JP2662856B2 - 形状特徴計測装置および方法 - Google Patents

形状特徴計測装置および方法

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JP2662856B2 JP7002571A JP257195A JP2662856B2 JP 2662856 B2 JP2662856 B2 JP 2662856B2 JP 7002571 A JP7002571 A JP 7002571A JP 257195 A JP257195 A JP 257195A JP 2662856 B2 JP2662856 B2 JP 2662856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、形状特徴計測装置お
よび方法に関し、特に、対象物体の凹凸のような形状特
徴を抽出して計測することができるような形状特徴計測
装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、平面曲線(2次元形状)に、
スケールスペースフィルタリングを中心とするフィルタ
リング処理が用いられている。
【0003】そこで、平面曲線に対するフィルタリング
について説明する。平面曲線に対して、フィルタリング
処理が施されることにより、形状の記述や照合が行なわ
れる研究が進められている。
【0004】平面曲線は、経路パラメータtが用いられ
てX(t)=(x(t),y(t))T (Tは転置を示
す)と表わされる。この場合、この平面曲線に対するフ
ィルタリング処理は、一般に第(1)式で表わされる。
【0005】 F(t,σ,X)=(1/((2π)1/2 σ))∫X(k)exp(−(t− k)2 /2σ2 )dk …(1) ただし、積分範囲は[−∞,∞]とし、以下も特に断ら
ない限り同様とする。
【0006】第(1)式に示すフィルタリング処理は第
(2)式に示す拡散方程式を満たす。
【0007】 (∂/∂σ−σ(∂2 /∂t2 ))F(t,σ,X)=0 …(2) フィルタリング後の曲線F(t,σ)は、その曲率変曲
点の数がスケールパラメータσの増加に対して単調減少
するという階層記述に適した性質を持つ。しかしなが
ら、第(1)式に示す処理で得られる曲線F(t,σ,
x)の形状は、パラメータtの取りかたに依存する。そ
のため、パラメータt曲線F(t,σ,x)やその曲率
を記述や照合に用いられるのではなく、代わりに曲率変
曲点の構造などの情報が用いられる必要があった。
【0008】ここで、パラメータtを、曲線に沿った距
離(arc length)とすると、第(1)式は、
第(3)式のように記述される。
【0009】 F(s,σ,X)=(1/((2π)1/2 σ))∫X(k)exp(−(s− k)2 /2σ2 )dk …(3) 第(3)式のF(s,σ,X)は原曲線X(s)の回
転、並行移動に対して共変である。そのため、F(s,
σ,X)から得られる曲率、法線ベクトルなどの微分幾
何学量が、曲線上の点X(s)の属性情報として、高次
の処理に用いられることが可能となる。さらに、フィル
タリングによる点の移動ベクトルF(s,σ,x)−X
(s)は、X(s)の並進に対して不変、回転に対して
共変である。そのため、フィルタリングによる点の移動
ベクトルF(s,σ,x)−X(s)は、X(s)の属
性情報として用いることが可能となる。以下、このよう
な並進に対して不変かつ回転変換に対して共変である性
質は視点不変性と呼ぶものとする。
【0010】一方、近年、レーザレンジファインダなど
の形状計測装置の普及に伴い、距離画像が入力とされた
研究が活発になりつつある。レンジファインダで入力さ
れた3次元形状が、データベース内のモデル形状とマッ
チングされることは、3次元コンピュータビジョンでの
中心的課題の1つである。それとともに、入力形状に基
本モデルが当てはめられる問題は、臨場感通信会議を始
めとするバーチャルリアリティおよびコンピュータグラ
フィックスなどの分野でもモデリングにおいて重要にな
ると予想される。
【0011】このような処理の最初のプロセスとして形
状特徴の計測が挙げられる。入力した3次元形状からの
特徴計測は、マッチングの際のエラーや処理量を減らす
ための重要な処理である。
【0012】従来、3次元形状の特徴量として、微分幾
何学的量(曲率、曲率サインマップ、法線、拡張ガウス
像など)が、視点不変性や数学的扱いやすさなどの理由
で、よく用いられてきた。
【0013】しかし、このような微分幾何学的量が形状
特徴として用いられた場合、以下のような問題点があ
る。
【0014】第1は、ノイズに敏感なことである。微分
幾何学量の算出には、導関数の計算などの局所的な演算
が必要とされる。この局所的な演算は、入力のわずかな
誤差に敏感であり、誤差が減少されるためには、繰返し
計算による高精度化や前処理としての平滑化などの付加
的な処理が必要とされる。
【0015】第2は、大局的形状特徴抽出が不可能なこ
とである。微分幾何学的特徴は、本来局所的である。し
たがって、大局的な形状特徴が抽出されるためには、セ
グメンテーションなどの上位プロセスが必要とされる。
【0016】以上のような性質によって、本来の問題で
ある形状の認識やマッチング、姿勢推定の処理が複雑に
なってしまう。
【0017】そこで、3次元曲面X(u,v)=(x
(u,v),y(u,v),z(u,v))に対してフ
ィルタリング処理を施す方法が以下のように提案されて
いる。
【0018】第1は、レンジファインダにより入力され
た3次元形状に対して、低域フィルタリングが施される
ことによる大局的な形状の把握である。このような手法
は、守田らによって試みられている。この手法では、拡
散方程式を近似するフィルタが用いられることで、3次
元形状が順次ぼかされ、各スケールでの曲率マップが解
析されることにより、3次元形状が階層的グラフで記述
される。
【0019】しかしながら、グラフの作成の際に、曲率
の計算、領域要素のラベル付け、スケール間の領域の対
応の解析など、処理コストの大きな処理が各スケールで
必要とされる。さらに、形状が同定される場合に、グラ
フの同定にかかわる問題もある。
【0020】第2は、発明者が提案している手法であ
る。この手法は、多重空間フィルタリングに基づいた、
3次元形状に対する新たな特徴およびその計算方法に関
し、「電子情報通信学会論文誌D−II Vol.J7
7−D−II No.9 pp.1744−1752
1994年9月」で提案された手法である。この手法
は、さらに前述の2次元形状の記述や認識に適用されて
いたスケールスペースフィルタリングの3次元への拡張
の1つであり、曲面上の1点P0 =X(u0 ,v0)に
注目した場合、フィルタリング処理が第(4)式で定義
されて、ガウシアン低域フィルタで近似する手法であ
る。
【0021】 F(P0 ,X)=∬X(u,v)a(u,v)h(u0 ,u,v0 ,v)du dv …(4) ただし、a(u,v)は、4点X(u,v),X(u+
du,v),X(u,v+dv),X(u+du,v+
dv)で囲まれる曲面の表面積である。
【0022】そして、以下で示す3つの条件を定義す
る。 (条件1:座標系の視点不変性) P0 が原点とされ、
曲面に沿った並行でない曲線が座標軸(u,v)とさ
れ、その座標値(u,v)はP0 からの座標軸の長さ
(arc length)である。
【0023】曲面が微分可能な場合、Xu =∂X/∂u
=(xu ,yu ,zu T (vについても同様)のよう
に記述が行なわれると、|Xu |=|Xv |=1とな
る。したがって、a(u,v)は、第(5)式のように
表わされる。ここで、第(5)式で・は内積を示す。
【0024】 a(u,v)=(1−(Xu (u,v)・Xu (u,v))2 1/2 …( 5) (条件2:フィルタの対称性)フィルタ関数hは
(u0 ,v0 )からの表面に沿った距離rに対して円対
称(h(u0 ,u1 ,v0 ,v1 )=h(r(u0 ,u
1 ,v0 ,v1 ))である。
【0025】ここで、点X(u0 ,v0 )からX
(u1 ,v1 )までの表面に沿った距離r(u0
1 ,v0 ,v1 )は、v−v0 :u−u0 =v1 −v
0 :u1 −u0を満たす(u,v)が決める表面上の曲
線arc lengthで近似する。座標軸(u,v)
が条件1を満たし、曲面Xが微分可能な場合、r
(u0 ,u1 ,v0 ,v1 )は、第(6)式で表わされ
る。
【0026】 r(u0 ,u1 ,v0 ,v1 )=∫u0 u1(|1+t2 +2tXu (s,ts) ・Xv (s,ts)|)1/2 ds …(6) ただし、第(6)式において、標記の簡略化のため、u
d =u1 −u0 ,vd=v1 −v0 ,t=vd /ud
している。
【0027】(条件3:フィルタの正規性)∬h
(u0 ,u,v0 ,v)a(u,v)dudv≒1の近
似が可能である。この近似により、点の移動の軌跡であ
る移動ベクトルF(P0 ,X)−X(u,v)は原曲面
の座標変化に対して共変となる。ここで、フィルタが低
域フィルタとされた場合、軌跡の長さは、その点を中心
とした曲面の凹凸の度合を示す。そして、軌跡の方向
は、凹凸の方向を示す。
【0028】このような条件下の下で、3次元曲面の多
重フィルタリングを実現する従来の形状特徴計測装置お
よび方法について説明する。
【0029】図4は、従来の形状特徴計測装置の概略ブ
ロック図である。図4を参照して、形状特徴計測装置1
は、曲面上距離演算部3と、関数作成部5と、フィルタ
リング部7とを含む。入力形状データ9が曲面上距離演
算部3に与えられる。曲面上距離演算部3、関数作成部
5およびフィルタリング部7は、後で説明するような動
作を行なって入力形状データ9を処理する。その結果、
フィルタリング部7からフィルタリング結果11が得ら
れる。
【0030】図5は、図4の形状特徴計測装置の動作を
説明するための図であって、従来の形状特徴計測方法を
示したフロー図である。図6は図5に示した処理を具体
的に説明するための図である。
【0031】図5および図6を参照して、図4の形状特
徴計測装置の動作を説明する。曲面上距離演算部3は、
図5のステップ(図面ではSで表わす)1およびステッ
プ4の処理を行なう。関数作成部5は、図5のステップ
2およびステップ5の処理を行なう。フィルタリング部
7は、図5のステップ3およびステップ6の処理を行な
う。
【0032】まず、ステップ1において、曲面上距離演
算部3は、X軸方向に沿うスライスライン上の形状各点
とベースラインとの間の距離を演算する。ここで、スラ
イスラインを説明するために、得られた3次元曲面13
について説明する。
【0033】3次元曲面13は、レンジファインダによ
り入力形状データz=f(x,y)として得られてい
る。3次元曲面13のベースライン15からX軸方向に
沿ってかつ曲面の形状に沿ってスライスライン19a,
19b,19c,19d,19eが形成され、ベースラ
イン17(スライスライン19aと同じ)からy軸方向
に沿ってかつ曲面の形状に沿ってスライスライン21
a,21b,21c,21d,21eが形成されてい
る。ただし、スライスライン21aは、ベースライン1
5と同じである。このようなスライスライン19a〜1
9e,21a〜21eは交差しているため、たとえばス
ライスライン19aとスライスライン21a,21b,
21c,21d,21eとが、交点A,B,C,D,E
で交差している。また、このようなスライスライン19
a〜19e,21a〜21eの本数等は、距離画像の画
素数に応じて決定される。
【0034】曲面上距離演算部3は、たとえばスライス
ライン19aに関しては、ベースライン15上の交点A
からスライスライン19a上の交点B、C、DおよびE
それぞれの距離を計算する。したがって、スライスライ
ン19aでは、交点AB間の距離、交点AC間の距離、
交点AD間の距離、交点AE間の距離が得られる。この
スライスライン上の距離は、前述したようにスライスラ
インに沿った距離でありユークリッド距離ではない。同
様にして、曲面上距離演算部3は、スライスライン19
b,19c,19d,19eのそれぞれに対してスライ
ス上の各点の距離の演算を行なう。したがって、スライ
スライン19a〜19eのすべてにおいて、ベースライ
ン15上の交点の距離を含めて、25の距離の値が得ら
れる。このようにして、ステップ1の処理が行なわれ
る。
【0035】次に、ステップ2において、関数作成部5
が、形状各点(交点)の座標値(x,y,z)とベース
ラインとの距離の関数を作成する。以下、具体的に説明
する。
【0036】スライスライン19aからは、ベースライ
ン15上の点も含めて5つの距離の値が得られている。
そこで、横軸に距離の値を取り、縦軸にX座標値を取っ
た関数を作成する。関数を作成する上で、その元となる
データは、交点A〜Eそれぞれでの距離の値とX座標値
である。したがって、これらは離散的なサンプリングデ
ータであるため、関数作成部5は、その間の値を補間し
て関数23を作成する。スライスライン19aからは、
関数23以外に、横軸に距離の値を取り、縦軸にY座標
値を取った関数、および横軸に距離の値を取り、縦軸に
Z座標値が取られた関数をも作成される。
【0037】同様にして、スライスライン19b〜19
eのそれぞれに対して関数が作成される。したがって、
スライスライン19a〜19eのすべてでは、関数が1
5個作成される。このようなステップ2の処理が、関数
作成部5によって行なわれる。
【0038】次に、ステップ3において、フィルタリン
グ部7が、作成された関数にフィルタリングを施す。そ
れによって、中間形状25が得られる。以下、具体的に
説明する。フィルタリングは、関数作成部5が作成した
関数のX座標値、Y座標値、Z座標値を平均化すること
で行なわれる。たとえば関数23のX座標値が平均化さ
れて、関数27が得られる。同様にして、スライスライ
ン19aに関しての他の2つの関数もフィルタリングさ
れる。同様に、スライスライン19b〜19eに関して
得られた関数もフィルタリングされる。その結果、中間
形状25が得られる。この中間形状25は、スライスラ
イン19a〜19eに沿って1階層平均化された形状で
ある。
【0039】次に、ステップ4において、曲面上距離演
算部3は、入力形状におけるy軸方向に沿うスライス上
の形状各点とベースラインとの間の距離を演算する。以
下、具体的に説明する。交点A〜Eが形成されたことと
同様に、スライスライン21eとスライスライン19a
〜19eのそれぞれとの交差位置には、交点E〜Iが形
成されている。したがって、交点EF間、交点EG間、
交点EH間、および交点EI間の距離が演算される。こ
れらの距離は、前述したように、ユークリッド距離でな
くスライスラインに沿った距離である。このようなスラ
イスライン21a,21b,21c,21d,21e上
の距離が、曲面上距離演算部3によって得られる。
【0040】次に、ステップ5において、形状各点(交
点)の座標値(x,y,z)とベースラインとの間の距
離の関数が作成される。以下に、具体的に説明する。ベ
ースライン17上の交点Eの距離をも含めて、スライス
ライン21eに沿った距離は5つ得られている。したが
って、この5つの距離の値を横軸に取り、縦軸にX座標
値が取られた関数29が作成される。関数29は、関数
作成部5によって作成される。また、関数作成部5は、
スライスライン21eに関して、横軸に距離の値を取
り、縦軸にY座標値を取った関数と、横軸に距離の値を
取り、縦軸にZ座標値を取った関数をも作成する。同様
に、関数作成部3は、スライスライン21a〜21dに
関しても、それぞれ関数を作成する。これによって、関
数が、15個得られる。
【0041】次に、ステップ6において、フィルタリン
グ部7が、作成された関数にフィルタリングを施す。こ
れによって、1階層の結果形状31が得られる。以下
に、具体的に説明する。フィルタリング部7は、スライ
スライン21a〜21eに関して得られた関数のX座標
値、Y座標値、Z座標値を平均化する。たとえば関数2
9は、フィルタリングされて、関数33に変換される。
得られた関数は、X軸方向およびY軸方向に沿って平均
化された関数となる。
【0042】結果形状31は、1階層の結果形状である
ため、平均化がさらに必要であれば、結果形状31に対
してステップ1以降の処理が行なわれ、次の2階層の結
果形状が得られれば、さらにフィルタリングが進み、
X、Y、Z座標値の平均化が行なわれる。
【0043】以上のようなフィルタリングが行なわれて
いる結果形状と入力形状との差異は、形状の凹凸の程度
や方向をロバストに表現している。このため、形状特徴
の抽出や姿勢推定が、複雑な曲面的な形状においても容
易に行なえる。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
形状特徴計測装置および方法においては、前述したよう
な条件下でのみの形状特徴の計測しか行なえなかった。
したがって、条件から外れた場合には、形状の特徴を正
確に抽出して計測できなかった。
【0045】さらに、たとえば3次元曲面13の交点G
の近傍のみのフィルタリングを行なう必要がある場合で
あっても、すべてのフィルタリングが行なわれる必要が
あった。すなわち、交点Gの近傍のフィルタリングが行
なわれるためにも、スライスラインすべてについてのフ
ィルタリングが行なわれる必要があった。したがって、
スライスライン1本に対して各点の距離が求められるた
め、計算量は膨大に必要となり、さらに関数作成におい
ても補間作業が必要となるために、計算量が膨大に必要
であった。
【0046】ゆえに、本発明の目的は、微分幾何学的量
が特徴量として扱われた場合の問題点を解決するととも
に、上記のような問題を解決し、制約条件を必要とせ
ず、対象物体の形状特徴を抽出して計測でき、計算量を
も軽減することができるような形状特徴計測装置および
方法を提供することである。
【0047】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る形
状特徴計測装置は、n次元ユークリッド空間に存在する
m(n≧m)次元対象物体の形状特徴を抽出して計測す
る形状特徴計測装置であって、m次元対象物体の外形の
複数の点を含む一部分を規定するための要素を演算する
要素演算手段と、予め定められた基点と一部分に含まれ
る各点との間の点間距離を演算する点間距離演算手段
と、演算された基点と一部分に含まれる各点との間の点
間距離に重み付けを行ない、演算された要素および重み
付けられた点間距離を用いて複数の点の座標を平均化し
てフィルタリングするフィルタリング手段とを備えて構
成される。
【0048】請求項2では、請求項1の基点は、m次元
対象物体の外形を除くn次元ユークリッド空間に存在す
る。
【0049】請求項3では、請求項1のn次元ユークリ
ッド空間は、2次元ユークリッド空間を含み、m次元対
象物体は、2次元曲線を含む。
【0050】請求項4では、請求項1のn次元ユークリ
ッド空間は、3次元ユークリッド空間を含み、m次元対
象物体は、3次元曲線を含む。
【0051】請求項5では、請求項1のn次元ユークリ
ッド空間は、3次元ユークリッド空間を含み、m次元対
象物体は、3次元曲面を含む。
【0052】請求項6の発明に係る形状特徴計測方法
は、n次元ユークリッド空間に存在するm(n≧m)次
元対象物体の形状特徴を抽出して計測する形状特徴計測
方法であって、m次元対象物体の外形の一部分を規定す
るための要素を演算し、予め定められた基点と一部分が
含む複数の点のそれぞれとの間の点間距離を演算し、演
算された点間距離に重み付けを行ない、演算された要素
および重み付けられた点間距離を用いて複数の点の座標
を平均化してフィルタリングする。
【0053】
【作用】請求項1の発明に係る形状特徴計測装置は、n
次元ユークリッド空間に存在するm(n≧m)次元対象
物体の外形の複数の点を含む一部分を検出するための要
素を演算し、m次元対象物体の外形に限られていない予
め定められた基点と一部分に含まれる各点との間の点間
距離を演算し、その点間距離に重み付けを行なって、演
算された要素および重み付けられた点間距離を用いて複
数の点の座標を平均化してフィルタリングすることがで
きる。したがって、基点の座標と平均化された複数の点
の座標との差異をm次元対象物体の形状特徴として抽出
して計測できる。さらに、点間距離の演算には制約条件
が必要とされないため、n次元ユークリッド空間に存在
するすべてのm次元対象物体の形状特徴を抽出して計測
できる。さらに、m次元対象物体の外形の一部の形状特
徴を抽出して計測する際にも、外形すべてについて形状
特徴を抽出する処理を行う必要はないので、処理に必要
な演算量を軽減できる。
【0054】請求項6の発明に係る形状特徴計測方法
は、n次元ユークリッド空間に存在するm(n≧m)次
元対象物体の外形の一部を規定するための要素を演算
し、m次元対象物体の外形に限らずn次元ユークリッド
空間内に予め定められた基点と一部が含む複数の点のそ
れぞれとの間の点間距離を演算し、演算された点間距離
に重み付けを行ない、演算された要素および重み付けら
れた点間距離を用いて複数の点の座標を平均化してフィ
ルタリングできる。したがって、基点の座標と平均化さ
れた複数の点の座標との差異を形状特徴として抽出して
計測できる。さらに、予め定められた基点がm次元対象
物体の外形に存在する必要はないので、点間距離の演算
を行なうための制約条件を課す必要がなく、n次元ユー
クリッド空間に存在するすべてのm次元対象物体の形状
特徴を抽出して計測できる。さらに、m次元対象物体の
外形の一部分の形状特徴を抽出して計測する際にも、m
次元対象物体の外形すべての形状特徴を抽出する必要は
ないので、その分だけ処理を簡略化でき、演算量を軽減
できる。
【0055】
【実施例】まず、図面を用いて具体的に説明する前に、
原理について説明する。
【0056】曲線に対する一般化フィルタリングについ
て説明する。n次元ユークリッド空間上の曲線をX
(t)とする。この曲線X(t)に対する一般化フィル
タリング処理が第(7)式および第(8)式で定義され
るとする。
【0057】 F(P,X)=∫(X(t)−P)a(t)h(r(P,X(t)))dt+ P …(7) F(P,X)=(∫X(t)a(t)h(r(P,X(t)))dt/(∫a (t)h(r(P,X(t)))dt) …(8) ただし、P={pi |i=1,…,n}は、空間中の任
意の点の座標(基点と呼ぶ)、r(X1 ,X2 )は、2
点X1 ,X2 間のパラメータtに依存しない距離(点間
距離)、hは、非負の実数を定義域とする[−∞,∞]
で積分可能な1次元実関数(フィルタ関数と記す)とす
る。また、a(t)は、X(t+dt),X(t)で区
切られる線分の長さ(線素)である。
【0058】第(7)式および第(8)式に示すフィル
タリング処理は、平均化の処理であり、「基点Pの周囲
の形状座標の、点Pからの距離rに応じた重み付け総和
(第(7)式)または平均(第(8)式)」と意味付け
られる。したがって、第(7)式で表わされるフィルタ
リング処理と第(8)式で表わされるフィルタリング処
理は、∫a(t)h(r(P,X(t)))dt=1の
場合等価となる。
【0059】このようなフィルタリング処理は、後で具
体的となるが、以下のような効果が得られる。
【0060】第1は、第(7)式および第(8)式のF
(P,X)がパラメータtの取り方に依存しないことで
ある。
【0061】第2は、X(t)−Pに対して、F(P,
X)−Pが視点不変となることである。そのため、F
(P,X)の微分幾何学量や点の移動ベクトルF(P,
X)−Pは、点Pの属性情報として用いられることが可
能となる。
【0062】次に、前述の第(3)式との関連について
説明する。第(7)式において、以下のような条件を課
す。
【0063】第1は、曲線のパラメータtをarc l
ength sとする。第2は、フィルタ関数をガウシ
アン型h(d)=1/((2π)1/2 σ)exp(−r
2 /(2σ2 ))とする。
【0064】第3に、基点Pを曲線X(t)上の点に限
定する。第4に、距離r(P,X(t))を、点P,X
(t)間のarc lengthとする。
【0065】第(1)の条件により、a(t)は、1と
なり、第(2)から第(4)の条件により、∫a(t)
h(r(P,X(t)))dt=1となるため、第
(7)式および第(3)式は等価となる。また、第
(7)式と第(8)式とも等価となる。したがって、第
(7),(8)式は、第(3)式が一般化された式であ
る。そのため、一般化された第(7),(8)式は、条
件が全く必要とされていない。このように、条件が設定
されていない点は、従来の手法と異なる。
【0066】次に、曲面に対する一般化フィルタリング
について説明する。n次元ユークリッド空間上の曲面を
X(u,v)とする。この曲面X(u,v)に対する一
般化フィルタリング処理が第(9)式および第(10)
式で定義される。
【0067】 F(P,X)=∬(X(u,v)−P)a(u,v)h(r(P,X(u,v )))dudv+P …(9) F(P,X)=(∬X(u,v)a(u,v)h(r(P,X(u,v))) dudv)/(∬a(u,v)h(r(P,X(u,v)))dudv) …( 10) ただし、r(P,X(u,v))は、点Pから点X
(u,v)までのパラメータ(u,v)の取り方に依存
しない距離である。h(r)はフィルタ関数である。a
(u,v)はX(u,v),X(u+du,v),X
(u,v+v1),X(k+dk,l+dl)に囲まれ
る曲面上の微小領域の表面積である。パラメータ(u,
v)に依存しない距離(点間距離)としては、2点間の
ユークリッド距離、または点Pが曲面X(u,v)上に
ある場合には最短測値線距離などが挙げられる。
【0068】第(9)式および第(10)式に示すフィ
ルタリング処理は、平均化の処理であり、第(7)式お
よび第(8)式と同様に、「基点P周辺の形状座標の重
み付け総和(第(9)式)または平均(第(10)
式)」と意味付けられる。第(9)式に示すフィルタリ
ング処理と第(10)式に示すフィルタリング処理は、
∬a(u,v)h(r(P,X(u,v)))dt=1
の場合等価となる。また、第(7)式および第(8)式
と同様に、第(9)式および第(10)式に示すフィル
タリング処理は、パラメータ(u,v)の取り方に依存
しない視点不変な性質を有する。
【0069】そして、第(9)式および第(10)式に
示すフィルタリング処理では、まず、第1に、座標軸、
形状に関する制約がない点に特徴がある。
【0070】第2には、フィルタリング関数がガウシア
ンに限定されないことに特徴を有する。このように、第
1および第2の特徴のように、従来のような制約は課さ
れることなく、一般化されている。
【0071】第3に、空間曲線の場合を含めて、基点P
が曲線/曲面上の点に限定される必要がない。すなわ
ち、空間上の点Pが中心とされた曲線/曲面Xの形状情
報が計測可能となる。したがって、F−Pが用いられ
て、ユークリッド空間中に形状情報を反映させた視点不
変なベクトル場を形成することが可能となる。
【0072】第4に、曲線/曲面の存在するユークリッ
ド空間の次元数が限定されない。このように、第1から
第4のような特徴が得られる。以下、このような原理に
基づく本発明の具体的な実施例について図面を用いて説
明する。
【0073】図1は、この発明の一実施例による形状特
徴計測装置の概略ブロック図である。
【0074】図1を参照して、この発明の形状特徴計測
装置51は、面素演算部53と、点間距離演算部55
と、フィルタリング部57とを含む。形状計測装置(レ
ンジファインダ)が計測した入力形状データ59は、面
素演算部53および点間距離演算部55に与えられる。
面素演算部53および点間距離演算部55は、後で説明
するような演算を行なって、その演算結果をそれぞれフ
ィルタリング部57に与える。フィルタリング部57
は、後で説明するようなフィルタリング処理を施し、そ
のフィルタリング結果61を出力する。
【0075】図2は、図1に示した形状特徴計測装置の
処理を示すフロー図であって、形状特徴計測方法を示し
たフロー図であり、図3は、図2に示した処理を具体的
に説明するための図である。
【0076】図2および図3を参照して、図1に示した
装置の動作について説明する。図1の面素演算部53
は、図2のステップ11の処理を行なう。点間距離演算
部55は、ステップ12の処理を行なう。フィルタリン
グ部57は、ステップ13の処理を行なう。ステップ1
3には、ステップ131と、ステップ132と、ステッ
プ133とが含まれる。
【0077】ステップ11の処理が行なわれる前に、面
素演算部53には、入力形状データ59として距離画像
z=f(x,y)が与えられる。そして、ステップ11
において、面素演算部53は、距離画像各格子点におい
て、面素を演算する。この距離画像各格子点(x,y)
に対する面素a(x,y)は、第(13)式に従って得
られる。第(13)式のfx(x,y)は第(11)式
に従って得られ、第(13)式のfy(x,y)は第
(12)式に従って得られる。
【0078】 fx(x,y)=(f(x+1,y)−f(x−1,y))/2 …(11 ) fy(x,y)=(f(x,y+1)−f(x,y−1))/2 …(12 ) a(x,y)=(1+{fx(x,y)}2 +{fy(x,y)}2 1/2 …(13) たとえば、図3の入力形状データ59における格子点J
の面素a(x,y)は、以下のようにして得られる。第
(11)式のf(x+1,y)は格子点Lの距離画像の
値であり、第(11)式のf(x−1,y)は格子点K
の距離画像の値である。したがって、第(11)式のf
x(x,y)は格子点Kと格子点Lの距離画像の値の平
均として得られる。同様に、第(12)式のf(x,y
+1)は格子点Mの距離画像値であり、第(12)式の
f(x,y−1)は格子点Nの距離画像の値である。し
たがって、第(12)式のfy(x,y)は格子点Mと
格子点Nとの距離画像の値の平均値となる。このような
第(11)式のfx(x,y)の値と第(12)式のf
y(x,y)の値が用いられて得られる面素a(x,
y)は、曲面59の外形の一部であって複数の点(格子
点)を含む部分を規定するための要素として得られる。
すなわち、面素a(x,y)は、面積で曲面59の外形
の一部を規定している。
【0079】次に、ステップ12において、点間距離演
算部55は、基点と距離画像格子点との点間距離の一例
としてユークリッド距離を演算する。ここで、基点をP
0 で表わし、その座標をP0 =(x0 ,y0 ,z0 )と
する。この基点P0 は、入力形状データ59の形状表面
の座標(x0 ,y0 ,f(x0 ,y0 ))でもよく、装
置外から入力される形状表面の座標値でないユークリッ
ド空間上の座標値でもよい。ただし、以下の説明では形
状表面の座標値として説明する。
【0080】基点P0 の近傍の距離座標格子点の座標値
を(xi,yi)とする。基点P0と近傍の格子点(x
i,yi)とのユークリッド距離は、第(14)式に従
って点間距離演算部55が動作することで得られる。
【0081】 r(xi,yi)=((xi−x0 2 +(yi−y0 2 +(f(xi,y i)−f(x0 ,y0 2 1/2 …(14) 次に、ステップ13のステップ131において、フィル
タリング部57が距離に応じた重み付けを行なう。この
重み付けは、第(15)式に従って行なわれる。
【0082】 h(xi,yi)=g(r(xi,yi)) …(15) 第(15)式のg(r)は実数が入力されて、実数を出
力する任意の関数である。たとえば、第(16)式に示
すガウシアンが挙げられる。
【0083】 g(r)=1/(2πσ2 )exp(−r2 /(2σ2 )) …(16) このような関数g(r)で決定される関数h(xi,y
i)は、図3に示すようなフィルタリング関数63とな
る。
【0084】次に、ステップ132において、フィルタ
リング部57は、特徴量A,X,Y,Zを演算して求め
る。特徴量Aは、第(17)式に従って得られる。特徴
量Xは第(18)式に従って得られる。特徴量Yは第
(19)式に従って得られる。特徴量Zは第(20)式
に従って得られる。
【0085】 A(x0 ,y0 )=Σi a(xi,yi)h(xi,yi) …(17) X(x0 ,y0 )=Σi (xi−x0 )a(xi,yi)h(xi,yi) …(18) Y(x0 ,y0 )=Σi (yi−y0 )a(xi,yi)h(xi,yi) …(19) Z(x0 ,y0 )=Σi (f(xi,yi)−z0 )a(xi,yi)h(x i,yi) …(20) 次に、ステップ133において、フィルタリング部57
は、フィルタリングの結果である結果座標を求める。結
果座標(FX,FY,FZ)は、第(21)式から第
(23)式に従って得られる。
【0086】 FX(x0 ,y0 )=X(x0 ,y0 )/A(x0 ,y0 ) …(21) FY(x0 ,y0 )=Y(x0 ,y0 )/A(x0 ,y0 ) …(22) FZ(x0 ,y0 )=Z(x0 ,y0 )/A(x0 ,y0 ) …(23) なお、基点P0 の座標値(x0 ,y0 ,z0 )が、装置
外から与えられた場合には、ステップ132の処理結果
である第(17)式から第(20)式の特徴量A,X,
Y,Zが外部へ出力され、同様にステップ133の処理
結果である第(21)式から第(23)式の結果座標F
X,FY,FZが装置外へ出力される。そして、次の基
点の座標値(x1,y1,z1)が入力されて、ステッ
プ12およびステップ13の処理が行なわれる。
【0087】また、基点P0 の座標値が距離画像格子点
(x,y,f(x,y))とされる場合には、格子点
(x,y)がラスタ順などでスキャンされて、全画像ま
たは外部から与えられた必要画像に対してのみ、ステッ
プ12およびステップ13の処理が行なわれる。そし
て、その処理結果は、順次装置外へ出力されるか、また
は内部の結果記憶装置(たとえばディスクまたはメモ
リ)に記憶されればよい。
【0088】以上のようなフィルタリングでは、特徴量
として微分幾何学量を用いていないため、ノイズに敏感
でなく、大局的形状特徴抽出が可能となる。さらに、図
4から図6に示した従来の形状特徴計測装置および方法
と異なり、制約条件が必要でないため、ユークリッド空
間に存在する対象物体の形状特徴を計測できる。さら
に、図4から図6に示す従来例では、すべてのスライス
ラインに沿った格子点の距離の演算が行なわれなけれ
ば、ある格子点近傍の形状特徴の計測も行なえなかった
が、この発明の実施例による形状特徴計測装置および方
法では、ある基点に対してその近傍の格子点とのユーク
リッド距離や面素計算が行なわれるだけで済むため、計
算量の軽減を図ることができる。
【0089】なお、本実施例では、ユークリッド空間の
次元がn=3の場合の3次元曲面が対象物体とされ、そ
の形状特徴の抽出のために面素が演算された。しかし、
ユークリッド空間の次元がn=3の場合に、その形状特
徴の対象が3次元曲線(空間曲線)であってもよい。こ
の場合の演算には、面素に対応する線素が必要とされ
る。また、ユークリッド空間の次元がn=2の場合に、
形状特徴の対象は2次元曲線(平面曲線)でもよい。こ
の場合には、同様に線素が必要とされる。ここで、線素
は、第(11)式および第(12)式の一方が削除され
た演算に従って得られる。
【0090】また、ユークリッド空間の次元がn=4の
ときには、体素が必要とされる。さらに、図1のフィル
タリング部57で行なわれるフィルタリング処理によっ
て、離散的直線データに対する基点P0 からの最短距離
を与える座標が得られるという効果もある。
【0091】次に、前述したように、フィルタリング関
数は、従来例と異なりガウシアンに限定されないが、ガ
ウシアンに限定した場合について以下に説明する。ただ
し、以下の説明で、Vi は、ベクトルVのi番目の要素
を示すものとする。
【0092】第(7)式および第(9)式を便宜上第
(24)式と記し、第(8)式および第(10)式を第
(25)式と記す。ここで、A,Bは、第(8)式およ
び第(10)式における分母項および分子項をそれぞれ
示す。
【0093】 F1(P,σ,X)=C(P,σ,x)+P =B(P,σ,x)−PA(P,σ,x)+P …(2 4) F2(P,σ,X)=B(P,σ,x)/A(P,σ,x) …(25) 第(24)式および第(25)式におけるA項は、曲面
の表面積または曲線の長さの点Pからの距離に応じた加
重和と意味付けられる。X−Pが視点不変の場合、第
(24)式および第(25)式のA項は視点不変とな
る。したがって、A項のみでも、また、そのPの要素
{pi }に関する偏導関数なども、Pの視点不変特徴量
として用いられることは可能である。フィルタリング関
数が第(16)式に示すガウシアンの場合、Aのpi
関する1次偏導関数は、第(26)式に示すようにな
る。
【0094】 Ai =∂A/∂pi =(1/σ2 )(Bi −APi ) …(26) したがって、A1={Ai |i=1,…,n}も視点不
変かつ、方向を持つPの特徴ベクトルとして用いられる
ことが可能となる。A1は、一般化フィルタリング処理
である第(24)式に属する。
【0095】また、第(24)式および第(25)式の
それぞれは、第(27)式および第(28)式のように
書替られることが可能である。
【0096】F1−P=σ2 A1 …(27) F2−P=(σ2 /A)A1 …(28) そして、一般化フィルタリングによる形状特徴F−P
は、A1がA,1/σ2で正規化されたベクトル量と意
味付けられる。
【0097】次に、上記関数と拡散方程式との関連につ
いて説明する。A,F1は、第(29)式および第(3
0)式のように拡散方程式を満たしている。
【0098】 ((∂/∂σ)−(σΣi 2 /∂pi 2 ))A=0 …(29) ((∂/∂σ)−(σΣi 2 /∂pi 2 ))F1j =0 …(30) 一方、A1,F2は、第(31)式および第(32)式
に示すように、拡散方程式を満たさない。
【0099】 (∂/∂σ−σΣi 2 /∂pi 2 )Aj =−(2/σ)Aj …(31) (∂/∂σ−σΣi 2 /∂pi 2 )F2j =(2/σ2 )∇F・(F2j − Pj ) …(32) ただし、∇=(∂/∂p1 ,∂/∂p2 ,…,∂/∂p
n )であり、・はベクトルの内積を示す演算子である。
【0100】以上のような結果から、第(24)式の一
般化されたフィルタリング処理では、拡散方程式を満た
すという効果が得られる。
【0101】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、n次元
ユークリッド空間に存在するm次元対象物体の外形の複
数の点を含む一部分を規定するための要素を演算し、予
め定められた基点と一部分に含まれる各点との間の点間
距離を演算し、演算された点間距離に重み付けを行なっ
て、演算された要素および重み付けられた点間距離を用
いて複数の点の座標を平均化してフィルタリングするの
で、制限が課されることなくユークリッド空間に存在す
る対象物体の形状特徴を抽出して計測することができ
る。さらに、対象物体の外形の一部分の形状特徴抽出
は、外形すべての形状特徴を抽出する演算が行なわれて
得られるものでなく、外形一部分の形状特徴を抽出する
ための演算処理のみでよいため、したがって必要に応じ
て演算処理量を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による形状特徴計測装置の
概略ブロック図である。
【図2】図1の形状特徴計測装置の動作を説明するため
のフロー図であって、この発明の一実施例による形状特
徴計測方法を示したフロー図である。
【図3】図2に示す処理を具体的に説明するための図で
ある。
【図4】従来の形状特徴計測装置の概略ブロック図であ
る。
【図5】図4に示した形状特徴計測装置の動作を説明す
るためのフロー図であって、従来の形状特徴計測方法を
示したフロー図である。
【図6】図5に示す処理を具体的に説明するための図で
ある。
【符号の説明】 51 形状特徴計測装置 53 面素演算部 55 点間距離演算部 57 フィルタリング部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n次元ユークリッド空間に存在するm
    (n≧m)次元対象物体の形状特徴を抽出して計測する
    形状特徴計測装置であって、 前記m次元対象物体の外形の複数の点を含む一部分を規
    定するための要素を演算する要素演算手段と、 予め定められた基点と前記一部分に含まれる各点との間
    の点間距離を演算する点間距離演算手段と、 前記演算された前記基点と前記一部分に含まれる各点と
    の間の点間距離に重み付けを行ない、前記演算された要
    素および前記重み付けられた点間距離を用いて前記複数
    の点の座標を平均化してフィルタリングするフィルタリ
    ング手段とを備えた、形状特徴計測装置。
  2. 【請求項2】 前記基点は、前記m次元対象物体の外形
    を除く前記n次元ユークリッド空間に存在する、請求項
    1記載の形状特徴計測装置。
  3. 【請求項3】 前記n次元ユークリッド空間は、2次元
    ユークリッド空間を含み、 前記m次元対象物体は、2次元曲線を含む、請求項1記
    載の形状特徴計測装置。
  4. 【請求項4】 前記n次元ユークリッド空間は、3次元
    ユークリッド空間を含み、 前記m次元対象物体は、3次元曲線を含む、請求項1記
    載の形状特徴計測装置。
  5. 【請求項5】 前記n次元ユークリッド空間は、3次元
    ユークリッド空間を含み、 前記m次元対象物体は、3次元曲面を含む、請求項1記
    載の形状特徴計測装置。
  6. 【請求項6】 n次元ユークリッド空間に存在するm
    (n≧m)次元対象物体の形状特徴を抽出して計測する
    形状特徴計測方法であって、 前記m次元対象物体の外形の一部分を規定するための要
    素を演算し、 予め定められた基点と前記一部分が含む複数の点のそれ
    ぞれとの間の点間距離を演算し、 前記演算された点間距離に重み付けを行ない、 前記演算された要素および前記重み付けられた点間距離
    を用いて前記複数の点の座標を平均化してフィルタリン
    グする、形状特徴計測方法。
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