JP2635917C - - Google Patents

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JP2635917C
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【図面の簡単な説明】 【図1】 この発明の第1の実施例に従った電子スチルカメラのブロック図。 【図2】 この発明の第2の実施例に従った電子スチルカメラのブロック図。 【図3】 この発明の第3の実施例に従った電子スチルカメラのブロック図。 【図4】 この発明の第4の実施例に従った電子スチルカメラのブロック図。 【図5】 この本発明で使用する色フィルタ配列とその移動状態をそれぞれ説明するため
の図。 【図6】 本発明の電子スチルカメラにおけるディジタルの信号処理回路を示すブロック
図。 【図7】 固体撮像素子の模式的構成を示す図。 【図8】 図7の固体撮像素子をHDモードで使用したときの電荷蓄積の状態を説明する
ための図。 【図9】 図7の固定撮像素子をHDモードで使用したときの他の電荷蓄積の状態を説明
するための図。 【図10】 図5Aに示す色フィルタ配列の固体撮像素子をHDモードで使用した時の等価
的な色フィルタ配列を示す図。 【図11】 図10A及び10Bに示すHDモードの等価的な色フィルタ配列の場合におい
てバッファメモリの2次元的なアドレスの説明をするための図。 【図12】 本発明で使用する他の色フィルタ配列とその移動状態をそれぞれ説明をするた
めの図。 【図13】 図12Aに示す色フィルタ配列の固体撮像素子をHDモードで使用した時の等
価的な色フィルタ配列を示す図。 【図14】 本発明で使用する他の色フィルタ配列とその移動状態をそれぞれ説明をするた
めの図。 【図15】 図14Aに示す色フィルタ配列の固体撮像素子をHDモードで使用した時の等
価的な色フィルタ配列を示す図。 【図16】 本発明で使用する他の色フィルタ配列とその移動状態をそれぞれ説明をするた
めの図。 【図17】 図16Aに示す色フィルタ配列の固体撮像素子をHDモードで使用した時の等
価的な色フィルタ配列を示す図。 【図18】 図16Aと同じ色フィルタ配列とその移動状態をそれぞれ説明をするための図
。 【図19】 図18Aに示す色フィルタ配列で他のHDモードで使用した時の等価的な色フ
ィルタ配列を示す図。 【図20】 この発明の電子スチルカメラに使用するカラー固体撮像素子の色フィルタ配列
を示す図。 【図21】 この発明の電子スチルカメラに使用するカラー固体撮像素子の他の色フィルタ
配列を示す図。 【図22】 この発明の電子スチルカメラに使用するカラー固体撮像素子の他の色フィルタ
配列を示す図。 【図23】 図20に示す色フィルタ配列のF1をW(白色)、F2をYe(黄色)、F3をC
y(シアン色)の色フィルタ要素とした時の色フィルタ配列を示す図。 【図24】 この発明のHDモード時におけるカラー固体撮像素子のスイングの状態を示す
図。 【図25】 図20及び図21に示す色フィルタ配列のカラー固体撮像素子を図24に示す
HDモードで使用した時の等価的な色フィルタ配列をそれぞれ示す図。 【図26】 図23に示す色フィルタ配列のカラー固体撮像素子を図24のHDモードで使
用した時の等価色フィルタ配列を示す図。 【図27】 本発明のHDモード時におけるカラー固体撮像素子の他のスイング状態を示す
図。 【図28】 図21及び図22に示す色フィルタ配列のカラー固体撮像素子を図27に示す
HDモードで使用したときの等価的な色フィルタ配列を示す図。 【図29】 本発明に適用可能な色フィルタ配列を示し、図20に示す色フィルタ配列のF
1をG(緑色)、F2をR(赤色)、F3をCy(シアン色)の色フィルタ要素とし
た時の 色フィルタ配列を示す図。 【図30】 本発明に適用可能な色フィルタ配列を示し、図20に示す色フィルタ配列のF
1をG(緑色)、F2をYe(黄色)、F3をCy(シアン色)の色フィルタ要素と
した時の色フィルタ配列を示す図。 【図31】 本発明に適用可能な色フィルタ配列であり、図20に示す色フィルタ配列のF
1をY(輝度信号の分光透過特性を持つ色フィルタ)、F2をR(赤色)、F3をB
(青色)の色フィルタ要素とした時の色フィルタ配列を示す図。 【図32】 本発明の他の実施例を説明するためのカラー固体撮像素子の色フィルタ配列を
示す図。 【図33】 図32に示す色フィルタ配列を持つカラー固体撮像素子をHDモードでスイン
グする状態を示す図。 【図34】 図32に示す色フィルタ配列のカラー固体撮像素子を図33に示すHDモード
で使用した時の等価的な色フィルタ配列を示す図。 【図35】 図32に示す色フィルタ配列を持つカラー固体撮像素子をHDモードでスイン
グする状態を示す図。 【図36】 図32に示す色フィルタ配列のカラー固体撮像素子を図35に示すHDモード
で使用した時の等価的な色フィルタ配列を示す図。 【図37】 本発明に適用できる他の色フィルタ配列を示す図。 【図38】 本発明に適用できる他の色フィルタ配列を示す図。 【図39】 本発明に適用できる他の色フィルタ配列を示す図。 【図40】 本発明のHDモード時における8ポジションのスイングの状態を示す図。 【図41】 本発明のHDモード時における他の8ポジションのスイングの状態を示す図。 【図42】 図40及び図41に示すスイングを行った時に得られる等価色フィルタ配列を
示す 図。 【図43】 図40に示すスイングに適用できる他の色フィルタ配列を示す図。 【図44】 図41に示すスイングに適用できる他の色フィルタ配列を示す図。 【図45】 他の実施例であり、色モアレを防止した電子スチルカメラのブロック図。 【図46】 図45の実施例を説明するための色フィルタ配列を示す図。 【図47】 図46の色フィルタ配列を持つ固体撮像素子を白黒デバイスとみなした時の等
価的な色フィルタ配列を示す図。 【図48】 図45の実施例に関連する他の実施例の電子スチルカメラのブロック図。 【図49】 出画範囲を変えることができる他の実施例の電子スチルカメラの機能を説明す
るための図。 【図50】 図49の実施例における固体撮像素子上の被写体像結像位置移動機構を示す図
。 【図51】 同実施例における画像の撮影範囲を説明する図。 【図52】 被写体像結像位置移動機構の他の例を示す図。 【図53】 同実施例における再生信号処理系を示すブロック図。 【図54】 同実施例におけるモニタへの再生において必要な画素数を説明する図。 【図55】 図53の出画メモリ部の第1例のブロック図。 【図56】 図53の出画メモリ部の第2例のブロック図。 【図57】 図53の出画メモリ部の第3例のブロック図。 【図58】 図53の出画メモリ部の第4例のブロック図。 【図59】 出画メモリのアドレス空間の第1例を示す図。 【図60】 出画メモリのアドレス空間の第2例を示す図。 【図61】 出画メモリのアドレス空間の第3例を示す図。 【図62】 通常の撮像素子よりも横に長い画角を持つ撮像素子の図。 【図63】 パノラマモードであることを示す再生画面の例を示す図。 【図64】 左右両方向の再生範囲移動が可能であることを表す再生画面の例を示す図。 【図65】 左方向のみの再生範囲移動が可能であることを表す再生画面の例を示す図。 【図66】 マーク発生回路を組み込んだ再生部の第1例のブロック図。 【図67】 マーク発生回路を組み込んだ再生部の第2例のブロック図。 【図68】 操作部に再生範囲移動可能の表示部を持った電子スチルカメラの例を示す図。 【図69】 パノラマモードを持つ電子スチルカメラのファインダ内表示の例を示す図。 【図70】 パノラマモードを持つ電子スチルカメラのファインダ内表示の別の例を示す図
。 【図71】 上下左右の出画範囲を持つ電子スチルカメラの出画メモリ部のブロック図。 【図72】 上下左右の出画範囲を持つことを表す出画像の例を示す図。 【図73】 他の実施例であり、検索機能を備えた電子スチルカメラの記録部のブロック図
。 【図74】 同実施例の電子スチルカメラをGPS受信機と接続して使用した例を示す図。 【図75】 同実施例に係る電子スチルカメラの再生部または電子スチルカメラで撮影を行
った画像データを記録する媒体を持つ電子アルバムの再生部のブロック図。 【図76】 同実施例に係る電子スチルカメラを携帯電話として使用した例を示す図。 【図77】 図73に関連する実施例の電子スチルカメラのブロック図。 【図78】 本発明の電子スチルカメラによって撮影された画像データを検索するための設
問画面の例を示す図。 【図79】 画像検索の演算を行うブロック図。 【図80】 他の実施例であり、ズーム機能及び圧縮機能を有する電子スチルカメラのブロ
ック図。 【図81】 実施例の制御の流れを示すフローチャート。 【図82】 同実施例で用いるブロック化画像データ圧縮方式を示す図。 【図83】 同ブロック化画像データ圧縮方式の特徴を説明するための図。 【図84】 映像信号帯域特性と二点内挿法によって得られた信号の帯域特性を示す図。 【図85】 図80に関連する他の実施例の撮像装置のブロック図。 【図86】 他の実施例の撮像装置のブロック図。 【図87】 同実施例の制御の流れを示すフローチャート。 【図88】 画像フォーマットを示す図。 【図89】 図86における圧縮・切り出し選択処理部の動作原理を示す図。 【図90】 図80に関連する他の実施例の撮像装置のブロック図。 【図91】 図80に関連する他の実施例の撮像装置のブロック図。 【図92】 図80に関連する他の実施例の撮像装置のブロック図。 【符号の説明】 1…カラー固体撮像素子 2…撮像素子駆動回路 5…A/D変換器 6…バッファメモリ 7…メモリコントロール回路 8,36,204…ディジタル信号処理回路 9,37,206…記録媒体 11…圧電素子 12…屈折板 31,42…カラー固体撮像素子 32…撮像素子駆動回路 34…前処理回路 35…A/D変換器 38,41,44…水晶光学フィルタ 40,43…光学レンズ 45…白黒固体撮像素子 61…レンズ 62…透明屈折板 63,91…固体撮像素子 64…撮像素子駆動機構 94…撮影条件データ記録回路 105…CPU 107…検索設問表示部 201…撮像部 205…圧縮処理回路 207…電子ズーム処理回路 221…処理選択部 222…切り出し処理回路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 2行2列または4行2列または2行4列の単位で、前記各単位は3色または4
    色の色フィルタからなるモザイク状フィルタが、水平及び垂直軸方向に配列され
    てなり、各色フィルタに対応する位置に画素を有し、入射する光学像に対応する
    画像信号を出力する固体撮像素子と、 光学像を、移動のない第1の位置、及び第1の位置から水平あるいは垂直軸方
    向の1方向に1画素分移動した第2の位置、及び第1の位置から水平及び垂直軸
    方向の両方向に半画素分移動した第3の位置、及び第1の位置,第2の位置,第
    3の位置とともに平行四辺形の4つの頂点を形成する第4の位置の間で移動する
    移動手段と、 第1、第2、第3、第4の各位置の画像信号を読み出す手段と、 この読み出す手段で読み出した第1、第2、第3、第4の各位置の画像信号を
    もとに、静止画像を生成する信号処理手段とを有し、 前記第1、第2、第3、第4の位置で固体撮像素子によって得られる緑色また
    は緑色成分を含む色が水平垂直方向に半画素ごとに市松状に配置されるように、
    前記色フィルタを配列してなることを特徴とする電子スチルカメラ。 【請求項2】 前記移動手段は、光学像を、第1の位置から第2、第3、第4の位置のうち1
    つの位置に移動し、次に残りの他の2つの位置の1つの位置に移動し、次に残り
    の位置に動かすことを特徴とする請求項1記載の電子スチルカメラ。 【請求項3】 前記移動手段は、光学像を、移動後第1の位置に戻すことを特徴とする請求項
    2記載の電子スチルカメラ。 【請求項4】 前記固体撮像素子は、前記移動手段が光学像を動かす間、前記固体撮像素子の
    電荷蓄積部の電荷を掃き出す手段を有することを特徴とする請求項1記載の電子
    スチルカメラ。 【請求項5】 前記固体撮像素子は、前記移動手段が光学像を動かす間に、前記固体撮像素子
    に蓄積された電荷を掃き出す手段を有することを特徴とする請求項1記載の電子
    スチルカメラ。 【請求項6】 前記移動手段は、光学像の経路を変化させるため固体撮像素子の前に配置した
    平行平板を有することを特徴とする請求項1記載の電子スチルカメラ。 【請求項7】 2行2列または4行2列または2行4列の単位で、前記各単位は3色または4
    色の色フィルタからなるモザイク状フィルタが、水平及び垂直軸方向に配列され
    てなり、各色フィルタに対応する位置に画素を有し、入射する光学像に対応する
    画像信号を出力する固体撮像素子と、 この固体撮像素子を、移動のない第1の位置、及び第1の位置から水平あるい
    は垂直軸方向の1方向に1画素分移動した第2の位置、及び第1の位置から水平
    及び垂直軸方向の両方向に半画素分移動した第3の位置、及び第1の位置,第2
    の位置,第3の位置とともに平行四辺形の4つの頂点を形成する第4の位置の間
    で移動する移動手段と、 第1、第2、第3、第4の各位置の画像信号を読み出す手段と、 この読み出す手段で読み出した第1、第2、第3、第4の各位置の画像信号を
    もとに、静止画像を生成する信号処理手段とを有し、 前記第1、第2、第3、第4の位置で固体撮像素子によって得られる緑色また
    は緑色成分を含む色が水平垂直方向に半画素ごとに市松状に配置されるように、
    前記色フィルタを配列してなることを特徴とする電子スチルカメラ。 【請求項8】 前記移動手段は、固体撮像素子を、第1の位置から第2、第3、第4の位置の
    うち1つの位置に移動し、次に残りの他の2つの位置の1つの位置に移動し、次
    に残りの位置に動かすことを特徴とする請求項7記載の電子スチルカメラ。 【請求項9】 前記移動手段は、固体撮像素子を、移動後第1の位置に戻すことを特徴とする
    請求項8記載の電子スチルカメラ。 【請求項10】 前記固体撮像素子は、前記移動手段が固体撮像素子を動かす間、前記固体撮像
    素子の電荷蓄積部の電荷を掃き出す手段を有することを特徴とする請求項7記載
    の電子スチルカメラ。 【請求項11】 前記固体撮像素子は、前記移動手段が固体撮像素子を動かす間に、前記固体撮
    像素子に蓄積された電荷を掃き出す手段を有することを特徴とする請求項7記載
    の電子スチルカメラ。 【請求項12】 前記移動手段は、電気的に前記固体撮像素子を動かすことを特徴とする請求項
    7記載の電子スチルカメラ。 【請求項13】 前記移動手段は、圧電素子を用い前記固体撮像素子を動かすことを特徴とする
    請求 項12記載の電子スチルカメラ。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、記録媒体に画像を記録する電子スチルカメラに関する。 【0002】 【従来の技術】 電子スチルカメラには、フロッピーディスクを用いたアナログ記録によるカメ
    ラと、半導体メモリ(RAM等)を用いたディジタル記録によるカメラとがある
    。アナログ記録に比べてディジタル記録は、コピーによる画質劣化がない、記録
    用の回転機構がないため小型化に適している等、種々優れた利点をもつ。一般に
    民生用に採用している固体撮像素子は、固体撮像素子の価格の面から40万画素
    程度の画素数をもつ。 【0003】 この程度の画素数の固体撮像素子は、現行のモニタで見る分にはほぼ満足でき
    る画像を再現できるが、HD(高精細:high definition)モニ
    タに出力する場合とか、ハードコピーする場合には不十分である。また、高精細
    化のためハイビジョン用固体撮像素子(200万画素相当)を用いる場合、コス
    トが高くなりすぎて、民生用の電子スチルカメラには適さない。 【0004】 さらには、画素数が数十万画素程度の安価な固体撮像素子を用いて、固体撮像
    素子を移動させることにより高解像度化を図っている静止画入力装置がある。こ
    の装置によると、まず、固体撮像素子の前部に色フィルタ円盤の赤色(R)フィ
    ルタが置かれ、固体撮像素子から画像信号の読み出しが行われる。この信号は前
    処理回路により所定の処理が施された後、A/D変換器によりディジタル値に変
    換される。さらにディジタル信号処理回路により画像信号を記録フォーマットに
    変換する処理が施され、記録媒体へ記録される。 【0005】 この様に1フレーム分のRのデータが記録されたら、高解像度化のために固体
    撮像素子を微少移動させ同様な記録を行い、Rについて複数のフレームデータを
    得る。Rの処理を終えたら色フィルタ円盤が回転し、固体撮像素子の前面にGフ
    ィルタ要素がおかれる。この場合の処理もRの処理と同様に行われ記録される。
    Bフィルタ要素においても同様な処理が施される。 【0006】 以上のようにして高解像度の静止画像を得るが、このシステムを用いている固
    体撮像素子は、白黒デバイスであり面順次でカラー情報を取り込むための回転フ
    ィルタのためカメラ本体が大きくまた静止物体しか撮影できないため、動物体の
    静止画像を撮 影する電子スチルカメラには適さない。 【0007】 また、40万画素程度の一般的な固体撮像素子を有する電子カメラで文字等の
    白黒被写体を撮像した場合、色フィルタ配列に起因する色モワレが発生し、鮮明
    な画像が得られない問題がある。また、この色モワレを減少させるために、一般
    には水晶光学フィルタを設ける方法が採られるが、この方法は解像度を劣化させ
    るので望ましくない。 【0008】 また、数社からカード状の半導体メモリを記録媒体に用いて、ディジタル信号
    で静止画像を記録するディジタル電子カメラシステムが発表、あるいは発売され
    ている。半導体メモリカードはカメラ本体に着脱可能な形としている。半導体メ
    モリはまだビット当りの単価が高価であり、またその記憶容量がまだ十分でない
    こともあり、長期的あるいは大量の記録には光ディスク、光磁気ディスク、ハー
    ドディスク、磁気テープ、磁気バブルメモリなどが利用される。 【0009】 これらの電子カメラは、画像ディジタルデータをパーソナルコンピュータやワ
    ークステーションのモニタへ転送の上出画することが可能であるが、通常のTV
    規格のモニタにRF端子あるいはビデオ端子へのアナログ信号の入力という形で
    出画されるのが一般的である。このときの再生画像は、撮影時における撮像素子
    の有効撮像領域に結像された範囲のものであり、この範囲は固定である。 【0010】 また前述の半導体メモリカードとディスクテープ等の2次記録媒体には、1静
    止画像毎に撮影データを記録することができる。 【0011】 これらメモリカード等のディジタルシステムや前述のビデオフロッピーシステ
    ムは、従来の写真プリント(photographic print)と異なっ
    て、外観からはその内容が分からない。記録媒体を再生装置に装てんし再生して
    確認するか、そのパッケージに内容をメモしておくしかない。 【0012】 特願平2−234492号には、画像検索の方法として、撮影時の条件を使用
    してその効率を上げる技術が開示されている。撮影条件とは、撮影日時、ホワイ
    トバランス、入射光量、フォーカス、絞り、ズーム、フラッシュの使用不使用、
    湿度、気圧、撮影カメラのID、レンズの種類のデータなどが考えられている。
    再生部において、撮影の様子を設問形式で用意し、検索者がこれに答える形か、
    検索者が撮影の条件を自身で入力してゆく。例えば、設問としては屋外の撮影か
    室内の撮影か、被写体が人物か風景か印刷物かなどが考えられる。再生部は、こ
    れらの設問に必要な撮影条件デ ータを読み込んでいき、演算を行って可能性の高い画像から再生させる。 【0013】 また、電子スチルカメラとしては、撮像素子から得られるアナログ画像情報を
    ディジタル化した後に、データ圧縮を行ってから記録を行う様なカメラが既に商
    品化されている。 【0014】 一方、ズーム機能は家庭用ビデオムービーカメラやコンパクトカメラなどに広
    く利用されている。家庭用ビデオムービーカメラのズームの方法としては、レン
    ズによるものと、撮像素子から出力された画像信号に演算処理を施す電子ズーム
    の二通りがある。レンズズームでは、ズーム時に良好な画像が得られる反面、高
    倍率化に伴い大型のレンズが必要となりカメラのコンパクト化が難しい。これに
    対して電子的な拡大処理は、カメラレンズに手を加えることなく、小型軽量なビ
    デオムービーカメラ等を得ることができる。 【0015】 電子的な画像の拡大処理を行う場合、撮像素子において空間的に標本化されて
    いるため、拡大率に応じて標本画素間を補わなければならない。この様な場合に
    は、撮像素子によって得られた実画素データを用い、補う画素のデータを内挿処
    理によって作成する方法が一般的である。画素補間処理をリアルタイムで行う場
    合、回路規模が小さくてすむ二点内挿法が広く利用されている。 【0016】 二点内挿法の一例としては、ムービーカメラにおいて用いられているIEEE
    Tra nsactions on Consumer Electronic
    s Vol.37,No.3,August 1991”An Electro
    nic Zoom Video Camera Using Image Sc
    anner Control”に挙げられるような方式がある。しかしながら、
    この方式による拡大処理は元の信号の帯域を損なう処理となり、解像度の劣化を
    伴う。また、現在のビデオムービーカメラは画像情報をアナログの信号として出
    力あるいは記録しており、ディジタル画像データとしてこれを圧縮した形で出力
    あるいは記録することはなかった。 【0017】 一方、画像圧縮に関しては、ブロック符号化を用いた圧縮が動画像および静止
    画像のそれぞれの国際標準として採用されつつあり、製品としてはハイビジョン
    静止画蓄積装置やTV電話、TV会議システムなどに適用が考えられている。こ
    れらの蓄積またはコーディングされたディジタル画像を再生側にて電子的なズー
    ムを行う場合、ブロック符号化によるブロック歪が人間の目に知覚され、画質を
    悪くするという問題があった。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】 以上詳述してきた様に、 (1)従来の電子スチルカメラでは、固体撮像素子の画素数不足のため、HDT
    V(高精細TV)に出力して観賞する場合や、ハードコピーする場合等に、満足
    できる画像が得られない問題があった。 【0019】 また、白黒撮像デバイスを用いて、面順次でカラー画像を取り込む静止画入力
    装置は、カメラ本体が大きく静止物体しか撮影できないため、電子スチルカメラ
    には適さない。 【0020】 そこで本発明の第1の目的は、従来より民生用で採用されているカラー固体撮
    像素子を用いて、HDTVでの観賞もでき、ハードコピーしても満足できる画像
    が得られる高画質な電子スチルカメラを提供することにある。 【0021】 (2)従来の電子スチルカメラでは、カラー固体撮像素子を用いているため、
    文字等の白黒被写体を撮像した場合、モワレの発生や解像度不足等の問題があっ
    た。 【0022】 本発明の第2の目的は、従来民生用で採用されているカラー固体撮像素子を用
    いて、文字等の白黒被写体を高解像度で色モワレの発生がない高画質な画像が得
    られる電子スチルカメラを提供することにある。 【0023】 (3)従来の電子スチルカメラでは、再生画像の出画範囲が固定であるという
    問題があった。 【0024】 本発明の第3の目的は、再生画像の出画範囲が標準TVモニタより広く、操作
    者がその出画範囲を変えられる新しい再生方法を有する電子スチルカメラを提供
    することにある。 【0025】 (4)記録されている画像の検索のため、前述のようなタイトルやキーワード
    方式を各画像毎に付けることは、非常に手間のかかる作業である。また、書類で
    は明確にタイトルやキーワードを表すことができても、撮影された画像には明確
    には表しにくい場合がある。前述した「ディジタル電子スチルカメラシステム」
    は、上記した課題を解決する目的で発明され、記録した画像の中から所望の画像
    を、効率よく検索することができるディジタルスチルカメラシステムを提供しよ
    うとするものであった。 【0026】 本発明の第4の目的は、この効率をさらに上げた電子スチルカメラを提供する
    こと にある。(5)前述したように、電子ズームもブロック符号化も基本的には画質
    劣化を伴う。小型で、ズーム機能を持ち、データ圧縮を行う撮像装置を構築しよ
    うとして電子ズームとブロック符号化を採用する場合、画質劣化が問題となる。 【0027】 本発明の第5の目的は、撮像装置の小型化を目的とした電子的なズーム機能と
    、小容量記録媒体に多数の画像を蓄積する目的で画像情報を高能率圧縮する機能
    を持たせた撮像装置において、電子的なズーム及び高能率画像圧縮といった画像
    を劣化させる処理を用いるにも関わらず、画質劣化を抑えた電子的なズーム機能
    及び画像圧縮機能を持った撮像装置を提供することにある。 【0028】 また、ズーム選択時のズーム倍率比の自乗が画像圧縮率を下回る場合の倍率を
    高倍率、上回る場合の倍率を低倍率と呼ぶこととすると、この高倍率時において
    、画質を劣化させることなく少容量記録媒体に多数の画像を蓄積できる撮像装置
    を提供することである。 【0029】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、(1)本発明は、第1の目的を達成するため、色
    フィルタを有するカラー固体撮像素子と、このカラー固体撮像素子からの出力信
    号に信号処理を施して静止画のカラー画像信号を生成する信号処理手段と、前記
    信号処理手段により生成された静止画のカラー画像信号を記録する記録手段と、
    前記カラー固体撮像素子を水平走査方向または垂直走査方向及び斜め方向に移動
    させる移動手段とを具備することを特徴とする。 【0030】 ここで、カラー固定撮像素子の色フィルタは、2行及び2列の色フィルタ要素
    をフィルタ単位として、これらのフィルタ単位が水平走査方向及びこれと直交す
    る垂直走査方向に周期的に配列して構成され、第1行の色フィルタ要素は緑色フ
    ィルタ要素と赤色または青色フィルタ要素とからなり、第2行の色フィルタ要素
    は緑色フィルタ要素と青色または赤色フィルタ要素とからなり、カラー固体撮像
    素子を水平走査方向に1画素ピッチ(Px)、斜め方向に(1/2Px+1/2P
    y)及び(−1/2Px+1/2Py)の距離を移動させ、合計4ポジションで
    のデータの取り込みを行うことにより1枚の静止画像を得ることを特徴とする。 【0031】 または、カラー固体撮像素子の色フィルタは、赤色フィルタ要素、緑色フィル
    タ要素、青色フィルタ要素を垂直走査方向に3列周期に配列し、カラー固体撮像
    素子を水平走査方向に1.5Px、垂直走査方向に1/2Py、斜め方向に(1
    .5Py+1/2Py)の距離を移動させ、合計4ポジションでのデータの取り
    込みを行うことに より1枚の静止画像を得ることを特徴とする。または、水平走査方向に1.5P
    x、斜め方向に(−3/4Px+1/2Py)及び(3/4Px+1/2Py)
    の距離を移動させ、合計4ポジションでのデータの取り込みにより1枚の静止画
    像を得ることを特徴とする。 【0032】 さらには、前記カラー固体撮像素子は、電荷掃き出し機能を有し、前記移動手
    段による移動期間中に電荷の掃き出し動作を行うことを特徴とする。(2)本発
    明は、第2の目的を達成するため、色フィルタを有するカラー固体撮像素子と、
    このカラー固体撮像素子からの出力信号に信号処理を施して静止画のカラー画像
    信号を生成するカラー画像生成信号処理手段と、前記カラー固体撮像素子からの
    出力信号に二値化処理を施して二値画像信号を生成する二値画像生成信号処理手
    段と、前記カラー画像信号生成信号処理手段により得られたカラー画像信号また
    は前記二値画像生成信号処理手段により得られた二値画像信号を記録する記録手
    段とを具備することを特徴とする。 【0033】 または、少なくとも光学レンズとカラー固体撮像素子からなる第1の撮像モジ
    ュールと、この第1の撮像モジュールからの出力信号に信号処理を施して静止画
    のカラー画像信号を生成するカラー画像生成信号処理手段と、少なくとも光学レ
    ンズと白黒固体撮像素子からなる第2の撮像モジュールと、この第2の撮像モジ
    ュールからの出力信号に信号処理を施して静止画の白黒画像信号を生成する白黒
    画像生成信号処理手段と、前記カラー画像生成信号処理手段により得られたカラ
    ー画像信号または前記白黒画像生成信号処理手段により得られた白黒画像信号を
    記録する記録手段とを具備し、前記第1の撮像モジュールと第2の撮像モジュー
    ルは着脱可能であることを特徴とする。 【0034】 (3)本発明は、第3の目的を達成するため、撮像素子からの1回の信号読み
    出しを行い、再生出画範囲が固定である通常の撮影モードの他に、撮像素子上の
    被写体結像位置を移動させ、複数回の信号読み出しを行い、これに適した信号処
    理を行うことにより、再生時の出画範囲を可変としたものである。 【0035】 すなわち、本発明に係る電子スチルカメラは、被写体像が結像される固体撮像
    素子と、この固体撮像素子上の被写体像結像位置を移動させる移動手段と、この
    移動手段による前記被写体結像位置の移動に伴って前記該固体撮像素子から静止
    画像信号を複数回読み出す信号読み出し手段と、この信号読み出し手段により読
    み出された静止画像信号のうち指示された所定の領域の静止画像信号を記録媒体
    に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録された静止画像信号を再生する再生
    手段と、この再生手段により再生された静止画像信号を表示する表示手段とを備
    えたことを特徴とする。 【0036】 また、撮像素子に再生モニタの出画範囲よりも広い素子を用いることにより、
    再生出画範囲を広くしてもよい。 【0037】 (4)本発明は、第4の目的を達成するため、既出願済みの「ディジタル電子
    スチルカメラシステム」で示した撮影条件データを用いる方法を利用し、この撮
    影条件データに撮影場所を示す位置情報を加えたものである。 【0038】 すなわち、本発明は固体撮像素子を用いて撮影した画像信号を第1の記録媒体
    に記録するカメラ部と、前記第1の記録媒体あるいは該第1の記録媒体に記録さ
    れた画像信号が複数画像分記録されている第2の記録媒体を装着して画像を再生
    する再生部とを有する電子スチルカメラにおいて、前記カメラ部は前記第1の記
    録媒体に画像を記録する際にそのときの撮影条件データを同時に記録する撮影条
    件データ記録手段を有し、前記再生部は出画したい画像に対する検索設問手段と
    、前記第1あるいは第2の記録媒体に記録されている撮影条件データを読み出し
    、前記検索設問手段からの設問データに対して該当する可能性の高い画像を前記
    撮影条件データより決定して可能性の高い画像から出画する出画手段とを有する
    ことを特徴とする。 【0039】 (5)本発明は、第5の目的を達成するため、ディジタル画像の所定の領域に
    ついて電子的に拡大表示するための補間処理手段と、ブロック符号化による画像
    圧縮手段を具備する撮像装置において、補間処理を画像圧縮処理を行う前に行う
    こととする。また、前記のように高倍率時に拡大する領域のみを記録媒体に保存
    する手段を備えて構成されている。 【0040】 すなわち、本発明に係る撮像装置は、固体撮像素子と、この固体撮像素子から
    出力される静止画像信号に対して画像拡大のための補間処理を施す補間処理手段
    と、この補間処理手段により補間処理された静止画像信号に対して圧縮処理を施
    す圧縮処理手段と、この圧縮処理手段により圧縮処理された静止画像信号を記録
    媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録された静止画像信号を再生する
    再生手段と、この再生手段により再生された静止画像信号を表示する表示手段と
    を備えたことを特徴とする。 【0041】 【作用】 (1)本発明では、カラー固体撮像素子を用い、HD(高精細)モード時には
    固体撮像素子を水平走査方向、垂直走査方向、斜め方向にそれぞれ色フィルタ配
    列に適した移動を行い、合計4ポジションのデータの取り込みを行うことにより
    1枚の静止画像を得るため、高解像度化が図れる。 【0042】 また、移動を行う期間中に電荷の蓄積を行わないため、移動によるぼけがなく
    なり、鮮明な画像を得ることができる。 【0043】 さらには、信号処理の工夫によりHDモード用の信号処理回路を追加する必要
    がないため、電子スチルカメラの小型化が図れる。 【0044】 (2)本発明では、カラー固体撮像素子を用い、文字等の二値データしか必要
    でない画像の撮影の時は二値化信号処理回路により解像度を重視した二値化処理
    を施すため、効率的なデータ量の削減ができ、かつ高解像度の二値画像が得られ
    る。 【0045】 また、撮像モジュールを着脱可能とすることにより、目的にあった撮影が可能
    となる。 【0046】 (3)本発明では、撮像素子の位置を移動させるか、あるいはレンズと撮像素
    子間の光路を移動させることにより、撮像素子上の被写体結像を垂直方向に移動
    させ、それぞれの位置で撮像信号を読み出すことで、通常の倍の垂直走査を得る
    。これらのうち半分の垂直走査画像信号を有効画像部分として信号処理し、記録
    媒体に記録する。記録媒体に記録された画像の水平方向の画角は、通常記録され
    る画像の2倍になる。 【0047】 これを再生回路で再生する場合、読み出しのフレームメモリの水平方向読み出
    し位置を変更することにより、再生画像の出画範囲を水平方向に移動させること
    ができる。画像入力時に水平方向の被写体結像を移動すれば、解像度があがる。 【0048】 また、水平画角の広い撮像素子を使用し、通常撮影の場合は中央部の画素を使
    用するが、別の撮影モードの場合は全体の画素を使用することで、水平再生画範
    囲を広げることができる。 【0049】 (4)本発明では、電子カメラ外部で、あるいは電子カメラ内で発生した位置
    情報を他の撮影条件データとともに、撮影時に画像信号と一緒に記録媒体に記録
    する。画像再生部は、これら画像信号と一緒に記録されている撮影条件データの
    位置情報を読み出し、検索の撮影場所を問う設問の答に一番近い位置情報をもつ
    画像より、順番に出画していく。 【0050】 (5)本発明による撮像装置は、標準撮像モードと拡大撮像モードを有し、標
    準撮像モードにおいては、撮像装置からの信号をアナログ信号処理及びアナログ
    ・ディジ タル変換を行い、ズーム処理を含まないディジタル信号処理を行った後に出力あ
    るいは記録を行う。 【0051】 拡大撮像モードにおいては、撮像装置からの信号をアナログ信号処理及びアナ
    ログ・ディジタル変換を行い、ズーム処理を含むディジタル信号処理を行った後
    に出力あるいは記録を行う。拡大撮像モードのズーム処理部は、前記低倍率時と
    前記高倍率時においてそれぞれ別の処理を選択する。 【0052】 低倍率時には補間処理を行った後に画像圧縮を行うことにより、画像圧縮によ
    る画質の劣化を最小限に抑えることができる。高倍率時においては拡大する領域
    のみを圧縮せずに記録媒体に出力することにより、画像圧縮による画質劣化の影
    響を受けることがない。 【0053】 従って、低倍率・高倍率いずれにおいても画像圧縮による画質の劣化を最小限
    に抑えると共に、記録媒体へ出力される画像データ量を少くして、小容量記録媒
    体に多数の画像を記録することができる。 【0054】 【実施例】 以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。 【0055】 図1は、本発明の第1の実施例に係る電子スチルカメラの構成を示すブロック
    図である。この図において、カラー固体撮像素子例えばCCD1は駆動回路2に
    よって駆動される圧電素子11によって移動される。CCD1の出力端子は同期
    信号発生回路3からの同期信号によって制御される前処理回路4及びA/D変換
    回路5を順次直列に介してバッファメモリ6に接続される。バッファメモリ6は
    同期信号発生回路3からの同期信号を受けるメモリコントロール回路7によって
    制御される。バッファメモリ6の出力端子は信号処理回路8を介して半導体メモ
    リ等の記録媒体9に接続される。モード切り替え回路10の出力端子が同期信号
    発生回路3に接続される。 【0056】 まず、上記電子スチルカメラの通常の処理について説明する。 【0057】 モード切り替え回路10により通常撮影モードが選択され、同期信号発生回路
    3から出力される同期信号パルスは1フレーム分の画像信号をCCD1から読み
    出すように駆動回路2を動作させる。駆動回路2はカラーCCD1に読み出し駆
    動信号を送るとともに圧電素子11にCCD1を移動させる駆動信号を供給する
    。カラーCCD1から読み出された画像信号は前処理回路4に入力され、前置増
    幅、ホワイトバランス、 ガンマ補正等の所定の処理が施された後、A/D変換器5によりディジタル信号
    に変換され、一旦バッファメモリ6に記憶される。1フレーム分の画像データが
    バッファメモリ6に記憶されたら、ノンインターレースで処理される。カラーC
    CD1の読み出しがインターレースであっても画像信号をバッファメモリ6を介
    することにより、ノンインターレースで処理することが可能となる。バッファメ
    モリ6から読み出された画像信号は信号処理回路8に入力される。この信号処理
    回路8は画像信号より輝度信号及び色差信号を生成し、データ圧縮を行い、圧縮
    データを半導体メモリ等の記録媒体9に記録される。 【0058】 カラーCCD1の色フィルタ要素が図5Aに示すように配列される場合におけ
    る信号処理が図6の輝度/色差信号生成回路を用いて説明する。 【0059】 バッファメモリ6から読み出された信号は、マトリクス回路13により高域輝
    度信号YH 、低域輝度信号YL 、及び色差信号R−Y、B−Yに変換される。マ
    トリクスの演算式は図5AのG2(Y),3(X)画素の場合は次式のようになる。 【0060】 YH =0.25(G1,3 +G2,3 +R1,2 +B2,2) (1) YL =0.30(R1,2 −G1,3)+0.11(B2,2 −G2,3)+G2,3 (2) R−Y=0.70(R1,2 −G1,3)−0.11(B2,2 −G2,3) (3) B−Y=−0.30(R1,2 −G1,3)+0.89(B2,2 −G2,3) (4) また、G3,3画素の場合は次式のマトリクスとなる。 【0061】 YH =0.25(G2,3 +G3,3 +R3,2 +B2,2) (5) YL =0.30(R3,2 −G3,3)+0.11(B2,2 −G2,3)+G3,3 (6) R−Y=0.70(R3,2 −G3,3)−0.11(B2,2 −G2,3) (7) B−Y=−0.30(R3,2 −G3,3)+0.89(B2,2 −G2,3) (8) 以上のような処理を行うマトリクス回路13を通った後、色差信号R−Y及びB
    −Yは低域通過フィルタ(LPF)17及び18により帯域制限される。輝度信
    号Yは、YL −YH の信号がLPF15により帯域制限され、YH を加算するこ
    とにより生成される。このようにして作られた輝度信号及び色差信号は圧縮回路
    (図示せず)によりデータ圧縮がされ、記録媒体9に記録される。 【0062】 次に、HD記録モードについて説明する。 【0063】 図5BはHD記録モード時のカラーCCD1のシフトの状態を示す。まず、モ
    ード切り替え回路10によりHDモードが選択され、同期信号発生器3から4フ
    レーム分 の同期信号パルスが出力されるとする。最初に通常状態(シフトしない状態(1)
    )でカラーCCD1から画像信号が読み出され、バッファメモリ6へ取り込まれ
    る。1フレーム分の画像信号の取り込みを終えたら、カラーCCD1が(2)の
    状態(水平方向にPx)にシフトされる。 【0064】 ここで、Px及びPyは水平方向及び垂直方向の画素ピッチであるカラーCC
    D1をシフトさせる手段は、カラーCCD1自体を圧電素子11等でシフトさせ
    たり、図2に示す第2の実施例のようにカラーCCD1の前面に平行平板12を
    設けて、その角度を変えることにより光路を変え、等価的にシフトさせる等種々
    の手段が考えられる。このようなシフト機構は例えば特開昭58−130677
    号及び特開昭60−54576号に開示されている。 【0065】 上記方法により(1)の位置から(2)の位置にシフトさせたら、カラーCC
    D1から画像信号が読み出され、バッファメモリ6へ取り込まれる。同様に、(
    3)の位置(−1/2Px+1/2Py)そして(4)の位置(1/2Px+1
    /2Py)においても、カラーCCD1から画像信号が読み出され、バッファメ
    モリ6へ取り込まれる。 【0066】 ここで、カラーCCD1の信号読み出し動作と画素ずらしとの関係について詳
    細に説明する。 【0067】 カラーCCD1として、図7に示すようにフルライン読み出しが可能なインタ
    ーライントランスファ型CCD(IT−CCD)を用いて説明すると、CCDア
    レイはフォトダイオード光電変換素子401の列に隣接して垂直転送部402が
    設けられる。各光電変換素子401の電荷は、フィールドシフトパルスφV1に
    より対応する垂直転送部402に移され、1ラインずつ水平転送部403に転送
    され、パルスφHにより出力回路404から電気信号として出力端子(OUT)
    に出力される。垂直転送部402の他端には、電荷掃き出し部405が設けられ
    る。 【0068】 このカラー固体撮像素子1の電荷の状態を図8Aないし図8Eを用いて説明す
    る。図5Bに示すようなカラーCCD1の位置(1)(2)(3)(4)での処理を連続
    的に行おうとした場合、電荷の蓄積は図8Aに示すようになる。ここで、カラー
    CCD1をシフトした場合、例えば位置(1)から位置(2)へCCD1をシフ
    トしたとすると、図8Bに示すように移動に時間がかかり、その分、位置(2)
    での電荷の蓄積は不正確になり、ぼけた画像になる。そこで、この問題点を解決
    するために図8Cのように移動期間には電荷の掃き出しを行うようにする。この
    ようにすると、電荷掃き出 し後の電荷の蓄積は、図8Dのように移動期間を除いた期間での蓄積となるため
    、画像がぼけるような現象はなくなる。蓄積された電荷は垂直転送部402に転
    送され、図8Eに示すように1フレームの時間かかって読み出される。 【0069】 シフトの他の例として、図9Aないし図9Cに示すように、1フレーム間隔で
    画像信号を処理する方法がある。こうすると電荷の蓄積期間と移動期間をずらせ
    ることができるため、画像がぼける現象は発生しない。 【0070】 上記実施例では、本発明がフルライン読み出し可能なIT−CCDに適用する
    ことについて説明したが、インターレース読み出しのIT−CCD、フレームイ
    ンタライントランスファ型CCD(FIT−CCD)等、電荷掃き出しの機能を
    有する固体撮像素子の全てに適用することが可能である。 【0071】 以上のような(1)ないし(4)の4ポジションでの取り込みを行った時の等
    価的な画素配置が図10A及び10Bに示されている。同図からわかるように、
    G色フィルタ要素は水平方向に1/2Pxの画素ピッチそして垂直方向に1/2
    Pyの画素ピッチで市松状に配置され、R色フィルタ要素とB色フィルタ要素は
    垂直方向に1/2Pyの画素ピッチで2ラインおきに交互に配置される。このよ
    うに色フィルタ要素の配列と移動方向を最適に選定することにより、シフトさせ
    た等価的な画素配列も規則正しく配置させることが可能となり、HD化(高精細
    化)が図れる。 【0072】 次に、この配列における信号処理について述べる。図10A及び10Bに示す
    画素配列と通常の画素配列と比較した場合、これらは全く異なる画素配列となる
    ため信号処理も互いに異なってしまい、別の信号処理回路が必要となる。そうし
    た場合、回路規模が大きくなってしまい特に電子スチルカメラの小型化を図る場
    合に望ましくない。そこで、通常モードにおける信号処理回路を図10A及び1
    0Bの固体撮像素子に並用する方法について述べる。 【0073】 まず、4ポジションでのフレームデータはバッファメモリ6へ取り込まれるが
    、2次元のアドレスを考えた場合、フレームデータはメモリコントロール回路7
    により図11に示すような順序でバッファメモリ6に書き込まれる。バッファメ
    モリ6の2次元アドレスの配列とCCD1の色フィルタ要素の配列(配列A)と
    を比較したとき、色フィルタ要素の配列は2次元アドレスの配置を垂直2ライン
    ずつまとめた場合と等価になる。この場合の信号処理は次のように行う。 【0074】 yナンバー1,3,5,…の垂直方向アドレスにおいてはxナンバー2,4,
    6, …の水平方向アドレスについて処理を行い、yナンバー2,4,6,…の垂直方
    向アドレスにおいてはxナンバー1,3,5,…の水平方向アドレスについて処
    理を行う。G3(y),6(x)画素の演算は次のようになる。 【0075】 YH =0.25(G1,6 +G3,6 +R1,6 +B3,6) (9) YL =0.30(R1,6 −G1,6)+0.11(B3,6 −G3,6)+G3,6 (10) R−Y=0.70(R1,6 −G1,6)−0.11(B3,6 −G3,6) (11) B−Y=−0.30(R1,6 −G1,6)+0.89(B3,6 −G3,6) (12) また、G4(Y),5(X)画素の演算は次式のマトリクスとなる。 【0076】 YH =0.25(G2,5 +G4,5 +R2,5 +B4,5) (13) YL =0.30(R2,5 −G2,5)+0.11(B4,5 −G4,5)+G4,5 (14) R−Y=0.70(R2,5 −G2,5)−0.11(B4,5 −G4,5) (15) B−Y=−0.30(R2,5 −G2,5)+0.89(B4,5 −G4,5) (16) このように垂直方向アドレス(y)がNラインの時はそのラインと(N−2)ラ
    インのデータで、かつ同じ水平方向アドレス(x)のデータを用いて演算を行う
    。こうすることにより、水平方向には1/2Pxピッチで輝度信号の生成が可能
    となり、通常の2倍以上の解像度を得ることができる。また、垂直方向の解像度
    は、無彩色時の被写体はその垂直ラインの信号のみに置き替わるため、通常の2
    倍となる。 【0077】 以上のような処理を施すことにより、HDTV並の画質を得ることができる。
    また、信号処理は式(1)〜(8)と比較するとわかるようにこの実施例は通常
    モードと同じ演算を行うため、バッファメモリ6からの読み出しが変わるのみで
    全く同じ信号処理回路8が使える。 【0078】 上記説明では、図5Aに示す配列Aについて述べたが、図12Aに示す配列B
    及び図14Aに示す配列Cにおいても同様な処理が可能となる。これらの配列に
    ついて、図5Aの配列Aと同様に図12B及び図14Bに示すように水平走査方
    向にPx、斜め方向に−1/2Px+1/2Py及び1/2Px+1/2Pyだ
    けシフトさせた時の等価的な色フィルタ要素配列が図13A及び13B並びに図
    15A及び図15Bに示されているが、図5Aの配列の場合と全く同じになるこ
    とがわかる。これらの配列に限らず、Gの色フィルタを垂直方向に全ライン、R
    及びBの色フィルタを垂直方向に1ラインおきに配置さえすれば、上記実施例が
    実現できる。 【0079】 次に、図16Aに示す配列D(RGBストライプフィルタ配列)について述べ
    る。この場合のカラーCCD1のシフトは、図16Bに示すように行う。すなわ
    ち、(2) は1.5Px、(3)は1/2Py、(4)は1.5Px+1/2Pyけシフト
    させる。シフトさせた時に得られる等価的な色フィルタ要素の配列(図17)を
    見るとわかるように、RGBストライプ配列となるため、信号処理回路8は先の
    実施例と全く同じになり、解像度は水平方向及び垂直方向ともに通常のものの2
    倍となる。 【0080】 図18Aに示された配列Dにおける水平解像度をさらに上げる方式について述
    べる。図18Bに示すように水平走査方向に1.5Px(2)、斜め方向に−3/
    4Px+1/2Py(3)、及び3/4Px+1/2Py(4)だけシフトさせる
    。図18Bに示すように移動させた時に得られる等価配列(図19)からわかる
    ように、この実施例は水平解像度のさらなる増加が望める。 【0081】 バッファメモリ6を設けることにより、次のようなシステムも考えられる。バ
    ッファメモリ6の容量はHDモード用にカラーCCD1の画素数の4倍の容量が
    必要であるため、通常撮影時には、このバッファメモリ6を有効に利用するため
    、上記実施例の電子スチルカメラは高速連写用として使用できる。 【0082】 図3に示される第3の実施例によると、カラーCCD1からの連続的な画像信
    号がバッファメモリ6のBM1、BM2、BM3及びBM4のメモリ領域に連続
    的に記憶される。バッファメモリ6に記憶された4枚の連続的な画像データはB
    M1から読み出しが行われ、ディジタルの信号処理が施された後、記録媒体9へ
    記録される。 【0083】 同様に、メモリ領域BM2、BM3及びBM4に記憶された画像データもメモ
    リ領域BM1に記憶された画像データと同様な処理を受ける。すなわち、1枚の
    画像の記録時間は信号処理時間または記録媒体9への記録時間等により制限を受
    けてしまい、高速の連写は難しい。そこで、バッファメモリ6に高速で数枚の画
    像を取り込み、その後、信号処理を行い記録媒体9へ書き込む。こうすることに
    より、信号処理時間等の制限がなくなり、連写の高速化が図れる。 【0084】 上記第3の実施例では、HDモード用にバッファメモリ6を設ける場合につい
    て述べたが、他の実施例としてバッファメモリ6を設けないシステムが考えられ
    る。 【0085】 図4を参照して上記のようなシステムを第4の実施例として説明する。 【0086】 まず、カラーCCD1のポジションが(1)の状態で画像信号の読み出しが行
    われる。読み出された信号は前処理回路4で所定の処理が施され、A/D変換器
    5によりディジタル値に変換される。ディジタル値に変換された信号はディジタ
    ル信号処理回 路8を介さず、色フィルタ要素の配列そのままの状態で記録媒体9に記録される
    。ポジション(2)(3)(4)においても、同様な処理がなされる。記録媒体9に4
    ポジションの撮像データが記録されたら、再生機により映像信号が生成される。
    このようにバッファメモリ6を設けなくてもHDモードの記録ができる。 【0087】 次に、図6の信号処理回路及び図20ないし図22のフィルタ要素配列パター
    ン及び図23ないし図26を参照して図2の実施例における信号処理の他の例を
    説明する。 【0088】 図6に示すディジタル信号処理回路において、バッファメモリ8から読み出さ
    れた信号はマトリックス回路13により高域輝度信号YH 、低域輝度信号YL 、
    色差信号R−Y,B−Yに変換される。このマトリックス回路13におけるマト
    リックス演算式は図23に示される画素W2(Y),3(x)に対しては次のように表さ
    れる。 YH =(2/3S W2,3 +2/3S W1,3 + SYe1,2 + SCy2,2)/8=0.29R+0.42G+0.29B (17) YL =α1(SYe1,2 -2/3S W1,3)+β1(SCy2,2 -2/3S W2,3)+1/3S W2,3 (18) R−Y=α2(SYe1,2 -2/3S W1,3)+β2(SCy2,2 -2/3S W2,3) (19) B−Y=α3(SYe1,2 -2/3S W1,3)+β3(SCy2,2 -2/3S W2,3) (20) また、マトリックス演算式は画素W3(Y),3(X)に対しては次のように表される。 YH =(2/3S W3,3 +2/3S W2,3 + SYe3,2 + SCy2,2)/8=0.29R+0.42G+0.29B (21) YL =α1(SYe3,2 -2/3S W1,3)+β1(SCy2,2 -2/3S W2,3)+1/3S W2,3 (22) R−Y=α2(SYe3,2 -2/3S W1,3)+β2(SCy2,2 -2/3S W2,3) (23) B−Y=α3(SYe3,2 -2/3S W1,3)+β3(SCy2,2 -2/3S W2,3) (24) ここで、S Wy,x,SYey,x,SCyy,xは水平アドレス(X)及び垂直アドレス(
    Y)の出力信号を表し、Sw=R+G+B、Sye=R+G、Scy=G+Bとみな
    し、R,G,Bを1に正規化して示されている。また、α1、α2、α3、β1
    、β2及びβ3はマトリックス係数である。 【0089】 以上のようなマトリックス回路13を通った後、色差信号R−Y及びB−Yは
    低域通過フィルタ(LPF)17及び18により帯域制限される。輝度信号Yは
    YL −YH の信号をLPF15により帯域制限し、その信号にYH を加算するこ
    とにより生成される。このようにして生成された輝度信号及び色差信号は圧縮回
    路(図示せず)によりデータ圧縮され、記録媒体9に記録される。 【0090】 次に、HD記録モードを説明する。 【0091】 図24はHD記録モード時のカラーCCD1のシフト状態を示している。まず
    、モード切り替え部10によりHDモードが選択されると、同期信号発生器3か
    ら4フレーム分の同期信号パルスが出力される。最初に通常状態(シフトしない
    状態(1))にてカラーCCD1から画像信号が読み出され、バッファメモリ6へ
    書き込まれる。1フレーム分の画像信号がバッファメモリ6に書き込まれたとき
    、カラーCCD1は状態(2)(水平方向にPx)にシフトされる。なお、Px及
    びPyは水平方向及び垂直方向の画素ピッチを表す。シフトさせる手段は、第1
    の実施例で述べている様にカラーCCD1自体をシフトさせたり、光路を変えた
    りして実現できる。 【0092】 上記の方法により位置(2)に画素をシフトさせたときにカラーCCD1から
    画像信号が読み出され、バッファメモリ6に書き込まれる。同様に(3)の位置
    (−1/2Px+1/2Py)及び(4)の位置(1/2Px+1/2Py)に
    おいてもカラーCCD1から画像信号が読み出され、バッファメモリ6に書き込
    まれる。このようにして4つの位置において得られた画像信号は等価的には図2
    6A及び26Bに示すように配置された画素から得られた信号となる。この方法
    を図20に示された色フィルタに適用した場合の等価配列が図25A及び図25
    Bに示されている。すなわち、図25Aはフィルタ要素F1の等価配列を示し、
    図25Bはフィルタ要素F2及びF3の等価配列を示している。 【0093】 図からわかるように水平方向には全ての色フィルタ要素が1/2Pyの画素ピ
    ッチで配列されており、垂直方向にはWが1/2Pyの画素ピッチで配列される
    。Ye及びCyの成分は1/2Pyの画素ピッチで2ラインおきに交互に配置さ
    れている。 【0094】 次に、上記配列における信号処理の一例を説明する。 【0095】 yナンバー1、3、5、…の垂直方向アドレスにおいては、xナンバー1、3
    、5、…の水平方向アドレスにおける画素信号の処理が行われ、yナンバー2、
    4、6、…の垂直方向アドレスにおいてはxナンバー2、4、6、…の水平方向
    アドレスにおける画素信号の処理が行われる。 【0096】 例えば、画素W5(Y),3(X)の演算は次のように行われる。 YH =(2/3S W5,3 +2/3S W3,3 + SYe5,3 + SCy3,3)/8=0.29R+0.42G+0.29B (25) YL =α1(SYe5,3 -2/3S W5,3)+β1(SCy3,3 -2/3S W3,3)+1/3S W5,3 (26) R−Y=α2(SYe5,3 -2/3S W5,3)+β2(SCy3,3 -2/3S W3,3) (27) B−Y=α3(SYe5,3 -2/3S W5,3)+β3(SCy3,3 -2/3S W3,3) (28) また、マトリックス演算式は画素W4(Y),4(X)に対しては次のように表される。 YH =(2/3S W4,4 +2/3S W2,4 + SYe2,4 + SCy4,4)/8=0.29R+0.42G+0.29B (29) YL =α1(SYe2,4 -2/3S W2,4)+β1(SCy4,4 -2/3S W4,4)+1/3S W4,4 (30) R−Y=α2(SYe2,4 -2/3S W2,4)+β2(SCy4,4 -2/3S W4,4) (31) B−Y=α3(SYe2,4 -2/3S W2,4)+β3(SCy4,4 -2/3S W4,4) (32) ここで、S Wy,x,SYey,x,SCyy,xはシフト後の等価配列における水平アドレ
    ス(x),垂直アドレス(y)の出力信号を表す。 【0097】 このように垂直アドレス(y)がNラインの時はそのラインと(N−2)ライ
    ンのデータであり、かつ同じ水平アドレス(x)のデータを用いて演算が行われ
    る。こうすることにより水平方向には、1/2Pxピッチで輝度信号が生成でき
    、通常のものの2倍以上の解像度が得られる。また、垂直方向の解像度は、無彩
    色時の被写体はその垂直ラインの信号のみに置き変わるため通常のものの2倍の
    解像度が得られる。 【0098】 また、有彩色被写体の場合、赤色(R),緑色(G)及び青色(B)の全成分を
    含んでいる白色(W)を全ラインに配置しているので、原色フィルタ配列よりも
    色偽信号の発生が少ない。 【0099】 図21に示されるフィルタ要素配列の色フィルタが図24に示されるシフトパ
    ターンに従って移動されると、図25A及び図25Bに示される等価配列が得ら
    れる。この等価配列は図20の色フィルタと全く同じ配列になるため図20の色
    フィルタと同様に高精細なカラー画像が得られる。 【0100】 図22に示される色フィルタ要素配列の場合、図27に示されたシフトパター
    ンに従って垂直方向にPy、斜め方向に(1/2Px−1/2Py)及び(1/
    2Px+1/2Py)にシフトがなされる。このシフトにより得られる等価配列
    は図28A及び図28Bに示されている。この配列は、色フィルタ要素F1が水
    平及び垂直に1/2画素ピッチで市松状に配置され、フィルタ要素F2及びF3
    が垂直方向には1/2画素ピッチで全ラインに、また水平方向に2列毎に交互に
    配置された形となる。すなわち、この配列は図25A及び図25Bに示された配
    列を横にした時の配列と同じである。従って、信号処理は水平及び垂直を入れ換
    えて演算すれば、図25A及び図2 5Bと同様なマトリックスで高精細なカラー画像を得ることができる。なお、図
    24に示されたシフトパターンは図21の色フィルタ要素配列にも適用できる。 【0101】 上記の説明では、W,Ye,Cyの色フィルタ要素配列について述べられてい
    るが、この配列に限らず補色フィルタを含む配列として次のような配列の色フィ
    ルタにこの発明は適用できる。 【0102】 すなわち、図29に示されるような(F1:G(緑色)、F2:R(赤色)、F3
    :Cy(シアン色))の色フィルタ、図30に示すような(F1:G(緑色)、F2
    :Ye(黄色)、F3:Cy(シアン色))の色フィルタ及び図31に示すような(
    F1:Y(輝度)、F2:R(赤色)、F3:B(青色))の色フィルタにこの発明は
    適用できる。 【0103】 なお、Y(輝度)は輝度の分光透過特性を持つフィルタ要素を示す。 【0104】 上記のような補色フィルタを含む配列でも、シフトパターンの最適化により高
    精細のカラー画像を得ることができる。 【0105】 他の実施例として、図32に示す4色(Ye(黄色)、Cy(シアン色)、Mg(
    マゼンタ色)、G(緑色))の色フィルタ要素を用いた場合の高精細化について説
    明する。まず、通常モード時の輝度信号(Y)、色差信号(R−Y,B−Y)は例
    えば以下のような演算に基づいて生成される。 【0106】 すなわち、画素Mg2(Y),3(X)は次式に基づいて生成される。 【0107】 Y=(2S G2,2 +SMg2,3)/4=0.25R+0.5 G+0.25B (33) R−Y=α1(Scy1,2 −SYe1,3)+β1(SMg2,3 −2S G2,2) (34) B−Y=α2(SCy1,2 −SYe1,3)+β2(SMg2,3 −2S G2,2) (35) また、画素Ye3(Y),3(X)は次式に基づいて生成される。 【0108】 Y=(SYe3,3 +SCy3,2)/4=0.25R+0.5 G+0.25B (36) R−Y=α1(SCy3,2 −SYe3,3)+β1(SMg2,3 −2S G2,2) (37) B−Y=α2(SCy3,2 −SYe3,3)+β2(SMg2,3 −2S G2,2) (38) SYeY,X、SCyY,X、SMgY,X及びSGY,Xは水平アドレス(X)及び垂直アドレス
    (Y)に対応する出力信号を表し、SYe=R+G、Scy=G+B、SMg=R+B
    とみなし、R,G,Bを1に正規化して示されている。また、α1、α2、β1
    及びβ2はマト リックス係数である。 【0109】 次に、HD記録モードを説明する。 【0110】 図33はHD記録モード時のカラー固体撮像素子1のシフト状態を示している
    。まず、モード切り替え部10によりHDモードが選択されると、同期信号発生
    器3から4フレーム分の同期信号パルスが出力される。最初に通常状態(シフト
    しない状態(1))にてカラーCCD1から画像信号が読み出され、バッファメモ
    リ6へ書き込まれる。1フレーム分の画像信号がバッファメモリ6に書き込まれ
    たとき、(2)の位置(水平方向にPx)、(3)の位置(−1/2Px+1/2
    Py)及び(4)の位置(1/2Px+1/2Py)へのシフトにおいて、それ
    ぞれの位置で画像信号が読み出され、バッファメモリ6に書き込まれる。 【0111】 上記の4つの位置において得られた画像信号は等価的には図34に示すように
    配置された画素から得られた信号となる。ここで、図34において、FaはYe
    (黄色)及びCy(シアン色)の色フィルタ要素に相当し、FbはG(緑色)及
    びMg(マゼンタ色)の色フィルタ要素に相当する。図からわかるように水平方
    向にはすべての色フィルタ要素が1/2Pxの画素ピッチで配列されており、垂
    直方向には1/2Pyの画素ピッチでYe及びCyのラインとG及びMgのライ
    ンが2ラインおきに交互に配列される。R,G,Bの成分で考えると、Fa及び
    Fbとも全成分が含まれているので、すべての成分が水平及び垂直とも1/2画
    素ピッチで配列されることになる。従って、高精細化が図れる。 【0112】 次に、上記配列における信号処理の一例を説明する。 【0113】 yナンバー1、3、5、…の垂直方向アドレスにおいては、xナンバー1、3
    、5、…の水平方向アドレスにおける画素信号の処理が行われ、yナンバー2、
    4、6、…の垂直方向アドレスにおいてはxナンバー2、4、6、…の水平方向
    アドレスにおける画素信号の処理が行われる。 【0114】 画素Fa5(Y),3(X)の演算は次のように行われる。 【0115】 Y=(SYe5,3 +SCy5,3)/4=0.25R+0.5 G+0.25B (39) R−Y=α1(Scy5,3 −SYe5,3)+β1(SMg3,3 −2S G3,3) (40) B−Y=α2(SCy5,3 −SYe5,3)+β2(SMg3,3 −2S G3,3) (41) また、画素Fb4(Y),4(X)の演算は次式に基づいて行われる。 【0116】 Y=(2S G4.4 +SMg4.4)/4=0.25R+0.5 G+0.25B (42) R−Y=α1(SCy2,4 −SYe2,4)+β1(SMg4,4 −2S G4,4)(43) B−Y=α2(SCy2,4 −SYe2,4)+β2(SMg4,4 −2S G4,4)(44) 上記のように輝度信号生成においては、1ラインで、かつ1/2Pxピッチでの
    生成が可能であるため水平及び垂直の解像度が通常の解像度の2倍程度に向上す
    る。ただし、式を見ると解るように垂直低域成分においては(SCy+SYe)と(
    2SG+SMg)が等しくなければ、輝度信号のラインクロールの発生が考えられ
    るので、補正が必要となる。この補正は次のように行われる。すなわち、撮像素
    子から読み出される信号(SYe、SCy、2SG、SMg)のホワイトバランスをと
    った場合、無彩色被写体の時は輝度信号の演算式である式(39)及び式(42
    )が等しいためラインクロールは発生しない。輝度信号のラインクロールの発生
    が考えられるのは、有彩色被写体を写した場合、すなわち(R−Y≠0またはB
    −Y≠0)の場合である。従って、例えば、補正テーブルを設け、この色差信号
    (R−Y,B−Y)の信号の大きさによって輝度信号のライン間の補正量を決め
    、輝度信号に補正をかけることによりラインスクロールの発生が抑制される。 【0117】 次に、図35に示すようなシフトを行った場合の実施例を説明する。 【0118】 先の実施例と同様な方法で水平方向にPxだけシフト(2)、斜め方向に−1/
    2Px+Pyだけシフト(3)そして1/2Px+Pyのシフト(4)が行われ
    る。その時の等価色フィルタ要素配列が図36に示されている。水平方向に1/
    2画素ピッチ、垂直方向に1画素ピッチでCyとYeの画素並びにGとMgの画
    素が市松状に配列される。この場合の信号処理、すなわち低域輝度信号YL ,高
    域輝度信号YH 及び色差信号R−Y並びにB−Yの生成が例えば次のように行わ
    れる。 【0119】 画素Fa5(Y),3(X)の演算は次のように行われる。 【0120】 YL =(SYe5,3 + SCy5,3 + SMg5,2 +2SG 5,2)/8=0.25R+0.5G+0.25B(45) YH =(SYe5,3 + SCy5,3 + SMg3,3 +2SG 3,3)/8=0.25R+0.5G+0.25B(46) R−Y=α1(SCy5,3 −SYe5,3)+β1(SMg3,3 −2S G3,3)(47) B−Y=α2(SCy5,3 −SYe5,3)+β2(SMg3,3 −2S G3,3)(48) また、画素Fb5(Y),4(X)の演算は次式に基づいて行われる。 【0121】 YL =(SYe5,3 + SCy5,3 + SMg5,4 +2SG 5,4)/8=0.25R+0.5G+0.25B(49) YH =(SYe3,4 + SCy3,4 + SMg5,4 +2SG 5,4)/8=0.25R+0.5G+0.25B(50) R−Y=α1(SCy3,4 −SYe3,4)+β1(SMg5,4 −2S G5,4)(51) B−Y=α2(SCy3,4 −SYe3,4)+β2(SMg5,4 −2S G5,4)(52) 上式より水平方向の高域輝度信号はYHとなり、1/2Pxピッチで輝度信号が生
    成できるので、通常の解像度の2倍程度の解像度が得られる。垂直方向の低域輝
    度信号はYL の式で表され、1ラインで生成されるが、等価配列が図36に示さ
    れるようにPyピッチであるため水平方向ほどの解像度の改善効果はない。ただ
    し、ラインクロールが発生しないためライン間の輝度信号を補正する必要がない
    。 【0122】 このように単板補色方式においてもシフトパターンの最適化により高精細化が
    可能となる。 【0123】 上記実施例の説明では、図32に示す色フィルタ要素配列について説明したが
    、この配列に限らず、図37ないし図39に示された配列においても先の実施例
    のシフトによって得られる等価配列と全く同じ等価配列が得られる。 【0124】 これまでの実施例では、4つの位置でのデータが取り込まれることにより高精
    細化が図られているが、さらなる高精細化を図るシステムの実施例を以下に説明
    する。 【0125】 先の実施例で述べた方法では、例えば図25A及び25Bに示す等価配列のよ
    うに4画素につき2画素を割り当てている色フィルタ要素F1は水平及び垂直に
    1/2画素ピッチで市松状に配列できるが、1画素を割り当てている色フィルタ
    要素F2及びF3は垂直方向に2ライン(シフト後のライン)置きに配置される
    ため、それぞれに不感画素(insensible pixel ?)のライン
    が発生する。これにより、色偽信号(false color signal)
    が発生する問題が生じる。このような問題を解決するためにこの実施例は図40
    に示すようなパターンのシフトを行う。図40において、位置(1)、(2)、(3)
    及び(4)での画像信号の取り込みは先の実施例における4つの位置での信号取り
    込みと同じである。この場合、シフトの軸は水平方向にPxだけのシフト位置(
    (2)の位置)と斜め方向に−1/2Px+1/2Pyだけのシフト位置((3)の
    位置)の2軸で4つの位置のシフトが実現できる。(4)の位置は上記2軸の合成
    で実現できる。この実施例は上記2つの軸にさらに1軸が追加される。この実施
    例では、垂直方向にPyだけシフトする位置、すなわち(5)の位置のためのシ
    フト軸が追加される。この軸の追加により追加のシフトパターン(5)Py,(
    6)Py+(Px),(7)Py+(−1/2Px+1/2Py)及び(8)Py+
    (1/2Px+1/2Py)が実現できる。このように8つの位置でシフトを行
    った場合に得られる等価配列が図42に示されている。この等価配列の色フィル
    タFはF1,F2及びF3の全ての色フィルタ要素を表している。色フィル タ要素F1に関しては重複する画素が発生するが、重複するデータは取り込んで
    も、取り込まなくてもよい。図から解るように3色(F1,F2及びF3)全て
    が水平及び垂直に1/2画素ピッチで市松模様に配列されているため、カラー生
    成のための演算を画素単位で実現でき、処理が簡単で4ポジションのスイングに
    より色偽信号の発生が少ない高精細のカラー画像が得られる。図42に示される
    等価配列は図20及び図21に示される色フィルタ要素の配列を図40のシフト
    パターンに従ってフィルタ要素をシフトしたときに得られる配列と同じであるが
    、これらの配列に限らず、図42に示される配列(F1をG(緑色)、F2をR(
    赤色)及びF3をB(青色)とすると、電子スチルカメラで最も画質が良いとさ
    れているGストライプ−R/G完全市松模様配列のように2行4列を基本単位と
    する配列全てにこの実施例は適用できる。 【0126】 同様に図22(図21)に示される配列は図41に示すように8つの位置にフ
    ィルタ要素をスイングすることにより、図42に示される等価配列が得られる。
    この場合もこの配列に限らず、図44に示すように4行2列を基本単位とする全
    ての配列にこの実施例が適用できる。また、3色で構成されている色フィルタ配
    列に限らず、図32に示すYe、Cy、Mg、Gモザイク配列にもこの実施例は
    適用できる。 【0127】 上記の説明のように、画像データの取り込み時間の制約が少ければ、8ポジシ
    ョンへのシフトによってさらに高精細化が実現できる。 【0128】 図45に示す実施例は、文字などの白黒被写体を高解像度で色モアレが発生し
    ない高画質の画像が得られる電子スチルカメラである。この実施例によると、カ
    ラー固体撮像素子(CCD)31が駆動回路32に接続され、CCD31の出力
    端子は前処理回路34及びA/D変換器35を介して信号処理回路36A及び3
    6Bに選択的に接続される。信号処理回路36A及び36Bの出力端子は半導体
    メモリ等の記録媒体37に結合される。水晶光学フィルタ38A及び38Bは駆
    動回路32により駆動され、CCD31の前部に選択的に配置される。同期信号
    発生回路(SG)33はモード切り替え部39からのモード選択信号を受け、駆
    動回路32、前処理回路34及びA/D変換器35に同期信号を供給する。 【0129】 まず、図45の電子スチルカメラの通常の処理について説明する。モード切り
    替え部39により通常撮影モードが選択されると、色フィルタ配列に起因する色
    モワレを減少させるためのフィルタである水晶光学フィルタ38AがカラーCC
    D31の前面にセットされる。カラーCCD31より読み出された信号は前処理
    回路34により前置増幅、ホワイトバランス、ガンマ補正等の所定の処理が施さ
    れた後、A/D変換器35によりディジタル信号に変換され、信号処理回路36
    Aに入力される。この信号 処理回路36Aは画像信号から輝度色差信号を生成し、データ圧縮を行い、圧縮
    データをメモリカード等の記録媒体37に送る。 【0130】 次に、白黒撮影モードについて説明する。モード切り替えにより白黒撮影モー
    ドが選択されると、カラー固体撮像素子31を白黒撮像素子とみなしたとき、画
    素のサンプリングによる折り返し雑音を抑圧するためのフィルタである水晶光学
    フィルタ38BがカラーCCD31の前面にセットされる。 【0131】 カラー固体撮像素子31より読み出された信号は前処理回路34により、所定
    の処理が施された後、A/D変換器35によりディジタル信号に変換され、信号
    処理回路36Bに入力される。ここでは二値化処理を行う。いま、カラーCCD
    1の色フィルタ配列が図46に示す配列Eであるとする。このカラーCCD1を
    白黒モードで使う場合の等価配列を図47に示されている。ここで、WG,WR,
    WBは色フィルタR,G,Bをホワイトの画素とみなしていることを意味する。
    被写体が白黒で前処理回路34でのホワイトバランスがとれていれば、WG,WR
    ,WBの信号レベルはA/D変換される前で等しいので、信号処理回路36Bで
    の二値化処理の閾値レベルはR,G,Bとも同じ値で良い。 【0132】 次に、R,G,Bのホワイトバランスがとれていない場合、またはホワイトバ
    ランスをとらない状態で二値化する場合、R,G,Bそれぞれの値を調べ二値化
    処理の閾値レベルが別々に設定される。 【0133】 次に、図48を参照して図45に関連する他の実施例を説明する。この実施例
    によると、光学レンズ40、水晶光学フィルタ41及びカラー固体撮像素子42
    からなる第1撮像モジュールから出力される撮像信号は前処理回路34により前
    置増幅、ホワイトバランス、ガンマ補正等の処理が行なわれた後、A/D変換器
    35によりディジタル値に変換され、信号処理回路36Aにより輝度信号、色差
    信号の生成及びデータ圧縮が行われ、半導体メモリ等の記録媒体37に記録され
    る。 【0134】 ここで、第1撮像モジュールは電子スチルカメラに着脱可能であり、第2撮像
    モジュールとの交換ができる。例えば画像は白黒で良く、解像度を重視したいよ
    うな撮影の場合に第2撮像モジュールを用いる。この第2撮像モジュールは光学
    レンズ43、水晶光学フィルタ44及び白黒固体撮像素子45からなり、この第
    2撮像モジュールから出力される画像信号は前処理回路34により所定の処理が
    施された後にA/D変換器35によりディジタル値に変換され、信号処理回路3
    6Bにより白黒用の処理がなされ、記録媒体37に記録される。この第1撮像モ
    ジュールのカラー固体撮像素子 42の画素数と第2撮像モジュールの白黒固体撮像素子45の画素数を同じにす
    れば、駆動回路32及び同期信号発生器33は全く同じ回路で良い。 【0135】 このように撮像モジュールを電子スチルカメラから取り外しできるようにする
    ことにより、目的にあった撮像が可能になる。また、駆動回路32及び信号発生
    器33も撮像モジュールに含ませることにより、撮影モジュールは画素数が異な
    る固体撮像素子(例えばHD用固体撮像素子)の撮像モジュールとの交換も可能
    になる。 【0136】 次に、図49を参照して、再生画像の出画範囲を標準TVモニタより広く再生
    できる電子スチルカメラシステムの使用方法とシステムの概念を以下に説明する
    。 【0137】 同図には、メモリカード51を記録媒体として使用する再生機能を持つディジ
    タル電子スチルカメラ50及び撮影した被写体が通常のTVモニタ54に再生さ
    れている様子が示されている。従来の電子カメラシステムの出画範囲は固定であ
    ったが、本発明のシステムでは点線の部分が出画可能な再生画像の範囲である。
    操作者は再生ボタン52と方向指示ボタン53を操作し、この出画可能範囲内に
    おいて、水平方向に出画範囲を変えることができる。以下、この出画方法をパノ
    ラマモードと呼ぶ。 【0138】 次に、パノラマの再生が可能にならしめる撮影方法について説明する。図1あ
    るいは図2で示した様な方法を用いて被写体の結像画像が垂直方向画素ピッチの
    1/2の位置で信号を読み込むことにより垂直方向は見かけ上、通常のカメラの
    画素数の2倍の画素数となる。 【0139】 このときの撮影画像の例が図51に示されている。通常、TVモニタ54の有
    効垂直画素数がNvであるとして、図51は2Nvの垂直画素数を持つ。この図
    51の任意の垂直方向の半分を有効画像として信号処理を行い、記録媒体、例え
    ばメモリカード51に記録する。図51の例では、斜線ではない部分が選択され
    ている。このようにして、図49のような水平方向に出画範囲の広がる領域を持
    つ記録画像を得ることができる。 【0140】 次に、再生手段について説明する。図53は電子カメラ50の再生部70のブ
    ロック図である。メモリカード51内に記録された静止画データは、カードとカ
    メラとのインターフェース(IF)71を介して電子カメラ50の静止画再生部
    へ転送される。データは、ディジタルの再生信号処理回路72を経て、出画メモ
    リ回路73へ記録される。出画メモリ回路73の出力データはD/Aコンバータ
    74でアナログ信号となり、アナログ信号処理部75を経てモニタ54に出力さ
    れる。 【0141】 ここで、通常モニタ画像を出力する際の出力レートをfs、このときの水平方
    向の出画画素数を図54のようにNhとする。パノラマモード画像に必要な水平
    有効画豫はNhの2倍となる。パノラマ撮影時の水平入力画素はNhであり、こ
    れをfsのレートで出力してしまうと、正しい出力画像が得られない。アスペク
    トのあった正しい画像出力のためには、fs/2のレートで出力再生するか、あ
    るいは図55の出画メモリ回路73に示すように、出画メモリ78の後段に水平
    補間回路79を設け、有効データを補間により補って、fsのレートで出力する
    。図59はこのときの出画メモリ78のアドレス空間の一例を表しており、出画
    メモリ78は横Nh×縦Nvの画素分の容量を必要とする。図59の斜線部は、
    選択されて出画しているメモリ部分の例を示している。 【0142】 この例では、出画可能範囲のほぼ真ん中の画像部が選択されており、操作者は
    、図49に示される方向指示ボタン53の左右方向を選択して、出画像範囲を移
    動させることができる。操作者の出画方向の選択は、図55の出画メモリ回路7
    3のアドレスを発生する水平アドレスカウンタ76に伝わり、出画メモリ78の
    水平アドレスのスタートアドレスを変えることで可能となる。る。 【0143】 図56は、出画メモリ78の前に水平補間回路79を置いた例である。このと
    き出画メモリ78のメモリ容量は図60のように水平方向が通常の2倍必要にな
    る。 【0144】 以上、垂直方向の画素数を倍に増やした実施例を説明した。 【0145】 次に、垂直方向と同様にして、水平方向の画素数も増やした場合について説明
    する。これにはHD記録モードを用いれば良い。図51の例では、縦は2Nv画
    素そして横はNh画素の入力であったが、本実施例では、縦が2Nv画素そして
    横が2Nh画素の入力となる。このうち、縦の半分の画素を選択し、信号処理を
    経た上で記録媒体に記憶する。記録媒体上の画像データは、図57の出画メモリ
    回路73を持つ再生部で再生される。このときの出画メモリ78のアドレス空間
    は図60と同じである。 【0146】 次に、出画メモリ78の容量を減じることができる別の出画メモリアドレス空
    間の例を図61に示す。出画メモリ78は縦がNv画素、横がNh+Na画素分
    のメモリ空間を持つ。ここで0≦Na<Hhである。出画選択されている横がN
    h画素分の他に、横がNa画素分のメモリが設けられ、このNa画素分に指示さ
    れた方向の画像データが新たに記録媒体より信号処理回路を通った上、補充記録
    され、その後に、水平方向のアドレススタート位置を移動させて出画像が移動さ
    れる。このため水平アドレ スカウンタは、水平方向の最終アドレスの次は先頭アドレスを選択しアドレスが
    続くようにする。このときの出画メモリ回路73のブロック図が図58に示され
    ている。 【0147】 この様に必要に応じて再生画像データを補充することで、出画メモリ78の量
    を削減することができる。信号処理に静止画コサイン変換などのブロック符号化
    技術を使用する場合、Naを水平方向ブロック化の長さ、あるいはその倍数に合
    わせておけば、より効率よくメモリを利用できる。 【0148】 以上では、撮像素子63上の被写体結像位置を移動させ、信号読み込みを複数
    回行う実施例について述べた。次に、結像位置の移動を行わない別の実施例につ
    いて述べる。 【0149】 図62は、水平方向の画角が広い撮像素子を使用する例である。通常撮影時の
    使用画素は中央斜線部であり、パノラマモードの時は全体を使用する。水平方向
    の画素数Nbは、特に限定はなく、Nb>Nhであればよい。 【0150】 図63は、再生画面が通常の撮影画像か、パノラマモードで撮影された画像か
    の区別をつけるため、パノラマ再生画像にマークを入れた画像を示している。再
    生画像右上の「P.」がパノラマ画像であることを表している。電子カメラの再
    生部は、メモリカードからのデータを読み込みの際に、そのデータが通常画像か
    パノラマ画像であるかをメモリカードないに記録されている画像制御データより
    、読み込んでおり、それぞれに応じた信号処理を選択する。この1処理として、
    出画像がパノラマ画像である場合には、これを示すマークを再生画像内に示す。 【0151】 また、図64は、出画可能方向を示したものであり、この場合は、両方向の出
    画が可能であることを示している。図65では右方向にはもう画像がなく、左方
    向にのみ移動できることを画面上の方向マークで表している。パノラママークや
    方向マークは、図66のようにディジタル回路からなるマーク発生回路81で発
    生させてディジタル混合回路82で混合させるか、図67のようにアナログ回路
    からなるマーク発生回路83で発生させアナログ混合回路84で混合させる。図
    68は電子カメラの操作部に出画可能方向を操作者に示す表示部を設けた例であ
    る。この例では、方向指示ボタン53a及び53bに発光部が設けられ、その発
    光によって操作者は出画可能方向を知る。この図では、左方向のみ光っており、
    左方向の移動のみ可能であることがわかる。 【0152】 また、撮影時に通常撮影モードかパノラマモードかの表示を行って撮影者に知
    らせるために、カメラ本体の液晶表示パネルで表示するか、図69のようにファ
    インダ内 で表示を行う。図69のファインダ内表示の右上の「P」は、パノラマモードを
    示している。「P」はファインダ画像表示内に位置してもよい。通常撮影時には
    、ファインダ全体が有効画像であり、パノラマモードの時には上下の斜線部を除
    く中央部が有効画像範囲となる。斜線部の区別手段としては、実像ファインダで
    は遮蔽カバーが考えられる。電子ファインダでは、輝度信号レベルを上げるかあ
    るいは落とすことで、または一部色信号たとえばRGB信号のいずれか、あるい
    は2種類の信号レベルを上げるかあるいは落とすことで、中央部と区別すること
    ができる。図70は、図62の水平画角の広い撮像素子を使用したときのファイ
    ンダ内の表示で、通常撮影時は中央部、パノラマ撮影時は全体が有効画像範囲と
    なる。 【0153】 以上の説明では、水平方向のパノラマ機能について述べたが、上下方向の出画
    、上下左右への拡張も可能である。上下左右の例では、図51で半分の垂直有効
    範囲としていたところを、全体有効とすれば良い。縦がNv画素、横がNh画素
    の撮像素子を縦横それぞれに2箇所、結像位置を変えて見かけ上の画素数を4倍
    とした実施例の出画メモリ部73のブロック図を図71に、出画例を図72に示
    す。図71に示すように、垂直アドレスカウンタ77にも、水平アドレスカウン
    タ76のように方向情報が入力されている。図72の例では、上下左右どの方向
    にも移動可能であることを示している。この場合、水平方向が長く、通常TV用
    撮像素子より画素数の多い素子を使用すれば良い。 【0154】 このような素子としては、例えば垂直画素数が通常の約2倍多いハイビジョン
    用撮像素子が考えられる。 【0155】 図73に示す実施例は、撮影条件データに撮影場所を示す位置情報を付加する
    ことができる電子スチルカメラである。この電子スチルカメラは、固体撮像素子
    (CCD)91、撮像信号処理回路92、ディジタル信号処理回路93、位置情
    報を含む撮影条件データ記録回路94、メモリカードインタフェース95及びメ
    モリカード96により構成されている。 【0156】 カメラ内部で撮影場所を示す位置データを発生、あるいは外部より位置データ
    を入力し、これを撮影条件データ記録回路94を通して、記録媒体に画像データ
    とともに記録する。図73の実施例は、ディジタルで画像信号を記録するディジ
    タル電子カメラシステムの例である。記録媒体としては、メモリカード96を使
    用している。以下の例も、ディジタル電子スチルカメラを例に説明していく。 【0157】 位置データの発生手段としては、全地球測位システム(グローバル・ポジショ
    ニン グ・システム、GPS)の位置データを使用したり、携帯電話中継局の使用局の
    位置データを利用したり、撮影場所で受信可能なFM放送、AM放送等のラジオ
    放送やTV放送の識別による方法、キーボード入力やペン入力ボードによる方法
    が考えられる。 【0158】 図74は、GPS装置と電子カメラを接続し、位置データを入力している状態
    を示している。撮影を行ったと同時か、あるいは撮影後に位置データをGPS装
    置より読み込み、メモリカード内に画像データとリンクさせて記録する。図75
    は、電子カメラの再生部、あるいは電子カメラによって撮影された画像データを
    大量に蓄積保存する媒体を持つ電子アルバムの再生部のブロック図であり、画像
    データ蓄積部101、画像データ蓄積部インタフェース102、再生信号処理回
    路103、画像表示部104、CPU105、入力部106、検索設問表示部1
    07及び検索用データ蓄積部108からなる。 【0159】 大量保存する媒体には、光ディスク、光磁気ディスク、ハードディスク、磁気
    テープ、バブルメモリなどが考えられる。この再生部において、画像を検索する
    者は、撮影場所の名称を入力手段により入力し、その場所の位置データを記録し
    た検索用データ蓄積部より位置データを引き出し、その位置データと各記録画像
    の位置データを比較した上、誤差の少ないものを可能性の高いものとして出画す
    る。この出画方法により、効率の高い画像検索が可能となる。 【0160】 図76は、携帯電話機と電子スチルカメラを接続し、位置データを入力する方
    式を示している。携帯電話機より近接の中継局と回線を接続し、その中継局の識
    別用データを入力する。再生部にその識別データ局の位置情報を持つことにより
    、おおよその撮影場所がわかるものである。複数の中継局の識別データを利用す
    れば、撮影場所がより特定できる。 【0161】 図74と図76の例では、電子スチルカメラは外部のシステムより位置データ
    を入力していたが、カメラ内にこの機能を持たせてもよい。 【0162】 図77は、位置データの入力手段としてラジオ波あるいはテレビ波あるいはそ
    の両方を利用する例である。内部あるいは外部のチューナ98の同調周波数を周
    波数データメモリ97内の予め決められた複数の周波数の中から選択し、同調出
    力が発生した場合はその出力周波数をデータ化して撮影条件データ回路94を通
    したメモリカード96へ記録する。 【0163】 再生部の検索用データ蓄積部には、放送局や中継局の周波数データが記録され
    てお り、メモリカード96内の同調周波数のデータと比較することで、撮影した場所
    を推察することができる。 【0164】 本発明は、既出願の特願平2−234492「ディジタル電子スチルカメラシ
    ステム」で述べた数々の撮影条件データを利用する方法と併用することも可能で
    ある。図78は、再生部における検索用画面の一例であり、位置データを他の撮
    影条件データとともに利用している例である。検索者は画面の設問に回答し、再
    生部はその回答をもとに各画像の可能性数値を計算し、これら数値を比較した上
    、一番可能性の高い数値から出画していく。計算を行うCPU105の様子を図
    79に示す。設問に応じて、演算に必要となる各画像の撮影条件データを読み出
    し、予め定めた演算式に代入していく。各計算結果は、総合演算でまとめられ、
    各画像の可能性数値となる。この数値が、比較用の数値となる。 【0165】 以上の実施例では、ディジタルシステムについて説明してきたが、アナログシ
    ステムについても同様に適用することができる。 【0166】 図80の実施例は、拡大機能及び圧縮機能を備えた電子カメラシステムであり
    、このシステムの制御の流れが図81のフローチャートにより示されている。図
    80において、撮像部201は、レンズ、シャッタなどを含む光学系とこの光学
    系によって結像された画像を光電変換するCCDなどの光電変換素子を含んでい
    る。撮像素子201から出力された画像信号は信号処理部202に入力され、γ
    補正やホワイトバランス調整などに掛けられる。この信号処理回路202の出力
    は、A/D変換器203によってアナログ−ディジタル変換されて、ディジタル
    画像情報として補間処理部を含むディジタル信号処理回路204に入力される。 【0167】 撮影時に撮影者によって拡大撮像モードが選択された時には、補間処理部にお
    いて線形補間等の補間処理によって電子的に映像を拡大する。拡大された画像圧
    縮回路205に入力される。圧縮の方式としては、ブロック符号化の一種である
    カラー静止画用符号化方式、例えばJPEGなどが考えられる。本方式によって
    圧縮された映像が、電子カメラ本体に脱着・交換可能に収納・接続されているメ
    モリーパック、例えばICカードなどの映像記録媒体206に記録される。 【0168】 上記した様に、本電子ズーム方式においては補間処理を行った後に画像圧縮を
    行うことにより、ブロック符号化によるブロック歪を拡大してしまうことによる
    画質劣化をなくし、また補間処理が画像の高域成分を抑圧するので、画像圧縮に
    よるブロック歪の発生を抑えている。 【0169】 ここで、ブロック化データ圧縮方式であるJPEGを例として、図82、図8
    3Aないし図83Fを参照しながら説明する。JPEGにおいては、図83Aに
    示す原画像を図83Bのように8×8画素ブロックに分け、そのブロック内にお
    いて離散コサイン変換(DCT)を行う。DCTによるDCT係数を高域周波数
    を粗く量子化する量子化テーブルを用いて高域成分を削減することにより、高能
    率圧縮を実現している。しかし、このために復号された画像は図83C及び図8
    3Dのようにブロックの境界に周波数成分の非連続性が生じ、ブロック歪ができ
    る。このため、圧縮後に補間処理を行うと、ブロック符号化によるブロック歪が
    図83Eないし図83Fのように拡大されて、人間の目に付き易いものになり、
    画質の劣化が顕著である。 【0170】 一方、補間処理は図84に示すように低域通過型特性(low pass c
    haracteristic)を持っており、このため画像圧縮を行う時点で周
    波数の高い領域の情報量が減っている。また、前記のようにブロック化データ圧
    縮方式は周波数の高い領域の情報を減らすことによって実現される。既に補間処
    理によって既に高域周波数の情報量が減っているため、圧縮処理での高域周波数
    成分の削減の影響をほとんど受けないため、ブロック歪の発生が抑制される。 【0171】 以上により本発明の方式によれば、ブロック符号化によるブロック歪の影響を
    受け難く、また画質の劣化を抑えることができる。 【0172】 また、当然のことながらズームに関しては、光学系によるズームと電子的なズ
    ームの併用も考えられる。 【0173】 図85は、ズーム倍率によって圧縮率を変える機能及び取り込んだ画像を確認
    する機能を設けた実施例を示す。本実施例の電子スチルカメラはユーザーインタ
    ーフェースとしてコントローラ210を持ち、撮影者はこれにてカメラシステム
    が持つ機能、例えばズーム機能や画像確認機能などを選択できる。選択された処
    理内容は表示部211に表示され、撮影者が確認できるようになっている。 【0174】 このコントローラ210にてズーム倍率が撮影者によって選択されるが、ズー
    ム倍率を上げていくと電子ズームの場合、空間周波数上に於ける高周波数成分の
    情報が少なくなる。したがって高周波数成分を粗く量子化するブロック符号化の
    圧縮率を上げても、画質に対する影響は少ない。圧縮率選択器212には撮影時
    のズーム倍率が入力され、ズーム倍率が高くなるとそれに従い、高い圧縮率が選
    択される。これにより画質を劣化させることなく、蓄積メモリを節約することが
    できる。 【0175】 また、コントローラ210に取り込まれた画像の確認機能が選択された時、圧
    縮部処理回路205あるいは記録媒体206からデコーダ213に画像情報が渡
    され、デコードされた画像はフレームメモリ214に蓄積される。この画像情報
    は本撮像装置に備わっている出画モニター215あるいは外部モニタ端子216
    に出力される。これによって、撮影された画像の良否を光ディスク・磁気ディス
    ク・ディジタルテープ媒体等に記録保存や、プリントアウトする前に確認するこ
    とができる。 【0176】 また、本実施例はディジタルな静止画像を扱う電子カメラにおいての例であっ
    たが、ディジタル化された動画像用カメラにおいてブロック符号化による劣化を
    伴う圧縮を用いるならば、有効な方式であると言える。 【0177】 図86は拡大撮像モードに、低倍率時、高倍率時にそれぞれに適した処理を選
    択する機能及びそれぞれに適した処理を有する実施例に係る撮像装置であり、図
    87は図86の撮影装置を制御するフローチャートである。 【0178】 撮影時に撮影者が拡大撮像モードを選択した時、圧縮・切り出し処理選択部2
    21が圧縮をするかどうかを判断し、高倍率になった時には圧縮処理回路205
    による圧縮処理を行わず、画像切り出し処理回路222の出力を選択する。この
    処理選択部221は、圧縮処理部の圧縮率とズーム倍率とから処理を適応的に選
    択している。 【0179】 ズーム倍率を上げていくと、ズーム画像の領域内にある実画素数が非常に少な
    くなるため、この領域のみを記録するならばデータ量は少なくてすみ、蓄積メモ
    リを節約することができる。また圧縮を行うことによって生じる画像上の歪によ
    る補間画像の劣化が生じないことになる。上記した方式によれば蓄積メモリを節
    約できると共に、ズーム画像の画質を向上させる。 【0180】 図89には、圧縮・切り出し処理選択部221の動作原理を示す。圧縮率、ズ
    ーム倍率によってユーザからの入力が処理選択部221に入力される。この処理
    選択部221は内部に関数f(x)を持ち、圧縮率をx、ズーム倍率をyとした
    時、y≦f(x)であるならば、圧縮率に対してズーム倍率が低いので圧縮処理
    を選び、y>f(x)であるならば、圧縮率に対して、ズーム倍率が高いので切
    り出し処理を選択する。内部関数f(x)の例としては、f(x)=1/2など
    であり、この関数を予めシステムに与える。この装置により適応的な処理が行え
    、常に選択された条件の内で最良の画像が得られる。 【0181】 また、画像のフォーマットの1例を図88に示す。ヘッダ部分には画像のサイ
    ズや撮影日時のような付加情報を持たせると共に、圧縮されているのか、切り出
    されていてズームが必要なのかというフラグを持っている。 【0182】 一方、図90に示すように再生処理部223の処理選択部224は、このフラ
    グによって再生処理を選択する。圧縮されているならばデコーダ213でデコー
    ドして結果をフレームメモリ214に蓄え、モニタ215等に出画する。切り出
    されているならば、電子ズーム処理回路225にて記録媒体に蓄積されている画
    像データに対して、前述の二点補間あるいは高次補間などの補間処理によるズー
    ムを行うこととする。 【0183】 図53ないし図59の実施例は発明を静止画システムへの応用について述べて
    きたが、以下に動画システムへの応用を示す。 【0184】 図91は、前記電子ズーム方式を用いた動画像をディジタル記録する実施例に
    係るディジタルカメラシステムの概略構成を示すブロック図である。図91にお
    いて、撮像部201はレンズなどを含む光学系によって結像された画像を光電変
    換するCCDなどの光電変換素子を含んでいる。撮像素子201から出力された
    画像信号は信号処理回路202に渡され、γ補正やホワイトバランス調整などが
    行われる。この信号処理回路202の出力は、A/D変換器203によってアナ
    ログ−ディジタル変換されて、ディジタル画像情報として補間処理部を含むディ
    ジタル信号処理回路204に入力される。撮影時に撮影者によって拡大撮像モー
    ドが選択された時には、電子ズーム処理回路207において、線形補間等の補間
    処理によって電子的に映像を拡大する。拡大された映像は画像圧縮回路205に
    入力される。 【0185】 圧縮の方式としてはブロック符号化の1種である動画像用符号化方式であるM
    PEGなどか考えられる。本方式によって圧縮された映像が記録用信号処理回路
    301、アンプ302を経て、カメラシステム本体に脱着・交換可能に収納・接
    続されているディジタルテープ303または光ディスクなどの映像記録媒体に記
    録される。 【0186】 上記した様に、本電子ズーム方式においては電子ズーム処理回路207による
    補間処理を行った後に画像圧縮を行っているため、ブロック符号化によるブロッ
    ク歪を拡大してしまうことによる画質劣化をなくし、また補間処理が画像の高域
    成分を抑圧するので、画像圧縮によるブロック歪の発生を抑えている。 【0187】 また、本カメラシステムは図92のように、通信用インタフェース309を設
    けることによってコーデック310から通信路311、コーデック312、通信
    用インタ フェース313を経て遠隔地に設置されているTVモニタ314に映像を出画す
    るTV会議システム・TV電話に利用できる。 【0188】 以上の様に本電子ズーム方式を動画像システムに用いた場合、ブロック符号化
    による画質劣化を抑えると共に、圧縮処理によって、蓄積に於いては蓄積メモリ
    を節約し、通信に於いては通信量を減らすことができる。 【0189】 【発明の効果】 (1)以上詳述してきた様に、本発明の電子スチルカメラによれば、従来の電
    子スチルカメラと比較して、付加機能として移動手段による詳細モード(HDモ
    ードという)を設けているため、HDモニタに出力できる画質が得られ、さらに
    高画質なハードコピーを得ることが可能となる。また、高解像度の静止画入力装
    置と比較して小型化が実現できる。 【0190】 (2)本発明の電子スチルカメラによれば、従来の電子スチルカメラと比較し
    て、付加機能として二値化モードを設けているため、文字の撮影等二値データし
    か必要でない場合、少ないデータ量で高解像度の二値画像が得られる。 【0191】 また、撮像モジュールの交換が可能な電子スチルカメラとすることにより目的
    にあった撮像が可能となる。 【0192】 (3)本発明によれば、静止画を入力する電子カメラの再生機能に新しい機能
    を加えることができ、電子カメラの楽しみかた、利用の方法が広がるものである
    。 【0193】 (4)本発明によれば、記録媒体に記録される多数の画像ごとにタイトルやキ
    ーホワードをつけなくても、所望の画像を容易に効率よく出画することかできる
    。 【0194】 (5)本発明によれば画質劣化の少ない補間処理と画像圧縮が行える撮像装置
    が実現できる。また、本発明によれば画質劣化が生せず、蓄積メモリを節約でき
    る撮像装置が実現できる。

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