JP2641383B2 - Bpsk光送信装置及び光ファイバリンクシステム - Google Patents

Bpsk光送信装置及び光ファイバリンクシステム

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JP2641383B2
JP2641383B2 JP5196621A JP19662193A JP2641383B2 JP 2641383 B2 JP2641383 B2 JP 2641383B2 JP 5196621 A JP5196621 A JP 5196621A JP 19662193 A JP19662193 A JP 19662193A JP 2641383 B2 JP2641383 B2 JP 2641383B2
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  • Optical Communication System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光変調器を有するBP
SK(Binary Phase Shift Keying)光送信装置と、当
該BPSK光送信装置を備えた光ファイバリンクシステ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ファイバリンクシステムは、通
常、変調情報を含んで光搬送波(光信号)の強度変調を
生じさせて光搬送波の副搬送波を生成する無線周波信号
を使用し、上記光搬送波を光ファイバケーブルを介して
無線基地局の受信装置に伝送する。受信装置では、光信
号を光検出(光電変換)して上記印加された無線周波信
号を取り出す。約23GHz未満の周波数においては、
レーザダイオードの弛張発振周波数に依存して、レーザ
ダイオードのバイアス電流変調法によって直接に光信号
の光強度を変調することが可能である。しかしながら、
上記23GHzを超える周波数でバイアス電流変調法で
動作させた場合、非線形変調となるのを防止するために
以下に示す方法が採用されている。
【0003】(a)例えばマッハ−ツェンダ(Mach
−Zehnder)干渉計型進行波電気−光変調器を用
いた外部変調法(以下、第1の従来方法という。) (b)比較的低い周波数の無線周波信号で強度変調させ
た光信号を光ファイバケーブルを介して無線基地局に伝
送した後、より高い無線周波数に周波数変換する方法
(以下、第2の従来方法という。) (c)2つのコヒーレントなレーザ光源を用いて1つの
副搬送波を発生する方法(以下、第3の従来方法とい
う。)
【0004】(a)上記第1の従来方法では、光導波路
を通過する光信号を変調することによって副搬送波を直
接に発生するので最も構成が簡単である。 (b)上記第2の従来方法では、より高い無線周波数に
周波数変換するための周波数変換器を必要とするので、
受信装置側の回路構成が複雑となる。 (c)上記第3の従来方法では、送信装置側で回路構成
が複雑となるとともに、受信装置側でも回路構成が複雑
となり高価な回路を必要とする。
【0005】図2は、上記第1の従来方法を用いた従来
例である、光変調器を有するBPSK光送信装置200
aと、光受信装置201とを備えた光ファイバリンクシ
ステムのブロック図である。
【0006】図2の光ファイバリンクシステムは、無線
制御局に設けられデータ信号でBPSK変調された例え
ば25GHzの無線周波信号に従ってレーザ光発生器1
から出力される光信号を強度変調するマッハ−ツェンダ
干渉計型進行波電気−光変調器(以下、光変調器とい
う。)100を備えたBPSK光送信装置200aと、
無線基地局に設けられる光受信装置201と、互いに所
定の距離だけ離れて設けられた無線制御局と無線基地局
との間に接続される光ファイバケーブル40とから構成
される。
【0007】当該光変調器100は、電気信号に従って
変調された光信号を発生するために用いられ、その動作
点を線形特性の範囲で動作するように構成されている。
光変調器100は、以下のように形成される。すなわ
ち、図2に示すように、LiNbO3にてなる誘電体基
板(図示せず。)上に公知の通りTiを熱拡散させるこ
とによって所定の間隔だけ水平方向に離れたTi:Li
NbO3にてなる楕円断面形状の薄膜光導波路27,2
8が互いに平行となるように形成される。次いで、誘電
体基板上にSiO2にてなる絶縁膜11が形成された
後、当該絶縁膜11上に、Auにてなる幅の帯形状のコ
プレーナ線路の中心導体21が光導波路28の直上に位
置するように形成されるとともに、当該中心導体21を
間に挟んで所定の間隔だけ離れて接地導体が形成され、
上記中心導体21と上記接地導体とによってコプレーナ
線路を構成している。
【0008】また、コプレーナ線路の中心導体21の一
端には、バイアス電圧変更用可変抵抗Raを有するバイ
アス電圧印加用直流電源4aによって負のバイアス直流
電圧が印加され、このバイアス直流電圧を変化すること
によって光変調器100の動作点を線形の範囲の概略中
心部に位置させる。
【0009】一方、データ送信機5から発生される2値
信号列は、局部発振器として動作する中間周波(IF)
信号発生器71と混合器70と中間周波のみを通過させ
る帯域通過フィルタ72とからなる第1の周波数変換器
によって中間周波信号に周波数変換された後、中間周波
増幅器73を介して、混合器74に入力される。次い
で、混合器74に入力された中間周波信号は、局部発振
器として動作するミリ波信号発生器75と混合器74と
ミリ波成分のみを通過させる帯域通過フィルタ76とか
らなる第2の周波数変換器によって被変調ミリ波信号に
周波数変換された後、広帯域ミリ波増幅器3aを介し
て、コプレーナ線路の中心導体21の他端に入力され
る。
【0010】上記光変調器100の誘電体基板内には、
光導波路27,28のほかに、光導波路25,30と、
光導波路Y型分配器26と、光導波路Y型合成器29と
が形成される。光導波路25の一端は誘電体基板の一短
辺に位置して、光ファイバケーブル24を介してレーザ
ダイオードを含み所定の波長のレーザ光を発生するレー
ザ光発生器1に接続される。一方、光導波路25の他端
は、分配器26の入力端子とその第1の出力端子と、光
導波路27と、合成器29の第1の入力端子とその出力
端子とを介して、光導波路30の一端に接続され、光導
波路30の他端は誘電体基板の他短辺に位置して光ファ
イバケーブル40を介して光受信装置201の光検出器
51に接続される。また、分配器26の第2の出力端子
は、光導波路28を介して合成器29の第2の入力端子
に接続される。
【0011】レーザ光発生器1から出力される光信号
は、広帯域ミリ波増幅器3aから出力される被変調ミリ
波信号に従って、線形範囲で動作する光変調器100に
よって強度変調された後、光ファイバケーブル40を介
して、無線基地局に設けられる光受信装置201の光検
出器51に伝送される。ここで、光検出器51は、入力
された被変調光信号を、被変調ミリ波信号に光電変換し
た後、電力増幅器を含む無線送信機52に出力する。無
線送信機52は、入力された被変調ミリ波信号を電力増
幅した後、アンテナ53を介して送信する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図2の従来例の光ファ
イバリンクシステムにおいては、より高い周波数の被変
調ミリ波を発生するために回路素子70乃至76を必要
とするため、BPSK光送信装置200aの回路構成が
複雑となるとともに、被変調のミリ波信号を増幅するた
めに高価な広帯域ミリ波増幅器3aを必要とするという
問題点があった。
【0013】本発明の第1の目的は以上の問題点を解決
し、従来例に比較して回路構成が簡単で安価であるBP
SK光送信装置を提供することにある。また、本発明の
第2の目的は、従来例に比較して回路構成が簡単で安価
である光ファイバリンクシステムを提供することにあ
る。さらに、本発明の第3の目的は、従来例に比較して
回路構成が簡単で安価であり、しかも基準無線周波信号
の2倍の周波数の被変調副搬送波を発生して送信するこ
とができるBPSK光送信装置を提供することにある。
またさらに、本発明の第4の目的は、従来例に比較して
回路構成が簡単で安価であり、しかも基準無線周波信号
の2倍の周波数の被変調副搬送波を発生して送信するこ
とができる光ファイバリンクシステムを提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載のBPSK光送信装置は、所定の光強度を有する光信
号を発生する光信号発生手段と、上記光信号発生手段に
よって発生された光信号を入力された2値信号に従って
変調する光変調手段とを備えたBPSK光送信装置であ
って、上記光変調手段は、上記光信号発生手段によって
発生された光信号を2分配する光分配手段と、入力され
る無線周波信号が一端に入力されかつ入力される2値信
号と直流バイアス電圧が他端に入力されるマイクロ波線
路と、上記マイクロ波線路と電磁気的に結合して設けら
れ上記光分配手段によって2分配された各光信号がそれ
ぞれ入力される2本の光導波路と、上記2本の光導波路
から出力される光信号を合成する光合成手段とを備え、
上記光変調手段は、所定の直流バイアス電圧対光出力強
度特性を有し、上記2値信号が第1の値と第2の値のと
きそれぞれ上記直流バイアス電圧対光出力強度特性にお
いて互いに異なる符号の傾きをそれぞれ有する線形領域
上の2点に位置するように上記直流バイアス電圧が設定
され、上記2分配された各光信号を、上記2値信号に従
って上記無線周波信号をBPSK変調した副搬送波を有
する光信号に変換して上記光合成手段から出力すること
を特徴とする。
【0015】また、本発明に係る請求項2記載の光ファ
イバリンクシステムは、第1の局と、第2の局とからな
り、上記第1の局と上記第2の局とが光ファイバケーブ
ルを介して接続された光ファイバリンクシステムであっ
て、上記第1の局は、所定の光強度を有する光信号を発
生する光信号発生手段と、上記光信号発生手段によって
発生された光信号を入力された2値信号に従って変調す
る光変調手段とを備え、上記光変調手段は、上記光信号
発生手段によって発生された光信号を2分配する光分配
手段と、入力される無線周波信号が一端に入力されかつ
入力される2値信号と直流バイアス電圧が他端に入力さ
れるマイクロ波線路と、上記マイクロ波線路と電磁気的
に結合して設けられ上記光分配手段によって2分配され
た各光信号がそれぞれ入力される2本の光導波路と、上
記2本の光導波路から出力される光信号を合成する光合
成手段とを備え、上記光変調手段は、所定の直流バイア
ス電圧対光出力強度特性を有し、上記2値信号が第1の
値と第2の値のときそれぞれ上記直流バイアス電圧対光
出力強度特性において互いに異なる符号の傾きをそれぞ
れ有する線形領域上の2点に位置するように上記直流バ
イアス電圧が設定され、上記2分配された各光信号を、
上記2値信号に従って上記無線周波信号をBPSK変調
した副搬送波を有する光信号に変換して上記光合成手段
から上記光ファイバケーブルケーブルを介して上記第2
の局に送信し、上記第2の局は、上記光変調手段によっ
て送信された光信号を光電変換して電気信号を出力する
光検出手段を備えたことを特徴とする。
【0016】さらに、本発明に係る請求項3記載のBP
SK光送信装置は、所定の光強度を有する光信号を発生
する光信号発生手段と、上記光信号発生手段によって発
生された光信号を入力された2値信号に従って変調する
光変調手段とを備えたBPSK光送信装置であって、上
記光変調手段は、上記光信号発生手段によって発生され
た光信号を2分配する光分配手段と、入力される無線周
波信号が一端に入力されかつ入力される2値信号と直流
バイアス電圧が他端に入力されるマイクロ波線路と、上
記マイクロ波線路と電磁気的に結合して設けられ上記光
分配手段によって2分配された各光信号がそれぞれ入力
される2本の光導波路と、上記2本の光導波路から出力
される光信号を合成する光合成手段とを備え、上記光変
調手段は、所定の直流バイアス電圧対光出力強度特性を
有し、上記2値信号が第1の値と第2の値のときそれぞ
れ上記直流バイアス電圧対光出力強度特性における非線
形領域上の最大の光出力強度の点と最小の光出力強度の
点に位置するように上記直流バイアス電圧が設定され、
上記2分配された各光信号を、上記2値信号に従って上
記無線周波信号の2次高調波信号ををBPSK変調した
副搬送波を有する光信号に変換して上記光合成手段から
出力することを特徴とする。
【0017】またさらに、本発明に係る請求項4記載の
光ファイバリンクシステムは、第1の局と、第2の局と
からなり、上記第1の局と上記第2の局とが光ファイバ
ケーブルを介して接続された光ファイバリンクシステム
であって、上記第1の局は、所定の光強度を有する光信
号を発生する光信号発生手段と、上記光信号発生手段に
よって発生された光信号を入力された2値信号に従って
変調する光変調手段とを備え、上記光変調手段は、上記
光信号発生手段によって発生された光信号を2分配する
光分配手段と、入力される無線周波信号が一端に入力さ
れかつ入力される2値信号と直流バイアス電圧が他端に
入力されるマイクロ波線路と、上記マイクロ波線路と電
磁気的に結合して設けられ上記光分配手段によって2分
配された各光信号がそれぞれ入力される2本の光導波路
と、上記2本の光導波路から出力される光信号を合成す
る光合成手段とを備え、上記光変調手段は、所定の直流
バイアス電圧対光出力強度特性を有し、上記2値信号が
第1の値と第2の値のときそれぞれ上記直流バイアス電
圧対光出力強度特性における非線形領域上の最大の光出
力強度の点と最小の光出力強度の点に位置するように上
記直流バイアス電圧が設定され、上記2分配された各光
信号を、上記2値信号に従って上記無線周波信号の2次
高調波信号ををBPSK変調した副搬送波を有する光信
号に変換して上記光合成手段から上記光ファイバケーブ
ルケーブルを介して上記第2の局に送信し、上記第2の
局は、上記光変調手段によって送信された光信号を光電
変換して電気信号を出力する光検出手段を備えたことを
特徴とする。
【0018】
【作用】以上のように構成された請求項1記載のBPS
K光送信装置においては、上記光変調手段は、所定の直
流バイアス電圧対光出力強度特性を有し、上記2値信号
が第1の値と第2の値のときそれぞれ上記直流バイアス
電圧対光出力強度特性において互いに異なる符号の傾き
をそれぞれ有する線形領域上の2点に位置するように上
記直流バイアス電圧が設定され、上記2分配された各光
信号を、上記2値信号に従って上記無線周波信号をBP
SK変調した副搬送波を有する光信号に変換して上記光
合成手段から出力する。
【0019】また、請求項2記載の光ファイバリンクシ
ステムにおいては、上記第1の局と上記第2の局とが光
ファイバケーブルを介して接続され、上記第1の局は、
上記請求項1記載のBPSK光送信装置と同様の作用を
有する。一方、上記第2の局の光検出手段は、上記光変
調手段によって送信された光信号を光電変換して電気信
号を出力する。
【0020】さらに、請求項3記載のBPSK光送信装
置においては、上記光変調手段は、所定の直流バイアス
電圧対光出力強度特性を有し、上記2値信号が第1の値
と第2の値のときそれぞれ上記直流バイアス電圧対光出
力強度特性における非線形領域上の最大の光出力強度の
点と最小の光出力強度の点に位置するように上記直流バ
イアス電圧が設定され、上記2分配された各光信号を、
上記2値信号に従って上記無線周波信号の2次高調波信
号をBPSK変調した副搬送波を有する光信号に変換し
て上記光合成手段から出力する。
【0021】またさらに、請求項4記載の光ファイバリ
ンクシステムは、上記第1の局と上記第2の局とが光フ
ァイバケーブルを介して接続され、上記第1の局は、上
記請求項3記載のBPSK光送信装置と同様の作用を有
する。一方、上記第2の局の光検出手段は、上記光変調
手段によって送信された光信号を光電変換して電気信号
を出力する。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る実施例に
ついて説明する。
【0023】<実施例の構成及び特徴>図1は、本発明
に係る一実施例である、光変調器を有するBPSK光送
信装置200と、光受信装置201とを備えた光ファイ
バリンクシステムのブロック図である。当該実施例の光
ファイバリンクシステムは、無線制御局に設けられたB
PSK光送信装置200と、光電変換装置である光検出
器51を有する光受信装置201と無線送信機52とア
ンテナ53とを備えた無線基地局と、互いに所定の距離
だけ離れて設けられた無線制御局と無線基地局との間に
接続される光ファイバケーブルと40とから構成され
る。
【0024】本実施例においては、光変調器100と光
受信装置201は、従来例と同様に構成されるが、本実
施例のBPSK光送信装置200は、図1と図2との比
較から分かるように、以下の点を特徴とする。 (a)ミリ波信号発生器2によって発生される無変調ミ
リ波信号を、その周波数成分のみを増幅する狭帯域増幅
器3を介して光変調器100のコプレーナ線路の中心導
体21の一端に印加すると同時に、データ送信機5によ
って発生され+2.5V(2値信号“1”)と−2.5
V(2値信号“0”)との間で変化する2値信号列を直
流阻止用キャパシタC1を介して上記中心導体21の他
端に印加するとともにバイアス電圧変更用可変抵抗Ra
を有するバイアス電圧印加用直流電源4からの直流バイ
アス電圧を上記中心導体21の他端に印加する。 (b)ミリ波信号発生器2によって発生される無変調ミ
リ波信号を副搬送波とする場合(以下、第1の実施例と
いう。)、データ送信機5から“0”又は“1”で変化
する2値信号が出力されているときに、図5に示す光変
調器100のバイアス電圧に対する光出力強度特性にお
いて、光変調器100におけるバイアス点が、それぞれ
互いに隣接する線形領域上の最小の負の傾きと最大の正
の傾きのバイアス点PB1とPB2との間で変化するよ
うに、直流電源4の可変抵抗Raを変化させて印加バイ
アス電圧を設定する。これによって、図3に示すよう
に、上記無変調ミリ波信号と同一の副搬送波周波数を有
するBPSK副搬送波を含む光信号を発生する。 (c)ミリ波信号発生器2によって発生される無変調ミ
リ波信号の2次高調波を副搬送波とする場合(以下、第
2の実施例という。)、データ送信機5から“0”又は
“1”で変化する2値信号が出力されているときに、図
5に示す光変調器100のバイアス電圧に対する光出力
強度特性において、光変調器100におけるバイアス点
が、それぞれ互いに隣接する非線形領域上の当該印加バ
イアス電圧対光出力強度特性の頂点(最大光出力強度の
点)と谷(最小光出力強度の点)とに対応するバイアス
点PA1とPA2との間で変化するように、直流電源4
の可変抵抗Raを変化させて印加バイアス電圧を設定す
る。これによって、図4に示すように、上記無変調ミリ
波信号の2倍の周波数を有する副搬送波周波数を有する
BPSK副搬送波を含む光信号を発生する。
【0025】BPSK光送信装置200は、図2の従来
例と同様の構成を有する光変調器100を備える。ミリ
波信号発生器2は無変調ミリ波信号を発生した後、その
無変調ミリ波信号のみを通過させる狭帯域増幅器3を介
して光変調器100のコプレーナ線路の中心導体21の
一端に出力する。ここで、ミリ波信号発生器2は、例え
ば飽和型増幅器又は注入同期型インパット又はガン発振
器で構成され、必要な高い電力のミリ波信号をより効率
的にかつ安価に発生することができる。
【0026】一方、データ送信機5によって発生され+
2.5V(2値信号“1”)と−2.5V(2値信号
“0”)との間で変化する2値信号列が直流阻止用キャ
パシタC1を介して上記中心導体21の他端に印加され
るとともに、バイアス電圧変更用可変抵抗Raを有する
バイアス電圧印加用直流電源4からの直流バイアス電圧
が上記中心導体21の他端に印加される。
【0027】ここで、第1の実施例においては、図5に
示す光変調器100のバイアス電圧に対する光出力強度
特性において、光変調器100におけるバイアス点が、
それぞれ互いに隣接する線形領域上の最小の負の傾きと
最大の正の傾きのバイアス点PB1とPB2との間で変
化するように、直流電源4の可変抵抗Raを変化させて
印加バイアス電圧を設定する。この場合、光変調器10
0の光信号の副搬送周波数は、詳細後述するように、上
記中心導体21の一端に印加されるミリ波信号の周波数
と同一となる。一方、第2の実施例において、図5に示
す光変調器100のバイアス電圧に対する光出力強度特
性において、光変調器100におけるバイアス点が、そ
れぞれ互いに隣接する非線形領域上の当該印加バイアス
電圧対光出力強度特性の頂点(最大光出力強度の点)と
谷(最小光出力強度の点)とに対応するバイアス点PA
1とPA2との間で変化するように、直流電源4の可変
抵抗Raを変化させて印加バイアス電圧を設定する。こ
の場合、光変調器100の光信号の副搬送周波数は、詳
細後述するように、上記中心導体21の一端に印加され
るミリ波信号の周波数の2倍の周波数となる。
【0028】レーザダイオードを備えたレーザ光発生器
1は、比較的高い所定の光強度を有する光信号を発生し
て光ファイバケーブル24を介して光変調器100の光
導波路25に出力する。光導波路25に入射した光信号
は分配器26によって2分配された後、分配された各光
信号がそれぞれ光導波路27,28を介して合成器29
に入射する。次いで、各光信号が合成器29によって合
成された後、光導波路30を介して光ファイバケーブル
40の入力端に出力する。ここで、光変調器100内の
コプレーナ線路に入力されたミリ波信号は、コプレーナ
線路内を所定の電磁波モードで伝搬する。従って、当該
ミリ波信号によって生じる電界は光変調器100の誘電
体基板の表面に対して概ね垂直な方向で光導波路27,
28に印加される。これによって、光変調器100で伝
搬する光信号は、詳細後述するように、データ送信機5
で発生される2値信号列でBPSK変調され無変調ミリ
波信号の同一の又は2倍の周波数を有するミリ波の副搬
送波で強度変調される。
【0029】さらに、光変調器100の光導波路30か
ら出力される光信号は、光ファイバケーブル40を介し
て、無線基地局の光電変換装置である光検出器51に伝
送される。当該光検出器51は、例えばフォトダイオー
ドやフォトトランジスタなどによって構成され、入力さ
れる光信号を元のBPSK変調されたミリ波信号に光電
変換した後、無線送信機52に出力する。次いで、無線
送信機52は、入力されたBPSKミリ波信号を電力増
幅した後、アンテナ53を介して送信する。
【0030】以上説明したように、無線制御局に設けら
れる図1のBPSK光送信装置200を用いて、BPS
K変調されたミリ波信号の副搬送波で強度変調された光
信号を発生させた後、光ファイバケーブル40を介し
て、無線基地局に設けられる光受信装置201で光電変
換して元のBPSK変調されたミリ波信号を取り出し
て、無線送信機52及びアンテナ53を介して送信する
ことができる。
【0031】<光変調器10の動作原理>印加されたバ
イアス電圧に対する光変調器100の光強度の応答につ
いては、2Vπを周期とする正弦波関数を用いて近似す
ることができ、ここで、Vπは、πだけシフトさせるた
めに必要なバイアス電圧である。
【0032】動作中において、無変調ミリ波信号がミリ
波信号発生器2から狭帯域増幅器3を介して光変調器1
00の中心導体21の一端に印加されると同時に、直流
バイアス電圧が直流電源4から光変調器100の中心導
体21の一端に印加される。この直流バイアス電圧は、
光変調器100の動作点を定義する位相シフトに等価で
ある。さらに、動作点を±π/2だけそれぞれシフトさ
せる2値信号電圧±Vπ/2(±2.5Vに対応す
る。)をデータ送信機5からキャパシタC1を介して光
変調器100の中心導体21の他端に印加する。ここ
で、光ファイバケーブル40を介して光受信装置201
で受信された光電力は次の数1で表される。
【0033】
【数1】Pdet=P/2・[1+cos{π(Vbias+V
RF+Vdata)/Vπ+θ}] ここで、Pは光受信装置201で受信された光電力の
最大値であり、Pdetは光受信装置201で検出された
光電力であり、Vbiasは光変調器100に印加される直
流バイアス電圧であり、VRFは光変調器100に印加さ
れる無変調ミリ波信号電圧であり、Vdataは光変調器1
00に印加される2値信号電圧であり、θは光変調器1
00の2つの光導波路27,28の光路差から生じる位
相オフセット値である。
【0034】以下、光変調器100に印加される2値信
号電圧をスイッチングすることによって光受信装置20
1で受信された光信号の無線周波成分の位相がどのよう
に反転するかを第1の実施例と第2の実施例とに分けて
示す。
【0035】<第1の実施例の動作原理>線形動作に対
して、光変調器100は、図5のバイアス電圧対光出力
強度特性のスロープにおいて、最大の正の傾きの点PB
2又は最小の負の傾きの点PB1でバイアスされる。以
下、これら2つのバイアス点間のスイッチングによっ
て、光受信装置201で受信された光信号の無線周波成
分の位相反転をもたらすことを示す。
【0036】光変調器100の応答が、印加される無変
調ミリ波信号電圧VRFに対して余弦波(cos)関数と
して表されるようにバイアス電圧Vbiasを調節する。そ
して、“0”の2値信号に対してπVdata/Vπ=−π
/2となる一方、“1”の2値信号に対してπVdata
π=+π/2となるように印加2値信号電圧Vdata
定義する。また、規格化無変調ミリ波電圧V=πVRF
πとなるように無変調ミリ波信号電圧VRFの大きさを
規格化する。このとき、数1から“0”及び“1”の2
値信号に対する光受信装置201で検出された電圧V
detはそれぞれ次の数2及び数3で表わすことができ
る。
【0037】
【数2】Vdet,0=αP/2・{1+cos(V−π/2)}
=αP/2・{1+sin(V)}
【数3】Vdet,1=αP/2・{1+cos(V+π/2)}
=αP/2・{1−sin(V)} ここで、αは光検出器51の感度を示す。
【0038】次いで、数2及び数3をそれぞれ、規格化
無変調ミリ波電圧Vに関して級数展開を行い、V≪1/
2という条件のもとで近似を行うと、次の数4及び数5
を得る。
【数4】 Vdet,0=αP/2・{1+V−(V/3!)+(V/5!)…} ≒αP/2・(+V+1)
【数5】 Vdet,1=αP/2・{1−V+(V/3!)−(V/5!)…} ≒αP/2・(−V+1)
【0039】そして、規格化された無変調ミリ波信号を
Vcos(ωt)と定義し、これを数4及び数5に代入
すると、次の数6を得る。すなわち、V≪1/2という
条件のもとで、
【数6】 Vdet≒αP/2・{±Vcos(ωt)+1}
【0040】上記数6から、図5のバイアス電圧対光出
力強度特性のスロープ上の、最大の正の傾きの点PB2
と最小の負の傾きの点PB1との間でスイッチングさせ
ると、無線周波数の項の位相が反転する一方、少なくと
も数6における近似においては直流項は一定であること
がわかる。すなわち、図3に示すように、無変調ミリ波
信号である無線周波信号cos(ωt)に対してBPS
K変調させることができる。図3のデータ“0”におい
て、入力RF信号(ミリ波信号)の各点P1,P2,P
3はそれぞれ、光出力信号のP1,P2,P3に対応し
ている。一方、図3のデータ“1”において、入力RF
信号の各点P11,P12,P13はそれぞれ、光出力
信号のP11,P12,P13に対応している。
【0041】<第2の実施例の動作原理>非線形動作に
対して、光変調器100は、図5のバイアス電圧対光出
力強度特性のスロープにおいて、最大の光出力強度点P
A2又は最小の光出力強度点PA1でバイアスされる。
以下、これら非線形領域における動作によって光変調器
100に印加された無変調ミリ波信号の周波数の2倍の
周波数で強度変調が実行され、かつこれら2つのバイア
ス点PA1,PA2間のスイッチングによって、光受信
装置201で受信された光信号の無線周波成分の位相反
転をもたらすことを示す。
【0042】光変調器100の応答が、印加される無変
調ミリ波信号電圧VRFに対して正弦波(sin)関数と
して表されるようにバイアス電圧Vbiasを調節する。そ
して、第1の実施例と同様に、“0”の2値信号に対し
てπVdata/Vπ=−π/2となる一方、“1”の2値
信号に対してπVdata/Vπ=+π/2となるように印
加2値信号電圧Vdataを定義する。また、規格化無変調
ミリ波電圧V=πVRF/Vπとなるように無変調ミリ波
信号電圧VRFの大きさを規格化する。このとき、数1か
ら“0”及び“1”の2値信号に対する光受信装置20
1で検出された電圧Vdetはそれぞれ次の数7及び数8
で表わすことができる。
【0043】
【数7】 Vdet,0=αP/2・{1+sin(VRF−π/2)} =αP/2・{1−cos(VRF)}
【数8】 Vdet,1=αP/2・{1+sin(VRF+π/2)} =αP/2・{1+cos(VRF)}
【0044】次いで、数7及び数8をそれぞれ、規格化
無変調ミリ波電圧Vに関して級数展開を行い、V≪1/
2という条件のもとで近似を行うと、次の数9及び数1
0を得る。
【数9】 Vdet,0=αP/2・{1−1+(V/2!)−(V/4!)…} ≒αP/2・(V/2)
【数10】 Vdet,1=αP/2・{1+1−(V/2!)+(V/4!)…} ≒αP/2・(2−V/2)
【0045】そして、規格化された無変調ミリ波信号を
Vcos(ωt)と定義し、これを数9及び数10に代
入するとそれぞれ、次の数11及び数12を得る。すな
わち、V≪1/2という条件のもとで、
【数11】 Vdet,0≒αP/2・[{Vcos(ωt)}/2] ≒αP{+Vcos(2ωt)/8+(V/8)}
【数12】 Vdet,1≒αP/2・{2−[Vcos(ωt)]/2} ≒αP{−Vcos(2ωt)/8+(1−V/8)}
【0046】上記数6から、図5のバイアス電圧対光出
力強度特性のスロープ上の、最大の光出力強度点PA2
と最小の光出力強度点PA1との間でスイッチングさせ
ると、2倍の周波数を有する無線周波数の項の位相が反
転する一方、直流項の大きさは変化することがわかる。
すなわち、図4に示すように、無変調ミリ波信号の2倍
の周波数を有する無線周波信号cos(2ωt)に対し
てBPSK変調させることができる。図4のデータ
“0”において、入力RF信号(ミリ波信号)の各点P
21,P22,P23はそれぞれ、光出力信号のP2
1,P22,P23に対応している。一方、図4のデー
タ“1”において、入力RF信号の各点P31,P3
2,P33はそれぞれ、光出力信号のP31,P32,
P33に対応している。
【0047】<第1の実施例と第2の実施例の比較>数
6と、数11,数12との比較から明らかなように、最
大の印加無変調ミリ波電圧V=Vπ/2に対して、すな
わち数6と、数11,数12にV=Vπ/2を代入する
ことによって、2倍の周波数の光変調器100の応答
(すなわち光出力強度)は、基本波のその応答の1/8
倍となることがわかる。このことは、電力でいえば、1
8dBだけ小さくなることを意味する。なお、以上の解
析は、印加される無変調ミリ波電圧が非常に小さい(V
≪1/2)という近似条件のもとで得られる結果であ
る。
【0048】<シミュレーション>本発明者は、以下の
回路を用いてシミュレーションを行った。 (a)レーザ光発生器1:波長1.3μmのNd:YA
Gレーザ (b)データ送信機5:(223−1)ビット繰り返しで
あって20Mb/sの擬似ランダム2値シーケンス(P
RBS)信号発生器 (c)ミリ波信号発生器2:25GHzミリ波シンセサ
イザ (d)狭帯域増幅器3:ミリ波信号発生器2の出力を1
00mWまで増幅 (e)光変調器100:Zカット型LiNbOマッハ
−ツェンダ(Mach−Zehnder)干渉計型進行
波電気−光変調器,光信号の損失6.8dB,Vπ=5
V(図5参照。),データ送信機5からの2値信号と直
流電源4からの直流バイアス電圧を同軸ケーブルを介し
て光変調器100のコプレーナ線路の中心導体21の他
端に印加するとともに、ミリ波信号発生器2の出力を狭
帯域増幅器3を介して上記中心導体21の一端に印加
し、これによって25GHz信号に対する負荷に対する
近似を提供し、無変調ミリ波信号が印加される25GH
zポートにおける同軸/コプレーナ線路変換は、バイア
ス電圧信号と2値信号に対して反対の方向で直流ブロッ
クを提供する。ここで、2値信号は、データ送信機5に
対して容量性負荷となる25GHzポート上で同軸/コ
プレーナ線路変換による開回路で終端される。より高い
データレートでは、反射を防止するために整合負荷を用
いて2値信号電圧を終端する必要があり、このことは、
例えば、低域通過フィルタを用いて2値信号と高周波信
号とを分離するような簡単な方法で実現できる。 (f)光検出器51:波長1.3μmにおいて0.48
mW/mAの感度,40GHzで3dB帯域幅 (g)光検出器51の出力に所定の中間周波数に周波数
変換する周波数変換器を介してスペクトラムアナライザ
を接続してスペクトラムを測定した。
【0049】シミュレーションで用いた光変調器100
は、図5で示すバイアス電圧対光出力強度特性を有する
が、余弦波関数に関する光変調器100の応答の位相オ
フセットは、光変調器100上の2つの光導波路27,
28の光路長が互いに若干異なるために生じている。ま
た、当該図5に、線形動作の第1の実施例における動作
点PB1,PB2が示される一方、非線形動作の第2の
実施例における動作点PA1,PA2が示される。
【0050】図6は、第1の実施例において無変調時の
図1のBPSK光送信装置200から出力された後、光
受信装置201で光検波後の相対出力電力の周波数特性
を示すグラフである。この場合、光変調器100のバイ
アス電圧は、ミリ波信号の周波数である変調周波数(2
5GHz)で光検波後の相対出力電力が最大となるよう
に設定された場合であって、そのバイアス電圧は−1.
28Vである。次いで、バイアス点は上記変調周波数で
光検波後の相対出力電力が最小になるように移動され、
そのときのバイアス電圧は−3.65Vである。そし
て、データ送信機5から擬似ランダム2値シーケンスの
信号列が印加される。
【0051】図7はこのときの光受信装置201で光検
出後の相対出力電力の周波数特性を示すグラフである。
測定されたスペクトラムを示す図7から明らかなよう
に、擬似ランダム2値シーケンス信号のBPSK変調信
号のスペクトラムの特徴的な標本化関数<sinc()
関数>の形状が測定され、搬送波成分が見えないことが
わかる。また、クロック周波数での離散成分とその高調
波成分は、ミリ波信号を駆動する2値信号における不完
全な対称性から得られている。しかしながら、結晶欠陥
において光学的に発生されたエレクトロンのトラップの
ために生じる光変調器100のバイアス点のドリフト
は、副搬送波レベルが、無変調時の副搬送波レベルに比
較して約−45dB乃至−35dBだけ抑圧された範囲
で変動することをもたらす。このドリフトの効果を減少
させるためには、光変調器100のバイアス点の時間的
変動につれて、バイアス電圧を所定のバイアス点に設定
されるように自動的に調整する制御装置を設けることが
好ましい。
【0052】図8は、第2の実施例において無変調時の
図1のBPSK光送信装置200から出力された後、光
受信装置201で光検波後の相対出力電力の周波数特性
を示すグラフである。この場合、光変調器100のバイ
アス電圧は、ミリ波信号の2倍の周波数である変調周波
数(50GHz)で光検波後の相対出力電力が最大とな
るように設定された場合であって、そのバイアス電圧は
−3.65Vである。次いで、バイアス点は上記変調周
波数で光検波後の相対出力電力が最小になるように移動
され、そのときのバイアス電圧は−1.28Vである。
そして、データ送信機5から擬似ランダム2値シーケン
スの信号列が印加される。
【0053】図9はこのときの光受信装置201で光検
出後の相対出力電力の周波数特性を示すグラフである。
測定されたスペクトラムを示す図9から明らかなよう
に、光変調器100に入力したミリ波信号は25GHz
であるが、その2次高調波の50GHzで最大出力が得
られている。このスペクトラム特性は、中心周波数が2
倍であることを除いて、図7と同様のBPSK変調信号
のスペクトラムが測定され、搬送波成分が見えないこと
がわかる。また、クロック周波数での離散成分とその高
調波成分は、ミリ波信号を駆動する2値信号における不
完全な対称性から得られている。光変調器100のバイ
アス点のドリフトは、副搬送波レベルが、無変調時の副
搬送波レベルに比較して約−40dB乃至−30dBだ
け抑圧された範囲で変動することをもたらし、この理由
は第1の実施例と同様である。このドリフトの効果を減
少させるためには、光変調器100のバイアス点の時間
的変動につれて、バイアス電圧を所定のバイアス点に設
定されるように自動的に調整する制御装置を設けること
が好ましい。
【0054】さらに、図7と図8の各電力レベルを、図
9と図10の各電力レベルと比較することによって、動
作原理の項目で前述したように、17dBだけ低くなっ
ていることがわかる。しかしながら、この比較は、光検
出器51の応答性や、当シミュレーションにおいて該ス
ペクトラムアナライザを用いるために用いた周波数変換
器によって導入される不確定さのために、定性分析のみ
に信頼性があると考えられる。
【0055】<実施例の効果>以上のように構成された
BPSK光送信装置200を備えた光ファイバリンクシ
ステムは次のような特有の利点を有する。 (1)BPSK光送信装置200は、従来例のBPSK
光送信装置200aに比較して回路構成が極めて簡単で
あって安価で構成することができる。ここで、特に、無
変調ミリ波信号を直接に光変調器100に印加するの
で、従来例のように高価な広帯域増幅器3aを用いるこ
となく、しかもミリ波信号発生器2と狭帯域増幅器3と
を用いて非常に高い電力のミリ波信号をより安価でかつ
簡単な回路素子で発生することができる。 (2)データ送信機5によって発生される2値信号はキ
ャパシタC1を介して直接に光変調器100に入力され
るので、2値信号のデータビットレートは光変調器10
0の3dBの帯域幅によって制限されるが、非常に簡単
な回路構成で非常に広いデータ帯域幅を実現することが
できる。 (3)第2の実施例においては、光変調器100のバイ
アス点を所定の点に設定するだけで、印加したミリ波信
号の周波数の2倍の変調周波数を有するBPSK光変調
装置を実現することができる。そして、周波数混合と電
光変換とを同時に行うことができるので、回路構成が簡
単になるとともに、低損失で信号変換することができ
る。
【0056】<変形例>ミリ波信号発生器2と狭帯域増
幅器3とは、例えば飽和型増幅器又は注入同期型インパ
ット又はガン発振器などの一体化された回路で構成して
もよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、請
求項1又は2において、所定の直流バイアス電圧対光出
力強度特性を有し、2値信号が第1の値と第2の値のと
きそれぞれ直流バイアス電圧対光出力強度特性において
互いに異なる符号の傾きをそれぞれ有する線形領域上の
2点に位置するように上記直流バイアス電圧が設定さ
れ、2分配された各光信号を、上記2値信号に従って無
線周波信号をBPSK変調した副搬送波を有する光信号
に変換して出力する光変調手段を備え、一方、請求項3
又は4において、所定の直流バイアス電圧対光出力強度
特性を有し、2値信号が第1の値と第2の値のときそれ
ぞれ直流バイアス電圧対光出力強度特性における非線形
領域上の最大の光出力強度の点と最小の光出力強度の点
に位置するように上記直流バイアス電圧が設定され、2
分配された各光信号を、上記2値信号に従って無線周波
信号の2次高調波信号をBPSK変調した副搬送波を有
する光信号に変換して出力する光変調手段を備えてBP
SK光送信装置を構成したので、以下の特有の利点を有
する。 (1)BPSK光送信装置は、従来例のBPSK光送信
装置200aに比較して回路構成が極めて簡単であって
安価で構成することができる。ここで、特に、例えば無
変調ミリ波信号である無線周波信号を直接に上記光変調
手段に印加するので、従来例のように高価な広帯域増幅
器3aを用いることなく、しかも上記光発生手段のみを
用いて非常に高い電力の、例えばミリ波信号などの無線
周波信号をより安価でかつ簡単な回路素子で発生するこ
とができる。 (2)2値信号のデータビットレートは上記光変調手段
の帯域幅によって制限されるが、非常に簡単な回路構成
で非常に広いデータ帯域幅を実現することができる。 (3)請求項3又は4記載の発明においては、上記光変
調手段のバイアス点を所定の点に設定するだけで、印加
した無線周波信号の周波数の2倍の変調周波数を有する
BPSK光変調装置を実現することができる。そして、
周波数混合と電光変換とを同時に行うことができるの
で、回路構成が簡単になるとともに、低損失で信号変換
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施例である、光変調器を有
するBPSK光送信装置と、光受信装置とを備えた光フ
ァイバリンクシステムのブロック図である。
【図2】 従来例である、光変調器を有するBPSK光
送信装置と、光受信装置とを備えた光ファイバリンクシ
ステムのブロック図である。
【図3】 基本波を副搬送波として用いる場合の図1の
BPSK光送信装置の動作を示すグラフである。
【図4】 2次高調波を副搬送波として用いる場合の図
1のBPSK光送信装置の動作を示すグラフである。
【図5】 図3と図4の場合の光変調器におけるバイア
ス点を示すバイアス電圧に対する光出力強度のグラフで
ある。
【図6】 基本波を副搬送波として用いる場合であって
無変調時の図1のBPSK光送信装置から出力された
後、光受信装置で光検波後の相対出力電力の周波数特性
を示すグラフである。
【図7】 基本波を副搬送波として用いる場合であって
擬似ランダム2値シーケンス信号(PRBS)発生器を
用いたBPSK変調時の図1のBPSK光送信装置から
出力された後、光受信装置で光検出後の相対出力電力の
周波数特性を示すグラフである。
【図8】 2次高調波を副搬送波として用いる場合であ
って無変調時の図1のBPSK光送信装置から出力され
た後、光受信装置で光検波後の相対出力電力の周波数特
性を示すグラフである。
【図9】 2次高調波を副搬送波として用いる場合であ
って擬似ランダム2値シーケンス信号(PRBS)発生
器を用いたBPSK変調時の図1のBPSK光送信装置
から出力された後、光受信装置で光検出後の相対出力電
力の周波数特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…レーザ光発生器、 2…ミリ波信号発振器、 3…狭帯域増幅器、 4…直流電源、 5…データ送信機、 11…絶縁膜、 21…コプレーナ線路の中心導体、 24…光ファイバケーブル、 25,27,28,30…光導波路、 26…光導波路Y型分配器、 29…光導波路Y型合成器、 40…光ファイバケーブル、 51…光検出器、 52…無線送信機、 53…アンテナ、 100…光変調器、 200…BPSK光送信装置、 201…光受信装置、 C1…キャパシタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/26 10/28 H04L 27/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の光強度を有する光信号を発生する
    光信号発生手段と、上記光信号発生手段によって発生さ
    れた光信号を入力された2値信号に従って変調する光変
    調手段とを備えたBPSK光送信装置であって、 上記光変調手段は、 上記光信号発生手段によって発生された光信号を2分配
    する光分配手段と、 入力される無線周波信号が一端に入力されかつ入力され
    る2値信号と直流バイアス電圧が他端に入力されるマイ
    クロ波線路と、 上記マイクロ波線路と電磁気的に結合して設けられ上記
    光分配手段によって2分配された各光信号がそれぞれ入
    力される2本の光導波路と、 上記2本の光導波路から出力される光信号を合成する光
    合成手段とを備え、 上記光変調手段は、 所定の直流バイアス電圧対光出力強度特性を有し、上記
    2値信号が第1の値と第2の値のときそれぞれ上記直流
    バイアス電圧対光出力強度特性において互いに異なる符
    号の傾きをそれぞれ有する線形領域上の2点に位置する
    ように上記直流バイアス電圧が設定され、上記2分配さ
    れた各光信号を、上記2値信号に従って上記無線周波信
    号をBPSK変調した副搬送波を有する光信号に変換し
    て上記光合成手段から出力することを特徴とするBPS
    K光送信装置。
  2. 【請求項2】 第1の局と、第2の局とからなり、上記
    第1の局と上記第2の局とが光ファイバケーブルを介し
    て接続された光ファイバリンクシステムであって、 上記第1の局は、 所定の光強度を有する光信号を発生する光信号発生手段
    と、上記光信号発生手段によって発生された光信号を入
    力された2値信号に従って変調する光変調手段とを備
    え、 上記光変調手段は、 上記光信号発生手段によって発生された光信号を2分配
    する光分配手段と、 入力される無線周波信号が一端に入力されかつ入力され
    る2値信号と直流バイアス電圧が他端に入力されるマイ
    クロ波線路と、 上記マイクロ波線路と電磁気的に結合して設けられ上記
    光分配手段によって2分配された各光信号がそれぞれ入
    力される2本の光導波路と、 上記2本の光導波路から出力される光信号を合成する光
    合成手段とを備え、 上記光変調手段は、 所定の直流バイアス電圧対光出力強度特性を有し、上記
    2値信号が第1の値と第2の値のときそれぞれ上記直流
    バイアス電圧対光出力強度特性において互いに異なる符
    号の傾きをそれぞれ有する線形領域上の2点に位置する
    ように上記直流バイアス電圧が設定され、上記2分配さ
    れた各光信号を、上記2値信号に従って上記無線周波信
    号をBPSK変調した副搬送波を有する光信号に変換し
    て上記光合成手段から上記光ファイバケーブルケーブル
    を介して上記第2の局に送信し、 上記第2の局は、 上記光変調手段によって送信された光信号を光電変換し
    て電気信号を出力する光検出手段を備えたことを特徴と
    する光ファイバリンクシステム。
  3. 【請求項3】 所定の光強度を有する光信号を発生する
    光信号発生手段と、上記光信号発生手段によって発生さ
    れた光信号を入力された2値信号に従って変調する光変
    調手段とを備えたBPSK光送信装置であって、 上記光変調手段は、 上記光信号発生手段によって発生された光信号を2分配
    する光分配手段と、 入力される無線周波信号が一端に入力されかつ入力され
    る2値信号と直流バイアス電圧が他端に入力されるマイ
    クロ波線路と、 上記マイクロ波線路と電磁気的に結合して設けられ上記
    光分配手段によって2分配された各光信号がそれぞれ入
    力される2本の光導波路と、 上記2本の光導波路から出力される光信号を合成する光
    合成手段とを備え、 上記光変調手段は、 所定の直流バイアス電圧対光出力強度特性を有し、上記
    2値信号が第1の値と第2の値のときそれぞれ上記直流
    バイアス電圧対光出力強度特性における非線形領域上の
    最大の光出力強度の点と最小の光出力強度の点に位置す
    るように上記直流バイアス電圧が設定され、上記2分配
    された各光信号を、上記2値信号に従って上記無線周波
    信号の2次高調波信号をBPSK変調した副搬送波を有
    する光信号に変換して上記光合成手段から出力すること
    を特徴とするBPSK光送信装置。
  4. 【請求項4】 第1の局と、第2の局とからなり、上記
    第1の局と上記第2の局とが光ファイバケーブルを介し
    て接続された光ファイバリンクシステムであって、 上記第1の局は、 所定の光強度を有する光信号を発生する光信号発生手段
    と、上記光信号発生手段によって発生された光信号を入
    力された2値信号に従って変調する光変調手段とを備
    え、 上記光変調手段は、 上記光信号発生手段によって発生された光信号を2分配
    する光分配手段と、 入力される無線周波信号が一端に入力されかつ入力され
    る2値信号と直流バイアス電圧が他端に入力されるマイ
    クロ波線路と、 上記マイクロ波線路と電磁気的に結合して設けられ上記
    光分配手段によって2分配された各光信号がそれぞれ入
    力される2本の光導波路と、 上記2本の光導波路から出力される光信号を合成する光
    合成手段とを備え、 上記光変調手段は、 所定の直流バイアス電圧対光出力強度特性を有し、上記
    2値信号が第1の値と第2の値のときそれぞれ上記直流
    バイアス電圧対光出力強度特性における非線形領域上の
    最大の光出力強度の点と最小の光出力強度の点に位置す
    るように上記直流バイアス電圧が設定され、上記2分配
    された各光信号を、上記2値信号に従って上記無線周波
    信号の2次高調波信号をBPSK変調した副搬送波を有
    する光信号に変換して上記光合成手段から上記光ファイ
    バケーブルケーブルを介して上記第2の局に送信し、 上記第2の局は、 上記光変調手段によって送信された光信号を光電変換し
    て電気信号を出力する光検出手段を備えたことを特徴と
    する光ファイバリンクシステム。
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