JP2652183B2 - 地中埋設物探査装置 - Google Patents

地中埋設物探査装置

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JP2652183B2
JP2652183B2 JP63004551A JP455188A JP2652183B2 JP 2652183 B2 JP2652183 B2 JP 2652183B2 JP 63004551 A JP63004551 A JP 63004551A JP 455188 A JP455188 A JP 455188A JP 2652183 B2 JP2652183 B2 JP 2652183B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、地中等に埋設されたガス管や水道管、各
種ケーブル等に対して地上から電波を放射するとともに
そのエコーを受信し、この受信したエコーの表示器への
表示に基づいて上記地中埋設物の位置(深度を含む)を
計測する地中埋設物探査装置に関する。
[従来の技術] 一般に、こうしたレーダ方式を採用した埋設物探査装
置にあっては、上記地上から発したパルス状電波の所要
とする反射の有無、すなわち上記エコーの受信の有無か
ら物標とする地中埋設物の有無を、また同パルス状電波
を送信してからそのエコーが受信されるまでの時間から
同埋設物の埋設深度をそれぞれ検出するようにしてい
る。
すなわちいま、第8図(a)に示すような送信トリガ
の発生に基づき、第8図(b)に示す態様で送信パルス
(電波パルス)を形成してこれを地中に発したときに、
同第8図(c)に示す如く時間TE後にその物標埋設物か
らの反射エコーが受信されたとすると、この反射エコー
の受信によって物標埋設物の存在が確認され、またこれ
と同時に、上記電波伝搬時間TEに基づいて同埋設物の埋
設深度が測定される。
したがって、こうした探査装置において、その物標と
する埋設物の深度を正確に求めるためには、上記電波伝
搬時間TEについての精度良い同定が不可欠であり、ひい
ては該伝搬時間TEの直接の目安となる反射エコーの前縁
部(第8図(c)にPにて示す部分)についての精度良
い抽出が不可欠である。
ここに従来は、上記受信される反射エコーを表示器を
通じて可視像化するに際し、同エコーを適宜に量子化し
てディジタル信号に変換した後、これをコンピュータ等
に取り込んでそのエコーレベルに応じたランク付け(例
えば色分けや明度分け等)を施すなどの前処理を行なう
ことで、表示されるエコー像の視認性向上を図るように
していた。
[発明が解決しようとする課題] 従来は、上記の前処理を行なうに際し、第9図(a)
示されるような受信信号(反射エコー)を例えば同第9
図(b)に示すような態様で量子化してこれをディジタ
ル信号に変換するのであるが、こうしたA/D(アナログ
/ディジタル)変換処理のみでは、反射エコーの上記前
縁部Pについてこれを十分に強調することはできず、た
とえこの後に表示のための上述した前処理を施したとこ
ろで、このエコー前縁部Pの十分な視認を保証すること
は難しかった。すなわち、第8図に示す受信信号の前縁
部Pの信号レベル(信号レベル零)が、表示装置90の表
示部(表示画面)91の背景部分を示す信号レベル(信号
レベル零)と同じであるため、第7図(a)に示す表示
装置90の表示部(表示画面)91において、反射エコー像
EPの前縁部Pが画面の背景部分と識別できない色になっ
てしまう。このため疑似エコー像DMを、この反射エコー
像EPの前縁部Pに正確に重ね合わせて、電波伝搬時間T
についての正確な同定を行うことができなかった。し
たがって結局は、同反射エコーの振幅レベルの大きい部
分、すなわち第9図にQ1あるいはQ2にて示す部分がより
目につくこととなり、これをエコー前縁部と誤認して前
記電波伝搬時間TEについての正確な同定に支障を来たす
ことも少なくなかった。
また、「電子通信学会論文誌′83/6 Vol.J66−B No.
6,713頁〜720頁の論文『地中レーダシステム』荒井郁
男、鈴木務共著」などにも示されているように、物標が
深い(遠い)位置にあればある程その反射エコーの振幅
レベルは小さくなることが知られている。したがって、
たとえ同一の物標であったとしても、その埋設される深
さやレーダ装置からの距離が異なれば、これから反射さ
れるエコーの振幅レベルも大きく異なることとなる。
このため、例えば埋設されたある1つの物標に対応し
て振幅レベルの異なる複数の反射エコーが得られるよう
な場合、これらが全て同一物標を示す同一波形のエコー
である旨視認することが困難であるばかりか、物標が深
い(遠い)位置にあってその反射エコーの振幅レベルが
小さくなるような場合には、同エコーについての上述し
た前縁部Pの抽出も更に困難となって、電波伝搬時間TE
の同定に際して生じる上記不都合もより深刻なものとな
る。
この発明は、いかなる場合もこうした反射エコーの前
縁部抽出を容易にし、ひいては電波伝搬時間についての
正確な同定を可能にする探査装置を提供しようとするも
のである。
[課題を解決するための手段] この発明では、地上の送信機から適宜のアンテナを介
して地中に発射した電波の地中埋設物による反射波を同
じくアンテナを介して地上の受信機に受信させて、この
際の前記電波の伝搬時間に応じて前記地中埋設物の位置
を検出すべく、そのエコー像を表示器に表示する地中埋
設物探査装置において、 前記受信された反射波の復調信号の零クロス点を検出
する零クロス検出手段と、 前記検出された復調信号の零クロス点に対応するエコ
ー像の前縁部分が前記表示器の表示画面上において他の
部分から識別できるように、当該復調信号の零クロス点
における信号レベルを所定のレベルに変化させる強調処
理手段と、 前記強調処理手段によって、零クロス点における信号
レベルが前記所定のレベルにされた復調信号と対応する
エコー像を、前記表示器に表示する手段と を具えるようにする。
[作用] このように、表示器の表示画面上において、エコー像
の前縁部分が他の部分から容易に識別できるので、疑似
エコー像を、エコー像の前縁部に正確に重ね合わせて、
電波伝搬時間を正確に求めることができる。
[実施例] 第1図に、この発明にかかる探査装置の一実施例を示
す。
この実施例では、適宜の移動台車に搭載されて、物標
とする地中埋設物上を移動しつつ電波の送受信を実行す
ることにより当該物標の2次元断面映像を表示する装置
を想定している。
さてこの第1図に示す実施例装置において、トリガ回
路10は、一定周期毎にトリガパルスを発振する回路であ
り、送信回路11では、こうしたトリガパルスの発振に同
期して所望のレーダパルスの発生、増幅を行なって、こ
れを送信アンテナ12に給電する。送信アンテナ12から
は、こうした給電に伴なって地中へ向けての電波が発射
される。
ここで、地中に物標とする管などの埋設物が存在する
場合、上記発射された電波は該物標で発射されて、その
エコーが受信アンテナ13を介して受信回路14に受信され
る。この受信信号(反射エコー)は、Rfアンプ15にて所
要に増幅された後、Rf/Lf(高周波/低周波)変換回路2
0を通じて所定の低周波信号に変換される。
こうして低周波信号に変換された受信信号は、さらに
第2図に示す関係に基づき、A/D変換回路30にて所要に
サンプリング、量子化され、ディジタル信号に変換され
る。同図においてSMは、ディジタル信号の最大値を示
す。
こうしたディジタル変換処理により、例えば第3図
(a)に示すような受信信号(反射エコー)について
は、例えば同図(b)に示すようなディジタル信号に変
換される。
A/D変換回路30の出力は、零クロス検出回路31および
信号強調回路32にそれぞれ加えられる。
零クロス検出回路31は、上記ディジタル信号を順次入
力、記憶していき、 現在の信号が零である 1つ前の信号の符号と現在の信号の符号が逆転した の2つの論理のいずれかが満たされた場合に、判定信号
“1"を出力する。
逆に、上記、のいずれの条件も満たされない場合
には、判定信号“0"を出力する。
こうした2つの論理の組み合わせによれば、第3図
(b)に一転鎖線で示すP1,R1,S1の各部に対応するディ
ジタル信号について判定信号“1"が出力され、それ以外
の部分に対応するディジタル信号について判定信号が
“0"が出力される。
信号強調回路32は、A/D変換回路30、零クロス検出回
路31の出力に基づき、ディジタル信号に対してつぎの処
理を行なう。
つまり、零クロス検出回路31から判定信号“0"が出力
されている場合には、対応するディジタル信号をA/D変
換回路30からそのまま出力させる。
一方、零クロス検出回路31から判定信号“1"が出力さ
れている場合には、対応するディジタル信号を第2図に
示した最大値のディジタル信号SMに変換し、この変換さ
れた信号を同回路31から出力する。
こうした処理により、第3図(b)に示すディジタル
信号は、同図(c)に示すような態様でその波形が変形
される。すなわち、この結果として、同図(a)に示す
受信信号の零クロス部分P,R,S(つまりこれらは、同図
(b),(c)に示すP′,R′,S′およびP″,R″,S″
に対応している)が最大限に強調される形となる。
上記信号強調回路32の出力は、表示用メモリ書込制御
回路70に加えられる。
一方、トリガ回路10から発生されて送信回路11の送信
タイミングを決めているトリガ信号は、この送信回路11
に加えられるのと同時に、Rf/Lf変換回路20にも入力さ
れて、前記Rfアンプ15を通じて増幅された受信信号と共
に低周波の信号に変換される。この低周波に変換された
トリガ信号は、垂直同期信号発生回路40に入力されて、
当該物標についての2次元断面映像を表示する際に垂直
方向の座標を指定する垂直同期信号の形成に利用され
る。そしてこの形成出力される垂直同期信号も表示用メ
モリ書込制御回路70に加えられる。
また、距離センサ50は、当該実施例装置の移動に伴な
ってこれが所定距離移動する毎に1個のパルスを出力す
るものである。該センサ50の出力パルスすなわち距離計
測信号は、水平同期信号発生回路60に入力されて、当該
物標についての2次元断面映像を表示する際に水平方向
の座標を指示する水平同期信号の形成に利用される。こ
の水平同期信号発生回路60を通じて形成出力される水平
同期信号も表示用メモリ書込制御回路70に加えられる。
こうして表示用メモリ書込制御回路70には、垂直同期
信号発生回路40および水平同期信号発生回路60を通じて
発生された2次元上の座標に対応する情報が、また信号
強調回路32を通じて強調処理が施された上記2次元上の
各座標に表示すべき受信信号データがそれぞれ入力され
ることとなる。
表示用メモリ書込制御回路70は、上記垂直同期信号お
よび水平同期信号に基づいて上記受信信号データの表示
用メモリ71への書込制御を行なう回路である。すなわち
該表示用メモリ書込制御回路70では、上記垂直同期信号
および水平同期信号に対応して得られる座標値を表示用
メモリ71の番地値に逐次変換するとともに、上記強調処
理が施された受信信号データを同表示用メモリ71のこれ
ら変換された番地値によって示される番地に書込んでい
くよう動作する。
そして表示信号発生回路80は、上記受信信号データの
値に応じた色分けや明度分け等の前述したランク付けを
行なうなどして、モニタTV等の表示器に対する表示用信
号を発生する回路であり、その動作に際しては、上記表
示用メモリ71に書込まれた内容(受信信号データ)を順
次読出しながら、例えば2次元ラスタスキャンして、そ
の各該当するランクを示す表示用信号を表示器に表示せ
しめるよう動作する。
こうして表示器に表示される映像(エコー像)は、先
の第3図(c)に示した該実施例装置による強調処理波
形からも明らかなように、随時の受信信号(反射エコ
ー)の零クロス部分である前縁部Pが同図のP″にて示
される如く強調されて(この前縁部P″自体が目につき
易い部分Q1となる)、特にその輪郭部は視認性に優れた
ものとなっている。
次に、こうした実施例装置を採用して好適な前記電波
伝搬時間(速度)の同定方法の一例について第4図〜第
7図を参照して説明する。
第4図は、本同定方法を施行するための探査装置構成
を示すブロック図であり、大別した移動台車1と本体部
2とによって構成されている。移動台車1は、地中の物
標埋設物TGに向けて電波を発射する前記送信回路11およ
びアンテナ12と、物標TGからの反射エコーを受信する前
記受信回路14および受信アンテナ13と、移動台車1が単
位距離移動する毎に1個のパルスを発生する前述した距
離センサ50とを有している。また、本体部2は、距離セ
ンサ50からのパルス信号と受信回路14で受信した反射エ
コーとに基づいて物標TGのエコー像を形成する演算装置
100と、形成されたエコー像を表示する表示装置90とか
ら構成されている。
第5図は表示装置90の表示面の詳細を示した平面図で
あり、表示面には物標埋設物TGのエコー像EPおよび後述
の疑似エコー像DMを表示する第1の表示部91と、疑似エ
コー像DMの水平および垂直方向の表示位置を押圧操作に
よって移動させる位置移動スイッチの画像を表示する第
2の表示部92と、疑似エコー像DMの双曲線開口部の広が
りを押圧操作によって可変するための広がり情報入力ス
イッチの画像を表示する第3の表示部93とが設けられ、
表示面全体には押圧操作位置を検出する透明のタッチパ
ネル(図示せず)が取付けられ、このタッチパネルによ
って位置移動スイッチおよび広がり情報入力スイッチの
操作を検出するように構成されているとする。
以上の構成において、移動台車1を地表面を移動させ
ながら送信回路11およびアンテナ12を通じて電波を発射
すると、物標埋設物TGのエコー像EPは第5図に示す如く
双曲線状となる。
すなわち、第6図(a)に示すように、移動台車1が
地表面を移動するときの距離の座標軸をX,地中に向かう
深さ方向の距離を示す座標軸Zとし、物標TGが点Cで示
す座標(X0,Z0)に存在したものとすると、送受信アン
テナ12,13が点Cの真上の点Bに位置している場合、物
標埋設物TGは点B,Cの距離▲▼に対応する深さ(Z
0)におけるエコー像として観測することができる。
一方、送信電波はその伝搬方向の広がりを持っている
ため、送受信アンテナ12,13が点Cの真上から左方向に
ずれた点Aに移動した場合にも物標埋設物TGのエコー像
を観測することができる。この場合のエコー像は、点▲
▼間の距離 {(X−X0)+Z021/2 に対応する深さの点Dにおいて観測することができる。
従って、移動台車1を移動した時の点D(X,Z)の軌
跡、すなわち物標埋設物TGのエコー像をEPは Z=▲▼ ={(X−X0)+Z021/2 =AC ……(1) で表される双曲線状となる。
一方、送信アンテナ12から発射した電波が受信アンテ
ナ13に受信されるまでの往復伝搬時間TEと、電波伝搬速
度Vgおよび物標TGの深さZの間には、 の関係がある。
従って、第(1)式と第(3)式とにより、 の関係が成立する。但し、t0は点Bにおける電波伝搬時
間であり、t0、Vgは未知数である。
一方、表示装置90の表示部91に表示させる疑似エコー
像DMおよび物標埋設物TGのエコー像EPは、第6図(b)
に疑似エコー像DMを代表して図示しているように横軸が
台車1の距離軸X、縦軸が時間軸tである。すなわち、
物標TGのエコー像は深さ方向の距離軸Zが時間軸tに変
換されて表示されるものとなる。
そこで、第7図(a)に示すように、所定の広がりを
持った疑似エコー像DMを表示部91の任意の位置に表示さ
せるとともに、その頂点位置(X0,t0)と広がり係数α
を前記表示部92,93のスイッチ像の押圧操作によって変
えて物標TGのエコー像と重ね合わせる。この次、疑似エ
コー像DMがX,t座標系で次のような {(X−X0)+(α・t0)1/2 =α・t ……(4) といった関係になっていたものとすると、上記第(3)
式とこの第(4)式の係数比較によって次の関係が成立
する。
Vg=2α ……(5) ここに、(X0,t0)は疑似エコー像DMの頂点座標で、
表示部92のスイッチ像によりその増減が指示され決定さ
れる。また、αは同疑似エコー像DMの開口部の広がりの
ファクタで、広がりを大きくする場合はαが大きくなる
ように、また小さくする場合はαが小さくなるように表
示部93に表示されたスイッチ像の押圧操作によって可変
される。
従って、第7図(b)に示すように、2つのエコー像
EP,DMの重ね合わせ操作によって物標埋設物TGのエコー
像EPの頂点位置の座標を疑似エコー像DMの頂点位置の座
標(X0,t0)として求めることができる。また、双曲線
の開口部の広がりも疑似エコー像DMの広がりの値αによ
って求めることができる。この結果、Vg(電波伝搬速
度)が第(5)式によって求まり、このVgとt0(物標TG
の真上地点Bにおける電波伝搬時間)とを第(2)式に
代入して計算することにより、物流埋設物TGのエコー像
EPの頂点位置座標、すなわち深さZを簡単に求めること
ができる。
さてこの同定方法においては、以下のような原理に基
づいて物標埋設物TGの深さZが検出されるが、そのため
にはまず物標埋設物TGのエコー像EPを正確に表示させる
必要がある。
ところが一般に、こうしたエコー像EPすなわち当該物
標についての2次元断面映像は、 ○ 電波はその伝搬距離の長い程減衰が大きく、このた
め前述の如く双曲線状の特性を有して得られる反射エコ
ーのデータ列も、双曲線の頂点付近(アンテナが物標の
真上付近)においては大きな振幅として得られるが、同
双曲線下方の開口付近になると振幅が小さく、特にその
エコー波形の前縁部についてはこれを抽出することすら
難しい。
といった理由によって、双曲線としての視認性に難があ
るとされていた。こうした問題は、装置コスト等を考慮
して、表示しようとする階調数(ランク数)を少なくし
ようとする場合に顕著にあらわれる。
この点、前述した実施例装置によれば、反射エコーの
振幅レベルの大小にかかわらずその前縁部(P,P′,
P″)を良好に強調して、上記双曲線としての視認性を
改善することができる。すなわち、第3図(c)に示す
受信信号の前縁部P″の信号レベル(信号レベル最大)
を、表示装置90の表示部(表示画面)91の背景部分を示
す信号レベル(信号レベル零)と異ならせるようにして
いるため、第7図(a)に示す表示装置90の表示部(表
示画面)91において、反射エコー像EPの前縁部Pの色を
画面の背景部分の色と識別できる色にすることができ
る。このため、第7図(b)に示すように、疑似エコー
像DMを、この反射エコー像EPの前縁部Pに正確に重ね合
わせて、電波伝搬時間Tについての正確な同定を行う
ことが可能となる。しかも該実施例装置では、従来256
階調数の多段数でないと表現しきれなかった上記エコー
像EPについての双曲線情報を例えば8階調程度の階調数
をもっても十分に表現することが可能となる。したがっ
て、前記演算器100(第4図)に、第1図に示した本実
施例装置の構成を取り入れるようにすれば、精度、操作
性、経済性共に優れた地中埋設物探査を実現することが
できるようになる。
なお、上記実施例においては、ディジタル化された受
信信号の零クロスを検出するようにしたがアナログ信号
段階で上記零クロスの検出を行なうようにしても勿論よ
い。
また、強調処理も、受信信号のアナログ段階で行なう
ことも当然可能であり、この強調処理が施された後、当
該信号をディジタル化してもよい。
さらに、実施例では、強調処理として、対応するディ
ジタル信号を最大値のディジタル信号SMに変換するよう
にしているが、零クロス部分を際立たせるのに充分な信
号であれば、その設定は任意であり、たとえば最小値の
ディジタル信号を用いてもよい。
なおまた、実施例では、受信信号(反射エコー)の双
曲線情報を8階調で表現するようにしているが、論理回
路31の判定信号の2値データをそのまま使用し、上記双
曲線情報を2階調(2値画像)で表現するようにしても
よい。
また、実施例では、第3図(b)に示すP1,R1,S1の各
部において信号の強調が行なわれているが、零クロス部
分P′、R′、S′のみについて信号の強調を行なう実
施も当然可能である。
この場合は、零クロス検出回路31の出力について微分
処理を施し、この処理の結果得られる波形の振幅レベル
が最大(または最小)となる部分について強調処理を施
すようにすればよい。
また、第4図および第5図に示した装置においては、
タッチパネルの操作によって疑似エコー像DMの位置や広
がりを可変するとしたが、これとて機械接点式スイッ
チ、あるいはキーボード,ジョイスティック等の各種の
入力手段に適宜に置換できることは勿論である。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば、表示器の表
示画面上において、物標を示すエコー像の前縁部分が他
の部分から容易に識別されるようにしたので、疑似エコ
ー像を、物標エコー像の前縁部に正確に重ね合わせるこ
とができ、これにより電波伝搬時間を正確に求めること
ができる。これにより、地中埋設物探査において物標の
位置の測定を容易かつ正確なものとすることができる。
また、オペレータとしては、物標エコー像の前縁部が
識別できない場合には、識別容易な物標エコー像の部分
に、疑似エコー像を重ね合わせてしまう。こうした場合
には、物標エコー像の前縁部とのずれを考慮して電波伝
搬時間を求める必要があり、作業が繁雑となる。
この点、本発明によれば、物標エコー像の前縁部との
ずれを考慮する繁雑さがなくなり、このずれを考慮する
ことを忘れたりするミスを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる地中埋設物探査装置の一実施
例を示すブロック図、第2図は受信信号をディジタル化
する場合の説明に用いる図、第3図は第2図に示した実
施例装置の動作例を示すタイムチャート、第4図は同実
施例装置の具体適用例を示すブロック図、第5図は該適
用装置における表示装置画面の詳細を示す平面図、第6
図はエコー像が双曲線状になることを説明するための説
明図、第7図は埋設物エコー像に対して疑似エコーを重
ねる操作を説明するための説明図、第8図は送信電波と
受信電波の時間関係を示すタイムチャート、第9図は受
信電波(受信信号)に対する従来の信号処理手法を示す
タイムチャートである。 10……トリガ回路、11……送信回路、12,13……アンテ
ナ、14……受信回路、15……Rfアンプ、20……Rf/Lf変
換回路、30……A/D変換回路、31……零クロス検出回
路、32……信号強調回路、40……垂直同期信号発生回
路、50……距離センサ、60……水平同期信号発生回路、
70……表示用メモリ書込制御回路、71……表示用メモ
リ、80……表示信号発生回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地上の送信機から適宜のアンテナを介して
    地中に発射した電波の地中埋設物による反射波を同じく
    アンテナを介して地上の受信機に受信させて、この際の
    前記電波の伝搬時間に応じて前記地中埋設物の位置を検
    出すべく、そのエコー像を表示器に表示する地中埋設物
    探査装置において、 前記受信された反射波の復調信号の零クロス点を検出す
    る零クロス検出手段と、 前記検出された復調信号の零クロス点に対応するエコー
    像の前縁部分が前記表示器の表示画面上において他の部
    分から識別できるように、当該復調信号の零クロス点に
    おける信号レベルを所定のレベルに変化させる強調処理
    手段と、 前記強調処理手段によって、零クロス点における信号レ
    ベルが前記所定のレベルにされた復調信号に対応するエ
    コー像を、前記表示器に表示する手段と を具えたことを特徴とする地中埋設物探査装置。
JP63004551A 1988-01-12 1988-01-12 地中埋設物探査装置 Expired - Fee Related JP2652183B2 (ja)

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