JP2679726B2 - 原子炉冷却水用浄化剤及び浄化方法 - Google Patents

原子炉冷却水用浄化剤及び浄化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子炉冷却水の浄化剤及び浄化方法に関す
るもので、特に高温の再循環原子炉冷却水を一旦冷却す
ることなく浄化することができ、又有害なカチオン及び
アニオンを単一の浄化剤で処理することのできる浄化剤
及び浄化方法を提供しようとするものである。 〔従来の技術及びその問題点〕 従来、原子炉に再循環使用される冷却水に含まれる放
射性コバルト、マンガン、鉄の如きカチオン及び塩素イ
オンの如きアニオンを除去するに際しては、イオン交換
樹脂が用いられていたが、使用後の冷却水は約280〜300
℃の高温になつているため、これをイオン交換樹脂の使
用限界温度以下、例えば60℃以下に冷却する必要があ
り、且つ、カチオン及びアニオンの両イオン交換樹脂を
用いる必要があつた。 更に詳しく説明すると、例えば沸騰水型原子力発電に
際して、原子炉冷却水に配管中の金属成分が溶出し、こ
れら溶出金属イオンが原子炉心に運ばれ、中性子照射を
受けて放射能汚染されたコバルト、マンガン、鉄等の金
属成分カチオンとして冷却水中に蓄積される。又、原子
炉冷却水が炉心で沸騰して生成した水蒸気によりタービ
ンを駆動させた後、冷却されて復水する際に混入する塩
素イオンが冷却水の循環使用に伴つて蓄積し腐食源とな
る。このような原子炉冷却水中の金属成分カチオン及び
塩素イオンの大部分は復水工程後の脱塩工程において除
去されるが、一部は依然として残留し、配管腐食の原因
となるため更に充分な浄化が要求される。 従来、原子炉冷却水中のこれら不純物を除去して高純
度を維持するためにイオン交換樹脂が用いられている
が、冷却水の再循環回路からバイパスされた冷却水は約
280〜300℃の高温状態にあるため、そのままではイオン
交換樹脂を用いることができず、冷却水の温度を一旦樹
脂の使用限界温度以下、例えば約60℃以下に、熱交換器
を介して低下させた後、カチオンイオン交換樹脂及びア
ニオンイオン交換樹脂を用いて前記有害物質を除去する
浄化方式が採られている。 ところでこのような浄化方式にあつては、約280℃以
上の高温状態にある大量の被処理冷却水を約60℃以下に
冷却するため莫大な熱損失を伴うので、この問題を解決
することは原子炉操業上の重要課題となつている。 又、上記従来方式では2種のイオン交換樹脂を用いる
必要があり操作が煩雑であるので、この点の改善も併せ
て要望されていた。 〔課題を解決すべき手段〕 本発明者は、原子炉冷却水の浄化における上述の技術
的課題を克服しうる浄化剤及び浄化方法を開発すべく鋭
意研究を進めた結果、酸化ビスマスがこの目的に極めて
有効であることを発見し本発明に到達した。 即ち、本発明は(1)酸化ビスマスを有効成分として
含有することを特徴とする温度約100〜約300℃の原子炉
冷却水用放射性金属浄化剤であり、(2)酸化ビスマス
を有効成分として含有する造粒物と原子炉冷却水とを、
約100〜約300℃において接触させることを特徴とする原
子炉冷却水の浄化方法を要旨とするものである。 本発明に用いられる酸化ビスマスは、従来使用されて
きたイオン交換樹脂に比して遥かに高い、約300℃まて
の使用温度に耐える耐高温特性を有しているので、これ
を浄化剤として用いるときは、高温度になつた再循環原
子炉冷却水を一旦冷却して処理するという従来方式にお
ける莫大な熱損失を伴う不利益から解放されるのであつ
て、原子炉操業にもたらされる工業上の効果は著しい。
更に、酸化ビスマスを有効成分とする浄化剤は、配管か
ら溶出し炉心で放射能を帯びた60Coの如きカチオン及び
海水により冷却されて復水する際に混入する塩素イオン
の如きアニオンの両者を、同時に捕捉除去しうる機能を
有しているので、本発明に従えば単一の浄化剤で冷却水
中のすべての不純物を効率的に除去浄化できるという効
果をも得られるものである。又、原子炉冷却水は超純水
であることが必要であるが、本発明の浄化剤はそれ自身
冷却水中に溶出することはないのでこれによる純度の低
下を来すおそれは生じない。 〔発明の作用〕 本発明者の検討によれば、酸化ビスマスは、60Co、54
Mn、59Feその他の放射性金属成分カチオンに対しては、
それらをその水酸化物もしくは酸化物の形態で酸化ビス
マスの表面に析出固着させることにより原子炉冷却水よ
り捕捉除去し、又、塩素イオンその他の腐食性アニオン
に対しては、酸化ビスマスが水和反応する際に、BiOCl
あるいはBi(OH)3-xClxの形でアニオンを構造中に取り
込むことにより、それらアニオンを原子炉冷却水中より
捕捉除去するものと推察される。かくて、本発明によれ
ば、酸化ビスマスを有効成分とする単一の浄化剤の作用
により、原子炉冷却水中の不都合な金属成分カチオン及
びアニオンの両者を共に効率的に捕捉除去することがで
き、しかも浄化剤自身の溶出による原子炉冷却水の純度
低下を生じない優れた浄化剤を提供することに成功した
ものである。 本発明による、酸化ビスマスを有効成分とする浄化剤
は、前述の如く、イオン交換樹脂の使用限界を遥かに超
える高温における処理を可能とした点において熱効率上
大きな工業的効果をもたらしたが、作用上注目すべきこ
とは、被処理冷却水の温度が高い程不純物の捕捉に高活
性を示す傾向があることであつて、このことは浄化工程
をより効率的に遂行しうる利点を与えるものである。 〔構成要件の説明〕 本発明の原子炉冷却水用浄化剤は、酸化ビスマスを有
効成分とする。 酸化ビスマスには種々の結晶形(多形)があり、例え
ば化学量論組成のBi2O3では、単斜晶形のα型、立方晶
形のδ型、正方晶形のβ型が、又不定比組成のBiO
1.5〜1.8ではγ型などで存在する。 本発明において浄化剤として用いられる酸化ビスマス
はその結晶粒子径が小さい程次ぎの理由で好ましい。即
ち、カチオンとアニオンの除去活性がより高くなるこ
と、及び造粒物とした際の機械的強度がより向上するこ
とである。 酸化ビスマスを有効成分とする浄化剤を用いて原子炉
冷却水の浄化を行うには該浄化剤と原子炉冷却水とを接
触させる簡単な手法で容易に行うことができる。 この接触の態様は、適宜に選択することができ、例え
ば浄化剤と原子炉冷却水とを混合して充分に接触させた
後ろ過する態様、浄化剤(好ましくは造粒物)を充填し
た層中を原子炉冷却水を通過させる態様、その他適当な
接触態様で浄化を行うことができる。 この際、既述の如く本発明の浄化剤は、約300℃まで
の耐高温特性を示し、且つ高温領域でより高い活性を示
す傾向があるので、通常約280℃程度の高温状態にある
被処理原子炉冷却水を冷却することなく、そのまま浄化
処理を行い、原子炉冷却水中の放射性60Coその他の金属
成分カチオン及び塩素イオンの如きアニオンの両者を単
一の浄化剤で一挙に効率良く除去することができるので
つて、この点イオン交換樹脂を用いる従来法のように、
被処理原子炉冷却水を一旦約60℃以下に冷却する必要が
ないので、重要課題であつた熱損失の低減に寄与すると
ころは大きく、且つカチオン、アニオンの2種のイオン
交換樹脂を用いる煩雑さを避けることもできる利点を有
している。更に、浄化剤自身の冷却水への溶出による冷
却水の純度低下を回避することもできるものである。 浄化処理温度は、酸化ビスマスの耐高温特性限界以
下、即ち約300℃以下の任意の温度を採用することがで
きるが、約100〜300℃程度、特には約150〜300℃程度の
高温域で実施するのが好ましい。 浄化方法実施に当つては、酸化ビスマスを所望の形状
並びにサイズの造粒物として用いると好適である。この
態様では、通常抵抗が少なくてすむこと、ろ過が容易で
あること、ろ過に際して浄化剤粒子が、処理した冷却水
に混入するおそれのないこと、及び取り扱いが容易であ
ること等の利点を有するからである。 造粒手段としては適宜の造粒方法、例えば押出造粒、
転動造粒、流動層造粒、圧縮造粒その他任意の造粒手段
を選択利用することができる。 造粒に際しては、適当なバインダー、例えばポリビニ
ルアルコール、スメクタイト、アルミナ、ベーマイト、
アパタイト等を選択使用することができる。 又、造粒物の形状及びサイズも適当に選択することが
できる。例えば、顆粒状、球状、円柱状、角柱状、筒状
その他任意の形状であつてよい。 サイズとしては、直径もしくは高さが約1〜20mm程度
のものが例示される。 〔実施例〕 次ぎに実施例により、本発明を具体的に説明する。 実施例1〜4 原子炉冷却水中の除去すべき不純物として重要なもの
は、コバルトイオンと塩素イオンである。その理由は配
管表面放射線量率に与える放射線核種の割合が、例えば
沸騰水型の場合、60Co(82%)≫58Co(5.8%)>54Mn
(7.7%)>59Fe(2.3%) 加圧水型の場合 58Co(59.4%)>60Co(23.1%)>54
Mn(4.2%)>59Fe(2.3%)の順で大きいこと、60Coの
半減期が5.3年と極めて長いために、環境汚染並びに人
体有害の度合が最も高いことによる。又、塩素イオンは
構造材の腐食に最も影響をあたえることによる。 そこで、蒸留水に試薬特級のCoCl2を溶解して、Co=
4.6ppm Cl=6.7ppmの供試溶液600mlを調製した。 BET比表面積1.2m2/g、50メツシユで篩過したα型酸化
ビスマス(Bi2O3)の0.12gを上記供試溶液に加え、80〜
280℃で1時間オートクレーブで処理した。その後、こ
の液をNo.4のろ紙でろ過し、ろ液中のCoとClイオンを原
子吸光法とJISK−0101に従つて吸光光度法により測定し
た。更に、ろ液のPHをPHメーターにより、電導度を電導
度計により測定した。又、溶出したBiイオン量を原子吸
光法で測定した。 原子炉冷却水のPHは中性付近、電導度は約40以下であ
ることが必要である。又、Biの溶出量は少ない程好まし
い。その結果を第1表に示す。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.酸化ビスマスを有効成分として含有することを特徴
    とする温度約100〜約300℃の原子炉冷却水用放射性金属
    浄化剤。 2.酸化ビスマスを有効成分として含有する造粒物と原
    子炉冷却水とを、温度約100〜約300℃において接触させ
    ることを特徴とする原子炉冷却水の浄化方法。
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