JP2649290B2 - ビル風防護装置 - Google Patents

ビル風防護装置

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JP2649290B2
JP2649290B2 JP9341391A JP9341391A JP2649290B2 JP 2649290 B2 JP2649290 B2 JP 2649290B2 JP 9341391 A JP9341391 A JP 9341391A JP 9341391 A JP9341391 A JP 9341391A JP 2649290 B2 JP2649290 B2 JP 2649290B2
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Fujita Kk
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高層建物の隅角部に吹く
強風から歩行者を防護するビル風防護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市部では、土地の高度利用によ
り建物が高層化しつつある。このような高層建物1に風
が吹いて作用すると図4に示すような高層建物1の隅角
部2からダウンウォッシュと呼ばれる風が吹く現象が生
じ、図5に示すように高層建物1の隅角部2を中心に強
風が吹く風速増加域3が発生する。そして、この領域3
内では、隅角部2に近い程風速増加率が増大して強風が
吹く。特に隅角部での問題としては、建物の周囲に沿っ
て設けられた歩道が直角に曲がるため、建物の側面では
歩行者がこれまで建物に遮蔽されて弱風であったのに対
し、隅角部で突然に強風にさらされ、歩行のバランスを
くずしたり、或いは雨天時には傘が破損したり、衣服や
髪を乱すなど、不快で危険な状況に直面する場合が生ず
る。このため、従来では、このビル風対策としては、キ
ャノピー(ひさし)を設けたり、2階レベルにペデスト
リアンデッキ(歩行者通路)を設けたり、歩道脇に植栽
を設けることにより歩行者を防護するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のキャノピーやペデストリアンデッキは、建築計
画上、必要とされる場合、例えば駅に直接接続する場合
以外は設置されないし、特にペデストリアンデッキ自体
がビル風に対して歩行者にとってはもっとも危険で不快
な場所となりやすい欠点があった。また、地上レベルに
おいては上部のペデストリアンデッキは風雨を防ぐのに
は好適であるが、暗くうっとおしいという欠点を有して
いた。因みに、歩道としては、ビル風が強くないときに
は直射日光が当たり開放感を味わえることが望ましい。
【0004】更に、上述した植栽についても、ビル風対
策としてよく用いられてそれなりの効果を有するが、建
物の隅角部のような局所的な場所においてはそれ程有効
な対策とはなり得ず、例えば、斜め上方からの強風を防
ぐには、植栽を隅角部の歩道中心辺りにまで設けなけれ
ばならない不具合があった。そこで、本発明は、高層建
物の隅角部に発生する強風を防ぎ、歩行者を強風から保
護して安全性および快適性を確保するビル風防護装置を
提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のビル風防護装置
は、少なくとも、高層建物の隅角部の歩道上を覆う傘部
と、前記隅角部に設けられ前記傘部を収納する収納空間
とを備え、更に自動化する場合には、前記傘部を収納空
間から繰出したり収納したり傘部を駆動する駆動装置
と、前記隅角部付近の風速を検出する風速センサと、こ
の風速センサからの検出デ〜タに基づいて、前記駆動装
置を制御することにより、風速が所定値以上のときに前
記傘部を繰出す一方、風速が所定値以下のときに前記傘
部を畳込んで収納させる制御装置とを備えて構成されて
いる。
【0006】したがって、強風のときには、収納空間に
収納された傘部を隅角部の歩道上に繰出すことにより、
歩行者を隅角部に発生する強風から防護することがで
き、安全性を確保できる。また無風や弱風のときには傘
部を収納空間に収納することにより、歩道上に日光が直
射され、快適性をも確保できる。また、風速センサ、駆
動装置および制御装置を設けることにより、風速を基準
にして自動化を可能とすることができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。本実施例のビル風防護装置10は、図1に示すよ
うに、高層建物1の隅角部2に、所定高さの位置、例え
ば歩行者の頭上約1m程度の高さとなる位置に設けられ
ている。この装置10の主要部は、スリット部(収納空
間)11a,11bと折り畳み可能な傘部(ウィンドア
ンブレラ)12とから構成されている。傘部12は本実
施例では二つに分割された第1および第2の傘部12
a,12bとからなり、スリット部11a,11bは、
図2および図3に示すように、建物1の隅角部2を含む
二つの側面に設けられ、傘部12を収納できる所定の高
さ寸法で且つ所定の奥行き寸法で水平にそれぞれ設けら
れており、畳込まれた第1および第2の傘部12a,1
2bをそれぞれ収納できるようになっている。
【0008】また、隅角部2の上方には図3に示すよう
に空間部13が設けられ、スリット11a,11bから
この空間部13に亘ってセンターポール14が回動可能
に垂直にその下部が支軸15により支持されており、上
部がモータ(駆動装置)16に連結されている。また、
センターポール14には、センターポール14の回動に
伴って、時計方向に展開する第1の傘部12aと、反時
計方向に展開する第2の傘部12bが取付けられてい
る。傘部A12aは、基端部がセンターポール14に固
着された第1のガイドスポーク17aと、畳込まれた第
1の傘部12aを収納するスリット11a内の壁部に固
定された第1の固定スポーク18aとの間に扇状(約1
35°)のテント地の如き布19が張設され、これらの
間には布19を支えるための複数のスポーク20が設け
られ、各スポーク20の基端部がセンターポール14に
固着されている。したがって、モータ16の時計方向の
回転駆動に伴って、第1の傘部12aがスリット11a
から繰出されて角の歩道21上で約135°に展開さ
れ、モータ16の逆回転駆動により畳込まれてスリット
11a内に収納される。
【0009】他方、第2の傘部12bも第2のガイドス
ポーク17b、第2の固定スポーク18b、布19、複
数のスポーク20を有し、同様な構造となっており、モ
ータ16の回転駆動により、スリット11bから繰出し
たり、畳込まれて収納される。尚、各傘部の布として
は、これに限らず、ビニール等のように透明のものでも
よい。更に、双方の傘部12a,12bが展開した状態
で双方のガイドスポーク17a,17bの先端が位置す
る箇所には、外ポール23が立設されている。この外ポ
ール23は、それぞれの傘部12a,12bが展開する
際の各ガイドスポーク17a,17bのストッパーの役
割を有するとともに、各ガイドスポーク17a,17b
を含む第1および第2の傘部12a,12bの重量を支
え、また風力による第1および第2の傘部12a,12
bのバタツキを防止するために設けられている。また、
必要によっては、図3に示すような基端がセンターポー
ル14の上端側に固着され、先端が各ガイドスポーク1
7a,17bの先端側に固着される補強ワイヤ24を設
け、これにより各傘部12a,12bの重量を補強する
ことも可能である。
【0010】更に、上記外ポール23の上部には、隅角
部2付近の風速を計測する風速計(風速センサ)25が
設けられ、この風速計25が建物1内に設けられた制御
装置26に電気的に接続され、この制御装置26には上
記モータ16が接続されている。そして、風速計25に
より計測された風速が所定値以上になった時には強風で
あるとして、制御装置26によりモータ16が駆動制御
される構成となっている。
【0011】このようなビル風防護装置10において
は、風速計25により検出される隅角部2での風速が所
定値以上の場合になると、自動的に制御装置26により
判断されてモータ16が制御される。そして、先ず、時
計方向にモータ16が回転し第1の傘部12aがスリッ
ト11aから繰出され、第1のガイドスポーク17aが
外ポール23に係止されると、次にモータ16が反時計
方向に回転して第2の傘部12bがスリット11bから
繰出される。そして、隅角部2の付近の歩道上が双方の
第1および第2の傘部12a,12bにより覆われる。
そして、これらの傘部12a,12bにより高層建物の
隅角部に吹く強風から歩行者が防護され、歩行者の安全
が確保される。
【0012】また、雨天時には、信号待ちの間の一時的
雨除けとしての機能も有する。これに対し、無風、弱風
のときには、各スリット11a,11b内に各傘部12
a,12bが収納され、これにより歩道上が開放され、
歩道が明るくなり、歩行者に開放感を与えることがで
き、快適性が確保される。尚、上記実施例では制御装置
等を用いて全自動とした場合について説明したが、これ
に限らず、手動により繰出しおよび収納を行なうことも
可能である。また、傘部としては二つに分割した構造と
することに限らず、一つの構造とすることも可能であ
る。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、傘
部を収納空間から歩道上に繰出し可能に設けたので、強
風等の必要時に傘部を歩道上に繰出すことにより、歩行
者を強風や雨から防護でき、安全性を確保できる一方、
無風や弱風等の不要時には傘部を収納空間に収納するこ
とにより、歩道上に日光の直射が可能となり、開放感を
享受でき、快適性を確保できる。また、風速センサ、駆
動装置および制御装置を設けることにより、全自動化を
図ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係り、高層建物の隅角部に
設けられた本装置の斜視図である。
【図2】本装置の平断面図である。
【図3】図2中のA−A矢視断面図である。
【図4】従来例に係り、高層建物に吹く風を示す斜視図
である。
【図5】隅角部に生ずる風速増加域を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 高層建物 2 隅角部 11a,11b 収納空間 12,12a,12b 傘部 14 センターポール 16 駆動装置 17a,17b ガイドスポーク 18a,18b固定スポーク 19 布地 21 歩道 25 風速センサ 26 制御装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高層建物の隅角部の歩道上を覆う傘部
    と、前記隅角部に設けられ前記傘部を収納する収納空間
    とからなり、前記傘部を必要に応じて前記収納空間から
    歩道上に繰出し可能に設けたことを特徴とするビル風防
    護装置。
  2. 【請求項2】 前記傘部を、前記隅角部に回転可能に設
    けられたセンターポールと、このセンターポールに放射
    状に設けられたガイドスポークと、前記収納空間内に設
    けられた固定スポークと、前記ガイドスポークと固定ス
    ポークとの間に扇状に張設された布地とから構成し、前
    記センターポールの回転に伴って、傘部を繰出し畳込み
    可能とした請求項1記載のビル風防護装置。
  3. 【請求項3】 前記傘部を、円周方向に二分割構造と
    し、それぞれ繰出し畳込み可能とした請求項2記載のビ
    ル風防護装置。
  4. 【請求項4】 高層建物の隅角部の歩道上を覆う傘部
    と、前記隅角部に設けられ前記傘部を収納する収納空間
    と、前記傘部を収納空間から歩道上に繰出す繰出し駆動
    又は傘部を収納空間に収納する収動駆動する駆動装置
    と、前記隅角部の風速を検出する風速センサと、この風
    速センサの検出データに基づいて前記駆動装置を制御す
    ることにより風速が所定値以上のときに前記傘部を繰出
    す一方、風速が所定値以下のときに前記傘部を収納空間
    に収納させる制御装置とを備えたことを特徴とするビル
    風防護装置。
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