JP2638359B2 - 分子動力学法の拘束条件作成装置 - Google Patents

分子動力学法の拘束条件作成装置

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JP2638359B2
JP2638359B2 JP31060691A JP31060691A JP2638359B2 JP 2638359 B2 JP2638359 B2 JP 2638359B2 JP 31060691 A JP31060691 A JP 31060691A JP 31060691 A JP31060691 A JP 31060691A JP 2638359 B2 JP2638359 B2 JP 2638359B2
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    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,分子動力学法に基づい
て,計算機により分子の挙動をシミュレーションする装
置に用いる分子の拘束条件を自動作成する分子動力学法
の拘束条件作成装置に関する。
【0002】高速な科学技術計算に適したスーパーコン
ピュータ等の応用技術として,原子の初期座標,初期速
度,原子間ポテンシャル関数,原子の質量,原子の電荷
等を入力し,分子動力学法により分子の挙動をシミュレ
ーションして,物質の特性などを求める分子動力学法の
シミュレータが考えられている。
【0003】分子動力学法によるシミュレーションを行
う際に,計算の高速化や原子に働く特定の力の影響を調
べるために,分子の内部自由度の一部を凍結する拘束条
件を,分子動力学法シミュレータに入力情報の一部とし
て与える必要がある場合がある。このような場合に,そ
の拘束条件を誤りなく簡単に作成する技術が必要とされ
る。
【0004】
【従来の技術】図11は本発明の技術的背景を説明する
ためのボンド,アングル,トーションの説明図,図12
および図13は本発明に関連する拘束条件説明図,図1
4および図15は本発明に関連する特定の拘束条件説明
図,図16および図17は本発明に関連するポテンシャ
ル関数説明図である。
【0005】従来,分子動力学法に基づいて,計算機に
より分子の挙動をシミュレーションするために,拘束条
件(拘束されている原子のリストと拘束されている原子
のボンド,アングル,トーション)を作成する場合,そ
の都度,使用者が,例えばディスプレイ画面上の表形式
の入力枠に,原子の番号やボンド,アングル,トーショ
ンの数値を手作業で入力することにより,作成してい
た。
【0006】原子を拘束するボンドとは,図11の
(イ)に示すような2つの原子I,Jの結合距離であ
る。アングルとは,図11の(ロ)に示すような3つの
原子I,J,Kの結合角IJKである。トーションと
は,図11の(ハ)に示すような4つの原子I,J,
K,Lにおいて,3つの原子I,J,Kが作る平面と,
その中の2つの原子が共通する3つの原子I,L,Kの
作る平面のなす角である。
【0007】例えば,図12の(イ)に示すような化学
構造式を持つ酢酸(CH3 COOH)分子の持つ自由度
を全部拘束する場合,図12の(ロ)に示すようなボン
ド拘束リストと,図13の(イ)に示すようなアングル
拘束リストと,図13の(ロ)に示すようなトーション
拘束リストを作成しなければならない。なお,図12の
(イ)において,各原子に付与した番号1〜8は,分子
内における原子の通し番号である。
【0008】ここで,ボンド拘束リストの内容は,2つ
の原子間距離を結合距離として与えられた値に拘束する
ことを意味し,例えば,「1 4 1.4」は番号1のH
と番号4のCとの原子間結合距離を 1.4Åに拘束するこ
とを表す。また,アングル拘束リストの内容は,アング
ルを与えられた値に拘束することを意味するもので,例
えば,「1 4 2 109.4 」は番号1のHと番号2の
Hおよび番号4のCによって構成される中心角1−4−
2を 109.4度に拘束することを表す。
【0009】さらに,トーション拘束リストの内容は,
トーションを与えられた値に拘束することを意味するも
ので,例えば,「4 5 7 8 180 」は平面4−5
−7と平面5−7−8とのなす角を 180度に拘束するこ
とを表す。
【0010】例えば,図14の(イ)に示す酢酸分子の
トーション(4−5−7−8)だけを拘束するというよ
うに,部分的に拘束をかける場合,平面4−5−7と平
面5−7−8のトーションを,例えば 180度に拘束する
とすると,図14の(ロ)〜(ニ)に示すような,ボン
ド拘束リスト,アングル拘束リスト,トーション拘束リ
ストが必要になる。なぜならば,トーションを拘束する
場合には,トーションを構成しているアングルとボンド
はすべて拘束されていなければならないからである。
【0011】同様に,図15の(イ)に示す酢酸分子の
アングル(5−7−8)だけを,例えば 109.4度に拘束
する場合,図15の(ロ)に示すボンド拘束リストおよ
び図15の(ハ)に示すアングル拘束リストが必要にな
る。アングルを拘束する場合には,アングルを構成して
いるボンドはすべて拘束されていなければならないから
である。なお,ボンド(5−7)だけを拘束する場合の
ボンド拘束リストは,図15の(ニ)に示すようにな
る。
【0012】以上のように,特定の部分的な拘束で注意
すべき点は,トーションを拘束する場合には,トーショ
ンを構成しているアングルとボンドはすべて拘束されて
いなければならないことと,アングルを拘束する場合に
は,アングルを構成しているボンドはすべて拘束されて
いなければならないことの二点である。これらが満たさ
れていないと矛盾が生じる。
【0013】拘束がかかっていないボンド,アングル,
トーションには,それぞれボンドポテンシャル関数,ア
ングルポテンシャル関数,トーションポテンシャル関数
が与えられていなければならない。これらのポテンシャ
ル関数によって分子の挙動がシミュレーションされるこ
とになる。
【0014】例えば,調和関数型のボンドポテンシャル
関数は,図16の(イ)に示すような関数であり,調和
関数型のアングルポテンシャル関数は,図16の(ハ)
に示すような関数である。また,調和関数型のトーショ
ンポテンシャル関数は,図17の(イ)に示すような関
数である。
【0015】前述した酢酸分子のすべてのボンドを拘束
しない場合,図16の(ロ)に示すようなボンドポテン
シャルパラメータが必要になる。同様に,すべてのアン
グルを拘束しない場合には,図16の(ニ)に示すよう
なアングルポテンシャルパラメータが必要になる。ボン
ドおよびアングルが拘束されていない状態で,すべての
トーションを拘束しないとすれば,さらに図17の
(ロ)に示すトーションポテンシャルパラメータが必要
になる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では,分子の
内部自由度の一部を凍結する拘束条件付きの分子動力学
法に基づくシミュレーションを行う場合,使用者が,事
前に図12および図13に示すような拘束リストを手作
業で作成し,分子動力学法のシミュレータに入力しなけ
ればならなかった。したがって,非常に作業効率が悪
く,特に分子内原子数が多い高分子などの場合には甚だ
不都合であった。
【0017】また,トーションを拘束する場合には,ト
ーションを構成しているアングルとボンドはすべて拘束
されていなければならず,また,アングルを拘束する場
合には,アングルを構成しているボンドはすべて拘束さ
れていなければならないにもかかわらず,不十分な拘束
条件の入力によって,これが守られないことがあり,矛
盾が生じて計算ができなくなることがあった。
【0018】さらに,拘束がかかっていない部分には,
図16および図17に示したようなポテンシャル関数を
割り当てなければならないが,これを人間が手作業で行
うのは,大変な労力と時間がかかるという問題があっ
た。
【0019】本発明は上記問題点の解決を図り,もとも
と分子動力学法に基づくシミュレーションを行う際に必
要となる分子構造情報を利用することにより,必要な拘
束条件を簡単に自動生成する手段を提供することを目的
としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。図1の(イ)において,10は本発明に係る
CPUおよびメモリなどを備えた拘束条件作成装置,1
1はディスプレイ,12はディスプレイ画面上の位置を
入力することができるマウス,13はシミュレーション
対象の分子における原子の位置や結合情報を記憶する分
子構造情報記憶装置,14は分子構造情報を入力する分
子構造情報入力処理手段,15はボンドに係る結合距離
を計算する結合距離計算処理手段,16はボンドの拘束
条件を自動生成するボンド拘束条件設定処理手段,17
はアングルに関係する結合距離を計算する結合距離計算
処理手段,18はアングルの拘束条件を自動生成するア
ングル拘束条件設定処理手段,19はトーションに関係
する結合距離を計算する結合距離計算処理手段,20は
トーションの拘束条件を自動生成するトーション拘束条
件設定処理手段を表す。
【0021】また,21は分子構造をディスプレイ11
に表示する分子構造表示処理手段,22は拘束を解除す
る原子の組をマウス12により入力する拘束解除対象選
択処理手段,23はボンドの拘束解除の可否を検査し,
不可の場合にはボンドの拘束解除を禁止するボンド拘束
解除禁止処理手段,24はボンドの拘束を解除するボン
ド拘束解除処理手段,25は拘束を解除したボンドの原
子間にポテンシャル関数を割り当てるボンドポテンシャ
ル関数設定処理手段,26はアングルの拘束解除の可否
を検査し,不可の場合にはアングルの拘束解除を禁止す
るアングル拘束解除禁止処理手段,27はアングルの拘
束を解除するアングル拘束解除処理手段,28は拘束を
解除したアングルの原子間にポテンシャル関数を割り当
てるアングルポテンシャル関数設定処理手段,29はト
ーションの拘束を解除するトーション拘束解除処理手
段,30は拘束を解除したトーションの原子間にポテン
シャル関数を割り当てるトーションポテンシャル関数設
定処理手段を表す。
【0022】また,31は分子動力学法シミュレータに
与える拘束条件を記憶する拘束条件記憶装置,32はボ
ンド拘束条件を記憶するボンド拘束条件記憶手段,33
はアングル拘束条件を記憶するアングル拘束条件記憶手
段,34はトーション拘束条件を記憶するトーション拘
束条件記憶手段,35は分子動力学法に基づき分子の挙
動をシミュレーションする分子動力学法シミュレータを
表す。
【0023】請求項1記載の発明では,分子構造情報入
力処理手段14により,分子構造情報記憶装置13か
ら,分子を構成する原子情報およびその原子の結合情報
を含む分子構造情報を入力する。そして,結合距離計算
処理手段15により,入力した分子構造情報をもとに,
図1の(ロ)に示すような結合している2つの原子
(I,J)の結合距離を計算する。
【0024】ボンド拘束条件設定処理手段16は,分子
構造情報から得たボンドが拘束されている2つの原子の
番号と,結合距離計算処理手段15により計算した結合
距離情報とからなるボンド拘束リストを作成し,それを
拘束条件記憶装置31に拘束条件として保存する。
【0025】請求項2記載の発明では,ボンド拘束解除
処理手段24によって,ボンド拘束条件記憶手段32に
記憶されているボンド拘束リストの中から,2つの原子
の番号を削除することにより,それらが構成するボンド
の拘束を解除する。ボンドポテンシャル関数設定処理手
段25は,拘束が解除された2つの原子間にボンドポテ
ンシャル関数を割り付け,あらかじめ力場に応じて作成
されたポテンシャルパラメータの一覧リストが格納され
た力場ライブラリ等を原子の識別名をキーにして検索す
ることにより,そのボンドポテンシャル関数のパラメー
タを求めて自動設定する。
【0026】請求項3記載の発明では,結合距離計算処
理手段17によって,ボンド拘束条件記憶手段32に記
憶されているボンド拘束リストの中から,図1の(ハ)
に示すような共通の原子Jを持つ2つの結合されている
原子の組(I,J)および(J,K)を抽出し,両端の
2つの原子(I,K)の結合距離を計算する。
【0027】アングル拘束条件設定処理手段18は,こ
れらの3つの原子(I,J,K)の番号と前記2つの原
子(I,K)の結合距離情報とからなるアングル拘束リ
ストを作成し,これらの3つの原子が作る中心角(アン
グル)の拘束条件として,拘束条件記憶装置31に保存
する。
【0028】請求項4記載の発明では,アングル拘束解
除処理手段27により,アングル拘束条件記憶手段33
に記憶されているアングル拘束リストの中から,3つの
原子の番号を削除することにより,それらが構成するア
ングルの拘束を解除する。そして,アングルポテンシャ
ル関数設定処理手段28により,拘束が解除された3つ
の原子間にアングルポテンシャル関数を割り付け,あら
かじめ力場に応じて作成されたポテンシャルパラメータ
の一覧リストが格納された力場ライブラリ等を原子の識
別名をキーにして検索することより,そのアングルポテ
ンシャル関数のパラメータを求めて自動設定する。
【0029】請求項5記載の発明では,結合距離計算処
理手段19により,アングル拘束条件記憶手段33に記
憶されているアングル拘束リストの中で,図1の(ニ)
に示すようなアングルを構成する各3つの原子(I,
J,K)および(I,L,K)の2組であって,共通の
2つの原子(I,K)を持つものを抽出し,その共通で
ない2つの原子(J,L)の結合距離を計算する。そし
て,これらの4つの原子(I,J,K,L)の番号と,
結合距離計算処理手段19によって計算した2つの原子
(J,L)の結合距離情報とからなるトーション拘束リ
ストを,前記各3つの原子が作る2組の平面のなす角の
拘束条件として,拘束条件記憶装置31に保存する。
【0030】請求項6記載の発明では,トーション拘束
解除処理手段29により,トーション拘束条件記憶手段
34に記憶されているトーション拘束リストの中から,
4つの原子の番号を削除することにより,それらが構成
するトーションの拘束を解除する。そして,トーション
ポテンシャル関数設定処理手段30により,拘束が解除
された4つの原子間にトーションポテンシャル関数を割
り付け,あらかじめ力場に応じて作成されたポテンシャ
ルパラメータの一覧リストが格納された力場ライブラリ
等を原子の識別名をキーにして検索することにより,そ
のトーションポテンシャル関数のパラメータを求めて自
動設定する。
【0031】請求項7記載の発明では,拘束を解除しよ
うとする原子の組み合わせを選択する際に,分子構造表
示処理手段21により,対象となっている分子構造をデ
ィスプレイ11に表示する。拘束解除対象選択処理手段
22は,ディスプレイ画面に表示された分子構造におけ
る原子を,マウス12によりヒットさせる処理によっ
て,拘束を解除する原子の組み合わせを選択する。
【0032】請求項8記載の発明では,ボンドが拘束さ
れている2つの原子の拘束を解除する場合に,ボンド拘
束解除禁止処理手段23によって,解除される2つの原
子が,拘束されているアングルを構成する3つの原子の
中に存在するかどうかを検査し,存在するときには拘束
の解除を禁止する。また,解除される2つの原子が,拘
束されているトーションを構成する4つの原子の中に存
在するときにも,拘束の解除を禁止する。
【0033】請求項9記載の発明では,アングルが拘束
されている3つの原子の拘束を解除する場合に,アング
ル拘束解除禁止処理手段26によって,解除されるアン
グルを構成する3つの原子が,拘束されているトーショ
ンを構成する4つの原子の中に存在するかどうかを検査
し,存在するときには拘束の解除を禁止する。
【0034】
【作用】分子動力学法を用いて分子の挙動をシミュレー
ションする場合,分子構造情報が必要となるのでこれは
必ず用意される。本発明では,この分子構造情報を用い
て,分子の全自由度すなわち全部のボンド,アングル,
トーションを拘束するための拘束条件を作成する。部分
的に拘束をかける場合には,一度全自由度を拘束する拘
束リストを作成し,その中で拘束を解除する部分の原子
の組を指定させて,それらを拘束リストから削除するよ
うにする。
【0035】これによって,拘束条件が効率的に短時間
で,かつ矛盾を含まないように作成することができる。
また,拘束がかからない部分については,ポテンシャル
関数を割り付けるためのデータを自動設定することがで
きる。
【0036】特に,請求項1記載の発明によって,全ボ
ンドの自由度を拘束したボンド拘束リストを簡単に自動
生成することができ,請求項2記載の発明によって,ボ
ンドの拘束を部分的にかけることが可能になる。
【0037】また,請求項3記載の発明によって,全ア
ングルの自由度を拘束したアングル拘束リストを簡単に
自動生成することができ,請求項4記載の発明によっ
て,アングルの拘束を部分的にかけることが可能にな
る。
【0038】また,請求項5記載の発明によって,全ト
ーションの自由度を拘束したトーション拘束リストを簡
単に自動生成することができ,請求項6記載の発明によ
って,トーションの拘束を部分的にかけることが可能に
なる。
【0039】請求項7記載の発明により,部分的な拘束
をかけるための拘束条件を作成する際に,どの部分を拘
束し,どの部分の拘束を解除するかを,分子構造を目で
見ながら簡単に指定できるようになる。
【0040】請求項8記載の発明により,関係するトー
ションまたはアングルが拘束されているにもかかわら
ず,ボンドが拘束されていないというような矛盾の発生
を抑止することができる。また,請求項9記載の発明に
より,関係するトーションが拘束されているにもかかわ
らず,アングルが拘束されていないというような矛盾の
発生を抑止することができる。
【0041】
【実施例】図2は本発明の実施例で用いる分子構造情報
説明図,図3は本発明の実施例によるボンド拘束条件作
成処理フローチャート,図4は本発明の実施例によるア
ングル拘束条件作成処理フローチャート,図5は本発明
の実施例によるトーション拘束条件作成処理フローチャ
ート,図6は本発明の実施例によって作成された拘束条
件の例を示す図,図7は本発明の実施例による拘束解除
処理フローチャートである。
【0042】以下,図2の(イ)に示すような化学構造
式を持つ酢酸(CH3 COOH)を例にして,本発明の
実施例を説明する。この酢酸分子の図において,各原子
に付与されている番号1〜8は,分子内における原子の
通し番号である。
【0043】分子動力学法を用いて分子の挙動をシミュ
レーションする場合,図2の(ロ)に示す原子情報や,
図2の(ハ)に示す原子の結合リストが,分子動力学法
シミュレータへの入力情報として必要になるので,これ
らは事前に用意される。本発明では,このようなあらか
じめ用意された分子構造情報を用いることにより,以下
に説明するように,ボンド拘束条件,アングル拘束条
件,トーション拘束条件を自動生成する。
【0044】分子構造情報の原子情報は,分子を構成す
る原子の通し番号,原子の元素記号およびx座標,y座
標,z座標の原子の位置情報である。結合リストは,結
合している2つの原子の通し番号の組のリストである。
【0045】ボンド拘束条件は,この分子構造情報をも
とに,図3に示す処理(a) 〜(e) によって作成される。
以下,図3に示す(a) 〜(e) に従って説明する。 (a) 図1に示す分子構造情報記憶装置13から,図2の
(ロ)および(ハ)に示すような原子情報および結合リ
ストを読み込む。
【0046】(b) 分子構造情報の結合リストを,そのま
まボンド拘束リストとする。 (c) 分子構造情報中の原子情報を参照し,各原子の座標
から結合距離を計算する。
【0047】(d) ボンド拘束リスト中の各ボンド結合
に,処理(c)により計算した結合距離を割り当てる。 (e) 結合距離を割り付けたボンド拘束リストを,ボンド
拘束条件記憶手段32に格納し,ボンド拘束条件として
保存する。
【0048】アングル拘束条件は,図3に示す処理によ
って作成されたボンド拘束条件をもとに,図4に示す処
理(a) 〜(d) によって作成される。 (a) ボンド拘束条件をボンド拘束条件記憶手段32から
読み込む。
【0049】(b) ボンド拘束条件のリストの中から共通
の原子を持つ組み合わせを選び,共通原子を番号(J)
の位置に割り付け,他の原子は,番号(I)および番号
(K)の位置に割り付ける。
【0050】(c) 番号(I)と番号(K)の位置に割り
当てられた原子の結合距離を計算し,その結果をI,K
の結合距離として割り付ける。以上の処理(b) ,(c)
を,ボンド拘束リスト中で共通の原子を持つすべてのボ
ンドの組について繰り返す。
【0051】(d) 番号(I),番号(J),番号(K)
の組と,I,Kの結合距離からなるアングル拘束リスト
を,アングル拘束条件記憶手段33に格納し,アングル
の拘束条件として保存する。
【0052】トーション拘束条件は,図4に示す処理に
よって作成されたアングル拘束条件をもとに,図5に示
す処理(a) 〜(e) によって作成される。 (a) アングル拘束条件をアングル拘束条件記憶手段33
から読み込む。
【0053】(b) アングル拘束条件のリストの中から共
通の原子を2つ持った組み合わせを選び,2つの共通原
子を番号(J),番号(K)の位置に割り付け,他の原
子を,番号(I)および番号(L)の位置に割り付け
る。
【0054】(c) 組み合わせ(I,J,L)と組み合わ
せ(I,K,L)が,どちらもアングル拘束リストの中
にないかどうかを調べる。ない場合には,処理(d) へ進
む。ある場合には,処理(b) に戻り,他の組み合わせを
サーチする。
【0055】(d) 番号(I),番号(J),番号
(K),番号(L)の組をトーション拘束リストに保存
し,番号(I)と番号(L)の位置に割り当てられた原
子の結合距離を計算する。その結果をI,Lの結合距離
として割り付ける。以上の処理(b)〜処理(d) を,アン
グル拘束リスト中で2つの共通の原子を持つすべてのア
ングルの組について繰り返す。
【0056】(e) I,Lの結合距離が割り付けられたト
ーション拘束リストを,トーション拘束条件記憶手段3
4に格納し,トーション拘束条件として保存する。図3
ないし図5に示す処理によって作成したボンド拘束条
件,アングル拘束条件,トーション拘束条件を加え合わ
せると,酢酸分子の全自由度を拘束した拘束条件とな
る。その拘束条件は,図6の(イ)〜(ハ)に示すとお
りである。なお,図13の(イ)に示すアングル拘束リ
ストと,図13の(ロ)に示すトーション拘束リストで
は,アングルとトーションが角度で与えられ,図6で
は,結合距離の形で与えられているが,これらは同値で
ある。
【0057】拘束を解除する場合には,始めに,解除し
たい自由度がボンド,アングル,トーションのどれであ
るか指定し,それから解除する部分を構成する原子を指
定する。それによって,指定された原子は拘束リストか
ら削除される。この際,アングルの拘束を解除する場合
には,アングルを構成する3つの原子の組み合わせがト
ーション拘束リストの中にないときにのみ解除ができ,
ボンドの拘束を解除する場合には,ボンドを構成する2
つの原子の組み合わせがアングル拘束リストおよびトー
ション拘束リストの中にないときにのみ解除ができるよ
うにしている。
【0058】解除された部分については,ボンド,アン
グル,トーションに応じたポテンシャル関数とポテンシ
ャルパラメータを割り付ける。以上の処理をフローチャ
ートに表すと図7に示すようになる。以下,図7に示す
処理(a) 〜(l) に従って説明する。 (a) ボンド,アン
グルまたはトーションの拘束を解除する指示があった場
合,解除対象の分子構造をディスプレイ11に表示す
る。
【0059】(b) マウス12でヒットされたディスプレ
イ画面上の原子の組み合わせを,拘束の解除対象とす
る。 (c) ボンドの拘束を解除する場合には,処理(d) 以下を
実行する。他の場合には,処理(h) へ進む。
【0060】(d) ボンドの拘束を解除する場合,アング
ル拘束リストをチェックし,指定された2つの原子の組
み合わせが,アングル拘束リスト中の原子の組み合わせ
の中に存在しないかを調べる。存在する場合には解除不
可であるので,処理(l) へ進む。
【0061】(e) 次に,トーション拘束リストをチェッ
クし,指定された2つの原子の組み合わせが,トーショ
ン拘束リスト中の原子の組み合わせの中に存在しないか
を調べる。存在する場合には解除不可であるので,処理
(l)へ進む。
【0062】(f) 指定された2つ原子の組み合わせが,
アングル拘束リストにもトーション拘束リストにも現れ
ていない場合,その原子の組み合わせをボンド拘束リス
トから削除する。
【0063】(g) 削除した原子の組み合わせに,ボン
ド,アングルまたはトーションに応じたポテンシャル関
数とポテンシャルパラメータを割り当てる。なお,この
ポテンシャルパラメータは,例えば力場を求める方法に
応じてあらかじめ決められた値を一覧リストとして格納
している力場ライブラリを,原子の識別名をキーにして
検索することにより求める。
【0064】(h) アングルの拘束を解除する場合には,
処理(i) へ進み,トーションの拘束を解除する場合に
は,処理(k) へ進む。 (i) トーション拘束リストをチェックし,指定された3
つの原子の組み合わせが,トーション拘束リスト中の原
子の組み合わせの中に存在しないかを調べる。存在する
場合には解除不可であるので,処理(l) へ進む。
【0065】(f) 指定された3つ原子の組み合わせが,
トーション拘束リストに現れていない場合,その原子の
組み合わせをアングル拘束リストから削除し,処理(g)
へ移って,ポテンシャル関数とポテンシャルパラメータ
の割り当てを行う。
【0066】(k) トーションの拘束を解除する場合,指
定された4つの原子の組み合わせをトーション拘束リス
トから削除する。 (l) 処理(d) ,処理(e) または処理(i) のチェックによ
り拘束解除不可となった場合,その旨のメッセージを出
力し,指定された原子の組み合わせの拘束解除を中止す
る。
【0067】次に,図8ないし図10に示すディスプレ
イの表示例に従って,本発明の実施例における操作例を
説明する。処理対象の分子構造の表示要求に対し,分子
構造情報に従って,例えば図8の(イ)に示すような分
子構造が,原子の通し番号とともに表示される。拘束条
件の指定は,例えば図8の(ロ)に示す画面によって行
われる。
【0068】ボンド(bond), アングル(angle) およびト
ーション(torsion) の各拘束に対して, ○印のサイクリ
ックメニューによって,拘束(constraint)または調和関
数型(harmonic),非調和関数型(unharmonic)のどれかが
選択できるようになっている。ただし,アングルを拘束
するときには,必ずボンドが拘束されていなければなら
ない,トーションを拘束するときには,必ずボンドとア
ングルが拘束されていなければならないという条件が付
く。このような条件に応じて,図8の(イ)に示す分子
構造における示標(原子間の結合を示す線)の色が,
白,赤,青,水色というように,変えて表示される。
【0069】図9は,ボンド,アングル,トーションに
ついての拘束がない場合に割り付けられたポテンシャル
リスト(パラメータ)の表示例を示している。リストに
おける左端の上下の矢印をクリックすることにより,上
方向または下方向へのスクロールができるようになって
いる。
【0070】原子の通し番号の組を示すid以外のパラ
メータ値は,カーソルを移動させて修正することができ
る。修正後,「done」をクリックすると,その修正され
た値が保存されて残る。「cancel」をクリックすると,
その修正された値が保存されずに画面が消える。
【0071】ボンドの拘束が指定されると,例えば図1
0に示すように分子構造を表示する画面に「Free const
raint 」のメニューが表示される。この「Free constra
int」がクリックされなければ,本発明によって自動生
成された拘束条件により,すべてのボンドが拘束され
る。
【0072】ボンドを拘束していて,その拘束の一部を
解放するとき,「Free constraint」をクリックする
と,拘束が解放されたボンドポテンシャルリストの表示
枠が表示される。この時点で拘束を解放したいボンド
を,2個の原子をマウスでクリックすることにより指定
すると,その部分の結合の拘束が解放され,その解放し
た結合が,ボンドポテンシャルリスト中に表示される。
【0073】例えば,図10に示す分子構造中で,原子
1,2と2,3と3,4の間の結合を解放しようとする
と,原子1と2,2と3,3と4をクリックする。その
結果,その間の結合の色が変化して,図10に示す下方
の表示枠のように,ボンドポテンシャルリスト中に,解
放されたボンドのリストが表示される。
【0074】なお,解放ボンドポテンシャルリスト(fre
ed bondspotential list)の中のボンドリストの一部を
クリックし,メニュー中の「delete」をクリックする
と,その部分は削除され,再度,拘束される。この時,
原子間を結ぶ線の色も,元の色に戻される。なお,この
削除操作の際に,2,3個,いっぺんに削除したいとき
は,ボンドリストの中の削除したいところを次々指定し
た後で,「delete」をクリックすれば,まとめて削除す
ることができる。
【0075】「cancel」をクリックすると,解放する前
の状態に戻り,画面を終了する。これ以上,解放する結
合がないときには,「done」をクリックすることによ
り,解放する結合を確定させることができる。
【0076】アングル,トーションの拘束を解放する場
合にも,同様な操作で行うことができるようになってい
る。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
分子動力学法に基づくシミュレーションに用いる拘束条
件を,効率的に短時間で作成することができ,かつ矛盾
を含まないようにすることができる。また,拘束がかか
らない部分については,ポテンシャル関数を割り付ける
ためのデータが自動生成されるので,拘束分子動力学法
よる計算を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施例で用いる分子構造情報説明図で
ある。
【図3】本発明の実施例によるボンド拘束条件作成処理
フローチャートである。
【図4】本発明の実施例によるアングル拘束条件作成処
理フローチャートである。
【図5】本発明の実施例によるトーション拘束条件作成
処理フローチャートである。
【図6】本発明の実施例によって作成された拘束条件の
例を示す図である。
【図7】本発明の実施例による拘束解除処理フローチャ
ートである。
【図8】本発明の実施例を説明するためのディスプレイ
の表示例を示す図である。
【図9】本発明の実施例を説明するためのディスプレイ
の表示例を示す図である。
【図10】本発明の実施例を説明するためのディスプレ
イの表示例を示す図である。
【図11】本発明の技術的背景を説明するためのボン
ド,アングル,トーションの説明図である。
【図12】本発明に関連する拘束条件説明図である。
【図13】本発明に関連する拘束条件説明図である。
【図14】本発明に関連する特定の拘束条件説明図であ
る。
【図15】本発明に関連する特定の拘束条件説明図であ
る。
【図16】本発明に関連するポテンシャル関数説明図で
ある。
【図17】本発明に関連するポテンシャル関数説明図で
ある。
【符号の説明】
10 拘束条件作成装置 11 ディスプレイ 12 マウス 13 分子構造情報記憶装置 14 分子構造情報入力処理手段 15 結合距離計算処理手段 16 ボンド拘束条件設定処理手段 17 結合距離計算処理手段 18 アングル拘束条件設定処理手段 19 結合距離計算処理手段 20 トーション拘束条件設定処理手段 21 分子構造表示処理手段 22 拘束解除対象選択処理手段 23 ボンド拘束解除禁止処理手段 24 ボンド拘束解除処理手段 25 ボンドポテンシャル関数設定処理手段 26 アングル拘束解除禁止処理手段 27 アングル拘束解除処理手段 28 アングルポテンシャル関数設定処理手段 29 トーション拘束解除処理手段 30 トーションポテンシャル関数設定処理手段 31 拘束条件記憶装置 32 ボンド拘束条件記憶手段 33 アングル拘束条件記憶手段 34 トーション拘束条件記憶手段 35 分子動力学法シミュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三上 益弘 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 酒井 広太 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 情報化学討論会・構造活性相関シンポ ジウム講演要旨集VOL.13th−18t h 1990 P113−116 水戸敏弘、廣田 智香、大谷正尚、大浦輝夫、三上益弘 「分子動力学シュミュレータのためのワ ークベンチ:C0MDESI」

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子の内部自由度の一部を凍結する拘束
    条件付きの分子動力学法に基づいて,計算機により分子
    の挙動をシミュレーションする装置に用いる拘束条件を
    作成する分子動力学法の拘束条件作成装置(10)であっ
    て, 分子を構成する原子情報およびその原子の結合情報を含
    む分子構造情報を入力する分子構造情報入力処理手段(1
    4)と, 入力した分子構造情報をもとに,結合している2つの原
    子(I,J)のすべての組について結合距離を計算する
    結合距離計算処理手段(15)と,計算した2つの原子の結合距離に基づいて, ボンドが拘
    束されている2つの原子の番号とその結合距離情報とか
    らなる全ボンドの自由度を拘束したボンド拘束リストを
    作成し,それを拘束条件として保存するボンド拘束条件
    設定処理手段(16)とを備えたことを特徴とする分子動力
    学法の拘束条件作成装置。
  2. 【請求項2】 分子の内部自由度の一部を凍結する拘束
    条件付きの分子動力学法に基づいて,計算機により分子
    の挙動をシミュレーションする装置に用いる拘束条件を
    作成する分子動力学法の拘束条件作成装置(10)であっ
    て, ボンドが拘束されている2つの原子の番号とその結合距
    離情報とからなるボンド拘束リストを拘束条件として記
    憶するボンド拘束条件記憶手段(32)と, そのボンド拘束リストの中から,2つの原子の番号を削
    除することにより,それらが構成するボンドの拘束を解
    除するボンド拘束解除処理手段(24)と, 拘束が解除された2つの原子間にボンドポテンシャル関
    数を割り付け,そのボンドポテンシャル関数のパラメー
    タを設定するボンドポテンシャル関数割り付け処理手段
    (25)とを備えたことを特徴とする分子動力学法の拘束条
    件作成装置。
  3. 【請求項3】 分子の内部自由度の一部を凍結する拘束
    条件付きの分子動力学法に基づいて,計算機により分子
    の挙動をシミュレーションする装置に用いる拘束条件を
    作成する分子動力学法の拘束条件作成装置(10)であっ
    て, ボンドが拘束されている2つの原子の番号とその結合距
    離情報とからなるボンド拘束リストを拘束条件として記
    憶するボンド拘束条件記憶手段(32)と, そのボンド拘束リストの中で,2つの結合されている原
    子の組(I,J)および(J,K)が共通の原子Jを持
    つ場合,両端の2つの原子(I,K)の結合距離を計算
    する結合距離計算処理手段(17)と,計算した結合距離に基づいて, これらの3つの原子
    (I,J,K)の番号と前記両端の2つの原子(I,
    K)の結合距離情報とからなる全アングルの自由度を拘
    束したアングル拘束リストを作成し,これらの3つの原
    子が作る中心角の拘束条件として保存するアングル拘束
    条件設定処理手段(18)とを備えたことを特徴とする分子
    動力学法の拘束条件作成装置。
  4. 【請求項4】 分子の内部自由度の一部を凍結する拘束
    条件付きの分子動力学法に基づいて,計算機により分子
    の挙動をシミュレーションする装置に用いる拘束条件を
    作成する分子動力学法の拘束条件作成装置(10)であっ
    て, ボンドが拘束されている2つの原子の番号とその結合距
    離情報とからなるボンド拘束リストを拘束条件として記
    憶するボンド拘束条件記憶手段(32)と, アングルが拘束されている3つの原子の番号と両端の2
    つの原子の結合距離情報とからなるアングル拘束リスト
    を拘束条件として記憶するアングル拘束条件記憶手段(3
    3)と, そのアングル拘束リストの中から,3つの原子の番号を
    削除することにより, それらが構成するアングルの拘束を解除するアングル拘
    束解除処理手段(27)と, 拘束が解除された3つの原子間にアングルポテンシャル
    関数を割り付け,そのアングルポテンシャル関数のパラ
    メータを設定するアングルポテンシャル関数設定処理手
    段(28)とを備えたことを特徴とする分子動力学法の拘束
    条件作成装置。
  5. 【請求項5】 分子の内部自由度の一部を凍結する拘束
    条件付きの分子動力学法に基づいて,計算機により分子
    の挙動をシミュレーションする装置に用いる拘束条件を
    作成する分子動力学法の拘束条件作成装置(10)であっ
    て, ボンドが拘束されている2つの原子の番号とその結合距
    離情報とからなるボンド拘束リストを拘束条件として記
    憶するボンド拘束条件記憶手段(32)と, アングルが拘束されている3つの原子の番号と両端の2
    つの原子の結合距離情報とからなるアングル拘束リスト
    を拘束条件として記憶するアングル拘束条件記憶手段(3
    3)と, そのアングル拘束リストの中で,アングルを構成する各
    3つの原子(I,J,K)および(I,L,K)の2組
    が共通の2つの原子(I,K)を持つ場合,他の2つの
    原子(J,L)の結合距離を計算する結合距離計算処理
    手段(19)と,計算した結合距離に基づいて, これらの4つの原子
    (I,J,K,L)の番号と前記2つの原子(J,L)
    の結合距離情報とからなる全トーションの自由度を拘束
    したトーション拘束リストを作成し,前記各3つの原子
    が作る2組の平面のなす角の拘束条件として保存するト
    ーション拘束条件設定処理手段(20)とを備えたことを特
    徴とする分子動力学法の拘束条件作成装置。
  6. 【請求項6】 分子の内部自由度の一部を凍結する拘束
    条件付きの分子動力学法に基づいて,計算機により分子
    の挙動をシミュレーションする装置に用いる拘束条件を
    作成する分子動力学法の拘束条件作成装置(10)であっ
    て, ボンドが拘束されている2つの原子の番号とその結合距
    離情報とからなるボンド拘束リストを拘束条件として記
    憶するボンド拘束条件記憶手段(32)と, アングルが拘束されている3つの原子の番号と両端の2
    つの原子の結合距離情報とからなるアングル拘束リスト
    を拘束条件として記憶するアングル拘束条件記憶手段(3
    3)と, トーションが拘束されている4つの原子の番号とトーシ
    ョンを構成する2つの平面の共通の軸にない2つの原子
    の結合距離とからなるトーション拘束リストを拘束条件
    として記憶するトーション拘束条件記憶手段(34)と, そのトーション拘束リストの中から,4つの原子の番号
    を削除することによりそれらが構成するトーションの拘
    束を解除するトーション拘束解除処理手段(29)と, 拘束が解除された4つの原子間にトーションポテンシャ
    ル関数を割り付け,そのトーションポテンシャル関数の
    パラメータを設定するトーションポテンシャル関数設定
    処理手段(30)とを備えたことを特徴とする分子動力学法
    の拘束条件作成装置。
  7. 【請求項7】 請求項2,請求項4または請求項6記載
    の分子動力学法の拘束条件作成装置(10)において, 拘束を解除しようとする原子の組み合わせを選択する際
    に,対象となっている分子構造をディスプレイに表示す
    る分子構造表示処理手段(21)と, ディスプレイ上の分子構造における原子の組み合わせ
    を,画面位置入力装置による入力によって選択する拘束
    解除対象選択処理手段(22)とを備えたことを特徴とする
    分子動力学法の拘束条件作成装置。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の分子動力学法の拘束条件
    作成装置(10)において, ボンドが拘束されている2つの原子の拘束を解除する場
    合に,解除される2つの原子が,拘束されているアング
    ルを構成する3つの原子の組の中に存在するとき,また
    は拘束されているトーションを構成する4つの原子の組
    の中に存在するときには,拘束の解除を禁止するボンド
    拘束解除禁止処理手段(23)を備えていることを特徴とす
    る分子動力学法の拘束条件作成装置。
  9. 【請求項9】 請求項4記載の分子動力学法の拘束条件
    作成装置(10)において, アングルが拘束されている3つの原子の拘束を解除する
    場合に,解除されるアングルを構成する3つの原子が,
    拘束されているトーションを構成する4つの原子の組の
    中に存在するときには,拘束の解除を禁止するアングル
    拘束解除禁止処理手段(26)を備えていることを特徴とす
    る分子動力学法の拘束条件作成装置。
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