JP2656606B2 - Ms―dos上での複数のメモリ常駐化プロセスの起動方式 - Google Patents

Ms―dos上での複数のメモリ常駐化プロセスの起動方式

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JP2656606B2 JP1068520A JP6852089A JP2656606B2 JP 2656606 B2 JP2656606 B2 JP 2656606B2 JP 1068520 A JP1068520 A JP 1068520A JP 6852089 A JP6852089 A JP 6852089A JP 2656606 B2 JP2656606 B2 JP 2656606B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 起動完了時にメモリの使用不可能な領域を最小限に止
める起動方式に関し、 メモリ常駐化プロセス群の起動完了後に残る、起動モ
ジュール分の使用不可能なメモリ容量を削減し、削減し
たメモリ容量分ユーザ領域を拡大するとともに、起動モ
ジュールへの新たな機能の追加に対して、使用不可能な
メモリ容量を増加させることなく、柔軟な対応を可能に
することを目的とし、 MS−DOS(登録商標)計算機システムにおいて、主記
憶メモリに常駐化する複数のプロセス(プロセス1、プ
ロセス2、・・・プロセスn)からなるメモリ常駐化プ
ロセス群を起動する起動処理において、該起動処理を、
主ロード制御手段と起動前後処理手段に分割し、起動完
了時に残存する使用不可能な主記憶メモリ容量を最小限
に止めるように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、MS−DOSシステムにおけるメモリ常駐化プ
ロセス群の起動方式に係り、更に詳しくは、起動完了時
にメモリの使用不可能な領域を最小限に止める起動方式
に関する。
〔従来の技術〕
パーソナル・コンピュータやワークステーションをホ
スト・コンピュータと連携して動作させるマイクロ−メ
インフレーム・リンクによって、統合的オフィス・オー
トメーションを実現しようとする動きが活発になってき
ている。
マイクロ−メインフレーム・リンクをユーザがうまく
利用できるようにするためには、パーソナル・コンピュ
ータ側に種々のサービスを提供するソフトウエア・ライ
ブラリを装備する必要がある。このソフトウエア・ライ
ブラリは通常、パーソナル・コンピュータの主記憶メモ
リに常駐する複数のプロセス群で構成される。
ユーザは、パーソナル・コンピュータをログオンした
後、このソフトウエア・ライブラリを呼び出し、起動を
かける。これによって、必要なプロセス群は主記憶メモ
リを常駐化され、いつでも動作できるように準備され
る。
MS−DOSをオペレーティング・システムとするパーソ
ナル・コンピュータ・システムでは、従来、起動に必要
な全処理を含んだ起動モジュールをMS−DOS下で実行す
ることによって、該プロセス群を実行可能状態にする起
動方式をとっている。
第16図は、従来の起動モジュールの動作フローチャー
トである。
起動モジュールは、メモリは常駐しないプロセスとし
て設計される。MS−DOS下にこの起動モジュールをロー
ディングし、起動コマンドによって実行させると、まず
起動モジュールは、起動コマンドに付したパラメタの解
析(S70)と、既に起動しているべきシステム領域のプ
ロセスの起動状態を確認する起動環境チェック(S71)
を実行する。その後、起動モジュールはロード&exec命
令を使用して該プロセス群のなかの最初のプロセス1を
実行する(S73)。起動モジュールによって実行された
プロセス1は、自身をメモリに常駐化する処理を行な
い、制御を呼び出し元である起動モジュールに返却す
る。起動モジュールは、プロセス1に対してプロセス起
動処理を行ない(S74)、プロセス1を実行可能状態に
する。以上でプロセス1の起動処理が完了する。
起動モジュールは、続いて、プロセス2〜プロセスn
の起動処理を手続きS73、S74を繰り返すことによって同
様に実行し、プロセス2〜プロセスnを実行可能状態に
する。該プロセス群の全プロセスがロード&execされた
なら(S72の分岐YES)、その後に行なうべき処理(S75
の「その他の処理」)を実行して処理を終了する。起動
モジュールはメモリ非常駐プロセスとして設計されてい
るので、MS−DOSは、起動モジュールの全処理が終了し
た時点で起動モジュールをメモリ上から消去する。
第17図は、以上のような起動モジュールを使った従来
の起動方式におけるメモリ配置図である。起動処理の流
れに従って、メモリ配置は(1)〜(4)のように変化
する。
まず起動モジュールが主記憶メモリのMS−DOSオペレ
ーティング・システムの下にローディングされ、実行さ
れる(第17図の(1))。起動モジュールはパラメタの
解析(第16図S70)と起動環境のチェック(第16図S71)
の処理をした後、起動モジュールの次のメモリ領域にプ
ロセス1をローディングし、実行させる(第16図S7
3)。プロセス1が自身をメモリ上に常駐化させた後、
起動モジュールは、起動処理(第16図S74)によってプ
ロセス1を実行可能状態にする。この結果、メモリ上で
は第17図(2)のように、起動モジュールの次の領域に
プロセス1が常駐する。
以上の処理(第16図のS72〜S74)をプロセス2〜nに
対して繰り返し、全プロセス(プロセス1〜n)を実行
可能状態とした時点(第16図のS72の分岐YES)では、メ
モリ配置は、第17図(3)のように、起動モジュールの
メモリ領域の後にプロセス1〜nが並んで常駐する形と
なる。起動モジュールは、次に、その他の処理(第16図
S75)を実行したうえ、メモリ上から消去される。この
結果、プロセス1〜nの起動完了後、起動モジュールが
ローディングされていたメモリ領域は未使用領域として
メモリ上に残ることになる(第17図(4))。従来、起
動モジュールは9Kバイト程度の大きさがあり、この約9K
バイトが使うことのできない無駄な領域として残る。
さらに、起動モジュールは、今後も機能を拡張する可
能性が強く、その場合、起動モジュールの容量がさらに
大きくなり、起動完了後に残る無駄なメモリ未使用領域
も大きくなってしまう。
〔発明が解決しようとする課題〕 MS−DOS下で前述のソフトウエア・ライブラリのプロ
セス群をメモリに常駐化しようとする場合、使用するメ
モリ容量ができるだけ小さくすることが要求されてい
る。なぜならば、主記憶メモリ容量を1Mバイトしたと
き、MS−DOSオペレーティング・システムや他のシステ
ム・ソフトウエアが占めるメモリ領域を除くと、残りの
領域が256Kバイト程度しか残らない。このうち少なくと
も128Kバイトをユーザ領域として確保しようとすると、
該メモリ常駐化プロセス群が使用するメモリ容量128Kバ
イト以下の、可能な限り小さい容量にする必要がある。
しかしながら、該メモリ常駐化プロセス群は既に最適
化が進んでおり、またC言語で記述してあるので、プロ
グラム上で1Kバイトを削減することでさえ非常に難しい
状態にある。
してみれば、該メモリ常駐化プロセス群起動後に残る
起動モジュール分の使用できない無駄なメモリ容量(現
在約9Kバイトで、今後機能拡張に伴って増える可能性が
ある)は非常に貴重であり、この容量を削減して、削減
した容量分をユーザ領域として使用できるようにし、さ
らに起動モジュールを今後、機能拡張する場合にも使用
不可能なメモリ容量を増やさないようにすることが考え
られる。
本発明は、メモリ常駐化プロセス群の起動完了後に残
る、起動モジュール分の使用不可能なメモリ容量を削減
し、削減したメモリ容量分ユーザ領域を拡大するととも
に、起動モジュールへの新たな機能の追加に対して、使
用不可能なメモリ容量を増加させることなく、柔軟な対
応を可能にすることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は、本発明の機能ブロック図である。
本発明は、MS−DOS計算機システム1において、主記
憶メモリに常駐化する複数のプロセス(プロセス1、プ
ロセス2、・・・、プロセスn)からなるメモリ常駐化
プロセス群2を起動することを前提とする。
主ロード制御手段3は、ユーザによる起動要求5が入
力されてから全メモリ常駐化プロセスの起動が完了する
まで主記憶メモリ上に存在し、起動前後処理手段4とメ
モリ常駐化プロセス群2を順次実行し、メモリ常駐化プ
ロセス群の全起動処理を制御する。主ロード制御手段3
はMS−DOS配下で動作し、MS−DOSのロード&exec命令を
使用して、起動前後処理手段4とメモリ常駐化プロセス
群2の実行を行なう。また主ロード制御手段3は主記憶
メモリへの常駐化は行なわず、メモリ常駐化プロセス群
の起動完了時に主記憶メモリから消去されるが、消去さ
れたメモリ領域は使用不可能なメモリ領域として残る。
前記起動前後処理手段4は、主ロード制御手段3が発
するロード&exec命令によって主記憶メモリ上にロード
され、メモリ常駐化プロセスの起動、および、起動の前
後に行なうべき処理を実行する。起動前後処理4は、実
行すべき処理を完了後、主記憶メモリ上から削除され
る。
〔作用〕
ユーザが、パーソナル・コンピュータ等のMS−DOS計
算機システム1に対して、主記憶メモリ上に常駐化した
い複数のプロセス(メモリ常駐化プロセス群2)を起動
するように起動要求5を発する。MS−DOS計算機システ
ム1のMS−DOSオペレーティング・システムによって、
この起動要求5が受けとられ、MS−DOS配下で主ロード
制御手段3が主記憶メモリ上にロードされ、主ロード制
御手段3の処理が実行される。
主ロード制御手段3は、起動前後処理手段4に対して
MS−DOSのロード&exec命令を発し、まず起動前に行な
うべき処理を主記憶メモリ上にロードしたうえ実行させ
る。起動前後処理手段4はこのロード&exec命令を受け
て、起動前に行なうべき処理を実行し、その後、制御を
主ロード制御手段3に戻す。
次に、主ロード制御手段3は、メモリ常駐化プロセス
群にロード&exec命令を発する。ロード命令によってメ
モリ常駐化プロセス群が主記憶メモリ上にロードされ
る。各メモリ常駐化プロセスはexec命令を受けて、各プ
ロセスをメモリ上に常駐化する処理を実行し、その後、
制御を主ロード制御手段3に戻す。
さらに、主ロード制御手段3は、起動前後処理手段4
にロード&exec命令を発し、起動処理および起動処理後
に実行すべき処理を主記憶メモリ上にロードし、実行さ
せる。起動前後処理手段4は、このロード&exec命令を
受けて、主記憶メモリ上に既に常駐化した各メモリ常駐
化プロセスを起動し、その後、起動処理後に実行すべき
処理を実行する。起動前後処理手段4は、これらの処理
が終了した後、制御を主ロード制御手段3に戻す。これ
によって、主ロード制御手段3の処理も完了し、メモリ
常駐化プロセス群の起動処理が終了する。
主ロード制御手段3は、メモリ常駐化プロセス群の起
動処理全体を制御するので、ユーザによる起動要求5に
よって主記憶メモリ上にロードされてから全起動処理が
完了するまで主記憶メモリ上に存在する。これに対し
て、起動前後処理手段4は、起動処理前、あるいは、起
動処理および起動処理後に実行すべき処理が完了する度
に主記憶メモリ上から削除され、他の処理モジュール用
に解放される。
例えば、起動処理前に実行すべき処理モジュールは、
メモリ常駐化プロセス群を常駐化するより前に主記憶上
から消滅するので、解放されたメモリ領域は常駐化プロ
セス群の常駐領域の一部になり得る。また、主記憶メモ
リ上のメモリ常駐化プロセス群の常駐領域の後ろの位置
に存在していた起動処理・起動後処理の処理モジュール
が消滅すると、その領域はユーザ領域として解放され
る。
この結果、起動処理に伴って発生する主記憶メモリ上
の使用不可能な領域として、主ロード制御手段3が存在
していた領域が残る。しかし、起動処理を主ロード制御
手段3と起動前後処理手段4に分離したことによって、
使用不可能なメモリの領域は主ロード制御手段3のロー
ド領域のみに減少する。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説
明する。
第2図は、本発明の一実施例の構成図である。
本実施例は、まず全体的な構成として、MS−DOS計算
機1、および、計算機の処理内容を表示するディスプレ
イ6、計算機への入力処理を行なうキーボード等の入力
装置7、ソフトウエアやデータを記憶しておく磁気ディ
スク装置8から構成される。そして、MS−DOS計算機1
は、CPU9、主記憶メモリ10、入出力制御部11及びファイ
ル管理部12からなる。
CPU9は、ファイル管理部12を介して磁気ディスク装置
8から主記憶メモリ10にロードした処理モジュールを実
行したり、通信回線等を介してホスト計算機13と連携し
た処理を実行する。
入出力制御部11は、入力装置7から入力される各種の
命令やデータを受け取りCPU9に引き渡すとともに、CPU9
の処理結果やメッセージをディスプレイ6に出力するた
めのインタフェースである。
ファイル管理部12は、磁気ディスク装置8とCPU9また
は入出力制御部11との間のインタフェースである。
主記憶メモリ10は、CPU9、入出力制御部11、ファイル
管理部12と接続され、CPU9で実行される処理モジュール
やデータを格納する。
上記構成の実施例の動作を以下に説明する。
まず、MS−DOS計算機1の立ち上げ処理によって、オ
ペレーティング・システムとしてMS−DOS14を磁気ディ
スク装置8から主記憶メモリ10にロードする。次に、メ
モリ常駐化プロセス10を起動したい場合、ユーザは入力
装置7からメモリ常駐化プロセスを起動するためのコマ
ンドを入力する。入出力制御部11がこのコマンドを受け
取り、CPU9に引き渡す。
CPU9は、このコマンドを受けて起動処理の全体を制御
する主ロード制御部15を主記憶メモリ10上にロードし、
主ロード制御部15の制御の流れに従ってメモリ常駐化プ
ロセスの起動処理を実行する。主ロード制御部15の詳細
な動作説明は後述する。
メモリ常駐化するプロセス数がn個の場合、主記憶メ
モリ10上の主ロード制御部15の記憶領域の後に、これら
n個のメモリ常駐化プロセス群2がロードされる。メモ
リ常駐化プロセス群2の起動処理が完了した時点で、主
ロード制御部15は主記憶メモリ10から消去されるが、そ
の領域は使用不可能な領域となる。主記憶メモリ10上の
メモリ常駐化プロセスn以下の領域は空き領域16であ
り、ユーザ領域となる。
以下、第3図の動作フローチャートに従って本実施例
の動作の流れを説明する。
メモリ常駐化プロセス群2の起動処理は、前述したよ
うに、ユーザが入力する起動コマンドによってCPU9が主
記憶メモリ10上にロードする主ロード制御部15の制御の
流れに従ってCPU9が実行する。
起動処理実行用のソフトウエア・モジュールは、主ロ
ード制御部15と、起動処理前に実行すべき処理を含む起
動前モジュールと、起動処理および起動後に実行すべき
処理を含む起動後モジュールからなり、起動前モジュー
ルと起動後モジュールは、主ロード制御部15によって呼
び出され、実行される。主ロード制御部、起動前モジュ
ール、起動後モジュールは、それぞれ、〔従来の技術〕
の項で説明した第16図の動作フローチャートの、、
の部分に対応する。従来の起動モジュールを、、
の三つのモジュールに分離し、(起動前モジュー
ル)と(起動後モジュール)の部分のロード&exec
を、メモリ常駐化プロセスのロード&execと同様に
(主ロード制御部)で行なうようにし、主ロード制御部
の処理を単純化している。
第3図(a),(b),(c)は、それぞれ主ロード
制御部、起動前モジュール、起動後モジュールの動作フ
ローチャートである。
主ロード制御部15は、実行すべき全プロセスが実行さ
れたかどうかを判定し(S1)、実行していないプロセス
がある場合には(S1の判定NO)、実行対象となるプロセ
スを実行する(S2)。実行すべき全プロセスが既に実行
された場合には(S1の判定のYES)、主ロード制御部の
処理を終了する。対象プロセスの実行は、MS−DOSのロ
ード&exec命令を各対象プロセスに発効することによっ
て行なう。
主ロード制御部15の実行対象プロセスとなるのは、起
動前に実行されるべき処理を含む起動前モジュールと、
起動される各メモリ常駐化プロセス、及び起動処理と起
動後処理を含む起動後モジュールであり、この順にロー
ド&exec命令が発効される。
起動前モジュールをロード&execすると、起動前モジ
ュールが主記憶メモリ10にロードされ、実行される。起
動前モジュールが実行される処理の流れは第3図(b)
に従う。また、各メモリ常駐化プロセスをロード&exec
すると、各メモリ常駐化プロセスが主記憶メモリ10にロ
ードされ、実行される。メモリ常駐化プロセスの実行に
よって、そのプロセスはメモリに常駐化される。起動後
モジュールをロード&execすると、起動後モジュールが
主記憶メモリ10にロードされ、実行される。起動後モジ
ュールが実行する処理の流れは第3図(c)に従う。
起動前モジュールでは、まずユーザによって要求され
た起動コマンドのパラメータを解析する(S3)。その
後、起動処理を実行する前に起動されているべきプロセ
スが正常に起動しているか等を確認する起動環境のチェ
ックを実行して(S4)、処理を終了する。起動前モジュ
ールの実行が終了すると、制御が主ロード制御部15に戻
る。
起動後モジュールでは、起動すべきメモリ常駐化プロ
セス群2の全プロセスを起動したかを判定し(S5)、ま
だ起動されていないプロセスがあれば(S5の判定NO)、
対象プロセスの起動を行なう(S6)。全プロセスが起動
されていれば(S5の判定YES)、起動後に行なうべき処
理(起動後行なう処理については後述する)を実行し
(S7)、処理を終了する。起動後モジュールが終了を完
了すると、制御が主ロード制御部15に戻り、S1の判定が
この時点でYESとなり主ロード制御部の処理が終了す
る。
以上の動作の流れに伴う主記憶メモリ10のメモリ配置
の変化を、第4図に沿って説明する。
MS−DOS計算機システム1の立ち上げによって主記憶
メモリ10上にはMS−DOSオペレーティング・システムが
常駐している。ユーザによる起動要求5によって主ロー
ド制御部15が主記憶メモリ上にロードされ、MS−DOS下
で実行される。主ロード制御部はメモリへの常駐化は行
なわない。
第4図(1)は、主ロード制御部15がロード&execを
使用して起動前モジュール17を実行している時点のメモ
リ配置である。起動前モジュール17は、第3図(b)の
動作フローチャートに従った処理を終了後、主記憶メモ
リ10上から削除される。その後、主ロード制御部15はロ
ード&exec命令によってプロセス1から順にメモリ常駐
化プロセスをロードし、実行する。
第4図(2)は、プロセス1からプロセスnまでのn
個のメモリ常駐化プロセスを実行し、各プロセスをメモ
リに常駐化した時点のメモリ配置である。起動前モジュ
ールはプロセス1の実行以前に消去されているので、主
記憶メモリ上では主ロード制御部15の次の領域がプロセ
ス1の常駐領域となる。
プロセス1からnがメモリに常駐化されると、主ロー
ド制御部15は、次に起動後モジュール18をロード&exec
する。第4図(3)は、起動後モジュール実行時のメモ
リ配置である。起動後モジュール18はメモリ常駐化プロ
セス群2の常駐領域の次にロードされるが、メモリ常駐
化は行なわず、起動後モジュールの処理が完了すると、
主記憶メモリから削除される。
第4図(4)は、全起動処理完了後のメモリ配置であ
る。起動後モジュール18は削除され、主ロード制御部15
が消去されて、その領域が未使用領域19(使用不可能な
領域)となっている。
同図のように、本実施例によると、起動完了後に使用
不可能なメモリ領域は、主ロード制御部15がロードされ
ていた領域のみで、起動前モジュールと起動後モジュー
ルの大きさは関係しない。本実施例における主ロード制
御部15の容量は約4Kバイトなので、起動完了後に残る未
使用領域19は約4Kバイトになる。〔従来の技術〕で説明
した起動モジュール(第17図)を使った場合の未使用領
域の容量は約9Kバイトであり、本実施例によって未使用
領域を約5Kバイト削減できることになる。
尚、本実施例の起動処理にさらに処理を追加する場合
には、主ロード制御部ではなく、起動前モジュールある
いは起動後モジュールにその処理を追加することによっ
て未使用領域の増加を防ぐことが可能である。
第5図は、3個のメモリ常駐化プロセスからなるシス
テムを起動する場合の動作フローチャートである。基本
的な流れは第3図の動作フローチャート(一般の場合)
と同様である。
第5図(a)は、主ロード制御部15の動作フローチャ
ートである。主ロード制御部15では、ロード&execすべ
きプロセス数が、起動前モジュールと3個のメモリ常駐
化プロセス、および起動後モジュールの5プロセスにな
る。その結果、「全プロセスをロード&execしたか」と
いう判断処理(第3図(a)のS1)は「5個のプロセス
を全てロード&execしたか」という判断処理(第5図
(a)のS8)になる。S8の判断がNOの場合は、次にロー
ド&execすべき対象プロセスをロード&execする。5個
のプロセスのロード&execが完了すると(S8の判断YE
S)、主ロード制御部15の処理を終了する。
第5図(b)は、起動前モジュール17の動作フローチ
ャートである。第3図における説明と同様にパラメタの
解析S10と起動環境のチェックS11を実行したうえで制御
を主ロード制御部に戻して処理を終了する。
第5図(c)は、起動後モジュール18の動作フローチ
ャートである。起動すべきプロセス数は3であり、まず
3個のプロセスの起動が終了したか判断する(S12)。
未起動のプロセスがある場合(S12の判断NO)、未起動
のプロセスを起動する(S13)。3個のプロセスの起動
が完了すると(S12の判断YES)、起動後の処理としてシ
ステム動作モードの指定S14を実行したうえで、制御を
主ロード制御部に戻す。S14の処理は、3個のメモリ常
駐化プロセスからなるシステムが起動コマンドのパラメ
タに指定した動作モードで動くように、システムの動作
モードの設定を行なう処理である。
尚、上述の実施例では、起動処理を主ロード制御部
と、起動前モジュール、起動後モジュールの三つに分割
したが、実際は幾つに分割してもよい。例えば、第6図
のように、起動前モジュールをパラメタ解析部(第6図
(a))と起動環境のチェック部(第6図(b))の2
つに分離してもよい。この場合、主ロード制御部は、パ
ラメタ解析部、起動環境のチェック部、プロセス1、プ
ロセス2、プロセス3、起動後モジュールの順に6回ロ
ード&execを行なうことになる。ロード&exec回数は増
えるが、メモリ配置は変化しない。同様に起動後処理を
幾つかに分割してもよい。
何10Kバイトにも及ぶ大きなモジュールをロード&exe
cするよりも、機能ごとに小さなモジュールに分割し
て、一つ一つロード&execしていく方が、プログラムの
デバグや機能の追加に伴う処理のやりやすさの点で優れ
ている。
以上で、基本的な実施例の説明を終え、以下、より実
際に則した詳細な説明を行なう。
複数のメモリ常駐化プロセスからなるシステムとして
LINKSERVライブラリがある。このライブラリは、MS−DO
S計算機システム1とホスト計算機13を連携したマイク
ロ−メインフレーム・リンクにおいて、種々の機能をユ
ーザに提供するためのライブラリである。
LINKSERVライブラリは、転送プロセス、クライアント
プロセス、および標準連携プロセスという3個のメモリ
常駐化プロセスから構成され、このライブラリを使用す
る場合には、これらのプロセスを起動しておかなければ
ならない。標準連携プロセスは、LINKSERVライブラリが
ユーザに提供する様々な処理であり、ユーザ・アプリケ
ーションから呼び出すことによって実行可能なインタフ
ェースをもつ。クライアントプロセスは、標準連携プロ
セスよりシステム寄りのプロセスで、標準連携プロセス
から呼び出すことによって実行可能なインタフェース
(ユーザ・サーバ・クライアント・インタフェース)を
持つ。転送プロセスはこれらの3つのプロセスのなかで
最もシステム寄りのプロセスで、データ転送に関する規
約LU6.2に従ってホスト計算機とのデータ転送を行なう
プロセスである。
LINKSERVライブラリのなかには、これら3つのプロセ
スを起動するための起動モジュールが含まれており、ユ
ーザがMS−DOSの1コマンドとしてLSVLIBというコマン
ドを入力することによって起動モジュールが実行され
る。この起動モジュールは、前述した本発明の実施例の
起動モジュールに則った構造を採っている。
第7図は、LIVLIBコマンドの説明図である。
LIVLIBというコマンド名の後に、ログ採取要求及び標
準連携未起動指示についてのパラメタを指定できる。
ログ採取要求パラメタは、LINKSERVライブラリによる
データ転送の内容をファイルに採取しておき、後でデバ
グに使用できるようにするパラメタである。文字列「LO
G」、あるいは「LOGCLINT」、「LOGALL」およびパラメ
タの省略が指定できる。「LOG」は転送プロセスの入出
力をトレースするログ採取、「LOGCLINT」はクライアン
トプロセスの入出力をトレースするログ採取、「LOGAL
L」は転送プロセスおよびクライアントプロセスの両方
の入出力をトレースするログ採取、パラメタの省略はロ
グ採取しないことを示す。
一方、標準連携未起動指示パラメタは、標準連携プロ
セスを起動するかしないかを設定するパラメタである。
ユーザがクライアントプロセスの提供するユーザ・サー
バ・クライアント・インタフェースを使用して直接クラ
イアントプロセスに処理を依頼し、標準連携プロセスに
相当する処理を組み立てる場合は、標準連携プロセスを
メモリに常駐化して起動する必要はない。この場合、標
準連携未起動指示パラメタの部分に「ONLYCLNT」という
文字列を指定すると、クライアントプロセスと転送プロ
セスの二つを起動し、標準連携プロセスは起動しないよ
うにすることができる。このパラメタを省略した場合に
は、標準連携プロセスが起動される。
前述したように、LINKSERVライブラリに含まれ、LINK
SERVライブラリの三つのメモリ常駐化プロセスの起動を
実行する起動モジュールは、本発明の実施例で説明済み
の起動処理モジュールと同様の構成を採っている。
第8図は、LINKSERVライブラリの起動処理の動作フロ
ーチャートである。
起動モジュールは、主ロード制御部15に相当する起動
メイン処理20と、起動前モジュール17に相当する起動チ
ェック21、および起動後モジュール18に相当する起動後
処理22に分割されており、起動メイン処理20の制御のも
とに実行される。起動メイン処理−起動チェック間、あ
るいは起動メイン処理−起動後処理間、起動メイン処理
−転送/クライアント/標準連携プロセス23間には、入
力インタフェース24と出力インタフェース25が存在し、
これらを介して処理実行の依頼や処理結果の通知が行わ
れる。
第9図は、出力インタフェースを介して通知される各
処理の完了コード一覧表である。
処理が正常に完了した場合の完了コードは0x00であ
る。起動メインが生成する完了コードには、起動チェッ
クの実行形式ファイルが無い(0x02)、起動チェックを
動作するメモリ無い(0x08)ことを示す完了コードが、
起動チェックが生成する完了コードにはパラメタエラー
(0x20)が、起動チェック及び起動後処理が生成する完
了コードとしては、起動環境の異常(0x21)、メモリ不
足(0x23)、実行形式のファイルが無いことを示す完了
コード(0x24)がある。
LINKSERVライブラリの起動処理の流れを、第8図の動
作フローチャートに沿って以下に説明する。
ユーザがLSVLIBコマンドを発効することによって、LI
NKSERVライブラリの起動メイン処理20の実行が開始され
る。まずLINKSERVライブラリの版権をディスプレイ6に
表示し(S15)、これに続いて起動チェック21を主記憶
メモリ10にロードしたうえ、入力インタフェース24を介
して起動チェック21を実行する。
起動チェック21は、まずユーザが要求したLSVLIBコマ
ンドのコマンドラインを解析する(S19)。この処理は
第5図(b)の起動前モジュールの動作フローチャート
における、パラメタ解析S10に相当する。
次に、起動環境チェック(第5図(b)のS11)を行
なう。起動環境チェックには、MS−DOS下のCPMGRおよび
ワークステーション・ライブラリの起動状態の確認(S2
0、S21)、LINKSERVライブラリのメモリ常駐化プロセス
の未起動状態の確認S22、残り使用可能メモリ容量の確
認S23、これから実行する転送/クライアント/標準連
携プロセスおよび起動後処理の実行形式ファイルの有無
の確認S24が含まれる。
LINKSERVライブラリのメモリ常駐化プロセスの未起動
状態の確認S22は、既に一つでもプロセスが起動されて
いる場合は、起動環境異常と判断する。また、残り使用
可能メモリ容量の確認S23は、転送/クライアント/標
準連携プロセス23をロードするのに必要なメモリ領域が
あるかどうかを判断する処理で、使用可能メモリが100K
バイト未満の場合にはメモリ不足と判断する。
起動環境チェックに含まれる各処理は、確認結果を示
す完了コードを作成し、正常な場合は次の処理を行な
い、異常な場合は異常を示すメッセージをディスプレイ
6に出力したうえ、起動チェック処理を終了する。
起動チェック処理21が終了すると出力インタフェース
25を介して完了コードが起動メイン処理20に伝えられ、
制御が起動メイン処理に戻る。起動メイン処理20は、完
了コードを確認し、完了コードが異常の場合は起動処理
を終了する。正常な場合は、転送プロセス、クライアン
トプロセス、標準連携プロセスの順にプロセスを主記憶
メモリ10にロードし、入力インタフェース24を介してそ
れぞれのプロセスの実行を行なう(S17)。
転送/クライアント/標準連携プロセス23の各プロセ
スを実行すると、まず転送プロセスの場合を除いてオー
バレイ領域の確保S25が行なわれ、その後、CPMGRの関数
SET−TASKをコールして各プロセスのタスク番号を登録
し(S26)、さらにKEEPプロセスによって各プロセスの
メモリ常駐化を行なう(S27)。S27の処理はCPMGR配下
で実行されるので、制御は起動メイン処理20に戻り、S1
7の処理を続ける。プロセスの常駐化に失敗した場合に
は、それ以後のプロセスの実行は行わずにS17を終了す
る。失敗がなければ、転送/クライアント/標準連携プ
ロセス23の全プロセスについてロード&exec処理を完了
し、S17を終了する。
起動メイン処理20は、次に、起動後処理を入力インタ
フェース24を介して実行する(S18)。起動後処理の実
行に失敗した場合には、リカバリ処理不能なので、ユー
ザに対してメモリ内をリセットする要求を出力する。
起動後処理22では、まず、LINKSERVライブラリの各プ
ロセスがS17によって正常にロード&execされたかどう
かを調べ、ロード&execに失敗したプログラムがある場
合には、ロード&execを既に完了したプロセスに対して
終了要求を出したうえ、メモリから消去する処理を行な
う(S29)。
3プロセスの起動が正常である場合には、起動されて
いるプロセスに対してENTER(動作せよという命令)を
実行する(S30)。ENTERされたプロセスは、イニシャル
処理を実行し、CPMGRに対して関係RECEIVEをコールし、
いつでもデータを受け取れる状態にしたうえでプロセス
をストップ状態にする(S28)。関数RECEIVEをCPMGRに
コールした時点で、制御は起動後処理のENTERの後の部
分に戻る。
正常に3プロセスが起動された場合には、起動後処理
22はクライアントプロセスに対して起動情報の保持を依
頼する(S31)。起動情報は、各プロセスが起動してい
るか、あるいはメモリ上のどこにあるか等の情報をユー
ザに知らせるための情報である。次に、ログ採取要求パ
ラメタが省略でない場合、すなわちログ採取の要求をす
る場合には、クライアントプロセスに対して、ログ記録
を要求する(S32)。起動後処理は処理を終了し、処理
結果を出力インタフェース25を介して起動メイン処理20
に返す。これとともに制御が起動メイン処理に戻り、起
動メイン処理も終了する。
第10図は、起動処理の各段階におけるメモリ配置図で
ある。
LINKSERVライブラリを起動する以前に、MS−DOS14お
よびCPMGR26とワークステーション・ライブラリ27が主
記憶メモリ10にロードされ、起動されている。
起動チェック実行時には、第10図(1)のように起動
メイン20と起動チェック21が主記憶メモリ上に存在し、
処理を実行している。起動チェック処理が終了すると、
起動チェック21は主記憶メモリから削除され、転送/ク
ライアント/標準連携プロセス23の実行に移る。第10図
(2)は、これら3つのメモリ常駐化プロセス(23)が
メモリ常駐化された時点のメモリ配置図である。起動チ
ェック21は既に消滅し、転送プロセスが起動チェックが
あった領域に常駐している。
第10図(3)は起動後処理実行時のメモリ配置であ
る。転送/クライアント/標準連携プロセス23の後に起
動後処理22がロードされる。起動後処理完了時には、起
動後処理22は主記憶メモリ上から削除され、第10図
(4)の状態になる。起動メインの処理が終了し、起動
メインがロードされていた領域は使用できない領域(未
使用領域19)として残っている。LINKSERVライブラリ起
動後の使用不可能な領域は、この未使用領域のみであ
る。
第11図は、LINKSERVライブラリの起動処理のモジュー
ル構成図、第12図は各モジュールの説明図である。
起動処理モジュールは、起動処理の主な処理からなる
メイン系のモジュールと、メイン系の各モジュールが使
用する共通系のモジュールに分けられる(第11図)。メ
イン系の処理には、起動メイン20、起動チェック21、起
動後処理22があり、起動メインの下にはプロセスの実行
28のモジュールがある。各モジュールはMS−DOS下で起
動しているCPMGRの共通関数やLatticeCの共通関数、お
よびLINKSERVライブラリの起動処理のために開発した共
通モジュールで構成されている。
起動メイン20は、完了コードを設定する関数exitと、
メッセージの出力を行なうメッセージ出力、異常検出
時に、異常終了を示すメッセージとリセット・スイッチ
を押すようにユーザに要求するメッセージを出力するリ
セット要求、子プロセスの完了コードを取得する完了
コード取得の三つの共通系モジュールを使用してい
る。第11図、第12図では、〜の数字が一致するよう
に表示してある。
起動メインの下に位置するプロセスの実行28は、主記
憶メモリにロードするための関数c−loadex、DOSレベ
ルの処理がバックレベルの処理かを指定する関数v−sl
evl、自分が動いているセグメントの情報を取得するた
めの関数readseg、およびLINKSERVライブラリがインス
トールされている位置を示す文字列を取得する共通モジ
ュールLSVPATHで構成される。
起動チェック21は、完了コードを設定する関数exitと
5個の共通系モジュール(起動コマンド解析、起動環
境チェック、メッセージ出力、ファイル検索、残
りメモリ量の取得)を使用する。起動コマンド解析
は、起動コマンドのパラメタを解析する。また、起動環
境チェックは、起動する環境にあるかどうか、すなわ
ち必要なプロセス等が起動されているかどうかを判定す
る。ファイル検索は、LSVPATHが取得したLINKSERVラ
イブラリのインストール位置を意識してファイルを検索
するモジュールである。残り使用メモリ量の取り出し
は、使用可能な残りのメモリ容量を取得する。
起動後処理22は、完了コードを設定する関数exitと5
個の共通系モジュール(起動コマンド解析、起動環境
チェック、メッセージ出力、リセット要求、プロ
セスの消去)を使用し、さらに起動情報保持依頼、お
よびログ要求のためにクライアント・インタフェースを
流用している。プロセス消去は主記憶メモリからプロ
セスを消去する。
起動コマンド解析は、LatticeCが用意している文字
列を比較する共通関数stricmpを使用している。また起
動環境チェックは、CPMGRの起動状態を確認するシス
テム情報取得モジュールと、指定したタスクの起動状態
を確認するTCB取得モジュールから成る。メッセージ出
力の下には、文字列の画面出力を行なうモジュールが
ある。さらに、リセット要求はメッセージ出力を使
用する。プロセスの消去は、リセット要求、及びプ
ロセス間通信を行なうために使用するメールボックスの
領域を確保するための共通関数sel−allocation、メー
ルボックスの発信を行なう共通関数sel−send、プロセ
スの消去を行なう共通関数c−abort、アドレスをセグ
メント・オフセットに分解する関数makedvと、データを
ある領域からコピーする関数movedataで構成される。ma
kedvとmovedataはLatticeCの共通関数である。パスを意
識したファイルの検索モジュールの下には、最初に一
致するファイルを検索するファイル検索モジュールが存
在する。
この他、起動処理を構成するためのモジュールとし
て、各プロセスのパージを制御し、プロセスの消去を行
なうパージ制御モジュールや、エラー・コードをディス
プレイ上に出力するときに、クライアントプロセスのエ
ラーに関する基本情報を実際に出力する出力形式に変換
する基本情報変換、数値を16進の文字列に変換する数値
−16進文字列変換モジュール、起動メインや起動チェッ
ク、リセット要求時に出力するメッセージを格納してお
く起動メイン用ヘッダ、起動チェック用ヘッダ、リセッ
ト要求用ヘッダのモジュールがある(第12図)。
以下、LINKSERVライブラリの3個のメモリ行常駐化プ
ロセスを起動する処理の流れを、第13図乃至第15図の動
作フローチャートに沿って説明する。
第13図は、起動メイン20の動作フローチャートであ
る。
起動メインでは、まず版権出力を行ない(S33)、次
に、ロード&execすべき5個のプロセスをロード&exec
したかどうかを判断する(S34)。ロード&execすべき
プロセスがまだある場合(S34の判断NO)、プロセスの
ロード&execを行ない(S35)、その後、ロード処理が
成功したか判断する(S36)。ロード処理が成功した場
合は(S36の判断YES)、次に完了コードを取得して正常
か異常かを判断する(S37)。ロードが不成功であった
場合(S36の判断NO)及び完了コードに異常があった場
合(S37の判断「異常」)、エラー・メッセージを出力
(S38)したうえで起動メインの処理を終了する。5個
のプロセスのロード&execが正常に終了すると(S34の
判断YES)、起動の成功を示すメッセージを出力し(S3
9)、起動メインの処理を終了する。
第14図は、起動チェック21の動作フローチャートであ
る。起動チェックは、起動メインのS15で最初にロード
&execを実行されるプロセスである。
起動チェックでは、まず起動コマンドに指定されたパ
ラメタの数によって処理が分岐する(S40)。パラメタ
が無い場合(S40の分岐0)は、ユーザが指定した起動
コマンドがログ採取を行わず、標準連携プロセスも起動
するコマンドであることを意味するので、パラメタ解析
を行わずに、環境チェックの処理S48に進む。パラメタ
数が3個以上の場合(S40の分岐3以上)、パラメタの
指定に誤りがあると考えられ、完了コードにパラメタ・
エラーの0x0020を設定し(S43)、パラメタ・エラーを
示すメッセージを出力(S55)してから起動チェックの
処理を終了する。
起動コマンドのパラメタ数が1個の場合(S40の分岐
1)は、パラメタの確認処理を行ない(S41)、パラメ
タの指定が正常であれば(S42のYES)環境チェックS48
に進む。パラメタが異常ならば(S42のNO)パラメタ・
エラーと判断し、S43の処理に進む。起動パラメタのパ
ラメタ数が2個の場合(S42の分岐2)、一つ目のパラ
メタのパラメタ・チェックS44を行なう。正常ならば(S
45のYES)2個目のパラメタのパラメタ・チェックS46を
行ない、正常ならば(S47のYES)環境チェックS48に進
む。2個のパラメタのどちらかが異常な場合(S45のNO
またはS47のNO)は、パラメタ・エラーと判断しS43に進
む。
パラメタが正常ならば環境チェックS48を行なう。LIN
KSERVライブラリが起動される前に起動されているべきC
PMGRの起動チェック処理である。環境が異常なら(S49
の判断NO)環境異常と判断し、完了コードを0x002?に設
定し(S50)、S55のメッセージ出力を実行してから起動
チェックを終了する。環境が正常ならば(S49の判断YE
S)、次に、残りメモリ量を取得する処理S51を実行す
る。残りメモリ容量が100Kバイトない場合(S52の判断N
O)はメモリ不足の完了コード(S53)を、100Kバイト以
上ある場合(S52の判断YES)は正常を示す完了コード
(S54)を設定し、メッセージ出力S55を経て起動チェッ
ク処理を終了する。
第15図は、起動後処理22の動作フローチャートであ
る。起動後処理は起動メインのS15が最後にロード&exe
cする処理モジュールである。
起動後処理もパラメタ数によって処理の分岐を行なう
(S56)。パラメタ数が0の場合、環境チェックS60に進
む。パラメタ数が1の場合は、パラメタはログ採取要求
であるので、ログ要求フラグを1にしてから(S57)、
環境チェックS60に進む。パラメタ数が2個の場合は、
ログ採取要求および標準連携プロセス未起動の要求なの
で、ログ要求フラグを1に(S58)、ONLYフラグを1に
(S59)に設定してから環境チェックS60に進む。
環境チェックS60では、3個のメモリ常駐化プロセス
が起動されているかチェックする。正常に起動されてい
ないプロセスがある場合(S61の判断NO)、正常に起動
されたプロセスを消去し(S62)、起動後処理を終了す
る。環境が正常な場合(S61の判断YES)は、ONLYフラグ
が1かどうかを判断し(S63)、1でなければ(S63の判
断NO)そのまま、1ならば(S63の判断YES)標準連携プ
ロセスを消去(S64)してからS65に進む。
S65ではログ要求フラグが1かどうか判断する。1で
ないならば(S65の判断NO)そのまま、1ならば(S65の
判断YES)ログ採取要求をクライアントプロセスに発(S
66)してからS67の処理に進む。S67では起動情報保持依
頼をクライアントプロセスに発し、起動後処理を終了す
る。
以上のように、起動処理を起動メイン(主ロード制御
部)と、処理終了後に主記憶メモリから消滅する起動チ
ェック(起動前モジュール)と起動後処理(起動後モジ
ュール)に分離することによって、起動処理完了後に使
用不可能な領域として残る主記憶上のメモリ容量を、最
小限に押さえることが可能になった。
本実施例で実現した起動メインの容量は約4Kバイト、
起動チェックと起動後処理の容量はそれぞれ6〜7Kバイ
トである。起動処理後に残る使用不可能なメモリ容量
は、起動メインの容量である約4Kバイトになり、従来の
方式(使用不可能なメモリ容量約9Kバイト)と比較する
と、約5Kバイトだけ使用可能なメモリ領域が増えたこと
になる。
また起動処理の機能を追加する場合には、追加される
機能を起動チェックまたは起動後処理に含めることによ
って、使用可能なメモリ容量を減らすことなく機能追加
が行え、起動処理の機能拡張に対しても柔軟に対応でき
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、主ロード制御部の処理を小さく押さ
えることができ、その結果、複数のメモリ常駐化プロセ
スの起動完了後に発生する使用不可能な主記憶メモリ容
量を最小限に押さえることができる。また機能の強化に
伴う新たな処理を起動前モジュール或いは起動後モジュ
ールに追加することによって、使用メモリ容量の増加を
考慮する必要がなくなり、起動モジュールの設計に柔軟
性を持たせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の機能ブロック図、 第2図は本発明の一実施例の構成図、 第3図は本発明の一実施例の動作フローチャート、 第4図は本発明の一実施例のメモリ配置図、 第5図は常駐化プロセスが3本の場合の動作フローチャ
ート、 第6図はモジュールの分割方法の説明図、 第7図はLSVLIBコマンドのパラメタ説明図、 第8図はLINKSERVライブラリの3本のメモリ常駐化プロ
セスを起動する起動処理の動作フローチャート、 第9図は出力インタフェースに出力される完了コードの
説明図、 第10図はLINKSERVライブラリの起動処理におけるメモリ
配置説明図、 第11図は各部のモジュール構成図、 第12図はモジュールの説明図、 第13図は起動メインの動作フローチャート、 第14図は起動チェックの動作フローチャート、 第15図は起動後処理の動作フローチャート、 第16図は従来の起動モジュールの動作フローチャート、 第17図は従来方式のメモリ配置図である。 1……MS−DOS計算機システム、 2……メモリ常駐化プロセス群、 3……主ロード制御手段、 4……起動前後処理手段、 5……ユーザによる起動要求.

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】MS−DOS計算機システム(1)において、
    主記憶メモリに常駐化する複数のプロセス(プロセス
    1、プロセス2、・・・、プロセスn)からなるメモリ
    常駐化プロセス群(2)を起動する起動処理において、 該起動処理を、メモリ常駐化プロセス群を順次実行しメ
    モリ常駐化プロセス群の全起動処理を制御し、処理終了
    後に主記憶メモリから削除される主ロード制御手段
    (3)と、起動前に実行されるべき処理を含む起動前モ
    ジュールと、起動処理と起動後処理を含む起動後モジュ
    ールとからなり、前記主ロード制御手段(3)の発する
    ロード&exec命令によって主記憶メモリ上にロードされ
    メモリ常駐化プロセスの起動および起動の前後に行うべ
    き処理を実行し、各処理終了後に主記憶メモリから削除
    される起動前後処理手段(4)とに分割し、起動完了時
    に残存する使用不可能な主記憶メモリ容量を最小限に止
    めることを特徴とするMS−DOS上での複数のメモリ常駐
    化プロセスの起動方式。
  2. 【請求項2】前記起動前後処理手段(4)は、起動対象
    であるメモリ常駐化プロセス群(2)と同様に主ロード
    制御手段(3)によって実行され、該起動前後処理完了
    後にメモリ常駐を行わないことを特徴とする請求項1記
    載のMS−DOS上での複数のメモリ常駐化プロセスの起動
    方式。
  3. 【請求項3】前記主ロード制御手段(3)は、ロード&
    exec命令を起動前モジュール、各メモリ常駐化プロセ
    ス、起動後モジュールの順で発効することを特徴とする
    請求項1記載のMS−DOS上での複数のメモリ常駐化プロ
    セスの起動方式。
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JP4548025B2 (ja) * 2004-07-14 2010-09-22 ソニー株式会社 情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラム
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Title
アスキー出版局編著、「標準MS−DOSハンドブック」、株式会社アスキー・発行(1984年7月10日初版)、P.208〜217

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