JP2669799B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents
誘導加熱装置Info
- Publication number
- JP2669799B2 JP2669799B2 JP2026295A JP2026295A JP2669799B2 JP 2669799 B2 JP2669799 B2 JP 2669799B2 JP 2026295 A JP2026295 A JP 2026295A JP 2026295 A JP2026295 A JP 2026295A JP 2669799 B2 JP2669799 B2 JP 2669799B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- induction heating
- metal strip
- iron core
- coil
- strip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- General Induction Heating (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属ストリップの加熱
に好適な誘導加熱装置に関するものである。
に好適な誘導加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属ストリップ(非磁性材)をT
FX(Transverse Flux Heating)方式により誘導加熱
する場合に、処理材の変更により金属ストリップの幅寸
法や厚さが変更されても、同一の誘導加熱装置で各種幅
寸法や厚さを有する金属ストリップを変更前と同様に加
熱していた。その際金属ストリップの幅方向の均一加熱
を行うための装置として、以下の公知例がある。
FX(Transverse Flux Heating)方式により誘導加熱
する場合に、処理材の変更により金属ストリップの幅寸
法や厚さが変更されても、同一の誘導加熱装置で各種幅
寸法や厚さを有する金属ストリップを変更前と同様に加
熱していた。その際金属ストリップの幅方向の均一加熱
を行うための装置として、以下の公知例がある。
【0003】その内の一つは、加熱用鉄芯を分割したタ
イプの誘導加熱装置で、金属ストリップの厚み方向の両
側に対向配置した一対の誘導加熱コイルにより誘導加熱
する装置において、インダクタコイルにより取り囲まれ
た加熱用鉄芯を金属ストリップの幅方向に分割し、金属
ストリップの幅および幅方向の温度分布に合わせて上記
分割した鉄芯と金属ストリップとの距離を調節するよう
にしたものである(実開平1−158690号公報)。
イプの誘導加熱装置で、金属ストリップの厚み方向の両
側に対向配置した一対の誘導加熱コイルにより誘導加熱
する装置において、インダクタコイルにより取り囲まれ
た加熱用鉄芯を金属ストリップの幅方向に分割し、金属
ストリップの幅および幅方向の温度分布に合わせて上記
分割した鉄芯と金属ストリップとの距離を調節するよう
にしたものである(実開平1−158690号公報)。
【0004】また、補助コイルを採用したものとして、
低温部を加熱するようにした誘導加熱装置が提案されて
いる(実公平6−16470号公報)。即ち、この装置
では、金属ストリップの幅方向で、温度の低い部分(誘
導電流の曲がり部)を別途設けた補助コイルにより加熱
するようにし、金属ストリップの幅寸法が変わった際に
は、補助コイルの位置を調整して対応するようにしてあ
る。
低温部を加熱するようにした誘導加熱装置が提案されて
いる(実公平6−16470号公報)。即ち、この装置
では、金属ストリップの幅方向で、温度の低い部分(誘
導電流の曲がり部)を別途設けた補助コイルにより加熱
するようにし、金属ストリップの幅寸法が変わった際に
は、補助コイルの位置を調整して対応するようにしてあ
る。
【0005】さらに、補助コイルを採用したものとし
て、ストリップ幅方向両端部の過加熱を防止するように
した誘導加熱装置が提案されている(特公平5−709
11号公報)。即ち、この装置は、金属ストリップの両
側部で、金属ストリップの長手方向に流れる誘導電流を
補助コイルにより発生する誘導電流により打ち消し、端
部の過加熱防止を図ったものである。そして、金属スト
リップの幅寸法が変わった際には、補助コイルの位置を
調整するようにしてある。
て、ストリップ幅方向両端部の過加熱を防止するように
した誘導加熱装置が提案されている(特公平5−709
11号公報)。即ち、この装置は、金属ストリップの両
側部で、金属ストリップの長手方向に流れる誘導電流を
補助コイルにより発生する誘導電流により打ち消し、端
部の過加熱防止を図ったものである。そして、金属スト
リップの幅寸法が変わった際には、補助コイルの位置を
調整するようにしてある。
【0006】この他、特開昭64−12490号公報に
は、同公報中のFIG.1に示すように、J字形のイン
ダクタコイルを使用して、同FIG.6に示すように流
れる誘導電流を発生させることにより、ストリップ端部
での電流密度を下げて、ストリップ端部での過加熱を防
止し、温度分布の均一化を図るとともに、前記インダク
タコイルをストリップ幅方向に進退するするように設け
て、ストリップの幅寸法の変更に対応するものようにし
た誘導加熱装置が開示されている。
は、同公報中のFIG.1に示すように、J字形のイン
ダクタコイルを使用して、同FIG.6に示すように流
れる誘導電流を発生させることにより、ストリップ端部
での電流密度を下げて、ストリップ端部での過加熱を防
止し、温度分布の均一化を図るとともに、前記インダク
タコイルをストリップ幅方向に進退するするように設け
て、ストリップの幅寸法の変更に対応するものようにし
た誘導加熱装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置の内、
実開平1−158690号,実公平6−16470号お
よび特公平5−70911号各公報に開示の装置の場
合、加熱部は、最大幅の寸法に合わせて形成されてい
る。そのため、狭幅のストリップを加熱処理する場合、
インダクタコイルの端部がストリップの端部よりもはみ
出して、このはみ出した部分の間で生じる磁束は、比透
磁率の低い空気中を通るため、エネルギのロスが大き
く、この狭幅ストリップの場合、広幅ストリップの場合
に比して加熱効率が低下してしまう。
実開平1−158690号,実公平6−16470号お
よび特公平5−70911号各公報に開示の装置の場
合、加熱部は、最大幅の寸法に合わせて形成されてい
る。そのため、狭幅のストリップを加熱処理する場合、
インダクタコイルの端部がストリップの端部よりもはみ
出して、このはみ出した部分の間で生じる磁束は、比透
磁率の低い空気中を通るため、エネルギのロスが大き
く、この狭幅ストリップの場合、広幅ストリップの場合
に比して加熱効率が低下してしまう。
【0008】即ち、同一電力を投入した際、最大幅のス
トリップでは、発生する磁束の大部分が加熱に関与する
が、狭幅のストリップでは、ストリップの端部からはみ
出したインダクタコイルに生じる磁束、即ち空気中に生
じる磁束は加熱に無関係になり、比透磁率の低い空気中
に磁束を通過させる電力が余分に必要になるという問題
がある。一方、特開昭64−12490号公報に開示の
装置の場合、前述の従来技術とは異なり、ストリップの
幅方向にインダクタコイルを進退させることが可能とな
っているが、加熱効率に影響を与える加熱用鉄芯をスト
リップ幅寸法毎に取り替える必要があり、調整が困難で
あるという問題がある。本発明は、斯る従来の問題点を
課題としてなされたもので、加熱効率の向上、自動化を
可能とした誘導加熱装置を提供しようとするものであ
る。
トリップでは、発生する磁束の大部分が加熱に関与する
が、狭幅のストリップでは、ストリップの端部からはみ
出したインダクタコイルに生じる磁束、即ち空気中に生
じる磁束は加熱に無関係になり、比透磁率の低い空気中
に磁束を通過させる電力が余分に必要になるという問題
がある。一方、特開昭64−12490号公報に開示の
装置の場合、前述の従来技術とは異なり、ストリップの
幅方向にインダクタコイルを進退させることが可能とな
っているが、加熱効率に影響を与える加熱用鉄芯をスト
リップ幅寸法毎に取り替える必要があり、調整が困難で
あるという問題がある。本発明は、斯る従来の問題点を
課題としてなされたもので、加熱効率の向上、自動化を
可能とした誘導加熱装置を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1発明は、連続搬送される金属ストリップの幅方
向に関して、少なくとも前記金属ストリップの最大の幅
寸法の外形を有するインダクタコイルの内方に加熱用鉄
芯を位置させたトランスバース方式の誘導加熱装置にお
いて、前記金属ストリップの幅方向の一方の側で、かつ
前記インダクタコイルの外方に磁気遮蔽板を設け、この
磁気遮蔽板の外方にバイパス用鉄芯を前記加熱用鉄芯に
連設した誘導加熱コイルを、前記ストリップ幅方向で前
記バイパス用鉄芯が反対に位置するように該ストリップ
を挟んで対向配置するとともに、前記誘導加熱コイルを
前記金属ストリップの幅方向および厚さ方向に移動可能
に設けた。
に、第1発明は、連続搬送される金属ストリップの幅方
向に関して、少なくとも前記金属ストリップの最大の幅
寸法の外形を有するインダクタコイルの内方に加熱用鉄
芯を位置させたトランスバース方式の誘導加熱装置にお
いて、前記金属ストリップの幅方向の一方の側で、かつ
前記インダクタコイルの外方に磁気遮蔽板を設け、この
磁気遮蔽板の外方にバイパス用鉄芯を前記加熱用鉄芯に
連設した誘導加熱コイルを、前記ストリップ幅方向で前
記バイパス用鉄芯が反対に位置するように該ストリップ
を挟んで対向配置するとともに、前記誘導加熱コイルを
前記金属ストリップの幅方向および厚さ方向に移動可能
に設けた。
【0010】さらに、第2発明は、前記対向配置した一
方の誘導加熱コイルのバイパス用鉄芯と他方の誘導加熱
コイルの加熱用鉄芯とを当接させた。
方の誘導加熱コイルのバイパス用鉄芯と他方の誘導加熱
コイルの加熱用鉄芯とを当接させた。
【0011】
【作用】上記発明のように構成することにより、金属ス
トリップの寸法が変わっても、金属中を通過する磁束を
多くできる。
トリップの寸法が変わっても、金属中を通過する磁束を
多くできる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1〜8は、第1実施例に係る誘導加熱装置
1aを示し、トランスバース方式の誘導加熱コイル2a
を対向配置して形成してある。各誘導加熱コイル2a
は、連続搬送される金属ストリップ3の幅方向に関し
て、少なくとも金属ストリップ3の最大の幅寸法の外形
を有するインダクタコイル4を有し、その内方には加熱
用鉄芯5が位置している。また、金属ストリップ3の幅
方向の一方の側であって、前記コイル4の外方に、磁気
を遮蔽する,例えば銅製の,磁気遮蔽板6が設けてあ
り、この磁気遮蔽板6の外方に加熱用鉄芯5に隣接し、
かつ金属ストリップ3に垂直な幅方向の断面において、
この加熱用鉄芯5とともに鈎形形状をなすバイパス用鉄
芯7が設けてある。
説明する。図1〜8は、第1実施例に係る誘導加熱装置
1aを示し、トランスバース方式の誘導加熱コイル2a
を対向配置して形成してある。各誘導加熱コイル2a
は、連続搬送される金属ストリップ3の幅方向に関し
て、少なくとも金属ストリップ3の最大の幅寸法の外形
を有するインダクタコイル4を有し、その内方には加熱
用鉄芯5が位置している。また、金属ストリップ3の幅
方向の一方の側であって、前記コイル4の外方に、磁気
を遮蔽する,例えば銅製の,磁気遮蔽板6が設けてあ
り、この磁気遮蔽板6の外方に加熱用鉄芯5に隣接し、
かつ金属ストリップ3に垂直な幅方向の断面において、
この加熱用鉄芯5とともに鈎形形状をなすバイパス用鉄
芯7が設けてある。
【0013】さらに、前記誘導加熱コイル2aを、前記
金属ストリップ3の幅方向で前記バイパス用鉄芯7が反
対に位置するように該ストリップ3を挟んで対向配置す
るとともに、前記誘導加熱コイル2aを金属ストリップ
3の幅方向および厚さ方向に移動可能に設けてある。な
お、図1〜3は、金属ストリップ3が最大幅Wmaxの場
合を示し、図4〜8は金属ストリップ3が最小幅Wmin
の場合を示し、図中の一点鎖線は磁力線を示している
(以下、同様)。図4,5に示すように、金属ストリッ
プ3の幅が最小幅Wminの場合、バイパス用鉄芯7の外
側の側面は、金属ストリップ3を挟んでこれと反対側に
位置するインダクタコイル4の端部と金属ストリップ3
の幅方向においてほぼ同じ位置か、それよりも外側に位
置するのが好ましい。このようにすることにより、金属
ストリップ3の加熱に寄与しない磁束の殆どがバイパス
用鉄芯7を通過するようになる。
金属ストリップ3の幅方向で前記バイパス用鉄芯7が反
対に位置するように該ストリップ3を挟んで対向配置す
るとともに、前記誘導加熱コイル2aを金属ストリップ
3の幅方向および厚さ方向に移動可能に設けてある。な
お、図1〜3は、金属ストリップ3が最大幅Wmaxの場
合を示し、図4〜8は金属ストリップ3が最小幅Wmin
の場合を示し、図中の一点鎖線は磁力線を示している
(以下、同様)。図4,5に示すように、金属ストリッ
プ3の幅が最小幅Wminの場合、バイパス用鉄芯7の外
側の側面は、金属ストリップ3を挟んでこれと反対側に
位置するインダクタコイル4の端部と金属ストリップ3
の幅方向においてほぼ同じ位置か、それよりも外側に位
置するのが好ましい。このようにすることにより、金属
ストリップ3の加熱に寄与しない磁束の殆どがバイパス
用鉄芯7を通過するようになる。
【0014】そして、斯る構成により、インダクタコイ
ル4のバイパス用鉄芯7側の端部を金属ストリップ3の
端部に合わせて誘導加熱を行うようになっている。即
ち、金属ストリップ3の幅に上下のインダクタコイル4
の重なり部の幅が合うように各誘導加熱コイル2aの位
置を自動的に調整することができ、また、金属ストリッ
プ3に対向しないインダクタコイル4はバイパス用鉄芯
7に対向しているので磁束を形成するのに必要な電力が
大幅に縮小され、加熱効率がよくなるようになってい
る。
ル4のバイパス用鉄芯7側の端部を金属ストリップ3の
端部に合わせて誘導加熱を行うようになっている。即
ち、金属ストリップ3の幅に上下のインダクタコイル4
の重なり部の幅が合うように各誘導加熱コイル2aの位
置を自動的に調整することができ、また、金属ストリッ
プ3に対向しないインダクタコイル4はバイパス用鉄芯
7に対向しているので磁束を形成するのに必要な電力が
大幅に縮小され、加熱効率がよくなるようになってい
る。
【0015】また、磁気遮蔽板6により金属ストリップ
3の縁部での磁束集中が緩和され、この縁部での過加熱
が防止される。なお、磁気遮蔽板6のみで金属ストリッ
プ3の縁部での過加熱が緩和されない場合、インダクタ
コイル4の端部を金属ストリップ3の縁部より内側に位
置させることにより、この縁部での磁束密度をさらに小
さくすることができる。なお、金属ストリップ3とイン
ダクタコイル4との間の距離は、金属ストリップ3の変
形量(Cぞり,シーガル等)や搬送時に発生する振動の
振幅により決まる。よって、金属ストリップ3とインダ
クタコイル4との間の距離は処理材毎に変わり得る。
3の縁部での磁束集中が緩和され、この縁部での過加熱
が防止される。なお、磁気遮蔽板6のみで金属ストリッ
プ3の縁部での過加熱が緩和されない場合、インダクタ
コイル4の端部を金属ストリップ3の縁部より内側に位
置させることにより、この縁部での磁束密度をさらに小
さくすることができる。なお、金属ストリップ3とイン
ダクタコイル4との間の距離は、金属ストリップ3の変
形量(Cぞり,シーガル等)や搬送時に発生する振動の
振幅により決まる。よって、金属ストリップ3とインダ
クタコイル4との間の距離は処理材毎に変わり得る。
【0016】図9〜13は、第2実施例に係る誘導加熱
装置1bを示し、図1〜8に示す装置と共通する部分に
ついては、互いに同一番号を付して説明を省略する。な
お、図4,5の場合と同様に、図9,10は金属ストリ
ップ3が最小幅Wminの場合を示している。この誘導加
熱装置1bは、第2発明の実施例に係るトランスバース
方式の一対の誘導加熱コイル2bを対向配置して形成し
てある。なお、磁束は空気中を通過するよりも金属中を
通過する方がエネルギ損失が大きくなる故、本実施例で
は、各バイパス用鉄芯7と、これに対向する加熱用鉄芯
5とを互いに当接させ、エネルギ損失が小さくなるよう
にしてある。
装置1bを示し、図1〜8に示す装置と共通する部分に
ついては、互いに同一番号を付して説明を省略する。な
お、図4,5の場合と同様に、図9,10は金属ストリ
ップ3が最小幅Wminの場合を示している。この誘導加
熱装置1bは、第2発明の実施例に係るトランスバース
方式の一対の誘導加熱コイル2bを対向配置して形成し
てある。なお、磁束は空気中を通過するよりも金属中を
通過する方がエネルギ損失が大きくなる故、本実施例で
は、各バイパス用鉄芯7と、これに対向する加熱用鉄芯
5とを互いに当接させ、エネルギ損失が小さくなるよう
にしてある。
【0017】上記各実施例では、上下一対のインダクタ
コイル4を金属ストリップ3の進行方向に沿って2列配
置したものを示したが、本発明はこれに限るものでな
く、以下に示すように、1列でもよく、3列以上であっ
てもよい。図14〜18に示した誘導加熱装置1cはイ
ンダクタコイル4を1列だけ有するもので、図1〜8に
示す装置と、実質的に同一であり、互いに共通する部分
については、同一番号を付して説明を省略する。なお、
図4,5の場合と同様に、図14,15は金属ストリッ
プ3が最小幅Wminの場合を示している。
コイル4を金属ストリップ3の進行方向に沿って2列配
置したものを示したが、本発明はこれに限るものでな
く、以下に示すように、1列でもよく、3列以上であっ
てもよい。図14〜18に示した誘導加熱装置1cはイ
ンダクタコイル4を1列だけ有するもので、図1〜8に
示す装置と、実質的に同一であり、互いに共通する部分
については、同一番号を付して説明を省略する。なお、
図4,5の場合と同様に、図14,15は金属ストリッ
プ3が最小幅Wminの場合を示している。
【0018】図19〜23に示した誘導加熱装置1dは
インダクタコイル4を3列有するもので、図1〜8に示
す装置と、実質的に同一であり、互いに共通する部分に
ついては、同一番号を付して説明を省略する。なお、図
4,5の場合と同様に、図19,20は金属ストリップ
3が最小幅Wminの場合を示している。
インダクタコイル4を3列有するもので、図1〜8に示
す装置と、実質的に同一であり、互いに共通する部分に
ついては、同一番号を付して説明を省略する。なお、図
4,5の場合と同様に、図19,20は金属ストリップ
3が最小幅Wminの場合を示している。
【0019】図24,25は、図1〜8に示す誘導加熱
装置1aを適用した誘導加熱炉を示し、この内、図24
は金属ストリップ3が最大幅Wmaxの場合,図25は金
属ストリップ3が最小幅Wminの場合を示している。な
お、図1〜8に示す実施例と互いに共通する部分につい
ては、同一番号を付して説明を省略する。図示するよう
に、誘導加熱装置1aの各誘導加熱コイル2aは、主フ
レーム11内に、金属ストリップ3の幅方向、および厚
さ方向に移動可能に支持してある。具体的には、主フレ
ーム11の天井部、および床部の上にガイド12を取付
け、上記天井部を貫いて、或は上記床部内に入り込んで
ガイド12内を摺動するロッド13が設けてある。この
ロッド13の先端部には断面コ字形の誘導加熱コイル2
aの支持フレーム14U,14Lが取付けてあり、昇降用
シリンダ15U,15Lにより各誘導加熱コイル2aを、
この両者間の上下方向における中心位置を一定に保ちつ
つ、昇降させるように形成してある。
装置1aを適用した誘導加熱炉を示し、この内、図24
は金属ストリップ3が最大幅Wmaxの場合,図25は金
属ストリップ3が最小幅Wminの場合を示している。な
お、図1〜8に示す実施例と互いに共通する部分につい
ては、同一番号を付して説明を省略する。図示するよう
に、誘導加熱装置1aの各誘導加熱コイル2aは、主フ
レーム11内に、金属ストリップ3の幅方向、および厚
さ方向に移動可能に支持してある。具体的には、主フレ
ーム11の天井部、および床部の上にガイド12を取付
け、上記天井部を貫いて、或は上記床部内に入り込んで
ガイド12内を摺動するロッド13が設けてある。この
ロッド13の先端部には断面コ字形の誘導加熱コイル2
aの支持フレーム14U,14Lが取付けてあり、昇降用
シリンダ15U,15Lにより各誘導加熱コイル2aを、
この両者間の上下方向における中心位置を一定に保ちつ
つ、昇降させるように形成してある。
【0020】上下の誘導加熱コイル2aの支持フレーム
14U,14Lの対向する端部には直動形のローラガイド
手段であるリニアガイド16が設けてあり、その上に、
これに沿ってレール17が水平方向に移動可能に配置し
てある。このレール17には、断面コ字形のフレーム1
8U,18Lが取付けてある。さらに、水平動用シリンダ
19U,19Lにより、このフレーム18U,18Lを各レ
ール17とともに、水平方向における両誘導加熱コイル
2a間の中心位置を一定に保ちつつ、水平方向に移動さ
せるように形成してある。そして、斯る構成により誘導
加熱コイル2aの昇降、水平動の自動化が可能な構造と
なっている。このように構成することで、処理する金属
ストリップの寸法が変更されてもシリンダ15U,15L
や19U,19Lの伸縮のみでストリップの幅方向や厚さ
方向の位置調節が実施できる。即ち、広幅材から狭幅材
に金属ストリップの寸法が変更になった場合、水平動用
シリンダ19U,19Lを伸ばして磁気遮蔽板6を前記ス
トリップの端部に近づける。狭幅材から広幅材に寸法が
変更された場合には、前記シリンダ19U,19Lを縮め
て対応する。また、厚さ方向の調節には昇降用シリンダ
15U,15Lを使用する。さらに、本誘導加熱炉の上流
側の所定位置で金属ストリップの寸法を検知して、上記
シリンダ15U,15Lや19U,19Lを制御すれば、誘
導加熱コイル2aの位置調整を自動化することもでき
る。なお、上記誘導加熱炉において、誘導加熱装置1a
に代えて誘導加熱装置1b〜1dのいずれかを用いても
よいことは言うまでもない。
14U,14Lの対向する端部には直動形のローラガイド
手段であるリニアガイド16が設けてあり、その上に、
これに沿ってレール17が水平方向に移動可能に配置し
てある。このレール17には、断面コ字形のフレーム1
8U,18Lが取付けてある。さらに、水平動用シリンダ
19U,19Lにより、このフレーム18U,18Lを各レ
ール17とともに、水平方向における両誘導加熱コイル
2a間の中心位置を一定に保ちつつ、水平方向に移動さ
せるように形成してある。そして、斯る構成により誘導
加熱コイル2aの昇降、水平動の自動化が可能な構造と
なっている。このように構成することで、処理する金属
ストリップの寸法が変更されてもシリンダ15U,15L
や19U,19Lの伸縮のみでストリップの幅方向や厚さ
方向の位置調節が実施できる。即ち、広幅材から狭幅材
に金属ストリップの寸法が変更になった場合、水平動用
シリンダ19U,19Lを伸ばして磁気遮蔽板6を前記ス
トリップの端部に近づける。狭幅材から広幅材に寸法が
変更された場合には、前記シリンダ19U,19Lを縮め
て対応する。また、厚さ方向の調節には昇降用シリンダ
15U,15Lを使用する。さらに、本誘導加熱炉の上流
側の所定位置で金属ストリップの寸法を検知して、上記
シリンダ15U,15Lや19U,19Lを制御すれば、誘
導加熱コイル2aの位置調整を自動化することもでき
る。なお、上記誘導加熱炉において、誘導加熱装置1a
に代えて誘導加熱装置1b〜1dのいずれかを用いても
よいことは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、第1発
明によれば、バイパス用鉄芯を設けた誘導加熱コイルを
金属ストリップの幅方向および厚さ方向に移動できるよ
う該ストリップを挟んで対向配置してあるので、処理す
るストリップが広幅材から狭幅材に変わってもインダク
タコイルに発生した磁束の大部分は比透磁率の高いバイ
パス用鉄芯内を通過するので、広幅から狭幅の金属スト
リップ全般にわたり、加熱効率を向上させることができ
るとともに、金属ストリップの寸法に合わせて容易に位
置調整することが可能になる。
明によれば、バイパス用鉄芯を設けた誘導加熱コイルを
金属ストリップの幅方向および厚さ方向に移動できるよ
う該ストリップを挟んで対向配置してあるので、処理す
るストリップが広幅材から狭幅材に変わってもインダク
タコイルに発生した磁束の大部分は比透磁率の高いバイ
パス用鉄芯内を通過するので、広幅から狭幅の金属スト
リップ全般にわたり、加熱効率を向上させることができ
るとともに、金属ストリップの寸法に合わせて容易に位
置調整することが可能になる。
【0022】さらに、第2発明によれば、前記対向配置
された一方の誘導加熱コイルのバイパス用鉄芯と、他方
の誘導加熱コイルの加熱用鉄芯とを当接させてあるので
磁束が比透磁率の低い空気中を通過することがほとんど
なくなる。このため、第1発明の効果に加え、さらに一
層加熱効率の向上が可能になる。
された一方の誘導加熱コイルのバイパス用鉄芯と、他方
の誘導加熱コイルの加熱用鉄芯とを当接させてあるので
磁束が比透磁率の低い空気中を通過することがほとんど
なくなる。このため、第1発明の効果に加え、さらに一
層加熱効率の向上が可能になる。
【図1】 第1発明に係る誘導加熱装置の平面図であ
り、ストリップ幅が最大のものである。
り、ストリップ幅が最大のものである。
【図2】 図1のII−II線断面図である。
【図3】 図1のIII−III線断面図である。
【図4】 第1発明に係る誘導加熱装置の平面図であ
り、ストリップ幅が最小のものである。
り、ストリップ幅が最小のものである。
【図5】 図4のV−V線断面図である。
【図6】 図4のVI−VI線断面図である。
【図7】 図4のVII−VII線断面図である。
【図8】 図4のVIII−VIII線断面図である。
【図9】 第2発明に係る誘導加熱装置の平面図であ
り、ストリップ幅が最小のものである。
り、ストリップ幅が最小のものである。
【図10】 図8のX−X線断面図である。
【図11】 図8のXI−XI線断面図である。
【図12】 図8のXII−XII線断面図である。
【図13】 図8のXIII-XIII線断面図である。
【図14】 第1発明の第2実施例に係る誘導加熱装置
の平面図である。
の平面図である。
【図15】 図14のXV−XV線断面図である。
【図16】 図14のXVI−XVI線断面図である。
【図17】 図14のXVII−XVII線断面図である。
【図18】 図14のXVIII−XVIII線断面図である。
【図19】 第1発明の第3実施例に係る誘導加熱装置
の平面図である。
の平面図である。
【図20】 図19のXX−XX線断面図である。
【図21】 図19のXXI−XXI線断面図である。
【図22】 図19のXXII−XXII線断面図である。
【図23】 図19のXXIII−XXIII線断面図である。
【図24】 図1〜3に示す誘導加熱装置を適用した誘
導加熱炉の断面図で、金属ストリップが最大幅の場合を
示している。
導加熱炉の断面図で、金属ストリップが最大幅の場合を
示している。
【図25】 図4〜8に示す誘導加熱装置を適用した誘
導加熱炉の断面図で、金属ストリップが最小幅の場合を
示している。
導加熱炉の断面図で、金属ストリップが最小幅の場合を
示している。
1a,1b,1c,1d 誘導加熱装置 2a,2b,2c,2d 誘導加熱コイル 3 金属ストリップ 4 インダクタコイル 5 加熱用鉄芯 6 磁気遮蔽板 7 バイパス用鉄芯
Claims (2)
- 【請求項1】 連続搬送される金属ストリップの幅方向
に関して、少なくとも前記金属ストリップの最大の幅寸
法の外形を有するインダクタコイルの内方に加熱用鉄芯
を位置させたトランスバース方式の誘導加熱装置におい
て、前記金属ストリップの幅方向の一方の側で、かつ,
前記インダクタコイルの外方に磁気遮蔽板を設け、この
磁気遮蔽板の外方にバイパス用鉄芯を前記加熱用鉄芯に
連設した誘導加熱コイルを前記ストリップ幅方向で前記
バイパス用鉄芯が反対に位置するように該ストリップを
挟んで対向配置するとともに、前記誘導加熱コイルを前
記金属ストリップの幅方向および厚さ方向に移動可能に
設けたことを特徴とする誘導加熱装置。 - 【請求項2】 前記対向配置した一方の誘導加熱コイル
のバイパス用鉄芯と他方の誘導加熱コイルの加熱用鉄芯
とを当接させたことを特徴とする請求項1に記載の誘導
加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2026295A JP2669799B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 誘導加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2026295A JP2669799B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 誘導加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08213159A JPH08213159A (ja) | 1996-08-20 |
JP2669799B2 true JP2669799B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=12022293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2026295A Expired - Fee Related JP2669799B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 誘導加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2669799B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102455533B1 (ko) * | 2019-10-31 | 2022-10-17 | 주식회사 피에스텍 | 유도 가열 장치 및 이를 이용한 판재 가열 방법 |
-
1995
- 1995-02-08 JP JP2026295A patent/JP2669799B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08213159A (ja) | 1996-08-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4795872A (en) | Electromagnetic induction heating apparatus including a magnetic flux diverting assembly | |
CN1172560C (zh) | 磁路宽度可变的横向磁力线感应加热装置 | |
US4185183A (en) | Induction heating apparatus with adjustable flux concentrators | |
US4891484A (en) | Variable width apparatus for induction heating of moving workpieces | |
CN100488324C (zh) | 宽度可调节与温度可控的横向磁通感应加热装置 | |
US9462641B2 (en) | Transverse flux strip heating with DC edge saturation | |
JPS57190787A (en) | Impedor for production of electric welded pipe | |
JP2669799B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JPH07169561A (ja) | 誘導加熱装置 | |
JPS5542109A (en) | Surface defect preventing method of continuously cast slab | |
JPS63317630A (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP2995141B2 (ja) | 金属板の誘導加熱装置 | |
US6084222A (en) | Induction heating apparatus for joining sheet bars | |
JP3324408B2 (ja) | 移動体における非接触給電用鉄心、受電装置及び移動体 | |
JP2576932Y2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP2510652B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JPH0616470Y2 (ja) | 平板の誘導加熱コイル装置 | |
JPH0570911B2 (ja) | ||
JP2871399B2 (ja) | 板材の誘導加熱方法 | |
JP2001006860A (ja) | 誘導加熱装置 | |
SU803133A1 (ru) | Индуктор дл высокочастотногоНАгРЕВА ТОНКиХ МЕТАлличЕСКиХ издЕлий | |
JPS63310592A (ja) | 横断磁束式誘導加熱装置 | |
JPS63174294A (ja) | 電磁誘導加熱装置 | |
JPH07144203A (ja) | 鋼片の接合方法 | |
JPS62262387A (ja) | 誘導加熱装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |