JP2664628B2 - 踵骨を対象とする骨評価装置 - Google Patents
踵骨を対象とする骨評価装置Info
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Description
を対象とする骨評価装置の改良に関する。
鬆症、骨軟化症等の骨疾患を持つ人が増加しており、そ
の診断や予防の必要性が強く要望されている。骨は、そ
の組成でみると、大別して骨塩(カルシウムなどのミネ
ラル)と骨基質(骨組織の細胞間物質)とで構成されて
いる。
と骨塩との比率は正常であるが骨の量自体が減少した病
態をいい、「骨軟化症」とは、一般に骨石灰化障害によ
り骨塩のみが減少した病態をいう。つまり、骨疾患とい
っても、その病態における骨の組成は一様ではない。
が生じ、特に老年の人はいわゆる寝たきりになるおそれ
がある。従って、定期的に骨の検査をすることが骨折の
予防等のためには望ましい。
質骨とで構成され、海綿骨は皮質骨より代謝速度がおよ
そ8倍速いといわれている。それゆえ骨の量の減少ある
いは骨の強度の低下は、まず海綿骨に現れると考えられ
る。そこで、骨の評価を行うにあたっては、その海綿骨
の割合が多い。例えば踵骨や腰椎等を測定することが好
適であり、診断精度を向上させることができる。そこ
で、本出願人が特願平5−124495号で提案した骨
評価装置における計測方法においては、踵骨を測定対象
としている。
場合には、同一位置の測定を固定的に行う必要がある。
すなわち、同一部位の診断を行わないと、位置再現性が
悪く、骨質の経時的変化を観察することができない。
定点が測定装置に固定されたものが提案されている。し
かし、これでは測定位置が踵骨から外れ、誤測定する場
合があり、信頼性に欠けるという欠点があった。
で提案した方法においては、X線あるいは超音波を使用
して踵骨の輪郭像あるいは骨塩量分布を求め、輪郭像か
らパターン認識等により、あるいは骨塩量分布から重心
点を求める演算により、計測位置の決定が行われる。計
測位置が決定されると、その位置でX線あるいは超音波
による踵骨の物理的性質の計測が行われる。
にかつ客観的に測定するためには優れた方法であった。
は、踵骨の輪郭像あるいは骨塩量分布について詳しい測
定を行い、その測定値に複雑な演算処理を施すことによ
り計測位置を決定していた。このため、計測位置の決定
に長い時間がかかり、結果として踵骨の物理的性質を計
測するための診断作業が長時間化するという問題があっ
た。
要していたが、特にこれは、多数の患者を計測し、骨疾
患に罹患している可能性があるかどうかを一次診断的に
見きわめる、いわゆるスクリーニングを行う場合に大き
な問題となる。スクリーニングにおいては計測する患者
の数が多いので、診断者にとっても患者にとっても短時
間で診断作業が終了することが望ましい。
ものであり、その目的は、短時間で計測位置を決定で
き、踵骨の物理的性質を計測するための診断作業を短時
間で終了できる踵骨を対象とする骨評価装置を提供する
ことにある。
に、請求項1記載の発明は、踵骨を対象とする骨評価装
置であって、足を上から載せるために所定角度開いて形
成され、足を載せた時に踵が配置される谷部を有する足
置き台と、骨評価部位に対して超音波を送受波する超音
波振動子と、前記足置き台の頂角のほぼ2等分線上を、
前記谷部から上方向に前記超音波振動子を移動させ、踵
を走査する走査部と、前記超音波振動子から出力される
超音波計測信号により前記2等分線上に配置された踵骨
の端部を特定し、この端部から所定距離だけ上方向に隔
たった前記2等分線上の点を踵骨内の物理的性質を計測
する位置として決定する制御手段と、を含むことを特徴
とする。
に、前記2等分線に直交する方向にも前記超音波振動子
を移動可能であり、前記制御手段は、前記超音波振動子
から出力される計測信号により前記2等分線に直交する
方向における踵骨の両端部を検知し、この両端部を所定
の割合で内分する点を踵骨内の物理的性質を計測する位
置として決定する、ことを特徴とする。
固定しておき、足置き台の頂角のほぼ2等分線上の所定
の位置、あるいはこの2等分線に直交する線上の所定の
位置を踵骨内の物理的性質を計測する位置として決定す
る。
て説明する。
実施例の装置を使用して測定位置を決定する方法が示さ
れる。図1において、足置き台10は患者の足11が上
から載せられるように所定の角度α開いて形成されてお
り、2つの面12、13を有している。患者の足11
は、図1に示されるように、面12に足の裏が、面13
に踵からふくらはぎにかけての部分が接するように置か
れているので、踵14は足置き台10の谷部15に配置
される。そして、人間の足首の構造上足置き台10に足
11を自然に載せるためには、足置き台10の角度α
は、およそ90度程度が望ましい。足置き台10は、2
枚の板を互いの辺の1つで角度α開くように接合しても
よく、また1枚の板を角度α開くように折り曲げてもよ
い。
後で、図2に示されるように固定具16によって足置き
台10に固定されてもよい。また、患者の足11、特に
踵14の部分は、足置き台10と共に水槽17の中に入
れられる。水槽17の中には音響的な整合材、例えば水
18が満たされている。
する骨評価装置の構成が示される。図3において、対向
して配置された一対の超音波振動子20は、走査部21
に取り付けられ、かつ送受信部22に接続されている。
送受信部22は、更に制御部23に接続されている。ま
た、走査部21は制御部23により制御され、2つのモ
ータ25によって超音波振動子20の位置を2軸で自在
に移動することができる。制御部23には演算解析部2
6が接続されており、超音波振動子20からの信号に基
づき、あるいはモータ25によって移動される超音波振
動子20の位置などについて必要な演算が行われる。こ
こで、制御部23と演算解析部26とは本発明の制御手
段を構成し、装置全体の動作の制御や、必要データの格
納及び記憶なども行っている。
断に使用する超音波振動子20のみを示したが、このほ
かにX線診断用のX線源を備えることもできる。
説明する。図1において一対の超音波振動子20は、紙
面の手前側と紙面を挾んだ反対側に配置されている。そ
の軸は紙面と直交するようになっており、走査部21に
設けられたモータ25の動作により、図1の足置き台1
0の谷部15の例えば原点Oから矢印Aの方向に踵14
を走査できるようになっている。ここで、原点OからA
に至る直線は、足置き台10の開いた角度αの2等分線
になっている。
足置き台10に載せた時に、この2等分線OA上に丁度
踵骨19が載ってくることに着目し、この2等分線OA
に沿って原点Oから矢印Aの方向に超音波振動子20を
走査することにより、踵骨19の位置を簡単に見いだす
ことができ、計測位置を短時間で決定することができる
点である。
動作させ、超音波振動子20を原点Oの位置から上記の
2等分線OA上をAの方向に所定のピッチ、例えば2ミ
リメートル/ステップで走査してゆく。各走査ポイント
では、送受信部22の動作により超音波振動子20の一
方から他方に向かって超音波を照射し、その受信電圧を
計測する。もし、一対の超音波振動子20の間に踵骨1
9が存在する場合には、受信電圧は踵骨19による反射
や減衰の影響により著しく低下する。
原点Oから矢印A方向に向かって踵14を走査してゆ
き、踵骨19の端部である点Bにかかった時にこの受信
電圧の低下が起こる。つまり、2等分線OA上の踵骨1
9の最下位置点Bを見いだすことができる。この点Bか
ら所定の距離C、例えば20ミリメートルだけ矢印Aの
方向に隔たった点をP1とし、これを計測位置とする。
また、所定の距離Cは、患者の性別、年齢、身長、膝下
の長さなどの関数として決めてもよい。
ップ的に移動させるのではなく連続的に移動させてもよ
い。この場合、超音波振動子20からは連続的に超音波
を照射する。
質を計測するための計測位置を決定するために超音波を
用いて踵14の走査を行っている。従って、計測位置の
決定のためにX線を使用する必要がなく、不必要なX線
被曝を防ぐことができるという利点もある。
置を使用した骨評価の工程のフローチャートが示されて
いる。足置き台10に足を載せて固定した後、超音波振
動子20により足置き台10の2等分線OAに沿って上
方向に踵14を走査する(S1)。
20の受信電圧の低下により特定する(S2)。
けAの方向に隔たった点P1が決定される(S3)。
の物理的性質の計測が行われる。(S4)。
解析部26により骨評価値が演算される(S5)。
診断作業が終了する。この第1の実施例の装置を使用し
て計測位置を決定する場合には、これに要する時間はほ
ぼ30秒程度となり、上記従来の方法よりも計測位置の
決定に要する時間が短縮されている。
実施例の装置を使用した測定位置決定方法が示される。
よってP1点の位置を決定した後すぐに、走査部21の
動作により一対の超音波振動子20をP1点の位置に移
動してくる。制御部23は、P1の位置から2等分線O
Aに直交する方向に超音波振動子20を移動する。この
場合、もちろん超音波振動子20は超音波の送受波を実
施している。従って、踵骨19が2等分線OAに直交す
る方向に走査されることになる。この走査は図5におい
て2等分線OAの右方向及び左方向に行われる。以下、
2等分線OAに直交する向きの走査を水平走査という。
が監視されており、超音波振動子20の間に踵骨がなく
なると受信電圧が急に大きくなって踵骨の端部が見いだ
せることになる。
右側の端部Dに超音波振動子20がかかると受信電圧が
急に大きくなり、この変化により踵骨の右側端部Dを見
いだすことができる。同様にして、踵骨の左側端部Eも
見いだすことができる。
26が点Dと点Eの中点の位置を演算し、この点をPと
して計測位置に決定する。
骨評価の工程のフローチャートが示される。図6におい
て、S11〜S13までに示される工程は、図4におけ
るS1〜S3までに工程と同様である。ただし、S3に
おいて測定位置として決定された点P1は第2の実施例
では測定位置とはならない。
超音波振動子20がP1点に移動され、P1点から2等
分線OAに直交する方向に移動されて踵14を水平走査
してゆく(S14)。
する方向の踵骨19の両端部D及びEを特定する(S1
5)。
その中点を求め、測定位置Pとして決定する(S1
6)。
様の方法で骨評価値の演算が行われる(S17、S1
8)。
する。第2の実施例の装置を使用した計測位置の決定に
は、およそ40秒の時間を要するが、上記従来の方法に
比べ測定値の決定に要する時間が短縮されている。
足置き台により足の位置を固定しておき、足置き台の頂
角のほぼ2等分線上の所定の位置あるいは2等分線に直
交する線上の所定の位置を踵骨内の物理的性質を計測す
る位置として決定するので、踵骨の輪郭像あるいは骨塩
量分布について詳しい測定をする必要がなく、またその
測定値に複雑な演算処理を施す必要もない。この結果、
短時間で計測位置を決定でき、踵骨の物理的性質を計測
するための診断作業を短時間で終了することができる。
置を決定する方法の説明図である。
置を決定する方法の説明図である。
装置の構成図である。
の工程のフローチャートである。
置を決定する方法の説明図である。
の工程のフローチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】 踵骨を対象とする骨評価装置であって、 足を上から載せるために所定角度開いて形成され、足を
載せた時に踵が配置される谷部を有する足置き台と、 骨評価部位に対して超音波を送受波する超音波振動子
と、 前記足置き台の頂角のほぼ2等分線上を、前記谷部から
上方向に前記超音波振動子を移動させ、踵を走査する走
査部と、 前記超音波振動子から出力される超音波計測信号により
前記2等分線上に配置された踵骨の端部を特定し、この
端部から所定距離だけ上方向に隔たった前記2等分線上
の点を踵骨内の物理的性質を計測する位置として決定す
る制御手段と、 を含むことを特徴とする踵骨を対象とする骨評価装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の踵骨を対象とする骨評価
装置において、 前記走査部は更に、前記2等分線に直交する方向にも前
記超音波振動子を移動可能であり、 前記制御手段は、前記超音波振動子から出力される超音
波計測信号により前記2等分線に直交する方向における
踵骨の両端部を検知し、この両端部を所定の割合で内分
する点を踵骨内の物理的性質を計測する位置として決定
する、 ことを特徴とする踵骨を対象とする骨評価装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27843793A JP2664628B2 (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 踵骨を対象とする骨評価装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27843793A JP2664628B2 (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 踵骨を対象とする骨評価装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07124157A JPH07124157A (ja) | 1995-05-16 |
JP2664628B2 true JP2664628B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=17597333
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27843793A Expired - Lifetime JP2664628B2 (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | 踵骨を対象とする骨評価装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2664628B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5895357A (en) * | 1996-01-29 | 1999-04-20 | Aloka Co., Ltd. | Bone assessment apparatus |
KR100318699B1 (ko) * | 1999-06-30 | 2001-12-28 | 강중길 | 초음파 스캐닝을 통한 골다공증 진단기 |
JP2004535882A (ja) * | 2001-07-24 | 2004-12-02 | サンライト メディカル リミテッド | 超音波を用いた骨年齢評価方法 |
JP2008061934A (ja) * | 2006-09-11 | 2008-03-21 | Gifu Univ | 超音波踵骨画像化システム |
-
1993
- 1993-11-08 JP JP27843793A patent/JP2664628B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07124157A (ja) | 1995-05-16 |
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