く、体積の総量を求めるときには、多数の雨滴が、平均
化されて、それほどの偏りを生じることはない。一方、
雨滴径の分布を計測する際には、これは致命的な欠点で
ある。全く同じ大きさの雨滴が落下したとしても、落下
する位置によって大きく(又は小さく)計測されて、分
布を持ってしまうからである。
そこで、本発明の技術的課題は、雨滴の滴下位置によ
る散乱角の変化に対応した雨滴径及び分布を計測するこ
とができる雨滴粒径分布測定装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、落下する雨滴に光を入射させる光発
生部と、該雨滴により散乱される反射光と該雨滴を透過
する屈折光との2つの輝点間の距離を検出する検出部
と、該検出部により検出された輝点間の距離の値に基づ
いて雨滴径を演算する処理部とを有し、前記光発生部は
収束光を発生することを特徴とする雨滴粒径分布測定装
置が得られる。
また、本発明によれば、前記検出部は、一次元光セン
サと、該一次元光センサと光軸を合わせて連結され、前
記輝点を所定の倍率をもって結像させる光学結像系とを
有し、前記光発生部は前記一次元光センサの光軸に対し
て互いに対称となる位置に配され、前記光軸に対して互
いに等しい角度で交差するような収束光を発生する第1
及び第2の光源を有し、前記処理部は、前記輝点の距離
を所定の倍率とに基づいて前記雨滴径を演算することを
特徴とする雨滴粒径分布測定装置が得られる。
更に、本発明によれば、前記一次元光センサの焦点面
近傍だけに雨滴が落下するように雨滴落下用穴を設けた
ことを特徴とする雨滴粒径分布測定装置が得られる。
[作 用] 本発明の雨滴粒径分布測定装置は、光発生部と、検出
部と、処理部とを有する。
光発生部は、落下する雨滴に光を入射させる。
検出部は、この雨滴により散乱される反射光とこの雨
滴を透過する屈折光との2つの輝点間の距離を検出す
る。
処理部は、検出部により検出された輝点間の距離の値
に基づいて雨滴径は演算する。
更に、前記検出部は、一次元光センサと、この一次元
光センサと光軸を合わせて連結され、前記輝点を所定の
倍率をもって結像させる光学結像系とを有する。
また、前記光発生部は第1及び第2の光源を有しても
よく、この場合、第1及び第2の光源は、前記一次元光
センサの光軸に対して互いに対称となる位置に配され、
発生する光は、光軸に対して互いに等しい角度で交差す
るように収束光を発生する。
そして、処理部は前記所定の倍率と、前記輝点間の距
離の値とに基づいて雨滴径やその分布を演算処理する。
更に、一次元光センサの焦点面近傍だけに雨滴が落下
するように雨滴落下用穴を設ければ、散乱光の検出精度
を増すことができる。
[実施例] 本発明の実施例について説明する。
第1図は本発明の実施例に係る雨滴粒径分布測定装置
の構成を示す図である。
第1図の測定装置において、雨滴に収束光線を入射さ
せる光発生部3と、この雨滴に収束光線を入射すること
によって得られた透過屈折光と反射光との輝点間の距離
を検出する検出部1と、検出された輝点間の距離から、
雨滴の大きさを演算するデータ処理部2とを備えてい
る。
検出部1は、光学結像系1aとこの光学結像系に光軸を
あわせて連結された一次元光センサ1bとを有し、データ
処理部2に接続されている。
また、光発生部3は、第1の光源3a及び第2の光源3b
とを備えている。
この第1の光源3aは、第1の平行光源10と第1のレン
ズ12とを有する。第1の平行光源10から放射された平行
光線11は、この光線11の放射方向に光軸を一致させて設
けられた第1のレンズ12で収束角2αをもって収束され
る。
この収束角2αは、一次元光センサ1の画角2αと等
しくなるように、一次元光センサ1の設定位置が決定さ
れている。
また、第2の光源3bも第1の光源3aと同様な構成を有
し、第2の平行光源20から放射した平行光線21は、この
光線の放射方向に光軸を一致させて設けられた第2のレ
ンズ22で収束角2αをもって収束される。
第1及び第2の平行光源10及び20は、検出部の光軸3
に対して互いに対称となり、第1及び第2の平行光源10
及び20の光軸13,23は、この光軸3に対して角度θをな
すように配置されている。
また、第1及び第2の平行光源10,20と一次光センサ
1の光軸とを含む平面の鉛直上方に雨滴落下用穴4が設
けられ、その水平位置は、一次元光センサ1bの焦点面に
中心が位置するように設定されている。
尚、第1図に示すような平行光源10,20が2台配置す
るような構成に代えて、一台のみを用いて、この一台の
平行光源10を半透鏡で分割して、この半透鏡の反射光と
透過光とを互いに交差するような2つの平行光源として
構成しても良い。
前記のいずれの平行光源においても、従来と同様に平
坦な強度プロフィルを持つものが好ましい。
また、既に述べた平行光線の収束用レンズとしては、
シリンドリカルレンズが採用できる。
処理部2は、従来法と同様に(第7図)、検出部1か
らの2つの輝点間の距離r1+r2の値と、光学結像係の倍
率m及び、入射角θ+θから、雨滴の粒径Rを前述
の第1式から演算する。
また、得られた個々の雨滴の粒径から粒径分布を演算
する。
次に、本発明の実施例に係る雨滴粒径分布測定装置の
測定原理について説明する。
まず、説明を簡単にするために、平行光源のみを使用
した場合について説明する。
この場合には、光軸の中心のみの雨滴だけが検出され
る。
即ち、平行光線が、雨滴によって散乱されると雨滴表
面に、夫々反射光と透過屈折光とに対応した2つの輝点
が表れることは、幾何光学の計算によっても簡単に示す
ことができる。
一方、2つの平行光線の光軸が夫々一次元センサの光
軸に対して対称で且つ角度θとなるように平行光線を入
射させた場合、片方の光源による反射光または透過屈折
光を他方の光源による透過屈折光または反射光と重ねあ
わせることも可能であり、このように2つの光が重ね合
わさった場合には、輝点の輝度を上昇させることができ
る。
このように、2つの光を重ね合わせるには、計測する
雨滴の屈折率nを入れて求めた角度θに厳密に一致させ
る必要がある。
これについての実際の操作は、ほぼθと一致するよう
に、光軸調整をした上で、光軸中心に水滴等を落下させ
ながら、輝点が合致する様に調整すれば良いのでそれ程
の困難は伴わない。
つぎに、収束光源を用いた場合について、説明する。
この場合、光軸中心より外れた点の雨滴についても、2
つの光源による輝点を重ね合わせることができる。
第1図において、平行光源を上記の平行光源を用いた
方法でθとなる角に設定した後、レンズを置く。この場
合、平行光線11は第2図のように収束光線14a,14bとな
る。この場合、収束光線は、一次元光センサ(第2図に
は図示せず。)の焦点面AOBに入射するものとする。
尚、第2図においては、一方の光源からの収束光線の
みが示されている。図において、0点は光軸の中心であ
り、この光軸中心より外れた点AとBについて考察を行
う。
A点では、平行光線11aが入射したときに、一次元光
センサの主点Cから見れば、散乱角度θは、θ−δαと
なってしまう。θを一定に保持するためには、θよりδ
αだけ大きな収束光線14aを入射させれば良いことが、
直ちに理解できるであろう。
B点について、平行光線11bの散乱角θは、同様の理
由からθ+δαとなるため、同様にして、今度は平行光
11aの場合とは逆に、θよりδαだけ小さな収束光14bを
入射させれば良い。そして、このδαは一次元光センサ
の画角によって決定される角度である。この角度で収束
する光を一次元光センサの焦点面AOBに入射させれば、
どの位置においても、散乱角θは一定の値となる。
一次元センサの光軸を挟んで対称な位置からもう一つ
の光源を入射させる時にも、全く同じ説明が成り立つ。
このことは、光軸中心Oから外れた焦点面AOB上の全
ての位置において、雨滴からの反射光及び透過屈折光の
夫々の輝点が重ね合わされることを示している。
以上は、あくまでも焦点面AOB上において成り立つ現
象であり、理論上は、少しでも焦点面より外れると、一
つの収束光線に対してさえ、散乱角θは保証されない。
また、2つの収束光線に対しても成り立たないのは当
然で、この場合、1つの雨滴に対する輝点が2つにはな
らず分離されてしまう。
また、焦点面AOBから外れると、見掛けの像倍率が変
化し、雨滴径が変化してしまう。これを避けるための治
具が雨滴落下用穴4(第1図)であり、焦点面AOBから
雨滴の位置が外れるのを防ぐ役割を果たしている。
尚、雨滴落下用穴4は、理論的には、無限小の幅が要
求されるが、実際の場合は、光学上許される精度、即
ち、焦点面上とみても問題が生じない程度のずれ範囲に
収まる有限の値で作成することになる。
本発明の実施例に係る光発生部の光源について説明す
る。
第3図(a)及び第3図(b)は第1又は第2の光源
を構成する平行光源10又は20を示す図である。
第3図(a)及び第3図(b)のように平行光源は、
He−Neレーザ30,第1の光線変換器31及び第2の光線変
換器32又は32′を有し、通常は第1の光線変換器31とし
てビームエキスパンダを挿入している。
また、第2の光線変換器32,32′は、シリドリカルレ
ンズ32a,32bの組合せ(第3図(a))、又は、プリズ
ム等のアモルフィック光学系34a,34b,35c,35d…(第3
図(b))を有する。He−Neレーザ30からの光は、反射
鏡33a,33b…によって方向転換され、第1の光線変換器3
1を経て平坦光に変換され、更に、第2の光変換器32に
よりスリット状の断面をもつ光線に拡大される。
このスリット状の断面を持つ光線は、第1図に示すよ
うに、収束レンズ12,22を経て所定の収束角をもって放
射される。
本発明の実施例においては、第3図(a)及び(b)
で示された第1の光線変換器は、第3図(c)のような
2枚の非球面レンズを備えた、平行光線変換器を有す
る。
第3図(c)において、第1の光線変換器は、一対の
非球面レンズ37及び38を有する。
一方の非球面レンズ37は凹面、他方の非球面レンズ38
は凸面を夫々有する。
第1の光線変換器は、レーザ発振器から発振された光
強度がガウス分布のプロフィルをもつ入射光36を左方か
ら入射し、2枚の非球面レンズ37及び38を透過して、均
一な強度プロフィルを有する平坦光39に変換する。
この場合の従来と同様にエネルギー効率を高めること
ができる。
尚、第3図(c)においては、第1の平行光線変換器
は、2枚の非球面レンズ31及び32を有するが、本実施例
とは別に、球面レンズの組合せより構成することもでき
る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、収束光源を用
いることにより、一次元センサの焦点面内で、雨滴の滴
下位置が変化しても、雨滴からの散乱光を一定の位置に
導くことができるために、焦点面内を雨滴が追従してい
る間中、安定に雨滴粒径及び粒径分布を計測することが
できる。
更に、本発明によれば、雨滴落下用穴4を設けること
により、更に、測定精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る雨滴粒径分布測定装置の
一構成例を示す図、第2図は本発明の実施例に係る雨滴
粒径分布測定装置の測定原理を示す図、第3図(a),
(b),(c)は本発明の実施例に係る光源の説明に供
する図、第4図は従来の雨量計の一例を示す図、第5図
は従来の光雨量計の一例を示す図、第6図は従来の滴下
液滴の検出装置の一構成例を示す図、第7図(a)及び
(b)は第6図の滴下液滴の検出装置の粒径測定原理を
示す図、第8図は第6図の検出装置を使用した場合にお
いて、反射光と、透過光とが完全に分離できる場合の入
射角θと光強度との関係を示す図、第9図(a)は従来
の雨滴計測装置の一構成例を示す図、第9図(b)は従
来の雨滴計測装置の他の構成例を示す図である、第10図
(a)は第9図(a)及び(b)の雨滴計測装置を使用
した場合において、反射光と、透過光とが一致した場合
の入射角θと光強度との関係を模式的に示す図、第10図
(b)は第9図(a)及び(b)の装置を使用した場合
において、反射光と、透過光とが完全に分離できる場合
の入射角θと光強度との関係を示す図である。 図中、1は検出部、1aは光学結像系、1bは一次元光セン
サ、2はデータ処理部、3a及び3bは光源、4は雨滴用
穴、5は光軸、10及び20は平行光源、11及び21は平行光
線、12及び22は収束レンズ、14及び24は収束光、30はHe
−Neレーザ、31は第1の光線変換器、32は第2の光線変
換器、37及び38は非球面レンズ、50は円筒、51は雨受け
板、53はバネ、54はマイクロホン、70,70′は光、71,7
1′は平行光源、72は滴下液滴、73は一次元光センサ、7
4は光学結像系である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】落下する雨滴に光を入射させる光発生部
    と、該雨滴により散乱される反射光と該雨滴を透過する
    屈折光との2つの輝点間の距離を検出する検出部と、該
    検出部により検出された輝点間の距離の値に基づいて雨
    滴径を演算する処理部とを有し、前記光発生部は収束光
    を発生することを特徴とする雨滴粒径分布測定装置。
  2. 【請求項2】請求項第1項において、前記検出部は、一
    次元光センサと、該一次元光センサと光軸を合わせて連
    結され、前記輝点を所定の倍率をもって結像させる光学
    結像系とを有し、前記光発生部は前記一次元光センサの
    光軸に対して互いに対称となる位置に配され、前記光軸
    に対して互いに等しい角度で交差するような収束光を発
    生する第1及び第2の光源を有し、前記処理部は、前記
    輝点の距離を所定の倍率とに基づいて前記雨滴粒径を演
    算することを特徴とする雨滴粒径分布測定装置。
  3. 【請求項3】第1乃至第2の請求項記載の雨滴粒径分布
    測定装置において、前記一次元光センサの焦点面近傍だ
    けに雨滴が落下するように雨滴落下用穴を設けたことを
    特徴とする雨滴粒径分布測定装置。
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