JP2665115B2 - プライマの塗布装置 - Google Patents

プライマの塗布装置

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JP2665115B2
JP2665115B2 JP25168392A JP25168392A JP2665115B2 JP 2665115 B2 JP2665115 B2 JP 2665115B2 JP 25168392 A JP25168392 A JP 25168392A JP 25168392 A JP25168392 A JP 25168392A JP 2665115 B2 JP2665115 B2 JP 2665115B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のウィンドウガ
ラス等にプライマを塗布する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車のウィンドウガラスは、
その周縁面部に接着補助剤であるプライマを塗布した後
に、さらに接着剤を塗布して車体に組付けられる。
【0003】このプライマの塗布作業は、通常、ロボッ
トを用いて行われ、その塗布具としては、ハケが用いら
れる。具体的には、ロボットアームの先端部に取付けら
れたハケが、所定の位置に保持されたウィンドウガラス
の周縁面部に接触され、この状態で、ガラスの周縁面部
の形状に対応してあらかじめティーチングされた所定の
軌跡に従ってロボットアームがハケと共に移動される。
そして、この時、ハケにプライマを供給することにより
ウィンドウガラスの周縁面部にプライマが塗布される。
【0004】しかしながら、このようなハケを用いたプ
ライマの塗布作業においては、ハケに付着したプライマ
の固化等により、ハケとガラスとの接触面積を均一に確
保することや、その接触箇所の各部に均一的にプライマ
を供給することが困難である。このため、プライマの塗
りむらや、カスレ等を生じやすく、均一なプライマ塗布
膜を形成することが困難なものとなっていた。また、こ
のような不都合を避けるために、ハケの頻繁な保守や交
換が必要となって、作業効率を向上させる妨げとなって
いた。
【0005】そこで、本出願人は、このような不都合を
解消するために、プライマの塗布具として塗布ローラを
用いた塗布装置を先に提案した(特願平3−12350
9号)。この塗布装置は、外周面を多孔質材料により形
成した塗布ローラをウィンドウガラスの周縁面部上で転
動させつつ該塗布ローラの外周面にプライマを供給し、
これにより、プライマをウィンドウガラスの周縁面部に
塗布するようにしたものである。
【0006】かかる塗布装置によれば、塗布具として塗
布ローラを用いることにより、ウィンドウガラスとの接
触面積を比較的均一なものに確保し易く、ハケを用いた
場合に較べて、均一な塗布膜を形成する上で有利であ
る。
【0007】ところで、ウィンドウガラスに塗布された
プライマは、後工程でウィンドウガラスを車体に接着す
るための接着補助剤であるから、確実にウィンドウガラ
スの周縁面部に全長にわたって均一に塗布されているこ
とが必要であり、このため、自動車の組立ライン等にお
いては、プライマの塗布状態が検査される。
【0008】かかる検査は、従来、作業者の目視による
ものが一般的であったが、このような検査は時間がかか
り、また、熟練を要するものであることから、効率が悪
く、また、人為的ミスも生じやすいものであった。
【0009】このため、近年は、プライマの塗布状態の
検査の自動化が図られ、このような自動化を図ったもの
としては、例えば、実開平1−95275号公報や、特
開昭62−250305号公報に開示されているものが
知られている。
【0010】実開平1−95275号公報のものは、塗
布具としてハケを用い、ハケと共に反射型光電センサを
ロボットアームに取り付けたものである。そして、ハケ
によりウィンドウガラスにプライマを塗布するのと並行
して、塗布されたプライマに反射型光電センサにより光
を照射すると共にその反射光を検出し、その検出信号に
基づいてプライマの塗布状態の良否を判断するようにし
ている。
【0011】また、特開昭62−250305号公報の
ものは、塗布具としてハケを用い、ハケと共に投光手段
及び撮像手段をロボットアームに取り付けたものであ
る。そして、ハケによりウィンドウガラスにプライマを
塗布するのと並行して、塗布されたプライマに投光手段
により光を照射すると共にその照射箇所の像を撮像手段
により撮像し、その画像を処理することによりプライマ
の塗布状態の良否を判断するようにしている。
【0012】しかしながら、実開平1−95275号公
報のものにあっては、一般には、塗布されたプライマの
カスレ等があっても、該プライマから反射光が得られる
ため、プライマのカスレ等の有無を確実に検出すること
が困難であり、このため、塗布状態の良否の判断を確実
且つ正確に行い得るものではない。
【0013】また、特開昭62−250305号公報の
ものにあっては、画像処理に時間がかかるため、塗布面
の全体にわたって塗布状態の良否の判断を行うことが困
難であり、また、コスト的にも高価なものとなるという
不都合があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、自動車のウィンドウガラス等のワークにプラ
イマを塗布する装置において、プライマをワークに均一
的に塗布することができると共に、その塗布状態の確実
且つ正確な検査を容易に行うことができるプライマの塗
布装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、種
々の検討の結果に、プライマの塗布具として、ハケを用
いた場合よりも塗布ローラを用いた場合の方が、塗布状
態をより均一的なものとする上で好ましく、さらに、塗
布ローラを用いた場合には、塗布状態の良否の判断は、
プライマの塗布ローラへの供給量、塗布ローラの回転状
態、塗布ローラとワークとの接触状態、及び塗布ローラ
が転動した後のワークのプライマ塗布面にプライマ塗布
膜が形成されたか否かを検出することにより十分に正確
且つ確実に行うことが可能であると知見した。すなわ
ち、塗布ローラがワークのプライマ塗布面に適正に接触
しており、且つ、塗布ローラがすべり等を生じずに確実
にプライマ塗布面上を転動している場合には、ワークと
塗布ローラとの接触面積が均一に維持されると考えら
れ、この状態で、塗布ローラの外周面に供給するプライ
マの量が適正なものであれば、ワークに塗布されるプラ
イマはカスレ等を生じずに、均一的なものになると考え
られる。ただし、プライマは固化を生じやすいものであ
るから、塗布ローラとワークとの接触状態等が適正なも
のであっても、塗布ローラの外周面に供給されたプライ
マに固化が生じるとプライマの塗り残しが生じる可能性
がある。
【0016】従って、プライマの塗布時に、プライマの
塗布ローラへの供給量、塗布ローラの回転状態、塗布ロ
ーラとワークとの接触状態を検出し、さらに、念のため
に、塗布ローラが転動した後のワークのプライマ塗布面
にプライマ塗布膜が形成されたか否かを検出することに
より塗布状態の良否の判断を十分に正確且つ確実に行う
ことが可能である。
【0017】そこで、本発明は前記の目的を達成するた
めに、自動車のウィンドウガラス等のワークのプライマ
塗布面上で塗布ローラを転動させつつ該塗布ローラの外
周面にプライマを供給することにより、前記ワークのプ
ライマ塗布面にプライマを塗布する装置であって、前記
プライマの塗布時に、前記塗布ローラへのプライマの供
給量を検出する第1の検出手段と、前記塗布ローラとワ
ークとの接触状態を検出する第2の検知手段と、前記塗
布ローラの回転状態を検出する第3の検出手段と、前記
塗布ローラが転動した後のプライマ塗布面におけるプラ
イマ塗布膜の有無を検出する第4の検出手段と、前記各
検出手段の検出信号によりプライマのワークへの塗布状
態の良否を判断する判断手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0018】そして、前記塗布ローラは、前記プライマ
の塗布時に前記ワークのプライマ塗布面に沿って所定の
経路で移動される基体に該プライマ塗布面に略垂直な方
向に移動可能に支持されると共に、前記基体に設けられ
た付勢手段により該ワークのプライマ塗布面に弾力的に
圧接され、前記第2の検出手段は、前記ワークのプライ
マ塗布面に略垂直な方向における前記塗布ローラの前記
基体に対する位置を検出することにより前記塗布ローラ
と前記ワークとの接触状態を検出することを特徴とす
る。
【0019】また、前記第3の検出手段は、前記塗布ロ
ーラの回転速度を検出することにより該塗布ローラの回
転状態を検出することを特徴とする。
【0020】また、前記第4の検出手段は、前記塗布ロ
ーラが転動した後の前記ワークのプライマ塗布面に光を
照射すると共にその反射光を検出すべく前記塗布ローラ
の後方に該塗布ローラの転動に追従して移動自在に設け
られた光学的検出手段を備え、該光学的検出手段により
前記反射光の有無を検出することにより前記プライマ塗
布膜の有無を検出することを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明によれば、前記塗布ローラを前記ワーク
のプライマ塗布面上で所定の経路に従って転動させつつ
該塗布ローラの外周面にプライマを供給することによ
り、ワークのプライマ塗布面にプライマが塗布される。
そして、この時、前記各検出手段により、前記塗布ロー
ラへのプライマの供給量、前記塗布ローラとワークとの
接触状態、前記塗布ローラの回転状態、前記塗布ローラ
が転動した後のワークのプライマ塗布面にプライマ塗布
膜が形成されたか否かを逐次検出され、これらの検出を
基に、前記判断手段によりプライマの塗布状態の良否が
判断される。
【0022】この場合、前記塗布ローラへのプライマの
供給量、前記塗布ローラとワークとの接触状態、前記塗
布ローラの回転状態の検出結果が適正なものであれば、
原理的には、プライマは塗布ローラの転動に従って均一
的にワークのプライマ塗布面に塗布される。但し、塗布
ローラの外周面に供給されたプライマの固化が生じた場
合等には、プライマの塗り残しが生じる可能性がある。
そこで、さらに、塗布ローラが転動した後の塗布ローラ
が転動した後のワークのプライマ塗布面にプライマ塗布
膜が形成されていることが検出されれば、プライマの塗
布状態は良好と判断される。
【0023】前記塗布ローラが、前記プライマの塗布時
に前記ワークのプライマ塗布面に沿って所定の経路で移
動される基体に該プライマ塗布面に略垂直な方向に移動
可能に支持されると共に、前記基体に設けられた付勢手
段により該ワークのプライマ塗布面に弾力的に圧接され
るときには、基体とワークとの位置関係が定まっている
ので、前記塗布ローラとワークとの接触状態は、例え
ば、前記ワークのプライマ塗布面に略垂直な方向におけ
る前記塗布ローラの前記基体に対する位置により容易に
検出することが可能となる。
【0024】また、塗布ローラの回転状態の検出は、塗
布ローラの回転速度を検出することにより容易に行うこ
とが可能となる。
【0025】また、一般に、ワークに塗布されるプライ
マは、その塗布直後においては、光沢を有し、光を反射
し易く、時間の経過と共に光を拡散する割合が大きくな
る。これは、時間の経過によりプライマに含有される溶
剤成分が揮発し、固形成分であるカーボン等によりプラ
イマの表面が梨地面になるからである。
【0026】従って、塗布ローラの後方にその転動に追
従して移動するように設けた前記光学的検出手段によ
り、塗布ローラの転動後におけるワークのプライマ塗布
面に光を照射すると共に、その反射光の有無を検出する
ことにより、プライマ塗布面にプライマ塗布膜が形成さ
れたか否かを検出することが可能となる。
【0027】
【実施例】本発明のプライマの塗布装置の一例を図1乃
至図6に従って説明する。図1は該塗布装置の要部の平
面図、図2は図1のII−II線断面を含むシステム構
成図、図3及び図4はそれぞれ図2のIII−III線
断面図及びIV−IV線断面図、図5は図1のV矢視
図、図6は図1の一部を省略して示したVI−VI線断
面図である。
【0028】図1及び図2で、この塗布装置は、自動車
のウィンドウガラスW(以下、単にガラスWという)に
プライマaを塗布するものであり、1はロボットアーム
2の先端部に取付けられた基体3に支持された塗布ロー
ラ、4(図2に示す)はプライマaを塗布ローラ1の外
周面に供給するプライマ供給手段、5(図2に示す)は
塗布ローラ1へのプライマaの供給量を検出する第1の
検出手段、6はプライマaの塗布に際して塗布ローラ1
とガラスWとの接触状態を検出する第2の検出手段、7
はプライマaの塗布に際して塗布ローラ1の回転状態を
検出する第3の検出手段、8はガラスWに塗布されたプ
ライマaの塗布膜bを検出する第4の検出手段、9(図
2に示す)は各検出手段5〜8の検出信号を基にプライ
マaの塗布状態の良否を判断するコントローラである。
【0029】この場合、ガラスWは、プライマaを塗布
すべき面を上方に向けて所定の位置に略水平姿勢で保持
されており、その周縁面部がプライマ塗布面cとなって
いる。また、基体3を取付けたロボットアーム2は、後
述するプライマaの塗布に際して、ロボット本体(図示
しない)の作動により、基体3と共にガラスWのプライ
マ塗布面cの上方に配置され、あらかじめティーチング
された所定の軌跡に従って、ガラスWのプライマ塗布面
cに略沿って移動するようになっている。
【0030】図2及び図4に示すように、基体3は、ロ
ボットアーム2に上面部を固設したメインプレート10
と、該メインプレート10の先端部の両側部から垂設さ
れた一対のサブプレート11,11と、これらのサブプ
レート11,11の下端部の間に基体3の幅方向(図2
の紙面に垂直な方向)に向けて架け渡された支軸12
と、該支軸12に回動自在に軸支されたブロック体13
から略前後方向に延設され、該ブロック体13を介して
支軸12に揺動自在に支持された揺動プレート14とを
備えている。そして、図2に示すように、サブプレート
11の前方に突出した揺動プレート14の先端部と、メ
インプレート10の先端部に形成された起立部10aの
上端部との間には、付勢手段であるコイルスプリング1
5が張設されている。揺動プレート14は、このコイル
スプリング15の引っ張り力により、その先端部が支軸
12の回りに上方に向かって揺動する側、すなわち、サ
ブプレート11の後方に突出した揺動プレート14の後
端部が支軸12の回りに下方に向かって揺動する側に付
勢されている。
【0031】尚、メインプレート10は、図1に示すよ
うに、その側部から幅方向に延設された延出部10bを
備えており、この延出部10bにロボットアーム2が取
付られている。そして、延出部10bの先端部には、後
述の拭き取り装置が取付けられている。
【0032】図2及び図3に示すように、前記塗布ロー
ラ1は、揺動プレート14の後端部にベアリング16を
介して回動自在に枢支され、揺動プレート14と一体に
前記支軸12の回りに揺動自在とされている。そして、
塗布ローラ1は、ガラスWにプライマaを塗布するに際
して、図2に示すようにガラスWのプライマ塗布面c上
に支承されると共に、前記コイルスプリング15の付勢
力により、ガラスWのプライマ塗布面cに圧接されて該
プライマ塗布面c上を転動自在とされるようになってい
る。この場合、ガラスWと接触する塗布ローラ1の外周
部は、発泡エチレンプロピレンゴム等の多孔質体17に
より形成されている。
【0033】図2に示すように、前記プライマ供給手段
4は、基体3の外部に設けられたプライマaの貯蔵タン
ク18からポンプ19を介して基体3のメインプレート
10上に固設された開閉弁20に至る流体経路21と、
この流体経路21に開閉弁20を介して接続されたプラ
イマ供給管22とを備えている。流体供給管22は、開
閉弁20から塗布ローラ1の外周面に近接した位置まで
延び、その先端部が揺動プレート14の後部に固設され
た支持部材23に支持されている。
【0034】図2において、前記第1の検出手段5は、
前記ポンプ19の下流側で流体経路21の途中に設けら
れた圧力センサ24を備え、この圧力センサ24は基体
3の外部に設けられた前記コントローラ9に接続コード
25を介して接続されている。この場合、圧力センサ2
4により検出されるポンプ19のプライマ供給圧は、塗
布ローラ1へのプライマaの供給時に流体経路21等を
構成する流管が正常であれば、前記開閉弁20の閉時の
圧力に較べて開時の方が圧力が低くなり、この圧力差が
大きい。従って、もし流管の詰まり等が生じていれば、
開閉弁20が開閉しても、生じる圧力差が小さくなり、
この圧力差を圧力センサ24により検出することによ
り、間接的にプライマaの供給量が適正であるか否かが
検出される。尚、この供給量の検出は、流量センサを用
いて直接的に検出するようにすることも可能である。
【0035】図2及び図4に示すように、前記第2の検
出手段6は、前記基体3の一方のサブプレート11の上
部にその外側から内側に向けて固設された近接スイッチ
26を備え、この近接スイッチ26は基体3の外部に設
けられた前記コントローラ9に接続コード27を介して
接続されている。この場合、サブプレート11の内側の
揺動プレート14には、図2に示すように塗布ローラ1
がガラスWのプライマ塗布面c上に適正に支承される位
置に揺動プレート14が揺動された状態でのみ近接スイ
ッチ12に対向する被検知部28が形成されており、近
接スイッチ26は、揺動プレート14の被検知部28が
近接スイッチ26に対向する状態では信号を出力せず、
被検知部28が近接スイッチ26から離反する位置に揺
動プレート14が揺動した時に、コントローラ9に検出
信号を出力するようにしている。
【0036】これにより、揺動プレート14の揺動位
置、換言すれば、揺動プレート14と共に揺動する塗布
ローラ1の基体1に対する揺動位置が近接スイッチ26
を介して検出され、プライマaの塗布時における塗布ロ
ーラ1とガラスWとの接触状態が検出されることとな
る。すなわち、プライマaの塗布時に、近接スイッチ2
6が信号を出力しない場合には、塗布ローラ1とガラス
Wとが適正な接触状態にあることが検出され、近接スイ
ッチ24が信号を出力した場合には、塗布ローラ1とガ
ラスWとの接触状態が不適正なものであることが検出さ
れる。
【0037】図2及び図3に示すように、前記第3の検
出手段7は、塗布ローラ1を枢支する揺動プレート14
の後端部に塗布ローラ1の側面部に向けて固設された回
転センサ29を備え、この回転センサ29はコントロー
ラ9に接続コード30を介して接続されている。この場
合、塗布ローラ1の回転センサ29に対向する側面部に
は、周方向に等間隔で複数の被検知部31が設けられて
おり、回転センサ29は、塗布ローラ1の回動時に被検
知部31に対向する毎にパルス信号をコントローラ9に
出力するようにしている。従って、所定時間毎に、回転
センサ29の出力パルスをカウントすることにより、塗
布ローラ1の回転速度を検出されることとなり、これに
より、塗布ローラ1の回転状態が検出される。また、塗
布ローラ1がガラスWの周縁部を一周する際に回転セン
サ29が出力する総パルス数はあらかじめ実験等により
求めておくことができるので、実際の塗布時に塗布ロー
ラ1がガラスWの周縁部を一周した後のパルス数とあら
かじめ求めたパルス数とを比較することにより、ガラス
W塗布ローラ1との間のゴミカミや塗布ローラ1の摩耗
状態等の検出を行うことも可能である。
【0038】図2において、前記第4の検出手段8は、
塗布ローラ1の後方で基体3のメインプレート10の下
面部から垂設されたブラケット32に固設された光学的
検出器33を備え、この光学的検出器33は接続コード
34を介してコントローラ9に接続されている。この場
合、光学的検出器33は、プライマaをガラスWに塗布
する際に、塗布ローラ1が転動した後のガラスWのプラ
イマ塗布面cに光xを照射する投光部33aと、その反
射光yを受光し、該受光によりコントローラ9に信号を
出力する受光部33bとを内蔵している。そして、第4
の検出手段8は、詳細は後述するが、受光部33bによ
る反射光yの受光信号の有無により、ガラスWにプライ
マ塗布膜bが形成されたか否かを検出するようにしてい
る。
【0039】尚、コントローラ9は、前記圧力センサ2
4、近接スイッチ26、回転センサ29及び光学的検出
器33の受光部33bの検出信号を基に、後述するよう
にガラスWへのプライマaの塗布状態の良否を判断する
判断手段としての機能を有し、その判断結果を図示しな
いディスプレイ等に出力するようにしている。
【0040】一方、図1及び図5において、本実施例の
塗布装置は、プライマaをガラスWに塗布するのに先立
って、ガラスWのプライマ塗布面cの拭き取りを行う拭
き取り装置35を備えている。
【0041】この拭き取り装置35は、前記メインプレ
ート10の延出部10bの先端部に垂直姿勢で固設され
た基体プレート36と、基体プレート36に長尺帯状の
拭き取り布37を巻回して保持する保持部38と、保持
部38から引き出された拭き取り布37の先端部をクラ
ンプするクランプ手段39と、保持部38とクランプ手
段39との間で拭き取り布37をガラスWに向かって張
設状態で圧接させる圧接ローラ40と、ガラスWのプラ
イマ塗布面cの拭き取り時に該プライマ塗布面cに向か
って溶剤等の処理液を供給する処理液供給手段41とに
より構成されている。
【0042】前記保持部38は、基体プレート36に設
けられ、拭き取り布37を巻回したリール42を挿着固
定した回転自在な回転軸43と、回転軸43の回転を摩
擦によって規制する摩擦装置44と、拭き取り布37の
巻き取り方向に回転軸43を所定量回転させることによ
ってクランプ手段39にクランプされた拭き取り布37
を張設状態とする張設装置45とを備えている。この場
合、回転軸43は、図1に示すように、基体プレート3
6に固設された支持部材46にベアリング47を介して
回転自在に支持されている。
【0043】前記摩擦装置44は、図5に示すように回
転軸43に一体に回転自在に挿着・固定された筒状の固
定部材48と、該固定部材48に挿着・固定されてスプ
リング49を内蔵する筒状部50と、該筒状部50に対
応して回転軸47に接することなく外挿され、前記スプ
リング49の付勢を受ける摩擦板51aが圧接された筒
状の摩擦部材51と、該摩擦部材51の先端周縁部52
を係止する溝53を備えて回転軸47に外挿された筒状
の枠体54とによって構成されている。枠体54は、回
転軸47にベアリング55を介して回転自在に支持され
ている。そして、該枠体54の外壁には、その外方に延
設されたアーム56が固定されている。アーム56の先
端と基体プレート36に突設されたピン36aとの間に
は、スプリング57が掛け亘されており、これにより前
記張設装置45が構成されている。
【0044】かかる構成により、例えば、枠体54及び
摩擦部材51の回転を停止させた状態で、所定の回転力
が回転軸43を介して筒状部50に付与されると、摩擦
板51aがスプリング49によって摩擦部材51に圧接
されていることにより、回転軸43は、摩擦板51aと
摩擦部材51との摩擦力を受けつつ回転する。
【0045】すなわち、拭き取り布37が引き出される
際には、図5で矢印pに示す方向に回転軸43が回転す
る。この回転に伴って、筒状部50に摩擦係合している
摩擦部材51と枠体54とが同方向に回転する。このと
き、アーム56も枠体54と同方向に移動するが、所定
量移動したところで該アーム56とピン36aとの間の
スプリング57が延びきって、アーム56が停止する。
そして更に拭き取り布37が引き出されると、アーム5
6の停止によって回転が停止された状態の枠体54に対
して筒状部50が回転するが、その際に摩擦板51aと
摩擦部材51との間の摩擦抵抗を受けつつ筒状部50が
回転する。これにより、筒状部50を介して回転軸43
は不要な回転を規制されて、しかも、アーム56とピン
36aとの間のスプリング57によって、図5で矢印q
に示す方向に回転軸43を回転させようとする力が発生
する。従って、このとき、拭き取り布37に弛みが発生
すると、アーム56とピン36aとの間のスプリング5
7によって、弛みの分だけ保持部38に引き戻され、拭
き取り布37の張設状態が維持されることとなる。
【0046】図5に示すように、前記クランプ手段39
は、第1ローラ58と、その下方で第1ローラ58に対
向して該第1ローラ58と共に拭き取り布37を挟む第
2ローラ59とを備えている。
【0047】第1ローラ58と第2ローラ59とにはワ
ンウェイクラッチが内蔵されており、拭き取り布37の
引き出し方向にのみ回転可能となっている。即ち、第1
ローラ58と第2ローラ59とに挟まれた状態の拭き取
り布37は、その引き出し方向である基体プレート36
の外方には容易に引き出すことができるが、引き出し方
向と逆方向に対しては係止された状態となる。
【0048】第1ローラ58は、基体プレート36に支
軸60を介して揺動自在に枢支された揺動片61の下端
部に支持されており、該第1ローラ58が前記第2ロー
ラ59に圧接した状態を維持するように、縮み方向に弾
性を有するスプリング62が、揺動片61の上端部と基
体プレート36に突設されたピン36bとに掛け亘され
ている。これにより、拭き取り布37を外方に引き出し
たとき、第1ローラ58が前記第2ローラ59への圧接
状態を緩め、拭き取り布37の引き出し抵抗を小さなも
のとして拭き取り布37の引き出しが容易とされてい
る。
【0049】また、第1ローラ58と第2ローラ59と
によって挟まれた拭き取り布37の外方の先端は、押さ
え部材63によって保持される。
【0050】該押さえ部材63は、基体プレート36に
固定された押さえ台64と、押さえ台64の上方で基体
プレート36に一方の端部を固定され、他方の端部にパ
ッド65が設けられた押さえバネ66とにより構成さ
れ、該パッド65と押さえ台64とによって、拭き取り
布37の先端部を支持している。この押さえ部材63
は、単に、拭き取り布37の先端部を所定位置に保持す
るためのものであり、パッド65と押さえ台64との間
に挟まれた拭き取り布37は、その挟まれた状態を解除
することなく引き出し方向に容易に引き出すことができ
るものである。
【0051】基体プレート36の中央部には、上下方向
に延びるレール67と、該レール67に沿って摺動自在
の摺動部材68とが設けられており、摺動部材68の下
端部には、前記圧接ローラ40が回転自在に枢着されて
いる。
【0052】また、図5及び図6に示すように、基体プ
レート36の中央部には、支持部材69を介してシリン
ダ70が固設され、このシリンダ70のピストンロッド
71は、下方に向かって伸縮自在とされて摺動部材68
に連結されている。これにより、ピストンロッド71を
弾発的に伸長したときに、図6に示すように、圧接ロー
ラ40が前記塗布ローラ1の下側に突出された状態とな
り、また、ピストンロッド71を収縮することにより、
圧接ローラ40が図6仮想線示のように塗布ローラ1の
上側に収納された状態となる。
【0053】尚、保持部38のリール42から引き出さ
れた拭き取り布37は、基体プレート36に突設された
一対の案内ピン72,73を介して圧接ローラ40に案
内され、さらに圧接ローラ40から基体プレート36に
突設された一対の案内ピン74,75を介して前記クラ
ンプ手段39に向かって案内されるようになっている。
【0054】図5に示すように、前記処理液供給手段4
1は、基体プレート36に固設された開閉弁76と、開
閉弁76から導出された供給管77の先端部に接続され
て前記圧接ローラ40の前方で前記摺動部材68に支持
部材78を介して支持された滴下ノズル79とを備え、
開閉弁76は供給管80を介して図示しない処理液供給
装置に接続されている。これにより処理液供給手段41
は、処理液供給装置から供給管80、開閉弁76及び供
給管77を介して滴下ノズル79に処理液を供給し、さ
らに該滴下ノズル79から溶剤等の処理液を圧接ローラ
40の前方近傍に滴下するようにしている。
【0055】次に、かかる塗布装置の作動を説明する。
【0056】図5において、ガラスWにプライマaを塗
布する際には、まず、その塗布に先立って前記拭き取り
装置35によりガラスWのプライマ塗布面cの拭き取り
が行われる。
【0057】すなわち、まず、ロボットアーム2が基体
3等と共に、あらかじめティーチングされたデータに従
って、所定の位置に保持されたガラスWのプライマ塗布
面cの上方に移動され、拭き取り装置35の圧接ローラ
40がその下面部に位置する拭き取り布37を介してプ
ライマ塗布面cに圧接される。この場合、圧接ローラ4
0は、図6に実線で示すようにシリンダ70により摺動
部材68と共に塗布ローラ1の下側に弾発的に下降され
ており、塗布ローラ1はガラスWに接触しないようにな
っている。また、図5において、この時、前記保持部3
8のリール42から引き出されている拭き取り布37
は、案内ピン72,73、圧接ローラ40及び案内ピン
74,75を経てクランプ手段39の一対のローラ5
8,59の間に挟持され、さらに該ローラ58,59か
ら突出した拭き取り布37の先端部は押さえ部材63に
より保持されている。そして、保持部38の回転軸43
は、前述したように前記摩擦装置44及び前記張設装置
45によりその回転が規制されていると共に、クランプ
手段39の一対のローラ58,59により保持部38側
への拭き取り布37の戻りが停止されており、これによ
り拭き取り布37は、張設状態に維持されている。
【0058】次いで、ロボットアーム2が基体3等と共
にあらかじめ定められた所定の軌跡に従って、ガラスW
のプライマ塗布面cに略沿って図1及び図5中矢印Aの
向きに移動され、また、これと並行して、前記処理液供
給手段41により、前記滴下ノズル79から溶剤等の処
理液が圧接ローラ40の進行方向の前方近傍位置でガラ
スWのプライマ塗布面cに滴下される。
【0059】この時、圧接ローラ40は、その下面部に
位置する拭き取り布40と共に、処理液が滴下されたガ
ラスWのプライマ塗布面c上を摺動し、これにより、該
プライマ塗布面cに付着している埃や指紋跡、油脂等が
拭き取り布40により拭き取られる。
【0060】かかる拭き取り後に、前記シリンダ70に
より、圧接ローラ40が図6に仮想線で示すように塗布
ローラ1の上側に上昇されてガラスWから離反される。
【0061】そして、この状態で、次にロボットアーム
2が基体3等と共に、幅方向に移動され、図2に示すよ
うに塗布ローラ1がガラスWのプライマ塗布面c上に支
承される。この時、塗布ローラ1は前記コイルスプリン
グ15の付勢力により、プライマ塗布面cに圧接され
る。
【0062】次いで、ロボットアーム2が基体3等と共
にあらかじめ定められた所定の軌跡に従って、ガラスW
のプライマ塗布面cに略沿って図1及び図2中矢印Bの
向き(前述の拭き取りの場合と逆向き)に移動され、ま
た、これと並行して、前記プライマ供給手段4のポンプ
19が駆動されて、プライマaが貯蔵タンク18から流
体経路21及びプライマ供給管22を介して塗布ローラ
1の外周面に供給される。この時、塗布ローラ1は、ロ
ボットアーム2の移動に伴ってガラスWのプライマ塗布
面c上を転動し、この転動に従って、塗布ローラ1に供
給されたプライマaがプライマ塗布面cに塗布され、該
塗布面c上にプライマ塗布膜bが逐次形成されていく。
この場合、塗布ローラ1は、ワークWのプライマ塗布面
cに略垂直な方向で、支軸12の回りに揺動自在とされ
ていると共に、コイルスプリング15によりプライマ塗
布面cに向かって付勢されているので、ワークWと塗布
ローラ1との接触力を均一的に維持することが可能とな
る。
【0063】一方、かかる塗布作業と並行して、コント
ローラ9は、前記各検出手段5〜8を介して、それぞれ
塗布ローラ1へのプライマaの供給量、塗布ローラ1と
ガラスWとの接触状態、塗布ローラ1の回転状態、及び
プライマ塗布膜bが形成されているか否かを検出し、こ
れらの検出結果を基にプライマの塗布状態の良否を判断
する。具体的には、コントローラ9は、前記圧力センサ
24を介して間接的に検出されるプライマaの供給量が
所定の数値範囲内にあり、且つ、前記近接スイッチ26
から検出信号を受けず、且つ、回転センサ29を介して
検出される塗布ローラ1の回転速度が所定の数値範囲内
にあり、且つ、光学的検出器33の受光部33bの検出
信号のレベルが所定値以上であるときには、プライマa
の塗布状態は良好と判断し、これ以外のときにはプライ
マaの塗布状態が不良であると判断する。
【0064】すなわち、前記揺動プレート14は、塗布
ローラ1がガラスWのプライマ塗布面c上に適正に支承
されている場合には、その被検知部28が近接スイッチ
26に対向する位置に揺動するようになっており、この
場合には、前記したように近接スイッチ26は、信号を
出力しない。ところが、例えば、何らかの原因により塗
布ローラ1がガラスWから脱落し、図1に仮想線で示す
ように揺動フレーム1が揺動した場合には、被検知部2
8が近接スイッチ26から離反し、この時、該近接スイ
ッチ26は、信号を出力する。
【0065】従って、コントローラ9が近接スイッチ2
6から信号を受けた場合には、塗布ローラ1がガラスW
上に適正に支承されておらず、プライマaが確実にガラ
スWのプライマ塗布面cに塗布されていないと考えられ
るので、コントローラ9はプライマaの塗布状態を不良
と判断する。
【0066】また、塗布ローラ1の回転状態について
は、塗布ローラ1が適正にガラスW上に支承され、ま
た、適正な接触圧でガラスWに圧接されている場合に
は、塗布ローラ1は、ロボットアーム2の所定の移動速
度に応じた回転速度で回動する。ところが、例えば、な
んらかの原因により、塗布ローラ1の回転不良等が生
じ、スムーズに回動しなくなった場合等には、回転速度
が適正な回転速度と異なるものとなる。
【0067】従って、回転センサ29を介して検出され
る塗布ローラ1の回転速度が所定の数値範囲内にない場
合には、塗布ローラ1がガラスW上を適正に転動せずに
滑ったりして、プライマaが適正にガラスWに塗布され
ていない虞れがあるので、コントローラ9はプライマa
の塗布状態を不良と判断する。
【0068】また、プライマaの塗布ローラ1への供給
量については、塗布ローラ1の回転状態やガラスWとの
接触状態が適正であっても、プライマaの供給量が多過
ぎたり、少なすぎる場合には、ガラスWのプライマ塗布
面cへのプライマaの塗布が不均一なものとなる可能性
が高い。そこで、コントローラ9は、圧力センサ24を
介して検出されるプライマaの供給量が所定の数値範囲
内にないときには、プライマaの塗布状態を不良と判断
する。
【0069】また、一般に、プライマaは、ガラスWに
塗布された直後においては、比較的光沢を有し、これに
光を照射すると、その光を反射し易い。そして、ガラス
Wのプライマaが塗布されていない箇所に光を照射する
と、その光は大部分、ガラスWを拡散する。従って、塗
布ローラ1が転動した後のガラスWのプライマ塗布面c
に光学的検出器33の投光部33aから光xを照射する
と、該塗布面cにプライマaが塗布されてプライマ塗布
膜bが形成されていれば、反射光yが受光部33bによ
り受光され、この時、該受光部33bは信号を出力す
る。そして、プライマ塗布面cにプライマ塗布膜bが形
成されておらず、あるいは、該塗布膜bの厚さが極めて
薄い場合には、受光部33bは、ほとんど反射光yを受
光することなく、信号を出力せず、あるいは、極めて小
さなレベルの信号しか出力しない。
【0070】そこで、コントローラ9は、受光部33b
から受ける信号のレベルが所定値よりも小さい場合に
は、プライマaの塗布状態を不良と判断する。
【0071】一方、前述の場合と逆に、塗布ローラ1と
ガラスWとの接触状態、塗布ローラ1の回転状態及びプ
ライマaの塗布ローラ1への供給量が適正である場合に
は、塗布ローラ1とガラスWとの接触面積や接触圧が均
一に維持され、また、その接触箇所の各所に均一的にプ
ライマaが供給されると考えられる。従って、原理的
に、プライマaはガラスWのプライマ塗布面cに均一に
適量だけ塗布されていると判断して支障がないと考えら
れる。但し、プライマaは固化を生じやすいものである
から、塗布ローラ1の外周面に供給されたプライマaが
固化した場合等には、プライマaの塗り残しが生じてい
る可能性がある。このため、さらに、塗布ローラ1の転
動後のプライマ塗布面cにプライマ塗布膜bが形成され
ていることが検出されれば、上記の判断は十分確実なも
のとなる。
【0072】そこで、コントローラ9は、前記したよう
に、圧力センサ24を介して間接的に検出されるプライ
マaの供給量が所定の数値範囲内にあり、且つ、前記近
接スイッチ26から検出信号を受けず、且つ、回転セン
サ29を介して検出される塗布ローラ1の回転速度が所
定の数値範囲内にあり、且つ、光学的検出器33の受光
部33bの検出信号のレベルが所定値以上であるときに
は、プライマaの塗布状態は良好と判断する。
【0073】このように、本実施例の塗布装置において
は、塗布ローラ1を用いてガラスWにプライマaを塗布
することにより、その塗布を比較的均一的に行うことが
でき、さらに、塗布ローラ1へのプライマaの供給量、
塗布ローラ1とガラスWとの接触状態、塗布ローラ1の
回転状態、及び塗布ローラ1の転動後にプライマ塗布膜
bが形成されているか否かを逐次検出することにより、
プライマaの塗布状態の確実且つ正確な検査を行うこと
ができる。そして、塗布ローラ1へのプライマaの供給
量、塗布ローラ1とガラスWとの接触状態、塗布ローラ
1の回転状態、及び塗布ローラ1の転動後にプライマ塗
布膜bが形成されているか否かの検出は、圧力センサ2
4、近接スイッチ26、回転センサ29、光学的検出器
33等を用いて容易に行うことができ、その検出のため
の構成を簡略なものとすることができる。尚、本実施例
においては、コントローラ9は、プライマaの塗布状態
を不良と判断した場合には、その内容を適宜、図示しな
いディスプレイ等に表示すると共に、警告を発するよう
にしている。また、プライマaの塗布状態が不良と判断
された場合には、適宜、作業者が補修を行うようにして
いる。
【0074】また、本実施例においては、プライマaの
塗布後に、拭き取り装置35の拭き取り布37は、ロボ
ットアーム2の待機位置等に設けられた適宜の引出し装
置により、前記押さえ部材63から突出した拭き取り布
37の先端部を引っ張ることにより強制的に引き出さ
れ、さらに適宜の切断装置により、押さえ部材63から
突出した使用済の拭き取り布37が切断されるようにな
っている。これにより、拭き取り布37の未使用の部分
が圧接ローラ40の下面部に位置され、次の拭き取りの
ための準備がなされる。
【0075】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、塗布ローラをプライマの塗布具として用いる
と共に、塗布に際して、塗布ローラへのプライマの供給
量、塗布ローラとワークとの接触状態、塗布ローラの回
転状態、塗布ローラが転動した後のワークのプライマ塗
布面にプライマ塗布膜が形成されているか否かを検出
し、これらの検出を基にプライマの塗布状態を判断する
ようにしたことによって、プライマをワークに均一的に
塗布することができると共に、その塗布状態の確実且つ
正確な検査を行うことができる。
【0076】そして、塗布ローラが、ワークのプライマ
塗布面に沿って所定の経路で移動される基体に該プライ
マ塗布面に略垂直な方向に移動可能に支持されると共
に、基体に設けた付勢手段により該ワークのプライマ塗
布面に弾力的に圧接したときには、塗布ローラとワーク
との接触状態を均一に維持することが可能となると共
に、ワークのプライマ塗布面に略垂直な方向における塗
布ローラの基体に対する位置を検出することにより、塗
布ローラとワークとの接触状態を簡略な構成で容易に検
出することができる。
【0077】また、塗布ローラの回転状態の検出は、プ
ライマの塗布時に塗布ローラの回転速度を検出すること
により簡略な構成で容易に行うことができる。
【0078】また、塗布ローラが転動した後のワークの
プライマ塗布面にプライマ塗布膜が形成されているか否
かの検出は、光学的検出手段を用いることにより、簡略
な構成で容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプライマ塗布装置の一例の要部の平面
図。
【図2】図1のII−II線断面を含むシステム構成
図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】図2のIV−IV線断面図。
【図5】図1のV矢視図。
【図6】図1の一部を省略して示したVI−VI線断面
図。
【符号の説明】
1…塗布ローラ、3…基体、5…第1の検出手段、6…
第2の検出手段、7…第3の検出手段、8…第4の検出
手段、9…コントローラ(判断手段)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車のウィンドウガラス等のワークのプ
    ライマ塗布面上で塗布ローラを転動させつつ該塗布ロー
    ラの外周面にプライマを供給することにより、前記ワー
    クのプライマ塗布面にプライマを塗布する装置であっ
    て、前記プライマの塗布時に、前記塗布ローラへのプラ
    イマの供給量を検出する第1の検出手段と、前記塗布ロ
    ーラとワークとの接触状態を検出する第2の検知手段
    と、前記塗布ローラの回転状態を検出する第3の検出手
    段と、前記塗布ローラが転動した後のプライマ塗布面に
    おけるプライマ塗布膜の有無を検出する第4の検出手段
    と、前記各検出手段の検出信号によりプライマのワーク
    への塗布状態の良否を判断する判断手段とを備えたこと
    を特徴とするプライマの塗布装置。
  2. 【請求項2】前記塗布ローラは、前記プライマの塗布時
    に前記ワークのプライマ塗布面に沿って所定の経路で移
    動される基体に該プライマ塗布面に略垂直な方向に移動
    可能に支持されると共に、前記基体に設けられた付勢手
    段により該ワークのプライマ塗布面に弾力的に圧接さ
    れ、前記第2の検出手段は、前記ワークのプライマ塗布
    面に略垂直な方向における前記塗布ローラの前記基体に
    対する位置を検出することにより前記塗布ローラと前記
    ワークとの接触状態を検出することを特徴とする請求項
    1記載のプライマの塗布装置。
  3. 【請求項3】前記第3の検出手段は、前記塗布ローラの
    回転速度を検出することにより該塗布ローラの回転状態
    を検出することを特徴とする請求項1記載のプライマの
    塗布装置。
  4. 【請求項4】前記第4の検出手段は、前記塗布ローラが
    転動した後の前記ワークのプライマ塗布面に光を照射す
    ると共にその反射光を検出すべく前記塗布ローラの後方
    に該塗布ローラの転動に追従して移動自在に設けられた
    光学的検出手段を備え、該光学的検出手段により前記反
    射光の有無を検出することにより前記プライマ塗布膜の
    有無を検出することを特徴とする請求項1記載のプライ
    マの塗布装置。
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