JP2648933B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2648933B2
JP2648933B2 JP63136079A JP13607988A JP2648933B2 JP 2648933 B2 JP2648933 B2 JP 2648933B2 JP 63136079 A JP63136079 A JP 63136079A JP 13607988 A JP13607988 A JP 13607988A JP 2648933 B2 JP2648933 B2 JP 2648933B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はプリンタや電子タイプライタ等の画像記録装
置に関し、より詳細には記録シート搬送手段の駆動切換
機構を有する画像記録装置に関する。
〔従来技術〕
プリンタや電子タイプライタなどの画像記録装置とし
て、印字桁方向にプラテンに沿って往復移動するキャリ
ッジ上に記録ヘッドを搭載し、キャリッジの移動に同期
しかつ印字データに基いて記録ヘッドを駆動しながら記
録シートにドットマトリックスから成る画像を形成し、
1行分の記録を終了すると記録シートを1行分だけピッ
チ送りした後次の行の記録を行ない、1ページ分記録し
た後記録シートを搬送排出するものが使用されている。
また、サーマル式の記録装置ではサーマルヘッドをプ
ラテン上のシートに圧接させた状態では摺動させながら
記録が行なわれ、この型式のものではサーマルヘッドの
アップダウン機構が用いられている。
さらに、サーマル転写式の場合は、キャリッジ上にイ
ンクリボンカセットを交換可能に装着し、記録時(ヘッ
ドダウン時)に記録ヘッドの前面にキャリッジ移動速度
に応じた速度でインクリボンを送給するよう構成され
る。
ところで、この種の画像記録装置では、1つのモータ
でサーマルヘッドのアップダウンと記録シートの搬送と
を行なうものが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、従来の上記型式の画像記録装置では、印字途
中で記録シート搬送機能へ切換えることが難しく、サー
マルヘッドがホームポジション(例えば最左端位置)に
ある時しかシート搬送機能へ切換えることができず、切
換え操作にかなりの時間を要していた。
本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決でき、サ
ーマルヘッドの任意の位置でシート搬送機能へ切換える
ことが可能であり、1個のモータでも迅速な切換えによ
って記録速度の向上を図りうる画像記録装置を提供する
ことである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、プラテンに配さ
れた記録シートに画像の記録を行う画像記録装置におい
て、前記記録シートに画像の記憶を行うための記録ヘッ
ドを前記プラテンに沿って往復移動させるキャリッジ
と、前記キャリッジを前記プラテンに沿って往復移動さ
せる駆動力を発生する第1のモータと、前記記録ヘッド
を前記プラテンに圧接させる位置と圧接を解除する位置
とに変位させるヘッド変位手段と、前記記録シートを搬
送するための搬送手段と、前記搬送手段を駆動するため
の駆動力及び前記ヘッド変位手段を駆動するための駆動
力を発生する第2のモータと、前記キャリッジの移動領
域に沿って変位可能に配された駆動切換部材と、前記キ
ャリッジに配され、前記第2のモータからの駆動力によ
って前記駆動切換部材と係合する位置へ変位する係合部
材と、前記駆動切換部材の変位に応じて、前記第2のモ
ータからの駆動力の伝達を前記搬送手段又は前記ヘッド
変位手段へ切換える切換機構と、を有し、前記第2のモ
ータからの駆動力によって前記係合部材と前記駆動切換
部材とを係合させるとともに前記第1のモータによる前
記キャリッジの移動に応じて前記駆動切換部材を変位さ
せることで、前記切換機構による駆動力の伝達の切換が
前記キャリッジの任意の位置において可能であることを
特徴とする。
〔実施例〕
以下図面を参照して実施例を説明する。
第24図は本発明の一実施例を適用した画像記録装置の
一例であるタイプライタTの外観斜視図である。
第24図において、210はプラテン、212は記録シート
(用紙やプラスチック薄板などの記録媒体)、213は外
装、214は電源のオフオフを制御するパワースイッチ、2
15はキーボードである。
216はフード213aの開閉によってオンオフされるフー
ドスイッチで、フード213aの開閉を感知する。
MOKYは、モードキーで、後述するリボンモード設定等
各種モードを設定するためのものである。
PRKYはプリント(印字)指令キーである。
また、タイプライタTには、印字部(記録部)、入力
部、表示部、制御部並びに外部入出力インターフェース
部等が内蔵されている。
なお、本実施例は、上記入力部および表示部が設けら
れていなくともよいことは勿論である。
第1図は本発明を適用した画像記録装置の内部の要部
を示す斜視図である。
この画像記録装置(プリンタやタイプライタ等)は、
後述するように、いわゆるセレフコレクション用インク
シートカセット、2色印字用インクシートカセット、お
よび通常の単色印字用インクシートカセットを装填可能
であり、装着されたインクシートの特性を十分に発揮さ
せて、単色記録2色記録および記録修正などを行なうこ
とができるものである。
第1図において、1は装置本体のベースであり、左側
板101、右側板102、ギヤ受け左側板103、ギヤ受右側板1
04およびヘッドモータ取付け板105を有している。
左側板101には、後述するPF減速ギヤを保持するため
の軸101aが植設されている。ギヤ受け左側板103には、
後述する中間ギヤIIを支持するための軸103a、後述する
トルク軸およびトルク軸ギヤを支持するためのガイド孔
103b並びにキャリッジ軸を保持するためのガイド孔103c
などが設けられている。
ギヤ受右側板104には、後述するトルク軸を支持する
ためのガイド孔104a、キャリッジ軸を保持するためのガ
イド孔104b、キャリッジ軸の抜け止め防止用のビス孔10
4cなどが設けられている。
ヘッドモータ取付け板105には、後述する選択ギヤ22
と選択ばね23を保持するための軸105a並びにヘッドモー
タ取付け用のビス孔105b、105c、ヘッドモータ20のピニ
オン21が突出するための孔105dが設けられている。
また、ベース1の手前側には、フレキシブルケーブル
(FPC)を保持するための溝孔部106aが設けられてい
る。
なおここで、前記フレキシブルケーブル(FPC)は、
キャリッジ28内等に信号を伝達したり、あるいは電荷の
除去を行なうものである。
この信号とは、サーマルヘッド78の発熱制御、キャリ
ッジモータ45の駆動制御、ホームセンサー49のON・OFF
検知等である。
また本実施例では、前述した様に、特にこのFPCによ
ってインクリボンの電荷除去(アース)を行っている。
さらに、ベース1の底板107には、キャリッジのコロ5
4が摺動するガイドレール部107d、クラッチラック27の
浮き押え部107a、レフトリミッタを検出するためのボス
107bなどが設けられている。
また、107cはラックであり、前記ベース1の所定位置
に印字桁方向(記録方向)に沿って設けられており、後
述するキャリッジ28のキャリッジアイドルギヤ64が噛合
っている。
ペーパーパン2は前記ベース1と一体に形成されてお
り、後述するピンチローラ8が納まる開口2aが所定の位
置(6箇所)に設けられている。
3はペーパーフィードローラ(PFローラ)であり、円
盤状のシートガイド部3aと十字形をしたクロスプレート
3bとが交互になるようになっており、例えばポリカーボ
ネートやABS等のプラスチック材料で一体形成される。
このペーパーフィードローラ3の一方の端部にはリリ
ースレバー16(後述する)がガイド軸3cに取付けられ、
他方の端部にはペーパーフィードギヤ12(後述する)が
ガイド軸3dにスプリングピン4によって取付けられてお
り、前記左側板101および右側板102に回転自在に支持さ
れている。
また、5はペーパーフィードゴム(PFゴム)で、前記
ペーパーフィードローラ3と間隙をあけて所定の位置に
設けられており、その周面にはゴムが巻き付けられてい
る。本実施例ではこのペーパーフィードゴム5は6箇所
に設けられている。
さらに、6はプラテンホルダーで、前記左側板101と
右側板102との間に保持されており、前述したペーパー
フィードローラ3のガイド板3aとペーパーフィードゴム
5と対向する位置には溝6aがそれぞれ設けられている。
また、搬送されている記録シート212の先端をガイドす
るために、ペーパーフィード(PF)ローラ3およびペー
パーフィードゴムローラ5の隙間に対向するホルダー6
の下部には凸状に曲げ部6bが形成されている。
一方プラテンホルダー6の前面すなわち後述する記録
ヘッド78と対向する位置には、印字、桁方向に沿って、
CRゴムにテフロンシートをコーティングしたプラテン7
が貼付されている。
このプラテン7によって、記録ヘッド78による記録時
に記録シート212を所定位置に維持する。
8はピンチローラで、ペーパーフィードゴムローラ5
に圧接しており、記録シート212の挿入時に記録シート2
12の先端が喰いつきやすいようにゴムがライニングされ
ている。
9は円柱状のフロントローラで、前述したペーパーフ
ィードゴム5にフロントローラ9の外周が当接するよう
に配置される。
前記フロントローラ9は、支持アーム10に回転自在に
軸支されており、ピンチバネ11により押圧されている。
ピンチバネ11は、ピンチローラ8の中央部をも押圧する
一体の板バネで形成されている。
12はペーパーフィードギヤ(PFギヤ)で、前述したペ
ーパーフィードローラ(PFローラ)3の回転軸3aに取付
けられ、一体に回転する。
13は中間ギヤIで、前記PFローラ3の軸部3aに同心に
回転自在に取付けられている。
14は中間ギヤI13の止め輪であり、該中間ギヤIのス
ラスト方向の動きを規制している。
15はペーパーフィード用の左側ノブであり、前記PFロ
ーラ3に一体に取付けられている。このノブ15を手動で
操作することにより、ローラ3を正逆いずれにも回転さ
せることができる。
16はリリースレバーで、前記PFローラ3の軸部3cに回
転自在に嵌合しており、右側板102にも回転自在に取付
けられている。
そしてつまみ16aを操作することによりペーパーリリ
ース機構を動作させ、前記ピンチローラ8および前記フ
ロントローラ9をPFローラ(駆動ローラ)3から解除
し、記録シート212をフリーにすることができる。
第2図の画像記録装置の縦断面図には、ペーパーリリ
ース機構の動作部、すなわちシート搬送力を付与するピ
ンチローラ8、9、圧接用の板ばね11、およびリリース
シャフト120のカム形状断面部分が示されている。
また、第4図の右側図面には、ペーパーリリース機構
の手動操作部、すなわち、つまみ16aおよびギヤ部16bを
有するリリースレバー16、並びに前記ギヤ部16bとに噛
合うギヤ部120aを有し前記リリースレバー16を矢印A方
向に回転させることにより前記板ばね11および支持アー
ム10を該板ばねの弾性力に抗してリリース作動するトル
クを伝達するリリースシャフト120が示されている。
リリースレバー16と同様に、PFローラ3の軸部3aに
(同心に)、バリアブルギヤ(図示せず)、ディテント
ギヤ17、右シート送りノブ18等が取付けられている。
前記バリアブルギヤ(図示せず)はスプリングピン
(図示せず)でPFローラ3の軸部に3a固定されている。
前記ディテントギヤ17は、外周にディテント歯型17a
を有し、PFローラ3に固定され一体的に回転する。
記録装置のベース1側には、前記ディテントギヤ17の
歯型17aに弾性力で圧接されるディテントバネ(図示せ
ず)がビス(図示せず)で固定されており、このディテ
ントばねによってディテントギヤ17の回転位置を正確に
割り出し、PFローラ3の安定位置を生み出している。
18は右側シート送りノブで、PFローラ3の右端部に一
体に取付けられている。このノブ18または前記左側のノ
ブ15を手動で操作することによってPFローラ3を回転さ
せることができる。
20はヘッドモータで、ベース1に2個のビスで固定さ
れている。
ヘッドモータ20の回転軸に20aに取付けられたピニオ
ン21は、ヘッドモータ取付け板105の軸105aに回転自在
に軸支された選択ギヤ22に常時噛合っている。
この選択ギヤ22は軸方向にスライド可能であり、選択
ギヤばね23によって通常では中間ギヤI13と噛み合う位
置へ押されている。
中間ギヤI13はPFローラ3に回転自在に軸支されてお
り、中間ギヤII24に常時噛合っている。
中間ギヤI13の回転はPFローラ3へは伝達されず、中
間ギヤII24へ伝達される。
中間ギヤII24はギヤ受け左側板103に軸支されてお
り、該中間ギヤII24の回転トルク軸ギヤ25を介してトル
ク軸26へ伝達される。
27はクラッチラックであり、このクラッチ27は、ベー
ス1の底板107のクラッチラック押え部107aにより、印
字方向に沿って摺動可能に取付けられている。
クラッチラック27のラック歯27aには、キャリッジ28
のクラッチレバー29の歯部が29aが噛合い可能であり、
記録シート送り中のみ噛合う。
30は選択レバーで、ベース1の底部107にある軸中心3
aに取付けられ、その一端30bがクラッチラック27と連結
している。キャリッジ28のクラッチラックレバー29の歯
部29aがクラッチラック27と噛合うと、キャリッジ28が
左方へ若干動くことによりクラッチラック27が左方へ移
動し、これによって選択レバー30が第3図の(A)から
第3図の(B)へと移動する。
これにより、選択レバー30の先端で選択ギヤ22をばね
23に抗して右側へスライドさせることができ、PF減速ギ
ヤ31に前記選択ギヤ22が噛合う。
前記PF減速ギヤ31は2段ギヤになっており、大径ギヤ
31aは選択ギヤ22と噛合い、小径ギヤ31bはPFギヤ12と噛
合うようになっている。
したがって、選択ギヤ22をばね23に抗して右側へ移動
させることにより、ヘッドモータ20の回転がPFローラ3
に伝達されて記録シート212の搬送(シート送り)が行
なわれる。この時は、選択ギヤ22が中間ギヤI13から離
れているので、トルク軸26には回転は伝達されない。
28はキャリッジであり、ベース1に設けられたレール
部107dおよびキャリッジ軸32によって案内支持され、印
字桁方向(プラテン7に沿う方向)に摺動自在に取付け
られている。このキャリッジ28上にはインクシートカセ
ット33(後に詳述する)が搭載されている。
次に第5図を参照してキャリッジ28の内部構造につい
て説明する。
第5図において、キャリッジ28の枠体34にはキャリッ
ジ軸32に軸支されるための軸受部34aが2箇所に設けら
れている。
キャリッジ枠体34の右側板34bには、スライドギヤ39
の右部やギヤ等を支持する各種の孔が形成されており、
フレキシブルケーブル(FPC)35を支持する溝36およびF
PC押え部材37を止めるビス孔などが形成されている。例
えば2段ギヤ型の減速ギヤ38を支持する孔が右側板34b
および壁34cに形成され、スライドギヤ39の支持部40が
右側板34bに形成され、レバー軸41を支持する孔43、43
が壁34c、34dに形成され、カム軸42を支持する孔44、44
が右側板34bおよび壁34dに形成されている。
また、前記キャリッジ28の枠体34の底板には、キャリ
ッジモータ45を止めるビス孔(不図示)、該キャリッジ
モータ45の下側の軸45aに取付けられているピニオン46
が突出するための孔47、前記クラッチラックレバー29を
支持するための孔48、48、ホームセンサ49を止めるため
の孔50、50、クラッチラックレバー29を下方へ突出可能
に収容するための開口部51、センサレバー52の回転軸5
3、キャリッジコロ54を支持するための孔55、ホームセ
ンサ49のリード線のショートを防ぐためのリブ56、セン
サレバー52の戻しばね57の引っ掛け部58、ヘッドアーム
60の回転軸61などが形成されている。
また、キャリッジ28の枠体34の上面四隅部には、キャ
リッジカバー62を取付けるためのビス孔(不図示)が形
成されている。
さらに、前記枠体34の裏側には、キャリッジギヤ63お
よびキャリッジアイドラギヤ64を支持するための軸65、
66が形成されている。
前記キャリッジコロ54は、キャリッジ28移動時の負荷
を低減させるためのものであり、前記ガイドレール107d
上面に沿って転動する。
前記キャリッジモータ45は両軸型モータであり、前記
下側のピニオン46の他に上側にもピニオン67が設けられ
ている。
前記キャリッジギヤ63は二段ギヤであり、その大径ギ
ヤ63aは前記キャリッジモータ45のピニオン46と噛合
い、小径ギヤ63bの方は前記キャリッジアイドラギヤ64
と噛合っている。
このキャリッジアイドラギヤ64はベース1に設けた前
記キャリッジラック107cとも噛合っている。
したがって、キャリッジモータ45が回転するとキャリ
ッジ28が移動し、その回転方向によっりてキャリッジ28
の移動方向が決まる。
前記スライドギヤ39は、そのボス部を枠体34に回転自
在に支持され、かつその中心を貫通する異形断面の孔に
前記トルク軸(同じような異形断面)26が嵌挿されてお
り、したがって、スライドギヤ39とトルク軸26は一体的
に回転する。
スライドギヤ39は2段ギヤ68の大径ギヤ68aに噛合っ
ている。この中間ギヤ68はカムI69およびカムII70とと
もに前記カム軸42で支持されている。
前記減速ギヤ38も2段ギヤであり、その大径ギヤ38a
は前記中間ギヤ68の小径ギヤ68bと噛合っている。
前記カムII70には、前記減速ギヤ38の小径ギヤ38bと
噛合うギヤ部17、センサレバー52の先端部52aと接触し
ているセンサカム72、並びにクラッチラックレバー29と
接触しているクラッチカム73が一体に形成されている。
前記カムI69には、ヘッドレバー74と接触しているヘ
ッドカム75とディレイレバー76と接触しているディレイ
カム77とが一体に形成されている。カムI69の嵌合部と
カムII70の嵌合部は一体になって回転するように互いに
係合している。
前記ヘッドレバー74は前記ヘッドアーム60上のサーマ
ルヘッド78を押すためのものである。
前記ディレイレバー76は熱転写記録用のインクシート
の剥離時期を遅らせるもの、すなわち、サーマルヘッド
78で加熱された後インクシート115と記録シート212とが
剥離するまでの時間を遅らせるためのものであり、作動
位置(ダウン時)ではプラテン7に支持された記録シー
ト212に対してインクシート115を押圧する。
前記センサレバー52には、前記センサカム72に接触す
る先端部52aの他に、ベース1に設けられたレフトリミ
ッタ検出用のボス107bに衝当可能に下方へ突出した突出
部52b、並びにホームセンサ49と接触しているセンサ押
し部79が形成されている。
このセンサレバー52は、ばね57によってそのセンサ押
し部79がホームセンサ49と接触する方向に付勢された状
態で、回転軸53に回転可能に支持されている。
前記ホームセンサ49は、通常ではカムI69、カムII70
の待機位置を検知するカムセンサとして機能する他、キ
ャリッジ28が左端位置に到達したことを検知するレフト
リミッタとしても機能する。
前記クラッチラックレバー29は、ベース1上にスライ
ド可能に設けられたクラッチラック27と噛合い可能な歯
部29a、前記クラッチカム3と接触している先端部29b、
並びに前記枠体34に軸支する軸部29cを有する。
前記クラッチレバー29はばね80によってその先端部29
bがクラッチカム73に接触する方向に付勢されている。
次に、前記ヘッドレバー74は、枠体34の貫通孔43、43
に挿通されたレバー軸41に回転自在に保持されている。
このヘッドレバー74に形成された長孔74aにカムコロ81
がヘッドばね82の端部で押圧される状態で支持されてお
り、前記ヘードカム75がこのカムコロ81を介してヘッド
レバー74と接触している。
こうして、ヘッドダウン時には、前記ヘッドばね82の
ばね力により、ヘッドレバー74の先端部がヘッドアーム
60上のサーマルヘッド78をプラテン7へ押圧するよう構
成されている。
前記ヘッドアーム60は、枠体34上にプラテン7と直交
する方向(図示の例では垂直)に設けた軸61まわりに摺
動自在に支持されている。なお、ヘッドアーム60の軸61
からの抜け止めは前記キャリッジカバー62を装着するこ
とにより行なわれる。
記録ヘッド(サーマルヘッド)78から引き出される信
号伝達用のフレキシブルケーブル(FPC)35は、キャリ
ッジ28内を通り、キャリッジモータ45の端子とホームセ
ンサ49とに接続された部分と合流した後、キャリッジ28
の枠体34に形成された溝36を通って枠体34の外側へ出
て、前記FPC押え部材37によって該枠体34に位置決め保
持されている。
その際、第6図に示すごとく、キャリッジ28内への駆
動を伝達するためのトルク軸26が貫通するために前記枠
体34に設けられた貫通孔83の周囲に、外部へ突出した突
出部84が形成されている。そして前記フレキシブルケー
ブル35に形成した開口35cを前記突出部84に嵌合すると
ともに、板状の前記FPC押え部材37に同様に形成した開
口37aも前記突出部84に嵌合させる。さらに該FPC押え37
をビス部材37cで枠体34に固定することにより、FPC35は
キャリッジ枠体34の所定位置に位置決めされ、かつトル
ク軸26と接触しない状態で保持される。
また、前記フレキシブルケーブル(FPC)押え部材37
を固定することにより、枠体34の貫通孔43、44に挿通さ
れた前記レバー軸41や前記カム軸42の抜け止め防止が同
時に図られている。なお、37bはビス孔であり、FPC押え
部材37をビス37cで枠体34に取付けるためのものであ
る。
84はヘッド戻しばねであり、前記ヘッドアーム60の回
動軸61まわりで、一端を該ヘッドアーム60に係合させ、
他端をキャリッジ枠体34に係合させて装着されている。
前記ディレイレバー76は前記ヘッドレバー74と同軸に
(レバー軸41に)回転自在に支持されている。
このディレイレバー76に形成された長孔にカムコロ85
がディレイばね86の先端部で押圧されて支持されてお
り、前記ディレイカム77はこのカムコロ85を介してディ
レイレバー76に接触している。
したがって、ディレイレバー76は、ダウン時、前記デ
ィレイばね86のばね力により、その先端部76aがプラテ
ン7に対してインクシート115および記録シート212に押
圧する。なお、ディレイレバー76はそのアップ時(ダウ
ン時以外)には、該ディレイレバー76のばねガイド部76
bに装着した圧縮ばね76cによりディレイカム77に接触し
ている。
87はインクシート115の電荷を除電するための導電部
材であり、該導電部材87の孔と枠体34の軸とで該導電部
材87の位置決めを行なうとともに、フレキシブルケーブ
ル35の一端に設けたむき出しの導通部分35aと前記導電
部材87とを枠体34に対し重ね合せた状態でいっしょにビ
ス止めするアース接続構造が採用されている。
前記導電部材87は、後述するインクシート115をアー
スして除電するためのものであり、キャリッジカバー62
より上方へ突出する形状を有し、その先端部87aはイン
クシートカセット33内のアース板116に接触しており、
このアース板116はカセット内のインクシート115に接触
している。
前記キャリッジカバー62は、後述するインクシート
(インクリボン)カセット33を脱着自在に装着するため
のカセット装填部を構成しており、カセット33をガイド
するためのガイド溝88、88を有し、さらに、カセット33
のガイド孔に嵌入して外れを防止するための爪部89、89
が形成されている。
また、カバー62上には、カセット33の左右位置決めを
行なうためのピン90も形成されている。
前記キャリッジカバー62の前端には、プラテン7上の
記録シート212およびイクシート115の位置を規制するた
めの記録シート規制板91が一体的に形成されている。
この規制板91は記録時に記録シート212およびインク
シート115をプラテン7に沿わせるためのガイド板であ
り、透明なプラスチック成形品で作られている。そして
この規制板91は、キャリッジ上カバー62と同じ透明プラ
スチックで、キャリッジカバー62と一体成形されてい
る。なおキャリッジカバー62を不透明とし規制板91のみ
を透明にして一体成形することも可能である。
さらに、前記記録シート規制板91には、記録ヘッド78
の前記記録シート212に対する位置を表示するための目
盛91が設けられている。
このように、記録シート規制板91をキャリッジカバー
62と一体に成形することにより、部品点数の削減および
製造工程の簡略化によりコストダウンを達成することが
できる。
前記キャリッジカバー62の上面には、後述するセルフ
コレクション用インクリボンカセット、また2色リボン
用インクリボンカセット、あるいは通常の1色印字用イ
ンクリボンカセットなど種々のインクリボンカセットを
交換可能に装填できる。
92はリボンレバーであり、キャリッジカバー62の下側
に突設された軸93に回転自在に支持され、該レバー92に
は、ばね掛け部92a、スライド孔92bおよびリボンギヤ軸
92cが設けられている。
94はリポンヘッドスライダーで、前記リボンレバー92
のスライド孔92bに摺動自在に保持され、キャリッジカ
バー62のガイド部95によりガイドされている。
96は上記リボンレバー92を常にプラテン7へ向けて付
勢力するためのリボンレバーばねである。
前記リボンレバー92のリボンギヤ軸92cには2段ギヤ
式のリボンギヤ97が支持されている。
前記リボンギヤ97はキャリッジモータ45の上側のピニ
オン67とリボンクラッチ98と噛合い可能な2段ギヤであ
り、リボンレバー92上に軸支されているため該リボンレ
バー92の回動によりこの噛合いは解除することができ
る。
ヘッドレバー74が手前に離隔したヘッドアップ時に
は、リボンレバー92と一体で回動するリボンスライダー
94の先端部がヘッドレバー74で押圧されている。そのた
め、リボンギヤ97がピニオン67およびリボンクラッチ98
(その外周ギヤ98a)から離隔するためキャリッジモー
タ45の回転はリボンクラッチ98へ伝達されない。
ヘッドダウン時には、ヘッドレバー74の動きに追従し
てリボンヘッドスライダー94およびリボンレバー92が反
時計方向に回動し、リボンギヤ97の大小のギヤ97a・97b
がピニオン67およびリボンクラッチ外周ギヤ98aに噛合
うため、キャリッジモータ45によりキャリッジ28の移動
とともにインクシート115の巻取りが行なわれる。
前記リボンクラッチ98は、フリクションクラッチから
成る過大トルク解除機能を有するリボン巻取駆動力受け
部を構成するものであり、キャリッジカバー62に圧入等
で固定された軸99に回転自在に支持されている。
前記リボンクラッチ98は、下部のギヤ98aでリボンギ
ヤ97の小径ギヤ97bと噛み合い可能であり、所定のフリ
クションをもってリボンカセットの巻取りスプールに動
力を伝達するものである。
そこで、本実施例においては、リボンレバー92の回動
中心93をリボンクラッチ軸99とは異なる所定位置に選定
することにより、リボン駆動力をオフからオンに切換え
るに際し、リボンギヤ(駆動力伝達部材)97の大径ギヤ
97aが最初にキャリッジモータ45のピニオン(駆動源
側)67と係合し、次いで、リボンギヤ97の小径ギヤがリ
ボンクラッチ98のギヤ(駆動力受け部)98aと係合する
よう構成されている。
このように駆動源側を先に係合させるので、インクリ
ボン(インクシート)巻取り時の空回りを防止すること
ができ、確実なインクリボン巻取り動作を実現すること
が可能になった。
インクリボンカセット33は、第9図に示すごとく、カ
セットケース111内に回転自在に供給コア12および巻取
りコア113を設け、キャリッジ28上の前記リボンクラッ
チ98の巻取りスプール(リボン駆動軸)98b(第5図)
で前記巻取りコア113を回転させる。
これにより、供給コア112上のリボンパンケーキ114か
らインクリボン(インクシート)115を矢印方向に案内
し、記録ヘッド78の前面を通して供給しながら巻取りコ
ア113上に巻取って行くよう構成されている。
カセットケース111内にはインクリボン115に接触する
とともに底部開口111aを通してキャリッジ28上の前記導
電部材87の先端部87aに接触する導電性のアース板116が
取付けられている。
前記導電部材87は前述のごとくフレキシブルケーブル
35の端部に形成したむき出しの導通部分35aに重ね合せ
状態でビス止めされて圧接されている。
一方、フレキシブルケーブル35内には、一端が前記導
通部分35aに接続されたアース線35bが形成されており、
該アース線35bはフレキシブルケーブル35の他端を本体
基板117に接続する時該本体基板117内のアース回路を介
して接地されるように形成されている。
こうして、フレキシブルケーブル35と導電性除電部材
87、116を電気接続することにより、インクリボンカセ
ット33内のインクシートの電荷を前記フレキシブルケー
ブル35を用いて本体基板117へ除電するよう構成し、も
って、キャリッジ28の往復移動のじゃまにならずに除電
でき、しかも少ない部品点数でスペースをほとんど要せ
ずコンパクト化が可能なインクリボン(インクシート)
の帯電防止装置を構成することができた。
次に、記録シートの搬送装置におけるリリース機構に
ついて説明する。
第2図および第4図において、リリースレバー16はペ
ーパーフィード(PF)ローラ3の軸部3aに回転自在に支
持されており、手で操作するレバー部(つまみ)16aと
リリースシャフト120のギヤ120aと噛合うギヤ16bとを有
し、レバー部16aを矢印A方向に回転することによりピ
ンチローラ8およびフロントローラ9をPFローラ3から
離隔させ、記録シート212をフリーにすることができ
る。
前記リリースシャフト120は、ギヤ部120aとシャフト
部120bから鳴り、シャフト部120bは記録装置のベース1
に回転可能に支持されている。
前記シャフト部120bは、通常部分は円形断面である
が、ピンチローラ8およびフロントローラ9に対応する
部分では第2図に示すように二面を落としたカム形状の
断面になっている。
第2図に示すごとく、ピンチローラ8の軸部およびフ
ロントローラ9支持用のアーム10は板ばねから成るピン
チばね11によってPFローラ3の周面に向けて押圧され
る。
これによって、ピンチローラ8のピンチローラゴム5
およびフィードローラ9aがPFローラ3上の記録シート21
2を密着状態に維持するよう押圧している。
そこで、リリースレバー16を矢印A方向に回動させる
と、ギヤ16bおよびギヤ120aの噛合いによってリリース
シャフト120が回転し、リリースシャフト120の2面落し
のカム作用によってピンチばね11がピンチローラ8およ
び支持アーム10から離反し、ピンチローラ9の外周面お
よびフロントローラ9がPFローラ3の周面から離隔し、
記録シート212とPFローラ3とをフリーにして該記録シ
ート212を自由に出入れできるよう解除される。
第11図は本実施例の記録装置の制御系を示すブロック
図である。
第11図において、121はプリンタやタイプライタ等の
記録装置全体の制御を行なう制御部であり、制御プログ
ラムに従って各種制御信号を出力して記録装置全体の制
御を行なうMPU(マイクロプロセッサ)122、前記制御プ
ログラム等制御に必要な固定データを格納したROM123、
MPU122のワーキングエリア等として使用されるRAM124、
MPU122からの支持信号をもとに計時を行ない時間情報の
出力などを行なうタイア125、および各種信号の入出力
を行なうインターフェース部126等から構成されてい
る。
そこで、制御部121はキーボード215からの入力に応じ
て記録部127を制御する。
記録部127は、ヘッドドライバ128を介してサーマルヘ
ッド78(複数の発熱素子78aを有する)を発熱させる印
字機構、モータドライバ129を介して駆動させるキャリ
ッジモータ45によりキャリッジ28の移動を行なうキャリ
ッジ移動機構、前記モータドライバ129およびキャリッ
ジモータ45を利用してインクシート(インクリボン)11
5の巻取りを行なうリボン巻取り機構、別のモータドラ
イバ130を介して駆動されるヘッドモータ20によりカム6
9、70を回転させてヘッド78およびディレイレバー76の
アップダウンおよびクラッチラックレバー29の噛合、離
隔等を行なうカム機構、前記ヘッドモータ20および選択
ギヤ22等の切換え手段を用いてペーパーフィード(PF)
ローラ3の回転を制御して記録シート212の搬送(送
り)を行なう搬送機構、並びに、センサドライバー131
を介してホームセンサ49のON、OFFでキャリッジ28およ
びカム69、70などの制御を行なうセンサ機構が設けられ
ている。
ところで、本実施例では、カム機構69、70の回転位置
が待機位置であるか否か、すなわちヘッド78、ディレイ
レバー76、クラッチラックレバー29などが待機位置にあ
るか否かを検出するために以下のような機構が設けられ
ている。
キャリッジ28上でカム69、70の近傍にセンサレバー52
が軸53を中心に回動可能に設けられており、該センサレ
バー52とキャリッジ28間に張架される戻しばね57によっ
て該レバー52の先端部52aがセンサカム72の外周面に圧
接するよう前記センサレバー52は付勢されている。
そして、センサレバー52の下面には下方へ突出する突
出部52bが形成され、キャリッジ28が左端位置に来た時
ベース1上のボス107bに衝当してセンサレバー52を回動
させてホームセンサ49でこれを感知しうるよう構成され
ている。
このような機構でカム機構69、70が待機位置へ回転す
ると、センサレバー52の先端部52aのセンサカム72に対
する圧接位置に凹部72aが来て、センサレバー52がばね5
7の付勢力で回動する。この状態ではセンサレバー52の
押し部79がホームセンサ49のアクチュエータ49aを押圧
し、該ホームセンサ49はオフからオンへ切換えられる。
また、カム機構69、70が上記待機位置から正転方向
(第12図中の矢印X方向)または逆転方向(第12図中の
矢印Y方向)のいずれに回転しても、センサレバー52の
先端部52aが凹部72aから外れ、センサレバー52がばね57
に抗して回転し、その押し部79が前記アクチュエータ49
aから外れ、ホームセンサ49はオンからオフへ切換えら
れる。
このように、本実施例では、マイクロスイッチから成
るホームセンサ49のオン・オフによりカム機構69、70が
待機位置にあるか否か、つまり、ヘッド78、ディレイレ
バー76およびクラッチラック27が待機位置にあるか否か
を検出できるようになっている。
さらに、本実施例では、上記ホームセンサ49を介して
キャリッジ28の初期位置(通常左端位置)を検出するよ
うになっており、このために記録装置のベース1でベー
スキャリッジ29の初期位置に対応する位置にボス107bが
設けられている。
すなわち、キャリッジ29が左方向へ移動し続けた場合
に前記ボス107bがセンサレバー52の下向き突出部52bに
衝当することにより、マイクロスイッチであるホームセ
ンサ49がオフになることから、キャリッジ28のホーム位
置を検出するよう構成されている。
つまり、上記ホームセンサ49およびこれをオン・オフ
するセンサレバー52は、キャリッジ28の基準位置検出用
のレフトリミッタとカム機構69、70の待機位置を検出す
るカムセンサとを兼ねたものであり、1つのホームセン
サ49で記録装置の電源をオンした時の各動作部のイニシ
アル制御(初期位置設定)を行ないうるように構成され
ている。
例えば、予めカム機構69、70を待機位置(ホームセン
サ49がオン)としておくことにより、キャリッジ29を左
方へ移動させて左端へ来た時、前記ボス107bと下向き突
出部52bとの衝当でセンサレバー52が戻しばね57に抗し
て回動し、センサレバー52の先端部52aがセンサカム72
の凹部72aから離れ、センサレバー52の押し部79がアク
チュエータ49aから離れる。これにより、ホームスイッ
チ49がオンからオフに切換り、キャリッジ28が初期位置
にあることを検出できる。
なお、この時の切り換わり時に、キャリッジモータ45
をキャリッジ28が微小距離(例えば0.4〜0.6mm)左向き
へ移動した後停止させるので、本実施例では、この停止
後にキャリッジ28を右向きに一定距離移動させ、センサ
レバー52の突出部52bがベース1上のボス107bから離れ
るように位置させ、この時のキャリッジ28の位置を初期
位置に設定する。
以上説明した画像記録装置(プリンタやタイプライタ
など)のヘッド78のアップダウンおよびディレイレバー
76のアップダウンの動作を以下に説明する。
後述するカム機構69、70の待機位置からヘッドモータ
20を正回転させると、そのモータピニオン21と噛合って
いる選択ギヤ22も回転し、中間ギヤI13および中間ギヤI
I24を介して、トルク軸ギヤ25に回転が伝わり、トルク
軸26が回転する。
このトルク軸26はキャリッジ28を貫通して配置された
長円形(異形)断面のシャフトであり、該トルク軸26の
回転がキャリッジ28内へ伝達される。
まず、トルク軸26にスライド、可能に嵌合されたスラ
イドギヤ39が該トルク軸26の回転とともに回転する。こ
の回転は2段ギヤ型式の中間ギヤ68および減速ギヤ38を
介してカムII70と一体に回転するギヤ71に伝達され、前
記カムI69および前記カムII70が一体となって回転す
る。
つまり、通常状態において、ヘッドモータ20が正回転
するとカムI、カムII(カム機構69、70)が回転する。
カム機構69、70が待機位置から回転すると、まず、セ
ンサカム72に接触しているセンサレバー52がカム板を上
って動き、板の途中でセンサレバー52と接触していたホ
ームセンサ49がオンからオフに切換わり、待機位置を脱
したことが検出される。
カム機構69、70がさらに正転方向に回転すると、ヘッ
ドカム75に接触しているカムコロ81が押し上げられ、こ
れに伴なってヘッドレバー74がプラテン7と平行なレバ
ー軸41を中心に回動し、プラテン7と直角な軸61まわり
で回動可能なヘッドアーム60上のヘッド78を後から押圧
し、サーマルヘッド78をヘッドダウンさせる。前記カム
コロ81がカムの板を一定以上上りきった時サーマルヘッ
ド78はプラテン7に完全に圧接(ダウン)される。
この時ディレイカム77およびクラッチカネ73の半径
(カム揚程)はまだ変化しないので、これらに接触した
デヘレイバー76およびクラッチラックレバー29は動かな
いので元の位置に維持されている。
第12図は上記カム機構69、70の動作を示す図であり、
(A)は前記待機位置(角度が0度)の状態を示し、
(B)はカム機構69、70が正転方向(矢印X)に約130
度回転し、ヘッドレバー74はダウン位置へ変位したがデ
ィレイレバー76は未だアップ位置にある状態を示す。
カム機構69、70をさらに正転方向(X方向)に回転さ
せると、カムコロ85もディレイカム77の板を上り、これ
に伴なってディレイレバー76もダウン方向へ回動する。
第12図中の(C)に示すように正転方向に約245度回転
するとディレイレバー76は完全にプラテン7に圧接され
る。この時、ヘッド78はプラテン7に圧接されたままと
なっている。
前記ディレイレバー76は、ダウン時に、その先端部76
aでインクシート115を記録シート212に押圧することに
より、サーマルヘッド78により加熱された後(印字後)
インクシート115が記録シート212から剥離するまでの時
間を遅らせるためのものである。
そこで、本実施例においては、前記ディレイレバー76
はプラテン7と平行な中心線(レバー軸41)まわりで揺
動(アップダウン)可能に装着されているので、前記デ
ィレイレバー76はプラテン7に対して略垂直方向に可動
であり、該ディレイレバー76をアップにして通常の印字
を行なう場合に記録シート212上の印字を容易に確認
(視認)することができ、しかも、インクリボン(イン
クシート)115を記録ヘッド78およびディレイレバー76
の前側に容易に装着することが可能なディレイレバー76
の取付け構造が得られた。
前記ヘッドダウンおよび前記ディレイレバーダウンの
カム制御は、最初ヘッドモータ20を回転し始めてホーム
センサ49がオフになった時を基準とし、この基準時から
所定ステップ数ヘッドモータ20を回転させることによっ
て行なわれている。こうして、モータ20が回転を始めた
状態を基準に制御を開始するので、各ギヤ間のバックラ
ッシュのばらつきによる回転の誤差を防止することがで
き、正確な制御を実行することができる。
ディレイレバー76のアップおよびヘッド78のアップを
行なう場合は、ヘッドダウンおよびディレイレバーダウ
ンの状態からヘッドモータ20を逆転させてカム機構69、
70を逆転させる。
逆転させることにより、前述の正転時のダウン動作と
全く逆の動きが生じ、まず、ディレイカム77に接触して
いるカムコロ85を介してディレイレバー76がアップされ
て第12図の(B)の状態になり、次に、ヘッドカム75に
接触しているカムコロ81を介してヘッドレバー74がアッ
プされサーマルヘッド78がアップされる。
そして、最後にセンサカム72に接触しているセンサレ
バー52が第12図の(A)に示すように凹部52aによって
回動させられ、ホームセンサ49がオンになる。
ホームセンサ49がオンになるとヘッドモータ20にブレ
ーキを掛け、所定のステップ数で該ヘッドモータ20を停
止させる。この時もセンサ49によってモータ20の回転を
制御するので、ばらつきの少ない安定した諸定位置にカ
ム機構69、70を停止させることができる。
ヘッドダウンでかつディレイレバーアップの状態すな
わち第12図の(B)の状態からモータ20を逆転させれ
ば、ヘッド78をダウンからアップへ戻すことができ、前
述と同様に待機位置へ復帰させることができる。
上記動作から明らかなように、本実施例では、ホーム
センサ49がオンになるカム69、70の待機状態でヘッドア
ップ、ディレイレバーアップの状態になっている。
次に、キャリッジ28内のキャリッジモータ45の下側の
ピニオン46はキャリッジアイドラギヤ64およびキャリッ
ジギヤ64を介して記録装置ベース1上のラック107cと噛
合っており、キャリッジモータ45を正転させるとキャリ
ッジ28は右へ移動し、キャリッジモータ45を逆転させる
とキャリッジ28は左へ移動する。
一方、キャリッジカバー62に軸支されているリボンレ
バー92は、リボンレバースライダー94を介してヘッドレ
バー74に接触しているため、ヘッドダウンするとリボン
レバー92が回動し、リボンクラッチ98のギヤ98aとキャ
リッジモータ45の上側のピニオン67との間に2段ギヤ型
式のリボンギヤ97が飛び込み、キャリッジモータ45の回
転がリボンクラッチ98へ伝達される状態になる。
この場合、リボンレバー92の回動中心(軸93の位置)
はリボンギヤ97あるいはリボンクラッチ98の軸心とは離
隔した所定位置に選定され、2段ギヤ型式のリボンギヤ
(駆動力伝達部材)97はリボンクラッチ98のギヤ98a
(リボン駆動力受け部)よりもキャリッジモータ45のピ
ニオンギヤ(駆動源側)67に先に接触するように位置が
定められている。
したがって、キャリッジモータ45が回転すれば各ギヤ
は直ちに噛合うごができ、空回りを生じることなくキャ
リッジモータ45が回転するとリボンクラッチ98も確実に
回転するよう構成されている。
また、ヘッドアップすると、リボンギヤ97はリボンク
ラッチ98のギヤ98aとキャリッジモータ45のピニオンギ
ヤ67の双方から離隔し、キャリッジモータ45の回転はリ
ボンクラッチ98に伝わらない。
つまり、ヘッドアップした状態では、キャリッジ28が
左右に移動してもリボンクラッチ98は回転せず、リボン
巻取りは行なわれない。
本実施例では、インクシートの搬送(リボン巻取り)
とキャリッジ28の往復移動との2つの機能を実行するモ
ータ(キャリッジモータ)45を両軸モータとし、一方の
軸(下側の軸に固定したピニオンギヤ46)でキャリッジ
28の往復移動のための駆動力を伝達し、他方の軸(上側
の軸に固定したピニオンギヤ67)で前記インクシートの
搬送(インクリボン115の巻取り)を行なうための駆動
力を伝達するよう構成されている。
したがって、キャリッジ28およびインクリボンカセッ
ト33の駆動系統を、1つのモータで作動させるととも
に、部品点数が少なくコンパクトな機構で構成すること
が可能になった。
次に、記録シート搬送手段の動作を説明する。
まず、カム機構69、70の待機位置からヘッドモータ20
を逆方向、すなわち前述のヘッドダウンにする方向と逆
の方向に回転させると、ヘッドダウンの場合と同様に該
カム機構69、70に回転が伝わる。
カム機構69、70が逆回転(第12図中に矢印Yで示す方
向)すると、センサカム72と接触しているセンサレバー
52が回動させられ、前述のヘッドダウンの場合と同様に
ホームセンサ49がオンからオフに変わる。
カム69、70をさらに回動させると、クラッチカム73に
接触しているクラッチレバー29が回動して第12図中の
(R)に示す状態になり、クラッチレバー29の歯部が記
録装置ベース1上に摺動可能に配置されたクラッチラッ
ク27と噛合う。
このクラッチカム73の回動の制御も、ヘッドダウンの
場合と同様、ホームセンサ49のオン、オフの時点を基準
としてヘッドモータ20を所定ステップ数回転させること
によって行っている。
この逆方向のカム69、70の回転の際は、ヘッドカム75
およびディレイカム77は円周カムの半径が変化しないた
め、ヘッドレバー74およびディレイレバー76とも待機位
置から動かずアップ状態に維持されたままである。
次に、キャリッジ28内のクラッチラックレバー29とク
ラッチラック27とが噛合った状態でキャリッジモータ20
を所定量回転させてキャリッジ28を若干量左方へ移動さ
せる。すると、摺動可能なクラッチラック27も同じ量だ
け左方へ移動し、これによって選択レバー30が軸心30a
(第3図)を中心に回動し、前記選択ギヤ22がばね23に
抗して第3図中右方へスライドさせられ、該選択ギヤ22
は中間ギヤI13と噛合う位置〔第3図の(A)〕からPF
減速ギヤ31に噛合う位置〔第3図の(B)〕へ移動す
る。なお、選択ギヤ22とヘッドモータ20のピニオンギヤ
21とは噛合ったまである。
次に、この状態でヘッドモータ20を回転させると、ヘ
ッドモータ20のピニオンギヤ21→選択ギヤ22→PF(ペー
パーフィード)減速ギヤ31→PFギヤ12を介してPF(ペー
パーフィード)ローラ3へ回転が伝わる。
この場合、ヘッドモータ20を正転させると記録シート
212はリバースインデックス方向に送られ、ヘッドモー
タ20を逆転させると記録シート212はインデックス方向
に送られる。
ヘッドモータ20を所定量回転させた後、キャリッジー
タ45を所定量正転させてキャリッジ28を少し右方へ移動
させる。すると、クラッチラック27も同じ量だけ右方へ
スライドし、選択レバー30が元の位置へ戻され、選択ギ
ヤ22はばね23のばね力によりスライドして元の位置、す
なわちヘッドモータ20のピニオンギヤ21と中間ギヤI13
と噛合う位置へ戻される。
この瞬間に、PFローラ3はヘッドモータ20と切り離さ
れるため、該PFローラ3の停止位置は、該PFローラ3の
右端部に取付けられたディテントギヤ17およびこれに係
合するようベース1に取付けられたディテントばね(不
図示)により正確に決められる。
よって、PFローラ3の回転、つまり記録シート212の
送り量は、モータ20からPFローラ3までのギヤ間のバッ
クラッシュによって多少のばらつきがってあっても、最
終的には前記ディテントによって決められるので、正確
に維持することができる。
最後に、ヘッドモータ20を正転させてホームセンサ49
がオンになるまで回転し、しかる後モータ20にブレーキ
を掛けて所定のステップ数でモータ20を停止させるとい
うヘッドアップ時と同様の制御により、カム機構69、70
を待機位置へ戻す。
これにより、クラッチレバー29も待機位置へ戻り、ク
ラッチラック27との噛合いも解除される。
以上の実施例によれば、キャリッジ28の往復移動範囲
内の任意の位置で前記キャリッジ28と係合可能に設けら
れた変位自在の駆動伝達切換え手段(クラッチラック2
7、選択レバー30、選択ギヤ22)と、キャリッジ28と前
記駆動伝達切換え手段との係合をなさしめるための係合
手段(クラッチカム73、クラッチレバー29)とを設け、
キャリッジ28の移動によってモータ20による搬送手段
(PFローラ3)の駆動と記録ヘッド78のアップダウン駆
動とを切換えるよう構成したので、記録ヘッド78のアッ
プダウンと記録シート212の搬送とをキャリッジ28の任
意の位置で切換えることが可能となり、したがって、記
録ヘッド78の任意の位置でシート送り(改行など)を実
行でき、1個のモータ20でも記録速度の短縮化が可能な
画像記録装置を構成することができた。
さらに、通常ではモータ20の駆動力は記録ヘッド78お
よびディレイレバー76のアップダウンを行なうよう伝達
され、しかも、該モータ20の出力で前記係合手段(クラ
ッチカム73、クラッチラックレバー29)をも駆動するよ
う構成したので、軽量小型化が可能であり、切換え制御
回路を容易に簡単かつ正確なものにしうる画像記録装置
が得られた。
また、以上の実施例において、記録ヘッド78をアップ
ダウンするためのカム部材75の待機位置の検出と、キャ
リッジ28のホームポジション(ベース1上のボス107bに
衝当する位置)の検出との両方の検出を行なうセンサ49
を使用するので、1個のセンサ49で初期位置設定の制御
を行なうことができ、画像記録装置のコンパクト化とコ
ストダウンを図ることができた。
さらに、カム手段69、70の待機位置からの正転によっ
て記録ヘッド78のダウンを行ない、待機位置からからの
逆転によってシート搬送手段(PFローラ3)に駆動力を
伝達するよう構成し、しかも、初期位置設定に際し前記
待機位置を発見するのにカム手段69、70を一旦正転し、
発見されなかった場合に続いて逆転するよう構成したの
で、カム手段69、70がどと位置にあっても直ちに初期位
置設定を実行するおができ、制御動作の正確さと速度を
向上させうる画像記録装置が得られた。
次に、以上説明した記録装置の電源投入時における初
期位置設定(イニシアライズ)について、第13図のフロ
ーチャートを参照して説明する。
第13図において、電源が投入されると、まずステップ
S1において、ホームセンサ49がオンかオフかを判別し、
オンの場合、すなわちカム機構69、70が待機位置にあ
り、ヘッド78、ディレイレバー76およびクラッチラック
27が待機位置にある場合にはステップS7へジャンプす
る。
一方、カム機構69、70が待機位置にない場合あるいは
ベース1上のボス107bとセンサレバー52の突出部52bと
の衝突によりホームセンサ49がオフの場合には、ステッ
プS2B進み、キャリッジモータ45を駆動してキャリッジ2
8を右方へ一定距離移動させる。これは、前記衝当の場
合(レフトリミッタ接触時)にキャリッジ28をベース1
のボス107bの作用範囲外に位置させるためである。
続いてステップS3では再度ホームセンサ49のオン、オ
フを判別し、オンの場合、すなわちステップS1の判別時
においてよりホームセンサ49がオフの状態であって前記
移動によりオンとなった場合には、ステップS7へジャン
プする。
これに対しオフの場合、すなわちカム機構69、70が待
機位置にない場合はステップS4へ進み、ヘッドモータ20
を逆転してホームセンサ49がオンとなるまで(カム機構
60、70が待機位置になるまで)カム機構69、70を逆転方
向に回転させてヘッドモータ20を停止させる。
カム機構69、70がクラッチラックレバー29が動く方向
にあった場合、すなわち記録シートを搬送する状態にあ
った場合には、該カム機構が逆転方向に回転して行けば
ホームセンサ49がオンとなり、ステップS5を経てステッ
プS7へジャンプする。
しかる、カム機構69、70がヘッドダウンする方向にあ
った場合には、該カム機構をいくら逆方向に回転させて
も、ホームセンサ49はオフのままで、該カム機構69、70
はストッパに衝当して回転しなくなる。この時は、ヘッ
ドモータ20を逆転方向にある一定のステップ数回転させ
て、ホームセンサ49がオンにならない時はヘッドモータ
20を停止させ、ステップS5を経てステップS6へ進む。
ステップS6では、ヘッドモータ20を今度は正転させて
ホームセンサ49がオンとなるまで(カム機構69、70が待
機位置になるまで)カム機構69、70を正転方向に回転さ
せてステップS7へ進む。
これで、カム機構69、70がどの位置にあったとして
も、ステップS4およびステップS6でカム機構69、70は待
機位置になり、かつ、キャリッジ28は記憶装置のベース
1のボス107bの作用範囲外にあることになる。
ステップS7では、キャリッジモータ45の駆動によりキ
ャリッジ28を左方向へ移動させ、ホームセンサ49がオフ
になった時点で、キャリッジモータ45の駆動を停止し、
キャリッジ28を停止させる。
続いて、ステップS8でキャリッジ28を右方向へ一定距
離移動させて、センサレバー52の突出部52bがベース1
上のボス107bから離れるようにキャリッジ28を位置させ
る。
次にステップS9ではヘッド78をダウンアップして空印
字をある所定文字数分実行してインクリボン115の垂み
取りを行なう。
そして、このキャリッジ28の位置を、初期位置すなわ
ち最左端印字位置として、ステップS10の印字(記録)
スタンバイ状態では印字データ入力の待機状態に入る。
以上のような制御により、電源投入時のキャリッジ28
とカム機構69、70の位置に応じて、以下に説明するケー
ス1〜ケース4のそれぞれのタイミングチャート(第14
図〜第17図)に示すような動作が実行される。
第14図に示すケース1は、センサレバー52の突出部52
bがベース1上のボス100bから離れる位置にキャリッジ2
8があり、かつカム機構69、70が待機位置にあってホー
ムセンサ49がオンになっている場合であり、キャリッジ
28のみがホームセンサのオン・オフに応じて第14図のグ
ラフのように駆動され、最後に空印字(ヘッドを駆動せ
ずにリボン送りのみを行なうこと)を行なってインクシ
ートの垂みを取り、ヘッドアップを行なってデータ待ち
の待機状態に入る。
第15図に示すケース2は、センサレバー52の突出部52
bが記録装置ベース1上のボス107bに衝当する位置にキ
ャリッジ28があってホームセンサ49がオフとなっている
が、カム機構69、70は待機位置にある時に電源を投入し
た場合の動作を示す。
この場合も、キャリッジ28のみがホームセンサ49のオ
ン・オフに応じて第15図のグラフのように駆動され、最
後に空印字を行なってインクシート115の垂みをなく
し、ヘッドアップを行なってデータ待ちの待機状態に入
る。
第16図に示すケース3および第17図に示すケース4
は、カム機構69、70が待機位置以外の位置にあり、ホー
ムセンサ49がオフとなっている状態の時に電源を投入し
た場合の動作を示し、第16図のケース3の方はカム機構
69、70が記録シート搬送側すなわちペーパーフィード
(PF)ローラ3を駆動する側に位置している場合の動作
を示し、第17図のケース4の方はカム機構69、70がヘッ
ドダウン側に位置している場合の動作を示す。
これらの場合は、キャリッジ28が左端近傍に位置して
センサレバ52の突出部52bとベース1上のボス107bとが
衝当する状態になっている場合もあり得るので、まずキ
ャリッジ28を右方向へ一定距離移動する動作を行ない、
キャリッジ28とカム機構69、70がホームセンサ49のオン
オフに応じて第16図および第17図のタイミングチャート
のように駆動され、最後に空印字を行なってインクシー
ト(インクリボン)115の垂みをなくし、ヘッドアップ
を行なってデータ待ちの待機状態に入る。
電源投入時には、前述のようにキャリッジ28とカム機
構69、70の位置に応じた初期位置設定のための制御動作
が行われ、記録動作(印字やシート送りなど)スタンバ
イ状態に入ることができる。
なお、記録動作スタンバイ状態に入った後は、電源が
オフされるまで、キャリッジ28の位置はカウンタ(不図
示)によって常に検出されるので、再度初期位置を検出
する必要はない。
キャリッジ28は記録装置のベース1上のボス107bと干
渉しない範囲で往復移動され、ホームセンサ49は記録動
作に伴って作動されるカム機構69、70の待機位置、並び
にヘッド78、ディレイレバー76、クラッチラックレバー
29の待機位置の検出のみに関与するようになる。
次に、以上説明した記録装置の印字動作について説明
する。
第18図は印字動作のタイミングチャートである。
印字動作においては、まず、キーボード215により大
字や記号等を入力することにより動作が開始される。
当初、ヘッドモータ20を正転させて前述のようにホー
ムセンサ49がオフになった時点から所定のステップ数を
カウントした時にヘッドダウンを行なう。
次にキャリッジモータ45を回転させてキャリッジ28を
右方向へ移動させる。
この時、キャリッジ28は印字前の助走を行って加速
し、定速にしてキャリッジ28の速度が安定してから印字
(ヘッド78に電圧を印加すること)を行なう。
しかる後、印字後の助走を行って減速しモータ45を停
止する。
この時、前述のようにヘッドダウンしてキャリッジ28
を右向きに移動する時は、リボン115をリボンクラッチ9
8により巻取っている。
次いでヘッドモータ20を逆転させ、前述のようにホー
ムセンサ49がオンになったらブレーキを掛けてモータ45
を停止し、ヘッドアップを行なう。
最後に、次の印字に備えるため、次の印字の始めより
印字前の助走の分左向きにキャリッジ28を移動し、印字
動作を終了する。
次に、前述のセルフコレクションリボンまたはいわゆ
る2色リボン(特願昭59−260403号あるいは特願昭60−
298831号でもって明らかにしたリボン)の第1層のイン
ク印字について述べる。
なお、インク層は第1層、第2層と積層関係にある。
この場合、リボンカセット33の選択は、キーボード21
5よりリボンカセット33の指定を行い、リボンモードを
切換えるか、専用の切換スイッチまたはリボンカセット
33に検出孔を設けてキャリッジ28に設けた接点により自
動的にリボンモードの切換えを行ってもよい。
この場合の印字状態を第19図の(a)、(b)に示
す。
第19図において、900はインクリボン115の基板、901
は多層のインク層である。図面中78bはヘッド78の蒸発
部を示し、Dは記録画像を示す。
第20図はセルフコレクションリボンを使用して消去動
作を行なうタイミングチャートであり、第21図はこの場
合の消去状態を模式的に示す部分平面図である。
この場合は、まずキーボード215に設けた消去キー入
力することにより消去動作に入る。
まず、キャリッジ28を消去位置の始めより消去前の助
走の分だけ左向きに移動させる。
次に、ヘッドモータ20を正転させ、前述のようにホー
ムセンサ49がオフになってから所定のステップ数がカウ
ントされるとヘッドダウンし、さらに所定のステップ数
がカウントされるとディレイレバー76もダウンする。
この時、キャリッジ28は消去前の助走を行って加速
し、第21図に示すごとく、定速してから印字部Dの位置
にてヘッド78に電圧を印加し、発熱部78bをヒートさせ
てインクは半溶融状態になると印字部D(付着インク)
が記録シート212から剥ぎ取られ、リボン115のインク層
901に付着インクEとして付着する。
そして、印字後と同様の助走を行なうが、ディレイレ
バー67が印字部Dを通過するまで第20図のように定速で
助走した後減速してキャリッジモータ45を停止する。
次に、第20図に示すごとく、ヘッドモータ20を逆転さ
せて前述のようにホームセンサ49がオンになったらブレ
ーキを掛けてヘッドモータ20を停止させ、ディレイレバ
ー76のアップおよびヘッドアップを行なう。
最後に次の印字に備えてキャリッジ28を移動させて消
去動作を終了する。
次に第22図のタイムチャートを参照して2色リボンを
使用する場合の印字動作を説明する。
2色リボンを使用してその第1層のインクを印字する
場合は通常の単色印字と同様である。
第2層のインクを印字する場合に第22図に示すような
動作が行われるが、これは基本的には第20図のセルフコ
レクションリボンの消去の場合と同じである。
すなわち、印字後のリボン115の記録シート212からの
剥離を遅らせるために第20図に示すようにディレイレバ
ー76をダウンさせる動作が採られており、タイミングチ
ャート上では、ヘッド78およびディレイレバー76のダウ
ン→キャリッジ28を右方へ移動させながらの印字→ヘッ
ド78およびディレイレバー76のアップ→キャリッジ28の
左方へ移動という一連の動きで印字動作を終了する。
次に記録シート212の搬送動作を第23図のタイミング
チャートを参照して説明する。
記録シートの搬送(シート送り)に際しては、キーボ
ード215に設けたReturnキー、INDEXキー、Reverse INDE
Xキーの入力によりシート送りを行なうが、キャリッジ2
8が左端以外に位置していた時は、まず、Returnキーの
入力でキャリッジモータ45を駆動してキャリッジ28を左
端にもってくる。
そこで、前述したようなシート送り動作を行うが、ま
ず、ヘッドモータ20を逆転させてクラッチラックレバー
29によりクラッチラック27を保持し、キャリッジモータ
45によりキャリッジ28を若干量だけ左向きに移動させ
る。これにより、ヘッドモータ20は選択ギヤ22を介して
ペーパーフィード(PF)ローラ3と直結される。そして
ヘッドモータ20を正回転および逆回転させてINDEX、Rev
erse INDEXを行なう。
次にキャリッジモータ45によりキャリッジ28を若干量
だけ右方へ移動させて(戻して)ヘッドモータ20とカム
機構69、70とを直結し、該ヘッドモータ20を正転させて
クラッチラックレバー29を解除し、記録シート212の送
り動作(ペーパーフィード動作)を終了する。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、プ
ラテンに配された記録シートに画像の記録を行う画像記
録装置において、前記記録シートに画像の記憶を行うた
めの記録ヘッドを前記プラテンに沿って往復移動させる
キャリッジと、前記キャリッジを前記プラテンに沿って
往復移動させる駆動力を発生する第1のモータと、前記
記録ヘッドを前記プラテンに圧接させる位置と圧接を解
除する位置とに変位させるヘッド変位手段と、前記記録
シートを搬送するための搬送手段と、前記搬送手段を駆
動するための駆動力及び前記ヘッド変位手段を駆動する
ための駆動力を発生する第2のモータと、前記キャリッ
ジの移動領域に沿って変位可能に配された駆動切換部材
と、前記キャリッジに配され、前記第2のモータからの
駆動力によって前記駆動切換部材と係合する位置へ変位
する係合部材と、前記駆動切換部材の変位に応じて、前
記第2のモータからの駆動力の伝達を前記搬送手段又は
前記ヘッド変位手段へ切換える切換機構と、を有し、前
記第2のモータからの駆動力によって前記係合部材と前
記駆動切換部材とを係合させるとともに前記第1のモー
タによる前記キャリッジの移動に応じて前記駆動切換部
材を変位させることで、前記切換機構による駆動力の伝
達の切換が前記キャリッジの任意の位置において可能で
ある構成としたので、記録ヘッドの任意の位置で記録可
能な状態とシート搬送可能な状態を相互に切換えること
ができ、それによって、1個のモータで搬送手段の駆動
及びヘッド変位手段の駆動を行う場合でも記録速度を向
上させることができる画像記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による画像記録装置の概略構
造を示す斜視図、第2図は第1図の画像記録装置のキャ
リッジの右側における縦断面図、第3図は第1図の画像
記録装置のヘッドモータの動力切換機構を示し、(A)
はヘッドのアップダウン駆動状態を示す平面図、(B)
は記録シートの搬送時を示す平面図、第4図は第1図中
のシート送り手段のリリース機構を示す側面図、第5図
は第1図の画像記録装置のキャリッジの分解斜視図、第
6図は第5図中のFPC押え部材取付け部の部分断面図、
第7図は第5図中のセンサレバーとホームセンサの平面
図、第8図は第5図のキャリッジの内部構造を示す一部
構造を示す一部破断平面図、第9図はキャリッジカバー
上に装着するインクリボンカセットの内部を示す一部断
段平面図、第10図は第9図のインクリボンカセットのリ
ボンアース手段を示す部分縦断面図、第11図は第1図の
画像記録装置の制御系のブロック図、第12図は第1図中
のカム機構の各種のカムの動作を示す模式的側面図、第
13図は第1図の画像記録装置の初期位置設定動作のフロ
ーチャート、第14図〜第17図はそれぞれ第13図の初期位
置設定時の各種モード(ケース1〜ケース4)を示すタ
イムチャート、第18図は第1図の画像記録装置の印字動
作時のタイムチャート、第19図は通常印字状態を示す模
式的平面図、第20図はコレクションリボンを使用して消
去する時の動作のタイミングチャート、第21図は第20図
の消去を行なう時の状態を示す模式的平面図、第22図は
第1図の画像記録装置の2色印字動作のタイミングチャ
ート、第23図は第1図の画像記録装置のシート送り動作
のタイミングチャート、第24図は本発明を適用するのに
好適な電子タイプライタの外観斜視図である。 1……記録装置のベース、3……シート送りローラ、7
……プラテン、8……ピンチローラ、9……フロントロ
ーラ、10……支持アーム、11……板ばね、20……ヘッド
モータ、22……選択ギヤ、26……トルク軸、27……クラ
ッチラック、28……キャリッジ、34……枠体(キャリッ
ジ)、35……フレキシブルケーブル(FPC)、37……FPC
押え部材、41……レバー軸、42……カム軸、45……キャ
リッジカバー、69、70……カム機構、74……ヘッドレバ
ー、76……ディレントレバー、78……記録ヘッド(サー
マルヘッド)、87……導電部材、91……記録シート規制
板、91a……目盛、97……リボンギヤ、98……リボンク
ラッチ、115……インクシート(インクリボン)、116…
…アース板、212……記録シート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−125870(JP,A) 特開 昭63−122581(JP,A) 特開 昭63−122572(JP,A) 特開 昭63−69674(JP,A) 特開 昭62−222874(JP,A) 特開 昭62−105670(JP,A) 特開 昭62−101481(JP,A) 実開 昭62−123959(JP,U) 実開 昭62−75945(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラテンに配された記録シートに画像の記
    録を行う画像記録装置において、 前記記録シートに画像の記録を行うための記録ヘッドを
    前記プラテンに沿って往復移動させるキャリッジと、 前記キャリッジを前記プラテンに沿って往復移動させる
    駆動力を発生する第1のモータと、 前記記録ヘッドを前記プラテンに圧接させる位置と圧接
    を解除する位置とに変位させるヘッド変位手段と、 前記記録シートを搬送するための搬送手段と、 前記搬送手段を駆動するための駆動力及び前記ヘッド変
    位手段を駆動するための駆動力を発生する第2のモータ
    と、 前記キャリッジの移動領域に沿って変位可能に配された
    駆動切換部材と、 前記キャリッジに配され、前記第2のモータからの駆動
    力によって前記駆動切換部材と係合する位置へ変位する
    係合部材と、 前記駆動切換部材の変位に応じて、前記第2のモータか
    らの駆動力の伝達を前記搬送手段又は前記ヘッド変位手
    段へ切換える切換機構と、 を有し、 前記第2のモータからの駆動力によって前記係合部材と
    前記駆動切換部材とを係合させるとともに前記第1のモ
    ータによる前記キャリッジの移動に応じて前記駆動切換
    部材を変位させることで、前記切換機構による駆動力の
    伝達の切換が前記キャリッジの任意の位置において可能
    であることを特徴とする画像記録装置。
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