JP2656848B2 - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置

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JP2656848B2
JP2656848B2 JP2192872A JP19287290A JP2656848B2 JP 2656848 B2 JP2656848 B2 JP 2656848B2 JP 2192872 A JP2192872 A JP 2192872A JP 19287290 A JP19287290 A JP 19287290A JP 2656848 B2 JP2656848 B2 JP 2656848B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学的情報記録媒体に多重干渉効果を利用し
て記録された情報を再生する情報再生装置に関する。
[従来の技術] 近年、光ディスク、光カード、光テープなどの光メモ
リと呼ばれる光学的情報記録媒体や、それを使用した記
録再生装置の発展には目覚しいものがある。このような
記録再生装置は、光メモリが高密度記録という特長を有
するため、ビット当りのコストが磁気ディスクなどに比
較して安く、また高い転送レートが得られるなどの利点
がある。そのため、更に光メモリの高密度化を行うべ
く、研究開発が盛んである。
光メモリの高密度化を目指すには、例えば最小ビット
サイズの微小化、情報記録の多値化、情報の多重記録な
どがあり、それぞれ種々の方式が提案されている。その
うち、従来公知の多値化技術に関しては、染料系媒体や
相変化型媒体の連続的な反射率変化を利用した技術の提
案がほとんどである。これらの提案は、基本的には、今
までの2値情報に対応していた、コントラストの良い2
つの異なる反射率のレベルの中間値をさらに細分化する
ものである。そのため、原理的にSNRを犠牲にした多値
化であり、エラーレートの劣化を招くものであった。
この反射率変化を利用した方式では、最も単純には、
基板の複素屈折率N1、媒体の複素屈折率N2とすると、反
射率Rは次式で表わされる。
但しnm(m=1,2)は屈折率、Km(m=1,2)は減衰係
数でNm=nm−iKmである。例えば、TeOx系の相変化媒体
の場合、アモルファス状態のとき、N2=3.5−0.8i、結
晶状態ではN2=3.9−1.3iであるから、N1=1.6とすると
反射率の変化ΔRは6%と小さい。さらに、このΔRを
細分化するのであるが、記録に要する光エネルギに対す
るΔRの変化は、非線形であるので等分化が難しい上、
記録に必要な光エネルギの制御も容易ではない。
これに対して、多値化を目的としたわけではないが、
SNRを上げる手法として、特公昭63−26463号に示される
が如く、高反射率の金属ミラーを媒体裏面に設け、薄膜
の多重干渉効果により、2つの状態間での反射率の差を
広げ、コントラストを向上させる方法が提案されてい
る。この特公昭63−26463号には、特に吸収係数の変化
による反射率変化の増大について提案されているが、こ
の方法により前記の多値化の問題点、非線形性と光エネ
ルギ制御の難しさが解決できるわけではない。むしろ多
値化に適用しようとすると、吸収スペクトルの変化と多
重干渉効果を組み合わせることにより、反射率の変化の
非線形性が増大する可能性が大きい。つまり、このよう
な2値に対応した2つの反射率の差を増大し、コントラ
ストを改善し、2値データとしてのSNRを向上できるか
らといって、必ずしも多値化に適した特性が得られるわ
けではない。
デジタルメモリにおいては、媒体レベルでの多値化レ
ベル数をLとすると、2進数のデータを記録する際の情
報の記録bit数Mは、次式で表わされる。
M=log2L 例えば、前記反射率変化による多値化において、媒体
で8レベルの多値(L=8)を実現しても、記録できる
情報量は3bit(M=3)なので、記録密度は3倍にしか
上がらない。デジタルメモリからのデータを受けとるコ
ンピュータ等の機器の信号処理、またメモリ内の変復調
等の処理系を考えると、多値化の効果が顕著となるの
は、8bitの多値化からであろうから、媒体としては256
レベルの多値化を確保する必要がある。
このような光強度に対する反射率を用いて多値化を行
う場合、全く理想的に、0から100%の反射率がリニア
に変化するものとして等分化したとしても、256レベル
の多値を行なうと、1レベルあたり0.391%の変化とな
り、媒体の製造技術、光源強度の安定化技術、検出技術
等を考えると、実用化は非常に難しいものであることが
わかる。
また、特公昭63−26463号と同じ、光吸収スペクトル
を用いた、フォトケミカルホールバーニング(以下PH
B)効果を利用した多重記録方式も提案されている。こ
の多重記録方式は、原理的には多重記録により、多値記
録が可能となるはずである。しかしながら、PHB方式は
現状では、極低温における原理確認実験が終了した段階
であり、技術的に狭帯域の吸収スペクトルを多数有する
媒体を室温で安定に実現することは難しい。さらに、情
報の記録、再生、消去といったメモリとしての一連の基
本動作を行なう場合、光源は狭い各吸収スペクトル巾よ
り十分狭いスペクトル巾を有する必要がある。また、波
長の掃引を同時に行う必要があること、しかも波長の絶
対値制御が必要であること等、媒体そのものの不安定性
以外にも解決すべき点が多いのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 前述したように、従来の多値化技術としては、多くの
問題点が残されており、特にSNRが低いことや、多値化
度が低いことなどの問題があった。また、多値化度を高
めるための提案もなされているが、数多くの課題が残さ
れているというのが実情であった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、そ
の目的は高いSNRと高い多値度を実現でき、また高い信
頼性で情報の再生を行えるようにした情報再生装置を提
供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、各々で反射された光が多重
干渉を起すように、所定間隔で互いに平行に配置された
第1及び第2の反射層と、これらの反射層の間に設けら
れ、その屈折率の変化として情報が記録された媒体層か
ら成る光学的情報記録媒体に、波長を掃引して、再生用
光束を照射し、その反射光または透過光から多重干渉を
起す波長を検知することで、記録情報を判別する装置に
おいて、前記記録媒体の所定領域に、屈折率変化の基準
値を記録するためのレファレンス領域を設けこのレファ
レンス領域では前記基準値に対応するレファレンス波長
がその波長掃引範囲内に位置するよう再生用光束の波長
を掃引することを特徴とする情報再生装置が提供され
る。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら
詳細に説明する。第1図は本発明の情報再生装置の一実
施例を示す構成図である。
第1図において、1は光学的多量干渉効果を利用して
多値情報を記録する記録媒体である。この記録媒体1の
具体的構成については、詳しく後述する。2は情報記録
用の第1の光源である半導体レーザ、3はその半導体レ
ーザ2のレーザ光を平行光とするコリメータレンズであ
る。4は情報再生用の第2の光源である半導体レーザ、
5はその半導体レーザ4のレーザ光を平行光とするコリ
メータレンズである。また、6,7はビームスプリッタ、
8はピックアップレンズ、9はセンサレンズ、10は光デ
ィテクタである。
各コリメータレンズ3,5で平行光に変換された光は、
ビームスプリッタ6で合成される。また媒体1は、不図
示のモータによって駆動され、上記光源から発した光束
でこの媒体が走査されるように構成されている。
記録用の半導体レーザ2は、比較的高出力のレーザで
あり、記録レーザ駆動回路31によって駆動される。端子
30からは、多数のビット(例えば8ビット)の2値信号
で表されるワードが次々に入力される。入力されたワー
ドは変調回路32において、予め定められたテーブルに従
って、対応した信号レベルに変換される。例えば、1ワ
ードが8ビットから成る場合には、256通りのワードが
存在することになり、各々のワードに対応して256通り
のレベルに変調された記録信号が変調回路から出力され
る。この記録信号は、記録レーザ駆動回路31に入力さ
れ、半導体レーザ2からは、その信号レベルに応じた強
度の記録用光束が出射される。
前記記録用光束は、コリメータレンズ3で平行化さ
れ、ビームスプリッタ6および7を透過してピックアッ
プレンズ8で媒体1の媒体層上に微小スポットとして結
像される。媒体層は、この記録光束の照射によって加熱
され、屈折率の変化した微小記録領域の連続として信号
が記録される。ここで、各微小記録領域は、照射された
光束の強度に対応した屈折率を示す。即ち、1つの記録
領域に1つのワードが記録されたことになる。前記変調
回路32からの信号の出力は、クロック信号発生回路33か
ら出力されるクロック信号に基づいて、一定周期で行な
われる。従って、記録媒体1上には、光束の走査方向
に、一定のピッチで微小記録領域が形成される。
一方、再生用の半導体レーザ4としては、比較的低出
力のレーザが用いられる。この半導体レーザ4は、再生
レーザ駆動回路34によって駆動される。再生レーザ駆動
回路34は、クロック信号発生回路33から入力されるクロ
ック信号に同期させて、半導体レーザ4から発する再生
用光束の波長を一定周期で掃引させる。このような波長
の掃引は、例えば、通常のDHレーザを用いて、このレー
ザに注入される電流量を変化させることによって行なう
ことが出来る。また、特開昭63−32985号等で提案され
ているタンデム電極型の波長可変半導体レーザを用いれ
ば、更に広範囲で高速な掃引が可能である。クロック信
号発生回路33は、例えば、媒体に予め記録された同期マ
ークの検出によって、媒体上の微小記録領域とクロック
信号との同期をとっている。そして、このクロック信号
に基づいて、半導体レーザ4は、微小記録領域内で少な
くとも一度の波長を掃引を行なうように制御される。
半導体レーザ4から発した再生用光束は、ビームスプ
リッタ6で反射され、ビームスプリッタ7を透過して、
ピックアップレンズ8で媒体1の媒体層上に微小スポッ
トとして結像される。媒体1で反射され、記録された情
報に応じて変調された光は、ビームスプリッタ7でレー
ザからの入射光と分離され、センサレンズ9で集光され
て、光ディテクタ10で受光される。
光ディテクタ10の出力はピーク検知回路35に入力さ
れ、ここで検出信号のピークが検知される。そして、時
計回路36は、クロック信号発生回路33から入力されるク
ロック信号に基づき、再生用光束の波長の掃引の開始時
点からピークの検知時点までの時間をカウントする。後
述するように、本発明は、媒体1の媒体層の屈折率変化
として記録された情報を、光学的多重干渉効果を用い
て、干渉が起る波長の変化に変換して検出するものであ
る。そして、第1図の装置では、波長を一定のレートで
掃引させている為、上記の変化は、掃引開始からの時間
として現われる。従って、情報再生回路37は、計時回路
36で計時された時間から、媒体1に記録された情報を再
生し端子38より出力する。
なお、上記記録用光束および再生用光束は、図示しな
いが、オートフォーカス、オートトラッキング制御によ
り、光スポットの焦点位置は3次元的に制御される。ま
た、前述の両方の半導体レーザとも、必要に応じて楕円
分布の光出力をビーム整形プリズムなどで真円分布に近
いものに変換することも可能である。
次に記録媒体1の具体的構成について説明する。第2
図に記録媒体1の断面構造を示す。
記録媒体1は、表、裏とも、記録、再生を行える両面
構造の媒体である。11a,11bは透明ポリカーボネートの
基板であり、各基板上に反射層と媒体層が交互が形成さ
れている。まず、基板11a,11b上に、それぞれ第1の反
射層12a,12bが形成されその表面に熱により屈折率が変
化する媒体層13a,13bが形成されている。また、各媒体
層13a,13b上に第2の反射層14a,14bが形成され、これら
が接着層15により貼着されている。各層は所定間隔で互
いに平行に形成され、後述するように多重干渉を起すよ
うになっている。
媒体層13a,13bとしては、TeOx,InSeTlCo,GeTeSbTl,Ge
TeSeなどの無機系媒体や、アントラキノン誘電体、ジオ
キサジン化合物、トリフェノジチアジン化合物などの有
機系媒体が好適である。また、多層膜反射層12a,12b及
び14a,14bとしては、屈折率が高い層と低い層を交互
に、波長の1/4に相当する光路長厚で積み重ねることに
より成膜されている。各反射層の材質としては、SiO2,S
i3N4,MgF4,Al2O3等の誘電体が用いられる。このような
記録媒体1を作成するには、まず両面の各基板11a,11b
上に、スパッタ法や塗布法によりそれぞれ第1の反射
層、媒体層、第2の反射層を順次成膜する。そして、各
基板11a,11bを第2の反射層同志を対向させて接着剤
(接着層15)で接着することにより、両面記録用の記録
媒体が完成する。
また、本実施例の記録媒体1では、第1の反射層と第
2の反射層に挟まれた媒体層という構成により、いわゆ
るファブリーペローエタロンを実現している。つまり後
述するように入射した光は、2つの反射層の間で繰返し
反射し、多重干渉効果が生じる。本発明は、この多重干
渉効果を有効に利用し、詳しく後述するように情報の多
値記録を行うものである。
そこで、記録媒体1への多値情報の記録再生動作につ
いて説明する。まず、本発明の記録再生の原理を第3図
を参照して説明する。
第3図中16は媒体層であり、第2図で示した媒体層13
a,13bに対応する。また、17は第1の反射面で、第2図
で示した第1の反射層12a,12bを等価的に反射面として
置換えたものである。第2の反射面18も同様に第2の反
射層14a,14bを等価的に反射面として置換えたものであ
る。19はレーザ光束を示し、第1図と同様に図面上方よ
り媒体層16に入射する。レーザのビームウェストは、前
述のオートフォーカス機構により、媒体層16の中心付近
に位置するように制御されている。従って、媒体層16内
では、レーザ光はほぼ平行光であると見なすことができ
る。
ここで、簡単のために、第3図の媒体層16の上下は両
側とも空気であり、2つの反斜面の反射率も等しいと仮
定すると、最も単純なファブリーペローエタロンに、平
行光束を入射させたものとして取り扱うことができる。
従って、第1、第2の反射面の強度反射率をRとし、媒
体層16の屈折率をnM、厚みdとすると、このエタロンの
反射率REは、くり返し反射による多重干渉効果の結果、
次の(1)式で表わすことができる。
ここで、Fは(2)式で表わされ、Ψは入射光の波長
をλとしたときに(3)式で表わされる位相差である。
なお、Fはフィネスに対応し、干渉縞の鮮鋭度を示す
パラメータであり、反射率Rが大きくなる程、後ほど第
4図に示すように反射光の多重干渉の結果、位相差変化
に対応する反射率変化が鋭くなり、かつ変化量も大きく
なる。つまり、記録できる多値度を向上させられる。反
射率が低くなるのは、(1)式よりmを整数として、
(4)式のときである。
Ψ=2πm …(4) 従って、反射率が低くなるのは、(5)式の条件を満
すときである。
第4図はこの様子を示した模式図であり、横軸が位相
差Ψ、縦軸が反射光強度である。図中点線21は反射率R
が小さい場合、実線20は大きい場合である。反射率を高
くした場合、位相差に対する反射強度変化の半値幅、つ
まり同図でWH1,WH2で示される幅が鋭くなる事がわか
る。
本発明による多値情報の記録は、本質的に上述の多重
干渉効果特性を利用したものである。即ち、第1図の記
録用の半導体レーザ2からの光により、媒体層16が加熱
されると、その屈折率nMが変化する。従来、その屈折率
変化による、反射率REの変化を記録の原理としていた。
ところが、本発明においては、その従来原理と異なり、
屈折率の変化をエタロンの位相差の変化に対応させるこ
とにより記録し、再生はその位相の変化を低反射部ピー
クを示す波長の変化分として検出することとした。
(3)式を用いて詳述すると、レーザ加熱により変化し
た屈折率の変化分ΔnMは(3)式より次の(6)式で表
わされる位相差変化分ΔΨとしてエタロン媒体に記録さ
れる。
つまり記録後は(7)式となる。
即ち、記録前に波長λで(5)式の条件を満たしてい
た状態、つまり低反射率であったのに対し、記録後はΔ
Ψだけずれた高い反射率に変化したことになる。
この記録した情報を再生するには、本発明において
は、従来のようなある単一波長に対する反射率の変化を
検出するのではなく(このような従来方式では多値度を
上げられない)、低反射率のピークのシフト量ΔΨを検
出する。それは、ピークのシフト量を、波長の変化量に
変換する方法で検出する。つまり、(7)式の状態で、
(6)式で表わされるΔΨをキャンセルするような波長
を求めればよいから、(7)式よりΔΨ′は(8)式で
表わされる。
従って、(6),(8)式より、ΔΨ=ΔΨ′とする
と、次の(9)式の関係が成り立つ。
つまり、波長をΔλシフトすることにより、低反射率
のピークをディテクタで検出することが可能となる。
第5図は、本実施例の具体的な再生動作を説明するた
めのタイムチャートである。
第5図は(a)は、記録媒体1のトラック方向におけ
る微小記録領域(以下、セルと呼ぶ)の配列状態を示し
たもので、この例ではセルCiとレファレンスセルRiが交
互に配列されている。ここで言うセルはコンパクトディ
スクでいうピット、光磁気ディスクでいうドメインに相
当するものである。なお、セルとレファレンスセルは、
それぞれの時間的、空間的に等ピッチである。また、レ
ファレンスセルは初期の屈折率を保つための領域であ
り、多値情報の基準を記録する領域である。
本発明においては、従来のコンパクトディスクや光磁
気ディスクに用いられるような、マーク間記録もしくは
マーク長記録とは根本的に異なり、固有の位置に多値化
された情報が記録され、各セルの間隔や長さは、記録さ
れる情報とは無関係である。そのため、記録の高密度化
の点では、多値記録というメインの高密度記録手段に加
え、各セルの間をつめて密に連続して並べられるので、
記録領域を無駄なく利用でき、更に高密度記録が可能で
ある。記録領域の効率的利用といった点では、例えば従
来のマーク間記録方式に比べると、単純にそれだけで2
次元的に2倍の高密度化が可能である。
なお、この場合各セル間のクロストークが大きくなる
というデメリットがあるが本例にあっては第5図(a)
に示したように、情報セルCiの間を等間隔にあけてクロ
スクトークを低減している。また、同図に示されるよう
に、各情報セルCiの間にレファレンスセルRiを設け、こ
の領域を初期の屈折率に保った領域とすることにより、
多値情報の基準値を得ることができる。これにより、経
時変化、温度変化に伴う記録媒体の厚みむらや屈折率む
ら、あるいは製造時のそれらのバラツキによるジッター
の低減を図れ、エラーレートを向上することができる。
第5図(b)は再生用半導体レーザ4の波長掃引波形
22であって、横軸は時間、縦軸は波長である。波長掃引
波形22は鋸歯状波であり、情報セルCi、レファレンスセ
ルRi毎に掃引される。このように波長掃引に鋸歯状波を
用いることにより、時間と波長の関係をリニアとしてい
る。従って、波長を検出する場合、時間を測定すること
で波長の検出ができ、これによって波長検出を簡単に行
うことができる。また、本発明の再生の特徴である記録
された位相差情報を波長に変換する過程に加え、更に波
長の情報を時間に変換することにより、再生糸を更に簡
単なものにすることができる。
第5図(c)は同図(b)の波長掃引波形22により、
同図(a)のトラック方向へ光スポットを走査したとき
のエタロンからの反射光強度の波形23である。即ち、光
ディテクタ10の出力波形であり、横軸が時間、縦軸が反
射光強度(光ディテクタ10の出力値)である。各レファ
レンスセルRiには、前述の如く初期値が記録されてお
り、波形λ=λでエタロンは低反射率(鋭く暗い縞)
となり、前述の(5)式を満たしてる。その結果、同図
に示すように波長λ=λでパルスが発生し、このとき
の時間はt=tRi=tRi′である。また各情報セルCiで
は、記録された位相差ΔΨ′をキャンセルする波長λ
((8)、(9)式)でパルスが発生する。このパルス
の発生時間は、t=tCiである。
ここで、Δt=tCi−tRi′、あるいはΔti=tCi
tRi、Δti=tRi+1−tCiを検出することにより、波長シ
フトΔλ=λCi−λを求めることができる。そして、
記録した位相差ΔΨ′((8)式)と屈折率変化Δn
M((6),(7)式)との対応がとられ、記録情報の
再生を行うことができる。なおこの場合、鋸歯状波の山
側のピーク及び谷側のピークは、再生用半導体レーザ4
の波長変化が急峻な領域であり、波長の安定性が比較的
悪い領域である。更に、このピーク点は記録媒体1上の
情報セルとレファレンス領域の境界に相当し、情報セル
からのクロストークが大きい領域である。以上の理由に
より、レファレンスセルから得られるレファレンス時間
tRi、tRi′がバラツキやすく、再生信号のジッターが大
きくなる。
そこで、この問題点を解決するための実施例を第5図
(d)、(e)に示す。同図(d)は再生用半導体レー
ザ4の波長掃引波形24、同図(d)はその波形24で走査
したときの光ディテクタ10の出力波形25(反射光強度)
である。この実施例にあっては、同図(d)から明らか
なように波長の掃引範囲を広げ、掃引範囲内にレファレ
ンス波長λが位置するようにしたものである。この波
長掃引によれば、レファレンスパルスがレファレンスセ
ルの領域内のほぼ中央部のレファレンス領域λで出力
される(t=τRi)。このことはレファレンスパルスが
各セルの境界ではなく、レファレンス領域内で出力され
るため、レファレンスセルを情報セルからクロストーク
の小さい領域で読出すことを可能とするものである。ま
た、各情報セルCiから各々記録された情報に応じたパル
ス(t=τCi)が得られ、Δτ=τCi−τRiもしくはΔ
τ=τRi+1−τCiを求めることにより、ジッターを低減
した多値情報の再生を行うことができる。なお第5図
(d)、(e)の実施例では、同図(a)、(b)の例
に比べ、波長掃引のレンジを大きくする必要があるの
で、多少の波長掃引速度の高レート化、もしくは読出時
間の増大をもたらすが、信頼性の高い情報再生を行うこ
とができる。
第6具に更に他の実施例を示す。前述したように、記
録媒体に与える屈折率と、最終的波長変化の関係は
(9)式で与えられた。更に第5図(b)に示した鋸歯
状波22の立上がり部分の傾きを(10)式で与えると、
(9)式は次の(11)式で表わされる。
従って、多値情報として与える屈折率変化と、多値情
報として得られる時間間隔の関係が得られる。
第5図の実施例は、この波長掃引レートと、その範囲
の両方を大きくする例であったがそれらの特性は主に再
生用半導体レーザ4の波長掃引特性で決まってしまう。
そのため、レートと範囲の両方を大きくすることが、場
合によっては難しいことが起りうる。第6図の実施例は
この問題を解決するもので、波長の掃引範囲の拡大は必
要であるが、レートの高速化は必要ない例である。
第6図(a)は記録媒体1上の情報セルCiとレファレ
ンスセルRiの並びを示したもので、前記実施例と同様に
配列されている。同図(b)は再生用半導体レーザ4の
波長掃引波形24であり、波長掃引の開始波長が情報セル
とレファレンスセルで異なっている。即ち、レファレン
スセルRiにあっては、波長の掃引範囲の中間点がレファ
レンス波長λとなるように掃引されている。これによ
り、レファレンスセルRiの中央でレファレンスパルスが
出力されるので(時間t=τRi)、情報セルからのクロ
ストークの低減が図れ、また、波長の安定掃引域でのレ
ファレンス信号の再生を行うことができる。一方、情報
セルにおいては第5図(b)の例と同様の波長掃引であ
り、記録情報の多値範囲に対応した波長掃引を行ってい
る。この波長掃引によれば、第5図(d)の例に比べ、
有効波長掃引時間が長くとれるので、その分情報セルの
パルスを高精度で検出することができる。
第6図(c)は同図(a)の各セルの情報を同図
(b)の波長掃引で読出したパルスから得られた信号波
形27である。この信号波形27の立上りがレファレンスセ
ルRiから得られたτRiであり、立下りが情報セルCiから
得られた多値情報のτCiである。従って、Δt=τCi
τRi、あるいはΔt=τRi+1−τCiより情報を再生でき
る。つまり、このΔtのパルスが多値情報を報わしてい
るので、前記の演算により各情報セル毎の情報を再生す
ることができる。なお、正確にはこのΔtにレファレン
スセルの大きさ及びタイムラグなどのシフト量が含まれ
ているので、それを補正して(10)、(11)式より多値
情報を再生することになる。
また、以上の実施例では、記録媒体1として反射形の
ものを使用したが、透過形のものであってももちろんよ
い。更に、レファレンスセルを各情報セル間に設けた例
を示したが、これに限ることなく例えばセクタごとに所
定数のレファレンスセルを設けるようにしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、記録媒体の所定
領域に記録情報の基準値を記録するためのレファレンス
領域を設け、しかもこの領域では再生用高速の波長掃引
範囲内に基準値に対応するレファレンス波長が位置する
ように波長掃引を行うようにしたので、情報記録領域か
らのストロークを低減できるばかりでなく、レファレン
ス領域の波長の安定領域でレファレンスパルスを得るこ
とができる。従って、ジッターの少ない信号再生を行
え、信頼性の高い情報再生が行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の情報再生装置の一実施例を示す構成
図、第2図は本発明に用いる光学的情報記録媒体の一実
施例を示す断面図、第3図はその記録媒体の要部を模式
的に示す特性図、第4図は記録媒体の多重干渉効果を示
す特性図、第5図は前記実施例の再生光束の波長掃引動
作及びそれによって得られた出力パルスを示すタイムチ
ャート、第6図は他の実施例の再生光束の波長掃引とそ
の出力を示すタイムチャートである。 1;記録媒体、2;記録用の半導体レーザ 3,5;コリメータレンズ 4;再生用の半導体レーザ 6,7;ビームスプリッタ 8;ピックアップレンズ 9;センサレンジ、10;光ディテクタ 11a,11b;基板、12a,12b;第1の反射層 13a,13b;媒体層、14a,14b;第2の反射層 15;接着層 31;記録レーザ駆動回路 32;変調回路 33;クロック信号発生回路 34;再生レーザ駆動回路 35;ピーク検知回路 36;計時回路、37;情報再生回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々で反射された光が多重干渉を起すよう
    に、所定間隔で互いに平行に配置された第1及び第2の
    反射層と、これらの反射層の間に設けられ、その屈折率
    の変化として情報が記録された媒体層からなる光学的情
    報記録媒体に、波長を掃引して、再生用光束を照射し、
    その反射光または透過光から多重干渉を起す波長を検知
    することで、記録情報を判別する装置において、 前記記録媒体の所定領域に、屈折率変化の基準値を記録
    するためのレファレンス領域を設け、このレファレンス
    領域では前記基準値に対応するレファレンス波長がその
    波長掃引範囲内に位置するよう再生用光束の波長を掃引
    することを特徴とする情報再生装置。
  2. 【請求項2】前記レファレンス領域は各微小情報記録領
    域の間に設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の情報再生装置。
  3. 【請求項3】前記レファレンス波長は、再生用光束の波
    長掃引範囲の略中心位置に設定されていることを特徴と
    する請求項1項記載の情報再生装置。
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