JP2659499B2 - 加圧流動床ボイラ発電プラント - Google Patents

加圧流動床ボイラ発電プラント

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JP2659499B2
JP2659499B2 JP14594292A JP14594292A JP2659499B2 JP 2659499 B2 JP2659499 B2 JP 2659499B2 JP 14594292 A JP14594292 A JP 14594292A JP 14594292 A JP14594292 A JP 14594292A JP 2659499 B2 JP2659499 B2 JP 2659499B2
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俊彦 佐々木
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]
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  • Control Of Turbines (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加圧流動床ボイラ、空
気圧縮機、ガスタービン等で構成される加圧流動床ボイ
ラ発電プラントに関し、特に、プラント内に障害が発生
した場合にプラントを安全に停止させることを可能とし
た改良された加圧流動床ボイラ発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】加圧流動床ボイラ発電プラントは、従来
の微粉炭焚き蒸気プラントに替わるべき石炭利用プラン
トとして開発が進められている。加圧流動床ボイラ発電
プラントでは、加圧されたボイラ内に燃料である直径数
ミリの粒状の石炭と共に必要に応じて石灰や砂等の流動
媒体を供給し、そこへ高圧空気を供給して流動を行わせ
ると同時に燃焼および石炭の脱硫が行われる。加圧され
たボイラ内でのこれらの反応を安定的に行うにはボイラ
内の流動状態を一定に保つことが要求され、そのため
に、発電プラントは、ボイラ内の流速を変化させないよ
うにボイラに供給する空気の流量(質量流量)とボイラ
内の圧力の比をほぼ一定に保つように制御されて運転さ
れている。
【0003】加圧流動床ボイラ発電プラントにおいて何
らかの障害等が発生しプラントを停止しようとする場
合、ボイラを停止させることが必要となるが、加圧流動
床ボイラにおいては大きな圧力容器内に流動床ボイラが
配置されている構成であることから、安全にその作動を
停止させることは必ずしも容易でなく、これまでそのた
めの幾つかの提案がなされている。例えば特開平1−1
95928号公報は、ボイラに送る空気を完全に遮断し
燃焼を停止させる方法の一例を開示しており、弁のリー
クや容器間の圧力差等によって遮断弁のみではボイラ内
の流動を完全に停止できないため、2個の遮断弁と1個
のバイパス弁によってガスタービンとボイラを絶縁した
後に、放出弁によって高温の燃焼ガスを大気に放出する
方法を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】空気供給管及び燃焼ガ
ス供給管に緊急用の遮断弁を設置し、該遮断弁によりガ
スタービンとボイラを遮断した後、放出弁によって高温
の燃焼ガスを大気に放出する方法は、構成が複雑である
と共に、ボイラ内に残っている石炭が不完全燃焼し、有
害ガスである一酸化炭素を放出する恐れがある。
【0005】それを回避する方法として、燃焼用空気を
徐々に減少させてボイラ内に残っている石炭を完全燃焼
させる方法が提案されているが、ボイラに空気を通過さ
せて外部に放出させる場合、ボイラ内に残っている石炭
を安定的に燃焼させるためには定常運転と同様に流速を
変化させないようにすることが必要であり、空気流量が
不足すると、不完全燃焼を生じ可燃性の一酸化炭素が発
生する。また、流速が低下するとボイラ内に空気の偏流
が生じ、局所的な燃焼が進行しその部分の燃焼温度が高
くなり石炭や流動媒体が溶けて固まり、運転を再開する
ためには溶融して固まった石炭や流動媒体を取り除かな
ければならなくなる。逆に空気流量が過剰になり流速が
増加するとボイラ内の石炭や流動媒体がボイラ外に飛散
し後流の機器を損傷することとなる。従って、燃焼用空
気を徐々に減少させる方法はその制御がきわめて困難で
あった。
【0006】また、ガスタービンが何らかの障害で無負
荷となった場合に、ガスタービンへ供給される燃焼ガス
の流量を適切に制御しないと、タービンの回転数が定格
回転を大きく上回り破損する危険が存在すると共に、空
気圧縮機の出口圧力が高くなり空気圧縮機がサージング
領域に入ってしまう恐れがあることから、タービン無負
荷時にボイラの運転とは独立してあるいは連動してガス
流量を制御することのできる手段が望まれていた。
【0007】本発明の目的は、加圧流動床ボイラ発電プ
ラントの障害時においてプラントを安全に停止させるこ
とのできる加圧流動床ボイラ発電プラントを得ることを
目的としている。また、本発明の他の目的は、何等かの
障害によりガスタービンが無負荷になった場合であって
もタービンに破損を生じさせない加圧流動床ボイラ発電
プラントを得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基本的に、
加圧流動床ボイラ、該加圧流動床ボイラへ空気を供給す
る圧縮機、該加圧流動床ボイラからの燃焼ガスの供給を
受けて該圧縮機を駆動するガスタービン、及び該加圧流
動床ボイラの発生熱源により駆動される発電機を備えた
加圧流動床ボイラ発電プラントにおいて、圧縮機から加
圧流動床ボイラへ圧縮空気を供給する空気供給管と加圧
流動床ボイラからガスタービンへ燃焼ガスを供給する燃
焼ガス供給管とを接続する制御弁を設置したボイラバイ
パス管路を設け、さらに該ボイラバイパス管路と該燃焼
ガス供給管との接合部と該ガスタービン入口間に制御弁
を備えたガスタービンバイパス管路を設けることにより
達成される。
【0009】空気供給管のボイラバイパス管路との接合
部より下流位置に、逆止弁を設置すること、燃焼ガス供
給管とガスタービンバイパス管路との間で熱交換を行う
ための手段をさらに設けること、さらにはボイラバイパ
ス管路とガスタービンバイパス管路間で熱交換を行うた
めの手段をさらに設けることは目的を達成する上で特に
好ましい態様である。
【0010】
【作用】本発明の加圧流動床ボイラ発電プラントにおい
て、通常運転状態には、圧縮機より高圧の空気を空気供
給配管を通してボイラに供給する。ボイラでは石炭を燃
焼し、燃焼後の燃焼ガスは燃焼ガス配管を通してガスタ
ービンに供給され、ガスタービンは動力を発生して圧縮
機及び発電機を駆動する。
【0011】プラント内に障害が発生した場合において
は、ボイラバイパス管路に設置したボイラバイパス管路
制御弁を開き、ボイラバイパス管路に圧縮機出口の空気
の一部を分流し燃焼ガス配管に供給すると共に、ガスタ
ービンバイパス管路に設置したガスタービンバイパス管
路制御弁を開き燃焼ガス配管からの燃焼ガスをガスター
ビンバイパス管路を通して外部に排出する。
【0012】従来技術では空気供給管及び燃焼ガス供給
管に緊急用の遮断弁を設置し、これを動作させていた
が、本発明では、両遮断弁を設置しないことにより、緊
急時であっても圧縮機からの空気をボイラに供給するこ
とを可能とし、それによりボイラより燃焼ガスを排出す
ることによって、ボイラ内の流速を定常状態から大きく
変化させることなしにボイラの燃焼を継続させボイラ内
に残っている石炭を安定に燃焼させ消費することが可能
となる。
【0013】すなわち、緊急時であっても空気供給管及
び燃焼ガス供給管に空気及び燃焼ガスを流すことによっ
てボイラ内には圧縮機からの空気及び圧力容器内の残留
空気が供給されボイラ内流速を確保することができる。
また、本発明の加圧流動床ボイラ発電プラントにおいて
は、ボイラバイパス管路より比較的低温の空気が燃焼ガ
ス配管に供給され、該空気と燃焼ガスとの混合によって
燃焼ガスの温度が低下する。
【0014】一般のガスタービン特性では、入口の修正
流量(重量流量×√温度/圧力)が一定である。従っ
て、燃焼ガスの温度が低下するとその分だけタービンを
流れる重量流量は増加する。このことは、ガスタービン
の出力は温度が低下した分低下するが、重量流量が増加
した分増加することを意味し、ボイラバイパス管路から
タービン入口へ空気を流し燃焼ガスの温度を低下させて
もそれに伴うタービンの出力は低下するがその低下率は
減少する。このために、ガスタービン発電機が系統から
切り離され負荷が消失する障害時にはボイラバイパス管
路のみの使用ではガスタービン系の回転数を定格の11
0%以内に収めて低下させることができない場合が生じ
ることが分かった。
【0015】従って、本発明においては、制御弁を有す
る上記ガスタービンバイパス管路をさらに設置し、ボイ
ラバイパス管路からの空気と混合後の燃焼ガスの一部を
必要に応じてガスタービンを通さず系外に排出させるこ
とによって、ガスタービンを通過するガス流量を減少さ
せ、ガスタービンの出力を低下させ、ガスタービン系の
回転数を定格の110%以内に抑制できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を一実施例に基づきより詳細に
説明する。図1は本発明による加圧流動床ボイラ発電プ
ラントの第1の実施例を示している。空気圧縮機1はガ
スタービン2及びガスタービン発電機15に接続され、
空気圧縮機1出口より空気供給配管7が圧力容器3に接
続される。圧力容器3内部には流動床ボイラ4が設置さ
れ、圧力容器3出口から前記ガスタービン2入口まで燃
焼ガス供給管8が接続される。燃焼ガス供給管8には、
サイクロン9、精密脱じん装置10及びガス混合装置1
1が設置される。
【0017】ガスタービン2出口には排気ガス供給管1
2が接続し、該排気ガス供給管12は排熱回収給水加熱
器13に接続し、その先端には煙突14が設置される。
蒸気系は、蒸気タービン16及びこれと連結される蒸気
タービン発電機17から構成される。また、蒸気タービ
ン16出口から復水器18へ蒸気配管が接続され、該蒸
気配管はさらに、復水器18から、脱気器19、給水ポ
ンプ20及び排熱回収給水加熱器13を通って、流動床
ボイラ4内に位置する蒸気伝熱管6に接続している。蒸
気伝熱管6の他方端は蒸気配管を介して蒸気タービン1
6へ接続される。
【0018】空気圧縮機1と圧力容器3とを接続する空
気供給配管7からボイラバイパス管路21が分岐してお
り、該ボイラバイパス管路21には制御弁22が設置さ
れると共に他端は前記ガス混合装置11に接続してい
る。ガス混合装置11からはさらに制御弁24を設置し
たガスタービンバイパス管路23が接続しており、該ガ
スタービンバイパス管路23の他端は前記排熱回収給水
加熱器13より下流の排気ガス供給管12に接続してい
る。
【0019】また、ボイラバイパス管路に設けた制御弁
22及びタービンバイパス管路に設けた制御弁24へは
緊急制御装置25からの信号が入力される。この加圧流
動床ボイラ発電プラントの作動は次のようである。空気
圧縮機1は大気を圧縮し空気供給配管7を通して圧縮空
気を圧力容器3内に供給する。圧力容器3に入った空気
は、流動床ボイラ4下部から流動床ボイラ4内に供給さ
れ流動床ボイラ4内の流動媒体5を流動させると同時に
流動媒体5内の燃料である石炭を燃焼させる。図示しな
いが、公知の加圧流動床ボイラと同様にさらに石炭、流
動媒体等の供給、排出装置が設けられている。流動床ボ
イラ4内では蒸気伝熱管6に燃焼熱が与えられ、また燃
焼ガスは燃焼ガス供給管8を通して流動床ボイラ4より
排出されサイクロン9に供給される。
【0020】サイクロン9内では燃焼ガスと同時に流動
床ボイラ4から飛散した固形粒子を分離する。精密脱じ
ん装置10はフィルター等によりさらに精密な脱じんを
行う目的で必要に応じて設けられるものであり、サイク
ロン9からでた燃焼ガスは精密脱じん装置10を通過す
ることによってさらに不純物を除去される。このような
集塵装置を通ることにより、燃焼ガスはガスタービン2
へ供給可能な性状となる。
【0021】この燃焼ガスはガス混合装置11を通過し
てガスタービン2に供給され動力を発生し、ガスタービ
ン2は空気圧縮機1及びガスタービン発電機15を駆動
し、ガスタービン発電機15で電力を発生する。ガスタ
ービン2から排出された燃焼排ガスは排気ガス供給管1
2を通り排熱回収給水加熱器13に供給され、蒸気ター
ビン系の給水を加熱した後、煙突14から外部に排出さ
れる。
【0022】排熱回収給水加熱器13で加熱された給水
は流動床ボイラ4に供給され、流動床ボイラ4内の流動
媒体5によって加熱され蒸気となって蒸気タービン16
に供給され動力を発生し蒸気タービン発電機17を駆動
し電力を発生させる。蒸気タービン16を出た蒸気は復
水器18で復水され脱気器19で抽気蒸気によって脱気
されさらに給水ポンプ20にて昇圧された後、排熱回収
給水加熱器13に供給される。
【0023】発電プラントもしくは送電系統等において
何らかの障害が発生した場合、プラントとしてはボイラ
に供給される燃料(石炭)の供給を速やかに停止し、次
の運転開始に障害を残さないように停止させる必要があ
る。この際、最も懸念されるのが、前述のようにボイラ
内の流速が大きく変動してそれによりボイラ内の流動媒
体が飛散したり、ボイラ内の燃焼が不均一となり局所的
な燃焼が進み温度が上昇したりすることである。
【0024】また、ガスタービン発電機15の負荷が消
失しガスタービン系の回転数が110%(一般的上限
値)を超えてしまったり、空気圧縮機1の出口圧力が高
くなり空気圧縮機1がサージング領域に入ってしまうこ
とである。本発明では、プラントに障害が発生した場
合、緊急制御装置25に必要な信号を入力し緊急制御装
置25からボイラバイパス管路21に設置したボイラバ
イパス管路制御弁22及びガスタービンバイパス管路2
3に設置したガスタービンバイパス管路制御弁24を開
放する信号を発生し各弁に入力する。ボイラバイパス管
路21上のボイラバイパス管路制御弁22が開放される
ことによって空気供給配管7から圧力容器3に供給され
ていた空気の一部がボイラバイパス管路21を通ってガ
ス混合装置11に導入され、ガス混合装置11では精密
脱じん装置10から燃焼ガス供給管8を通って供給され
た高温の燃焼ガスと混合し、低温の燃焼ガスとなる。こ
の低温の燃焼ガスは、ガスタービン2へ供給されると同
時にタービンバイパス管路制御弁24の開放によってガ
スタービンバイパス管路23を流れガスタービン2をバ
イパス管路して外部に放出される。
【0025】これによって、ガスタービン2入口燃焼ガ
スの温度は低下し、かつ流量も低下するためガスタービ
ン2の発生動力は低下しガスタ−ビン回転数の上昇を抑
えることができる。また、空気供給配管7及び燃焼ガス
供給管8を遮断しないため流動媒体5内に流量を確保
し、しかも定常状態の流速から大きな変化なしに運転で
きるためボイラの残炭燃焼を安定的に継続しながら運転
を停止できる。
【0026】図1の構成による加圧流動床ボイラ発電プ
ラントの1つのモデルについて、その障害時の運転特性
をコンピュータを用いてシミュレーション分析を行っ
た。その結果を以下に示す。図2は、空気圧縮機1の運
転状態の時間的変化を空気圧縮機1特性線図上にプロッ
トしたもので、100%負荷のA点から運転し、シミュ
レーション開始5秒後に障害に信号を発生させ、ガスタ
ービン発電機15を無負荷、ボイラバイパス管路制御弁
22及びガスタービンバイパス管路制御弁24に開放の
信号を与えた結果であり、B点は120秒経過した点を
表す。圧力は徐々に減少しサージング線と離れて、修正
回転数も一時上昇するが時間と共に減少することがわか
る。
【0027】図3は、流動床ボイラ4内温度T4と空気
圧縮機1出口温度T7、及びガス混合装置11内温度T
11の時間変化を示している。低温の空気圧縮機1出口
空気の導入によって、ガス混合装置11の温度は急激に
低下することがわかる。図4は、流動床ボイラ4内圧力
P4、空気圧縮機1出口圧力P7、及びガス混合装置1
1内圧力P11の時間的変化を示している。ガスタービ
ンバイパス管路制御弁24の開放によってP11は急激
に減少するが、ボイラバイパス管路制御弁22の開放に
よってボイラバイパス管路21から空気が供給されるた
め、その減少は抑えられる。ボイラバイパス管路21へ
空気が流れるため空気圧縮機1出口圧力P7は減少する
が、流動床ボイラ4内圧力は、圧力容器3の容積が大き
いため変化量は少ない。
【0028】図5は、各部の重量流量の時間的変化を示
したもので、G7は空気供給配管7から圧力容器3へ供
給される空気流量を、G2はガスタービン2通過流量
を、G36は圧力容器3から流動床ボイラ4へ流入する
空気流量を、G21はボイラバイパス管路21を流れる
空気流量を、G23はガスタービンバイパス管路23を
流れる燃焼ガス流量を示す。ガスタービン2を流れる流
量はガスタービンバイパス管路制御弁24の開放によっ
て一端減少するが、ボイラバイパス管路21空気の流入
によって、減少が抑えられ定常時よりやや流量の多い状
態に抑えられる。なお、このシミュレーションではガス
タービンバイパス管路制御弁24の最大流量特性をガス
タービン2のものと同一に設定したためG2とG23は
同じ流量になっている。
【0029】ガスタービン系の回転数(実回転数/設計
点実回転数)の変化は図6のようになり、回転数の上昇
を抑えることが可能であることを示している。また、流
動床ボイラ4内の流速の変化を示す修正流速((重量流
量/圧力)/(重量流量/圧力)design)は、図7のよ
うになり約20%の上昇内に抑えることができことを示
している。
【0030】ここで示したシミュレーション結果は、あ
る条件下における結果であり、他の条件下では異なった
結果を示すことは明らかであるが、ここに示したように
本発明による加圧流動床ボイラ発電プラントにおいて
は、障害発生時においてプラントを安定的に停止できる
ことは明らかであろう。また、実機の運転条件に応じて
設定条件を最適化することによりさらに安定化してプラ
ントを停止できることは容易に推察できる。
【0031】本発明の実施例によれば、従来緊急時に必
要と思われていた空気供給配管7及び燃焼ガス供給管8
上の高価な遮断弁を設置することなしにプラントを停止
できる効果がある。なお、上記の説明においては、緊急
制御装置25からボイラバイパス管路21に設置したボ
イラバイパス管路制御弁22及びガスタービンバイパス
管路23に設置したガスタービンバイパス管路制御弁2
4を同時に開放する信号を発生し各弁に入力する例につ
いて説明したが、プラント全体あるいは各構成要素の規
模あるいはその運転環境に応じて、ボイラバイパス管路
制御弁22又はガスタービンバイパス管路制御弁24の
いずれかのみを開放する信号を送ることが適切であるこ
ともあろうし、さらに、各制御弁の開度を部分開放にす
ることが適切であることも生じうるであろうことは容易
に理解されよう。
【0032】本発明の他の実施例を図8に示す。図8の
実施例は、図1の実施例に加え、空気供給配管7上に空
気逆止弁30を設置している。定常状態では空気圧縮機
1からの空気は空気供給配管7を空気圧縮機1から圧力
容器3へと流れるが、緊急時は図4のシミュレーション
結果に見られるように空気圧縮機1出口の圧力P7と流
動床ボイラ4の圧力P4との差は少なくなり条件によっ
ては、圧力が逆転し圧力容器3から空気圧縮機1へ空気
が流れることが予想される。この流れが生じると空気供
給配管7内に圧力の変動が生じ空気圧縮機1の出口圧力
も変動するため空気圧縮機1の運転が不安定になる。
【0033】本実施例では、空気逆止弁30を設置する
ことによって、圧力容器3から空気圧縮機1への流れを
抑止でき空気圧縮機1を安定的に運転できる効果があ
る。本発明の他の実施例を図9に示す。図9の実施例で
は、図1の実施例に加え、燃焼ガス供給管8の精密脱じ
ん装置10とガス混合装置11間に燃焼ガス冷却装置3
1を設置し、ガスタービンバイパス管路制御弁24後流
のガスタービンバイパス管路23を燃焼ガス冷却装置3
1に接続している。
【0034】ガス混合装置11からガスタービンバイパ
ス管路23を通ってガスタービンバイパス管路制御弁2
4に供給される燃焼ガスは高圧であり、このガスはガス
タービンバイパス管路制御弁24において断熱膨張を行
い、圧力の低下と共に温度も減少する。この温度が減少
した燃焼ガスを燃焼ガス冷却装置31に導き燃焼ガス供
給管8の高温ガスを冷却することができ、ガスタービン
2入口の燃焼ガス温度はさらに減少し、ガスタービン系
の回転数の上昇をさらに抑える効果がある。
【0035】本発明の他の実施例を図10に示す。図1
0の実施例では、図1の実施例のガスタービンバイパス
管路制御弁24に代えてガスタービンバイパス管路23
上に熱交換手段を持つガスタービンバイパス管路制御弁
32を設置し、ボイラバイパス管路21を通る空気の一
部または全部が該熱交換手段を通過するようにしたもの
である。特に図示しないが、熱交換器を通過しガスター
ビンバイパス管路制御弁32を冷却した空気の一部をそ
のままガスタービンバイパス管路23に混合させるよう
にしてもよい。本実施例によれば、ガスタービンバイパ
ス管路制御弁32を冷却することができるので、ガスタ
ービンバイパス管路23に使う高価な耐熱材料を減少で
きることに加え、安価な材料の弁を使用できる効果があ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、加圧流動床ボイラ発電
プラントの障害時にプラントを安定に停止させることが
できることに加え、ガスタービン無負荷障害時のタービ
ン破壊及びサージングの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による加圧流動床ボイラ発電プラント
の一実施例を示す概略的説明図。
【図2】 本発明の一実施例における特性値を示すグラ
フ。
【図3】 本発明の一実施例における他の特性値を示す
グラフ。
【図4】 本発明の一実施例における他の特性値を示す
グラフ。
【図5】 本発明の一実施例における他の特性値を示す
グラフ。
【図6】 本発明の一実施例における他の特性値を示す
グラフ。
【図7】 本発明の一実施例における他の特性値を示す
グラフ。
【図8】 本発明による加圧流動床ボイラ発電プラント
の他の実施例を示す概略的説明図。
【図9】 本発明による加圧流動床ボイラ発電プラント
のさらに他の実施例を示す概略的説明図。
【図10】 本発明による加圧流動床ボイラ発電プラント
のさらに他の実施例を示す概略的説明図。
【符号の説明】
1 ・・・空気圧縮機 2 ・・・ガスタービン 3 ・・・圧力容器 4 ・・・流動床ボイラ 5 ・・・流動媒体 7 ・・・空気供給配管 8 ・・・燃焼ガス供給管 11・・・ガス混合装置 21・・・ボイラバイパス管路 22・・・ボイラバイパス管路制御弁 23・・・タービンバイパス管路 24・・・タービンバイパス管路制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴村 武 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 佐藤 鑑三 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 麻尾 孝志 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−178731(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧流動床ボイラ、該加圧流動床ボイラ
    へ空気を供給する圧縮機、該加圧流動床ボイラからの燃
    焼ガスの供給を受けて該圧縮機を駆動するガスタービ
    ン、及び該加圧流動床ボイラの発生熱源により駆動され
    る発電機等を備えた加圧流動床ボイラ発電プラントにお
    いて、該圧縮機から該加圧流動床ボイラへ圧縮空気を供
    給する空気供給管と該加圧流動床ボイラからガスタービ
    ンへ燃焼ガスを供給する燃焼ガス供給管とを接続する制
    御弁を設置したボイラバイパス管路を設け、さらに該ボ
    イラバイパス管路と該燃焼ガス供給管との接合部と該ガ
    スタービン入口間に、制御弁を備えたガスタービンバイ
    パス管路を設けたことを特徴とする加圧流動床ボイラ発
    電プラント。
  2. 【請求項2】 該空気供給管の該ボイラバイパス管路と
    の接合部より下流位置に、逆止弁を設置したことを特徴
    とする、請求項1記載の加圧流動床ボイラ発電プラン
    ト。
  3. 【請求項3】 該燃焼ガス供給管と該ガスタービンバイ
    パス管路との間で熱交換を行うための手段をさらに有す
    ることを特徴とする、請求項1又は2記載の加圧流動床
    ボイラ発電プラント。
  4. 【請求項4】 該ボイラバイパス管路と該ガスタービン
    バイパス管路間で熱交換を行うための手段をさらに有す
    ることを特徴とする、請求項1又は2記載の加圧流動床
    ボイラ発電プラント。
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