JP2667997B2 - 競技用スタータ装置 - Google Patents

競技用スタータ装置

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JP2667997B2 JP4477993A JP4477993A JP2667997B2 JP 2667997 B2 JP2667997 B2 JP 2667997B2 JP 4477993 A JP4477993 A JP 4477993A JP 4477993 A JP4477993 A JP 4477993A JP 2667997 B2 JP2667997 B2 JP 2667997B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陸上競技、水泳競技等の
各種競技に用いられる競技用スタータ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、陸上競技等において各走者はトラ
ック内に位置する競技用スタータピストルの閃光、爆音
とともに競技を開始し、タイムの計測が開始されていた
が、各トラック毎に競技用スタータピストル配置位置と
の相対的距離が異なるため、トラック毎に各走者の爆音
を聴取するまでの時間が異なり、一般に内側の走者は常
に有利とされていた。この問題は、トラックが多くなれ
ばなるほどいっそう深刻なものであった。現在、これを
解消するものとして、スタータによるトリガ操作により
閃光を発するスタータピストルを用いるとともに、上記
トリガ操作に連動し火薬を爆破させ爆音を発する複数の
サブピストルを各トラックの走者のスタート位置近傍に
設置し、さらに、上記トリガ操作に同期して記録用のタ
イマ装置やVTR装置等の付加装置を起動させる競技用
スタータ装置が特開昭55−17047号公報に開示さ
れている。このような競技用スタータ装置により、各走
者は同時にスタート用爆音を聴取することが可能とな
り、各種競技会での公認記録における、以前のようなト
ラック毎の有利不利に起因する問題は解消されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
競技用スタータ装置では爆音用火薬の爆破には従来と同
様にトリガ操作とともに作動するバネまたは電磁石によ
り作動される撃鉄により爆破されている。このような機
械的な火薬爆破機構では、電磁石を成すソレノイドに駆
動電流が供給されてから火薬が爆発するまである程度の
時間を要するため、トリガ操作に同期した競技用ピスト
ルの閃光および記録用のタイマ装置やVTR装置等の付
加装置の起動に対して、0.03〜0.1秒程度遅れて
爆音は発生される。このため、各走者は記録用タイマ装
置の起動より0.03〜0.1秒以上遅れてスタートす
ることとなる。現在、タイマ装置の測定精度の向上にと
もない、世界記録等では0.01秒のオーダで争われて
おり、この0.03〜0.1秒の遅れは公式記録の正確
な評価の点で重大となってきている。
【0004】本発明の目的は、正確な記録を得ることを
可能とする競技用スタータ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】手動操作によりトリガ信
号を発するスタータ手段と、付加装置と、上記スタータ
手段からの上記トリガ信号によって火薬を爆破せしめる
火薬爆破手段と、上記スタータ手段からの上記トリガ信
号を受けてから特定時間後に出力を生じる遅延手段と、
この遅延手段からの出力に同期して上記付加装置を起動
せしめる付加装置制御手段とから競技用スタータ装置を
構成し、上記火薬の爆破と上記付加装置の起動とを同期
させる。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例の競技用スタータ装置を説
明する。まず、本例の構成を示すブロック図である図1
を参照しながら構成を説明する。同図において、1はス
タータ手段としてのスタータピストルであり、トリガ
(図示せず。)の手動操作によりオンとされる接点1a
が設けられており、接点1aのオンにより出力端子Aよ
りトリガ信号を出力する。また、閃光を発するフラッシ
ュ1bが設けられており、後述するサブピストル親機の
外部信号駆動回路よりの出力を受け閃光を発する。
【0007】2はサブピストル親機であり、競技場内の
適宜な場所、例えば、特定のトラックのスタート地点近
傍に設置され、スタータピストル1に接続されトリガ信
号を受ける。このサブピストル親機2には、トリガ信号
を波形整形する波形整形回路2aが備えられている。ま
た、火薬を爆破させる撃鉄(図示せず。)、この撃鉄を
作動させる電磁石のソレノイド2b1、これを駆動する
ソレノイド駆動回路2b2等より成る火薬爆破手段2b
を備えている。さらに、波形整形回路2aで整形された
トリガ信号を特定時間遅延させる遅延手段としてのディ
レイ回路2cと、ディレイ回路2cの出力を受け後述す
るタイマ装置、VTR装置よりなる付加装置を起動させ
る付加装置制御手段としての外部信号駆動回路2dとを
備える。
【0008】3はサブピストル子機であり、サブピスト
ル親機2と同様に例えば、各トラックのスタート地点毎
に設置される。各サブピストル子機3はサブピストル親
機2の火薬爆破手段2bと同一構成の火薬爆破手段(撃
鉄、ソレノイド3a1およびソレノイド駆動回路3a2
等よりなる。)3aを備え、サブピストル親機2の波形
整形回路2aにより分配されたトリガ信号を受けて火薬
爆破手段3aを起動する。なお、サブピストル子機3は
サブピスト親機2と同一の構成とし、複数の子機の内一
つを親機として用いることとしても良い。この場合、サ
ブピストル親機2のソレノイド駆動回路2b2に外部入
力が設けられる。
【0009】4a、4bはともに付加装置であり、それ
ぞれ計時用のタイマ装置、同じくVTR装置であり、外
部信号駆動回路2dよりの出力により起動される。な
お、付加装置としてフライング判定装置等を設け、外部
信号駆動回路2dよりの出力によりフライング判定のタ
イミングを取るようにすることも可能である。
【0010】次に、以上のように構成される本例の動作
について、サブピストル親機2および複数のサブピスト
ル子機3が夫々のトラックのスタート地点近傍に設置さ
れているとして、図2のタイミングチャートを参照しな
がら説明する。
【0011】所定のスタート時間となり、スタータピス
トル1のトリガを引くと接点1aがオンとなり、出力端
子Aには図2Aに示すトリガ信号が生ずる。このトリガ
信号を受けるサブピストル親機2は、これを波形整形回
路2aにて波形整形し図2Bに示すソレノイド駆動パル
スを発生して内部のソレノイド駆動回路2b2および各
サブピストル子機3のソレノイド駆動回路3a2に出力
するとともに、ディレイ回路2cに出力を発する。
【0012】ソレノイド駆動パルスを受けた内部のソレ
ノイド駆動回路2b2および各サブピストル子機3のソ
レノイド駆動回路3a2はそれそれソレノイド2b1、
3a1に駆動電流を供給し、サブピストル親機2および
各サブピストル子機3は一斉に撃鉄を作動させ火薬を爆
破する。この火薬の爆発により図2Dに示すようなタイ
ミングで火薬発砲音を生ずる。
【0013】一方、ディレイ回路2cは波形整形回路2
aからの出力を図2に示す時間T(ソレノイド駆動パル
スの発生から火薬が爆破されるまでの遅れ時間)だけ遅
延し、外部信号駆動回路2dに出力する。ディレイ回路
2cよりの出力を受けた外部信号駆動回路2dは図2C
に示すように火薬発砲音と同期した外部信号出力を発す
る。この外部出力信号を受け、タイマ装置4aおよびV
TR装置4bは起動され、スタータピストル1は閃光を
発する。これにより、火薬発砲音と、タイマ装置4aお
よびVTR装置4bの起動およびスタータピストル1の
閃光とを同期することが可能となり、タイムの高精度測
定および高精度の順位判定が可能となり、正確な記録を
得ることが可能となる。
【0014】なお、本例の競技用スタータ装置は上述の
ように陸上競技に用いる他、水泳競技等各種競技に使用
できる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、スタータ手段のトリガ
信号に連動した火薬爆破手段による火薬の爆破とタイマ
装置、VTR装置等の付加装置の起動とを同期させるこ
とができるため、正確な記録を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の競技用スタータ装置の構成
を示すブロック図。
【図2】図1の動作説明のためのタイミングチャート。
【符号の説明】
スタータピストル(スタータ手段) 2b 火薬爆破手段 2c ディレイ回路(遅延手段) 2d 外部信号駆動回路(付加装置制御手段) 4a タイマ装置(付加装置) 4b VTR装置(付加装置)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動操作によりトリガ信号を発するスタ
    ータ手段と、 付加装置と、 上記スタータ手段からの上記トリガ信号によって火薬を
    爆破せしめる火薬爆破手段と、 上記スタータ手段からの上記トリガ信号を受けてから特
    定時間後に出力を生じる遅延手段と、 この遅延手段からの出力に同期して上記付加装置を起動
    せしめる付加装置制御手段とを具備し、 上記火薬の爆破と上記付加装置の起動とを同期させるこ
    とを特徴とする競技用スタータ装置。
  2. 【請求項2】 上記付加装置はタイマ装置またはVTR
    装置であることを特徴とする請求項1記載の競技用スタ
    ータ装置。
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