JP2671582B2 - ロックアップクラッチ付き流体伝動装置 - Google Patents

ロックアップクラッチ付き流体伝動装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ロックアップクラッチ付きの流体継手や
トルクコンバータ等の流体伝動装置に関するものであ
る。
従来の技術 流体伝動装置として例えばトルクコンバータにおいて
は、駆動側のポンプインペラから被駆動側のタービンラ
ンナに対し、流体を介して動力の伝達を行うため、ポン
プインペラとタービンランナとの差動回転を避けること
ができず、動力損失が生じる。そこで、この動力損失を
防ぐために入力側の部材(例えばフロントカバー)と出
力側の部材(例えばタービンランナーハブ)との間に、
これらを機械的に結合させるロックアップクラッチを設
けたトルクコンバータが開発され、広く採用されてい
る。
ところで、ロックアップクラッチを係合させれば、入
力側の部材から出力側の部材に動力がそのまま伝達され
るために動力損失が生じず、燃費が向上するが、エンジ
ンのトルク変動などによる振動をも伝達してしまうた
め、車両の乗心地を損なうことがある。すなわち、トル
クコンバータなどの流体を介してトルクを伝達する装置
では、流体を介在させていることによる緩衝作用あるい
は振動減衰作用があるが、ロックアップクラッチを係合
させれば、入力側部材と出力側部材とを直接連結するこ
とになる。そこで、エンジンの振動やトルク変動が、自
動変速機にそのまま伝達される。したがって、従来一般
には、エンジンの振動やトルク変動による振動あるいは
これらに起因する所謂こもり音などが車両の乗心地を損
なうことを避けるため、ロックアップクラッチを係合さ
せる領域を、所定の車速以上および所定のスロットル開
度以下に制限している。その結果、ロックアップクラッ
チを係合させることによる燃費の改善効果は、低車速域
あるいは高スロットル開度域では得られない。
また従来一般に実施されているロックアップ領域のう
ちでも、車速が比較的低い領域あるいはスロットル開度
が比較的大きい領域でも、こもり音が生じる場合があ
る。
そこで従来、ロックアップ状態での振動の減衰を目的
としてクロックアップクラッチを介する動力伝達経路上
に粘性カップリング等のすべりトルク伝達機構を設けて
いるものが知られている。
このすべりトルク伝達機構とは、相対的な回転が許容
された状態でトルク伝達が行われる機構で、粘性カップ
リングはその代表的なものである。その一例として、粘
性カップリング付きトルクコンバータが、特開昭61−13
059号公報に記載されている。このトルクコンバータ1
は、第7図に示すようにハウジング2をポンプインペラ
3のケージングとフロントカバー2aとで構成し、その内
部にポンプインペラ3の回転力を粘性流体を介して伝達
して回転させるタービンランナ4と、タービンランナ4
に一体的に連結されている円盤状の被駆動側部材5と、
独立して回転可能かつ軸線方向に摺動可能に設けられた
円盤状の駆動側部材6とを備えており、この駆動側部材
6と被駆動側部材5との互いに対向する面には、断面櫛
歯状の互いに嵌合する同心円状の多数のリブ5a,6aが形
成されている。さらに、この対向する被駆動側部材5と
駆動側部材6との間には、シリコン油等の高粘性油が封
入され、ここに粘性カップリング7が構成されている。
さらに、円盤状の駆動側部材6の終縁部には、フロン
トカバー2aに対して機械的に係合させる摩擦材9aが取付
られており、駆動側部材6が軸線方向に前後動して摩擦
材9aがフロントカバー2aに対して係合・離脱するように
なっている。すなわち、ここにロックアップクラッチ9
が形成されている。また前記被駆動側部材5はトルクコ
ンバータ1の出力軸10にスプライン嵌合させるなどの手
段で出力軸10に一体的に連結されている。
したがって第7図に示すトルクコンバータ1では、ロ
ックアップクラッチ9を係合させることにより、動力の
大半はフロントカバー2aから粘性カップリング7の駆動
側部材6に伝わり、この駆動側部材6から粘性流体を介
して被駆動側部材5に伝達され、この被駆動側部材5と
一体に回転するトルクコンバータ1の出力軸10に出力さ
れる。その場合、エンジンのトルク変動や振動もフロン
トカバー2aや駆動側部材6に伝達されるが、粘性カップ
リング7の所謂スリップや高粘性流体の振動減衰作用に
より被駆動側部材5にトルク変動や振動が伝達されず、
その結果、こもり音が防止されるなど、乗心地の悪化が
防止される。
発明が解決しようとする課題 したがって、前述した従来の粘性カップリングを備え
たロックアップクラッチ付きトルクコンバータにおいて
は、ロックアップ領域を、エンジントルクの変動が大き
い低車速域、あるいは高スロットル開度域に拡大して
も、粘性カップリングがスリップすることによって振動
等を有用にカットする。しかしながら高速定常時のよう
にエンジンのトルク変動が小さく、そのためスリップさ
せる必要のない場合にも、粘性カップリングに滑りが生
じるためトルク伝達ロスが多く、その分燃費が悪くなる
という問題があった。
この発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、低中
速域でこもり音や振動の発生を防ぐとともに、高速域で
の動力伝達効率の向上あるいは燃費の向上を図ることの
できるロックアップクラッチ付き流体伝動装置を提供す
ることを目的としている。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するための手段としてこの発明のロッ
クアップクラッチ付き流体伝動装置は、ポンプインペラ
とタービンランナとがハウジング内に収容されるととも
に、ポンプインペラに一体に連結されている部材に対し
て係合および離脱されるロックアップクラッチが設けら
れた流体伝動装置において、前記ロックアップクラッチ
と一体に回転する駆動側部材とタービンランナに一体的
に連結されている部材と共に一体に回転する被駆動側部
材とを有し、ロックアップクラッチが係合している状態
で駆動側部材と被駆動側部材との間ですべりを伴ってト
ルクを伝達するすべりトルク伝達機構が設けられ、さら
に前記ロックアップクラッチが係合した後に、前記すべ
りトルク伝達機構の駆動側部材と被駆動側部材とを機械
的に連結させるクラッチ手段が設けられていることを特
徴としている。
作用 上記のように構成することによって、ロックアップク
ラッチの解放時において、エンジン出力等の動力は流体
伝動装置のポンプインペラから流体を介してタービンラ
ンナに伝達され、タービンランナから出力軸に伝達され
る。このため、エンジンのトルク変動に起因する振動等
は、流体伝動装置がスリップすることによって減衰さ
れ、安定したトルクが出力される。このとき、すべりト
ルク伝達機構は作用しない。
この発明の流体伝動装置におけるロックアップクラッ
チ接続状態には、すべりトルク伝達機構が滑りながらト
ルク伝達を行なうハーフロックアップ領域と、すべりト
ルク伝達機構が滑らずに機械的に結合する完全ロックア
ップ領域とが有る。
そして、車速が増して、車両の状態がハーフロックア
ップ領域に達すると、例えば制御バルブ等が切替えられ
てタービン側から油圧が供給されてロックアップクラッ
チが接続される。すなわち、流体伝動装置のハウジング
の一部に対して対向配置された駆動側部材と被駆動側部
材とからなるすべりトルク伝達機構の前記駆動側部材が
ハウジングに機械的に係合して動力が伝達されるため、
ポンプインペラからタービンランナに伝達されていた動
力の一部が、このクラッチ係合部を介して伝動される。
そして、駆動側部材に伝達された動力は、すべりトルク
伝達機構の例えば高粘性油を介して出力軸に伝達され
る。
したがって、エンジンの出力は、流体伝動装置とすべ
りトルク伝達機構との両方によって動力が伝達されるた
め、トルク変動による振動等が減衰される。この結果、
自動変速機等の動力伝達系への振動等の伝達が防止され
る。
そして、例えば車速が増して車両の状態がハーフロッ
クアップ領域から完全ロックアップ領域に達すると、ク
ラッチ手段によって被駆動側部材と、駆動側部材とが機
械的に接続される。このクラッチ手段の接続後は、入力
が流体伝動装置およびすべりトルク伝達機構を介するこ
となく出力軸に直接に伝達される。その結果、トルク変
動の小さい高速定常時におけるすべりトルク伝達機構の
スリップが防止されて燃費の向上が図られる。
実施例 以下、この発明の実施例を第1図ないし第5図を参照
して説明する。
第1図ないし第4図は第1実施例を示すもので、ロッ
クアップ機構を備えたトルクコンバータ11は、フロント
カバー13aとポンプインペラ14のケーシングとでハウジ
ング13が形成されるとともに、ハウジング13内には、ポ
ンプインペラ14からのトルクをATオイルを介して伝達さ
れるタービンランナ15と、ハウジング13内に充填されて
いるATオイルの流れる方向を調整するステータ16とが設
けられている。さらに前記タービンランナ15は、出力軸
17にスプライン嵌合させたハブ17aに固定されており、
そのハブ17aには、円盤状の被駆動側部材18がタービン
ランナ15とフロントカバー13aとの間に位置するよう固
定されている。
また、この被駆動側部材18とタービンランナ15との間
には、環状の駆動側部材19が軸線方向に移動可能に設け
られている。そして、円盤状の被駆動側部材18と駆動側
部材19との互いに対向する面には、断面櫛歯状の互いに
凹凸嵌合する同心円状の多数のリブ18a,19aが形成され
ている。これらのリブ18a,19aの断面形状は図に示すよ
うにテーパ状となっており、両者の噛み合い深さが深く
なるに従って、両者の間の間隙が狭く、かつラップ長さ
が長くなるように形成されている。
また、この対向する被駆動側部材18と駆動側部剤19と
の間には内外周部をX型シール20,20でシールした空洞
部分が形成されており、その内部には、シリコン油等の
高粘性油と共に適当量の空気が封入されて可変容量型の
粘性カップリング21が形成されている。したがって、被
駆動側部材18と駆動側部材19とを接近させると、両者の
間に封入された高粘性油が加圧されるとともに両リブ18
a,19aの間隙が狭くなることによる高粘性油の剪断抵抗
の増大およびラップ長さの増加によって、粘性カップリ
ング21のトルク伝達容量がアップするようになってい
る。
また、環状の前記駆動側部材19の周縁部には、トーシ
ョナルダンパ機構の複数のコイルスプリング22が、駆動
側部材19の回転変動を緩和して振動を抑えるべくスプリ
ングガイドプレート23,23に支持されて設けられてい
る。また、このスプリングガイドプレート23,23には、
断面コ字形で環状のクラッチディスク24が、軸線方向の
移動を許容されて支持され、このクラッチディスク24の
外面(第1図において左側面)にはフェーシング材25が
貼り付けられている。そして、このクラッチディスク24
とハウジング13のフロントカバー13aとによってロック
アップクラッチ26が形成されている。
このロックアップクラッチ26の開閉制御は、予め定め
られているロックアップマップに従って油圧で制御され
るようになっている。
またハーフロックアップ領域に達した場合に、タービ
ンランナ15側の油圧が高められてクラッチディスク24が
押圧され、その結果、クラッチディスク24がフロントカ
バー13aの内面に係合してロックアップクラッチ26が接
続するようになっている。
このハーフロックアップ領域においては、ロックアッ
プクラッチ26が接続されると、トルクコンバータ11を介
して伝達されていたトルクの一部が、直接に駆動側部材
19に伝達され、駆動側部材19のトルクは高粘性油を介し
て被駆動側部材18に伝達されて出力軸17を回転させると
ともに、エンジンのトルク変動時に粘性カップリング21
がスリップすることによって振動投が減衰され、この粘
性カップリング21から以後の動力伝達系への振動等の伝
達が防止されるようになっている。
そして、粘性カップリング21を構成する円盤状の被駆
動側部材18と駆動側部材19の各周縁部には、環状のテー
パ面18b,19bが対向するように形成され、この両テーパ
面18b,19bを機械的に係合させてクラッチ接続するコー
ンクラッチ27が形成されている。そして、このコークク
ラッチ27によって被駆動側部材18と駆動側部材19とをス
リップさせることなく機械的に接続できるようになって
いる。
次に、上記のように構成されるこの実施例の作用を第
2図ないし第4図を参照して説明する。
エンジンの動力はフロントカバー13aに伝達される
と、ポンプインペラ14が回転し、そのトルクはATオイル
を介してタービンランナ15に伝達される。このように低
速時や加速時等のロックアップ領域外では、ATオイルを
介したトルクの伝達が行なわれるとともに、エンジンの
トルク変動に対しては、トルクコンバータ11がスリップ
することによってトルク変動や振動が吸収されて、トル
クコンバータ11以降の動力伝達系への振動等の伝達がカ
ットされる。
そして、車速が若干増大し、あるいはスロットル開度
が若干減少することによって、車両の状態がハーフロッ
クアップ領域に達すると、トルクコンバータ11側の油圧
Paを上昇させて、先ず、環状のクラッチディスク24を押
圧して第1図において左方に移動させ、このクラッチデ
ィスク24に貼着されているフェーシング材25がフロント
カバー13aの内部周縁部に圧接してロックアップクラッ
チ26が接続される(第2図参照)。
ロックアップクラッチ26が接続されると、粘性カップ
リング21の駆動側部材19とロックアップクラッチ26のク
ラッチディスク24との間に介設されたトーショナルダン
パ機構のコイルスプリング22によってクラッチ接続時の
ショックが緩和され、フロントカバー13aからトルク伝
達されて駆動側部材19が回転し始め、この回転トルクが
可変容量型の粘性カップリング21内の高粘性油を介して
被駆動側部材18に伝達されて出力軸17に出力される。こ
のとき、可変容量型の粘性カップリング21の駆動側部材
19と被駆動側部材18との間隔が広いためトルク伝達容量
は小さく、したがって、ロックアップクラッチ26を接続
した直後においては粘性カップリング21においてスリッ
プ制御が行われ、エンジンのトルク変動による振動等が
コイルスプリング22および粘性カップリング21の作用で
減衰され、この粘性カップリング21以後の動力伝達系へ
の振動等の伝達を遮断し、こもり音の発生が防止され
る。
また、ハーフロックアップ時には、粘性カップリング
21においてスリップさせながらトルク伝達するため、安
定したスリップ状態が得られるとともに、ロックアップ
クラッチ26がスリップ摩擦することがないためフェーシ
ング材25の摩耗やそれに伴なうクラッチ性能の低下がな
く、したがって耐久性に優れており、また摩耗粉の混入
によるATオイルの劣化やバルブスティック等を防止する
ことができる。
また、このハーフロックアップ領域においては、トル
クコンバータ11のハウジング13内のタービンランナ15側
(第2図において右側)の油圧Paを増加させると、コイ
ルスプリング22を含むトーショナルダンパ機構および粘
性カップリング21の駆動側部材19が第3図において左方
へ押圧されて破線で示す位置まで移動する。その結果、
駆動側部材19が被駆動側部材18に接近するため高粘性油
が圧縮され、実質充填率が向上することにより剪断抵抗
が増大するとともに、駆動側部材19と被駆動側部材18の
各リブ19a,18aの凹凸嵌合の度合が深くなり、これらの
相乗作用によって粘性カップリング21のトルク伝達容量
が増大するため、駆動側部材19と被駆動側部材18との差
動回転数が小さくなり、より直結状態に近くなる(第3
図参照)。
そして、車両状態が完全にロックアップ領域となる
と、ハウジング13内のタービンランナ15側の油圧Paを更
に高くし、前記トーショナルダンパ機構および粘性カッ
プリング21の駆動側部材19を第3図において更に左へ移
動させ、駆動側部材19と被駆動側部材18との各周縁部側
に形成されたコーンクラッチ27の互いに対向するテーパ
面19b,18bが係合してコーンクラッチ27が接続する(第
4図参照)。このとき、トルクコンバータ11のポンプイ
ンペラ14とタービンランナ15との回転がほぼ等しくなっ
ているため、粘性カップリング21の被駆動側部材18と駆
動側部材19とはほぼ等速で回転している。その結果、コ
ーンクラッチ27を大きくスリップさせることがなく、ス
ムーズに係合でき、ショックを発生することなく接続さ
れ、所謂、直結状態となる。そして高速定常時において
はトルク変動が小さいため直結しても、こもり音の発生
等によりドライバビリティが損なわれることがなく、ま
た、従来の粘性カップリング付きトルクコンバータのよ
うに、高速時に粘性カップリングがスリップすることが
ないため、燃費を大幅に改善することができる。
また、車両の状態がロックアップ領域から外れると背
圧Pbが上昇し、タービンランナ15側の油圧Paより高くな
り、その結果、環状のクラッチディスク24がフロントカ
バー13aから離れて回転が許容され、ロックアップクラ
ッチ26が解放される。また、雪路走行時に急ブレーキを
かけた場合には、ハーフロックアップ状態を経由せず
に、完全ロックアップ状態から直接にロックアップOFF
の状態に切替わるように作動するようになっている。
また、この実施例においては、ロックアップクラッチ
26の環状のクラッチディスク24が、駆動側部材29と別体
に形成され、かつ移動可能に連結しているため、このク
ラッチディスク24とフロントカバー13a間の狭い部分の
みを離せばロックアップクラッチ26を解放することがで
き、そのためクラッチOFFの作動が速くなり、エンスト
しにくくなる等の優れた点がある。
なお、粘性カップリング21は差動回転数に応じてトル
ク伝達容量が増大する特性があるから、ロックアップク
ラッチ26を接続している状態で、スリップ状態が進行す
る(差動回転数が増加する)ように外部入力が変化した
場合には、その変化に応じてスリップ状態を減少させる
作用が生じる。その結果、上記のトルクコンバータ11で
は、上記の所謂自己調整作用により、制御が非常に容易
となる。
また、可変容量型の粘性カップリング21が、トルクコ
ンバータ11のトルク伝達容量の一部を担うことができる
ため、トルクコンバータ11の最大トルク伝達容量を減少
でき、その結果、トルクコンバータ11の小型化が図られ
る。したがって、トルクコンバータを備えたオートマチ
ックトランスミッションのコンパクト化も可能となり、
車両への搭載性が向上する等の利点がある。
以上説明したようにこの実施例においては、ロックア
ップ領域内で高速走行時において、粘性カップリング21
をスリップさせずに完全直結(ロックアップ)できる構
造としたため燃費を大幅に向上させることができる。
また第5図はこの発明の第2実施例を示すもので、前
記第1実施例における第2のクラッチのコーンクラッチ
の代りに湿式多板クラッチを用いた例を示すものであ
る。したがって以下の説明では、前記第1実施例と同一
の構成部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を
省略する。
ロックアップ機構を備えたトルクコンバータ31のハウ
ジング13内には、このハウジング13と一体に回転するポ
ンプインペラ(図示せず)のトルクをATオイルを介して
伝達されるタービンランナ15が、出力軸(図示せず)に
スプライン嵌合させたハブ17aに取付けられるととも
に、その外側(第5図において左側)には、粘性カップ
リング21の円盤状の被駆動側部材38がタービンランナ15
と一体に回転するように設けられ、またこの被駆動側部
材38とタービンランナ15との間には、環状の駆動側部材
39が軸線方向に移動可能に設けられている。
そして、円盤状の被駆動側部材38と駆動側部材39との
互いに対向する面には、断面櫛歯状の互いに凹凸嵌合す
る同心円状の多数のリブ38a,39aを備えるとともに、こ
の対向する被駆動側部材38と駆動側部材39との間には、
シリコン油等の高粘性油が封入されて可変容量型の粘性
カップリング21が形成され、この被駆動側部材38と駆動
側部材39との間隔を接近させると、粘性カップリング21
内に封入された高粘性油の実質充填率が増加することに
より剪断抵抗が増大し、また、リブ38a,39a間の隙間が
狭くなるとともに、リブ38a,39a同士のラップ長が長く
なり、粘性カップリング21のトルク伝達容量がアップす
るようになっている。
また、環状の駆動側部材39の周縁部には、トーショナ
ルダンパ機構のコイルスプリング22が、駆動側部材39の
回転変動を緩和して振動を抑えるようにスプリンガイド
プレート23,23に支持されて設けられ、また、このスプ
リングガイドプレート23,23には、断面コ字形で環状の
クラッチディスク44が、軸線方向の移動を許容されて支
持されている。そして、このクラッチディスク44とハウ
ジング13のフロントカバー13aとによってロックアップ
クラッチ26が形成されている。
そして、粘性カップリング21を構成する被駆動側部材
38と駆動側部材39とのそれぞれの周縁部側には、複数枚
の摩擦板38b,39bが、それぞれスプライン嵌合している
とともに、軸線方向の移動がそれぞれ許容されるように
して湿式の多板クラッチ47が形成されている。
さらに駆動側部材39には、前記摩擦板38b,39bに対向
して軸線方向に摺動するプレッシャプレート47aが嵌合
されており、その背面側すなわち摩擦板38b,39bとは反
対側に油圧室48が形成されている。そして、駆動側部材
39の軸線に垂直な部分にはトルクコンバータ31側と油圧
室48とを連通する油路39cが開設されるとともに、プレ
ッシャプレート47aの正面側にはプレッシャプレート47a
を押し戻すがリターンスプリング47bが設けられてい
る。
次に、上記のように構成されたこの実施例の作用を説
明する。
車両の状態がロックアップ領域以外のときには、エン
ジンの出力がトルクコンバータ11に入力されるとハウジ
ング13が入力軸と一体に回転し、ATオイルを介してター
ビンランナ15にトルク伝達され、エンジンのトルク変動
による振動等がカットされて出力軸(図示せず)に出力
される。
そして、前記第1実施例の場合と同様に、車両状態が
ハーフロックアップ領域に達すると、トルクコンバータ
31側の油圧を上昇させて、先ず、環状のクラッチディス
ク44を押圧して第5図において左方に移動し、クラッチ
ディスク44がフロントカバー13aに圧接してロックアッ
プクラッチ26が接続する。
ロックアップクラッチ26が接続されると、粘性カップ
リング21の駆動側部材39がトーショナルダンパ機構のコ
イルスプリング22を介してトルク伝達され、このコイル
スプリング22によって振動を緩和させるとともに、可変
容量型の粘性カップリング21内の高粘性油を介して被駆
動側部材38にトルク伝達される。
ロックアップ状態では、車両の状態がハーフロックア
ップ領域においては、この領域のうち、低車速、高スロ
ットル開度状態などのエンジンのトルク変動が大きな領
域では、粘性カップリング21の駆動側部材39と被駆動側
部材38との間隔が広く、トルク伝達容量が小さいためス
リップ制御が行なわれ、伝達トルクの変動による振動等
がカットされ、この粘性カップリング21以後の動力伝達
系への振動等の伝達が防止される。
また、ハウジング13内の駆動側部材39よりもタービン
ランナ15側の油圧が増加すると、駆動側部材39が第5図
において左方へ押圧されて移動し、被駆動側部材38との
間隔が狭くなると、これらの間に封入されている高粘性
油が加圧され、その結果、オイルの実質充填率が増加す
ることにより剪断抵抗が増大し、前記実施例の場合と同
様にトルク伝達容量が増大し、より直結状態に近くな
る。
そして、車両状態が完全ロックアップ領域に達する
と、駆動側部材39よりタービンランナ15側の油圧を更に
高くして駆動側部材39を第5図において更に左へ移動さ
せ、駆動側部材39に設けられたプレッシャプレート47a
によって多板クラッチ47の摩擦板38b,39bをフロントカ
バー13aの方向に押動する。
その結果、交互に重ねて配設された複数の摩擦板38b,
39bが互いに圧接して多板クラッチ47が接続する。この
とき、被駆動側部材38と駆動側部材39とはほぼ等しい速
度で回転しているため、多板クラッチ47をスリップさせ
ることがなく、また係合時にショックを発生することな
く接続される。
また、完全ロックアップ領域においては、直結状態と
なるが、高速定常時においてはトルク変動が小さいため
直結してもドライバビリティが損なわれることがなく、
また、従来の粘性カップリング付きトルクコンバータの
ように、高速時に粘性カップリングがスリップすること
がないため、燃費が大幅に改善されるほか、前記第1実
施例の場合と同様の作用および効果が得られる。
また第6図は他の実施例を示すもので、前記第2実施
例では、多板クラッチ47のプレッシャプレート47aが摩
擦板38b,39bを押動してクラッチ接続させたのに対して
この実施例においては、多板クラッチ57の駆動側部材39
の複数の摩擦板38b,39bと対向する位置に環状の突条58
を備えており、被駆動側部材38と駆動側部材39との間隔
が狭くなった際に、環状の突条58に押動されて複数の摩
擦板38b,39bが互いに圧接してクラッチ係合し、前記実
施例の場合と同様の作用および効果が得られる。
なお、前記各実施例においては、すべりトルク伝達機
構として可変容量型粘性カップリングの場合について説
明したが、非可変型の粘性カップリング等のトルク伝達
容量が一定であるトルク伝達機構や粘性カップリング以
外のすべりトルク伝達機構にも同様に適用することがで
きる。
発明の効果 以上、説明したようにこの発明のロックアップクラッ
チ付き流体伝動装置は、ポンプインペラとタービンラン
ナとがハウジング内に収容されるとともに、タービンラ
ンナと一体に回転する部材に対して係合および離脱され
るロックアップクラッチが設けられた流体伝動装置にお
いて、前記ロックアップクラッチと一体に回転する駆動
側部材とタービンランナに一体的に連結されている部材
と共に一体に回転する被駆動側部材とを有し、ロックア
ップクラッチが係合している状態で駆動側部材と被駆動
側部材との間ですべりを伴ってトルクを伝達するすべり
トルク伝達機構が設けられ、さらに前記のロックアップ
クラッチが係合した後に、前記すべりトルク伝達機構の
駆動側部材と被駆動側部材とを機械的に連結させるクラ
ッチ手段が設けられているので、トルク変動が小さい高
速定常時にすべりトルク伝達機構をスリップさせずに直
結でき、燃費を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図はこの発明の第1実施例を示し、第
1図はトルクコンバータおよび粘性カップリングの断面
側面図、第2図はロックアップクラッチが接続した状態
を示す説明図、第3図は粘性カップリングのトルク伝達
容量が増大した状態を示す説明図、第4図はコーンクラ
ッチが接続した状態を示す説明図、第5図はこの発明の
第2実施例を示す断面側面図、第6図は他の実施例の要
部拡大断面図、第7図は従来の粘性カップリング付きト
ルクコンバータを示す一部省略断面側面図である。 11……トルクコンバータ、13……ハウジング、13a……
フロントカバー、14……ポンプインペラ、15……タービ
ンランナ、17……出力軸、18……被駆動側部材、19……
駆動側部材、18a,19a……テーパ面、21……粘性カップ
リング、24……クラッチディスク、26……ロックアップ
クラッチ、27……コーンクラッチ、31……トルクコンバ
ータ、38……被駆動側部材、39……駆動側部材、38b,39
b……摩擦板、44……クラッチディスク、47,57……多板
クラッチ、47a……プレッシャプレート、48……油圧
室、58……突条。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプインペラとタービンランナとがハウ
    ジング内に収容されるとともに、ポンプインペラに一体
    に連結されている部材に対して係合および離脱されるロ
    ックアップクラッチが設けられた流体伝動装置におい
    て、 前記ロックアップクラッチと一体に回転する駆動側部材
    とタービンランナに一体的に連結されている部材と共に
    一体に回転する被駆動側部材とを有し、ロックアップク
    ラッチが係合している状態で駆動側部材と被駆動側部材
    との間ですべりを伴ってトルクを伝達するすべりトルク
    伝達機構が設けられ、さらに前記ロックアップクラッチ
    が係合した後に、前記すべりトルク伝達機構の駆動側部
    材と被駆動側部材とを機械的に連結させるクラッチ手段
    が設けられていることを特徴とするロックアップクラッ
    チ付き流体伝動装置。
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