JP2668709B2 - 可変流量一定混谷割合の溶液を連続的に調製する装置 - Google Patents

可変流量一定混谷割合の溶液を連続的に調製する装置

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、可変の大流量で流れる一定混合比の溶液を
連続的に調製する装置に関する。
本発明による装置は産業用消火システムに用いる泡沫
消火剤を調製するのに特に好適であり、従って以下の記
載においては例示的かつ非限定的な目的でこのような適
用例について言及することとする。
工場の消火システムすなわち化学プラント、石油化学
プラント、精油施設、さく井プラント等の消火システム
においては、ポンプから供給される消火用の水に泡沫消
火剤を一定の割合で混入して泡沫消火溶液として、これ
を放水口から噴出せしめて消火用の泡沫を形成する。こ
の泡沫は、どんな作業条件下においても、その消火特性
を維持するものである。
従来から、消火に用いるのに好適な多くの泡沫消火剤
が知られている。これらの泡沫消火剤は、消火用水との
混合割合が所定の割合の場合に最大の消火効果を発揮す
るものである。以下の記載においては、「泡沫消火剤」
は「泡沫消火剤液体」又は「添加物」とも呼んでいる。
泡沫消火剤液体を過量に使用すると、消火品質が悪く
なる。これは、或る限度を越えて混合割合を増加する
と、たとえば泡沫の粘度が過度に増大して泡沫の流れが
流れにくくなるなど、発生した泡沫の特性に、望ましく
ない結果すなわち悪い結果を生じさせるからである。
これ以外にも別の欠点が存在する。たとえば、消火溶
液の単位当りの泡沫消火剤のコストが増加すること、ま
た、消火システムの作動時間が短くなること、さらに
は、消耗した泡沫消火液を補充する回数がより多くなる
ことなどがあげられる。
これらの欠点のうち、最後のふたつの欠点は、火災発
生という緊急事態にある時、非常に危機的な重大なこと
であろう。
これとは逆に、泡沫消火剤の混入量が少なすぎる時に
は、泡沫消火剤のパーセンテージが減ずるにつれ、発生
した泡沫は非常に急速にその消火特性を失ってしまう。
いずれの場合にも、泡沫消火用添加物の割合の精度は
+20%以上は高くない限度又はこれ以下に維持して、最
良の効果を奏し得るようにしなければならない。
本発明に係わる消火システムにおいては、最も普通に
用いられている泡沫消火剤が6%水溶液として用いられ
ているが、最近の消火用添加物では3%、また中には1
%の割合で混入するように定められているものもある。
このように混入割合が低いと、貯えておく泡沫消火剤の
量が少なくてすみ、消火システムの作動時間が同一とす
れば、緊急時における入手量を少なくでき、また貯蔵量
を同じとすれば、消火システムの作動時間を長くするこ
とができる。
このような問題は非常に重大である。何故ならば、消
火のために要求される流量はいずれにしても非常に大き
いものであり、低い割合で使用した時でさえ泡沫消火剤
の量は相当なものとなるからである。
使用される消火ノズルの数により、消火液の供給流量
は非常に広い範囲にわたって変化する。しかし、広い範
囲にわたって添加物の添加割合の精度は火災のような緊
急事態の下でも維持しなければならない。
消火液の調製に関して特別の配慮を払わなければなら
ない別の要求としては、或る種類の添加物たとえば6%
の濃度で使用すべき泡沫消火剤の貯蔵分が終ってしま
い、異なった消火剤すなわち異なった濃度で使用しなけ
ればならない別の消火剤を使うことの可能性である。こ
のような場合、混合装置は、正しい混入割合で新たな消
火液を調製するために、この事態に容易に対応できなけ
ればならない。
消火システムに課せられた他の極度に重要の要求は、
上記混入装置が好適には、外部からエネルギの供給を受
けない、独立作動モードで作動されなければならないと
いうことから派生する。すなわち、外部からエネルギの
供給を受けることが、緊急時には不可能となるかもしれ
ない。従って、消火栓への接続とは別に、加圧水を常時
持っているものでなければならない。
従来、連続混入を果す装置が数多く提案されている。
しかし、多く用いられている混入装置は、消火システム
の水の圧力によって供給されるエネルギによって駆動さ
れるエゼクタを利用することに基いている。これは、こ
のエゼクタにより発生した負圧の効果によって定まる流
量で、泡沫添加物をそのタンクから引き出すものであ
る。
従来より知られているこのような装置の典型的な例を
第1図に示し、以下にその作動特性を述べる。
第1図の略図に示される混入装置の特徴部分は、ひと
つまたは複数の加圧貯蔵タンク1にある。このタンクの
内部に第2の容器が収容されている。この第2の容器
は、可撓性材料から成る袋2により構成される。
泡沫消火剤はこの可撓性の袋2の中に収容されてお
り、この袋2とタンク1の壁との間の空間Aは消火シス
テムの水によって占められている。
消火システムの水は、ダクト3によって加圧下で供給
される。ダクト3内にはベンチュリ装置4が設けてあ
る。
ベンチュリ装置4の上流側で水は分けられ、この分け
られた水がパイプ5を介してタンク1と袋2との間の空
間Aを満たす。パイプ5は、弁6により閉じることがで
きる。
弁6は、オンオフ型のものであって、泡沫消火剤の補
給作業時または混入装置の作動停止時のみに閉じられ
る。
ベンチュリ装置4の最もせまい部分の近くでは、その
内部に水量の効果によって比較的圧力の低い区域Bが形
成され、ここに挿入されたパイプ7が、泡沫消火剤を収
容している可撓性の袋2をこの比較的低圧の区域に連通
せしめる。
パイプ7は、弁6と同様の弁8で閉じることができ
る。
ベンチュリ装置4の下流側では、水/泡沫消火剤液が
ダクト9によって使用者の装置へ分与される。
水がベンチュリ装置4の内部へ流入していない時に
は、低圧は発生しない。従って、パイプ5およびパイプ
7の両方、空間A、袋2の内部はすべて同一圧力下にあ
る。
さて、この装置の作動を調べてみると、ダクト3およ
びベンチュリ装置4の内部に水流が存在すると、吸引作
用が下流側で生ずることとなる。すなわち、水流は区域
Bで、空間Aおよびダクト5内の圧力よりも低い圧力を
生じさせ、このため空間A内で生じた差圧が可撓性の袋
2を圧縮し、この袋2内に収容されていた泡沫消火剤は
ここから出てパイプ7を通り、区域Bで消火水と混合す
る。ベンチュリ装置4内の消火水の流量が大きければ大
きいほど、区域Bにおける低圧が一層低くなり、泡沫消
火剤の流量が大きくなる。この場の混入パーセンテージ
は、流量を変えても、所定の平均値に可成り近いものと
なる。
定置型の消火施設としては、第1図に示したものの実
際的な例が、現在のところ可変流量式消火施設として最
も多く用いられているものである。広く普及している別
の例では、袋2の機能と空間Aの機能とが逆になってい
て、泡沫消火剤は空間A内に収容してあり、駆動水は袋
2内に収容してある。もちろん、この場合、ベンチュリ
装置4との接続は逆にしなければならない。
このように技術的解決策は、従来知られている他の解
決策に比較してなにがしかの利点を有する。すなわち、
この解決策の可成り大きな利点は、これが構造的に簡易
であり、しかも可動部分がないことである。
さらに、この装置は絶対圧力の変化に全く影響され
ず、また複雑な制御装置を必要としない。
しかしながら、この装置にもいくつかの欠点や制約が
見出された。そのうちのひとつは、このような装置によ
って得られる混合精度は、前述の添加パーセンテージの
値が減ずるに従って減少することである。
また、第1図の略図に示された装置は、最新の泡沫消
火剤すなわち3%添加のレベル、さらには1%添加のレ
ベルの泡沫消火剤の採用に可成りの困難がある。
さらに、袋2すなわち隔膜容器についての弱点があ
る。すなわち、これについては、緊急事態が発生した時
に屡々生じることのある突然の破裂事故があることであ
る。
この欠点をなくすために、袋2に代えて水密性のピス
トンを軸線方向に滑動せしめて、消火水を消火用添加物
から分離することが従来から提案されている。しかし、
この提案にも多くの作動上の欠点および寸法上の制約が
ある。
すなわち、なにがしかの寸法上の制約および補給上の
制約が存在しているので、これについて下述する。
消火システムの関連を明かにするためには、このよう
なシステムに要求される定格流量は500−1,000m3/hrに
も達する値となること、および6%の割合で混入すべき
従来の泡沫添加物では、消費量が30−60m3/hrと高いこ
とに注目しておかねばならない。
袋2すなわち隔膜容器を備えたタンクは、作動および
保守に関する理由から寸法上の制約がある。有効容積が
大略10m3のタンクは6%の添加量、定格流量500m3/hrと
して、20分間作動せしめ得るだけである。
タンク1は消火ネットワーク(工場における消火用の
配管網)の最大圧力に少なくとも等しい圧力の下で作動
するように設計されなければならない。この圧力は、10
−15バール程度と可成り高いものである。
このような作動条件下において、タンク1は短い時間
間隔で使用を中止し、他のタンク1に切り換えなければ
ならない。
また、補給は、弁6および8を閉じ、管路12を介して
サービスポンプ11によって供給される泡沫消火剤の補給
用の弁10を開くとともに、空間A内に収容されている加
圧水を弁13によって抜き出すことによって、実行されね
ばならない。
上述のことから容易に推論できるように、産業用規模
の消火システムには、火災発生の緊急時に、混入装置類
の管理、および多くの空になったタンクへの補給などの
ために、相当に多くの人員を配置することが必要であ
る。
第1図に示す装置に関する他の欠点としては、消火中
に異なった濃度とすべき異なる種類の消火添加物を使う
ことへの適応性が乏しいことである。これは、工場に貯
蔵してあった添加剤が終わってしまい、他の直ちに入手
できる添加物を使う場合に、ベンチュリ装置4をその添
加物に合せて新たに較正し直さねばならないからであ
る。
本発明による装置は、上述の従来知られている諸装置
の欠点および制約を克服することを可能にする。そし
て、本発明による装置は、非常に構造が簡易であり、ま
た外部エネルギ源から完全に独立して作動することがで
きる。
本発明による装置は、発泡剤注入用の容積型ポンプに
剛性に結合した容積型液圧モータを主構成部分として構
成される。
このような容積型液圧ポンプは、これを流れる水の流
量に正比例する回転速度で回転する。
容積型液圧ポンプは、ロータリ容積型ポンプで構成さ
れる。このロータリ容積型ポンプは、逆モードで、すな
わちモータとして作動せしめられる。
逆モードで作動せしめられて液圧モータとなるポンプ
の使用は、当業界において既に知られている。
たとえば、米国特許第2,543,941号明細書およびフラ
ンス特許第1,150,489号明細書には、計量ポンプとして
作動するギヤポンプに連結されて、液圧モータとして作
動する逆転容積型ポンプ(リバーズド ポジティブ デ
ィスプレースメント ポンプ)が記載されている。
しかし、実際の適用に際しては、このようなギヤポン
プと容積型ポンプとの連結は多くの欠点があることがわ
かっている。
すなわち、容積型ポンプは、その構造的な理由から、
あまり高速で回転せしめることができない。
また、その最高設計流量を増加せしめなければならな
い場合には、回転速度はさらに減少せしめなければなら
ず、その押しのけ容積(ディスプレースメント)、従っ
てその寸法は急激に実現不可能な値となってしまう。
このため、容積型ポンプの構造的な限界は200m3/hr程
度となるが、この値は1000m3/hr程度の流量を要求する
消火施設においては極端に小さいものである。
上述のギヤポンプと容積型ポンプとの連結の第2の欠
点は、泡沫消火剤の許容できる程度の混合が達成される
最大流量/最小流量の比が制限されることにある。
この制限は、ギヤポンプの容積効率によるものであ
る。このギヤポンプの容積効率は、回転速度の減少に伴
なって急激に悪くなる。すなわち、ギヤポンプの容積効
率は、消火システムにより要求される流量の値が減少す
るに従って、急激に悪くなるのである。
このように、モータとして作動する逆転容積型ポンプ
と注入ポンプとして作動するギヤポンプとの組合せは、
消火に要求される特殊性である吐出量変化に適応するの
に適当ではないのである。
このような計量用ギヤポンプを低回転速度で作動せし
めることについての適応性が乏しいことから派生する欠
点をなくすために、従来その改善が提案されている。
たとえば、米国特許第4,448,256号明細書に記載され
ている発明では、逆転容積型ポンプで構成される液圧モ
ータと注入ギヤポンプとの間に回転速度オーバギヤが介
挿されることを要求している。このような構成では、ギ
ヤポンプの回転速度が増大し、容積効率としては許容で
きる範囲にまで増加するが、流量の変化範囲が大きいこ
とという要求、および液圧モータによって用いる流量の
値の制限については適応性が乏しいという欠点を克服す
るものではなかった。
また、上述のフランス特許第1,150,489号明細書に記
載されている発明は、泡沫消火剤タンクと注入タンクと
の間にブースタポンプを挿置して、ギヤポンプである上
記注入ポンプに圧力を加え、内部リサイクルを最小限と
し、その容積効率を再び許容できる値に増大せしめるこ
とを提案している。
このような工夫は、注入ポンプを計量の目的のみに用
いることを可能とするが、本当の注入の目的には用いる
ことができない。
しかも、このような技術的解決策は可成りの構造的な
複雑化をもたらすものである。
また、ブースタポンプは、外部モータで駆動すること
ができる。これは、消火システムを他のエネルギ源に依
存させることになる。また、ブースタポンプは上述の液
圧モータで駆動することもできる。しかし、これではエ
ネルギ要求量が大きいので、液圧モータの下流側の残り
の圧力が減少してしまう。
さらに、ドイツ特許第31 31 522号明細書に記載され
ている発明は、液圧モータとしてタービンを用いること
を提案している。これによって、レシプロポンプ、ギヤ
ポンプ、ぜん動ポンプ、隔膜ポンプ、スクリューポンプ
とすることができる泡沫消火剤計量ポンプと連結する逆
転容積型ポンプの流量制限という欠点を克服することが
できる。
しかしながら、タービンは、消火作業に典型的に存在
する流量変化に対して適応性に乏しく、このため、ター
ビンの回転速度および出力は消火用水の流量に直線関係
とならない。計量精度は、所要流量範囲のうち狭い範囲
で得られるのみである。
少なくとも原理的には、多くの型式の容積型ポンプが
逆転モードで作動せしめることができると考えられ、ま
た泡沫消火液の調製という用途の液圧モータとして作動
せしめることができると考えられるが、中でもスクリュ
ーポンプ型のロータリポンプが液圧容積型モータとして
の使用に最も好適であることがわかった。事実、このよ
うなポンプは、単にそれを流れる流れの向きを逆にす
る、すなわち、その入口と出口とを手動的に逆にするこ
とによって、実質的に液圧容積型モータに変換すること
ができるのである。
消火への適用に必要な流量、水頭および特性曲線を考
えると、スクリューポンプ型のロータリポンプのうち、
ダブルスクリュー式のロータリポンプが容積型液圧モー
タとして逆転モードで使用するのに好適である。このこ
とは、この型式のポンプが水の流量が多くともよいこと
にもよる。
液圧モータは、直接かあるいは回転速度減少用ギヤ/
オーバギヤの介挿かを問わず、泡沫消火剤を吸入し、こ
れを水ダクトへ注入する。
泡沫消火剤の注入は、液圧モータの上流側および下流
側の両方で実行することができる。
前者の場合、すなわち泡沫消火剤の注入を液圧モータ
の上流側で実行する場合には、消火ネットワークからの
水に添加物をよりよく混合できるという利点が得られ
る。反対に、後者の場合、すなわち泡沫消火剤の注入を
液圧モータの下流側で実行する場合には、注入に必要な
圧力が低くてすむという利点が得られる。
泡沫消火剤の注入のための容積型ポンプもスクリュー
ポンプであって、回転速度に比例する流量、従ってモー
タ駆動用の水の流量に比例する流量を有する。
泡沫消火剤を消火ネットワークのダクト内へ注入する
に必要なエネルギは、或る程度の圧力低下を代償として
水流から直接に得られる。
本発明による実際的な実施例の典型的な略図を第2図
に示した。
第2図において、消火ネットワークからの加圧水の供
給はダクト20を通して得られ、加圧水は、逆転モードで
作動せしめられる容積型スクリューポンプで構成される
液圧容積型モータ21を通して流れる。
上述のように、このようなロータリ容積型ポンプは、
好適には、ダブルスクリューポンプである。
容積型モータ21は、安全弁22で保護されている。この
安全弁は、自動的にトリップし、異常が生じることによ
り容積型モータ21の内部の圧力降下が正規作動のために
設定した値を越えると、水が最早容積型モータ21を通し
て流れなくなるようにする。
消火用水は容積型モータ21を流れ、このモータ21は水
の流量に比例する回転速度で回転する。この水の流量
は、消火ネットワークから取り出される水の流量の関数
となる。水は、ダクト20内に存在する圧力よりもわずか
に低い圧力下において、ダクト23を通して放出される。
液圧容積型モータ21を流れる水の圧力降下は、この液圧
モータ21によって吸収されたエネルギに対応する。液圧
モータ21は、回転シャフト25または他の同様な機械的カ
ップリングにより容積型ポンプ24に連結されている。
回転シャフト25による機械的リンクにおいて、液圧モ
ータ21と容積型ポンプ24とを互いに異なる比例速度で駆
動させる場合には、回転速度減少用ギヤ/オーバギヤ26
を設けることができる。
弁22と同様な型式である安全弁27が、また、容積型ポ
ンプ24をバイパスするように配設されている。
原則として、泡沫消火剤の添加のための容積型ポンプ
24は任意の型式のものでよい。
しかしながら、本発明を泡沫消火液の調製に適用する
場合には、本発明装置の特定の形式の液圧モータ21を容
積型ポンプ24に連結することを考えると、またこれらふ
たつの相互連結した液圧モータ21と容積型ポンプ24との
特性曲線を考えると、スクリューポンプ式の容積型ポン
プは非常に好適であり、中でも3スクリュー式の容積型
ポンプが最もよいものである。
容積型ポンプ24は、管路28を介して貯蔵タンク29から
泡沫消火剤を吸い込み、これを管路30を介してダクト23
の消火用水に混合する。管路30には逆止弁31が介挿され
ており、水が泡沫消火剤注入管路へ戻ることを妨げて、
水撃作用または他の逆圧が発生することを防いでいる。
貯蔵タンク29は、大気型のものとすることができる。
また、発泡添加物は液圧モータ21および容積型ポンプ24
が作動中であっても、何の障害なくサービスポンプ32ま
たはその他のシステムによって貯蔵タンク29内へ補給で
きる。
本発明による装置は、さらに、簡単な構造的な変更に
よって、消火用水対発泡添加物の比を容易に変更するこ
とができる。
すなわち、容積型液圧モータ21の押しのけ容積値と注
入用容積型ポンプ24の押しのけ容積値とを適宜選択する
ことにより、水対添加物の所要百分率を得ることがで
き、これは消火液の所要流量値が変化しても一定のまま
である。
添加物の割合の異なる泡沫消火液を調製すること、す
なわち異なる種類の泡沫消火剤を用いることは、次に述
べる異なる構成の実際的な実施例において達成される。
第1の実施例としては、液圧モータ21と容積型ポンプ
24との機械的リンク内に回転速度減少用ギヤ/オーバギ
ヤ26を介装し、これらモータとポンプとの間の伝動比を
変えることにより(ただし、これらモータとポンプとの
間の押しのけ容積比は同じとする)、添加物の添加パー
セントをこれらモータとポンプとの間の回転速度比の変
化の関数として変更することによって実現される。
このような実施例は、液圧モータ21の回転速度対容積
型ポンプ24の回転速度の比が一定である回転速度減少用
ギヤ/オーバギヤ26を、このような速度比を或る範囲内
から選択して設定できるような装置に置き換えることを
必要とするものである。
これとは反対に、第3A図および第3B図に示すように容
積型モータを複数の注入用容積型ポンプに連結すること
によって、可成り興味ある実施例が構成される。これら
の注入用容積型ポンプは、様々な結合パターンに従って
係合離脱せしめることができる。
たとえば、もし3つの容積型ポンプを用いるとする
と、次に示す流量を提供することができる。
(イ)第1のポンプ:容積型モータ21を流れる水の1%
に等しい流量 (ロ)第2のポンプ:容器型モータ21を流れる水の2%
に等しい流量 (ハ)第3のポンプ:容器型モータ21を流れる水の4%
に等しい流量 そして、これら3つのポンプの組合せにより以下に述
べる計量が可能である。
(i)第1のポンプだけを使用して、1% (ii)第2のポンプだけを使用して、2% (iii)第1および第2のポンプを係合して、3% (iv)第3のポンプだけを使用して、4% (v)第1および第3のポンプを係合して、5% (vi)第2および第3のポンプを係合して、6% (vii)すべてのポンプを係合して、7% 第3A図の略図はこのような実際的な実施例を示すもの
で、符号24′、24″、24は3つの異なった容積型ポン
プを示し、また符号25′、25″、25は3つのカップリ
ング用回転シャフトを示し、さらに符号27′、27″、27
は3つの安全弁を示し、また符号31′、31″、31は
3つの逆止弁を示す。流量の変更は、容積型ポンプ2
4′、24″、24の下流側にそれぞれ設けた3方弁3
3′、33″、33で実行する。
すなわち、これらの3方弁はふたつの位置を有する。
第1の位置は容積型ポンプの流れをダクト30に向ける位
置であり、第2の位置は流れを同じポンプの上流側にパ
イプ34′、34″、34によって戻す位置である。これと
は別に、流れは点線で示すパイプによってタンク29へ戻
すことができる。
3つの容積型ポンプ24′、24″、24は常時運転しつ
づけており、3方弁33(33′、33″、33)のひとつは
そのリサイクル位置へ切り換えられる。対応する容積型
ポンプ24(24′、24″、24)から要求される水頭は非
常に低く、従って対応する回転シャフト25(25′、2
5″、25)から吸収される動力は非常に小さい。
第3B図の略図に示す実施例では、流量の変更は機械的
リンクを構成する回転シャフト25′、25″および25に
それぞれ設けた機械的カップリング35′、35″および35
により行なわれ、動力伝達装置から容積型ポンプ2
4′、24″、および24をそれぞれ係合離脱せしめるこ
とができる。
このような構成の実施例によれば、容積型ポンプ24
(24′、24″、24)は、流量が泡沫消火剤の所要計量
量を与えるに必要である時のみに運転される。
上述のことから、本発明による装置によって提供され
る利点は明らかであり、消火システムのために泡沫消火
液を調製する上において全く重要であることがわかる。
従来知られていた装置に比較した場合の諸利点のう
ち、次のものが特に注目される。
本発明による装置は添加物を、消火システムの流量範
囲にわたって精密にかつ一定に計量することを可能とす
る。
他方、従来知られているエゼクタまたはベンチュリ装
置類は、中央部分では直線に非常に近いが、低流量およ
び最高流量に対応する部分では中央の直線から実質的に
はずれる特性曲線であって、最早正確な計量が保証され
ないという流量/計量特性曲線を示すものである。
また、本発明による装置は、添加物を低いパーセンテ
ージ(最も最近の泡沫消火剤の場合3%とか1%)で混
合する場合にも精密に一定量を計量することができる。
これに対して、従来のベンチュリ装置はこのような低パ
ーセントの場合には適用できない。
さらに、本発明による装置は添加物の所要の異なった
計量割合に急速に変更することを可能とする。これに反
して、従来知られている装置の場合にはこのようなこと
はできない。実際上、緊急事態下にあって添加物を減少
した量で計量するためには、この添加物をあらかじめ希
釈して計量するという一時しのぎを行なわざるを得な
い。
このようにした場合、時間の浪費および仕事量の増加
に加えて、消火システムの作動時間が長いという利点を
失なうのである。
また、本発明による装置は加圧タンクを必要とせず、
大気圧タンクを用いることができる。このタンクとして
は、添加物輸送用の普通の容器であってもよいのであ
る。
従って、消火システムの作動について何の制約もな
い。従来から知られている装置の場合のように、異なる
タンクを用い、補充モードと作動モードとに短時間間隔
で切り換えてやるようなことは要求されない。
さらに、本発明による装置は、従来知られている装置
の問題の箇所であった可撓性の隔膜容器に由来する欠点
もなければ、分離用ピストンに由来する欠点もない。
従来提案されていた他の解決策、たとえば逆転モード
で作動する容積型ポンプにより構成される液圧モータを
ギヤポンプと結合することから成る解決策、または液圧
タービンによる解決策に対して、本発明は多くの利点を
有する。
モータおよび注入ポンプの両方ともスクリュー型のも
のであるが、これらのモータおよびポンプは合致した速
度および特性曲線を有する。また、これらのモータとポ
ンプとを互いに直結する場合には、速度制限装置などを
介装せしめる必要も生じない。
液圧モータとして用いるスクリューポンプは1000m3/h
rもの大流量またはこれ以上の流量で作動でき、その最
大回転速度は毎分3000回転にも及ぶ。
そして、高速で回転可能であることはポンプの押しの
け容積を小さくしかつ寸法を小さくでき、内部リサイク
ルを減少せしめ、これにより使用範囲を低流量域へ拡大
せしめ、精密計量の特性を与え、その上常に高効率を維
持せしめ得るのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来装置を示す略図、第2図は本発明の実施例
の略図、第3A図は本発明の実際的な例を示す略図、第3B
図は本発明の別の実際的な例を示す略図である。 20……ダクト、21……液圧容積型モータ(逆転容積型ポ
ンプ)、22……安全弁、23……ダクト、24、24′、2
4″、24……容積型ポンプ、25、25′、25″、25…
…回転シャフト、26……回転速度減少用ギヤ/オーバギ
ヤ、27、27′、27″、27……安全弁、28……管路、29
……発泡添加物貯蔵タンク、30、31′、31″、31……
管路、31、31′、31″、31……逆止弁、32……サービ
スポンプ、33′、33″、33……3方弁、34′、34″、
34……パイプ、35′、35″、35……カップリング。
フロントページの続き (72)発明者 マルコ・ボゾーニ イタリー国サンドナトミラネーゼ市 ビ ア・ケネディ 24 (72)発明者 ロベルト・ブルゾーニ イタリー国ボッラーテ市ビコーロ・ドニ ゼッリ 3 (72)発明者 カルロ・フィオレンチーニ イタリー国ロー市ビア・ギゾルファ 26 (72)発明者 ピエートロ・フラカッシ イタリー国ミラノ市ビア・エンメ・ドナ ーチ 14 (56)参考文献 特開 昭54−47398(JP,A) 特開 昭50−114667(JP,A) 実開 昭57−34008(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】消火ネットワークの内部を流れる水の圧力
    エネルギの一部分を吸収するモータ装置により構成され
    ているとともに、消火ネットワーク水へ添加物を供給す
    る添加物計量装置に連結され、消火ネットワーク水の圧
    力により供給されるエネルギ以外には何の外部エネルギ
    の供給を受けることなく、泡沫消火液を調製するため
    の、可変流量一定混合割合の溶液を連続的に調製する装
    置において、前記モータ装置がスクリューポンプ式のロ
    ータリ容積型ポンプから成る液圧容積型モータで構成さ
    れ、また前記計量装置がひとつまたは複数のスクリュー
    ポンプ式のロータリ容積型ポンプで構成されたことを特
    徴とする、可変流量一定混合割合の溶液を連続的に調製
    する装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、前記容積型
    モータがダブルスクリュー式のロータリ容積型ポンプか
    ら成ることを特徴とする、可変流量一定混合割合の溶液
    を連続的に調製する装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の装置において、前記
    計量装置が3スクリュー式のロータリ容積型ポンプから
    成ることを特徴とする、可変流量一定混合割合の溶液を
    連続的に調製する装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の装置
    において、混合割合を、複数の容積型ポンプで構成され
    る計量装置を設けること、およびこれら容積型ポンプの
    ひとつまたは複数を係合、脱離せしめることにより決定
    するようにしたことを特徴とする、可変流量一定混合割
    合の溶液を連続的に調製する装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の装置において、前記容積型
    ポンプのひとつまたは複数の脱離を、前記ポンプの吐出
    分を上流点へリサイクルさせることによって実行するよ
    うにしたことを特徴とする、可変流量一定混合割合の溶
    液を連続的に調製する装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の装置において、前記容積型
    ポンプのひとつまたは複数の脱離を機械的カップリング
    で実行するようにし、これらの機械的カップリングが前
    記容積型モータと前記容積型ポンプとの間の機械的リン
    クを外すようにしたことを特徴とする、可変流量一定混
    合割合の溶液を連続的に調製する装置。
JP63155150A 1987-06-25 1988-06-24 可変流量一定混谷割合の溶液を連続的に調製する装置 Expired - Fee Related JP2668709B2 (ja)

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