JP2645229B2 - 米の低蛋白化装置 - Google Patents
米の低蛋白化装置Info
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Description
白質を分解できる酵素液を使用して低蛋白化する米の低
蛋白化装置に関する。
推定20万人で、毎年1万人程度増加していると言われ
ている。低蛋白質の米飯は、蛋白質の摂取を制限される
腎臓病患者用として社会的ニーズが高く、それに対応し
て精米した生米を米粒の蛋白質を分解できる酵素液を使
用して低蛋白化する装置が提案されている。
化装置は、酵素液の中に米を入れて撹拌装置で撹拌する
ので、酵素液を静置しておくより酵素反応が効果的に進
むという利点はあるが、酵素反応を行う過程で米粒同志
がぶつかり合う等の物理的作用が加わり、反応中に米が
砕けたり粉末状になるなどして、米粒の原形をとどめな
くなってしまう問題があった。
なされたもので、その目的は米粒の原形を崩さないで低
蛋白化することができる米の低蛋白化装置を提供するこ
とにある。
めに、本発明による米の低蛋白化装置は、精米した生米
を米粒の蛋白質を分解できる酵素液を使用して低蛋白化
するものであって、酵素液を貯留可能な酵素反応槽と、
所定量の生米を収容し前記反応槽内に槽外へ取り出すこ
とができるように収納支持される通液可能な米筐と、前
記反応槽内に槽内支持の米筐が水没するレベルまで酵素
液を供給する給液手段と、前記反応槽内の酵素液を米筐
収容米が躍動しない程度の弱い水流で循環させる酵素液
循環手段と、前記反応槽内の酵素液を米筐収容米の酵素
反応後に排出させる酵素液排出口と、前記酵素液の排出
後に前記反応槽内に米筐収容米が躍動しないように洗浄
水を供給する洗浄水供給手段と、前記反応槽の下部に接
続され米筐収容米の洗浄の際に洗浄水を米筐水没レベル
まで溜めて該レベル位置から溢水させるサイフォン式の
オーバーフロー管とを具備する構成とした。
の酵素液をポンプアップして酵素反応槽内に直接供給す
るものであっても良いが、酵素反応後の酵素液(活性が
残っている)を有効に利用するためには、前記給液手段
を酵素粉末と水又は緩衝液を混合して酵素液を作る酵素
液タンクと、前記反応槽の酵素液排出口から排出される
酵素液を回収する酵素液回収タンクと、この酵素液回収
タンクと前記酵素液タンクとから供給される酵素液を混
合して酵素反応槽へ供給する混合槽とから構成すること
が望ましい。
素反応槽と酵素液タンクに酵素液を酵素反応し易い温度
に制御できる装置と、槽内酵素液を緩やかに撹拌させる
回転翼を内装することが望ましい。
環させることにより酵素液を静置させているときよりも
反応性が高まる。また、反応槽内の酵素液を米筐収容米
が躍動しない程度の弱い水流で循環させることにより、
酵素液を循環させているにもかかわらず、米粒は静止し
たままの状態(水流により米が踊らない状態)になり、
米に対して物理的力があまりかからない。そのため、酵
素反応によって崩れ易くなった米粒でも原形をとどめる
ことができる。
ロー管のサイフォンの作用によって槽内洗浄水の液面が
米筐水没レベルに保たれるので、酵素反応時と同様な効
果が得られる。また、酵素液を回収する酵素液回収タン
クを付設した場合には、酵素液の再利用が可能になり、
その分だけ酵素を節約することができる。
に従い具体的に説明する。図中1は酵素液Pを貯留可能
な酵素反応槽、2は所定量の生米Aを収容して酵素反応
槽1内に収納支持される上下複数段(例えば上下3段)
の米筐で、この各段の米筐2は米粒が落下しない多数の
通液小孔(図示せず)を有するトレー又はかご形の形状
に構成され、槽内両側レール3に支持される車輪4を備
えている。
の前壁開口部から槽内両側レール3に沿って車輪4のガ
イドのもとに挿入することにより酵素反応槽1内に収納
支持され、前記反応槽1の前壁開口部を液漏れしないよ
うに閉塞する開閉蓋5を槽内酵素液Pの排出後に図3の
如く開放して、槽外へ取り出すことができるように装備
されている。なお、前記反応槽1は1個の米筐2を出し
入れ自在にセットできるものであっても良い。
有するシャワー生成パネル6で区画された空室7が設け
られ、この空室を介して酵素液P又は洗浄水Wが反応槽
1内に水撃作用の少ないシャワー水として供給されるよ
うになっている。
の付いたドレン排出管8と、反応槽1内の酵素液Pを米
筐収容米Aの酵素反応後に排出させる酵素液排出口9と
が設けられ、このドレン排出管8及び酵素液排出口9が
開口する槽底部と最下段の米筐2aとで区画される下部
液室10には槽内酵素液Pを酵素反応し易い温度(例え
ば40〜50度の温度)に加温保持させる電気ヒータ1
1と、槽内底部側の酵素液Pを緩やかに撹拌させる回転
翼12(図示省略のモータで回転駆動される)とが内装
されている。
容米Aが躍動しない程度の弱い水流で循環させる酵素液
循環手段で、反応槽1の下部液室10と上部空室7を連
結するバルブV1の付いた循環配管路14に、槽内酵素
液Pを下方から上方へ循環させる循環ポンプ15を組込
んだ構成となっている。
が図1の如く水没するレベルLまで酵素液Pを供給する
給液手段で、本実施例の場合には酵素粉末(例えばペプ
チダーゼの粉末)と酢酸等のpH調整剤と水W′又は緩
衝液(酢酸と酢酸ナトリウムをモル濃度値が0.05M
程度、pH値が4程度になるように混合した液体)を所
定の比率で混合して酵素成分が1.0%位,pH値が4
程度の酵素液Pを作る酵素液タンク21と、反応槽1の
酵素液排出口9から排出される酵素液Pを回収する酵素
液回収タンク22と、この酵素液回収タンク22と前記
酵素液タンク21とから供給される酵素液Pを混合して
酵素反応槽1へ供給する混合槽23とから構成されてい
る。
たドレン排出管24と、酵素粉末とpH調整剤をタンク
内に投入する蓋開閉口25と、水W′又は緩衝液を前記
タンク21内に供給するバルブV5の付いた給水管26
とを有し、このタンク21内に作られた酵素液Pを吸出
ポンプ27の作動で吸い上げてバルブV4の付いた酵素
液供給管28を介して混合槽23に送給するようになっ
ている。
Pを酵素反応し易い温度(例えば40〜50度の温度)
に加温保持させる電気ヒータ11aと、前記酵素液Pを
緩やかに撹拌させる回転翼12a(図示省略のモータで
回転駆動される)とが設けられている。このような回転
翼12aをタンク下部に設けると、酵素粉末とpH調整
剤を蓋開閉口25からタンク21内に入れ、所定量の水
W′又は緩衝液をバルブV5の開弁操作でタンク21内
に注入して、回転翼12aを回すことにより、酵素液P
を簡単且つ迅速に作ることができる。
の付いたドレン排出管29と、タンク上壁に開設された
通気孔30と、タンク内酵素液を酵素反応し易い温度
(例えば40〜50度の温度)に加温保持させる電気ヒ
ータ11bとを有し、このタンク22内に回収された酵
素液Pを吸出ポンプ31の作動で吸い上げて、バルブV
3の付いた酵素液供給管32を介して混合槽23に送給
するようになっている。
素液回収タンク22とを接続するバルブV2の付いた連
結配管路16には、酵素反応槽1内の酵素液Pを回収タ
ンク22に送る回収用ポンプ17が組込まれている。ま
た、前記混合槽23内にはモータ(図示せず)で回転駆
動される酵素液混合用の回転翼12bが設けられてい
る。このような回転翼12bを混合槽23内に設ける
と、酵素液タンク21と酵素液回収タンク22とから供
給される酵素液Pをすばやく混合して、バルブV6の付
いた接続管路18から酵素反応槽1へ供給することがで
きる。
槽内酵素液Pを排出回収させた後に前記反応槽1内に底
部側から洗浄予備水Waを米筐収容米Aが浮動しない程
度の弱い水流で米筐水没レベルLの位置まで供給する給
水管路、33は前記反応槽1内に洗浄予備水が米筐水没
レベルLに達する位置まで供給された後に前記反応槽1
内に上部から洗浄水Wを供給する洗浄水供給管路で、こ
の洗浄水供給管路33と前記給水管路37とにより洗浄
水供給手段が構成される。なお、この洗浄水供給管路3
3と前記給水管路37にはバルブV7,V9が設けら
れ、反応槽1内に洗浄予備水Waを米筐水没レベルLの
位置まで供給した後に洗浄水供給管路33のバルブV7
を開けて反応槽1の上部空室7に洗浄水Wを供給する
と、シャワー生成パネル6の散水孔から水撃作用の少な
いシャワー水として槽内貯留水(洗浄予備水)の液面上
に散水されるようになる。このため、酵素反応後の米筐
収容米Aが洗浄時に形崩れすることがなくなる。
米筐収容米Aの洗浄の際に洗浄水Wを米筐水没レベルL
の位置から溢水させるサイフォン式のオーバーフロー管
で、このオーバーフロー管34にもバルブV8が設けら
れている。
る。 (1)所定量の生米Aを収容した複数(実施例では上下
3段)の米筐2を酵素反応槽1内に図1の如く収納支持
させる。
調整剤と水W′又は緩衝液を所定の混合比率で入れ、回
転翼12aを回して酵素液Pを作る。 (3)バルブV4,V6を開け吸出ポンプ27を作動さ
せて、酵素液タンク21内の酵素液Pを酵素反応槽1内
に供給する。この時、酵素液Pはシャワー生成パネル6
の散水孔から水撃作用の少ないシャワー水として反応槽
1内に供給される。
レベルL(オーバーフロー管34による溢水位置)まで
酵素液Pが溜まったら、吸出ポンプ27を止めバルブV
4,V6を閉じる。
バルブV1を開け循環ポンプ15を作動させて、槽下部
液室10の酵素液Pを緩やかに撹拌しながら、槽内酵素
液Pを米筐収容米Aが躍動しない程度の弱い水流で循環
させて酵素反応を行う。この時、槽内酵素液Pは電気ヒ
ータ11によって酵素反応し易い45度位の温度に加温
保持されているので、槽内酵素液Pを3時間位循環させ
ることにより米粒の蛋白質を1/5位に下げる酵素反応
が終了する。
ルブV1を閉じ循環ポンプ15を止める。そして、バル
ブV2を開け回収用ポンプ17を作動させて、酵素反応
槽1内の酵素液Pを酵素液回収タンク22に移し、反応
槽1内が空になった段階でバルブV2を閉じ回収用ポン
プ17を止める。
(活性が残っている)は、次の反応時にバルブV3を開
け、吸出ポンプ31を作動させて混合槽23に供給し、
酵素液タンク21から供給される新しい酵素液Pと混合
して再利用される。
路37のバルブV9を開けて、洗浄予備水Waを米筐水
没レベルLに達する位置まで供給する。 (8)前記反応槽1内に洗浄予備水Waが米筐水没レベ
ルLの位置まで供給されたら前記バルブV9を閉じ、洗
浄水供給管路33のバルブV7とオーバーフロー管34
のバルブV8を開けて、洗浄水Wを反応槽1内に供給し
ながらオーバーフロー管34から排出することにより米
Aの洗浄を行う。この洗浄時間は2時間位であり、それ
によって米のpH値を4.5〜5.0位(米飯に好適な
pH値)にすることができる。
供給管路33のバルブV7とオーバーフロー管34のバ
ルブV8を閉じ、ドレン排出管8のバルブd1を開け
て、反応槽1内の残留洗浄水Wを全部排出する。
2を槽前面の開閉蓋5を図3の如く開けて槽外に取出
す。図4は本発明の第2の実施例を示す。
が開口する槽体1aと、この槽体の上面開口部を閉塞す
る着脱可能な蓋体1bとで構成し、槽体1a内の両側支
持部3aに支持される複数段の米筐2を蓋離脱の開口部
から入れ出しできるように構成した点、酵素液反応槽1
内に酵素液Pを供給する給液手段20が酵素液タンク2
1内の酵素液をポンプアップして酵素反応槽1に直接供
給するように構成されている点、酵素液供給管28の反
応槽接続部と洗浄水供給管路33の反応槽接続部に着脱
可能なシャワー口35,36を設けて、酵素液Pと洗浄
水Wが前記シャワー口32,33から酵素液反応槽1内
にシャワー水として供給されるように構成した点、前記
反応槽1の酵素液排出口9をドレン排出管8で兼用させ
て反応槽1内の酵素液Pをドレン排出管8から排出させ
るようにした点(反応槽1内の酵素液Pを酵素液回収タ
ンク22に回収しないで、一回ごとに使い捨てるように
した点)が前述した第1の実施例と相違している。その
他の構成と作用は、第1の実施例と同様であるから、こ
れと同一部分に同符号を付して詳細な説明は省略する。
請求の範囲に記載の構成を要旨とするものであるから、
米粒の蛋白質を分解できる酵素液を酵素反応槽1に供給
し、槽内支持の米筐2が水没するレベルLまで溜めた状
態で、この槽内酵素液Pを米筐収容米Aが躍動しない程
度の弱い水流で循環させることにより、酵素液Pを循環
させているにもかかわらず、米粒は静止したままの状態
(水流により米が踊らない状態)になり、米に対して物
理的力があまりかからない。そのため、酵素反応によっ
て崩れ易くなった米粒でも原形をとどめることができ、
米粒の原形を崩さないで低蛋白化することが可能とな
る。
ロー管34のサイフォンの作用によって槽内洗浄水Wの
液面が米筐水没レベルLに保たれるので、酵素反応時と
同様な効果(米粒の原形を崩さないという効果)が得ら
れる。更に、酵素液を回収する酵素液回収タンク22を
付設した場合には、酵素液Pの再利用が可能になり、そ
の分だけ酵素を節約することができる。
を全体的に示した構成説明図。
央縦断面図。
を全体的に示した構成説明図。
米、6…シャワー生成パネル、8…ドレン排出管、9…
酵素液排出口、11(11a,11b)…電気ヒータ、
12(12a,12b)…回転翼、13…酵素液循環手
段、14…循環配管路、15…循環ポンプ、 17…酵
素液の回収用ポンプ、 20…酵素液の給液手段、 2
1…酵素液タンク、 22…酵素液回収タンク、23…
混合槽、27,31…酵素液吸出ポンプ、W…洗浄水、
Wa…洗浄予備水、33…洗浄水供給管路、34…オー
バーフロー管、35,36…シャワー口、37…洗浄予
備水の給水管路、V1〜V9…バルブ。
Claims (3)
- 【請求項1】 精米した生米を米粒の蛋白質を分解でき
る酵素液を使用して低蛋白化する装置であって、酵素液
を貯留可能な酵素反応槽と、所定量の生米を収容し前記
反応槽内に槽外へ取り出すことができるように収納支持
される通液可能な米筐と、前記反応槽内に槽内支持の米
筐が水没するレベルまで酵素液を供給する給液手段と、
前記反応槽内の酵素液を米筐収容米が躍動しない程度の
弱い水流で循環させる酵素液循環手段と、前記反応槽内
の酵素液を米筐収容米の酵素反応後に排出させる酵素液
排出口と、前記酵素液の排出後に前記反応槽内に米筐収
容米が躍動しないように洗浄水を供給する洗浄水供給手
段と、前記反応槽の下部に接続され米筐収容米の洗浄の
際に洗浄水を米筐水没レベルの位置から溢水させるサイ
フォン式のオーバーフロー管とを具備してなる米の低蛋
白化装置。 - 【請求項2】 前記酵素液の給液手段が酵素粉末と水又
は緩衝液を混合して酵素液を作る酵素液タンクと、前記
反応槽の酵素液排出口から排出される酵素液を回収する
酵素液回収タンクと、この酵素液回収タンクと前記酵素
液タンクとから供給される酵素液を混合して酵素反応槽
へ供給する混合槽とから構成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の米の低蛋白化装置。 - 【請求項3】 前記反応槽と前記酵素液タンクに酵素液
を酵素反応し易い温度に制御できる加温装置と、前記酵
素液を緩やかに撹拌させる回転翼とが内装されているこ
とを特徴とする請求項2に記載の米の低蛋白化装置。米
の低蛋白化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7003400A JP2645229B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 米の低蛋白化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7003400A JP2645229B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 米の低蛋白化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08187053A JPH08187053A (ja) | 1996-07-23 |
JP2645229B2 true JP2645229B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=11556329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7003400A Expired - Lifetime JP2645229B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 米の低蛋白化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2645229B2 (ja) |
-
1995
- 1995-01-12 JP JP7003400A patent/JP2645229B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08187053A (ja) | 1996-07-23 |
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