JP2671446B2 - イノシン及びグアノシンの混合リン酸化方法 - Google Patents
イノシン及びグアノシンの混合リン酸化方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、イノシン及びグアノシンの新規リン酸化方
法に関し、更に詳しくはヌクレオシドのリボース部分の
2′位及び3′位の水酸基を無保護の状態で簡便かつ有
利に5′位の水酸基を直接リン酸化する方法に関する。
法に関し、更に詳しくはヌクレオシドのリボース部分の
2′位及び3′位の水酸基を無保護の状態で簡便かつ有
利に5′位の水酸基を直接リン酸化する方法に関する。
その目的は、調味料や医薬品等として有用な5′−ヌ
クレオチド混合物、特にイノシン酸(イノシン−5′−
リン酸)及びグアニル酸(グアノシン−5′−リン酸)
の混合物の工業的かつ経済的な製造法を提供することに
ある。
クレオチド混合物、特にイノシン酸(イノシン−5′−
リン酸)及びグアニル酸(グアノシン−5′−リン酸)
の混合物の工業的かつ経済的な製造法を提供することに
ある。
従来、無保護のヌクレオシドを化学的にリン酸化する
方法としては、次のような方法が知られている。
方法としては、次のような方法が知られている。
すなわち、 1) リン酸トリアルキルエステルを反応溶媒として用
いる方法 2) 極性有機溶媒と有機アミン又はその無機酸塩を用
いる方法 (Bull.Chem.Soc.Jpn.,48,2084(1975)) 3) リン酸トリ(アルコキシアルキル)エステルを反
応溶媒として用いる方法 (特開昭51−86482) 4) ヌクレオシド・アルカリ金属塩を用いる方法 (ソビエト特許No.487887) 5) グアノシンとイノシンの混晶を用いる方法 (特開昭59−167599) などが知られている。
いる方法 2) 極性有機溶媒と有機アミン又はその無機酸塩を用
いる方法 (Bull.Chem.Soc.Jpn.,48,2084(1975)) 3) リン酸トリ(アルコキシアルキル)エステルを反
応溶媒として用いる方法 (特開昭51−86482) 4) ヌクレオシド・アルカリ金属塩を用いる方法 (ソビエト特許No.487887) 5) グアノシンとイノシンの混晶を用いる方法 (特開昭59−167599) などが知られている。
本発明の課題と密接に関連するヌクレオシド混合物、
特に、イノシンとグアノシンの混合物の化学的リン酸化
についての過去の知見は以下の通りである。
特に、イノシンとグアノシンの混合物の化学的リン酸化
についての過去の知見は以下の通りである。
通常、イノシン遊離体とグアノシン遊離体の混合物を
リン酸化してイノシン酸とグアニル酸を生成せしめる
際、副生物ができ易い。特に、グアノシン遊離体に対し
てイノシン遊離体が過剰に存在しない場合は、リン酸化
の反応速度が遅いグアノシン遊離体が反応完結する時点
では反応速度の速いイノシン遊離体が、イノシン酸を経
由して、一部、イノシン酸ジホスフェートやイノシン酸
トリホスフェート等の副生物となる。更に詳しく述べる
とイノシン遊離体は、グアノシン遊離体にくらべ3倍程
度速くイノシン−5′−モノホスフェートとなる。この
後、グアノシン遊離体が90%以上のグアノシン−5′−
モノホスフェートになった時点でイノシン遊離体は、
5′−位以外のリン酸化も生じ、イノシン−3′,5′−
ジホスフェート、イノシン−2′,5′−ジホスフェー
ト、イノシン−5′−ジホスフェートなど多くの副生物
を生じる。このため、特にイノシン遊離体、グアノシン
遊離体の混合比が1対1モル比などの場合のリン酸化
は、非常に困難なものとなっていた。
リン酸化してイノシン酸とグアニル酸を生成せしめる
際、副生物ができ易い。特に、グアノシン遊離体に対し
てイノシン遊離体が過剰に存在しない場合は、リン酸化
の反応速度が遅いグアノシン遊離体が反応完結する時点
では反応速度の速いイノシン遊離体が、イノシン酸を経
由して、一部、イノシン酸ジホスフェートやイノシン酸
トリホスフェート等の副生物となる。更に詳しく述べる
とイノシン遊離体は、グアノシン遊離体にくらべ3倍程
度速くイノシン−5′−モノホスフェートとなる。この
後、グアノシン遊離体が90%以上のグアノシン−5′−
モノホスフェートになった時点でイノシン遊離体は、
5′−位以外のリン酸化も生じ、イノシン−3′,5′−
ジホスフェート、イノシン−2′,5′−ジホスフェー
ト、イノシン−5′−ジホスフェートなど多くの副生物
を生じる。このため、特にイノシン遊離体、グアノシン
遊離体の混合比が1対1モル比などの場合のリン酸化
は、非常に困難なものとなっていた。
一方、グアノシン単一成分の化学的リン酸化反応にお
いては、グアノシンの反応性を向上させる方法として、
ピコリン、ピリジン塩基やその無機酸塩類を添加する方
法(上記2)の方法)やグアノシン・アルカリ金属塩を
用いる方法(上記4)の方法)が知られている。しか
し、上記2)の方法は、グアニル酸の収率がさほど改善
されず、しかも毒性に問題があるアミン類が目的物質に
混入し易い為、食品等の用途に使用しにくい。
いては、グアノシンの反応性を向上させる方法として、
ピコリン、ピリジン塩基やその無機酸塩類を添加する方
法(上記2)の方法)やグアノシン・アルカリ金属塩を
用いる方法(上記4)の方法)が知られている。しか
し、上記2)の方法は、グアニル酸の収率がさほど改善
されず、しかも毒性に問題があるアミン類が目的物質に
混入し易い為、食品等の用途に使用しにくい。
また、上記4)の方法においては、グアノシン・アル
カリ金属塩のリン酸化反応は、グアノシンのリン酸化反
応と比較して、反応速度が2倍以上になるばかりか、反
応極性溶媒(リン酸トリアルキルエステル等)とリン酸
化剤(オキシ塩化リン等)はそれぞれ1/2以下に削減さ
れることが知られている。また、イノシン・アルカリ金
属塩単一成分についても同様の効果があることが示され
ている。しかしながら、少なくともイノシンとグアノシ
ンの各アルカリ金属塩の一種を含むイノシンとグアノシ
ンのリン酸化反応については、高純度・高収率で、しか
も、反応溶媒、リン酸化剤を削減したり、製造時間を短
縮する製造法は知られていなかった。
カリ金属塩のリン酸化反応は、グアノシンのリン酸化反
応と比較して、反応速度が2倍以上になるばかりか、反
応極性溶媒(リン酸トリアルキルエステル等)とリン酸
化剤(オキシ塩化リン等)はそれぞれ1/2以下に削減さ
れることが知られている。また、イノシン・アルカリ金
属塩単一成分についても同様の効果があることが示され
ている。しかしながら、少なくともイノシンとグアノシ
ンの各アルカリ金属塩の一種を含むイノシンとグアノシ
ンのリン酸化反応については、高純度・高収率で、しか
も、反応溶媒、リン酸化剤を削減したり、製造時間を短
縮する製造法は知られていなかった。
その他、イノシンとグアノシンとの混合物のリン酸化
反応例として、混晶の形態で処理する方法(上記5)の
方法)が知られている。これによると、副生物が少なく
高収率で目的の混合物が得られるとされている。しかし
ながら、混晶製造工程を必要とする為、工程数が増加
する、イノシン遊離体とグアノシン遊離体を任意の混
合比で設定するのが簡便ではないこと、また反応時
間、反応溶媒、リン酸化剤をかなり要するということが
あった。
反応例として、混晶の形態で処理する方法(上記5)の
方法)が知られている。これによると、副生物が少なく
高収率で目的の混合物が得られるとされている。しかし
ながら、混晶製造工程を必要とする為、工程数が増加
する、イノシン遊離体とグアノシン遊離体を任意の混
合比で設定するのが簡便ではないこと、また反応時
間、反応溶媒、リン酸化剤をかなり要するということが
あった。
イノシン及びグアノシンを任意の比率で含有する混合
物の化学的リン酸化方法に関し、副生物が少なく、高収
率に、しかも、反応時間を短縮し反応材料を削減できる
方法の開発が望まれている。
物の化学的リン酸化方法に関し、副生物が少なく、高収
率に、しかも、反応時間を短縮し反応材料を削減できる
方法の開発が望まれている。
本発明者らは、イノシンとグアノシンの化学的混合リ
ン酸化に際し、これらヌクレオシドの一番反応点の近い
部分にアルカリ金属塩を用いて、塩基性を持たせ、その
隣接基効果によりリン酸化反応を速める方法に着目し
た。そして、これによりグアノシンの反応性を向上させ
て、従来にない高純度・高収率のイノシン酸とグアニル
酸の混合物を得る製造法を完成するに至った。
ン酸化に際し、これらヌクレオシドの一番反応点の近い
部分にアルカリ金属塩を用いて、塩基性を持たせ、その
隣接基効果によりリン酸化反応を速める方法に着目し
た。そして、これによりグアノシンの反応性を向上させ
て、従来にない高純度・高収率のイノシン酸とグアニル
酸の混合物を得る製造法を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 (A)イノシン及びグアノシンの化学的混合リン酸化方
法において、極性有機溶媒中、イノシン及びグアノシン
の各アルカリ金属塩の少なくとも一種を含有するイノシ
ン及びグアノシンと、オキシハロゲン化リン又はその水
和物とを反応させることを特徴とするイノシン及びグア
ノシンの混合リン酸化方法、好ましくは、イノシン及び
グアノシンがグアノシン・アルカリ金属塩とイノシン遊
離体であり、かつ、その(イノシン遊離体)/(グアノ
シン・アルカリ金属塩)のモル比が1/2〜5/3の範囲が選
択される。
法において、極性有機溶媒中、イノシン及びグアノシン
の各アルカリ金属塩の少なくとも一種を含有するイノシ
ン及びグアノシンと、オキシハロゲン化リン又はその水
和物とを反応させることを特徴とするイノシン及びグア
ノシンの混合リン酸化方法、好ましくは、イノシン及び
グアノシンがグアノシン・アルカリ金属塩とイノシン遊
離体であり、かつ、その(イノシン遊離体)/(グアノ
シン・アルカリ金属塩)のモル比が1/2〜5/3の範囲が選
択される。
(B)グアノシン・アルカリ金属塩又はイノシン・アル
カリ金属塩をリン酸化反応に付した後、反応液の透過率
が20〜95%において、前記リン酸化反応工程に付さない
方のヌクレオシド・アルカリ金属塩を存在せしめてリン
酸化反応工程に付することを特徴とするイノシン及びグ
アノシンの混合リン酸化方法、及び (C)グアノシン・アルカリ金属塩又はイノシン・アル
カリ金属塩をリン酸化反応工程に付した後、反応液の透
過率が20〜95%において、前記リン酸化反応工程に付さ
ない方のヌクレオシド・アルカリ金属塩を存在せしめて
リン酸化反応工程に付し、イノシン及びグアノシンの
5′位の水酸基をリン酸化することを特徴とするイノシ
ン及びグアノシンの混合リン酸化方法、 (D)グアノシン・アルカリ金属塩をリン酸化反応工程
に付した後、その反応液の透過率が20〜95%において、
イノシン遊離体を存在せしめてリン酸化反応工程に付
し、イノシン及びグアノシンの5′位の水酸基をリン酸
化することを特徴とするイノシン及びグアノシンの混合
リン酸化方法、 (E)イノシン遊離体をリン酸化反応工程に付した後、
その反応液の透過率が20〜95%において、グアノシン・
アルカリ金属塩を存在せしめてリン酸化反応工程に付
し、イノシン及びグアノシンの5′位の水酸基をリン酸
化することを特徴とするイノシン及びグアノシンの混合
リン酸化方法、 に関する。
カリ金属塩をリン酸化反応に付した後、反応液の透過率
が20〜95%において、前記リン酸化反応工程に付さない
方のヌクレオシド・アルカリ金属塩を存在せしめてリン
酸化反応工程に付することを特徴とするイノシン及びグ
アノシンの混合リン酸化方法、及び (C)グアノシン・アルカリ金属塩又はイノシン・アル
カリ金属塩をリン酸化反応工程に付した後、反応液の透
過率が20〜95%において、前記リン酸化反応工程に付さ
ない方のヌクレオシド・アルカリ金属塩を存在せしめて
リン酸化反応工程に付し、イノシン及びグアノシンの
5′位の水酸基をリン酸化することを特徴とするイノシ
ン及びグアノシンの混合リン酸化方法、 (D)グアノシン・アルカリ金属塩をリン酸化反応工程
に付した後、その反応液の透過率が20〜95%において、
イノシン遊離体を存在せしめてリン酸化反応工程に付
し、イノシン及びグアノシンの5′位の水酸基をリン酸
化することを特徴とするイノシン及びグアノシンの混合
リン酸化方法、 (E)イノシン遊離体をリン酸化反応工程に付した後、
その反応液の透過率が20〜95%において、グアノシン・
アルカリ金属塩を存在せしめてリン酸化反応工程に付
し、イノシン及びグアノシンの5′位の水酸基をリン酸
化することを特徴とするイノシン及びグアノシンの混合
リン酸化方法、 に関する。
以下、本発明の詳細を具体的に記述する。
イノシン及びグアノシンの化学的混合リン酸化反応の
後、イノシン及びグアノシンの各アルカリ金属塩の少な
くとも一種が存在するものを用いる。例えば、グアノシ
ン・アルカリ金属塩とイノシン遊離体の組み合せ、グア
ノシン・アルカリ金属塩とイノシン・アルカリ金属塩の
組み合せ、グアノシン遊離体とイノシン・アルカリ金属
塩、グアノシン・アルカリ金属塩とイノシン遊離体及び
イノシン・アルカリ金属塩など、少なくとも一種のグア
ノシン又はイノシンの各アルカリ金属塩を含有すれば良
い。好ましくは、グアノシン・アルカリ金属塩を含有す
る組合せが良い。
後、イノシン及びグアノシンの各アルカリ金属塩の少な
くとも一種が存在するものを用いる。例えば、グアノシ
ン・アルカリ金属塩とイノシン遊離体の組み合せ、グア
ノシン・アルカリ金属塩とイノシン・アルカリ金属塩の
組み合せ、グアノシン遊離体とイノシン・アルカリ金属
塩、グアノシン・アルカリ金属塩とイノシン遊離体及び
イノシン・アルカリ金属塩など、少なくとも一種のグア
ノシン又はイノシンの各アルカリ金属塩を含有すれば良
い。好ましくは、グアノシン・アルカリ金属塩を含有す
る組合せが良い。
これらのヌクレオシドの組み合せで、オキシハロゲン
化リン又はその水和物とを反応させることによりイノシ
ン及びグアノシンの混合リン酸化を有利に行なうことが
できる。
化リン又はその水和物とを反応させることによりイノシ
ン及びグアノシンの混合リン酸化を有利に行なうことが
できる。
又、イノシン及びグアノシンのアルカリ金属塩の少な
くとも一種を含むイノシン及びグアノシンの混合リン酸
化反応において、そのヌクレオシドのリン酸化の順序は
種々である。ここで、リン酸化の順序とは、イノシンと
グアノシンのそれぞれのリン酸化反応開始時期により決
まるものである。典型的な例として、各ヌクレオシド共
存下でリン酸化反応に付す場合と、一方のヌクレオシド
をリン酸化反応に付した他方のヌクレオシドを存在せし
め、リン酸化反応に付する場合がある。
くとも一種を含むイノシン及びグアノシンの混合リン酸
化反応において、そのヌクレオシドのリン酸化の順序は
種々である。ここで、リン酸化の順序とは、イノシンと
グアノシンのそれぞれのリン酸化反応開始時期により決
まるものである。典型的な例として、各ヌクレオシド共
存下でリン酸化反応に付す場合と、一方のヌクレオシド
をリン酸化反応に付した他方のヌクレオシドを存在せし
め、リン酸化反応に付する場合がある。
各ヌクレオシド共存下で、すなわちグアノシン又はグ
アノシン・アルカリ金属塩、及びイノシン又はイノシン
・アルカリ金属塩を、混合リン酸化反応に付す場合にお
いては、グアノシン・アルカリ金属塩とイノシン遊離体
が共存し、かつ、そのイノシン遊離体対グアノシン・ア
ルカリ金属のモル比が1/2〜5/3である場合が好ましい。
この場合、イノシン酸、グアニル酸の回収率は90%以上
である。一方、上記以外のヌクレオシドの組み合せで同
時に添加するリン酸化反応の場合、イノシン酸、グアニ
ル酸の回収率を90%以上取得する為には、イノシン・ア
ルカリ金属塩対グアノシン(又はそのアルカリ金属塩)
のモル比が9以上とかなり限定される。
アノシン・アルカリ金属塩、及びイノシン又はイノシン
・アルカリ金属塩を、混合リン酸化反応に付す場合にお
いては、グアノシン・アルカリ金属塩とイノシン遊離体
が共存し、かつ、そのイノシン遊離体対グアノシン・ア
ルカリ金属のモル比が1/2〜5/3である場合が好ましい。
この場合、イノシン酸、グアニル酸の回収率は90%以上
である。一方、上記以外のヌクレオシドの組み合せで同
時に添加するリン酸化反応の場合、イノシン酸、グアニ
ル酸の回収率を90%以上取得する為には、イノシン・ア
ルカリ金属塩対グアノシン(又はそのアルカリ金属塩)
のモル比が9以上とかなり限定される。
次に、一つのヌクレオシドをリン酸化反応に付した后
に、他方のヌクレオシドを存在せしめ、リン酸化反応に
付す場合においては、グアノシン・アルカリ金属塩とイ
ノシン・アルカリ金属塩(又はイノシン遊離体)の組み
合わせで反応させることが好ましい。
に、他方のヌクレオシドを存在せしめ、リン酸化反応に
付す場合においては、グアノシン・アルカリ金属塩とイ
ノシン・アルカリ金属塩(又はイノシン遊離体)の組み
合わせで反応させることが好ましい。
具体的にはグアノシン・アルカリ金属又はイノシン・
アルカリ金属塩をリン酸化反応工程に付した後、反応液
の透過率(波長600nm)が20〜95%において、前記リン
酸化反応工程に付さない方のヌクレオシド・アルカリ金
属塩を存在せしめてリン酸化反応工程に付すことができ
る。
アルカリ金属塩をリン酸化反応工程に付した後、反応液
の透過率(波長600nm)が20〜95%において、前記リン
酸化反応工程に付さない方のヌクレオシド・アルカリ金
属塩を存在せしめてリン酸化反応工程に付すことができ
る。
又、グアノシン・アルカリ金属塩をリン酸化反応工程
に付した後、反応液の透過率(波長600nm)が20〜95%
において、イノシン遊離体を存在せしめてリン酸化反応
工程に付すこともできる。
に付した後、反応液の透過率(波長600nm)が20〜95%
において、イノシン遊離体を存在せしめてリン酸化反応
工程に付すこともできる。
更には、イノシン遊離体をリン酸化反応工程に付した
後、反応液の透過率(波長600nm)が20〜95%において
グアノシン・アルカリ金属塩を存在せしめてリン酸化反
応工程に付しても良い。
後、反応液の透過率(波長600nm)が20〜95%において
グアノシン・アルカリ金属塩を存在せしめてリン酸化反
応工程に付しても良い。
これらの場合は、イノシン遊離体(又はそのアルカリ
金属塩)対グアノシン・アルカリ金属塩のモル比は任意
に設定でき、しかも、イノシン酸、グアニル酸の回収率
を90%以上確保することが可能である。なお、グアノシ
ン遊離体とイノシン・アルカリ金属塩の組み合せによる
上記のリン酸化反応の場合は、イノシン酸、グアニル酸
の回収率を90%とする為には、イノシン・アルカリ金属
塩対グアノシン遊離体のモル比を任意に設定することは
できず、9以上でなければならない。
金属塩)対グアノシン・アルカリ金属塩のモル比は任意
に設定でき、しかも、イノシン酸、グアニル酸の回収率
を90%以上確保することが可能である。なお、グアノシ
ン遊離体とイノシン・アルカリ金属塩の組み合せによる
上記のリン酸化反応の場合は、イノシン酸、グアニル酸
の回収率を90%とする為には、イノシン・アルカリ金属
塩対グアノシン遊離体のモル比を任意に設定することは
できず、9以上でなければならない。
次に、ここで使用されるヌクレオシドのアルカリ金属
塩を構成する金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム
などいずれであってもよい。
塩を構成する金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム
などいずれであってもよい。
また、反応に使用するヌクレオシド・アルカリ金属塩
は精晶の粒度・粒形には、限定されないのが特徴であ
り、そのまま、反応溶媒に分散することで反応が可能で
ある。
は精晶の粒度・粒形には、限定されないのが特徴であ
り、そのまま、反応溶媒に分散することで反応が可能で
ある。
更に、ヌクレオシドのアルカリ金属塩の水分量は、少
なくとも2%以下でなければならない。好ましくは、1
%以下にすることが望ましい。これは、水分量の増加に
伴い、オキシ塩化リンが多くなり、リン酸化反応後、中
和により生成するリン酸塩や食塩の量が増大し、イノシ
ン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムの精製に大きな
影響を及ぼす為である。
なくとも2%以下でなければならない。好ましくは、1
%以下にすることが望ましい。これは、水分量の増加に
伴い、オキシ塩化リンが多くなり、リン酸化反応後、中
和により生成するリン酸塩や食塩の量が増大し、イノシ
ン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムの精製に大きな
影響を及ぼす為である。
使用する反応溶媒は、極性有機溶媒であれば良い。例
えば、リン酸トリエチル、リン酸トリメチルなどのリン
酸トリ低級アルキルエステル類、リン酸トリ(エトキシ
エチル)、リン酸トリ(メトキシエチル)等のリン酸ト
リ(アルコキシアルキル)エステル類、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテルなどのエチレングリコールジアルキルエーテル
類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エ
ーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン、等のハロゲン化炭化水素類、ニトロメタ
ン、ニトロエタン、ニトロベンゼンなどのニトロ化合物
等が使用できる。これらの溶媒使用量は、ヌクレオシド
に対し5〜30倍モル量、好ましくは、10〜20倍モル量が
良い。
えば、リン酸トリエチル、リン酸トリメチルなどのリン
酸トリ低級アルキルエステル類、リン酸トリ(エトキシ
エチル)、リン酸トリ(メトキシエチル)等のリン酸ト
リ(アルコキシアルキル)エステル類、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテルなどのエチレングリコールジアルキルエーテル
類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エ
ーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン、等のハロゲン化炭化水素類、ニトロメタ
ン、ニトロエタン、ニトロベンゼンなどのニトロ化合物
等が使用できる。これらの溶媒使用量は、ヌクレオシド
に対し5〜30倍モル量、好ましくは、10〜20倍モル量が
良い。
リン酸化剤としては、オキシハロゲン化リンもしくは
その水和物を用いることができる。例えば、オキシ塩化
リン、オキシ臭化リンなどである。リン酸化剤の量は、
ヌクレオシドに対して1〜5倍モル量あれば良い。
その水和物を用いることができる。例えば、オキシ塩化
リン、オキシ臭化リンなどである。リン酸化剤の量は、
ヌクレオシドに対して1〜5倍モル量あれば良い。
反応温度は、リン酸化剤の添加により、発熱し、反応
初期には、弱干急上昇するので、−30゜〜50℃の範囲が
望ましくこれをおさえることにより、副生成するジホス
フェートなどの生成をおさえることができる。
初期には、弱干急上昇するので、−30゜〜50℃の範囲が
望ましくこれをおさえることにより、副生成するジホス
フェートなどの生成をおさえることができる。
このようにして、混合リン酸化反応した場合、その反
応時間は、30分〜10時間程度となり、ヌクレオシドのみ
を使用した場合に比らべ、1/2〜1/4倍程度に短縮され
る。また、反応溶媒量とリン酸化剤の量は、ヌクレオシ
ドのみを使用した場合と比らべ1/2程度削減される。
応時間は、30分〜10時間程度となり、ヌクレオシドのみ
を使用した場合に比らべ、1/2〜1/4倍程度に短縮され
る。また、反応溶媒量とリン酸化剤の量は、ヌクレオシ
ドのみを使用した場合と比らべ1/2程度削減される。
そして、リン酸化反応終了後、この反応液は、20倍モ
ル以上の氷冷した水中に加えてリン酸化剤を加水分解す
る。更に、これにアルカリ(水酸化ナトリウムなど)を
添加してpH6〜10としてイノシン酸及びグアニル酸のア
ルカリ金属塩溶液を得る。そして、種々の方法により、
これらのヌクレオチド混合物を精製することができる。
例えば、反応溶媒を有機溶剤で抽出したり、蒸留しやす
い沸点の低い溶媒を用いた場合には、ヌクレオチドの安
定なpH、たとえばイノシン酸では、pH10程度にして、減
圧蒸留し、これらの方法で得られた、ヌクレオチド水溶
液を活性炭などで、有機溶剤を取り除くことにより、容
易に結晶が得られる。
ル以上の氷冷した水中に加えてリン酸化剤を加水分解す
る。更に、これにアルカリ(水酸化ナトリウムなど)を
添加してpH6〜10としてイノシン酸及びグアニル酸のア
ルカリ金属塩溶液を得る。そして、種々の方法により、
これらのヌクレオチド混合物を精製することができる。
例えば、反応溶媒を有機溶剤で抽出したり、蒸留しやす
い沸点の低い溶媒を用いた場合には、ヌクレオチドの安
定なpH、たとえばイノシン酸では、pH10程度にして、減
圧蒸留し、これらの方法で得られた、ヌクレオチド水溶
液を活性炭などで、有機溶剤を取り除くことにより、容
易に結晶が得られる。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
実施例1) (イノシン・ナトリウムの添加時期と反応収率の関係) 10gのグアノシン・ナトリウム(33mmol)を140gのト
リエチルホスフェート(770mmol)に分散させ、−5℃
に保った。これに、18gのオキシ塩化リン(118mmol)を
加えて反応を開始させた。この反応液と同じものを9点
用意し、光ファイバー式プロセス濃度計K395型(アンリ
ツ製)を用いて各反応液の透過光(波長600nm)の強さ
を測定し、各反応液が所定の透過率(0%、10%、20
%、30%、45%、60%、80%、90%、100%)になった
時点でそれぞれイノシン・ナトリウム塩9.5g(33mmol)
を加え、6時間反応し、イノシン・ナトリウムの反応収
率を求めた。その結果を図2に示した。尚、参考までに
図1にグアノシン・ナトリウム塩のリン酸化反応におけ
る透過率の経時変化を示した。グアノシン・ナトリウム
塩の反応収率は、いずれも、93〜96%を示した。このと
きイノシン・ナトリウムは、その添加時期が透過率20%
〜95%の間で90%の反応収率が得られた。
リエチルホスフェート(770mmol)に分散させ、−5℃
に保った。これに、18gのオキシ塩化リン(118mmol)を
加えて反応を開始させた。この反応液と同じものを9点
用意し、光ファイバー式プロセス濃度計K395型(アンリ
ツ製)を用いて各反応液の透過光(波長600nm)の強さ
を測定し、各反応液が所定の透過率(0%、10%、20
%、30%、45%、60%、80%、90%、100%)になった
時点でそれぞれイノシン・ナトリウム塩9.5g(33mmol)
を加え、6時間反応し、イノシン・ナトリウムの反応収
率を求めた。その結果を図2に示した。尚、参考までに
図1にグアノシン・ナトリウム塩のリン酸化反応におけ
る透過率の経時変化を示した。グアノシン・ナトリウム
塩の反応収率は、いずれも、93〜96%を示した。このと
きイノシン・ナトリウムは、その添加時期が透過率20%
〜95%の間で90%の反応収率が得られた。
実施例2) グアノシン・ナトリウム10g(33mmol)を140g(770mm
ol)トリエチルホスフェートに分散させ、−10℃に冷却
した。これに18g(118mmol)のオキシ塩化リンを加え、
3時間反応した。これにイノシン・ナトリウム9.5g(33
mmol)を加え、この後2時間反応した。これを冷水に投
入し、オキシ塩化リンを加水分解した。このときのグア
ニル酸とイノシン酸の反応収率は、それぞれ96.6%,97.
2%であった。
ol)トリエチルホスフェートに分散させ、−10℃に冷却
した。これに18g(118mmol)のオキシ塩化リンを加え、
3時間反応した。これにイノシン・ナトリウム9.5g(33
mmol)を加え、この後2時間反応した。これを冷水に投
入し、オキシ塩化リンを加水分解した。このときのグア
ニル酸とイノシン酸の反応収率は、それぞれ96.6%,97.
2%であった。
実施例3) イノシン10g(37mmol)を490g(2.7mol)トリエチル
ホスフェートに分散し、−10℃に冷却し、さらに、オキ
シ塩化リン61g(400mmol)を加えて反応した。この後、
1時間後グアノシン・ナトリウム57g(187mmol)を加え
てさらに5時間反応し、5℃に冷却した水で加水分解し
た。このときのイノシン酸とグアノシン酸の収率は、そ
れぞれ97.5%,95.8%であった。
ホスフェートに分散し、−10℃に冷却し、さらに、オキ
シ塩化リン61g(400mmol)を加えて反応した。この後、
1時間後グアノシン・ナトリウム57g(187mmol)を加え
てさらに5時間反応し、5℃に冷却した水で加水分解し
た。このときのイノシン酸とグアノシン酸の収率は、そ
れぞれ97.5%,95.8%であった。
実施例4) イノシン10g(37mmol)とグアノシン・ナトリウム11g
(36mmol)とを156g(864mmol)トリエチルホスフェー
トに分散し、−10℃に冷却した。これにオキシ塩化リン
20g(130mmol)を加えて、5時間反応した。この後、5
℃に冷却した水中に、反応液をあけ、オキシ塩化リンを
加水分解した。このときのイノシン酸とグアニル酸の反
応収率は、それぞれ95.2%,96.8%であった。
(36mmol)とを156g(864mmol)トリエチルホスフェー
トに分散し、−10℃に冷却した。これにオキシ塩化リン
20g(130mmol)を加えて、5時間反応した。この後、5
℃に冷却した水中に、反応液をあけ、オキシ塩化リンを
加水分解した。このときのイノシン酸とグアニル酸の反
応収率は、それぞれ95.2%,96.8%であった。
実施例5) グアノシン・ナトリウム50g(164mmol)とイノシン24
g(83mmol)を446g(2.5モル)のトリエチルホスフェー
トに分散させ、−10℃に冷却しておき、これに、オキシ
塩化リン75g(494mmol)を加えて、5時間反応させた。
この後、5℃に冷却した水に投入し、オキシ塩化リンを
加水分解した。このときのグアニル酸とイノシン酸の反
応収率は、それぞれ96.5%,97.0%であった。
g(83mmol)を446g(2.5モル)のトリエチルホスフェー
トに分散させ、−10℃に冷却しておき、これに、オキシ
塩化リン75g(494mmol)を加えて、5時間反応させた。
この後、5℃に冷却した水に投入し、オキシ塩化リンを
加水分解した。このときのグアニル酸とイノシン酸の反
応収率は、それぞれ96.5%,97.0%であった。
比較例1) グアノシン50g(164mmol)とイノシン48g(164mmol)
とを混合し、550gのリン酸トリエチルに分散した。この
溶液を−10℃まで冷却し、115g(754mmol)のオキシ塩
化リンを加えて、6時間反応を行なった。この反応液を
5℃の水で加水分解して得た。グアニル酸とイノシン酸
の収率は、それぞれ85%,94%であった。
とを混合し、550gのリン酸トリエチルに分散した。この
溶液を−10℃まで冷却し、115g(754mmol)のオキシ塩
化リンを加えて、6時間反応を行なった。この反応液を
5℃の水で加水分解して得た。グアニル酸とイノシン酸
の収率は、それぞれ85%,94%であった。
比較例2) グアノシン50g(164mmol)とイノシン48g(164mmol)
とを混合し、350mlのアセトニトリルに分散した。この
溶液にピリジンを137g添加し、−10℃まで冷却し、120g
(787mmolのオキシ塩化リンを加えて、6時間反応し
た。この反応液を5℃の水でオキシ塩化リンの加水分解
を行ない、グアニル酸とイノシン酸とを得た。このとき
のそれぞれの収率は、85.1%と、93.2%であった。
とを混合し、350mlのアセトニトリルに分散した。この
溶液にピリジンを137g添加し、−10℃まで冷却し、120g
(787mmolのオキシ塩化リンを加えて、6時間反応し
た。この反応液を5℃の水でオキシ塩化リンの加水分解
を行ない、グアニル酸とイノシン酸とを得た。このとき
のそれぞれの収率は、85.1%と、93.2%であった。
比較例3) グアノシン50g(164mmol)とイノシン9.6g(32mmol)
とを混合し、780g(4.3mol)のトリエチルホスフェート
に分散させ、−10℃に冷却した。これに、69g(450mmo
l)のオキシ塩化リンを加え、10時間反応を行なった。
この反応液を5℃の水で加水分解して得られたグアニル
酸とイノシン酸の収率は、それぞれ85%,88%であっ
た。
とを混合し、780g(4.3mol)のトリエチルホスフェート
に分散させ、−10℃に冷却した。これに、69g(450mmo
l)のオキシ塩化リンを加え、10時間反応を行なった。
この反応液を5℃の水で加水分解して得られたグアニル
酸とイノシン酸の収率は、それぞれ85%,88%であっ
た。
本発明によれば、イノシンのジホスフェート類の副生
物量をおさえ、イノシン酸とグアニル酸の混合物を高収
量で取得することができるばかりか、反応時間短縮、原
材料削減ができる。
物量をおさえ、イノシン酸とグアニル酸の混合物を高収
量で取得することができるばかりか、反応時間短縮、原
材料削減ができる。
第1図は、グアノシン・ナトリウム塩のリン酸化反応に
おける透過率の経時変化を示す。 第2図は、第1図のグアノシン・ナトリウム塩リン酸化
反応における各透過率での、イノシン・ナトリウム塩を
添加した場合のイノシン酸の反応収率を示す。
おける透過率の経時変化を示す。 第2図は、第1図のグアノシン・ナトリウム塩リン酸化
反応における各透過率での、イノシン・ナトリウム塩を
添加した場合のイノシン酸の反応収率を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】イノシン及びグアノシンの化学的混合リン
酸化において、極性有機溶媒中、イノシン及びグアノシ
ンの各アルカリ金属塩の少なくとも一種を含有するイノ
シン及びグアノシンと、オキシハロゲン化リン又はその
水和物とを反応させ、イノシン及びグアノシンの5′位
の水酸基をリン酸化することを特徴とするイノシン及び
グアノシンの混合リン酸化方法。 - 【請求項2】イノシン及びグアノシンがグアノシン・ア
ルカリ金属塩とイノシン遊離体であり、かつ、その(イ
ノシン遊離体)/(グアノシン・アルカリ金属塩)のモ
ル比が1/2〜5/3の範囲にある請求項1記載の方法。 - 【請求項3】グアノシン・アルカリ金属塩又はイノシン
・アルカリ金属塩をリン酸化反応工程に付した後、反応
液の透過率が20〜95%において、前記リン酸化反応工程
に付さない方のヌクレオシド・アルカリ金属塩を存在せ
しめてリン酸化反応工程に付し、イノシン及びグアノシ
ンの5′位の水酸基をリン酸化することを特徴とするイ
ノシン及びグアノシンの混合リン酸化方法。 - 【請求項4】グアノシン・アルカリ金属塩をリン酸化反
応工程に付した後、その反応液の透過率が20〜95%にお
いて、イノシン遊離体を存在せしめてリン酸化反応工程
に付し、イノシン及びグアノシンの5′位の水酸基をリ
ン酸化することを特徴とするイノシン及びグアノシンの
混合リン酸化方法。 - 【請求項5】イノシン遊離体をリン酸化反応工程に付し
た後、その反応液の透過率が20〜95%において、グアノ
シン・アルカリ金属塩を存在せしめてリン酸化反応工程
に付し、イノシン及びグアノシンの5′位の水酸基をリ
ン酸化することを特徴とするイノシン及びグアノシンの
混合リン酸化方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63268837A JP2671446B2 (ja) | 1988-10-25 | 1988-10-25 | イノシン及びグアノシンの混合リン酸化方法 |
EP90107834A EP0453597B1 (en) | 1988-10-25 | 1990-04-25 | Process for producing a mixture of inosinic acid and guanosinic acid by direct phosphorylation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63268837A JP2671446B2 (ja) | 1988-10-25 | 1988-10-25 | イノシン及びグアノシンの混合リン酸化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02115195A JPH02115195A (ja) | 1990-04-27 |
JP2671446B2 true JP2671446B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=17463954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63268837A Expired - Fee Related JP2671446B2 (ja) | 1988-10-25 | 1988-10-25 | イノシン及びグアノシンの混合リン酸化方法 |
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Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0453597B1 (ja) |
JP (1) | JP2671446B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW279165B (ja) * | 1992-07-08 | 1996-06-21 | Takeda Pharm Industry Co Ltd | |
CN101665525B (zh) * | 2009-09-10 | 2013-05-01 | 广东肇庆星湖生物科技股份有限公司 | 一种核苷酸的合成方法 |
CN101993466B (zh) * | 2010-10-14 | 2012-08-15 | 广东肇庆星湖生物科技股份有限公司 | 一种5’-鸟苷酸二钠的制备方法 |
-
1988
- 1988-10-25 JP JP63268837A patent/JP2671446B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1990
- 1990-04-25 EP EP90107834A patent/EP0453597B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02115195A (ja) | 1990-04-27 |
EP0453597B1 (en) | 1995-04-19 |
EP0453597A1 (en) | 1991-10-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |