JP2638922B2 - 摩擦無段変速機 - Google Patents
摩擦無段変速機Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は摩擦無段変速機に関する。
従来この種の無段変速機として、例えば遊星回転子型
無段変速機が知られており、その構成は特公昭57−1322
1号公報に開示されている。第8図を参照して説明する
と、入力軸1と出力軸3とを同一軸線A上に配置しこれ
ら両軸の間に複数個の円錐体状の遊星回転子5を設け、
この遊星回転子5の第1の伝動面10には入力軸1に固定
した入力ディスク2を、第2の伝動面11には出力軸3に
連結した出力ディスク4を、また第3の伝動面12には変
速リング13を、それぞれ摩擦係合させ、この変速リング
13を前記入力軸1及び出力軸3の中心軸線A方向に移動
させ、遊星回転子5の第3伝動面12との係合位置を変え
ることにより、入力軸1と出力軸3との間の変速比を変
えるようにしている。予圧スプリング20は出力ディスク
4を遊星回転子5に押圧付勢して、変速機始動時、遊星
回転子5各部の摩擦係合を与えている。
無段変速機が知られており、その構成は特公昭57−1322
1号公報に開示されている。第8図を参照して説明する
と、入力軸1と出力軸3とを同一軸線A上に配置しこれ
ら両軸の間に複数個の円錐体状の遊星回転子5を設け、
この遊星回転子5の第1の伝動面10には入力軸1に固定
した入力ディスク2を、第2の伝動面11には出力軸3に
連結した出力ディスク4を、また第3の伝動面12には変
速リング13を、それぞれ摩擦係合させ、この変速リング
13を前記入力軸1及び出力軸3の中心軸線A方向に移動
させ、遊星回転子5の第3伝動面12との係合位置を変え
ることにより、入力軸1と出力軸3との間の変速比を変
えるようにしている。予圧スプリング20は出力ディスク
4を遊星回転子5に押圧付勢して、変速機始動時、遊星
回転子5各部の摩擦係合を与えている。
しかし上記無段変速機の出力軸側に例えば冷媒圧縮機
の駆動軸を連結して圧縮機を運転する場合、圧縮機のト
ルク変動が変速機に直接伝達されることとなる。すなわ
ち圧縮機は、圧縮及び吸入行程において必要トルクが大
きく変動するため、出力軸にトルク変動の振動が伝達さ
れる。このため、変速機の各摩擦係合部にすべりを生じ
て、伝達トルクの低下、回転速度変動、摩擦係合部の摩
耗による寿命低下という問題を生ずる。
の駆動軸を連結して圧縮機を運転する場合、圧縮機のト
ルク変動が変速機に直接伝達されることとなる。すなわ
ち圧縮機は、圧縮及び吸入行程において必要トルクが大
きく変動するため、出力軸にトルク変動の振動が伝達さ
れる。このため、変速機の各摩擦係合部にすべりを生じ
て、伝達トルクの低下、回転速度変動、摩擦係合部の摩
耗による寿命低下という問題を生ずる。
また、従来は変速機始動時における摩擦係合を得るた
め予圧スプリングが必要であり、このため構成が複雑に
なるという問題がある。
め予圧スプリングが必要であり、このため構成が複雑に
なるという問題がある。
なお、特公昭49−22846号公報には、ハブとクラッチ
との間にゴムスリーブを介在した磁気駆動クラッチが開
示されているが、本願の構成を示すものではない。
との間にゴムスリーブを介在した磁気駆動クラッチが開
示されているが、本願の構成を示すものではない。
上記課題を解決するために本発明によれば出力軸と一
体回転する摩擦伝達部と入力軸との間に、摩擦伝達部及
び入力軸とに係合する変速部を設け、入力軸及び出力軸
間の変速比を変えるようにした摩擦無段変速機におい
て、摩擦伝達部と出力軸との間に弾性を有する回転伝達
体を介在せしめ、この回転伝達体を介して摩擦伝達部と
出力軸間の回転伝達を行うようにすると共に、回転伝達
体の表面を出力軸の軸線方向に対して傾斜させて形成す
ることにより、回転伝達体によって摩擦伝達部を変速部
側に向かって押圧付勢するように構成する。
体回転する摩擦伝達部と入力軸との間に、摩擦伝達部及
び入力軸とに係合する変速部を設け、入力軸及び出力軸
間の変速比を変えるようにした摩擦無段変速機におい
て、摩擦伝達部と出力軸との間に弾性を有する回転伝達
体を介在せしめ、この回転伝達体を介して摩擦伝達部と
出力軸間の回転伝達を行うようにすると共に、回転伝達
体の表面を出力軸の軸線方向に対して傾斜させて形成す
ることにより、回転伝達体によって摩擦伝達部を変速部
側に向かって押圧付勢するように構成する。
本発明は上記した構成によって出力軸に連結された負
荷のトルク変動は回転伝達体に吸収されることとなる。
また、回転伝達体の弾発力によって摩擦伝達部は変速部
側に向かって押圧付勢されることとなる。
荷のトルク変動は回転伝達体に吸収されることとなる。
また、回転伝達体の弾発力によって摩擦伝達部は変速部
側に向かって押圧付勢されることとなる。
以下本発明の摩擦無段変速機の一実施例を図に基づい
て説明する。
て説明する。
第1図は、本発明の摩擦無段変速機の一実施例を示
す。第1図において、1は、入力ディスク2が一体形成
された入力軸で、ハブ201を介してプーリ200が取り付け
られており、Vベルト等を介して車両走行用エンジンか
ら回転力が伝達される。3は、入力軸1と同軸的に設け
られた出力軸で、摩擦伝達部、即ち出力ディスク4を有
し、冷媒圧縮機100の軸を兼ねている。5は、遊星回転
子で、入力軸1及び出力軸3の中心軸線Aのまわりに設
けられており、自転かつ公転し、遊星回転子5の公転速
度を変えることによって、入力軸からの回転速度を変速
することができる。6は無段変速機のハウジングで、圧
縮機100のフロントサイド101に図示しないボルトによっ
て固定されている。
す。第1図において、1は、入力ディスク2が一体形成
された入力軸で、ハブ201を介してプーリ200が取り付け
られており、Vベルト等を介して車両走行用エンジンか
ら回転力が伝達される。3は、入力軸1と同軸的に設け
られた出力軸で、摩擦伝達部、即ち出力ディスク4を有
し、冷媒圧縮機100の軸を兼ねている。5は、遊星回転
子で、入力軸1及び出力軸3の中心軸線Aのまわりに設
けられており、自転かつ公転し、遊星回転子5の公転速
度を変えることによって、入力軸からの回転速度を変速
することができる。6は無段変速機のハウジングで、圧
縮機100のフロントサイド101に図示しないボルトによっ
て固定されている。
遊星回転子5は、鈍角の頂角を有する円錐部5aと、円
錐部5aの底部に同軸に一体的に設けられたディスク部5b
と、ディスク部5bの底部に同軸に一体的に設けられた取
付軸5cとを備えている。遊星回転子5は、3つの伝動面
を有する。第1の伝動面10は円錐底面に同軸に設けられ
たディスク部5bの側面部でありその断面形状は、入力デ
ィスク2と摩擦係合するよう凹状をなしている。第2伝
動面11は、円錐部5aの底面周縁部で、平面又はそれに近
い面であり、出力ディスク4と摩擦係合している。第3
伝動面12は、円錐部5aの側面で、後述する変速リング13
と摩擦係合する。遊星回転子5を取り付けた状態におい
て、変速リング13と接する側の円錐部5aの母線は、前記
中心軸線Aと平行、またはほぼ平行である。13は複数の
遊星回転子5を囲む変速リングで中心軸線Aの方向に移
動可能であるが、回転は不可能にハウジング6に支持さ
れ、遊星回転子5の第3伝動面12に摩擦係合し、中心軸
線Aの方向に移動させることによって、変速比を変化さ
せることができる。従って、図示実施例においては遊星
回転子5と変速リング13を「変速部」と呼ぶことができ
る。遊星回転子5は、取付軸5cを介して保持具14に適当
なクリアランスを有して、回転自在に取り付けられてい
る。保持具14は、環状であって円錐台形状を呈し、複数
の遊星回転子5を相互に連結し、中心軸線Aの周りに回
転自在に設けられている。
錐部5aの底部に同軸に一体的に設けられたディスク部5b
と、ディスク部5bの底部に同軸に一体的に設けられた取
付軸5cとを備えている。遊星回転子5は、3つの伝動面
を有する。第1の伝動面10は円錐底面に同軸に設けられ
たディスク部5bの側面部でありその断面形状は、入力デ
ィスク2と摩擦係合するよう凹状をなしている。第2伝
動面11は、円錐部5aの底面周縁部で、平面又はそれに近
い面であり、出力ディスク4と摩擦係合している。第3
伝動面12は、円錐部5aの側面で、後述する変速リング13
と摩擦係合する。遊星回転子5を取り付けた状態におい
て、変速リング13と接する側の円錐部5aの母線は、前記
中心軸線Aと平行、またはほぼ平行である。13は複数の
遊星回転子5を囲む変速リングで中心軸線Aの方向に移
動可能であるが、回転は不可能にハウジング6に支持さ
れ、遊星回転子5の第3伝動面12に摩擦係合し、中心軸
線Aの方向に移動させることによって、変速比を変化さ
せることができる。従って、図示実施例においては遊星
回転子5と変速リング13を「変速部」と呼ぶことができ
る。遊星回転子5は、取付軸5cを介して保持具14に適当
なクリアランスを有して、回転自在に取り付けられてい
る。保持具14は、環状であって円錐台形状を呈し、複数
の遊星回転子5を相互に連結し、中心軸線Aの周りに回
転自在に設けられている。
31は、押圧力発生手段であり、第1、第2のカム部1
7,19及び鋼球18とから構成される。
7,19及び鋼球18とから構成される。
第1のカム部17は、出力ディスク4と一体形成され、
第5図及び第6図に示すように、円周上に配された複数
の円弧状の溝17aに鋼球18が配設され、鋼球18は、前記
溝17aと、第2のカム部19の対応する円弧状の溝19aとに
よってはさまれている。出力ディスク4及び第2カム部
19は中心軸線A方向に移動可能である。
第5図及び第6図に示すように、円周上に配された複数
の円弧状の溝17aに鋼球18が配設され、鋼球18は、前記
溝17aと、第2のカム部19の対応する円弧状の溝19aとに
よってはさまれている。出力ディスク4及び第2カム部
19は中心軸線A方向に移動可能である。
第2図は停止時における変速機の拡大図を示してお
り、第2カム部19は、出力ディスク4対向側面と反対側
上に、中心軸線Aに垂直な側面19bを有する。この側面1
9bから中心軸線Aに沿って環状突起19cが右方向に延び
る。第4図には、中心軸線Aに垂直な平面による環状突
起19cの断面図を示す。第2図及び第4図を参照して、
環状突起19cは円環状であり、その内周側は、中心軸線
Aの周りに30度毎に凹部19d、凸部19eが交互に形成され
ている。凹部19dは円弧とこの円弧の中点を通る半径に
平行な2本の直線により形成される略四角形形状であ
り、凸部19eは円弧を上底とし両隣りの凹部19dのそれぞ
れの直線により形成される略台形形状である。環状突起
19cの内周側面19fは中心軸線Aの方向に、側面19bに近
い程小径となるように傾斜している。側面19b及び環状
突起19cによって形成される凹部45には、環状突起19cの
内周側面19fに対応した形状のハブ42が配置される。ハ
ブ42は円筒状であり、その外周側は、中心軸線Aの周り
に30度毎に凹部42a凸部42bが交互に形成されている。凹
部42aは略台形形状であり、凸部42bは略四角形形状であ
る。ハブ42の外周側面42cは中心軸線Aの方向に左方程
小径となるよう環状突起19cの内周側面19fと同様の角度
で傾斜している。環状突起19cの凹部19d及び凸部19eに
ハブ42の凸部42b及び凹部42aがそれぞれ対応して配置さ
れ、これらの間には一定距離Dの隙間47が形成される。
この隙間47中には、隙間47に対応した形状の回転伝達体
であるゴムダンパ41が圧入されている。ハブ42の右側面
がスラスト軸受46に当接し、かつ押圧力発生手段31が押
圧力を発生していない状態(第6図参照)のとき、隙間
47の距離をD0とする。ゴムダンパ41の自由状態における
厚さtはD0より大きく形成される。従ってゴムダンパ41
は隙間47に圧入されるため、環状突起19cの内周面19f及
びハブ42の外周面42cの軸線A方向の傾斜によって、第
2カム部19を中心軸線A方向左側に付勢する分力が生ぜ
しめられる。この軸線A方向の力は、例えば5から15kg
である。これにより、鋼球18及び第1カム部17を介し
て、出力ディスク4は遊星回転子5の第2伝動面11に付
勢される。ゴムダンパ41は、耐冷媒性及び耐冷凍機油性
に優れた、例えばNBR系のゴムが使用される。このゴム
ダンパ41の捩りばね定数は1から3kg・m/degが好まし
い。第2カム部19の側面19b上には、出力軸3の中心軸
線A方向に摺動可能かつ第2カム部19と一体回転するワ
ッシャ44が設けられる。第2図に示すように、変速機停
止時においては、ワッシャ44とハブ42のワッシャ44対向
側面42dとの間には、距離Bの隙間48を有する。距離B
は、例えば0.5から1.5mm程度である。ハブ42は半月キー
43を介して出力軸3に同心に取付けられ、出力軸3と一
体回転する。
り、第2カム部19は、出力ディスク4対向側面と反対側
上に、中心軸線Aに垂直な側面19bを有する。この側面1
9bから中心軸線Aに沿って環状突起19cが右方向に延び
る。第4図には、中心軸線Aに垂直な平面による環状突
起19cの断面図を示す。第2図及び第4図を参照して、
環状突起19cは円環状であり、その内周側は、中心軸線
Aの周りに30度毎に凹部19d、凸部19eが交互に形成され
ている。凹部19dは円弧とこの円弧の中点を通る半径に
平行な2本の直線により形成される略四角形形状であ
り、凸部19eは円弧を上底とし両隣りの凹部19dのそれぞ
れの直線により形成される略台形形状である。環状突起
19cの内周側面19fは中心軸線Aの方向に、側面19bに近
い程小径となるように傾斜している。側面19b及び環状
突起19cによって形成される凹部45には、環状突起19cの
内周側面19fに対応した形状のハブ42が配置される。ハ
ブ42は円筒状であり、その外周側は、中心軸線Aの周り
に30度毎に凹部42a凸部42bが交互に形成されている。凹
部42aは略台形形状であり、凸部42bは略四角形形状であ
る。ハブ42の外周側面42cは中心軸線Aの方向に左方程
小径となるよう環状突起19cの内周側面19fと同様の角度
で傾斜している。環状突起19cの凹部19d及び凸部19eに
ハブ42の凸部42b及び凹部42aがそれぞれ対応して配置さ
れ、これらの間には一定距離Dの隙間47が形成される。
この隙間47中には、隙間47に対応した形状の回転伝達体
であるゴムダンパ41が圧入されている。ハブ42の右側面
がスラスト軸受46に当接し、かつ押圧力発生手段31が押
圧力を発生していない状態(第6図参照)のとき、隙間
47の距離をD0とする。ゴムダンパ41の自由状態における
厚さtはD0より大きく形成される。従ってゴムダンパ41
は隙間47に圧入されるため、環状突起19cの内周面19f及
びハブ42の外周面42cの軸線A方向の傾斜によって、第
2カム部19を中心軸線A方向左側に付勢する分力が生ぜ
しめられる。この軸線A方向の力は、例えば5から15kg
である。これにより、鋼球18及び第1カム部17を介し
て、出力ディスク4は遊星回転子5の第2伝動面11に付
勢される。ゴムダンパ41は、耐冷媒性及び耐冷凍機油性
に優れた、例えばNBR系のゴムが使用される。このゴム
ダンパ41の捩りばね定数は1から3kg・m/degが好まし
い。第2カム部19の側面19b上には、出力軸3の中心軸
線A方向に摺動可能かつ第2カム部19と一体回転するワ
ッシャ44が設けられる。第2図に示すように、変速機停
止時においては、ワッシャ44とハブ42のワッシャ44対向
側面42dとの間には、距離Bの隙間48を有する。距離B
は、例えば0.5から1.5mm程度である。ハブ42は半月キー
43を介して出力軸3に同心に取付けられ、出力軸3と一
体回転する。
再び第1図に戻って、出力軸3には圧縮機100の駆動
軸104が一体回転するよう連結されている。圧縮機100は
公知のウエーブプレート型圧縮機であり、例えば特開昭
63−90679号公報に開示されている。円板状のウエーブ
プレート105が駆動軸104に一体回転可能に取付けられ、
ウエーブプレート105の両側面はその円周方向に沿って
波状に凹部及び凸部が形成されている。ピストン106に
取付けられた2つのローラ102,103は、軸線E,Fの周りに
回転可能であり、これら2つのローラ102,103の間にウ
エーブプレート105が挾持されている。複数のピストン1
06が、ウエーブプレート105の周に沿って等距離間隔で
配設されている。ピストン106は軸線A方向に左右に往
復動可能である。圧縮機駆動軸104が回転してウエーブ
プレート105が回転すると、ウエーブプレート105の波状
の凹凸によりピストン106が往復運動する。これによ
り、吸入通路110から吸入された冷媒は、ハウジング6
内を通過した後、圧縮機100内で高温高圧のガス冷媒に
圧縮され、吐出通路111から吐出された後、冷却システ
ムを循環せしめられることとなる。
軸104が一体回転するよう連結されている。圧縮機100は
公知のウエーブプレート型圧縮機であり、例えば特開昭
63−90679号公報に開示されている。円板状のウエーブ
プレート105が駆動軸104に一体回転可能に取付けられ、
ウエーブプレート105の両側面はその円周方向に沿って
波状に凹部及び凸部が形成されている。ピストン106に
取付けられた2つのローラ102,103は、軸線E,Fの周りに
回転可能であり、これら2つのローラ102,103の間にウ
エーブプレート105が挾持されている。複数のピストン1
06が、ウエーブプレート105の周に沿って等距離間隔で
配設されている。ピストン106は軸線A方向に左右に往
復動可能である。圧縮機駆動軸104が回転してウエーブ
プレート105が回転すると、ウエーブプレート105の波状
の凹凸によりピストン106が往復運動する。これによ
り、吸入通路110から吸入された冷媒は、ハウジング6
内を通過した後、圧縮機100内で高温高圧のガス冷媒に
圧縮され、吐出通路111から吐出された後、冷却システ
ムを循環せしめられることとなる。
次に第1図から第3図を参照して本実施例の動作を説
明する。
明する。
第2図は変速機停止時を示しており、出力ディスク4
はゴムダンパ41によって遊星回転子5に付勢係合されて
いる。これによって入力ディスク2と第1伝動面10、出
力ディスク4と第2伝動面11及び変速リング13と第3伝
動面12との摩擦係合力が与えられる。従って始動開始時
においてはゴムダンパ41の弾発力により遊星回転子5各
部の摩擦係合が確保されるため、従来のような予圧スプ
リングを用いることなく確実な変速機の始動を行なうこ
とができる。
はゴムダンパ41によって遊星回転子5に付勢係合されて
いる。これによって入力ディスク2と第1伝動面10、出
力ディスク4と第2伝動面11及び変速リング13と第3伝
動面12との摩擦係合力が与えられる。従って始動開始時
においてはゴムダンパ41の弾発力により遊星回転子5各
部の摩擦係合が確保されるため、従来のような予圧スプ
リングを用いることなく確実な変速機の始動を行なうこ
とができる。
次に、入力軸1が回転すると入力ディスク2は連動回
転し、複数の遊星回転子5と摩擦係合し、これを回転さ
せる。変速リング13は回転不可能すなわち円周方向には
回転変位しないように取り付けられているので、遊星回
転子5は自転するとともに、変速リング13の内周に沿っ
て公転し、出力ディスク4に摩擦係合してこれに回転を
伝達する。
転し、複数の遊星回転子5と摩擦係合し、これを回転さ
せる。変速リング13は回転不可能すなわち円周方向には
回転変位しないように取り付けられているので、遊星回
転子5は自転するとともに、変速リング13の内周に沿っ
て公転し、出力ディスク4に摩擦係合してこれに回転を
伝達する。
前記入力軸1及び出力軸3の中心軸線Aから、入力デ
ィスク2と第1の伝動面10との接触点までの距離をa、
出力ディスク4と第2の伝動面11との接触点までの距離
をf、変速リング13と第3の伝動面12との接触点までの
距離をdとし、前記取付軸5cの中心から、入力ディスク
2と第1の伝動面10との接触点までの距離をb、出力デ
ィスク4と第2の伝動面11との接触点までの距離をe、
変速リング13と第3の伝動面12との接触点までの距離を
cとすると、変速比は、a(cf−ed)/f(ac+bd)で与
えられる。したがって変速リング13を中心軸線A方向に
移動させることによって、半径cが変わり変速させるこ
とができる。なおc=ed/fの位置が、変速比を0とする
唯一の位置である。第1図では、変速リング13を右側へ
移動すれば、変速比は小さくなる。
ィスク2と第1の伝動面10との接触点までの距離をa、
出力ディスク4と第2の伝動面11との接触点までの距離
をf、変速リング13と第3の伝動面12との接触点までの
距離をdとし、前記取付軸5cの中心から、入力ディスク
2と第1の伝動面10との接触点までの距離をb、出力デ
ィスク4と第2の伝動面11との接触点までの距離をe、
変速リング13と第3の伝動面12との接触点までの距離を
cとすると、変速比は、a(cf−ed)/f(ac+bd)で与
えられる。したがって変速リング13を中心軸線A方向に
移動させることによって、半径cが変わり変速させるこ
とができる。なおc=ed/fの位置が、変速比を0とする
唯一の位置である。第1図では、変速リング13を右側へ
移動すれば、変速比は小さくなる。
出力ディスク4の回転は第1のカム部17、鋼球18を介
して、第2のカム部19に伝達され、ゴムダンパ41、ハブ
42を介して出力軸3を回転せしめる。このとき、出力軸
3の負荷によって第1および第2のカム部17および19の
円弧溝17aおよび19aにずれを生じ、鋼球18によって押圧
力を発生する(第7図参照)。この力によって、第3図
に示されるように、第2カム部19は右方向に移動し、ワ
ッシャ44がハブ42の側面42dと係合する。これによりゴ
ムダンパ41には軸線A方向の過大な荷重が加わらない。
一方出力ディスク4は遊星回転子5に押し付けられ、遊
星回転子5各部の摩擦係合部に負荷に応じた面圧を発生
させる。圧縮機100は、圧縮及び吸入行程において必要
トルクが大きく変動する。従って圧縮機100の運転によ
り、出力軸3及びハブ42にトルク変動が伝達される。こ
のトルク変動はゴムダンパ41が弾性変形することにより
吸収され、第2カム部19、出力ディスク4、遊星回転子
5、入力ディスク2及び入力軸1に伝達されない。ゴム
ダンパに吸収されるトルク変動は微量の熱として放出さ
れる。この熱は、圧縮機100の性能低下とならない程度
の熱である。このように圧縮機100のトルク変動は、遊
星回転子5各部の摩擦係合部に伝達されないため、これ
らの摩擦係合部でのすべりによる伝達トルク低下、回転
速度変動、摩擦係合部の摩耗による寿命低下を防止する
ことができる。特に、圧縮機100の捩り共振時における
振動減衰に大きな効果を発揮する。
して、第2のカム部19に伝達され、ゴムダンパ41、ハブ
42を介して出力軸3を回転せしめる。このとき、出力軸
3の負荷によって第1および第2のカム部17および19の
円弧溝17aおよび19aにずれを生じ、鋼球18によって押圧
力を発生する(第7図参照)。この力によって、第3図
に示されるように、第2カム部19は右方向に移動し、ワ
ッシャ44がハブ42の側面42dと係合する。これによりゴ
ムダンパ41には軸線A方向の過大な荷重が加わらない。
一方出力ディスク4は遊星回転子5に押し付けられ、遊
星回転子5各部の摩擦係合部に負荷に応じた面圧を発生
させる。圧縮機100は、圧縮及び吸入行程において必要
トルクが大きく変動する。従って圧縮機100の運転によ
り、出力軸3及びハブ42にトルク変動が伝達される。こ
のトルク変動はゴムダンパ41が弾性変形することにより
吸収され、第2カム部19、出力ディスク4、遊星回転子
5、入力ディスク2及び入力軸1に伝達されない。ゴム
ダンパに吸収されるトルク変動は微量の熱として放出さ
れる。この熱は、圧縮機100の性能低下とならない程度
の熱である。このように圧縮機100のトルク変動は、遊
星回転子5各部の摩擦係合部に伝達されないため、これ
らの摩擦係合部でのすべりによる伝達トルク低下、回転
速度変動、摩擦係合部の摩耗による寿命低下を防止する
ことができる。特に、圧縮機100の捩り共振時における
振動減衰に大きな効果を発揮する。
また、車両搭載時の圧縮機の振動が原因となる騒音低
減に大きな効果がある。
減に大きな効果がある。
また、ゴムダンパは、変速機停止時及び運転時におい
て、その形状および取付け構造により常に圧縮状態で使
用されるため、ゴムの寿命を長くすることができる。
て、その形状および取付け構造により常に圧縮状態で使
用されるため、ゴムの寿命を長くすることができる。
なお本実施例では遊星回転子型無段変速機について説
明したが、他の摩擦無段変速機、例えばハーフトロイダ
ル型無段変速機であってもよい。
明したが、他の摩擦無段変速機、例えばハーフトロイダ
ル型無段変速機であってもよい。
また、変速機の出力軸側に連結される負荷は圧縮機に
限らずどのような負荷であってもよい。
限らずどのような負荷であってもよい。
また、ゴムダンパの取付けは圧入によらないで、例え
ば加硫焼付けによってもよい。
ば加硫焼付けによってもよい。
以上のように本発明によれば、出力軸に連結された負
荷のトルク変動は弾性の回転伝達体に吸収されるので、
変速機の摩擦係合部に負荷トルク変動が伝達されるのを
防止することができる。
荷のトルク変動は弾性の回転伝達体に吸収されるので、
変速機の摩擦係合部に負荷トルク変動が伝達されるのを
防止することができる。
また、弾性回転伝達体の弾発力によって、始動時に各
摩擦係合部に必要な予圧を付与するため、従来の予圧ス
プリングのような予圧手段を別に設ける必要はない。
摩擦係合部に必要な予圧を付与するため、従来の予圧ス
プリングのような予圧手段を別に設ける必要はない。
第1図は出力軸側に圧縮機が取付けられた摩擦無段変速
機の縦断面図、第2図及び第3図は摩擦無段変速機の要
部拡大縦断面図で、第2図は変速機停止状態を示す図、
第3図は変速機運転状態を示す図、第4図は第2図の線
G−Gによる要部断面図、第5図から第7図はスラスト
力発生手段を示す略図で、第5図はその正面図、第6図
は側面図、第7図はスラスト力発生時の側面図、第8図
は従来の摩擦無段変速機の要部縦断面図である。 1……入力軸、3……出力軸、 4……出力ディスク、5……遊星回転子、 19……第2カム部、41……ゴムダンパ、 42……ハブ。
機の縦断面図、第2図及び第3図は摩擦無段変速機の要
部拡大縦断面図で、第2図は変速機停止状態を示す図、
第3図は変速機運転状態を示す図、第4図は第2図の線
G−Gによる要部断面図、第5図から第7図はスラスト
力発生手段を示す略図で、第5図はその正面図、第6図
は側面図、第7図はスラスト力発生時の側面図、第8図
は従来の摩擦無段変速機の要部縦断面図である。 1……入力軸、3……出力軸、 4……出力ディスク、5……遊星回転子、 19……第2カム部、41……ゴムダンパ、 42……ハブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 剛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−228162(JP,A) 実開 昭63−33055(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】出力軸と一体回転する摩擦伝達部と入力軸
との間に、前記摩擦伝達部及び前記入力軸とに係合する
変速部を設け、前記入力軸及び前記出力軸間の変速比を
変えるようにした摩擦無段変速機において、前記摩擦伝
達部と前記出力軸との間に弾性を有する回転伝達体を介
在せしめ、該回転伝達体を介して前記摩擦伝達部と前記
出力軸間の回転伝達を行うようにすると共に、前記回転
伝達体の表面を前記出力軸の軸線方向に対して傾斜させ
て形成することにより、前記回転伝達体によって前記摩
擦伝達部を前記変速部側に向かって押圧付勢するように
した摩擦無段変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12191188A JP2638922B2 (ja) | 1988-05-20 | 1988-05-20 | 摩擦無段変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12191188A JP2638922B2 (ja) | 1988-05-20 | 1988-05-20 | 摩擦無段変速機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01295071A JPH01295071A (ja) | 1989-11-28 |
JP2638922B2 true JP2638922B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=14822960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12191188A Expired - Lifetime JP2638922B2 (ja) | 1988-05-20 | 1988-05-20 | 摩擦無段変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2638922B2 (ja) |
-
1988
- 1988-05-20 JP JP12191188A patent/JP2638922B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01295071A (ja) | 1989-11-28 |
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