JP2641315B2 - 研削装置 - Google Patents

研削装置

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JP2641315B2
JP2641315B2 JP2139493A JP13949390A JP2641315B2 JP 2641315 B2 JP2641315 B2 JP 2641315B2 JP 2139493 A JP2139493 A JP 2139493A JP 13949390 A JP13949390 A JP 13949390A JP 2641315 B2 JP2641315 B2 JP 2641315B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は研削装置に関し、特に、通常の研削作業中に
過負荷状態が発生して当該研削作業を実行することがで
きないとき、その過負荷要因を取除くことのできる特殊
な研削作業を部分的に実行し、過負荷要因が除去された
後に通常の研削作業を再度実行する研削装置に関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、産業用ロボットで位置と力を制御することによ
って多自由度作業機械に所定の作業を行わせる仮想コン
プライアンス制御方式が提案されている(特開昭62−35
915号公報等)。一般に、この制御方式を備える作業機
械では、そのアームのリスト部に力センサを配設し、当
該力センサを介して作業用工具を取り付ける。そして、
制御装置において工具の運動特性を決定する仮想の質
量、バネ定数、粘性減衰係数等の制御パラメータを設定
し、この設定値と、外部から供給される基準位置姿勢指
令、工具に加わる力情報、実際の工具の位置や姿勢の情
報などに基づき、工具の速度指令値を演算し、この指令
値が制御装置から駆動回路を経由して工具の駆動装置に
供給される。この結果、工具はワークの形状に倣って移
動し、研削作業を行う。仮想コンプライアンス制御で
は、制御装置で指定される工具が移動すべき位置と工具
の実際位置との偏差、及び制御パラメータとして設定さ
れている仮想バネ定数によって、その偏差に応じたバネ
力を算出し、このバネ力をワークに対する工具の押付け
力として、工具に対して力目標指令値を与える。このよ
うにソフトウェアによって実現される上記制御方式によ
って、研削作業を行う工具に、あたかも本当の機械的バ
ネ機構が付設されているかのような運動特性を与えるこ
とができる。
上記の仮想コンプライアンス制御に基づいて研削作業
を行う研削装置では、ワークの特定な面を研削してその
面を滑らかにする作業を行う場合に、工具としてディス
クグラインダを使用し、これを引き側方向と押し側方向
に繰返し往復移動させて研削作業を行うことがある。こ
のような研削作業において研削装置では位置と力の制御
が行われるので、通常研削加工面に多少の凹凸があって
も、研削作業を中断することなく遂行することができ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、第9図の研削作業例に示すように、研削装
置の工具にディスクグラインダ101を使用し、引き側方
向Mと押し側方向Nに繰返しディスクグラインダ101を
移動させて、研削を行う場合において、ワーク102の面
に比較的に大きな突起103が存在すると、引き側方向に
研削を行うときには突起103を乗り越えることができる
が、反対に押し側方向に研削を行うときには突起103を
乗り越えることができず、衝突して動かなくなることが
ある。このような状況が発生すると、研削工具に過大な
負荷がかかり、ディスクグラインダ101の破損、研削作
業の中断という不具合が起きる。
上記のような事態が発生した場合に、従来の研削装置
では、負荷検出装置又は工具の変位検出装置を設け、こ
れらの装置によって、工具にかかる力や、工具の目標位
置と実際位置との差が設定値を越えた場合には非常停止
を行うように構成したものがある。かかる従来装置で
は、停止後研削作業を再度開始するのに手間がかかり、
作業効率が悪くなるという問題があった。
本発明の目的は、かかる問題点に鑑み、所定の研削作
業中において当該研削作業を停止させる原因となる工具
に加わった過負荷を検出し、他の特殊な研削作業を部分
的に実行して過負荷が発生した要因を除去し、その後前
記の所定の研削作業を再開し、この研削作業を中断する
ことなく安全に最後まで遂行することができる研削装置
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係わる第1の研削装置は、研削工具に加わる
少なくとも3軸方向の力を検出する力検出手段と、研削
工具の位置を検出する位置検出手段と、力検出手段と位
置検出手段のそれぞれで検出された力と位置のデータを
用いて研削工具の位置と力を制御する制御手段を備えた
研削装置において、研削工具に加わる負荷の許容値を設
定する負荷許容値設定手段と、力検出手段の出力する力
データと負荷許容値設定手段に設定された許容値とを比
較し過負荷を検出する過負荷監視手段と、通常の研削作
業を行うためのデータを備える研削作業データ設定手段
と、研削工具が一方向へ移動しながら研削を行っている
間に過負荷が発生したとき、過負荷発生位置を基準位置
として、過負荷発生要因部を回避して、研削工具を過負
荷要因部の背後に移動させ、研削工具を、一方向の反対
方向である他方向に移動させながら研削を行い、過負荷
要因部を取除く特殊な部分研削作業を行うためのデータ
を備えて部分研削データ設定手段と、研削作業データ設
定手段と部分研削データ設定手段のうちいずれかを選択
してその出力を制御手段に与える切換え手段と、過負荷
監視手段の出力を入力し、過負荷が発生しないときには
切換え手段を前記研削作業データ設定手段側に接続し、
過負荷が発生したとき切換え手段を部分研削データ設定
手段側に接続する研削処理指令手段とを備え、研削作業
データ設定手段が通常の研削作業を行っている間に過負
荷監視手段が過負荷を検出したとき、研削処理指令手段
は、部分研削データ設定手段を動作させて部分研削作業
を実行し、その後、研削作業データ設定手段を動作させ
て通常の研削作業を再開するようにしたことを特徴とし
て有する。
本発明に係わる第2の研削装置は、前記第1の装置構
成において、研削工具はディスクグラインダであり、一
方向は押し側方向であり、他方向は引き側方向であるこ
とを特徴として有する。
本発明に係わる第3の研削装置は、前記第1又は第2
のいずれか1つの装置構成において、位置検出手段の検
出信号を入力し、研削処理指令手段が研削作業を切換え
るための切換え信号を出力するたびに研削工具の現在位
置を抽出する位置抽出手段を設け、研削作業データ設定
手段又は部分研削データ設定手段は位置抽出手段の抽出
した研削工具の現在位置を基準位置としてそれぞれの研
削作業を開始することを特徴点として有する。
〔作用〕
本発明による研削装置では、制御装置に研削作業処理
を行う部分を設け、この研削作業処理部は、通常の研削
作業を行うためのデータが記憶された研削作業データ設
定手段と、過負荷状態が発生した過負荷要因を除去する
ための特殊な研削作業を部分的に行うためのデータが記
憶された部分研削データ設定手段と、研削作業中の過負
荷状態を検出するための基準となる負荷許容値が設定さ
れる負荷許容値設定手段を有する。これらの各設定手段
には教示部によって予め諸データが格納される。またこ
れらのデータは本発明の範囲内で任意に変更することも
できる。更に研削作業処理部は、過負荷監視手段と研削
処理指令手段と切換え手段を有する。研削処理指令手段
は、過負荷監視手段の出力信号に基づき研削作業を管理
する箇所であり、切換え手段の切換え動作を制御し、且
つ研削作業データ設定手段と部分研削データ設定手段の
各動作を管理する。以上の構成によれば、研削作業にお
いて過負荷状態が発生しないときには、切換え手段を研
削データ設定手段側に接続し且つ研削作業データ設定手
段を動作させて通常の研削作業を実行し、一方過負荷状
態が発生したときにはこれを過負荷監視手段で検出し、
その検出信号に基づいて研削処理指令部が切換え手段を
部分研削データ設定手段側に接続すると共に部分研削デ
ータ設定手段を動作させて過負荷発生要因を取除く特殊
な動作を行って部分研削を実行し、過負荷要因除去後、
通常の研削制御を再開するように切換え動作が実行され
る。研削工具としては一般的にディスクグラインダを使
用する。またそれぞれの研削作業を開始するときには、
通常、作業開始点としての基準位置を設定することが必
要であるが、これは、位置検出手段の出力信号から所要
の位置データを抽出する位置抽出手段によって行われる
ように構成される。位置抽出手段による基準位置の抽出
は、研削処理指令手段によって切換え指令が出されるた
びに行われる。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は押し圧制御方式の研削装置の全体構成を示
す。第1図において、1は研削装置本体で、複数の関節
部を有するアーム2が支持基台3に取付けられ、アーム
2の各関節部の可動作用により、アーム先部は作業上必
要とされる位置に移動し、アーム全体の姿勢は作業上必
要な姿勢に変化する。アーム2の先部に位置するリスト
部4に6軸の力センサ5が取付けられ、更に力センサ5
の先には、ワーク6に対して研削作業を行う手先効果器
である研削工具7が取付けられている。この実施例で、
研削工具7にはディスクグラインダが使用され、以下で
はディスクグラインダ7として説明する。8はコントロ
ーラであり、このコントローラ8内にはコンピュータ等
で構成される制御手段が内蔵され、予め定められた位置
と力の制御のための演算式を用いて且つ所定の手順で研
削装置本体1に対し位置・力制御を実行する機能を有し
ている。コントローラ8は、信号ライン9で研削装置本
体1に対し研削作業の動作を指令するための指令信号を
与え且つ研削装置本体1からモータ等の動作情報を得る
と共に、力センサ5からディスクグラインダ7に加わる
力及びモーメントに関する検出信号、すなわち力信号10
を取り込むように電気的に接続されている。11は、例え
ば作業者が所持し、必要に応じ適時に操作する操作器で
あり、コントローラ8に対して各種の指令を与えること
のできる複数の操作スイッチと数字を入力することので
きるテンキーが設けられている。操作器11の各種の操作
スイッチを作業者が操作することにより、例えば研削作
業に関する動作の教示や作業条件の設定、更に後述する
ように負荷許容値の設定等を行うことができる。
次に、第2図のブロック図に基づいてコントローラ8
によって実現される制御装置の具体的構成について説明
する。研削装置本体1による研削作業に適用される本発
明の制御方式は、コントローラ8内に含まれるコンピュ
ータ等を利用してソフト的に又はその他のハード回路で
実現されるものであり、第2図は制御装置の構成が明確
になるように制御要素をブロック図で示した。
第2図において、研削装置本体1の内部にはアーム2
の各関節部等を動かすための駆動モータ(図示せず)が
複数内蔵されている。これらの駆動モータにはその駆動
量を計測する角度計21が取り付けられており、この角度
計21によって各関節の軸角度データを得ることができ
る。
先ず位置・力制御演算系の構成から説明する。アーム
先端に配置された力センサ5から出力される力及びモー
メントの信号は力演算部22に送給され、この力演算部22
で、前記の力及びモーメントの信号はセンサ座標系から
基準座標系(絶対座標系)に変換されると共にディスク
グラインダ7の重力分を差し引く重力補償が行われるこ
とにより、ワークとディスクグラインダ7の接触点で生
じる力 を算出する。この力 は、力偏差演算部23において力目標値設定部24で設定さ
れた力目標値 と比較され、の力偏差 が求められる。この力偏差 は位置・力制御演算部26に入力される。また前述の角度
計21によって検出される各軸の角度データは位置演算部
25に送給され、位置演算部25で、これらの角度データに
よって絶対座標系におけるディスクグラインダ7の位置 が算出される。そして、この位置 は、位置目標値設定部26で設定された位置の目標値 と、位置偏差演算部27で比較され、その位置偏差 が求められる。位置偏差演算部27で得られた位置偏差 は位置・力制御演算部28に入力される。なお、力目標値
設定部24における力目標値の設定と位置目標値設定部26
における位置目標値の設定の仕方については後で説明さ
れる。
位置・力制御演算部28は、減算器29とバネ定数演算部
30と特性補償演算部31とから構成される。前記の力偏差
演算部23の出力 は減算器29に与えられ、位置偏差演算部27で得られた位
置偏差 はバネ定数演算部30に入力される。バネ定数演算部30で
は仮想バネ定数行列Kが設定されている。バネ定数演算
部30は、入力された位置偏差 に設定された仮想バネ定数行列Kを乗算することにより を算出する。バネ定数演算部30の出力 は減算器29に与えられる。減算器29では、 が計算され、この減算器29の計算結果は特性補償演算部
31に与えられる。特性補償演算部31ではコントローラゲ
インKcが設定されており、このKcによって入力された が制御上の特性補償を受け、特性補償演算部31で速度指
令値 が算出される。このようにして位置・力制御演算部28で
求められた速度指令値 は駆動指令部32に供給され、この駆動指令部32で速度指
令値 は研削装置本体1の各駆動モータの駆動指令値 に変換される。変換された駆動指令値 は研削装置本体1の各駆動モータに供給され、この指令
値によってモータは動作する。
40は研削作業処理部であり、その具体的構成は第3図
に示される。前記の力演算部22の出力信号及び位置演算
部25の出力信号は研削作業処理部40に入力されている。
すなわち研削作業処理部40には研削作業を行っているデ
ィスクグラインダ7の力データと位置データが研削作業
中入力され続ける。また50は教示部であり、研削作業を
開始する前に又は研削作業中に作業者によって操作器11
を用いて研削装置本体1に教示された当該研削作業に関
する内容は、この教示部50に入力され、記憶される。研
削作業処理部40は、教示部50から教示内容に関するデー
タを適宜に入力される。力目標値設定部24に設定される
力目標値と、位置目標値設定部26に設定される位置目標
値とは、教示部50から与えられる位置データや作業条件
等のデータに基づき研削作業処理部40において算出さ
れ、それぞれの設定部24,26に与えられる。更に、研削
作業の状況の変化に伴い、研削作業処理部40はバネ定数
演算部30と特性補償演算部31の制御パラメータを変更す
るように構成される。
第3図に基づき研削作業処理部40について説明する。
研削作業処理部40は、負荷許容値設定部41、過負荷監視
部42、研削処理指令部43、研削作業データ設定部44、部
分研削データ設定部45、データ切換え部46、補間部47、
位置抽出部48によって構成される。負荷許容値設定部41
には、教示部50に入力された負荷許容値fcが設定され
る。この負荷許容値設定部41に設定される値は研削作業
に応じて任意の値が設定される。過負荷監視部42には、
力演算部22で算出された力データ と負荷許容値設定部41の設定値fcが入力される。過負荷
監視部42では、研削作業を行っているディスクグライン
ダ7の進行方向から受ける負荷を取出し、この値が負荷
許容値fcよりも大きいか否かを比較する。力データの負
荷が許容値fcよりも大きくなった場合には過負荷状態が
発生したものとして研削処理指令部43に信号を出す。研
削処理指令部43は、ディスクグラインダ7によって実行
される研削作業を管理し、研削作業の状況に応じて通常
の研削作業と特殊な部分研削作業のいずれかを選択する
機能を有している。ここで通常の研削作業とは、ワーク
6の所定面に関してディスクグラインダ7を引き側方向
と押し側方向に交互に繰返し往復移動させて平面全体を
研削する作業であり、この研削作業を実行するための諸
データは研削作業データ設定部44に設定されている。こ
れに対して、特殊な部分研削作業とは、通常の研削作業
中にワーク面の形状に起因してディスクグラインダ7が
許容値以上の負荷を受けた時、その形状を取り除くため
に行われる特別な移動を伴う部分的な研削作業であり、
この研削作業を実行するための諸データは部分研削デー
タ設定部45に設定されている。従って、研削作業データ
設定部44からは、通常の研削作業を実行するためのデー
タが出力され、部分研削データ設定部45からは特殊な部
分研削作業を実行するためのデータが出力される。特殊
な部分研削作業についての内容は後で詳述される。前記
の研削処理指令部43は、研削作業の切換えを行うため、
研削作業データ設定部44に対して信号a,eを与えると共
に、部分研削データ設定部45に信号cを与える。これら
の信号の内容は後述される。また研削処理指令部43はデ
ータ切換え部46に切換え信号を与え、更に補間部47にも
所定の指令信号を与えるように構成されている。位置演
算部25からの位置データは位置抽出部48に入力され、そ
の後研削作業データ設定部44と部分研削データ設定部45
のそれぞれに位置情報が与えられる。これらの位置情報
はそれぞれの研削作業を開始するときに基準位置として
使用される。データ切換え部46によって選択された研削
作業データ設定部44又は部分研削データ設定部45のそれ
ぞれから出力される位置データによって、補間部47で1
サンプルごとの位置目標値が算出され、これらは位置目
標値設定部26に出力され、設定される。なお、研削作業
データ設定部44と部分研削データ設定部45には、その他
に力目標値、バネ定数K、コントローラゲインKc等の情
報が設定されており、これらの情報はそれぞれ力目標値
設定部24、位置・力制御演算部28に与えられ、設定され
る。
次に上記制御装置の構成に基づく研削装置の動作につ
いて説明する。
最初に研削装置が通常の研削作業を実行しているもの
と仮定する。この通常の研削作業では、前述の通り、第
9図に示す如く研削工具であるディスクグラインダが、
ワークの所定面において引き側方向と押し側方向に交互
に往復移動しながら繰返し研削が行われる。このとき第
2図に示される制御装置では、位置・力制御演算部28に
基づき仮想コンプライアンス制御が実行される。また第
3図に示される研削作業処理部40では、過負荷監視部42
が過負荷状態の発生なしを検出し、研削処理指令部43は
データ切換え部46を研削作業データ設定部44の側に接続
している。通常の研削作業において、ワークの研削加工
面に異常な凹凸がない限り、制御装置は、研削作業処理
部40内の研削作業データ設定部44によるデータ設定内容
に従って研削装置本体1の制御を行い、研削加工は円滑
に行われる。その間、過負荷監視部42は力演算部22から
の力データを取込み、この力データの所定要素を負荷許
容値と比較しながら、過負荷状態が発生しないか否かの
監視を行う。
次いでディスクグラインダ7が押し側方向Nに移動し
ながら研削を行っているときに、第4図に示す如くワー
クの研削面に大きな突起61が存在すると、ディスクグラ
インダ7は突起61に当接し、その結果ディスクグライン
ダ7に大きな負荷がかかる。この負荷は力センサ5と力
演算部22を介して過負荷監視部42に入力される。過負荷
監視部42は、ディスクグラインダ7に加わる力が負荷許
容値fcを越えた場合には研削処理指令部43に過負荷発生
信号を送る。研削処理指令部43は、過負荷発生信号を受
け取ると、現在行われている通常の研削作業を中断する
ために、研削作業データ設定部44に対しデータ出力を中
断する指令aと、補間部47に対し現在、通常の研削作業
を行なうために実行されている目標位置の補間演算を中
止する指令を与える。更に研削処理指令部43は、位置抽
出部48に対して、過負荷が発生した位置(第4図中の点
P)を位置演算部25の出力する位置データから抽出する
指令bを与える。位置抽出部48で抽出した位置データは
研削作業データ設定部44と部分研削データ設定部45に入
力される。次に研削処理指令部43は、データ切換え部46
に切換え信号を送り、その接続を部分研削データ設定部
45の側に切換えると共に、部分研削データ設定部45に部
分研削開始信号cを送り、部分研削データ設定部45の出
力するデータに基づき過負荷が発生した箇所について部
分的に特殊な研削作業を開始させる。
部分研削データ設定部45の出力するデータによって行
われる部分研削作業は、過負荷が発生したワーク表面の
箇所において、過負荷の原因である突起61を除去するべ
く、例えば第4図に示す如く、ディスクグラインダ7を
A点、B点、P点の順序で少なくとも1回移動させ、引
き側方向Mの研削を実行させ、突起61のみを研削するた
めの特殊な研削作業である。この部分的な研削作業は、
押し側方向の研削が実行可能となるよう突起61を取除く
まで、必要に応じて繰返し行われる。部分研削データ設
定部45では、第5図に示されるような部分研削の基本動
作を行うための位置データが予め設定されており、この
データを用いて且つ位置抽出部48で抽出された過負荷発
生位置Pを基準点として第6図に示されるように例えば
xz平面内で研削動作のための移動軌跡が決定される。こ
の部分研削の基本動作では、ディスクグラインダ7を突
起61の背面側に移動させ、引き側方向で研削を行わせ
る。部分研削設定部45から出力された位置データはデー
タ切換え部46を通り、補間部47で位置目標値が演算さ
れ、位置目標値設定部26に設定される。なお部分研削デ
ータ設定部45においても力目標値やバネ定数等の情報が
設定されており、部分研削が開始されるとき、それぞれ
が力目標値設定部24や位置・力制御演算部26に出力さ
れ、部分研削作業のための諸制御パラメータを設定す
る。
こうして部分研削データ設定部45によって部分研削作
業が実行され、過負荷の要因であった突起61が除去され
ると、部分研削データ設定部45から研削処理指令部43に
部分研削作業の終了信号dを送る。研削処理指令部43は
この終了信号を受けると、データ切換え部46に切換え信
号を与えて接続を研削作業データ設定部44の側に切換
え、同時に位置抽出部48に指令を与え、部分研削作業が
終了した位置を抽出する。この位置データは研削作業デ
ータ設定部44に入力される。更に研削指令処理部43に通
常の研削作業を再開する指令eを送る。指令eを受けた
研削作業データ設定部44は位置抽出部48で抽出した部分
研削終了位置を開始点として、中断していた通常の研削
作業を再開する。
部分研削作業の終了の仕方としては種々の方式を設定
することができる。部分研削作業を行う目的は、通常の
研削作業を停止させることなく最後まで遂行することに
ある。従って、過負荷の状態を解除できる程度に予め部
分研削作業の作業量を見込んで、制御プログラムを作る
ようにしても良い。また、所定回数の部分研削を実行し
た後に逐次過負荷状態を過負荷監視部42を利用してチェ
ックし、過負荷状態が解消するまで部分研削作業を継続
するように設定することもできる。基本的に、研削作業
データ設定部44による通常の研削作業の再開は、過負荷
の要因が除去された後に開始される。
上記の如き部分研削作業は、通常の研削作業を行って
いる最中に、過負荷状態が発生するたびに実行される。
次に部分研削作業におけるディスクグラインダ7の移
動の仕方、すなわち突起61を研削する仕方については、
次のように変更することもできる。
第1の移動の仕方は第7図に示す移動方法である。第
7図において、ディスクグラインダ7は、押し側方向と
して図中左側から右側に研削しながら移動すると仮定す
る。P点は過負荷が発生する基準点であり、過負荷が発
生したときに、ディスクグラインダ7はP点、A点、B
点、C点、D点の順序で移動する。この移動の仕方で
は、部分研削作業の終了点Dが、基準点Pと一致しない
ように設定されている。終了点を基準点に正確に一致さ
せることは困難であるので、上記のように移動を行う。
これによって部分研削のための移動を円滑に行うことが
できる。
第2の移動の仕方は、第8図に示される。この移動で
は、過負荷要因を1回の部分研削で削り落とすのではな
く、引き側方向の研削と押し側方向の研削とを組み合わ
せて複数回の部分研削で行い、軽い負荷状態で効率良く
部分研削を行うように構成されている。
以上の部分研削作業におけるディスクグラインダ7の
移動は、部分研削データ設定部45に設定される部分研削
の位置データによって、任意に設定することができる。
また部分研削作業は、通常の研削作業を円滑に行わせる
ために実行されるものであるから、上記に限定されるこ
となく、目的を満たす範囲内で任意に行うことができる
のは勿論である。
上記の実施例では仮想コンプライアンス制御による研
削装置について説明したが、その他の方式による位置と
力の制御であっても同様に本発明を適用することができ
る。更に、研削工具としてはディスクグラインダのみに
限定されず、同様な問題を有する他の研削工具等でも同
様に本発明を適用することができるのは勿論である。
〔発明の効果〕
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、力検
出手段と位置検出手段と位置と力の制御手段とを備え、
これに基づき研削作業を行うことができる研削装置にお
いて、通常の研削作業の最中に過負荷状態が発生して、
この研削作業を停止するおそれがあるときに、通常の研
削作業を一時的に中断し、この過負荷要因を取除く特殊
な部分研削作業を実行し、その後通常の研削作業を再開
するように構成したため、研削作業を安全に且つ効率良
く最後まで遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る研削装置のシステムを示す全体構
成図、第2図は研削装置の制御装置の構成を示すブロッ
ク図、第3図は研削作業処理部の具体的構成を示すブロ
ック図、第4図は研削工具の部分研削作業の基本動作を
示す状態図、第5図は研削工具の移動を座標系で示した
図、第6図は研削工具の移動を座標値で示した図、第7
図及び第8図は部分研削作業における他の移動例を説明
するための図、第9図は研削作業例を示す図である。 〔符号の説明〕 1……研削装置本体 2……アーム 5……力センサ 6……ワーク 7……研削工具(ディスクグラインダ) 8……コントローラ 22……力演算部 24……力目標値設定部 25……位置演算部 26……位置目標値設定部 28……位置・力制御演算部 40……研削作業処理部 41……負荷許容値設定部 42……過負荷監視部 43……研削処理指令部 44……研削作業データ設定部 45……部分研削データ設定部 46……データ切換え部 47……補間部 48……位置抽出部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研削工具に加わる少なくとも3軸方向の力
    を検出する力検出手段と、前記研削工具の位置を検出す
    る位置検出手段と、前記力検出手段と前記位置検出手段
    のそれぞれで検出された力と位置のデータを用いて前記
    研削工具の位置と力を制御する制御手段を備えた研削装
    置において、 前記研削工具に加わる負荷の許容値を設定する負荷許容
    値設定手段と、前記力検出手段の出力する力データと前
    記負荷許容値設定手段に設定された前記許容値とを比較
    し過負荷を検出する過負荷監視手段と、 通常の研削作業を行うためのデータを備える研削作業デ
    ータ設定手段と、 前記研削工具が一方向へ移動しながら研削を行っている
    間に過負荷が発生したとき、過負荷発生位置を基準位置
    として、前記過負荷発生要因部を回避して、前記研削工
    具を過負荷要因部の背後に移動させ、前記研削工具を、
    前記一方向の反対方向である他方向に移動させながら研
    削を行い、前記過負荷要因部を取除く特殊な部分研削作
    業を行うためのデータを備える部分研削データ設定手段
    と、 前記研削作業データ設定手段と前記部分研削データ設定
    手段のうちいずれかを選択してその出力を前記制御手段
    に与える切換え手段と、 前記過負荷監視手段の出力を入力し、過負荷が発生しな
    いときには前記切換え手段を前記研削作業データ設定手
    段側に接続し、過負荷が発生したとき前記切換え手段を
    前記部分研削データ設定手段側に接続する研削処理指令
    手段とを備え、前記研削作業データ設定手段が通常の研
    削作業を行っている間に前記過負荷監視手段が過負荷を
    検出したとき、前記研削処理指令手段は、前記部分研削
    データ設定手段を動作させて前記部分研削作業を実行
    し、その後、前記研削作業データ設定手段を動作させて
    通常の研削作業を再開するようにしたことを特徴とする
    研削装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の研削装置において、前記研
    削工具はディスクグラインダであり、前記一方向は押し
    側方向であり、前記他方向は引き側方向であることを特
    徴とする研削装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のいずれか1項に記載の研
    削装置において、前記位置検出手段の検出信号を入力
    し、前記研削処理指令手段が研削作業を切換えるための
    切換え信号を出力するたびに前記研削工具の現在位置を
    抽出する位置抽出手段を設け、前記研削作業データ設定
    手段又は前記部分研削データ設定手段は前記位置抽出手
    段の抽出した研削工具の現在位置を基準位置としてそれ
    ぞれの研削作業を開始することを特徴とする研削装置。
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