JP2660543B2 - 熱転写記録方法 - Google Patents

熱転写記録方法

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JP2660543B2
JP2660543B2 JP10432088A JP10432088A JP2660543B2 JP 2660543 B2 JP2660543 B2 JP 2660543B2 JP 10432088 A JP10432088 A JP 10432088A JP 10432088 A JP10432088 A JP 10432088A JP 2660543 B2 JP2660543 B2 JP 2660543B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は画像エッジが鮮明な記録を行うことを可能と
した熱転写記録方法に関する。
<従来の技術> 今日、入力情報の出力装置として種々の記録方式が開
発されており、その代表的なものとして熱転写記録方式
がある。
この記録方式は、一般にワックスを主成分とした熱転
写性イングを塗布したインクリボンと記録紙とを記録ヘ
ッドによってプラテンに押圧し、この状態で前記記録ヘ
ッドを選択的に配熱させてインクシートに塗布した熱転
写性インクを画像パターン状に溶融して記録紙上に転写
記録するものであり、小型計量にして低騒音性に優れて
いることから、ワードプロセッサや電子タイプライター
等の出力装置として広く使用されている。
<発明が解決しようとする課題> 上記熱転写記録方式にあっては、記録紙の平滑度によ
って画像品位に差が生じ、特にラフ紙等の平滑度が低い
記録紙を用いた場合には転写画像のエッジ部分がシャー
プになり難く、ワックスを主成分とした熱転写性インク
を用いた場合には、画像濃度が薄くなることがある。
そこで比較的溶融粘度が高い樹脂等を主成分とした熱
転写性インクを用いて画像濃度を高める試みがなされて
いるが、これはインクが延び易いために画像エッジのシ
ャープネスが不充分となって、充分な画像品位を得難い
ものであった。
本発明は前記従来の課題を解決し、被記録媒体に対す
る熱転写媒体の剥離角度及び熱転写媒体のフォワードテ
ンションを適正値に設定することにより、画像品位の良
好な記録を行うことが可能な熱転写記録方法を提供せん
とするものである。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するための以下述べる実施例に係る手
段は、記録ヘッドにより熱転写媒体を選択的に加熱して
被記録媒体に転写記録を行う熱転写記録方法であって、
画信号に応じて発熱する発熱素子を基板のエッジ付近に
配列してなる記録ヘッドを使用し、被記録媒体に対する
熱転写媒体の剥離角度をα(゜)、熱転写媒体を幅W
(cm)、最大記録幅をY(cm)としたときに、前記剥離
角度αをα<40゜にすると共に、前記熱転写媒体のフォ
ワードテンションTfを(20Y)/(1−Cosα)<Tf<35
0Wにして記録を行うことを特徴としてなる。
また他の手段としては、前記熱転写媒体として樹脂を
主成分とした熱転写性インクを用いることを特徴として
なるものである。
<作用> 上記手段によれば、剥離角度αを40゜よりも小さくし
ために加熱インクと非加熱インクとが緩やかに破断さ
れ、加熱インクの延び状態が一定となるために画像エッ
ジがシャープになる。
また熱転写媒体のフォワードテンションTfを(20Y)
/(1−Cosα)よりも大きくすることによって、被記
録媒体に対する熱転写媒体の剥離が安定し、加熱インク
は凝集力が回復する前に非加熱インクから破断し、画像
エッジが鮮明に現れる。
更に前記フォワードテンションTfを350Wよりも小さく
することによって、熱転写媒体自体の破断が防止され、
且つ被記録媒体に対する熱転写媒体のすべりが防止さ
れ、画像劣化をなくすものである。
<実施例> 次に図面を参照して上記手段をシリアル型の熱転写記
録方式に適用した実施例を説明する。
〔第一実施例〕
第1図は前述した熱転写記録方法を実施するための第
一実施例に係る熱転写記録装置の傾斜説明図、第2図は
熱転写媒体の断面説明図、第3図(A),(B)は非記
録時及び記録時に於ける記録部の断面説明図である。
先ず装置2全体の概略構成を説明すると、カセット1
内に熱転写媒体となるインクリボン2が収納され、該カ
セット1がキャリッジ3に着脱可能に搭載される。また
このキャリッジ3は駆動機構4によってキャリッジ軸5
に沿って往復移動可能に構成されている。そして前記キ
ャリッジ3が矢印A方向に移動するときに、インクリボ
ン2の搬送手段を形成する搬送ローラ対6によってイン
クリボン2を繰り出すと共に、記録ヘッド7がインクリ
ボン2を加熱し、裏面をプラテン8で支持された非記録
媒体(普通紙やプラスチックシート等、以下『記録紙』
という)9に加熱インクを転写する。更に前記記録紙9
を図示しない搬送手段によって一行づつ間欠搬送するよ
うに構成している。
次に前記各部の構成を詳細に説明すると、先ずカセッ
ト1は、下ケース1aと上カバー1bとで構成され、前記下
ケース1aの内部には熱転写媒体となるインクリボン2が
カセット1の供給リール1cに巻き回され、該供給リール
1cから下ケース1aの切欠(図示せず)で一旦露出するよ
うに導かれ、巻取リール1dに巻き付けられている。
前記インクリボン2は支持体上に熱転写性(熱溶融
性、熱軟化性、熱昇華性等)インクを層状に塗布したも
のであり、好ましくは樹脂を含有したインク、特に好ま
しくはアイオノマー樹脂を含有したインクが用いられ
る。尚、アイオノマー樹脂とは、炭化水素の主鎖に金属
イオン又は4級アンモニウムイオンで部分的又は完全に
中和されたカルボキシル基の側鎖がついたものをいう
が、本実施例ではこのようなアイオノマー樹脂のなかで
も、例えばエチレン、プロピレン等のα−オレフィン
と、α,β−不飽和カルボン酸からなる共重合体を金属
イオンで中和したものを用いている。尚、前記熱転写イ
ンク成分に於けるアイオノマー樹脂の含有量は5〜70%
のものが好ましく用いられる。
本実施例で用いたインクリボン2は幅W=8mmであ
り、第2図に示すように、支持体2a上に中間層2b、第一
転写層2c、第二転写層2dを順に積層して熱転写性インン
ク層を構成してなる。具体的には本件出願人が先に出願
した特願昭62−146380号(昭和62年6月12日出願)に記
載したものであり、支持体2aとして厚さ6μmのポリエ
ステルフィルムを使用し、中間層2a、第一転写層2c、第
二転写層2dは夫々下記成分を用いて形成してなる。
キャリッジ3にはプーリ4a,4b間に掛け渡されたベル
ト4cが接続され、前記プーリ4aと連結したキャリッジモ
ーター4dが駆動すると、前記キャリッジ3がキャリッジ
軸5に案内されて往復移動するように構成されている。
前記キャリッジ3が第3図の矢印A方向に移動する時
に、搬送ローラ対6がインクリボン2を矢印HB方向に搬
送すると共に、記録ヘッド7がインクリボン2及び記録
紙9を介してプラテン8を押圧した状態で摺動すること
によって、インクリボン2が供給リール1cから順次繰り
出されるものである。
更に前記キャリッジ3の所定位置にはキャリッジ3内
に設けられた巻取モータ3aと、フリクションクラッチ3b
を介して連結した巻取軸3cが設けられ、記録時(キャリ
ッジ3が矢印A方向に移動)のみキャリッジ3の動きと
同期して矢印C方向に回転するように構成されている。
前記フリクションクラッチ3bは一定以上のトルクが加わ
るとモータ3aの回転力を巻取軸3cに伝達しなくなる構造
を有するものであり、前記カセット1の巻取リール1dを
巻取軸3cに係合し、モーター3aを駆動することによって
インクリボン2は供給リール1cから送り出された量だけ
巻取リール1dに巻き取られる。
また前記キャリッジ3の前面には、前記下ケース1aの
切欠と対応する位置に切欠3dが形成され、該切欠3d部分
に記録ヘッド7が矢印D方向に揺動可能に設けられてい
る。
前記記録ヘッド7はヘッド基板7a上にグレーズ層(図
示せず)を設け、該グレース層に画信号に応じて通電発
熱する複数の発熱素子7bを一列に配列してなる。更に前
記発熱素子列はヘッド基板7aのインクリボン繰り出し方
向下流側にエッジ付近に配列されている。(所謂エッジ
ヘッド)。これは前記発熱素子7bで加熱したインクリボ
ン2を、加熱後数ms程度の短い時間で記録紙9から剥離
させ、インク切れを良くするためである。
前記発熱素子7bの端部からヘッド基板7aの端部までの
距離Δxとしては約250μm以下に設定することが好ま
しく、更には150μm以下に設定することが望ましい。
尚、本実施例では前記記録ヘッド7としてグレーズ層
厚を44μm、発熱素子列はドット密度240dot/inchで長
さ4.65mm、基板エッジから発熱素子列までの距離Δxを
122μmに構成したものを使用している。また前記記録
ヘッド7がプラテン8を押圧する長さは6mmである。
前記記録ヘッド7は記録時にはヘッドダウンすると共
に押圧手段10によって前記インクリボン2と記録紙9と
を圧接すると共に、プラテン8を設定圧力で押圧するよ
うに構成されている。
前記記録ヘッド7が押圧するプラテン8は平板状に形
成され、本実施例では高度73度の硬質ゴムを幅6mmの平
板状に形成してなり、これをプラテンホルダー8aに取り
付けて構成している。
次に、前記押圧手段10の構成は、第1図乃至第3図に
示すように、屈曲したヘッドアーム10aが屈曲部で軸10b
によって回動可能に軸着され、該ヘッドアーム10aの一
方端10a1に前記記録ヘッド7が支持され、ヘッドアーム
10aの他方端10a2と押圧アーム10c間に引っ張りスプリン
グ10dが取り付けられている。
更に前記押圧アーム10cの一方端は前記軸10bによって
回動可能に軸着され、多放胆は引っ張りスプリング10f
によってカム10eの外周に押し付けられるように当接し
ている。
従って、前記カム10eを回転させると記録ヘッド7が
ヘッドダウン及びヘッドアップする。そして前記ヘッド
ダウンするとスプリング10dが引っ張られ、記録ヘッド
7がプラテン8を所定の圧力で押圧する。このときのヘ
ッド厚は800gf/cm以上3500gf/cm以下の範囲となるよう
に設定しておくことが好ましく、更に好ましくは1100gf
/cm以上2500gf/cm以下、更に好ましくは1600gf/cm以上2
500gf/cm以下に設定する。
また前記インクリボン2はテンション手段11によって
記録ヘッド7よりもインクリボン2の搬送方向下流側、
巻取側のテンション(以下『フォワードテンション』と
いう)Tfが変えられるように構成されている。このテン
ション手段11の構成は、テンションアーム11aが軸11bに
よって回動可能に軸着され、その一方端には移動コロ11
cが設けられ、他方端には引っ張りスプリング11dが取り
付けられている。更に前記インクリボン2は下ケース1a
に設けられたガイドコロ12a〜12d及び前記テンションア
ーム11aの移動コロ11cでガイドされ、且つ搬送ローラ対
6を経て巻取リール1dに至っている。
従って、前記インクリボン2はスプリング11dの引張
力によって第3図(A),(B)の上方側に引っ張ら
れ、これによってフォワードテンションTfが付与されて
いる。
更に前記テンションアーム11aにはマグネット11eが取
り付けられ、該マグネット11eの近傍の下ケース1aには
ホール素子11fが取り付けられている。これにより、前
記マクネット11eとホール素子11f間の距離、即ちテンシ
ョンアーム11aの傾きを検出し、記録に際して搬送ロー
ラ対6の回転速度を制御することによって前記テンショ
アーム11aの位置を一定に制御し、インクリボン2に一
定のファワードテンションTfを付与して記録紙9からイ
ンクリボン2が剥離遅れを生じないように構成してい
る。
前記フォワードテンショTfの値はスプリング11dの値
によって自由に設定出来るが、本実施例では前記フォワ
ードテンションTfが35gf〜300gf程度の範囲、より具体
的には記録紙9に対するインクリボンの剥離角度をα
(度)、インクリボン2の幅をW(cm)、最大記録幅Y
(cm)としたときに、前記フォワードテンションTf(g
f)が(20Y)/(1−Cosα)>Tf<350Wの範囲になる
ように設定する。
また前記剥離角度αはガイドコロ12bの位置を変える
ことによって自由に設定出来るが、本実施例では前記剥
離角度αが13゜<α<40゜の範囲となるように設定して
いる。
次に前記構成の熱転写記録装置を用いて記録する場合
の記録方法について説明する。
記録ヘッド7をヘッドダウンしてインクリボン2及び
記録紙9を介してプラテン8を800gf/cm〜3500gf/cmの
ヘッド圧で押圧し、キャリッジ3を第3図(B)の矢印
A方向に走行させると共に、インクリボン2を矢印B方
向に順次繰り出して記録を行う。このとき画信号に応じ
て発熱した発熱素子7bの熱によって熱転写性インクが溶
融して記録紙9に接着する。この溶融インクは樹脂を主
成分としているために高粘度であるが、ヘッド圧が800g
f/cm〜3500gf/cmと高いために、記録紙9の繊維が弾性
変形し、その繊維に沿って前記高粘度の溶融インクが馴
染み、広い接触面積で接着する。
従って、インクリボン2が記録紙9から剥離する際
に、前記溶融インクと非溶融インクとが破断するとき
に、溶融インクの延びる(水飴状に延びる)長さが小さ
くなる。
また前記インクリボン2が記録紙9から剥離する角度
が40゜以下と小さいために、溶融インクと非溶融インク
とは緩やかに破断する。その結果、前記溶融イクの延び
状態が一定となり、画像エッジのシャープネスが良好と
なる。
一般に前記剥離角度αを小さくすると、溶融インクの
エッジ部で確実に剥離することが出来ず、剥離位置が一
定しない。特に樹脂を主成分としたインクでは剥離の位
置が遅れると、溶融インクの凝集力が回復して剥離時に
記録紙9に付着したインクまでが非溶融インクと共に記
録紙9から剥離されて画像エッジ欠けを生ずる。
従って、前記画像エッジ欠け防ぐためには単にインク
リボン2が記録紙9から剥離出来る程度のフォワードテ
ンションを付与するだけでは不充分であり、剥離状態が
安定することが必要である。この点、本実施例ではフォ
ワードテンションTfが20Y/(1−Cosα)よりも大きい
ために、前記溶融インクが凝集力を回復する前にインク
リボン2と記録紙9とが剥離するので前記不都合は生じ
ない。
しかし、前記フォワードテンションTfを過度に大きく
すると、インクリボン2自体が破断してしまうことがあ
るばかりでなく、画像が劣化し易くなる。前記画像の劣
化はフォワードテンションTfを過度に大きくしたときに
インクリボン2が記録紙9に対してすべってしまうため
と考えられる。即ち、インクリボン2と記録紙9間にス
リップが生じないようにフォワードテンションTfに対し
て、記録ヘッド7よりもイクリボン2の搬送方向上流側
のテンション(以下『バックテンション』という)Tb
最適値に調整する必要があるが、フォワードテンション
Tfを大きくしたときこれに対応してバックテンションTb
も大きくすると、前記テンションTf,Tbの値がインクリ
ボン2のインク面と記録紙9間の摩擦力によりも遥かに
大きくなってしまい、インクリボン2と記録紙9間の相
対速度が一定でなく、不安定な状態となるためと考えら
れる。更に記録部に於いてはインクリボン2のインク面
と記録紙9間の静摩擦力と、インクリボン2の支持体2a
と記録ヘッド7間の動摩擦力が働いているが、これらは
環境温度や湿度、或いは記録紙9の種類や記録パターン
等によって変化するためにこれらを完全にコントロール
することは困難である。
この点、本実施例ではフォワードテンションTfが350W
よりも小さくしてあるために、インクリボン2の破断や
画像の劣化等のっ不都合が生じないものである。
次に前述した熱転写記録装置を用い、インクリボン2
のフォワードテンションTfと、剥離角度αを変えて熱転
写記録を行った実験結果を示す。
(1)最低フォワードテンションについて 記録紙9としてボンド紙(ベック平滑度2.5秒)と熱
転写要旨(ベック平滑度80秒)を用い、ヘッド圧を1167
g/cm(700gf)に設定して記録を行った。
第4図は画像のエッジ欠けを生じないために必要な、
最低のフォワードテンションTf値を示している。この場
合の記録パターンは長さが4.65mmで幅が210μmの縦線
とした。このような最大記録幅Wいっぱいの縦線を記録
したときが最も画像欠けを生じ易かった。
また記録紙9はボンド紙よりも熱転写用紙の方が画像
の欠けが明確に現れたが、必要なフォワードテンション
Tf値には殆ど差がなかった。
第4図のグラフに示す実線よりもフォワードテンショ
ンTfが大きい範囲では画像に欠けを生じないが、前記実
線よりも小さい範囲では画像に欠けが見られた。
また前記記録パターンの縦線の長さを略1/2の2.33mm
とした場合には、最大記録幅Wの場合に比べて画像欠け
を生じないために必要な最低フォワードテンションTf
略1/2の値であった。更に前記縦線の長さを最大記録幅
いっぱいの4.56mmとした時、単に見かけ上記録ヘッド7
のエッジ部で剥離するために必要なフォワードテンショ
ンTfは第4図のグラフに示した実線の値の70%程度であ
った。
ここで第4図の実線のグラフは最大記録幅(0.465c
m)Yと剥離角度αとの間欠に於いて、一点鎖線で示す
グラフTf=20Y/(1−Cosα)に極めて良く一致してい
ることが分かる。尚、フォワードテンショTfが300gfを
超えると、インクリボン2がしばしば破断するため、測
定が困難であった。
(2)剥離角度について 第5図は前記記録に際し、フォワードテンションTf
びバックテンションTbを一定にし、剥離角度αを変えて
画像エッジ部のシャープネスについて主観評価したグラ
フである。
この実験ではフォワードテンションTfを280gfとし、
バックテンションTbを200gf以下で変化させて記録を行
った。尚、前記フォワードテンションTfに対し、バック
テンションTbを150gfとすると最良の画像が得られた。
記録紙9は前記ボンド紙を使用した場合、グラフに示
すように、剥離角度α40゜を超えると画像エッジのシャ
ープネスが急激に劣化するようになった。
尚、記録紙9として前記熱転写用紙を使用した場合
は、いずれの剥離角度αでも画像エッジのシャープネス
に差は生じなかったが、剥離角度αが50゜を超えると僅
かにシャープネスが劣る傾向にあった。
(3)最大フォワードテンションについて 第6図は前記記録に際し、剥離角度αを30゜一定に
し、フォワードテンショT を変えて前記ボンド紙及び熱転写用紙に記録したとき
の画像について主観評価したグラフである。
尚、バックテンションTbはフォワードテンションを変
化させたときに、夫々最も画質が良くなる値に設定し
た。
先ずインクリボン2の幅が8mmのものを使用したとき
は、フォワードテンションTfが300gfを超えると画像の
細部が滲んだようになって、画質が劣化し、且つ画質の
バラツキも大きくなった。また前記300gfを超えるとイ
ンクリボン2がしばしば破断するようになった。
次にインクリボン2の幅が6.35mmのものを用いて同様
に記録した処、フォワードテンションTfが250gfを超え
ると画像が劣化し、インクリボン2がしばしば破断する
ようになった。
以上の結果からしてフォワードテンションTfはインク
リボン幅W(cm)に対し、350Wよりも小さくすることが
好ましいものであった。
(4)総合評価 前述した実験(1)〜(3)の結果をまとめると、第
7図に示すようになる。
第7図に於いてハッチングした領域が良好な画像が得
られる領域であり、剥離角度α及びフォワードテンショ
ンTfを前述したような範囲に設定して記録すると良好な
画像が得らることが分かる。
尚、前記フォワードテンションTfを前述の範囲より狭
く、(30Y)/(1−Cosα)<Tf<300Wの範囲で設定す
ると、装置の駆動振動等に対してもゆとり有り、安定し
て高品位の画像を得られる。
本実施例では前述した如く、剥離角度及びフォワード
テンションを一定の範囲に設定して記録することによっ
て、低平滑度の記録紙に対しても良好な転写画像を得る
ことができるものである。
尚、前述した例ではヘッド圧を1167gf/cm(700gf)に
して記録した例を示したが、ヘッド圧を更に高く、例え
ば1600gf/cmにしても同様な結果が得られた。
また逆に前記ヘッド圧を低く、例えば583gf/cm(350g
f)程度にしても全体として画質が劣るものの、相対的
には第7図に示すハッチングの領域がその他の領域より
も良好な画像となって得られた。
また前記ヘッド圧を800gf以上とすれば第7図のハッ
チングの領域において好ましい画像が得られた。
更に、使用する熱転写性インクは樹脂を主成分とした
インクを使用することが好ましいが、このインクの樹脂
成分としては、前述したものに限られず、他にも例えば
アクリル樹脂、低分子量ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、スチレンアクリル樹脂、ポリアミド樹脂等も好適に
使用し得る。
<発明の効果> 本発明は前述した如く、被記録媒体に対する熱転写媒
体の剥離角度及びフォワードテンション一定の範囲に設
定して記録することによって、記録像の高平滑度の被記
録媒体のみならず、低平滑度の被記録媒体に対しても画
像エッジが説明な画像を転写記録することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る熱転写記録装置の斜視
説明図、第2図はインクリボンの構成説明図、第3図
(A),(B)は記録部の要部断面説明図、第4図は剥
離角度に対する最低のフォワードテンションの関係を示
すグラフ、第5図剥離角度に対する画像エッジのシャー
プネスの関係を示すグラフ、第6図は良好な画像を得る
ためのフォワードテンションを示すグラフ、第7図は転
写画像の総合評価を示すグラフである。 1はカセット、1aは下ケース、1bは上カバー、1cは供給
リール、1dは巻取リール、2はインクリボン、3はキャ
リッジ、3aは巻取モーター、3bはフリクションクラッ
チ、3cは巻取軸、4は駆動機構、4a,4bはプーリ、4cは
ベルト、4dはキャリッジモーター、5はキャリッジ軸、
6は搬送ローラ対、7は記録ヘッド、7aは基板、7bは発
熱素子、8はプラテン、8aはプラテンホルダー、9は記
録シート、10は押圧手段、10aはヘッドアーム、10bは
軸、10cは押圧アーム、10dは引っ張りスプリング、10e
はカム、10fは引っ張りスプリング、11はテンション手
段、11aはテンションアーム、11bは軸、11cは移動コ
ロ、11dは引っ張りスプリング、11eはマグネット、11f
はホール素子、12a〜12dはガイドコロである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 恒介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高橋 美彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 忠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 岸野 斉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−117765(JP,A) 特開 昭59−93378(JP,A) 実開 昭62−154842(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録ヘッドにより熱転写媒体を選択的に加
    熱して被記録媒体に転写記録を行う熱転写記録方法であ
    って、 画信号に応じて発熱する発熱素子を基板のエッジ付近に
    配列してなる記録ヘッドを使用し、 被記録媒体に対する熱転写媒体の剥離角度をα(゜)、
    熱転写媒体の幅をW(cm)、最大記録幅をY(cm)とし
    たときに、 前記剥離角度αをα<40゜にすると共に、 前記熱転写媒体のフォワードテンションTfを(20Y)/
    (1−Cosα)<Tf<350Wにして記録を行うことを特徴
    とした熱転写記録方法。
  2. 【請求項2】前記熱転写媒体として樹脂を含有した熱転
    写性インクを用いることを特徴とした請求項(1)記載
    の熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】前記記録ヘッドとして発熱素子の端部から
    基板端部までの長さが250μm以下のものを使用し、前
    記基板端部で熱転写媒体を被記録媒体から剥離すること
    を特徴とした請求項(1)又は請求項(2)記載の熱転
    写記録方法。
JP10432088A 1988-03-30 1988-04-28 熱転写記録方法 Expired - Fee Related JP2660543B2 (ja)

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